極上デザート「マンゴプリン&燕の巣」  
『香港がらくたノート』(トラベルジャーナル) p92〜93 より






以下の文章は『香港がらくたノート』という、香港サブカルチャーに関する本に掲載された、マンゴプリンに関する著述からの引用です。
マンゴプリンの魅力に迫った文章として、御紹介します。





 
 香港旅行では毎食ごとに違うデザートを食べても食べきれないほど、さまざまな甘いものが街中に溢れている。どぎつくない甘さにマイルドな口当たり。それでいて個性をちゃんと主張する味…。人工甘味料に汚染された私たちにとっては、おやつの定義をあらためて考えさせられるものばかり。

 真夜中に原稿を書いているとよくあの味が蘇る。そしてそのたびに、「また香港で、デザート食べまくりたい!」などと語気を荒げる私である。世界中の食べ物が揃っている東京でも本場の中国デザートはなかなか食べられないのが残念だ。

 ママがおやつに焼いてくれたホットケーキの味、と書いたらクサすぎだけど、素朴で自然な甘みがいいのである。

 そのおいしさの理由だが、香港の卵と牛乳が日本のとは断然違うのではないか、と思っている。香港の鶏が卵産んでるとこをみたわけではないけれど、香港の卵の殻は絶対固いと確信している。

 精進料理で有名な菩提素食で、マンゴプリン(鮮芒果凍布甸)を初めて食べた時、ぶっとんだ。スプーンのひとすくいごとに味が脳にインプットされ、今では名前を耳にしただけで生ツバがでてしまう、パブロフの犬的状態である。彼らのマンゴプリンの辞書には、マンゴ風味のエッセンスを一滴たらすといったセコイ発想はないのでは……。マンゴプリンにかぎらず中国デザートは、どれもみなそのレベル。

デザートの段階になると、「ボク、太りたくないから」などとお茶ばかり飲んでいる人もいるけれど、香港で中国デザート食べないのは、ジャマイカでジャークチキン食べないのと同じくもったいないことだと私は思う。

(以下、燕の巣デザートについてなので中略)

百聞は一見にしかず、ということで、香港に行かれるご予定のある方には、ぜひ香港おやつ世界をのぞいていただきたい。男と女のおやつがすべてここにある、といった感じなのであります。