10月7日(金) 天空プールのあのホテル

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プレエコ、サイコー

そろそろ溜まったマイル消費も兼ねて海外旅行にでも行きましょうか、なんて話になった夏頃。
 
台湾や香港も良いけど、シンガポールはどうだろう……という展開になり(何しろそちらの方がマイル枠の席をおさえやすい)母を誘ってみたら「私も行くわー」という返事が来た。で、マイル枠の席確保とかだんなの仕事の都合とか諸々あって、行きも帰りもだんなとは別便で、ということに。
 
今日は、私と息子と母の3人で先行して、シンガポールのホテルにチェックインする予定。大丈夫かな。ま、大丈夫だろう。「んじゃホテルで会おうね」と仕事に向かうだんなと地元駅で別れて、私たちは羽田空港行きのリムジンバスに乗ったのだった。
 
今回、私たちは往路のみ「プレミアムエコノミー」席。
 
プレミアムエコノミーだったら搭乗前にラウンジが使えるんだってよ、軽食や飲み物が無料でいただけるんだってー……と向かってみたら、想像以上に綺麗だし豪華だし、素晴らしかった。
 
羽田空港 JALの「サクララウンジ」の朝御飯。カレーが美味しい! 美味しいと評判の「JAL特製ビーフカレー」、なんでもこの春に、朝から晩までいただけるようになったのだとか。
 
噂のカレーを皿に盛り、更にトマトクリームスープ(これも美味しかったー)、一口サイズのサンドイッチ、「メゾンカイザー」のクロワッサン、ウィンナーにハッシュドポテト、スクランブルエッグなどなどをテーブルに。
 
ソフトドリンクもひと通りあり、JALオリジナルドリンクの「スカイタイム キウイ」も用意されていたし、生ビールや日本酒ワインまで。お酒まであるとは思っていなかった(あったとしても有料だと思っていた)から軽く驚いた。機内できっとビールくらいは飲むしなぁ、と自重したけれど。
 
カレーは大きめサイズの一口大カットの牛肉がごろごろ。玉ねぎの甘さとスパイシーさを感じる、王道の「欧風カレー」という感じ。とても濃厚で、噂に違わぬ美味しさだった。いいな、ラウンジ使える人はいつも搭乗前にこれを食べられてしまうのか。
 
搭乗前って退屈で憂鬱な事が多いのだけれど、明るいラウンジは居心地も悪くなく、早めに空港に来る楽しみが増える感じだった。
 
そして11時半発の便で、無事離陸。多分、これが初めての体験だったプレミアムエコノミー席は、ゆったりシートでフットレストつき、たいそう快適だった。リクライニングが前に滑るように倒れる仕組みなので、前の席からの圧迫感もなく。
 
JAL機内食。飯島奈美さんプロデュースでした。 機内食は、こんな感じ。
 
料理研究家飯島奈美さんプロデュース、なんですって。ラウンジ飯を堪能しすぎてしまって全部は食べきれなかったけれど、かつてなく野菜たっぷりな機内食で、美味しかった。キャベツの生姜醤油和えも、きのことか入っていて具沢山。
 
鶏のうめ酢照り焼きも、自然な梅風味だった。機内食って独特の匂いがあるけれど、この機内食はそれをあんまり感じなかったな。
 
しかも食後には「JAL機内限定」の文字入りのハーゲンダッツのミニサイズアイスクリーム。しかも私が至高と崇める「カスタードプディング」。
 
「……最高かよ」
「神かよ」
と、隣に座った息子とテンション上げつつ、「シン・ゴジラ」を見られたのを良いことに、2人して何度もお気に入りシーンを連続再生していたりしたのだった。「インデペンデンス・デイ: リサージェンス」も見てしまったわ。充実の機内だった。
 
JAL機内食献立
 
 鶏のうめ酢照り焼き
 キャベツの生姜醤油和え
 ニース風ポテトサラダ
 チョップドサラダ フレンチドレッシング添え
 特製フルーツポンチ
 アイスクリーム(ハーゲンダッツ)
 ビール、味噌汁、コーヒー

天空プールの観光ホテル〜「Marina Bay Sands」

「あの、建物に船乗ってるみたいなホテル、あそこ行かないの?」
あ、行きたいんですね……と、母の意向により、旅の前半はあの天空プールが名物の「マリーナベイ サンズ」に予約を入れた。
 
ツインとダブルの2部屋をコネクティングルームでお願いねー朝食つきのプランがあったらそれでよろしくねーと、ホテルと直接やりとりして予約を入れて、「移動がめんどくさいのはイヤよ」という母のために送迎車も頼んでおいた。
 
快適な車内、運転手のおっちゃんは見事なまでにコッテコテのシングリッシュを話す人で大変だった。訛りの一種ではあるのだけれど、語順が違っていたり語尾に「ラ」「ロ」がついたりする(中国語の影響で「了」が語尾についちゃうらしい)ので、「英語の単語を用いた別の言語」という感じすらする。ゆっくり話してくれると、まあ、なんとか。
 
うわーん、だんなちゃん、早く合流してくだサーイ……と早々に泣き言を言いたくなりつつ、でも、幸いにしてチェックインはスムーズに客室内でしてもらえた。海側の、公園を見下ろす高層階の素敵なお部屋だった。
 
マリーナベイ・サンズに到着。明るく機能的なお部屋でした。 あいにく、「ダブルとツインのコネクティングルーム」は用意できなかったらしい。
 
ダブル2部屋になっちゃったのよ、と、一方の部屋にはエキストラベッドが入れられていた……けど、寝心地は圧倒的にメインベッドの方が良いわけで。
 
そういうことなら、と、このホテルの滞在中は、私と母で1室、息子とだんなで1室、ということになった。厚意で入れてもらえていたエキストラベッドは撤去してね、と翌日にお願いすることに。
 
ライティングデスク。照明などがどことなく和風な感じも。 ベッドの反対側は、こんな感じのライティングデスク。
 
Wi-Fiは部屋ナンバーでログインする形で全日無料、冷蔵庫は「持ち上げただけで課金」のひと昔前の日本の温泉旅館風のもの(私物を入れるスペースは皆無)。
 
部屋の広さに比して収納スペースはかなり少なめ……と、なんというか「観光ホテル」であって「滞在型ホテル」では無いのかな、という印象だった。
 
照明類は入室時に入口にセンサーにカードキーを差すことで点くのだけれど、入室時にいちいちカーテンが全開するのがわざとらしいギミックで面白かったな。退室時はカーテンが閉まったりもして。
 
バスルーム。バスタブの形が独特で、ダブルシンクが嬉しい。 バスルームは快適なダブルシンク。
 
バスタブの形が独特で、入って左側にそのバスタブが、右側にシャワーブースがあった。
 
シャワーブースは広々としてはいたけれど、頭上固定のシャワーがあるのみで動くタイプのものはバスタブにのみ。あと、蛇口を捻っても数分間お湯になってくれなくて、毎回地味に大変だった。
 
シックな色合いのチューブに入ったアメニティは、どこのメーカーのもの、といった感じではなくて、シンガポール国内の「Quality Amenities Supply Pte. Ltd」という会社のものだったみたい。ホワイトティー&ローズの香りで、悪くはないかな……という感じ。
 
タオルアニマル。私たちの部屋には……犬?かな? そして、ベッドの上には可愛いタオルアニマルが鎮座ましましていた。
 
私たちの部屋にはわんこ……かな?
 
シールや紙で目鼻、耳までついている。
 
男部屋には象さんが。 こちらは男部屋に置かれていた、象さん。
 
解体してしまうのが勿体なくて、テーブルの上に移して飾っておいた。
 
部屋から見える夜景。ベランダもついていて外に出られるようになってました。 部屋にはベランダもついていて、外に出ることができるようになっていた。
 
端にはブーゲンビリアの花壇が並んでいて、そこから見下ろす風景は素晴らしかった。シティ側も人気らしいけれど、私は海側のこちらで良かった気がするな。
 
ぼんやり光る花のようなオブジェは、「Gardens by the Bay」の「Supertree Grove」。

夕飯はお近く中華〜「9 Goubuli」

とりあえず荷物を片付けたり、空港で買ったSIMカードの設定などをしているうちにすっかり8時過ぎ。
 
「軽い夕食で良いわねぇ」
「……中華とか?」
と、ホテル隣接のショッピングモールの案内を見たりしながら、「9 Goubuli」というお店に向かってみることにした。
 
ショッピングモールは、なんというか「高級ブランド品街」という感じ。ローカルフードが集まるフードコートなどもあるみたいだけれど、並ぶお店はいまいち興味をそそられないものばかりだった。
 
シンガポール初飯は、中華でした。あービール、うまっ! 日本語メニューが出てきたので、これとそれと……と適当に注文して、まずはビール!
 
シンガポールのビールと言えばやっぱりタイガー、ということで、滞在中はおおむねタイガービールを飲んでいた。
 
でも、シンガポールはビールが高い。ローカルビールを飲んでも、中ジョッキが900円ほど。お高いよなぁ……と思いつつ、でも頼んでしまう。
 
野菜が恋しい、と私に選ばせてもらった野菜料理は「季節の茹で野菜と3種の卵(金銀蛋灼時蔬)」というもの。
 
斬新な美味しさだった3種の卵と野菜の煮物。カリカリ豚もおいしー♪ 野菜はほうれん草。スープ煮にしてあって、そこに鶏卵と皮蛋、それに塩卵(多分)が絡まっている、ちょっと不思議な料理だった。優しい味で、皮蛋好きな私は大喜び。
 
写真の奥のは「豚ばら肉のカリカリロースト&豚の蜂蜜照り焼き(脆皮焼肉拼叉焼)」。
 
母は五香粉の香りが強い豚の照り焼きに少々閉口気味だったけれど、でも私と息子は「美味しいよね」「ねー」と。
 
豚のカリカリ焼きは皆が大好き。シンプルな塩味で、品名に偽りのない見事なカリカリ具合。ビールの良いアテになってくれたものだから、ついついビールをもう1杯。
 
息子は「煮ビーフン」という面白いものを頼み、私と母は五目炒飯。皆で適当に分けたけれど、どれも過不足無く美味しかった。
 
生姜スープと白玉。鮮烈な辛さでした。 で、デザートは、母と息子が「これ絶対美味しいよ」という私の勧めで「マンゴーとポメロ(楊枝甘露)」。
 
私は、「どうせだったら食べた事のない感じのものにしてみようかなー」と「生姜スープと白玉(姜湯湯団)」に挑戦。
 
生姜好きだし、と思っていたのだけれど、ごめんなさいすみません生姜の辛さを侮っておりました……という、びっくりするほど鮮烈に辛いスープがやってきた。甘さもあるのだけれど、甘さを上書きしてなお襲い来る鮮烈な辛さ。
 
でも、そこに入った白玉団子は、くるみのあん入りで、その優しい甘さに救われた。ナツメも2粒浮いていた。
 
お団子は美味しいけど、スープが、スープがあああああと悶える私に、息子がぼそりと「無茶しやがって」と呟いていた。いや、でも未知の味には挑戦しておかないと。

The Shoppes At Marina Bay Sands 「9 Goubuli」にて
豚ばら肉のカリカリロースト&豚の蜂蜜照り焼き
季節の茹で野菜と3種の卵
鶏スープの米粉の煮そば
五目炒飯
マンゴーとポメロ
生姜スープと白玉
ビール(タイガー)
ビール(ハイネケン)
スプライト
S$28.00
S$20.00
S$20.00
S$20.00
2×S$12.00
S$12.00
2×S$12.00
S$12.00
S$7.00

ところで、このショッピングモールの入口に、夕食前も夕食後も、えらいこと人が集まっていて、どこへ行くでも、何かを待っているでもなく、100人単位でそこら中に佇んでいる。
 
イベントなの?え、何かのイベントなの?とよくよく見たら、皆さん揃って「ポケモンGO」に興じているのだった。老若男女が「ポケモンGO」。良い年のおっちゃんおばちゃんも「ポケモンGO」。
 
こういう光景、私は日本でも遭遇したことがなかったから("そういうスポット"にあえて近づいたりはしてなかったし……)、かなり驚いた。