10月05日(金) 鳥羽巡りと初めての伊勢うどん

※ 文中の写真はクリックすると大きくなります ※

近鉄特急と名古屋駅弁

今日から毎年の秋休み。
息子の学校は2学期制で、この時期に1学期が終わり2学期が始まる。学期の境がちょうど体育の日の連休で、連休に数日休みが追加されて「秋休み」ということになっているのだった。
 
そしてただいま夫、2年間の大阪単身赴任中。
「良い機会だから大阪の父ちゃんに会いに行こう!」
ということになったのだけれど、
「せっかくだから、伊勢神宮に行ってみないか」
「どうせだからさぬきうどんも食べないか」
「だったら、帰り1日は父ちゃん仕事だから、母ちゃんと2人で京都を散策しないか」
と、「どうせなら」の勢いであれこれ詰め込んだらやたらと節操のない旅程になった。
 
高松はともかく、週末の伊勢鳥羽の宿泊は料金割増のところが多いよー……と夫に伝えたら、「金曜1日くらいなら休み貰えそう」とのこと。そういうわけで、今日から数日家族旅行だ。この春から夫とは一緒に暮らせていないから楽しいね〜楽しみだね〜♪
 
「というわけでね、金曜は始発で出るよ。4時半起きで、5時の電車ね♪」
「へ?」
「6時に東京駅を出る新幹線に乗るからね」
「……うん」
 
なかなかの強行軍になってしまって息子を驚愕させたのだけれど、そんな感じで今日から旅行。東京で乗った新幹線は始発、「のぞみ1号」。
 
朝6時の新幹線だというのに車内はなかなかの混雑で、お茶だけ飲み飲み移動して、朝御飯は乗換駅の名古屋で駅弁を買うことにした。名古屋を出る近鉄特急は8時10分発、ちょっと遅めの朝御飯にちょうど良いくらいの便だ。
 
わーい名古屋だ名古屋だ♪と盛り上がる で、私が買ったのは「だるま」という弁当屋さんの「名古屋コーチンとりめし」。息子が選んだのも同じく「だるま」の「抹茶ひつまぶし日本一弁当」。
 
わーい名古屋だ名古屋だ♪とばかりに、調子に乗って「旅行中におやつに食べよう」と、「世界の山ちゃん手羽先味しっとりせんべい」とか「みそ煮込みたまご」なんかも一緒に買ってしまった。
 
ただでさえそこそこの大荷物なのに、食べ物たっぷり追加して乗り込んだ特急電車。
 
「名古屋コーチンとりめし」。色々良い感じです♪ 竹皮の包みにくるまれたちょっとレトロな外見の「とりめし」、なかなか良い感じ。
 
照り焼き風の鶏が3切れと甘く煮付けた椎茸と人参、山菜、そして鶏スープで炊いたご飯と沢庵2切れという内容で、やや軽めの内容が朝御飯にもちょうど良かった。
 
なんでも「名古屋コーチン協会認定商品」だそうで、御飯の炊き込みにももちろん名古屋コーチンが使われているのだとか。
 
息子の「ひつまぶし」も、「2膳目は薬味を添えて、3膳目はお茶漬けで」の説明がちゃんとついていて、お湯に溶かせばいただける粉茶やおろしわさび、海苔も別添でついてくるという凝ったもの。あいにくお湯は手に入らなかったので「鰻茶漬け」は食べられなかったのだけれど、息子はたいそう満足したみたいだ。

近鉄特急車内で駅弁
「だるま」の名古屋コーチンとりめし
「だるま」の抹茶ひつまぶし日本一弁当
924円
1260円

名古屋を発つ時はけっこうな混雑だった特急も途中駅で空いて、伊勢市に到着の頃はすっかりガラガラ。大阪からやってきた夫ともこのあたりで合流して、無事に鳥羽駅に到着した。

海獣たっぷり〜「鳥羽水族館」

鳥羽到着後、最初に訪れたのは「鳥羽水族館」。
 
クラゲの飼育に力を入れている水族館の1つと聞いていたので、いつか機会があれば行ってみたいなと思っていた水族館だ。一般的には、「海獣がたくさんいる」ことで知られている水族館。建物自体は歴史を感じさせる古いものだったけれど、展示コーナーはあちこち手が加わっていて見応えのある綺麗な水槽も多かった。
 
「鳥羽水族館」にて、ピチピチ元気なタコクラゲ。 「おゆきさんはクラゲ見たいでしょ?まずクラゲ行こうよ」
 
と夫が言ってくれ、特に順路が設定されていない水族館だったこともあって最初に目指したのはクラゲコーナー。
 
展示されていたのはブルージェリーフィッシュとタコクラゲ、ギヤマンクラゲ(かなーり小さい)、ミズクラゲ、カブトクラゲ、サカサクラゲ、エダクダクラゲ(これまたちーっちゃい)、といった感じ。
 
小さめクラゲがやや多めだったのがちょっと残念だったけれど、今日の展示はタコクラゲがたいそう綺麗だった。足がちぎれてしまいがちなタコクラゲ、地元で採取しやすい地域の水族館ということもあってか、綺麗に足が揃っているのが多くてとても綺麗。カブトクラゲも美しかった。
 
そして見どころ、噂通りの海獣の充実ぶり。
 
「セイウチショー見ようよ。東京や千葉でセイウチが見られるところってあんまりないんだよ。ましてやセイウチショーなんてあんまり聞かないし」
と、ちょうど時間も良かった見てみることにした「セイウチパフォーマンス笑(ショー)」は、さすがお笑いの本場、関西圏。期待以上にたいそう楽しいものだった。セイウチの挙動も楽しいけれど、司会の飼育員さんたちのやりとりが見事。
 
「セイウチは犬や猫と同じで、人に興味を持つと匂いを嗅ごうとしまーす!噛みついたりはしませんが、身に危険を感じたら!逃げてくださーい!」
 
柵も何もなく、セイウチ水槽の前にブルーシート敷いてその周囲に椅子を並べただけのショーコーナー。
「セイウチにキスされたら、かなーり臭いです!思っている臭さの5倍くらい臭いですから逃げてくださいねー!」
なんて事前説明の後、目の前にセイウチたちがやってきた。
 
「鳥羽水族館」にて、セイウチのショー。セイウチ、でかっ! 「はいはーい!いっぱい動画撮ってくださいねー!youtubeとかにあげてくださいねー!写真撮ってブログに載せてくださいねー!」
 
もうノリノリで、ひたすら「餌をくれ」と飼育員にバシバシと前足でツッコミを入れ続けるオスセイウチのポゥちゃんと、愛想良くポーズを決めていくメスセイウチのクゥちゃんと。
 
500kg超の巨体のセイウチ。ヒゲの生えた顔も、愛らしいというよりは"愛嬌がある"というか、「海獣」という字面にとてもよく似合う感じの、ユニークな風体だ。
 
それが巨体揺らしながら腹筋したり拍手したり、笑い声のように吠えたり、驚くほど色々な芸を見せてくれるのだった。すごいなぁ、面白いわぁ。
 
最後は客席の前を一周ゆっくり移動してくれて、「どうぞどうぞ撫でてみてくださいねー」言われ、初めて「セイウチ肌」を撫でさせてもらった。むっちむちしていて、外見はいかにも脂身が多そうな感じなのに、実際はかなりな筋肉質。
 
短い茶色い毛が生えてはいるけれど、いかにも「海の生き物」という感じにツルンとしている。で、ほ乳類だから、やっぱりちゃんとあったかいのだった。
 
「鳥羽水族館」にて。カピバラさんや! 他にも、アシカ、アザラシ、スナメリ、パンダイルカ、ジュゴンにマナティ、ペンギン、ラッコにビーバー、カワウソ、カピバラなどなど。
 
魚も大型淡水魚やサメなどがいたうえに、海獣や動物が充実した水族館は見応えたっぷりで楽しかった。いつか来てみたいと思っていた水族館だったから、大満足。
 
そうそう、屋上では「鷹匠」をやっているスタッフさんとも会えた。アシカショーで出てくる鷹がちょうど出番を終えたところで、一回飛ばしているところに遭遇。
 
訓練についてとか色々教えていただいて、ちょっと小柄ながら猛禽類特有の鋭い爪と瞳を持つ鷹を間近でまざまざと観察させてもらった。
「後ろからなら撫でても大丈夫ですよー」
と言っていただけて、セイウチに続いて鷹もなでなで。楽しかったな。

初めて食べた伊勢うどん〜「七越茶屋」

ここ鳥羽も明日行く予定の伊勢も「観光地」なので、食事しようと思うと「観光地飯」かつ「観光地価格」なところが多いなぁ……という印象。
 
観光地飯なのは仕方ないとしても、「えー、その内容でそんなに高いのー?」という観光地価格は、やっぱりなんだかなぁ、と思ってしまう。
 
で、「ここはけっこう良心的な価格かも?」と思ったお店を水族館近くにみつけていたので、場所などをチェックしておいた。「七越茶屋」というそのお店は、手頃な価格でこの地域の名物の伊勢うどんや手こね寿司をいただけるらしい。
 
訪れてみたら、平日限定ランチは800円。ミニ丼と、ミニサイズの伊勢うどん(or手打ち麺のわかめうどん)、ミニサラダのセットだ。丼ものはカツ丼・天丼・海老フライ丼(カツ丼のカツを海老フライに変えた感じらしい)・ねぎとろ丼からの選択で。
 
僕カツ丼ね、俺天丼ね……と、家族全員このセットをいただくことにした。手こね寿司とうどんのセットもあったのだけれど、手こね寿司はまた食べる機会があるかなと今は見送りで。
 
鳥羽「七越茶屋」にて、伊勢うどんつきの平日ランチ800円♪ 地方によって様々な特色があるうどん、「伊勢うどん」もまた独特な感じのものだった。
 
さぬきうどんの「醤油うどん」とも違う、やや甘さのあるトロリとした醤油だれが少量絡んだうどん。
 
で、その麺は「煮込みすぎです、てか、煮込みすぎるにもほどがあります」というほどにクテンクテン。コシもへったくれもなく、太めのうどんが芯の芯までテロンテロンに煮込まれている。
 
そのうどんの食感も独特だし、甘さのあるタレの味も他では見ない感じのもの。
 
このお店のうどんはそれほどの甘さはなかったけれど、話によると「みたらし団子のタレ並に甘い」というものもあるらしい。息子はそれを聞いて「僕はわかめうどんがいいや……」と伊勢うどんではない方にしていたのだけれど、私から分けてやって伊勢うどんを一口食べた息子、「なんだ、普通に美味しいじゃん」とのことだ。そういう意味では初心者向けの食べやすい伊勢うどんだったのかもしれない。
 
天丼は、大きな海老天と共に舞茸の天ぷらも乗っていて、ミニサイズながらうどんと一緒に平らげるとしっかりお腹いっぱいになった。

鳥羽「七越茶屋」にて
天丼セット
カツ丼セット
2×800円
800円

お船に乗ろう〜「鳥羽湾めぐりとイルカ島」

さて、今回の鳥羽伊勢旅行は、近鉄が出している「まわりゃんせ」というパスポートを使ってやってきた。名古屋や大阪からの往復特急券にエリア内の電車バス船乗り放題、観光施設の入場券つき。
 
鳥羽湾めぐりの船に乗って。良い天気! 「鳥羽エリアだと、ここに無料で入れるみたいねー」
とパンフレット見ながら、観光船乗って、ついでにミキモト真珠の施設にも寄ってみることにした。
 
昼食後、ちょうど船が来るタイミングだったので乗ってみたのが「鳥羽湾めぐりとイルカ島」の船。
 
鳥羽湾一周するついでに、途中で「イルカ島」なる島に寄る。
 
鳥羽のイルカ島。なんだか、昭和の時代から時が止まったような施設でした。 「いつでもイルカやアシカたちとふれあえる」がウリの、イルカやアシカのショーが見られる島だそう。
 
「まぁでも、"イルカに御飯"とか、"イルカに握手"とかはばっちりお金取るわけよ〜」
と言いつつ一応船を下りてみたら、これが想像以上に鄙びた施設で苦笑い。
 
「あと20分でアシカショーが始まりますよぅ!」
と案内されたけれど、そのショーを見るためには往復500円のリフトに乗らなければならず(スキー場でも今時滅多にみかけないシングルリフト……ちょっと怖い……)、海の水をそのまま引き込んだようなイルカ水槽は、水がどんよりと緑色に濁っている。
 
ただ眺めるだけなら無料だったイルカたちも、なんだか微妙にストレスを抱えているような挙動をしていて、「あららぁ」と。結局島内ではジュース一杯飲むこともなく(ペットボトルの自動販売機は500ml1本200円と割高設定だったし)、30分後の次の船で元の船着き場に戻ったのだった。
 
鳥羽湾めぐり、帰りの船はド派手でした。 イルカ島への往路の船は普通の小ぶりな連絡船だったのだけれど、復路は観光船「竜宮城」。
 
湾内、3種類ほどの船がぐるぐるしているので、「次の便」に乗ると、必ず違う船に乗れるようになっている。
 
船首には、玉手箱を抱えた浦島太郎の像。竜宮城を模した船にはシャチホコまでついているド派手な船だ。
 
船内あちこちに乙姫様や浦島太郎の像が飾られていて、フロア毎に「浦島太郎の故郷をイメージした和風コーナー」とか「乙姫がもてなしをする竜宮城のイメージ」などとテーマが設定されている。オープンデッキには、玉手箱を開けてしまい老人になった浦島太郎の像と、乙姫の像。なんともシュールだ。
 
行きの船と比べると船内は遙かに広く、かき氷や生ビールなどがいただける販売カウンターまでついていた。
 
鳥羽湾めぐり、船を追いかけて飛ぶカモメ。 で、船を追いかけてカモメが飛ぶ飛ぶ。トンビも飛ぶ。
 
うまいこと風に乗って、ほとんど羽ばたかずに目の前を滑空しているカモメを眺めるのはなかなか楽しかった。
 
船内で「カモメにどうぞ」と張り紙つきでスナック菓子を売っていたのだけれど、反面、デッキには「カモメに餌をやらないで」と掲示があったりして、「どっちやねん!」という感じ。
 
体力溢れる息子は、興味深げに船内あちこちをぐるぐる動き回っていて、カモメとトンビの写真をたくさん撮ってきたようだった。

海女の実演〜「ミキモト真珠島」

「普通に入場すると、大人1500円取られるらしいよ」
「マジでか!」
なんて言いながら最後に立ち寄ったのは「ミキモト真珠島」。
 
ミキモト真珠の創業者、御木本幸吉氏が世界で初めて真珠の養殖に成功した島がここ、なのだそう。島丸ごと使って博物館、売店やレストランなどがある。
 
十数分後に「海女の実演」があるとのことで、それは見ようかねと、博物館もささっと眺め歩いてきた。
 
養殖真珠の製法紹介やら、世界の真珠装飾品の展示やら、創業者の逸話やら、そんな展示満載の博物館。養殖真珠というものは、時間をかけて育てれば育てただけ大きなものになるのかと思いきやそうではなくて、中に埋め込む「核」のサイズで真珠のサイズが決まるのだそうだ。大きな核は育成に失敗するリスクも大きくなるので、それが希少性に繋がるのだとも。
 
ふーん、ほー、へー、と、眺めて歩き、ゆるゆると「海女の実演」コーナーに移動。特設プールなどではなく、目の前の海で行われる実演ショーだ。
 
「ミキモト真珠島」にて、海女の実演。ざっぱんざっぱん素潜りします。 目の前に、海女さん3人を乗せた船がやってきて、白い磯着をまとった海女さんたちが大きなたらいと一緒にざっぱんざっぱんと海に入っていく。
 
しゅるんと海に潜っていき、十数秒して浮かび上がると手には大きな貝が。お客さんから「おおおー」と拍手があがる。
 
水中から出てきた時にかすかにヒュー、ヒーと口笛の音が聞こえてくるのは「磯笛」と呼ばれる海女の呼吸法、なのだそうだ。潜水した直後に急に大きな呼吸をすると肺や心臓を傷めるから、という理由なのだとか。
 
「ああ!ミキモトって、あのミキモトか!銀座で巨大なクリスマスツリー飾るミキモトか!」
"あのミキモト"と"このミキモト"が何故か繋がっていなくて、施設に入ってしばらくしてからやっと気付いた私。すみません。

鳥羽湾&トレインビューの宿〜「錦浦館」

さて、そろそろ宿のチェックインの時間。
駅に戻って改札前の土産物屋で風呂上がり用のビールやらフルーツ牛乳やらを買い込んでから、駅にほど近い今日の宿に向かった。
 
今回の旅行、緊縮財政励行中の折でもあるので、「宿はとにかく安いとこ!」を条件に。それでも、あまりにも評判が悪いところは避けて……と、選んでみたのが「錦浦館(きんぽかん)」。
 
平日宿泊なら1泊2食つきの「リーズナブルプラン」が3名1室で1人6,800円。駅近だしお風呂も天然温泉だそうだし、と、ここに泊まってみることにしたのだった。
 
そんな格安プランでの予約だったのに、用意してくださっていたのは角部屋のツインベッドルームつきの部屋だった。洗い場つきのバスルームとウォシュレットつきのトイレがそれぞれ個室でついていて、8畳部屋には小ぶりの椅子とテーブル、冷蔵庫などが並んだ絨毯敷きの間もある。部屋玄関と畳の間からアクセスできるツインベッドルームもそこそこの広さがあった。
 
建物自体は古いものだったものの、大浴場も充分広く清潔で、宿の方の対応も良いし、部屋の冷蔵庫も外から買ってきたものを入れられる場所があって、「こりゃいいね♪」と家族全員御満悦。
 
そうそう、線路脇に立つホテルだったから、「全室海側眺望」&「全室近鉄眺望」という感じ。期せずして、行き交う近鉄線がよく見える「トレインビューの部屋」ということになって、「お、あれ豪華な方の特急だ」「2階建てなんだねーいいなー」なんて、のんびり列車を眺めてみたりもした。
 
大浴場も充分な広さで、夕方早々にお湯に浸かってぐでんぐでんになった後に部屋出しの夕御飯。
 
鳥羽「錦浦館」の夕御飯。魚介満載♪ 何しろ格安プラン、「ホテルの素泊まり並に安いよ!」という宿泊代だったので、実のところ料理はそれほど期待していなかったのだけれど、あらまあ充分豪華な献立だった。
 
魚介尽くしで日本酒やビールに合うものばかり。今日は半袖で歩けるくらいの陽気でたいそう汗もかいたので、ビール飲み飲みいただいた。
 
献立がまんまwebサイトの写真の内容と丸かぶりだったことには笑ってしまったのだけれど(1品も違えることなくまるで同じというのはある意味すごい……)、さすが伊勢国、1人1尾分の「伊勢海老」が、どどーんと。
 
献立はこんな感じだった。
・焼きサザエ、焼き帆立
・刺身盛り(マグロ・タイ・サザエ・イカ・ボタン海老)
・伊勢海老のタルタルソース添え
・伊勢海老の鍋仕立て
・カレイの南蛮漬け
・昆布の酢の物
・茶碗蒸し
・手こね寿司
・吸い物
・漬物
・メロン
 
肉食いの息子にとっては貝や海老は「やったぁ!」という感じではなかったかも……だけど、私と夫は「うひょー♪」という感じ。お部屋でいただく、テーブルにずら〜りと料理が並ぶいかにもな「温泉旅館の夕食」のこの光景、私は案外嫌いじゃなくて、「どれから食べよう♪」と全部しっかりいただいた。
 
伊勢海老、半身はタルタルソース添えで、半身は鍋で。刺身はごくごくフツーな感じだったものの、でっかいボタン海老のお刺身は美味しかった。で、お昼に食べなかった「手こね寿司」がここで出てきて、それもラッキー。
 
手こね寿司、つまりは「づけ丼」みたいなものなんでしょ?と思っていた。
 

鰹や鮪などの赤身の魚を醤油を中心としたタレに漬け込んだ後、寿司飯へと合わせて食べる。好みにより、大葉や生姜、海苔などをちらす。観光案内では漁師が漁の合間に食べた食事がもとであり、考案したのは志摩町和具の漁師とされ、沖での忙しい鰹漁のさなかの食事として、獲れた鰹を千切りにして醤油を付け、炊きたてのご飯に手で混ぜて食べたのが始まりとされる
wikipedia より

 
だそうで、宿で出てきたのは「醤油だれをまぶしたおにぎりの上にづけまぐろを乗せました」といった風なもの。まぐろのづけだれに刻み大葉も混ぜてあって、さっぱり味。
 
更におひつにはたっぷりの御飯まで入っていて、息子と夫はシメ白米まで堪能していた。  
甘くて美味しかったデザートの大ぶりカットのメロンを平らげたところで、もう一同疲れて「もうダメだ〜」と。
二度目のお風呂に行く気力もなくなってしまって、9時頃まではそれでもなんとか起きていたものの、早々に布団に入ったのだった。我が家、旅行に出るとやたらと就寝が早くなる(そして私は超早起きになる……)。