日本を離れていた10ヶ月間。帰国したら、懐かしい味のところに行きたくなるというもので、最初にマンゴプリンを食べに行こうと決めたのは、恵比寿ウェスティンホテルの「龍天門」。久しぶりの山手線に乗り、都会だ都会だとうきうきしながら向かったのでした。
ホテル内、2階にある店は変わらない内装、変わらない雰囲気。ただ、昨今の中国茶ブームに押されてか、店内の飾りやメニューに中国茶の存在が濃厚に漂っていました。大好物の担々麺も相変わらずの美味だったので、デザートのマンゴプリンも変わらずのものかと思ったのですが……出てきたものは、ちょっとびっくりしてしまうような個性的なマンゴプリン。
品名は「金魚芒布甸」。です。説明書きには「金魚型マンゴープリン」「Chilled Mango Pudding」とありました。
出てきたものは写真のとおり、これまでとは激しく異なったもの。器に茶色く敷かれているのはシロップではなく、プルプルとしたゼリーです。ごく薄く、2mmほどの厚さに敷かれているゼリーは中国茶の風味。ちょっと香りの強いお茶で、「キンモクセイのお茶かな?」「プーアルでもウーロンでもないし」と考えた後にお店の人に尋ねたところ「茘枝(ライチ)茶です」とのことでした。
水の波紋を形作るかのように薄く薄く薄く薄く、存在感が感じられないほどにエバミルクが敷かれ、その上には金魚型(というか鯉型……というか)なマンゴプリン。可愛らしいフォルムには、ご丁寧に黒ごまで目がつけられています。そして更にアメリカンチェリーとライムとレモンが飾られています。
美しいマンゴプリンは嫌いではありません。料理の美味しさに、外見も重要な要素を占めるのだということもわかります。が、反面、
「ギミックに凝りすぎた料理は往々にして美味しくない」
という事例も存在します。このマンゴプリンは、はっきり言って「凝りすぎた挙げ句、大失敗」という印象でした。
そもそもマンゴプリンとお茶のゼリーという組み合わせがなんとも不似合いです。お茶のゼリーに合わせるためか、これまでのミルク感たっぷりプルプルもっちりとした持ち味がすっかり消され、"マンゴプリン"というよりは"マンゴーゼリー"のような生地になってしまっています。風味豊かな美味しいマンゴーの果肉がたっぷり使われているのは理解できるのですが、その他の材料をタイトにまとめあげた結果、今ひとつ印象の薄いマンゴプリンの味に仕上がってしまっています。マンゴプリンだけを食べてみても、今ひとつ良さが感じられません。
エバミルクの外見重視の量の少なさも不満でしたし、お茶のゼリーとマンゴプリンの不似合いさはますます不満でした。これまでは一皿800円は「まぁ……美味しいしなぁ……」と納得もできるものでしたが、怪しいオブジェを目で楽しむためだけに800円払いたくはありません。
給仕の方と少々お話したところ、最近になってマンゴプリンを改良したとのこと。改良というより、改悪です……。コーンスターチ入りの、リッチなマンゴーとミルクの風味がする香港を感じさせてくれるあの味をもう一度食べたいです。とほほほほ。
[03.06.21]
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2年ぶりの「龍天門」へ、久しぶりの訪問です。
どうしても美味しい担々麺が食べたくなり、本来行く予定だった場所を後回しにしてまで向かったこのお店でした。
定番の熱いタイプの担々麺は勿論、夏期限定の「龍天門特製冷しタンタン麺」もまた、想像を絶する美味しさで今日もくらくらしてしまいました。美味しい!美味しすぎる!
マンゴープリンは変わらず800円。ですが、やってきたのは凹凸があるものの丸っぽい型に固められたタイプのものでした。レモンやライムの飾りはあるのですが、以前の雰囲気とは生地の感じもいささか違うように感じます。
「……あれ?変わったんですね。前はハート型だったんですよ〜」
と言ってみたらば、
「あ、はい。私は今年の4月に入社きまして、そのときは既にこちらのタイプにリニューアルしていたのですが、以前はハート形だったのだと以前お客様から伺ったことがあります……。今のも、とても美味しいと思います!」
と元気の良い返事をいただきました。
丸いプリンの上にはラズベリーの飾りつき。丸く透明な青いガラスの平皿にはレモンとライムが美しく飾られてエバミルクが敷かれています。艶やかな生地にはマンゴーの果肉が入っているのがしっかり見えて、とてもとても良い感じ。
ふわん、とした生地からは強烈にマンゴー風味が広がります。生地もマンゴー、果肉もマンゴー、全体的にこってりとしたマンゴーの存在感を感じさせてくれる、これまた素晴らしいマンゴプリンでした。
以前の口当たりはこれに比べると、やや水っぽさの感じられる「ツルン」としたものだったように思います。今は「ふわん」と、空気を含んだ柔らかさ。生地のミルク感も甘さのバランスも丁度良く心地よさがあります。
そして、以前は「絶対いらない……」と思っていたライムとレモンの存在感がそれほど気にならなくなったということもありました。
香港で売られている、甘さがとにかく飛び出ている完熟マンゴーに比較して、どうしても日本で買えるマンゴーで作るマンゴプリンは酸味が少々出るものになってしまうようです。このプリンは、その日本のマンゴプリンの弱点を逆手に取って、酸味を程良く調和させているような感じがありました。酸味があってエバミルクもかかっているマンゴプリンというのも悪くないのだ!と思い知らされた一皿でした。
龍天門のマンゴプリンレシピはこちらにあります。
昨年末に発売された書籍ですので、あるいはこのレシピがこのマンゴプリンの基本なのかもしれません。
ああ、おかわりしたかった……(満腹で断念しました……)
[01.09.08]
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昼に供される飲茶と担々麺が目的で、数人で行ってきました。
シメは当然マンゴプリン。「凍芒果布甸」という中国名でメニューに載るそれは、大きな青いガラス平皿に盛られて来、豪奢な感じです。
ギザつきハート型の基本形を取るマンゴプリンは見るからに果肉たっぷりの濃厚そうなもので、下にはちゃんとエバミルクが敷かれています。プリンの後ろに添えられるのは薄切りのレモンとライム、そしてラズベリーとミントの葉。
この型に固まるぎりぎりの柔らかさのプリンは口に含むとするすると溶け、熟したマンゴーの甘味と香りが口いっぱいに広がり、なんとも美味。以前来た時以来、多数の店でマンゴプリンを食べて口も肥えてきたと思いますが、それでもやはりここのは美味しい!ざくざくと手でちぎったような果肉感とプリンとミルクのバランス感が何とも言えません。
外見の(基本にのっとるという意味での)美しさ、その味、全てのバランスで最高峰と断言してしまう龍天門のマンゴプリンですが(00.05.22翠華樓にその座を奪われました)、でも、レモンとライムとラズベリーはいらないかな、という気がします。マンゴーと柑橘系酸味は確かに合うのですが、エバミルクと柑橘系が合うかというと、これはちょっと……。
ミルクの香りを楽しむべくソースに爽やかな香りがついてしまっているというのは、ちょっと残念なのであります。
[99.08.08]
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果肉の香り、濃厚さ、何をとっても最高峰の味!
ウェイターさんに話を聞いたところ、コーンスターチを使うのが味の秘密だとか。
注文する時に、「当店のマンゴプリンは美味しいですよ〜」とさわやかに言い放った店員さんの笑顔が忘れられません。言い放つだけの事はあるぞ!エライぞ!
高級感溢れる、決して気軽には行けないお店ですが、ここのマンゴプリンはぜひぜひ味わってみるべきです。
昼には飲茶メニューもあるらしい……です。
[97.--.--]