10月7日(土) 島一番の大トカゲ

どんより空模様だけれど、綺麗な海

みんなでオムレツ朝御飯

プールサイドの綺麗な花 家族一同、眠くて眠くて夕食後早々に寝てしまった昨夜。あんまり早く寝たものだから、今朝には6時に目が覚めてしまった。一人こっそりコテージを抜け出して、早朝の海の写真など撮っていたのだけれど、やはり今は雨季だからなのか、雲は厚く垂れこめている。この季節は快晴は望めないものなのかしらと少しばかりがっかりしながら散歩しているうちに息子も起きてきて、コテージ前のテラスで昨日の日記をつけてみたり、籠型のハンモックで遊んでごろごろしてみたり

そして午前7時、朝御飯に。
昨日のランチ、ディナーと同じレストラン、同じブッフェ台にパンやハム、チーズなどが並んでいる。朝食ということでおかずの数は若干少なめだけれど、それでもしっかり「Steamed Rice」をはじめガーリックライスまであるし、1〜2種類ながら肉料理もある。また、ワッフルとオムレツはカウンターで注文に応じて焼いてくれるようになっていて、ワッフルにはチョコシロップかメープルシロップ、オムレツにはチーズや玉ねぎ、マッシュルームやハムなどを好みで加えてくれる。

ジュースは3種類ほど。オレンジとマンゴーと、「Four Seasons」なるミックスジュース。後から調べたところによると、多分デルモンテ社製のミックスジュースで、パイナップルをベースにマンゴー、オレンジ、グアヴァが使われたものだったらしい。適度な酸味と甘みがあるジュースが美味しくて、毎日のようにこのジュースを飲んでいた私だった。

ブッフェ台にはお粥もあったので、今日の私の朝御飯はお粥をメインに。「Beef Tapa」なる牛肉の佃煮的な甘辛煮込みや、フィリピンに来てから毎日見かけている気がする「ツナ炒め」(Sauted Tuna)も。あとはハムやチーズなどなど。

だんなは早速玉ねぎ、ハム、マッシュルーム入りのオムレツを焼いてもらっていて、それを見た母と息子は
「あ、私もオムレツ食べるわ」
「ぼくも!ぼくもオムレツ!」
と言い出して、ほどなくテーブルはオムレツだらけ。薄く焼かれたオムレツは、オムレツと言うより「卵焼き」に近い外見だったけれど、どれもとても美味しそうだった。明日は私も焼いてもらうことにしよう。

島一番の大トカゲ

巨大トカゲ

自然溢れる島リゾートゆえに、島には動物がたくさん。
中でも、楽しみにしていたのが「巨大トカゲ」との遭遇だった。

「1mサイズのが島にいる」と事前に聞いていて、遭遇できるかなーいつできるかなーできるといいなー……と思っていたら、コテージ到着の初日にいきなりお出まし。しかも、母の宿泊するコテージの下からにょろりと出てきたのだった。「トカゲ!トカゲトカゲ!いた!」と慌てて追いかけるも藪の中にすごい勢いで走り去っていき、その数時間後には私たちの宿泊するコテージから更に1匹のトカゲが這い出てくるのも母によって目撃されていた。体長90cmほどのそのトカゲをコテージ近くで目撃したのは初日のみで、それはなんだか「ようこそこの島へ」というトカゲからの歓迎の挨拶のようにも思えたり。……ただ、母は悲鳴を挙げていた。

そんなこんなで、トカゲの写真をぜひ撮りたいと思いつつリゾートで過ごすこと数日。今日の旅行記の日付の2日後、10/9の午後に日本人スタッフのMさんが
「トカゲ見た?トカゲ。今、こっちの建物の裏に島一番の大きさのが来てますよ!」
と教えてくれて、そうして撮れたのが上の写真だ。道路幅は2mくらいあるので、おそらくは体長120〜130cmはあろうかと思われる巨大な巨大なトカゲだった。ほとんど恐竜。

この巨体でありながら性格はいたって大人しくかつ臆病なのだそうで、人が近づきすぎるとすぐに逃げてしまう。写真もゆっくり歩き去ろうとしているところをぎりぎり撮れたもので、この後息子がそうっと近づいていったらものすごい勢いでバタバタと逃げていってしまったのだった。……かわいいなぁ。

ちなみに、プール裏手のこの場所は特にトカゲの出没がみられるのであるらしく、この巨大トカゲ以外にも藪の中などに何匹ものトカゲを見ることができた。サイズは60cm〜90cmくらい。すてきすてき。

首の長い鳥。飛ぶ姿はとても大きい コウモリがウヨウヨとぶら下がるプールサイドの巨木 レストラン棟付近に出没する、「つつく鳥」

上の小さな写真も島の生き物。
中央の写真は、フルーツコウモリ。私のデジカメではこの程度の鮮明さが限界なのだけれど、プールサイドの高木には視認できるだけで100羽(100匹?)以上のコウモリが常にぶら下がっていた。日が暮れる頃が食事タイムらしく、島中を低空飛行して虫を捕っているらしき姿がよく見かけられた。キイキイギャアギャアと、案外と良く鳴く。プールで遊ぶ時のBGMは、いつもコウモリの鳴き声だった。昼間は寝ているということだけれど、案外と賑やかだ。

左は、これまた良く見かけられた首の長い鳥。「……鵜みたい」と思ったその鳥は、翼を広げるとものすごく大きく見える。足が長めで、サギのような体型にも見える。プールの周辺でよく見かけ、「あ!あの鳥だ!」と、毎日目で追っていた。

そして右は、これまたホテルのレストラン棟近辺でよく見かけられた鳥だけれど……スタッフの話によると「つつく鳥だから近寄っちゃダメよ」だそうで。ワシかタカかというほどに大きな体で、茶色の羽はとても綺麗。でもつつくのね。

ブスアンガ空港の白猫さん こちらもブスアンガ空港の猫さん

上は、ブスアンガ空港で出会った猫たち。
2匹ともスラリとした綺麗な体型で、顔つき体つきはシャム猫っぽい。人なつこく、旅行客の足にすり寄ってきては「何か食べ物をお持ちではないのかしら?」「そのサンドイッチを少しいただけないかしら?」とばかりに顔をすりつけてきていた。

魚山盛りシュノーケリング

魚いた! さて、今日一日はひたすら水遊び。
朝食時の曇天ぶりにがっかりしていたのだけれど、
「とりあえず海に入ってみますか?」
と朝食後に一度コテージに戻って水着に着替えたところ、厚い雲はすっかりどこかに消えている。

綺麗な青空が見え始めて、見事な「夏の空」の下、青い海がますます綺麗に輝きはじめて、午前中は海遊び。コテージ前のサンセットビーチは波がけっこう高かったので、その裏手にあたるサンライズビーチの方に移動してシュノーケリングを楽しんでみた。

見事な珊瑚礁に囲まれたこの小さな島は、さほど遠浅というわけではない。白いサラサラとした砂の波打ち際からものの10mも進むとすぐに足が立たなくなる。代わりに足下には綺麗な珊瑚礁が広がっていて、水中を覗くとそこらじゅうに熱帯魚がヒラヒラと泳いでいるのだった。波打ち際からほんの5m程度で、そこはお魚天国だ。青く透ける海は、おそろしく綺麗。

当然ながら、ホテルにはダイビングを趣味とするお客が多くやってきている。砂浜からざぶざぶと海に潜っていくだけで、島のすぐ近くに住むウミガメと遊ぶことができたりするのだそうだ。すごく興味もあったのだけれど、息子を放置しておくわけにもいかず、何より私はシュノーケリングすら得意ではないということから断念。シュノーケリングもダイビングも、どちらも息を吐くときは鼻から息を出してはいけないのだけれど、私はしょっちゅう鼻から息を出してしまうのだ(鼻から息を吐く→ゴーグルに水が入る→おぼれる)。この旅行中、私はシュノーケリングの修行をしつつ、終始水面をぷかぷか浮かんでいたのだった。

海で遊び、プールで遊び、そしてほどなく昼御飯時に。一度コテージに帰ってシャワー浴びて着替えてからいざ昼食へ。

マンゴー寿司とプール遊び

黄色の怪しい巻き寿司…… というわけで、お昼御飯。

今日のランチの一品は、なんと「Sushi」。日本人客の私たちのために用意してくれたのかどうかは謎だけれど、3種の巻き寿司が用意されていた。1つは玉子(甘い厚焼き玉子を海苔で巻いたもの、御飯はなし)と、マグロ。そしてもうひとつは、なんだか黄色っぽい具のお寿司。
「……たくあん?」
「たくあんと……玉子??」
おそるおそる皆で数個ずつ持ってきてみたところ、だんなが一口食べて
「これ!マンゴーだ!」
と。

なんと、黄色いものは完熟の甘い甘いフィリピンマンゴー。わさびの緑色も鮮やかに、マンゴーとチーズが巻き寿司になっているのだった。アボガドが巻かれているのは日本でもメジャーだけれど、「マンゴーとチーズ」というこの組み合わせは……未知なる存在。

でも案外美味しいね、いやいやけっこういけるよ美味しいよこれ、と、私たちは初体験のこの寿司をもりもりと。マンゴーの酸味と甘み、チーズのコクが不思議と酢飯や海苔と似合っている。わさびの味も違和感じゃなかったりして。
この寿司、他の旅行客にも評判が良かったようで、皿の上の料理はみるみるうちに減っていっていた。

他にはマグロの刺身、更にはアーティチョークのマリネやサラダ、イタリア風ローストチキン、海老炒めに蒸し蟹などの料理が並ぶ。デザートには一見地味ながらすごく美味しかったオートミールクッキーと、甘さの薄いスイカ。今日もサンミゲールが昼から美味しくて、ついつい1人1瓶。ねっとり絡みつく暑い空気に冷たいビール。もうもう最高だ。
プール全景。建物裏手の木には鈴なりのコウモリが……

午後は引き続き水遊び。

午前中もたいそう遊びまくった。お昼もしっかりお腹一杯食べた。
じゃあ1時間くらい食休みしてから午後も遊ぼうかね……という気分の大人たちに対して、息子の目は食後もらんらんと強く輝きまくっている。

「じゃあ、泳ぐね?プール行くね!」
とばかりに、つい1時間ほど前に脱いだばかりの濡れた水着を再び着用して、「さあさあ!」と足踏みしている始末。
こりゃダメだ……と、プールサイドのデッキチェアで適当に休息を取ることにして、午後も全力で水遊び。プールに行ったり海に行ったり、とにかくひたすらに遊んでいた。
さぁ、休憩だ

だんなに息子の相手をお願いして、母と2人で少しだけ海に行ってきたりもしたのだけれど、戻ってみるとだんなが「ほとんど燃えカス」と言っても良いくらいに疲れ果てている。これは大変、と、甘いものを飲んで休憩することにした。

写真は午前中にみんなで飲んだフレッシュマンゴージュース$1.75。朝食のジュースは既製品のようだけれど、注文して持ってきてもらうジュースは新鮮な果実をミキサーにかけたものだ。甘酸っぱい爽やかな味のジュースはめちゃめちゃ美味しくて、しかも価格は日本のデパ地下で生ジュースを飲むのより安いくらい。分量たっぷり。
「うおー、生ジュース美味しいー!」
「超美味しいー!」
と盛り上がり、そして午後には調子に乗ってシェイクなど頼んでいる私たちなのだった。

シェイクは、バニラシェイク、マンゴーシェイク、バナナシェイク、パイナップルシェイクなど。こちらは1杯$2.50で、思っていたよりもあっさり味。どうやらアイスクリームを使ったものではなくて、牛乳と氷と練乳を果実と共にミキサーにかけて作っているようで、このあっさりさが逆に嬉しい。おそらくはフィリピンの物価からすると恐ろしいほどの「観光客価格」なのだろうけれど、でも「日本のホテルで飲むシェイク」の価格などを思うとやはり嬉しいもので、毎日のシェイク休憩がとても楽しみなものになった。

で、休憩のためにシェイクを注文したはずなのに、
「シェイク来るまで泳いでいるね!」
と一人水遊びをし、シェイクが来たらものの2分ほどで速攻飲み干して
「飲んだ!じゃあ、泳ごっか!」
とすぐに立ち上がる息子。少しも休憩になっていない。そろそろだんなが本気の表情になって
「お前の電源スイッチはどこにあるんだ?ちょっと切ってみ、いいから切ってみ」
と息子に向かって詰め寄っていた。

あんまり動きすぎても、あと2日元気で遊べなくなっちゃうよー……と、皆で必死に説得して、日が傾きはじめた午後4時過ぎにコテージに帰還。まだまだ遊びたりない息子は不満顔だ。

2日目ディナーはダンスパーティー

コテージから眺める日没

夕方になると、薄もやがかかってきて幻想的な雰囲気になってきた。
さっぱりシャワーを浴びて部屋を出るとなんとも幻想的な雰囲気になってきていて、そして土曜の今日の夜は「ダンスパーティー」が開催されるのであるらしい。スタッフ主催のショーがあって、最後は宿泊客もどうぞ参加してくださいね、というもののようだ。何だろうね、楽しみだねぇと話しながら、日がすっかり暮れてからレストランに向かう。 大きく切ってくださーい、とリクエスト

今日の夕飯のメインディッシュは「Roasted Prime Rib」。大きな牛肉の塊をじっくり焼いたものを、目の前でスライスしてくれる。添えるのはシンプルなグレイビーソース。脂身のさほどない赤身の肉は変にギトギトしていないのでいくらでもお腹に入ってしまう危険な存在。今日は(今日も?)他のおかずそっちのけで、プライムリブをせっせとお代わりしてしまった。

他のおかずは、「Pinsec Frito」なる揚げシューマイ、サラダにスモークフィッシュ、3種のきのこのソテー、「Braised Chicken Cutlet Island Style」なる揚げ鶏、そして淡泊な身がとても美味しかった「Steamed Lapu-Lapu Soy Sauce」(ラプラプの蒸しもの醤油ソース)。パエリアもあった。
「ラプラプ」なる可愛らしい名前の魚は、ハタの中身の白身の魚。皮は赤く、体長は40cmくらい。ウロコの感じはタイのよう。貝や海老、蟹までもがどっさり入ったパエリアも濃厚な味で美味しかった。毎日御馳走だ。

デザートで面白かったのが「Buko Salad」。「Buko」はココナッツのことで、ココナッツの果肉を他の果物と共にヨーグルトで和えたようなもので、ナタデココのようなクニュクニュしたココナッツの食感が楽しいデザート。練乳も使われているようだったけれど、軽い甘さ。
母のリクエストでビールに続いて白ワイン(オーストラリア産のシャルドネ)も1本いただいてしまいつつ、のんびりとした食事を楽しんだ後に、ブッフェ台真横のテラスでダンスショーが始まった。
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夜8時からのダンスショー。フロントにいたあの人、この島に向かう時の船に乗っていたあの人などなど、ホテルスタッフたちが入れ替わり立ち替わり、何曲もの踊りを披露してくれる。踊りそのものはさすがに「素人にちょっとばかり毛が生えた?」くらいのものではあるのだけれど、でも衣装を変え演出を変え、すごく凝っていて楽しませてくれた。

写真はバンブーダンス。2本の竹を打ち合わせる中、3拍子に足を合わせて竹に挟まれないように左右に竹をまたぎつつ踊る。このバンブーダンスが最後に宿泊客参加のものとなり、ホテルのスタッフたちが次々とお客の手を引いては一緒に踊ってくれるのだった。

息子も参加して、なかなか器用なバンブーダンスを披露してくれ、調子に乗ってかなりスピードをあげていった「トン、トン、カッ!」の竹の音に合わせて転びもせずに踊りきった。「楽しかったぁ」と笑顔でダンスコーナーから帰ってきた息子は一日の疲れがさすがにピークに達したのか、部屋に帰るなり早々に就寝。私たちも早々に就寝。