5月25日(木) 桜島と鹿児島名物

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「どこかにマイル」で鹿児島へ

通常より少ないマイルで、ただし行き先は先方が提示してくる「4ヶ所の目的地のうちの"どこか"」という、JALマイレージバンクのサービスプラン「どこかにマイル」。
 
楽しそう楽しそう行ってみたい!と言っていたところ、今年のGWの大半を潰して海外出張だっただんなが、「5月の末に代休貰えたから、どっか行ってみる?」と言ってくれたのだった。
 
行きます行きます!と、「どこかにマイル」の候補を確認してみたところ(1日○回までという制限はあるけど、何度か選び直しが可能なの)、「釧路・鹿児島・石垣島・熊本」という選択肢が出てきて、これはどこに決まってもなかなか嬉しい感じだねと、申し込みしてみた次第。で、数日後、行き先が鹿児島に決定したのだった。
 
息子は学校もバイトもあるしということで留守番をお願いし、「猫の世話だけどうぞよろしく!」と私とだんなの2人旅。そういえば、2人で旅行って、もしかしたらハネムーン以来だったかもしれない。
 
朝食は、空港ラウンジでパンでも食べようかと、昨日買ってきておいた地元パン屋のパンを齧りつつ、朝っぱらから(朝6時から……)生ビール。
生ビールが無料で飲めるのをわかっていたから、あえてプレッツェルとか塩パンなどという、ビールに合いそうなパンを選んで買って行ったのだった。
 
平日昼間のビールというのもなんともいえない背徳感だけど、平日早朝のビールというのは、なんかこう、ダメな大人感、半端ない。

桜島サイクリング

鹿児島空港到着は8時半頃。
バスで市内に出て9時半。宿泊ホテルにとっとと荷物を置いて、「とりあえず桜島に行ってみよう!」と市電(路面電車)に乗ってフェリー乗り場に向かってみた。
 
鹿児島港から桜島行きのフェリーに乗りますよー。 鹿児島港から桜島港まではフェリー(片道160円)でたったの15分。
 
日中は15分おきという頻度で船が出ていて、しかも24時間運行(深夜早朝はさすがに1時間1本になるとはいえ)。
 
桜島行きも、鹿児島港行きも、どちらも料金の支払いは「桜島側で」というのが面白かった。
 
面白いといえば、桜島フェリーについて検索すると、すごく頻繁に出てくる「うどん」のワード。フェリーの中に、うどん屋さんがあるらしい。片道たった15分なのに、わざわざうどん?
 
数年前のデイリーポータルZにも「桜島のフェリーがすごい」なんて記事があったし、観光客がというより地元の人があたりまえに食べているうどんなのであるらしかった。
 
ちょうどおやつの時間でもあったし(?)、フェリーに乗って早々、うどんを食べてみることに。
 
客席フロアの一角にうどんコーナーと喫茶コーナーがあって、丼を受け取ったお客さんは、そこかしこで自由に食べて丼を返却する感じ。
 
行きも帰りも、さして混雑していなかったフェリーだけど、けっこうな人数、うどんを食べる人たちを見かけたのだった。面白いなー。
 
桜島フェリーでうどんを食べました。手前が「かけうどん」。 関西以西ならではの薄い色のおつゆに、ちょっと平たいうどん。
 
トッピングは葱と天かすとさつまあげで450円。だんなの「天ぷらうどん」は550円で、大きなかき揚げが乗っていた。
 
だしが、麺が、すごーく美味しい!……というほどでもなかったのだけど、なんだかほっとする味わい。
 
「フェリーに乗るとこれを食べてしまう気持ち、なんかわかる」と思ったのだった。

桜島フェリー内「やぶ金」にて
かけうどん
天ぷらうどん
\450
\550

雨には見舞われなかったものの、今日はあいにくの曇り空。 ところで、今日はあいにくの曇り空。
 
それでも、旅行前は「25日はほぼ一日雨模様」の予報だったのが、「午後だけ雨」「昼頃だけ雨」「小雨がパラつく程度?」くらいまで予報は好転していっていた。
 
だから持参した折りたたみ傘を使う事は一度もなかったのだけど、あいにく桜島の景色だけはこの有様。
 
桜島の中腹から上はすっかり雲に覆われていて、さっぱり全景が望めない一日なのだった。
 
桜島に到着すると、フェリー乗り場を出てすぐのところにレンタサイクル屋さんが。1時間300円でママチャリ(ギアつき)が借りられるとのことで、1時間だけ借りてみることにした。
 
軽く走ってきましょうかと、往復4km強くらい?
烏島展望所まで行って、海沿いの遊歩道を回るルートで戻って来た。
 
最初は「桜島ビジターセンター」に。
 
シアタールームで桜島の紹介映像を見て、展示物とお土産物屋さんも見てきた。
 
「これ、息子へのお土産(微妙に"いやげもの"……)に良いかもー」と、火山灰と溶岩マグネットをお買い上げ。

桜島「桜島ビジターセンター」にてお買い物
桜島火山灰
桜島溶岩マグネット
\100
\300

桜島「烏島展望所」の猫たち。怖い顔して鳴いてましたが撫でさせてくれましたー烏島展望所」は、大正溶岩原の高台にある展望所で、元々は「烏島」という島だったのだそう。
 
大正時代の噴火時に溶岩がこの島をまるっと呑み込んでしまったんですって。その記念の碑が残る場所。
 
そこには何故か、人慣れした猫が5匹ほどもいて、うっかり猫とのたわむれタイムで思わぬロスタイム。
 
風格のあるボスっぽい子も、剣呑な顔で「ニャーォ」と言っていたけど、撫でさせてくれました。
 
似た毛色の子が多いのは血縁だからかしらん。 ミルクティー色のしま猫がほとんどだったのは、血縁にゃんこだったからなのかな?
 
しゃがんでいると、猫の方から「お客さんだわお客さんだわ」と寄ってきてくれる子が多かった。ああ、至福。
 
で、本当はこの先の「たぬき岩」あたりまでは行こうと思っていたのだけれど、タイムオーバーで「溶岩なぎさ遊歩道」経由で帰路に。
 
桜島「溶岩なぎさ遊歩道」、絶景でした。 レンタサイクル屋のおっちゃんに
「この遊歩道はとても眺めが良いけど、火山灰が10cmほども積もっているところがあるから気をつけてくださいね。転んじゃって、カメラや携帯壊すお客さんもいるから」
と言われていたこの道。
 
大正噴火時の溶岩原の上に作られた散策コースで、全長3km。
 
約100年経った今、溶岩の隙間から草木が生えてきていて、でも荒々しい溶岩の地肌はそこここに見えるのだった。
 
活火山が身近にある生活は、関東の民にはなかなか想像がつかなくて、もうなんだか、色々すごいなーと。
 
そして時間が来たので先に自転車を返却し、帰り道を戻る感じで桜島最後の目的地「道の駅 火の島めぐみ館」に。
 
ここで食べられる(ここでしか食べられない)、桜島名産の「小みかん」(直径5cmほどの本当に小さなみかんなんですって)を使った「桜島小みかんソフト」がお目当てだ。
 
桜島小みかんソフト。おいしかったー! 北海道生乳ミルクとのミックスも選べ、お店のおばちゃん曰く、
「ミックスはヨーグルトみたいな味になりますよー」
だそう。
 
私はプレーンのみかんソフト、だんなはミックス。
 
味見させてもらったら、確かに「みかんヨーグルト」みたいな味わいで、これもまた美味しかった。
 
みかんソフトは「みかんシャーベット」的な感じで、でも口当たり滑らか。甘酸っぱくてとっても美味しかった。
 
今日は小雨がパラつく曇り空な一日だったものの、でも気温はしっかり高かったので、冷たくて甘いものがほんとに幸せ。
 
道の駅では島産の柑橘類や、桜島大根の切り干し、ひじきなんかも売られていて、これがたいそう安かった。
「ふおぉ、スーパーで買う国産ひじきの半額以下じゃん!」
と、たんまり詰まったひじきのパック(300円)や切り干し大根(380円)をお買い上げ。ついでに枇杷も買ってみた。これも立派なサイズのが1パック300円。

桜島「道の駅 火の島めぐみ館」にてお買い物
桜島小みかんソフト
桜島産ひじき80g
桜島大根切干100g
桜島産枇杷(7個)
2×\250
\300
\380
\300

お昼は鹿児島ラーメンを〜「鹿児島ラーメン豚とろ」

再びフェリーに乗って市内に戻ると、ちょうどお昼時。
 
ちょっと遅めの昼御飯は鹿児島ラーメンを食べに行こう!と、事前に調べて、だんなと2人「ここが美味しそうだよね」「ね、ここが気になる」と意見一致でアタリをつけていた、「鹿児島ラーメン豚とろ 天文館本店」に向かってみた。
 
鹿児島ラーメンって「各店舗が独自に発達させてきたため鹿児島ラーメン総体としての特徴は無いとも言われている」のだそう。基本は「豚骨をベースにした半濁スープにストレート麺」だけど、各店の個性が強いのだとか。だから関東の家系みたいに「鹿児島ラーメンの味といえばこれ!」という感じのものではないらしい。
 
「豚とろ」がなんとも美味しかった、豚とろラーメン♪揚げ葱も良い感じ。 私が食べたのは、「半熟煮玉子入り豚とろラーメン」870円。これに、黒豚とろ餃子1皿と、瓶ビール1本はだんなと半分こ。
 
ここのスープは、関東の豚骨醤油と博多の豚骨スープのちょうど間みたいな、「ほんのり醤油の豚骨スープ」という感じ。
 
ちょっと塩気強めの煮玉子と、とろける口当たりの豚とろ(これが!素晴らしく!美味しかった!)、更に揚げ葱もたっぷり。
 
希望すれば生のにんにくも出してもらえるとか。そして卓上に胡麻と、大根の漬物(ラーメンが出るまでこれをぽりぽり食べるのであるらしい)。
 
やや太めの縮れのない麺で、「替え玉」(100円)を頼むと、これが極細麺になり2度楽しめるそう。数時間前にうどん食べてしまったので替え玉を頼むほどの余力はなくて、残念だった。
 
「黒豚とろ餃子」は茹で餃子でした。とぅるんとぅるん食感。 「黒豚とろ餃子」は、茹で餃子。
 
ラーメン屋の餃子と言えば焼き餃子が一般的だから、新鮮だった。
 
刻み葱がたっぷりかかり、最初から醤油だれがかけられている。皮も餡もとぅるんとぅるんの食感で、ビールに似合う幸せな味だった。

天文館「鹿児島ラーメン豚とろ 天文館本店」にて
黒豚とろ餃子
半熟煮玉子入り豚とろラーメン
瓶ビール
\420
\870
\600

ホテルのチェックインまであと2時間弱。
 
この界隈を散策しましょうと、老舗の酒屋さん「鶴田酒店」で、「お一人様2本限り」で売られていた屋久島の芋焼酎(三岳)買って(4合瓶で1080円……だったかな?)、猫グッズ屋さん「猫雑貨専門店 薩摩ねこ堂」で猫グッズ3点購入。
 
他にお客さんがいなかった事もあって、猫屋さんでは御主人と猫話をしてしまった。御主人も奥様も大の猫好きなのにお2人とも猫アレルギーで猫が飼えないのだそうで。
 
「最初は、猫を飼ってるお客さんが来店するだけでもくしゃみが出たんですが、慣れましたね!」
とおっしゃっていた。
 
オリジナルグッズの「西郷(せご)にゃん」、かわいかったなー(欲しかったけど、この子が我が家の居間に鎮座している様がいまいち想像できなくて購入は断念……)。

今日のお宿はドーミーイン

そして今日のお宿は「ドーミーイン鹿児島」。
 
今日のお宿はドーミーイン。ツインベッドルームは、左のベッドの方がなぜか広かった。 ドーミーインは、大浴場つき(しかもここは天然温泉)で、ご当地メニューが並ぶ充実の朝食バイキング、そして夜の無料夜鳴きそば、という素敵な要素山盛りの、価格帯は「やや高級めのビジネスホテル」なチェーン。
 
だんなも私も大好きで、国内旅行というと(なんなら用事で都内に宿泊する時でも)何かとここを使っている。
 
部屋は狭めで、大浴場がある分、部屋には浴槽がなくシャワーのみだったりするけれど、部屋の照明がシーリングライトで明るくできるのも良いし、館内着もらくちんだしで、色々と居心地が良いのだった。
 
で、チェックイン早々に大浴場を堪能して、部屋でごろごろ。なんだかんだ、たくさん歩いたし自転車も漕いだしで、つかれたー。

美味しい焼酎と郷土料理〜「喜多嶋」

夕飯は鹿児島っぽいのが食べたいね、あと美味しい焼酎飲めるとこ……と事前に色々調べて、「ここはどうかな?」と「居酒屋 喜多嶋」というお店に行ってみることに。
 
お店の外観、内観もこざっぱりしていて印象が良く、料理もとても美味しそう。
食べ○グ系の褒めコメントは私はあまり信用しないのだけど、低評価は見なかったし、強いて言えば「お値段お高め」という言葉が見つかったぐらい。
 
でも、伺ってみたら、事前に見つけたクーポンで地鶏刺しが無料でいただけたうえに、「このくらい飲み食いしたら1万円弱はするよね?」という私たちの千葉感覚(東京感覚だと1万2千円くらいかも?)より2割以上くらいはお安く済んだ。何より、注文したものがどれもこれも美味しくて大満足。
 
クーポン持参でいただけた、地鶏刺し。素敵な塩梅のレアっぷり! 焼酎前の最初の一杯は、「桜島小みかん角ハイボール」。
 
柑橘の風味が濃厚で甘酸っぱさがたまらない美味しいハイボール飲みながら、絶妙にレアな断面の「地鶏刺し」を。
 
ぽん酢と醤油の小皿がついてきて、皿に添えられたおろしにんにく、おろし生姜を好みで添えつついただいた。
 
自家製の飛魚さつまあげは、ふわふわ食感♪ 自家製のさつまあげは、飛魚を使ったもので、ふわふわ食感。
 
熱々の状態でやってきて、これに甘口の九州醤油をつけて食べるのもよく似合う。
 
卓上には、甘口醤油と普通の醤油と両方置かれていて、「ああ、九州に来たんだなぁ」という感じが改めてするのだった。
 
今日のお勧めから首折サバと地ダコ、あとはおまかせで3点盛りにしてもらった刺身盛り(おまかせで入れてくださったのは勘八でした)も文句なしの鮮度で、これも九州醤油をつけて食べたら美味しかった。
 
鹿児島といえば「きびなご」。天ぷらも美味しいー! 鹿児島といえば、の「きびなご」。
 
独特なツヤのある身は刺身でいただくのが定番だけれど、メニューに「天ぷら」の文字があったのでこれだ!と。
 
これもちゃんと揚げたてのものがやってきた、きびなごの天ぷら。
 
上品な味わいの白身の魚なので、「きす」を淡泊にしたような印象。塩でいただくのがとても似合った。
 
最後は黒豚の角煮もいただいて、
「地鶏も黒豚も美味しいなんて、鹿児島美味しいものだらけでずるい〜」
なんて話にもなってしまった。千葉は、酪農はそこそこ盛んだけど、鶏とか豚とかは特に、という感じだからねぇ……。
 
シメの炭水化物系メニューもあれこれあったけれど、
「ホテルの夜鳴きそば、食べるでしょ?」
「うううーん……私はもう要らないかなー」
と話しつつ、コンビニに寄ってホテルに帰還。
 
お部屋で食べた「南国白くま」。都内でも時々見ますね。おいしー! 今日は結局「しろくま」食べに行かなかったので、コンビニアイスのセイカ食品の「南国白くま」買ってお部屋でもぐもぐ。
 
明日は絶対「むじゃき」に行くんだー。白くま!

天文館「居酒屋喜多嶋」にて
お通し(しらすおくら乗せ冷や奴)
地鶏刺し
刺身3点盛り(地ダコ・首折サバ・勘八)
飛魚さつまあげ
キビナゴの天ぷら
黒豚の角煮
桜島小みかん角ハイボール
焼酎ロック(三岳 原酒)
焼酎ロック(あらわざ 桜島)
焼酎ロック(子鹿 黒)
焼酎ロック(島美人)
\?
\0
\1000
\700
\700
\800
\2×\600
\700
\400
\300
\300