台場、ヴィーナスフォートを息子と二人でぷらぷらと歩いていたところ、店頭にかかる看板に気になるデザートを見つけました。
「マンゴーのプリン杏仁クリーム添え」。
しかし、この店はどこから見てもイタリアンレストランです。何故、イタリアンでマンゴプリン???と首を捻ると、どうやら隣接する「SHOZAN」なるアジアンフレンチかフレンチアジアンか国籍不明なお店の姉妹店であるようでした。このデザートの説明文にも
果実味豊かなマンゴーを贅沢に使ったマンゴープリンに、香り豊かな杏仁のクリームを添えました。その絶妙な出会いが美味しいSHOZANおすすめの一品です。
と「SHOZAN」の文字が出てくることからも明らかでした。
しかしこの「SHOZAN」なるお店が大変に怪しい風情です。ヴィーナスフォートの説明文によると、
1999年夏、お台場にオープンした”女性のためのテーマパーク”内。 本店のSHOZANはパリのアジアンブームの先駈け的存在。 そのコンセプトを逆輸入したのが東京店。 内装は本店と違うフランス人デザイナー、イヴ・タラロン氏が担当。 赤をベースにした個性的な空間には、南風や照明などアジアンテイストがシックで スノッブでかつエレガントな空間を演出している。2階のダイニングへ一瞬で別世界へ誘い込みます。
だそうで……。シックでスノッブでエレガントとは、何やら目眩がしそうになってしまうのは私だけでしょうか。とりあえず、イタリアンレストランはシックでスノッブでエレガントというよりはカジュアル指向だったので入ってみることにしました。
格別に不味くなくしかし旨いとも称しがたいメイン料理の後に、「マンゴーのプリン杏仁クリーム添え」がやってきました。苺のスポンジケーキ、パンナコッタなど6種類ほどあるデザートは、どれも陶器の器に固められているスタイルです。マンゴープリンもまた、口が広がった薄い陶器の白い器に入ってきました。
上からは、プリン自体の色味や印象はわかりません。上部一面に「杏仁クリーム」なる白い物体が乗り、松の実を砕いたようなナッツのみじんが散らされています。模様を描くように垂らされたゲル状のものはマンゴーソースであるようです。
クリーム部は驚くほどふわりとろりとスプーンを刺した感触が希薄です。そのままズプリとプリンに沈みますが、そのプリンもまたふわりとろりとしています。全体的にふわふわとした優しい優しい食感です。そして、ミルク色濃厚なプリンにはマンゴーがたっぷり。かなりふんだんにざくざくと果肉が大小入っています。マンゴー風味が濃厚なプリンの上には、これまたミルク風味濃厚な杏仁のクリーム……というか、ゆるく固めたババロア状のものが2cmほどの層になっています。
マンゴプリン部と杏仁クリーム部を各々味わってみると、かなり良い感じであります。ただ、果肉が多く入る分、ちょっとマンゴーの生臭さも鼻につきます。そして、どうも缶詰マンゴー臭い独特な甘味も多少感じられます。確信は持てませんが、生のフィリピンマンゴーと缶詰マンゴーを併用しているような気が。それがどうも口の中でぶつかりあいます。
そしてそして、悲しいことに全体にバランスがあまり良いように思えません。こってりこってりした"重い"感じの杏仁クリームはマンゴーの生臭さを消すどころか風味そのものも消してしまいそうですし、飾りのつもりのナッツも余分な食感を加えているように思います。マンゴーのソースも杏仁のクリームにちと合わない気も。
色々工夫されているのはよっくわかるのですが、
「……やっぱりシンプルなのが一番よね。」
と店を後にした次第です。
どうやらシックでスノッブでエレガントなデザートは私には合わないようでした。不味くはなかったんですけどね(ていうか、美味しいという人のほうがきっと多いと思います〜)。
[01.01.10]