東京リアル脱出ゲーム vol.6
「夜の遊園地からの脱出」レポート
2010年9月18日参加 脱出成功:約120人/約1000人中

夜の遊園地、脱出開始

今回の東京リアル脱出ゲームの会場は、多摩にある「よみうりランド」。閉園後の遊園地を貸し切りにした「東京リアル脱出ゲーム vol.6 夜の遊園地からの脱出」は、なんと1回あたり1000人規模という、とても大がかりなイベントだった。
 
当初は夫を交えて、私・夫・息子の3人で挑戦する予定だったのだけれど、チケットを取った後になって夫は出張が入ってしまい、小学6年生の息子と2人で参加することに。
 
謎解きのネタバレは耳にしていなかったけれど、ただ
「前回の脱出と異なり、"知らない人と組にさせられる"ということは無い」
「ただし、1人で挑戦するのはとても難しい(時間的余裕がないという意味で)」
「現地で他の人と協力するのは自由」
「携帯電話の使用も可能」
ということだけはtwitter等から知っていた。息子と2人では厳しいだろうなぁ……と思いつつ、でも2人でやれるところまでやってみよう、と。
 
日が暮れてからの屋外のイベント、まだ蒸し暑さが残る季節ということで、蚊除けスプレーを持参。ペンライト、お茶のペットボトルも用意した。書きやすい筆記用具、おそらくはパズル解きが入るだろうからと、台になるバインダーも持参した。結果的にはどれも「あってよかった!」と思うものばかり。特に、蚊除けは本当に必要だった模様。山の中の遊園地だからねぇ……。
 
18時の入場受付開始後は、脱出開始の19時まで園内中央あたりにある「オープンシアターEAST」のベンチ席で待機。イベントチケットと引き替えに渡されたのはA4サイズの茶封筒。中にはペーパー類が入っているようだけれど、「合図があるまでは、この封筒をあけてはいけません」と書いてある。
 
封筒の表には赤と銀で印刷された「夜の遊園地からの脱出」のタイトルロゴ(写真1)。そして裏には「激しく走らないで」「柵の中や芝生には入らないで」「遊園地内のものを動かしたりはしないで」「気分が悪くなったときには」といった注意事項の羅列があり、その下には

それでは最後にヒントを。
この不思議な夜の遊園地では、太陽と月の真ん中には
大切なものが隠されているという言い伝えがあります。
どうぞ、注意深く探してください。探しているものは意外と近くにあるものですよ。

 
という、意味ありげな一文も記されていた。
 
「探しているものは意外と近くに」ということは、封筒自体か、封筒の中に入っているものに重大なヒントがあるということ。でも今は何が何やら。
 
そして19時、ゲームマスターが登場。注意事項あれこれを繰り返しつつ、言ったのは
「あなたたちの最終目的は"最後の扉を探すこと"、です」
「1人で脱出を目指すのは相当困難な道のりです。不可能ではないですが、"相当困難"です」
「この脱出の制限時間は90分です」
「60分経って、もしもアイテムを何も手に入れていない場合。たとえば"紙切れ1枚"も入手できていない場合は、60分後に"太陽の広場"で重要なヒントを渡します」
といった内容。
 
「それでは脱出ゲームスタートです!」
の合図で、皆一斉に手にした封筒の中を開けるのだった。
 
中に入っていたのは小さな使い捨ての鉛筆、遊園地のマップ、そしてアンケートお願いのペーパー(これにはヒントも何もなし)、そして何より重要な「問題用紙」(写真2)。
 
問題用紙に記されていたのは、
 1.白い谷。奥の奥。
 2.二つ合わすとヒューストン。
 3.巨大なランドドッグのお尻の先。
 4.ぐるぐるまわる。ただひとつの光。
 5.40分後にステージへ。
 6.over140。その下。
 7.石の家の前にピエロがいる。
 8.季節外れののぼり。トンネルをくぐると。
という8項目の文章。
 
その隣には縦5マス×横6マスのマス目。下から1段目と2段目の境には太い線が引かれている。
 
一番下には、点と線を組み合わせた幾何学的な模様。
 
幾何学模様はさっぱりわからない。マス目も何を入れて良いかわからない。ただわかるのは、「1.白い谷」が、遊園地の「ホワイトキャニオン」というジェットコースターであろうこと、「2.ヒューストン」が、「クレイジーヒュー」「クレジーストン」という2つ並んだアトラクションであるだろうということ。つまり1〜8は全て、遊園地内のアトラクションやその場所を目指せという指示なのだった。
 
というわけで、まずは1〜8を埋めることに専念。

最初のナゾトキ

行った先に何があるのかわからないけれど、とりあえず手近な「1.白い谷」を目指す。同様の事を考える人はたくさんいて、ぞろぞろと混雑する中ホワイトキャニオンを目指すと……一番奥、ライトに照らされた柵向こうにこんなボード(写真3)がかかっていた。
 
縦2マス横3マスのマス目、中央の横線は太く引かれ、上には「ーすし」、下には「-22 M 23-」と意味ありげな数字と線。このマスも太線も、「-」という数字の横の線も絶対後で必要になるはず、と、丁寧にメモする。ついでに写真も撮ってみた。
 
問題用紙を睨みながら「ぐるぐるまわる」って、メリーゴーランドか観覧車というところかな……と、今いるホワイトキャニオンから対角に位置する観覧車を見ると、さきほどまでは止まっていたはずの観覧車が動いている。遠くてよく見えないけど、どうもゴンドラの1つだけに照明がついているような気が……する。
 
「君、あっち行って観覧車見てきてくれる?光ってるのが多分1つだけあるから、中に入っているものをしっかりメモして。で、「5.40分後にステージへ」ってあるから、その後オープンシアターに行ってみてくれる?」
と、ここから息子と別行動。
 
ホワイトキャニオン最寄りということで、私は「2.二つ合わすとヒューストン。」を目指す……が、そのアトラクションへの入り口は封鎖されていて通れない。作業員らしき人がポールを立てて通せんぼしている。そこら中にたむろする参加者は、「ヒューストン」の看板(遊園地が設置した看板)などを熱心に撮影したりしているけど……これはヒントとは違う気がする、と、私は次のヒントのところへ。
 
40分後にシアターで息子と合流するまでに、
 
 3.巨大なランドドッグのお尻の先。
マップ上、ランドドッグ(このパークのオリジナルキャラクターらしい)のイラストがあるのを見つけて行ってみたところ、尻尾の先にある看板に「山賊の下→」というボードを発見。山賊は確か「bandit」、同名のコースターがあるじゃない!ということで、そこを目指して暗号ボード2枚目ゲット。
 
 6.over140。その下。
園内に「身長140cm以上」の制限がついているアトラクションがある。ループコースターの「MOMOnGA」。そこを目指して暗号ボード3枚目ゲット。
 
 7.石の家の前にピエロがいる。
「石の家」は「ストーンハウス」。同名のショップがあるけれど、そこへ至る道は2.と同様、封鎖されている。諦める。
 
 8.季節外れののぼり。トンネルをくぐると。
のぼりなんてどこにも無いよ〜……と、入り口ゲート近くに至ったところでショップを発見。ショップに至る入り口がまさに「トンネル」。そばにはのぼりが立っていて、季節外れのクリスマス柄。これだぁ!と奥に行ったところでボード4枚目ゲット。
 
そして息子と合流した。
 
予想通り、「4.ぐるぐるまわる。ただひとつの光。」も「5.40分後にステージへ。」も、暗号ボードが入手できるものだった。観覧車は1つだけ照明のついたゴンドラがあり、中に暗号ボードが入っていたのだそう。ステージで合流したので私も5.の暗号は自分の目で見た。
 
1〜8のヒントで、得られたボードが6つ。テトリスのパーツのようになったそれらを組み合わせることで、全てのマスを埋めることができた(写真4)。

「つなぎ」を探せ

得られたマス目の答え、「14-22 M 23-26」の意味がさっぱりわからない。でも、
「あかのつなぎにべろをだせ くろのつなぎにぴーすしろ」
は分かった。これ、まだ閉鎖されていた2.と7.の事だ!と、「ヒューストン」と「ストーンハウス」を目指す。
 
ヒューストンの閉鎖された入り口に立っていたのは「赤いつなぎ」の作業員。目の前に立って「べー」とやったら通してくれた。まだ謎が解けない他の参加者は足止めをくらっている。続々通っていく人もいる。
 
奥にはボードが。これまでの暗号ボードとは全く違ったものだった。
 
線が縦横2本ずつ格子に引かれたものが4組。マス目にドットがついているのとついていないのが交互に並び、右側2つの格子は45度傾いている。
「格子・ドットつき格子・45度格子・45度ドットつき格子」
という感じ。更に下には「10-21 F-22」と、これまた意味ありげな数字の羅列。
 
わけがわからない……と、ともかく「黒のつなぎ」のいるだろう「ストーンハウス」へ。ここで「60分経過」が間近になってきたので、息子は「一応、ヒントもらいに行ってみる」と「太陽の広場」に向かった。
 
「ストーンハウス」の前にいたのは、期待通り「黒いつなぎ」の作業員。目の前に立って、胸の前で小さくピースをして通してもらう。これまた続々と参加者が通り抜けていくけれど、足止めをくらって不思議そうな顔をしている人もまだたくさん。
 
奥にはピエロが立っていた。そこまで辿り着いた参加者たちに小さなカードを配っている。ポストカードサイズの紙には青色の印刷で9文字ずつ4つのブロックのカタカナが並んでいた。一番下には「23-29」「8-21」と、またまた数字。
 
これは見てすぐにピンと来た。さきほどの「赤いつなぎ」で入手した格子と合わせると、こんな感じ(写真5)になる。
 
これがわかると問題用紙の一番下の暗号も解ける。
「同じ形状の線で囲われた(あるいはドットのついた)文字」を辿っていけば良いので、カタカナを1つずつ入れていくとこうなる(写真6)。
 
「ソラモン」→「空門」→「スカイゲート」
ということで、ゲート!入り口のゲート!ということで息子と2人ゲートに向かった。
 
ちなみに「太陽の広場」で得られる情報は、「あかのつなぎにべろをだせ〜」に至るまでの解答だったとのこと、この段階で参加者全員が「ピエロに会う」段階までは進められた、ということになる。

更なる暗号

ゲートには係のお姉さんが3人。
目の前に立ってウィンクするも「残念でした」と追い返された。でも息子は通されて、何やらカードを貰っている。え?なぜ?
 
これは本当にたまたま偶然、息子がそうしただけで貰えてしまった「幸運のたまもの」だった。 最後の種明かしで分かったところによると、
 
これまで使っていなかった暗号、
問題用紙のマス目で得た「14-22 M 23-26」、ピエロからもらったカードで得た「10-21 F-22 23-29 8-21」を解かなければいけないのだった。
 
意味のないような数字の羅列、しかも「M」とか「F」とか、16進数とかにしてもわけわかんない!と思っていたのだけれど、これはマップの数字・アルファベットと対応しているのだった。14のアトラクションの番号から22のアトラクションに線を引いて……と、やっていくと、浮かび上がるのはこういった線(写真7)。
 
暗号表と照らし合わせて左から読むと「ニカイ」。
つまり、「2回、スカイゲートでウィンクしろ」が正解なのだった。
 
息子はこれをたまたま、偶然やったために最後の謎解きカードを貰えたという次第。

そして解けなかった謎

そうしてもらった最後のカードはこれ(写真8)。
 

A (太陽のマーク) H L M (月のマーク) S X
馬から下へ読め

 
と記されている。
 
この段階で、残りは15分以上。そこそこのスピードでここまで解いてきたはずなのだけれど、ここから先はもうさっぱりわからなくなっていた。ゲートの前の地べたに座り込んで必死の謎解き。全然わからないさっぱりわからない。AからZまで番号ふってみたりしたけど、全然意味がわからない。「馬から下」の「馬」って、封筒に記されたロゴの最後についた馬のことだよね?と封筒を上下返したりいろいろしたけれど、さっぱりわからない。
 
「残り3分です」
「残り10秒……」
と刻々とアナウンスされる時間だけが減っていき、私たちはスカイゲート前で脱出制限時間到達を迎えたのだった。あああああああ〜。
 
その後はアナウンスに従い、最初に集まったオープンシアターEASTに全員集合。
 
ゲームマスターによる謎解き説明を受けた。
 
最後にもらったカードの謎。
 
A (太陽のマーク) H L M (月のマーク) S X
は、
「エイ、(太陽)、エイチ、エル、エム、(月)、エス、エックス」
口に出して発音してみると、全て「エ」から始まるアルファベットで、左から順に並んでいる形。とすると、「太陽」に入るのは「F(エフ)」、「月」に入るのは「N(エヌ)」ということになる。
 
ここで一番最初のヒントが生きてくる。

太陽と月の真ん中には大切なものが隠されているという言い伝え。

 
この太陽の「F」と月の「N」を、先と同じく遊園地のマップ上に探す。
両者を線で結ぶと、「真ん中」の位置に現れるのはオープンシアターEAST近くにある古めかしい門、「極楽門」。そう、「最後の扉」は、この「極楽門」だった。
 
謎解きはまだ終わらない。
二行目の

馬から下へ読め

 
の「馬」とは、確かにイベントロゴの最後に描かれた馬のこと。馬は問題用紙の入っていた袋だけではなく、もう一ヶ所にもついていた。問題用紙そのものの左下。何度も何度も、この1時間半暇さえあれば眺めていた問題用紙だったのに、このロゴの事はすっかり忘れていた。この問題用紙のロゴの馬は、なんとも中途半端な感じに「右辺を地にする形で」上を向いている。
 
つまり「馬から下へ」というのは、問題用紙を時計回りに90度回した状態で、右辺を下に持ってくる形に回して、暗号をもう一度解きなおすことを意味していた。
 
普通の状態では「ソラモンデウインクシロ」だったその暗号は、90度回して解きなおすことで「ナカニハイツテアクシユ」=「中に入って握手」となる(写真9)。
 
ここまで謎を解き、極楽門へ赴いてそこから中に入り、中にいる人と握手することでこの「夜の遊園地からの脱出」は成功となるのだった。
 
「ということで、脱出成功した皆さんを紹介しまーす!」
と、ステージ上に現れたのは約120人の成功者たち。成功者達の中にはなんと、南海キャンディーズの山ちゃんが混じっていた。
脱出ゲームDERO!の管理人の友人でーす!」
なんて自己紹介してらしたけど、会場中すれ違うこともあったろうにまっっったく気付かなかった。
 
というわけで、今回も脱出できなかったリアル脱出ゲーム。
じ、次回こそはー!と、次回もその次も、やっぱり挑戦する気満々な私だった。
 
教訓その1:「この資料はもう要らない」と判断を下さない。要らないように見えるものこそ後で重要になるかもしれないと心得る。
 
教訓その2:パズル中に意味のない線や点や空白はない。なぜその線があるか、空白があるかを考える。
 
教訓その3:「まだ解けてない謎」は「いつか解ける謎」。後回しにするのは良いけど、その謎の存在を忘れてはいけない。
 
教訓その4:慌てない。焦らない。最後まで冷静に。

〜 これまでのネタバレレポート 〜