食欲魔人日記 00年6月 第4週
6/19 (月)
木村屋ペストリーショップ
 カイザーチーズパン
アイスコーヒー

チーズパンが1個残っていたので、それを温め食べる。オーブンで5分ほど、こんがりこんがりじっくり焼いて、チーズが溶けたところで口いっぱいに頬張るチーズパンというものはとても美味しい。

イカカツ丼
アイス緑茶

日曜日に、だんなが「父の日スペシャル」フライ詰めあわせお得パックを買ってきた。
ヒレカツ、メンチカツ、エビカツ、イカフライが入っているのだというけど……どれがどれだかわからない。で、恐怖ロシアンルーレット式カツ丼を作成する。何が何のフライだかわらかないままランダムに選び、卵とじにしてしまおうという恐怖の企画だ。エビカツ丼なんてことになったら、大ハズレになりそうだが、そこはそれ運が悪かったということで、ひとつ。

一番大きなカツをだんな用にする。玉ねぎと一緒に割り下で煮込み、卵でとじる。本当は半熟にするのが美味しいのはわかっているが、弁当用なのでここはきっちりしっかり固まるまで火を通す。はたしてこのカツ、メンチであったらしい。メンチカツのカツ丼だ。悪くない。
彼の大きなお弁当箱はメンチカツ丼だけでは余白ができてしまったので、隙間にキャベツ詰めて一番小さなフライも乗せる。どうやらこれがヒレカツらしい。箸休めに茹で枝豆も少量つける。結局、だんなの弁当、豪華メンチカツ丼&ソースヒレカツ丼。とても普通だ。旨そうだ。悔しい。

そして私の分。
適当な大きさのフライを適当に使って作ったら、これはイカフライなのであった。イカの卵とじ丼、悪くはないけどちょっと風変わりな丼になってしまった。
私の小さなお弁当箱はイカフライ丼でいっぱいになる。ふたを開けるとふわぁっと卵の黄色とフライの茶色の世界が広がる。割り下の染み込んだしっとり御飯がまたたまらないのよね。と冷たいお茶を飲みながらがつがつ食べる。

月島 風月にて
 南瓜のバター焼き
 ベビースターもんじゃ
 風月もんじゃ(牛肉、海老、コーン、切りイカ入り)
 牛筋お好み焼き
 牛筋焼きそば
 生ビール、ラムネ

千疋屋の
 マンゴーソルベ

無性にお好み焼きやもんじゃ焼きが食べたくなったのである。
で、息子を保育園に迎えに行ったその足で、家族皆で数駅乗って月島へ向かう。目指すはもんじゃストリート。もんじゃだもんじゃだお好みだ。

特に行き着けの店があるというわけではない。記憶を頼りに、「ここって老舗だよねぇ」とか「ここ、安売りしてる」とか言いながら気になるお店を探して歩く。結局、座敷がある「風月」という店に入ることにした。メニューの感じに惹かれて暖簾をくぐったのだが、数年前に会社の同僚たちと一度来たことがある店だった。そうそう、名物「ゴジラもんじゃ」(←真っ赤でものすごく辛いもんじゃ)がある店だ。久しぶりに来てみると、壁には「ミニラもんじゃもできました」なんて書いてある。

まず、だんなのソウルフードであるらしい、ベビースターの入ったもんじゃは外せない。あとは値段も良いが具も沢山の「風月もんじゃ」。壁に「牛すじ焼きそば おすすめ」なんて書いてあったので、「お好みはできないの?」と尋ね、牛すじお好みを。そして息子用に南瓜のバター焼きを1つ。
ビールとラムネも注文して、目の前の鉄板が熱くなるまでの間ビールをぐびぐび飲んで過ごす。ぷはー、至福。

最初はベビースターもんじゃから。
ステンレスのボウルに山盛りの具。切りイカや桜エビがてんこもりになっていて、かき混ぜるどころの騒ぎじゃない。キャベツや何やらがこぼれ出す。だんなが格闘していると、茶髪の店員さんに、
「焼き方わかりますか?」
とフォローを入れられてしまった。
「かき混ぜるんですよね?」
と聞くと、
「いや、そのまま焼いちゃってください。」
とのこと。

あれ?私は確か、「最初にぐりぐりかき混ぜて、そいでもって汁は残して具だけ炒める」と習ったぞ。実際そうしてきたし。だんなもそうだ。
同じ月島内でも、"焼き"には色々なお作法があるらしい。とりあえず今日は風月流にのっとり、かき混ぜずに炒める工程で臨む。

キャベツたっぷりの具をじゃかじゃか炒め、適度にしんなりしたところで中央に固めてドーナツ状にじわりじわりと広げる。いわゆる「土手」というやつだ。美しい土手ができたら、一度にボールに残った汁をジャーッと入れる。汁がふつふつ沸騰して泡立ってきたら一度全部をかき混ぜて、そしてペタペタ平たく伸ばしてから焼けたところをこそいで食べる。

しかし、この汁を入れる工程もまた、ちょいと違うようだ。茶髪の店員の兄ちゃんの所作を見ていると、土手を最初は小さく作り、ちょろりと汁を垂らし、そこで土手をもうちょい広げ、またちょいと汁を垂らし、とじわりじわりとやっている。こうすると確かに土手は決壊しないし、美しいもんじゃができていくようだ。うーーーーーん、難しいぞ、もんじゃ道。でも私は思い切り良くうりゃ!と汁を入れてしまうのが好きなんだ。

ともあれ、目の前の鉄板では私たちのベビースターもんじゃが美味しく焼けつつある。
小さなヘラ(はがし、と言う)でこそいでは食べ、こそいでは食べ。味と言えば具の味とソースの味、というすこぶる単純なものでしかなく、見た目は相当グロい料理だ。でも旨いのだ。たまらんのだ。「これえぇぇぇぇ!」と拳をぐっと握ってしまうのだ。

続いて豪華「風月もんじゃ」。牛肉薄切りがたっぷり入り、ぷりぷりの海老が入り、コーンも山盛り入っている。なんだかとても高級感のある門じゃ焼きだ。値段は1つ1200円くらいだったと記憶する。なんだかもんじゃ焼きの値段ではない。
ともあれ、豪華もんじゃは味も確かに豪華だった。ベースはソース味以外のナニモノでもないけど、コーンと肉と海老の味がなんとも濃厚に絡み合う。

もんじゃを堪能した後は、お好み焼き。メニューには載っていなかったが「牛すじお好み焼き」を出してもらった。こってり煮られた牛筋が、細かく砕かれてボールに上にどかんと乗っている。キャベツに紅生姜に卵。よくよくかき混ぜて、鉄板の上でジューッと焼く。焼きは全部だんなの担当。大ベラ2本を駆使して、じゃかじゃか作ってくれる。美しくほいっと裏返した後は、たれ塗ってマヨネーズ塗って、切り分けてからかつおぶしと青のりたっぷり。ソースが焦げる匂いが周囲にジュワワワワワと広がる中、速攻で1切れずつハグハグと食べる。おお、牛すじだ。牛すじの味がじわんと広がる。
山芋たっぷりの生地はもちもちと弾力があって、案外とさっぱりとしていてすぐに1枚無くなった。

「あんこ巻き、食べるー?」
「いや……どちらかというと麺とかの方が……」
「じゃ、焼きそば食べるー?」

というわけで、引き続き焼きそばを注文することに。つい数分前に牛すじ入りのお好み焼きを食べたような気がしないではないけれど、気にせず牛すじ入り焼きそば。もやしやキャベツ、にんじんと一緒に牛筋が盛られた焼きそばを、だんながジャジャッと炒めてお好み焼きのソースで味つけしてくれる。ちょっとソースが多くて甘辛い焼きそばになってしまったけど、牛すじごろごろ焼きそばは嬉しかった。かくしてもんじゃ2枚、お好み1枚焼きそば1つ南瓜1皿、ビールジョッキ3杯ラムネ3本が2人と幼児1人の胃袋に消え去った。

腹一杯。腹一杯だ。
親子でふらふらと帰宅、冷凍庫に入っていた千疋屋のマンゴーソルベをシャクシャクと食べる。南国くさい香りが漂うこってり甘いマンゴソルベ。美味しうございました。

6/20 (火)
かまたまうどん
冷茶

暑い。今日は30℃を超えるらしい。
だんなが、
「今日は"かまたまうどん"!」
と宣言して冷凍うどんを茹で始めた。

茹でたうどんにだし醤油をだばっとかけ、生卵を割り入れてかき混ぜて食べる。いわば卵御飯のうどん版。
本場のさぬきうどんの店ならば、打ち立てできたてのうどんをこうして食すものだろう。多分、目の前にあるこれの数億倍くらい美味しいんだろうなー、と思いを馳せつつ自家製かまたまうどんを食す。

かまたまうどん、初体験。それはそれで美味しかった。さっぱり醤油と卵のコクが茹でたてうどんと似合う似合う。
ああ、本場で食べたいなあぁぁぁぁ。

フォルクスにて
 ランチBセット
 (手仕込みハンバーグ・サラダバー・スープバー)
 生ジョッキ

内緒だけど、会社をだんなと二人、休んじゃう。良い天気。空は青くて蒸し暑くて、仕事する気に全然なれない。
「今日は、特に急ぎの仕事、ないんだよねー。」
「私も……ないんだよねー。」
と息子に熱を出したことにしていただく。
そうして、何をしているかというと、だんなとスポーツジムなどに行っているのである。併設のボーリング場で3ゲームほど遊び、プールで500mほど軽く泳ぐ。平日のジムは人も少なくて快適だ。オープン直後のボーリング場などは、私達以外の客は最後まで1組もいなかった。誰もいないボーリング場でゲームなんて、そうそうできるもんじゃない。

で、すっかり空腹。
泳いでいるあたりから、
「ジム出たらビールビールビール」
「喉乾いたけど、ここはぐっと我慢我慢我慢」
と考えてしまう私たち。何だか「美味しくビールを飲むために運動している」という状態になっている。まぁいいか。

運動後、速攻で近場のフォルクスにかけこむ。生ジョッキ1つね!と最初に注文し、あとはランチのステーキとハンバーグを各々頼む。サラダバーもつけて、ほうれん草に玉ねぎをたっぷり盛ったサラダに和風ドレッシングをたっぷりかけて胡麻かけて食す。昼下がり、暑さも極まってきた窓の外を涼しい店内からぼんやり眺めながら飲むビール。たまらない。

アスパラとベーコンが乗った、トマトソースのハンバーグ。じゃがいもとにんじんのソテーつき。
サラダ2杯にスープ3杯、パンにビールにハンバーグをぺろりと平らげ、帰宅。もうジムの効果は消え失せた!という感じ。

昼間に飲むのは快感だけど、異常なだるさに襲われるのもいつものことだ。
よれよれになった帰宅して、プール上がりでまだ髪が生乾きの状態のまま、居間の窓全開にして、ローソファを窓の前に持ち込んで青空見ながら3時間昼寝。ああ、至福だ。怠惰だ。人生ってすばらしい。

茹でそら豆
安達屋の
 おぼろ豆腐
R1/Fの
 ローストビーフサラダ
イカフライ・海老カツ
チャーシュー炒飯
中華スープ
サンミゲール、冷茶

午後2時頃に昼食食べてしまったものだから、夕食の時間になっても全然お腹が空かないのである。でもビールは飲みたい。
で、冷蔵庫を漁って、一昨日に買ったサラダやカツを取り出す。そら豆もある。豆腐もある。完璧じゃーん。

柔らかな寄せ豆腐に刻み葱と鰹節とだし醤油をたっぷりかけて。そら豆は堅めを心がけて塩茹でに。和風ドレッシングのローストビーフのサラダ。ちょっと油が回っちゃってるかもしれないイカフライに海老カツ。

最後の自家製チャーシュー4切れほども冷蔵庫から出てきたので、これで1人前くらいの炒飯をだんなが作ってくれた。ビールと肴を片づけた後、5口ほどのミニ炒飯をチャーシューの煮汁入りの中華スープと共に食してシメ。

何だか今日は1日中飲んだくれていました。
また明日からがんばらなきゃ。

6/21 (水)
赤坂離宮の
 杏仁豆腐
牛乳

さすがに昨日色々食べすぎたか、蒸し暑いこともあって食欲がいまいちない朝。
冷蔵庫を漁って、家族みんなで「冷たくて甘くてプルプルしてるもの」を探して食す。だんなは本高砂屋のグレープゼリー、私は赤坂離宮の杏仁豆腐、息子はマンゴプリンとラスクと牛乳。

先日、マンゴプリンが入っているからという理由で買ってきた、8個入り3000円の贈答用くさい水菓子セットだ。マンゴプリンと杏仁豆腐と、ライチ紅茶プリンがセットになっている。
離宮と言えば、以前あの周富徳さんが料理長だった高級中華料理店だ。今は譚さんというこれまた有名な人が料理長をやっている。1個350円以上する換算になる洋菓子だ、店の有名度も相まって、味は期待しても良いはずだ……のだが、どうもこれが美味しくない。
舌触りとか味や香りは色々計算されてはいるようだけど、大量生産ものの域を全く出てない。大体、杏仁豆腐なのに材料名に「杏仁」の文字が全くないのはどうしたことだ。

不満に思いつつも、この水菓子セットはまだまだ残っているのである。
くそぅ。離宮のバカ……。

吉野家の
 牛丼(並)

昨日から、だんなが千趣会のカタログやヤマト運輸のカタログなどとにらめっこしているのである。
「んん、むむむ……こっちは大盛りが4つも入っている」
「んぐぐぐ……しかし安いのは圧倒的にヤマトか……」
などとブツブツ言っている。

しばらくしてから、
「おゆきさん!やっぱりヤマトの通販使った方が、千趣会の同じ価格のものと比して大盛り2つに対して普通盛り4つ入ってることになるからヤマトの方がお得だよ!」
とか拳を握りしめてそう言ってくる。そうか、安いか。良かったね、だんな。

半ば呆れてその様子を見ていた私だが、そうも吉野家吉野家連呼されては、私もちょっと食べたくなってしまうのである。

で、お昼は近場の吉野家にでかけていく。注文は並。暑いので味噌汁はなし。
やっぱり女性の一人客(しかもジーパン姿とかではないやつ)はほとんどいない。ていうか、いない。気にせず食べる。吉野家、好きなのだ。悪いか悪いか。

……一人で入るのはツライ飲食店ってのは何だろう。と、ふと考える。
例えばだんなが一人でクィーンアリスでフルコースディナー喰ってこい、ということになったら彼はものすごくイヤがるだろう。ケーキバイキングとか、タカノのフルーツバーとか、いかにもな女性の世界はやっぱり男一人客はツライかもしれない。
それとはまたちょっと違った意味で、私は一人でケーキバイキングは入れない。一人でバイキング系は何だかいたたまれなくて堪えられない。大体、一人で入りたいともあまり思わないし。

で、ひとつだけ、とても入りづらいのに何とか入ってみたい所があるのだ。
人形町にある、看板の小さな、店頭にメニューもない赤提灯をぶらさげた焼き鳥屋さん。昼には定食とか焼き鳥丼が供されているらしい。店頭に「焼き鳥丼あります」の紙が踊っている。だが煙でもやった店内はいつも常連ぽいおじさんたちでいっぱいで、とても私が一人でふらりと入れるような雰囲気じゃないのであった。入ってみたいなぁ、といつも思うのだ。

ミートソーススパゲティ
レタスと玉ねぎのサラダ
サンミゲール、アイスカフェオレ

ここ数日来の予定を実行に移し、自家製ミートソーススパゲティ。
肉に塩胡椒とタイムやオレガノを混ぜ込んで、バターとサラダ油でじっくり焼く。一度肉を別容器に空けて、続いて細かく刻んだ玉ねぎセロリにんじんをバターとサラダ油でじっくり炒める。両者を合わせてホールトマトとコンソメと赤ワインでじくじく煮ればできあがり。『音の晩餐』(林望 徳間書店)のレシピを使用だ。

ひたすらひたすら、リンボウ先生の食エッセイとレシピが並ぶこの本、数ある著作の中でもとても私のお気に入り。書くのも語るのも恐ろしい、「あんこまパン」のレシピはこの本に載っている。ちなみに"あんこ"は餡のことで、"ま"はマヨネーズを指している。ああ、恐ろしい恐ろしい。

かくてミートソースなのである。件の本には

(中略)
で、仕上げにオリーブ油を大匙1杯から2杯ほど入れると、頗る艶と風味を増すのである。ケチャップは、今少し甘味が欲しいという向きに、せいぜい最大大匙1杯まで入れてもよいが、これ以上入れることは、悪魔の誘いといわねばならぬ。なぜなら、折角これほど心を込めて作ったソースがすっかり下品な味になってしまうからだ。
などと書いてある。はいはい、ケチャップは大匙1以下ですね。悪魔の誘いなのですね。しかし、簡略をもってよしとすべきようなレシピの文章にもこんな格調高い言葉使いで良いのでしょうか、リンボウ先生。

そうして、ケチャップは1滴も入れない自家製ミートソースは出来上がった。玉ねぎたっぷりで、故に柔らかな甘味があるミートソース。早めに帰ってきただんなが、私が目を離した隙に山のようなパスタを鍋に投入したようで、尋常ならざる量のスパゲティが食卓に並べられた。(「やだなぁ、たかだか400gくらいだよ」、とかだんなは言っている……)

たっぷりできたミートソースは、半量を麺にしっかり絡ませて和えてあって、更に盛りつけた後からも上からたっぷりかけてある。んまぁ、なんてゴージャスなミートソース。
ビール開けて、レタスと玉ねぎのサラダにピエトロのドレッシングをかけて、スパゲティにかぶりつく。そうそう、チーズおろしとパルミジャーノ・レッジャーノの塊も置いておかなければいけません。

牛肉たっぷりの肉肉した、それに香味野菜やスパイスも入ったなかなか美味なミートソースでありました。

6/22 (木)
うどん (ひやひや)
レタスのサラダ
麦茶

ここのところ、何かというと「朝うどん」なのである。
冷凍のカトキチうどんをゆがいてどんぶりに入れては、
「ああ、本場のを食べたいねえぇぇぇぇ」
と溜息をつく私たち。うどん中毒。さぬきジャンキー。ひやひや依存症。どう表現しても、こう腰から力が抜けていくような印象を受けるのは私だけでしょうか。

今日のうどんは、私はひやひや。だんなはあつあつ。
茹でて冷たい水でキュッと締めたうどんをどんぶりに入れて、だし醤油をジャーっとかけて食す。半分ほど食べたところで柚子胡椒投入。
福岡のKさんが下さった柚子胡椒、湯布院のもので重厚そうなガラス瓶に入っている。「十数個食べて、これが一番でした!」とKさん絶賛の柚子胡椒はねっとりツブツブとしたペースト状で、蓋を開けると周囲にふわふわと柚子の香りが満ちるのだ。素晴らしい。

耳掻き一杯ほどの柚子胡椒を放り込むと、ピリリと辛く爽やかになる。そのまま残りのうどんをずるずると呑む。食べる、喰うというよりは「呑む」。

本場さぬきのうどん店では、「大」だの「小」だのあるらしい。「1玉」「2玉」「3玉」といった注文方法のところも多いらしい。「特大」と頼むと、巨大などんぶりに4〜5玉のうどんが入って出てくるところがあるそうな。
「うどん」と言ったら「うどん」それのみで、良くしても「大盛り」というオプションがつくだけのこちらとは、世界が異なる。4〜5玉のうどんが入るどんぶりを見てみたい。
そう、9月には15〜17日と連休があるではないか。行っちゃおうかなぁ、どうしようかなぁ、ねぇ、だんな。

銀座 スワンベーカリーの
 アプリコットデニッシュ
 クリームパン
森永ミルクティー

やや歩いたところにある会社近所のパン屋に昼食を求めに行く。
開店2周年を迎えたスワンベーカリーは今日も大盛況。女性客ばかりがみっしりと、惣菜パンを選んでいる。12時を少々回って行ってみたら、サンドイッチはほとんど無かった。好物のシュークリームも、ない。とほほほほー。やっぱり12時前に買いにこなきゃダメなのね。

「デニッシュフェア」と心踊る文句の看板の下、初めてみるアプリコットデニッシュがツヤツヤと並んでいる。1つゲット。シュークリームの代わりに、クリームパンも1つゲット。冷蔵ケースからミルクティーも掴み取り、うきうきと会計を済ませて会社に戻る。

ここのデニッシュ、笑っちゃうほどサクサクとしている。上手に食べないと、いや、上手に食べても机の上にパラパラとパン屑が粉になって散っていってしまう。濃厚なカスタードクリームに、アプリコットのコンポート。デニッシュの上には白く砂糖で模様が描かれている。相変わらず、愛に溢れたデニッシュだ。
半月型の、周囲がでこぼこしているお馴染みの形をしているクリームパンもまた、生地はしっとり柔らかくクリームはこってりとしていて今日も美味。
店頭では、日替わりの菓子パン3個にドリンクがついて400円、菓子パン2個にドリンクがついて300円のランチボックスも売られているのだ。これがまた、お得で良いんだよねぇ〜。私が密かに愛している街のパン屋さんだ。

銀座 魚民にて
 サラダ
 焼き鳥
 魚介のチリソース煮
 刺身盛り合わせ
 フライ盛り合わせ
 手羽先の揚げ浸し
 胡麻だれきしめん
 ビール、巨峰カルピスサワー、「膳」ダブルロック4杯

その横のカラオケボックスにて
 めんたいこうどん
 スティックサラダ
 フライドポテト
 チョコレート盛り合わせ
 ティラミス
 ビール

今日は会社の飲み会だったのである。
ローストビーフと生ビールがすこぶる美味しい有楽町駅前のビヤホールに行こう!と後輩と盛り上がっていたのに、シマ一番の重鎮Mさんの
「やっぱり、カラオケがついているところじゃなきゃぁ、な」
の一言であえなく却下。結局、もう何度目かになる「魚民」に行くことになる。個室を取ると、部屋にカラオケがついているのだ。
あううぅぅぅぅぅ、魚民、不味いんだよなぁ。とても悲しい。目の前に残っていく美味しくない大量の料理、それでも一生懸命片づけようとするであろう自分がとても悲しい。

ビールで乾杯、飲み放題だ。各自サワーや日本酒に移行しつつ宴は進む。
何故かかわはぎが上に散らされているグリーンサラダ、妙に甘口のタレがどっぷりかかった焼き鳥、帆立やイカが入りとろみがぶよぶよと怪しく固まっているチリソース煮。ああ、相変わらず美味しくない。年長者はほとんど料理には手を着けず、若手がわらわらと一生懸命食べる。
メンチカツや串カツ、いい蛸のフライに揚げ焼売などが大量に盛り合わされたフライの山、刺身10種類くらいの盛り合わせ。目の前のそれらに手を伸ばしつつ、私は異常に甘ったるくて辟易してしまった巨峰カルピスサワーを飲み干してウィスキーのロックをカパカパ空け始める。

そんなこんなで午後9時半、一次会お開き。重鎮Mさんはもう完全に出来上がっていて、
「俺ぁもう、おごっちゃうよ?おごっちゃうよ?次は、カラオケエェェェ〜〜」
と赤い顔してご機嫌だ。私もほろ酔い気分で頭の中がふにゃふにゃとする。

飲み屋のすぐ隣にあるカラオケボックスにて二次会。
「浪漫飛行」「島唄」「大迷惑」「ふられ気分でRock'n Roll(何故こんな昔の歌を……)」「銀河鉄道999(ゴダイゴの方ね)」などを私は歌いまくり、ついでに「3年目の浮気」「愛のしるし」などを他の人とデュエットする。合間にビールをクピクピ、目の前の料理をもりもり(お一人様1ドリンク1フードの注文が必須だったらしい)。
私は酔えば酔うほど食べ物が恋しくなっちゃうタイプなのである。アルコール度数30を越えちゃうような酒などを飲んでいても、目の前のフライやチョコレートが美味しく食べられてしまうのである。いや、前向きに食べたくなっちゃうのである。ああん、キスチョコ美味しい。ポッキーも美味しい。暗がりでスパゲティかと思えたのに実はうどんだっためんたいこ和えはかなり不味かったけど。

飲み会は、あんまりキライじゃない。
いつも穏やかな顔をして無口な後輩のKくんなぞに、
「彼女いるの?女遍歴を教えなさい、こらこらこら」(←セクハラじゃん……)
と絡んで、
「いませんよ。……3年付き合ってきた彼女と最近別れたんです」
という思わぬ事実を引き出してしまったりして、それはそれで楽しいものだ。

で、良く見ると、重厚そうな皮のソファーに超大画面のスクリーンのついた部屋なのである。これだけ飲んで食べて、なんだかとても高そうだ。
帰り際、Mさんと課長がキャッシャーで一生懸命何やらやっていた。
「Mさんのおごりだって言ったよね♪」
「ね♪」
「ごちそうさまでしたーっ!」
若手連中は呑気である。

午後11時半、散会。
銀座の裏通りをほてほてと最寄り駅に向かって歩く。
だんなに電話して、
「今ねぇ、新富町の駅を探して歩いてまーーーーーす♪」
と言ったら、ものすごく呆れられた。
帰宅して、
「あのね、あのね、新富町の駅、無事に見つかりましたーーーーーーー♪」
と報告したら一層呆れられた。
そうよ、私酔ってるわ。悪い?悪い?

6/23 (金)
アイスカフェオレ 2杯

あたまいたーい。
きもちわるーい。
げろげーろ。げろげーろ。

……見事な二日酔いなのであった。右側頭部がガツンガツンと響くように痛く、胃の上部はゲル状の何かがまだ詰まっているような感じだ。あうー。あんなに呑むんじゃなかったー。

だんなは呆れ果てている。そりゃそうだわな。
というわけで、朝はカフェオレ2杯。それすら、だんなにコップに入れてもらうという体たらく。とほほ。

銀座 十石の
 鳥マヨおむすび
 牛みつばおむすび
 ちゃあはん
緑茶

やや復活。頭痛のガツンガツンはカツカツカツ、くらいの痛みになった。
腹も空いた。喉も渇いた。とりあえず何か食べよう。

雨の中、お気に入りのおにぎり屋さんにおにぎりを求めに行く。
1個150円くらいから220円くらいまで。今日も「いくら」「ねぎみそ」「梅しぐれ」などという魅惑的な名前が並んでいる。「鳥マヨ」と「牛みつば」、そして「ちゃあはん」をいただく。558円なり。二日酔いにしては、随分と油っこいものばかりを選んでいる自分。

3つのおむすびがきっちり入ったプラスチックパック。中にはビニールでラッピングされた、やや小ぶりのおむすびが並ぶ。
冷房の効いた社の机におむすびとマグカップに入れたお茶を並べ、一人昼食。

大体こういうの、どれから食べるか迷っちゃうのだ。
うーん、「ちゃあはん」は好物なので最後の方に回したい。やはり最初は淡白なものから食べるものだろう。って、どれも淡白ではないじゃないか。いやいや、それでも最後は「鳥マヨ」だろう。すると……「牛みつば」がトップか。いいのか「牛みつば」、お前がトップだ。さぁどう出る「牛みつば」。
って、私は一体何を考えているのか。

とりあえず、「牛みつば」を最初に手に取る。甘辛くこってりと煮含められた牛肉。青々とした三つ葉。御飯はしっとり茶色に染まり、生姜の香りが微かに漂う。ちょっと冷えた御飯は二日酔いの喉にも腹にもちょうど良い。おーいしー。
そして、こちらは油こってり「ちゃあはん」。自家製らしきチャーシューがごろごろ入っている。おむすびとは、手が汚れることなく手軽に食べられるのが利点だと思うのだが、これは思い切り良く手がギトギトになるおむすびなのである。葱もたっぷり。その葱がタレで茶色くなってるとこなんか、たまらない。

で、やっぱりシメは一番好物だと思われる「鶏マヨ」おむすびだ。
鶏肉の唐揚げがぶつ切りになり、みじん切りにされた青葱と共にマヨネーズで和えられている。天むすといい、こいつといい、おむすびと揚げ物はすこぶる似合う。衣の油が御飯にじんわり染み込んだところなんか、ちょっとゾクゾクしてしまう。……とか思ってるから私は痩せることができないんだな。うんうん。

マグカップたっぷりのお茶を飲み干して、昼食終了。

しぐれ丼
麦茶

昨日は私の飲み会だったが、今日はだんなの飲み会なのであった。
帰宅間際にデパートで買い物なぞしてしまったら、すっかり7時前だ。炊飯器に昨日の御飯が残っているのを見て、本日はどんぶりものにすることにした。

参考テキスト、本日は『日本料理でたいせつなこと』(光文社)。著者は先日行った「青柳」主人の小山裕久さん。最近の料理本はおしなべて写真が綺麗だ。この本も余白の多いレイアウトの中に料理が美しく紹介されていて、ついつい買ってきてしまった。あの「昔プリン」のレシピも載ってるし、旨そうな「肉じゃが」「ぶり大根」「だし巻き卵」なども掲載されている。「三食ごはん」「サラダどんぶり」などの御飯ものもとてもとても美味しそう。で、冷蔵庫に牛肉が買ったままの状態で入っていたのでそれを使って「しぐれ丼」。

牛肉を醤油、味醂、酒で煮てそれを御飯の上に乗せておく。牛肉を除けた残りの汁に今度は卵を流し入れ、半熟になったら更に上からかける。最後に揉み海苔散らしてできあがり。卵と牛肉を別々に仕上げるのが秘訣、らしい。卵を混ぜすぎないのもポイントらしい。「軽くほぐしただけで加熱すると、黄身がねっとりした半熟状に固まっておいしくなります」と書いてある。
わかっちゃいるけど……確かにふっくら半熟にはなったけど、でも写真ほど、そしてあのとき食べた親子丼ほどふくよかに柔らかに出来ないのがちょっと悔しい。
「簡単にできちゃったらプロの立場ないもんね」と自分をなぐさめ、二人の夕食。
三つ葉などの香味は入らない、卵と牛肉と海苔だけのどんぶり。香りも味も優しくてほわほわとしてくるのだ。

6/24 (土)
かけうどん
麦茶

だんな、今日は友人の結婚式で司会をするそうな。
朝早々に起きて、なにやら神妙な面もちで居間でごろごろした後に、
「朝御飯、うどんでいーい?茹でるよー。茹でちゃうよー。」
などと言いながら私の分も冷凍うどんを茹でてくれた。

「ヒガシマル」の顆粒インスタントだしにうどん、上から袋入りの市販品揚げ玉をうりゃっとかける。
ちょっと涼しい雨の日の朝、アツアツうどんってのも、美味しいもんだ。

バターロールのホットドッグ
黒パンのスモークサーモンサンド
アップルティーブレッド
オレンジアイスティー

遊びに来る予定だったSちゃんRちゃん姉妹が、のっぴきならない事情にて来られなくなってしまった。
「サンドイッチパーティーをしましょう〜♪」と用意していたパンや具がそのままあるのでお昼は息子と一緒にプチサンドイッチパーティー。出す予定だった具を大幅に減らしてちょこちょこと小さなサンドイッチを用意する。

バターロールは縦に切り目を入れてカレー味のキャベツ炒めを詰める。チョンチョンと飾りの切り目を入れてフライパンでこんがり焼いたウィンナーを乗せ、チーズ(クリームハバティ)を乗せてトースターで5分。とろりとチーズが溶けたら簡単ホットサンドのできあがり。
半月型の黒パンは薄くスライスして、バターを塗り塗り。レタスと玉ねぎとゆで卵とチーズを乗せて、スモークサーモンにケッパーを積み上げる。マヨネーズをかけてバジルペーストも少々。パンの厚さより厚くなってしまった具の層を上からぎゅうぎゅう押さえつつ食べる。自分の好みでチーズたっぷり、卵もたっぷり。

で、もひとつ買ってきたアップルティーブレッドは卵サンドにでもするか……と思ってパンの袋を開けてみると、パンにはリンゴが練りこまれていてすこぶる甘いものだった。バターも似合わないのでそのまま囓る。生クリームにバナナ、とかついでにピーナッツバター、なんてのは似合うかもしれない。

何だか煌びやかになったお皿を前に、アールグレイのアイスティーにオレンジジュースをたっぷり注いで飲む。
一人の御飯(いや、息子もいるけど)でも、自分のために美味しいものを準備すると何となくシアワセな気分になる。

茹でそら豆
回鍋肉
えのき入りの豚スープ
御飯
サンミゲール、麦茶

「好評だったよー。疲れたよー。」と夕刻、だんながヘロヘロになって帰宅。
夕飯は疲れを癒す(?)回鍋肉。

800gのでっかい豚バラ肉の塊を30分じくじくと茹でて、スライスして作成するスペシャル回鍋肉。茹で汁は美味しい白濁スープになっていたので、これは胡椒をたっぷり入れてえのき入りの一品にする。

だんなが大好きだという回鍋肉、頻繁に食べるようになったのは彼と結婚してからだ。それまでは家はおろか中華料理店でも食べたことはないものだった。味噌味の炒め物なぞ、そんなに美味しいもんじゃないと勝手に思っていた。
ところが回鍋肉、うまいうまいうまい。豚バラ肉とキャベツが甜麪醤の甘さと豆板醤の辛さと似合うことこの上ない。どろりととろみのついた甘辛い合わせだれが皿の下にたまって、その上にうっすら油の層なんか出来てしまっていると、ビールと御飯が恋しくてたまらなくなってしまうようになった。

色々なレシピを試して、「これは!」と思って以後ずっと使っているのが周富徳さんのレシピ。スープ大さじ3、醤油大さじ2、甜麪醤と酒と砂糖が各大さじ1、オイスターソースに胡麻油が各小さじ1、あとは塩胡椒少々に豆板醤、というあまり甜麪醤は多く入らないレシピだ。一番多いのが醤油であるところなど、もしかしたら日本人向けになっているのかもしれないけれど、豆板醤を多くしたりXO醤も入れてみたりするとまたちょっと違った味になる。今日は豆板醤抜き、XO醤をその代わりにたっぷり入れた。にんにくや生姜、長ねぎという香味野菜も当然たっぷり。

スライス茹で豚を使って作る回鍋肉は本当に美味しい。生の薄切り肉を炒めて作る時とは異なり、肉の脂が溶けきらずにやわやわと柔らかくジューシーだ。肉汁が中に閉じこめられた、肉も脂もふくふくとした回鍋肉。美味しくて美味しくて、だんなも私も御飯をお代わり。

6/25 (日)
セルフサンドイッチ
 バターブレッド、バターロール、黒パン、アップルティーブレッド
 レタス、きゅうり、玉ねぎ、ケッパー
 オニオンハム、ソーセージ、スモークサーモン、クリームハバティ、ピザチーズ
 ツナペースト、スクランブルエッグ、カレー味炒めキャベツ
カップスープ(ベーコンとパスタビッツ)
アイスオレンジティー

最近のキーワード、「セルフ」。
憧れの地、讃岐ではセルフうどん店が当たり前のようにあるのだという。自分で麺をゆがき、だしを注ぐ。トレイの上の天ぷらを自分でチョイスし、盛ってある葱を入れる。更に葱を自分で切るところまであるとかないとか。
そういうわけで、「セルフ」がブームな我が家である。
今日は、セルフサンドイッチの朝食。

我が家で一番大きな皿に、野菜やチーズ、ハムをずらりと並べてセルフサンド。
バターロールにキャベツとソーセージを乗せて、とろけるチーズを積み上げてトースターでこんがり焼く。上からケチャップたっぷりかければ即席ホットドッグのできあがり。
ちょっと甘味のあるバターブレッドには野菜もハムもチーズも全部積み上げて、ツナペーストもたっぷり。上からぎゅうぎゅう押してかぶりつく。
横ではだんなが、
「玉ねぎたっぷり〜♪サーモンとこれまた似合うんだよねぇ〜♪」
とうきうきとサーモンサンドを作っていた。楽しそうだ。

チャーシューラーメン
麦茶

遅めの朝食後、一家でほてほて投票所へ行く。今日は選挙の日。
帰り道、醤油ラーメンの袋を購入し、だんながチャーシューラーメンを作ってくれた。
「葱チャーシューも作りますね♪」
と言うので期待して待っていたら、自家製の厚切りチャーシューがこれでもかこれでもかと乗っているところに、更に中央に白髪葱で和えた細かいチャーシューが盛られたラーメンが出てきた。おお、すばらしい。

あっさり醤油味の普通のラーメン。こってり肉厚のチャーシューが入るだけで、どえらくゴージャスな味になる。脂が柔らかくじわっと肉汁が染みでるチャーシューを囓りつつ、太めの麺をずるずるとすする。

Maduの
 マンゴームース
アッサムミルクティー

午後3時頃、昨日来られなかったSちゃんがふらりと来てくれる。2ヶ月遅れの誕生日プレゼントと、大きなケーキの箱を抱えて。
箱の中には、新宿伊勢丹の中にショップのある、Maduのケーキが並んでいた。だんな好物のカスタードプリンに、モンブラン。レモンタルト、マンゴームース、チーズスフレ。キラキラとして、どれもこれも美味しそう。
「プリン好きの為に、ちゃんとプリンを買ってきました〜」
とSちゃん。だんなの好みは彼女に筒抜けだ(←この日記の所為で)。

早速紅茶を煎れて、皆で席につき、うきうきとこれをいただく。マンゴプリン研究家の私は当然(?)マンゴームース。だんなは当然カスタードプリン。Sちゃんレモンタルト。息子はチーズスフレ。一口ずつ貰いながら全てを堪能。
マンゴームースは周囲にココナッツビスキュイが飾られている。こってり濃厚、ふわふわと溶けていく。ココナッツの香りも少々。甘く酸っぱく、なんとも美味だった。

誕生日プレゼントは、「あそび印」。
「何か欲しいのある?」
と数ヶ月前に尋ねられ、思わず「もぐら庵のあそび印が欲しい」とリクエストしてしまったのだ。オリジナルで作ってくれる自分だけの篆刻はんこ。作者の人を何度かデパートの催し物場などで見かける機会があって、ず〜〜っとファンなのであった。やっと出来た、私だけのはんこ。わーいわーい。


 木の箱に手書きの文字が!ひゃ〜 

 こっちは箱の中に入っていた、印影の紙 

キュートです。可愛いです。
猫がフライパン持って魚焼いとります。スバラシ〜〜〜!
今度、ホームページの各所にこれをちりばめてみることにします。ふはははは〜。

UO仮想焼き肉会:  牛100%焼き肉
フィッシュステーキ

Sちゃん、「投票に行かなきゃ〜」と早々に帰ってしまった。時刻5時。
だんなと息子は昼寝を始め、ここぞとばかりに私は最近はまりまくっているオンラインゲーム、UO(ウルティマ・オンライン)をやりまくる。一人町を歩き、"素早さ"上げの鍛錬に終始。一人楽器をかき鳴らし(楽器を弾くと素早さが上がるのね)、他人のバッグを覗き見する(覗き見をしても素早さが上がるのね)私はとても変な人になっている。

すると、
「由紀ちゃん、由紀ちゃん」
と話しかけられる。何度かこの仮想世界でお会いしたことのある、お友達のMさんがいらっしゃった。いつもはお互いメールでやりとりしているのに、ゲーム画面の原っぱのまん中で会って、キャラクター同志が話しているというのは何やら不思議な光景だ。

更に、
「Mさん?せりあさん?」
と話しかけられる。見慣れない戦国武将風の名前のお方。日記猿人に私と同じく参加している、Sさんなのであった。
他のコミュニティで参加しているもの同志、そのコミュニティとは全然関係ないゲームの世界で会ってしまうこの不思議。3人でその場で立ち話を始める。

で、
「焼き肉をしよう!」
ということに。
このゲーム、キャラクターがちゃんと空腹になるのである(死んだりはしないけど、怪我の治癒が遅くなったりするのね)。
で、町で野菜を買ったりパンを買ったりして食べることにより空腹はおさまる。釣り竿で魚を釣って、それをナイフでさばいて火で焼けば燒き魚になる。ケモノを倒して(牛や豚や羊やニワトリがそのへんにうようよいる)、ナイフでさばいて、その肉を火であぶれば焼き肉にもなる。怪物倒しても肉は手に入る。でも、ごっつい人型のモンスターの肉を食べる気は……しない。
「やっぱり牛だよ!」
「カルビだカルビだ焼き肉だ!」
と3人でぞろぞろと牛を探して歩き回る。なに、「肉」と言ってもマトンやチキン以外は全部同じ形状なのだ。でもやはり「牛」にこだわりたい。こだわらなければならない。

かくして3人、適宜牛を倒して海岸に集合。焚き火をして火を起こし、そこで肉を焼く。焼いた肉は地面に並べると……そこら中に焼き肉(ちゃんと生肉と絵が違うのよ)が散らばる光景となる。すごい。各々食べると、「モリモリモリ」と咀嚼の音も聞こえてくる。
モリモリモリ。モリモリモリ。
海岸、3人が集まって肉を喰う。すごい光景だ。ていうか、その肉、砂の上にあるんですけど。よろしいんでしょうか。

「魚も欲しいよね」
と今度は釣りをし始める。釣りをするにも"スキル"なるものがあり、その「fishing」スキルがあるMさんはやはり釣りが上手い。そこら中がひとかかえほどの魚で溢れかえる。今度はそれを焼いて、もりもりと喰う。
「野菜が無いね」
と魔法と唱える時の触媒である毒草(←食べられません)を飾ってみたり、たまたま持ち歩いていた水のピッチャーを飾ってみたり。
何だか画面の前の私までお腹一杯になってしまったのであった。

「いつか、この世界でオフ会(いや、回線つながってるからオンラインなんだけど)したいね」
と2人とお別れ。
宿屋の一部屋に知ってる人集まって、テーブルにたくさん料理並べてお洒落して語り合う。それは何だかとても楽しそうだ。

ゲームの中の私も、目指せ食欲魔人。
「cooking」のスキルを上げるべく、目下修行中だ(何だか戦士になってきてるけど)。
小麦粉と水でパンも焼くし、ハチミツがあったらクッキーやマフィンもできる。ケーキやアップルパイも作れるようになっているゲームだ。いつかは豚捕まえて「豚の丸焼き!」とかしたいんだけど、それはどうやら無理っぽい。残念。

ピザーラの
 ネギベエ・テリヤキチキンのハーフ&ハーフ
 ウィングスティック
 ローステッドポテト
 シーザーズサラダ
ダイエットコーク

ゲームの中の焼き肉で何やら満腹になった私。だんなと息子が昼寝から目を覚ましたのは午後7時半。
今更ちゃんとした御飯を作るのもねぇ……と宅配ピザにてごまかさせていただく。ゲームやりまくった挙げ句に手抜き夕食なんて、ちょっとトホホな事態だけど、ピザも恋しかったのでまぁ許してやってください。

和風ピザ、ネギベエとテリヤキチキン。トマトソースなどは入っていない、シンプルなさっぱりピザだ。これにチキンとポテトとサラダ。お供は当然のダイエットコーク。

テーブルにずらりと並べてピザの夕食。添付の刻み海苔をふりかけて食べるピザは、よくよく考えると何だか違和感を感じるけどこれがどうして美味しいのだ。長ねぎたっぷり。口と手をぎっとぎとにしながら、日曜の夕食。
さー、明日からまた1週間だ。がんばるぞー。