食欲魔人日記 00年6月 第5週
6/26 (月)
木村屋の
 アップルティーブレッド
カフェオレ
グレープフルーツ with グラニュー糖

パンがたっぷりあるので、各自パンを食す。私と息子はリンゴ入りの甘いアップルティーブレッド。だんなはバターブレッドをトーストにして、ツナペーストを山盛りにして食べている。

パンのお供は、やっぱりコーヒーが定番になっている。だんなが煎れてくれるコーヒー。
我が家ではコーヒー担当だんな、紅茶担当私、となっている。ちなみに中国茶担当だんな。エスプレッソ担当もだんな。何だかだんなの担当ばかりなのであった。まぁ、細かいことは気にしてはならない。

パンとコーヒーを堪能した後は、酸味の強いグレープフルーツ。うっすらと砂糖をパラリパラリとふって、ギザギザスプーンでしゃくしゃくとすくって食べる。朝のフルーツは金のフルーツ。

銀座 スワンベーカリーの
 クルミカップ
 シチューパン
 いちごペストリー
森永 チャイラッテ

午前中、後輩のKさんを引きつけれての営業活動。帰り際に、
「お昼御飯、買っていかない?」
とお気に入りパン屋に彼女を誘ってみる。

「ああ、ここ、気になっていたんですよー。美味しいですか?」
と彼女。

「うん。会社近所の○○や××より美味しいわよー」
「そーですかぁ」
「シチューパンなんかがお勧めだわよー」
「お詳しいですねぇ」
「ちなみに、おにぎりだったらあっちの"十石"がちょっと高いけど美味しいわよー」
「……お詳しいですねぇ……」
「あとねあとね、通り向こうの"チョウシ屋"のコロッケサンドがまた涙ちょちょぎれちゃって」
「……もういいです、先輩」
そうか、うるさかったか。すまんK。

で、菓子パン3つ抱えて会社に戻る。初挑戦の「クルミカップ」に、お馴染みの「シチューパン」。そして1個40円という嬉しい価格のプチデニッシュ「いちごペストリー」。

菓子パンには牛乳が似合うと思う。コーヒー牛乳、いちご牛乳、牛乳入りはなんでも美味しい。
このお店、その乙女心を知ってか知らずか冷蔵ケースには牛乳ものが並んでいる。ノーマル牛乳にコーヒー牛乳、フルーツ牛乳。今日は森永のチャイラッテを手に取ってみた。

バターの香りがふんだんに漂うペストリーには甘いジャムやこってりシチューが良く似合う。一見固そうで淡泊そうに見えた「クルミカップ」は想像に反して中はふわふわクルミはさくさく。ふがふがと3つの菓子パン食べて昼食終了。

茹でそら豆
オニオンハムとツナペースト with レタス
ハヤシライス
サンミゲール、アイスカフェオレ

冷凍庫を開けてみたら、昨年末のクリスマスに作成したドミグラスソースが入っていたのである。ああ、恐ろしい。
ついでに、食べ切れそうになかった牛肉も数日前から入っているのである。ああ、喰わなきゃ喰わなきゃ。
ドミグラスソースと牛肉。これが揃ったらハヤシライスにするでしょう、やはり。

バターとサラダ油半々で牛肉とたっぷりの玉ねぎ炒めて、ドミグラスソース投入。ついでに煮詰めたポートワインも投入。塩を少々、胡椒も少々、そして最後に冷凍のグリーンピースをパラパラ散らす。できあがり〜♪

一品だけじゃちょっと寂しいので、ツナペーストの残りを取り出す。レタスと共に、ハムも皿に盛る。レタスにハム乗せて、ツナペーストも乗せて、くるくる巻いておつまみに。これがしゃくしゃくとした舌触りでなかなかいける。これを肴にビールを1杯、キューッと飲んでハヤシライスを食す。ほんのり甘くて野菜と肉の味がじんわり広がる自家製ドミグラスソースのハヤシライス。美味しくて、御飯2合は空になる。いやーん。

6/27 (火)
チャーシュー炒飯
牛乳

自家製チャーシューが、ころんと鍋の中に入ったままなのである。だんなが作ってくれたのが先週末。チャーシューラーメンにしたら、すっかり少なくなってしまったチャーシューだ。息子の握りこぶしほどもないそれを、最後にだんなが炒飯にしてくれた。
卵たっぷり、葱もたっぷり。チャーシューは……ちょびっとだけど。

自家製チャーシュー、ホントにしみじみするほど美味しい。残った隅っこのほうのチャーシューは脂身のところも多くて、噛み締めるとプルプルする。豚バラ肉は素晴らしい……と今日も改めて実感。

八丁堀 LATINOにて
 スーパーインドカリー

八丁堀 翠江堂
 いちご大福
伊藤園 緑茶

本日は久しぶりに人形町にて打ち合わせ。

人形町に行く日は、その付近のランチ開拓をするに限る。気になる洋食屋さんもあるし、食べなきゃいけない、たい焼き屋さんもあるらしい。あまい良い評判は気になるけど、やっぱり"玉ひで"の親子丼も一度食べてみたいと思う。
そう思いながら午前11時35分、人形町方面に向けて昭和通りをチャリンコにて疾走。八丁堀付近でついつい右側に折れてしまい、ついついLATINOの前に乗り付けてしまい、ついつい席についている私。どうやらカレーが食べたかったらしい。

定番メニューがいくつか並ぶ中、「今日のカレー」というのもある。本日は「スーパーチキンカリー」950円なり。
「スーパーに辛かったら私には食べられないなぁ……」
と店頭の黒板をよくよく見やると「インド式・中辛」とある。中辛ならきっと食べられるな、うんうん、とこれを注文。

アーモンドが散らされた御飯に、カレーポットがやってきた。ポットからはいかにもスパイシーな感じの匂いが漂ってきて、骨付き鶏肉が1個ごろんと入っている。おお、美味しそう……。
早速ルーを御飯にたっぷりかけていただく。野菜は細かく細かくなったものが入っていて、特に具らしき固まりはない。あるのは大きな骨付き鶏肉。フォークで突つくと骨から肉がくしゃりと取れた。おおおおお、良い感じぃ〜♪
ドロリと濃度のある茶褐色のカレーは、一口含むと甘く若干の酸味がある。口から鼻にコリアンダーの匂いがふわわわわと上がってくる。飲み込んで5秒後くらいにじわじわと口の中がカーッと熱くなってきて……おお、辛いじゃないかこのカレー。スパイススパイスしているインドカリー。

一口食べては水を一口、二口食べては水を二口。ついつい水が進んでしまう。
各テーブル上にレモン水が置いてあるのをよいことに、ついついコップに水を注ぎまくってしまう。
ほろりと崩れた鶏肉は、柔らかにスパイシーに煮えていた。うん、今日も美味しいLATINOのカレー。密かにファン。かなりファン。

LATINOに来たら、そこからチャリ30秒の翠江堂に行かねばならないのもまた通例だ。
季節も季節、不安になりながら
「まだいちご大福、やってますか〜?」
と扉を開けると、
「まだまだ大丈夫ですよ。」
とおばちゃんがニコニコと言ってくれた。
カウンター奥に詰みあがった木の箱から1個、いちご大福を出してもらう。1個170円なり。

「いちご大福は、いつまで食べられますか?」
と尋ねたら、
「6月中くらいは、まだまだ大丈夫。その後は……日によるから電話してくれますか?いちごがある限りはね、何個でも作るから。その日にだったら取っておいてあげられるし。」
おおお、ありがたい。いちごある限りまた食べに来ます。

この店のいちご大福は本当に絶品だ。しかしその美味は購入後分単位で損なわれていってしまう。いそいそと近くの自販機でお茶を1缶購入し、隅田川沿いの遊歩道にチャリを向ける。ベンチのそばにチャリ止めて、川を眺めながら一人デザート。

粉がはたかれたフクフクの柔らかないちご大福。温かいところだと、この粉がどんどん水分吸って餅がベタベタに溶けていってしまうのだ。だから急いで食うべし食うべし食うべし。
相変わらず赤ん坊の二の腕のような柔かさのお餅に、甘味さっぱりの白っぽいあんこ。真っ赤な丸ごとのいちご。はふ〜ん、今日も美味しい〜……でも、何だか大きいぞ今日のいちご大福。いつもは3口で食べおわる大福が、5口かけても食べおわらない。
見ると、いちごが丸々2個も入っているのであった。いちごサービス奮発デーでもやっていたのだろうか。それとも箱に1個混ざるスペシャルいちご大福とか密かにやっているのだろうか。いちごの真ん中に「大当たり」とか紙が入っていたりして。……んなことないか。
ともあれ良いことだ。いちごが2つ。

美味しいんだよなぁ。本当に美味しいんだよなぁ。いちごがどういう加工をされているのか酸味が柔かく甘さがさっぱり。しかも中まで見事に赤い。いつかおばちゃんに作成の秘訣を聞いてみたいところだけど、……教えてくれないだろうなぁ。

きゅうりの三杯酢
三下鍋
御飯
サンミゲール、麦茶

ヘルシー夕食。メイン料理は三下鍋。
何故「三下」というのか良くわからないけど(どこかの本で覚えた料理なのね)、大根と人参と鶏肉の煮込み料理だ。

鶏がらスープに老酒とサラダ油少々、そこへ短冊切りにした野菜と肉をどかどかと放り込んでくたっとなるまで煮込み、味つけは塩砂糖と胡椒のみ。薄茶色の色も味もシンプルな料理。あ、でも干し海老が入っているから旨味は濃厚。スープ少なめにして片栗粉でとじるのが本来らしいけど、我が家は大体スープ多めの汁もの料理になってしまう。御飯のお供に良い感じになるのだ。

そいでもって副菜は「きゅうりの三杯酢」。塩でキュッと揉んだキュウリを塩水につけて絞って、だしと酢と醤油に砂糖とレモン汁入れた合わせ調味料で和えるだけ。かつおぶし入り。

やたらと湿気の多い今日、なんとなくスカッとする料理なのでありました。美味〜♪

6/28 (水)
木村屋の
 アップルティーブレッド
牛乳

休日出勤の代休で、本日お休み。ここぞとばかりに昨夜からウルティマ・オンラインをやりまくる。
午前3時半、就寝。睡眠時間が6時間切るとさすがに辛い。だんなと息子も私が寝てる横でうどんなど茹でて食べていたらしい。すみません、オンラインゲームに夢中になってる妻で。うっきっきー。

なんとかだんなの出勤時間兼息子の登園時間には瞼をこじ開け、二人を見送る。一応掃除などをし、副業の取りかかり中の仕事も一通り片づける。
で、午前9時。冷蔵庫の中にまだパンの残りがあったのを思いだし、その甘いパンももきゅもきゅと食す。眠くて眠くてグラグラするので居間のソファベッドにごろりと転がり行儀悪く食事。楽な服着てだらけた格好で、外は大雨蒸し暑く、そんな中で冷房をふわふわ効かせてゲームする。……至福♪

オニオンハムのバターサンド
キューカンバーサンドイッチ
ピーナッツバターサンド
煮出し紅茶

昼御飯前にちょっとだけやろうと立ち上げたUO、しゅわわわわ、と昨夜終わらせた宿屋の一部屋に戻ってくると、同じ部屋のすぐ横でもしゅわわわと出現してきた人がいた。見慣れたピンクの服。おお、Mさんではないですか。二人ではぐれたり並んだりしながら狩りなぞして気が付くと、12時過ぎ。

「お昼御飯、食べてきまーす」
と彼女に話しかけると、
「そうだね。食欲魔人さんはちゃんと食べなきゃいけないわ」
と返された。はい、そうなんです。食べなきゃいけないんです。

良い感じに成長を続けている、自分の分身を気にしつつ急いで食事。
朝に引き続き残りのパン処分フェアー。黒パンを薄く薄く何枚かに切って、それぞれ別のサンドイッチにすることにした。1組はバターをたっぷり塗ってオニオンハム1枚。もう1組もバターたっぷりできゅうりの薄切りを挟む。もう1組はピーナッツバターのみ。
シンプル極まりない3種類のサンドイッチ。それぞれ長方形に美しく切ってみると、何やらイギリスのアフタヌーンティのような様相になった。ならばと牛乳たっぷりの煮出し紅茶をミルクパンになみなみ作ってがぶがぶ飲むことに。

シンプルなサンドイッチってのも、なかなか味わい深いものだ。だんなも先日、
「ただのさぁ、バター塗って安っぽーいハム1枚挟んだようなサンドイッチ、俺大好きなんだ〜」
と力説していた。社内の飲み会に出てくる仕出し宴会料理なんかに慎ましやかについてくるそのサンドイッチを見るとついつい食べてしまうのだとか。わからないでもない。

手の汚れないサンドイッチをつまみつつ、マグカップたっぷりの紅茶。良く考えたら手が汚れないし、端末の前にいても問題ないわよね、と再びログイン。しばらく遊んでいたら、今度はそもそもUOに引きずり込む契機を作ってくれたBさんと会えちゃったりした。うーん、ヤバいです。楽しいです。キャラクターが画面上に並んで話して活動して、なんてしてしまうので現実ともただのチャットともつかない妙に楽しい感覚があるのです。というわけで、午後は6時間ぶっ通しでオンラインゲーム。常時接続サービスに加入していて、心底良かったと思った日。

鯵の香草バター焼き
鯵の中骨のカリカリ揚げ
シーザーズサラダ
卵とチーズのふわふわスープ
御飯
サンミゲール

不二家の
 ショートケーキ
アイスカフェオレ

近所の魚屋で安売りの鯵を買ってきてみた。さーて、どうすっかなー。
・鯵のたたきにする
・鯵のたたき丼にする
・たたかない
だんなが「たたきが好きだ」「たたきが好きだ」言いまくるもんだから、鯵を買ったらたたきにしなきゃいけないような気分になってしまうのだ。よし、今日はたたかないぞ。たたかない鯵料理が本日のテーマ。

家にて登録レシピ数2300を越えた「せりあちゃんのお料理ノート」なるデータベースと顔付き合わす。鯵料理は相当な数が載っている。刺身におろしてサラダもよし、カラリと揚げたフライもよし。ついでに甘酢の中華あんをかければ立派な中華料理になる。その中から、「鯵の香草バター焼き」を選ぶ。幸い食べなければいけないトマトもあったことだし。

耐熱容器に玉ねぎとトマトの薄切りを交互に並べて、その上に3枚おろしにした鯵を乗せる。ニンニクと玉ねぎを練り混んだガーリックバターを散らし、更にオリーブ油もたらしてオーブンで焼くこと20分。食べる時にバジルソースをつけつついただく。バジルとにんにく松の実たっぷりのジェノバペーストだ。自家製があったのでこれを使用。簡単簡単。

で、魚をさばくのが下手っぴぃな私は中骨が非常に勿体ない状況に陥ってしまうこと毎度のことだ。今日も中骨に身がたっぷりとついている。こそいで食べたいところだけど、鯵の骨ってどうも抜きにくいことこの上ない。ああ、勿体ない勿体ない。

……で、フライにすることにした。塩ふってカリリと揚げたらビールの良いつまみになることだろう。ついでにクルトンも鯵の前に揚げてしまえばクルトン自家製のシーザーズサラダも完成する。野菜はレタスのみの、レタスが主役のシーザーズサラダ。アンチョビ散らしてクルトン散らしてたっぷりのパルメザンチーズをかけてワインビネガーとオリーブ油ベースのドレッシングをかけつつ食す。

あとは、なんとなく作った卵のスープ。コンソメスープにパン粉と粉チーズ振り入れて、少々煮立てて卵を溶いただけ。レシピによると厚切りのレモンを浮かべて完成らしいけどレモンないのでこれはパス。代わりに粗挽き胡椒をガリガリとかけておくことにする。

夕方、毎日これくらい時間があると充実した夕食が作れるんだけどなぁ……としみじみ思った今日の休み。
午後8時過ぎにだんな帰宅。数十分前に、
「朝食用にパンでも買って帰るよー」
とか電話してきた彼は、何故かケーキの箱を持っていた。
「あのねあのね。アンデルセンででもパン買おうと思ったんだけど……不二家が"私を食べて♪"て言ってたのね」
それじゃあ、仕方がない。我が家の家訓の1つには「"私を食べて♪"には逆らうべからず」というものがあるのだ。

ともあれ夕食。
オーブンで20分ほど焼かれた鯵のバター焼きはバターが溶けて魚や野菜からもスープが出て、ひたひたのバタースープに浸っていた。オーブンを開けるとふわんと漂うにんにくの香り。ちょっと塩気の加減を間違えて塩っからくなってしまった中骨せんべいも、しかし程良くカリカリになっていた。全体的にチーズやトマトで何だか今日はイタリアン。

6/29 (木)
ハムエッグ
シーザーズサラダ
チーズと卵のふわふわスープ
御飯
麦茶

朝からなんなんだこの湿気は〜〜〜っとやや憂鬱に起床。
昨夜0時半までUOやっていたから眠いのなんの(しかもその前日は睡眠時間4時間半だったし)。目の下に、クマ〜〜。ああ情けない。何やってんだ自分。
昨夜、だんなはだんなでM井さんと長電話に興じていたようだ。
「おゆきさん、代わる?」
とのだんなの言葉に
「……忙しいからヤ」
と答えたら、電話の向こうのM井さんが
「由紀子殿はわたくしよりもオンラインゲイムを優先するのでございますね。よっくわかりました。」
などと言っていた……らしい。すいません、相変わらずサルです。今度M井さんが泊まりにいらしても、多分私は深夜居間でケタケタ笑いながらモニターに向かっていることでしょう。うっきっきー。

頭に霞みがかかったまま、卵を焼く。冷蔵庫からオニオンハムの残りを取り出す。全然減らない六合ハムのオニオンハム。美味しいので全然おっけーだ。
昨日の御飯にスープ、おお、サラダもあるし、と残りものながら豪華な朝御飯。半熟に焼けた卵は御飯の上に乗せて潰して、醤油ぶっかけつつ食す。生卵の卵御飯も好きだけど、目玉焼き御飯も大好き。目玉焼き乗せトーストも大好きだ。

目玉焼きトースト、と言えば宮崎駿アニメだろうか。「天空の城ラピュタ」で確かシータとパズーが洞窟の中かどこかで目玉焼き乗せパンを食べてて、それがすこぶる旨そうだった。以来、目玉焼きトーストを食べるたびにあのシーンが頭をよぎる。
「アルプスの少女ハイジのさぁ、チーズパンもやばいよねぇ」
とだんな。
ああ、あの暖炉の火で棒に刺したチーズ溶かしてパンに乗せるやつですな。
「しかもしかも、木の器でシチュー喰ったりするんだよね。」
「ああ、あれはいけませんな。ずるいですな。」
……一体何がずるいと言うんだ、ハイジ。

チョウシ屋
 コロッケサンド(コッペ)
 ピーナッツバターサンド(食パン)
カルピスウォーター

久しぶりに昭和通りそばの裏通り、チョウシ屋にてくてくと歩いていく。お肉屋さんだ。ていうか、ほとんどコロッケ屋さんと化している。昼は今日も4人ほどのお客が列をなしていた。
ずらりと並ぶメニューを見上げ、カツパン、ハムカツパン、メンチカツパンなどに思いを馳せつつ、今日も私は定番の2品を注文する。
「コッペでコロッケサンド、食パンでピーナッツバターサンドくださいな。」

コッペパンに横に切れ込みいれてカラシを塗り塗り。半分に切ったコロッケを挟んで、最後にウスターソースをシャッとかける。油紙で包んで、輪ゴムで止めてできあがり。一方のピーナッツバターサンドはねっとり白っぽいピーナッツバターを隅までたっぷり塗ってくれる。店にはおっちゃんとおばちゃんがいるが、心持ちおっちゃんの方が盛大に塗ってくれるように思われる。今日は、おばちゃん。ちょっと残念。
丸っぽいシルエットのコロッケサンドと、三角形のフォルムのピーナッツバターサンドの入ったビニール袋をしゃりしゃり言わせて会社に戻る。

うーーーーむ、相変わらず旨いんである。キャベツなどのオプションのつかない、シンプル極まりないコロッケサンドだけど、ただでさえ美味しいお肉屋さんのコロッケがサンドになるとこれまた何とも言えない旨さがある。こってり甘いピーナッツバターサンドも1分でたいらげて、お昼御飯終了。

巷ではコロッケサンドがブームらしいけど、そんなの関係ないような、いつもながら古びた感じのチョウシ屋のたたずまいだ。それがまた好き。
お肉のカウンターの上には、色紙が一枚、ずっと飾られている。記憶にある限り、数年前からずっとそこに飾られている色紙。「NHK男の料理」と隅に書かれたそれには
「人ありて味あり 人生の味、コロッケなり」
と達筆とは言い難い味わいのある文字でそう書かれている。
良くわからない文句だけど、「ははぁ、恐れ入りました」と頭を下げたくなっちゃう私。

日比谷 焼肉市場にて
 生ビール3杯
 ラムネ2本
 烏龍茶2杯
 上タン塩200g
 中落ちカルビ100g
 ハラミ100g
 ヒネミ100g
 骨付きカルビ100g
 ハラミ200g
 葱焼き
 玉ねぎ焼き
 南瓜焼き
 ビビンバ
 ユッケビビンバ
 カルビクッパ
 サンチュ
 ……を大人2人幼児1人でたいらげる。

退社後、築地の美容院へダーッシュ。髪を切っている間にだんなが息子を迎えに保育園へ行ってくれる。
午後7時、日比谷にて待ち合わせ。日比谷シャンテそばのビルの上にある焼き肉屋「焼肉市場」へ行き、本日は焼き肉宴会〜♪
平日の夜に会社帰りの格好の夫妻と2歳児の組合せというのは日比谷じゃものすごく浮くらしい。そばのお客も「子供だ……」という顔をするし、中国人の店員さんも「ヨクキタネー」と興味津々。息子も丸椅子に腰掛けて焼き網を興味津々眺めている。

もう、この暑さ。ビールが恋しくてしかたない。
速攻で生ビールを注文し、同時にタン塩も頼む。来るなりビールを煽り、肉を焼く焼く焼く。

この店、「市場価格」なる制度がある。お一人様800円の会費を払うと、メニューがおおむね200円引きになる。つまり一人4皿ぐらい喰えばそっちにしたほうが安上がりになる。子供はタダ。当然市場価格で申し込む。一皿480円の肉が280円に。この価格が嬉しくて、またついつい注文。初体験のハラミ(横隔膜だ)やヒネミ(ほっぺただ)も食べてみることにする。
この、ハラミが旨い旨い旨い。内蔵特有の臭みがほんの少し漂わないではないけど、上質な筋肉である横隔膜は柔らかくて旨味があって独特の美味しさがある。サンチュに巻いてがつがつ喰いつつ、更に追加で2皿注文。骨なしの中落ちカルビも速攻平らげ骨付きに移行。ああ、骨の部分を掴んで食べていると、「今、肉喰ってます」という気分がじわじわと盛り上がる。

かくして800gの肉を1時間ほどで平らげて、息子はビビンバ、私はユッケビビンバ、だんなはカルビクッパにてシメ。生肉と卵黄をかき混ぜて食べるユッケは私の大好物だ。O-157の季節だろうと何だろうと、私は生肉が好きだ。メニューにあるなら喰わなきゃいけない。と、ユッケ乗せビビンバをわっしわっしとかき混ぜて一気に掻き込む。自家製らしきモヤシやぜんまいのナムルが胡麻油の香り豊かでなかなか美味。
はー、しかし、喰った喰った喰った。3人でふらふらと帰宅。

帰り道、道路沿いにあったプリクラもどきの機械で妙なものを作る私たち。千社札「食欲魔人日記」。300円にて入力した文字にて千社札を8枚作ってくれるものなのであった。キュートだ。

 
↑千社札2種。「酒池肉林」が良い感じではありませんか↑

しかし……どこに貼るかね、これ。(神社?……(汗))

6/30 (金)
アンデルセンの
 カスタードデニッシュ
 バナナカップ
アイスカフェオレ

昨夜、焼肉帰りに数寄屋橋阪急にてパンを買って来てみた。
カスタードデニッシュやミルククリーム入りのくるみパン、ウィンナーロールにバナナカップ、などなどなど。閉店間近でやや寂しい品揃えの店内ではあったけど、家族でやいやい言いながらデニッシュを買うのはとても楽しい。

今日もすこぶる暑い。汗だらだらで目を覚まし、昨日部屋の片付けも何もしないで寝てしまった居間の惨状に呆れ果ててモップなどかけている間に、だんながコーヒーを煎れてくれた。濃い目に煎れたコーヒーを、氷をみっしり詰めたマグカップに一気に注いでアイスコーヒー。私はそれに牛乳をたっぷり入れて飲む。

空気が少なくどっしりとした重量感のあるバナナカップ。バナナの果肉たっぷりで、ホロホロと崩れていく。クーラー全開にして涼しい風をビュンビュン受けつつカスタードデニッシュに取りかかる。甘くてこってりしたカスタードクリームが中央に入るサクサクのデニッシュ。朝からいきなり胃袋充実。

千駄ヶ谷 マンジャペッシェにて
 Bランチ(前菜・パスタ)
 伊達公子ドルチェ
 人参のカプレーゼ
 エスプレッソ

本日は本来業務の営業も兼ねて千駄ヶ谷のマンジャペッシェへ。ついでに昼御飯も食べてくることにした。

料理は4つあるコースメニューから「B」を選ぶ。前菜にパスタという軽いもの。
グラスの白ワインを1杯いただきながら、前菜を食す。「前菜盛り合わせ」に「有機野菜の蒸し物」に「本日のサラダ」から、今日はサラダを選んでみる。本日のサラダ、小魚のエスカベーシュ。日本風に言えば小鯵の南蛮漬け。カラリと揚がった魚が甘酸っぱいタレにマリネされ、一緒に漬けられた玉ねぎやパプリカと共に生野菜に絡んでいる。骨まで柔らかな魚がさっぱりしていてとっても美味。
す、すみません。サラダと思って侮っておりました。いつも前菜盛り合わせばかり頼んで申し訳ありませんっ!……とついつい皿に謝りたくなるすてきなサラダ。大き目の皿にたっぷりの生野菜は暑い中歩いて来た胃袋にとても心地いい。

パスタはオイルタイプのものを。今日は豚バラ肉の塩漬けとアーティチョークのパスタだそうで、初体験。
ベーコンにも似た、刻み塩漬け肉がたっぷり入って、その旨味がホクホクした歯ざわりのアーティチョークと絡んでいる。アーティチョークは栗のようなサツマイモのような味がする。で、オイルベースのパスタ、できたてのやつはすこぶる熱い。あつあつのオイルが絡んでいるんだから当然だけれども、顔中から引いた汗が再びぶわーーーーっと滲み出してくる。それもまた悪くなくて、私は顔中汗だらけにしながら数分でパスタをたいらげた。やけに香りの強い三つ葉が混ざっていて後味スカッとする。

で、本当はここでコース終わり。
んんん、物足りない。デザートデザートデザート。と、そばを通りかかったスタッフに「ドルチェもくださいー」とリクエストする。1つずつ、今日のドルチェを教えてもらう。
「えー、トルタカプレーゼと、ズッパイングレーゼ。そうそう、新しく人参のタルトが出ました。あとは……ジェラート各種ですね。」
おお、人参のタルト。珍しい。それ!……と、エスプレッソも頼む。

で、奥に引っ込んでいった彼女が再びこちらに戻ってくる。
「あ、何だかシェフがデザート用意しているみたいなので、そちらを先にお出ししますねっ。」
うひゅ?なんすか?特製デザート?わーい。
うきうきしながらテーブルに並べられたフォークとナイフとスプーンを眺めていると、何やらこんもりとしたオレンジ色の物体がやってきた。日高シェフも一緒にくっついてきた。
「今日ですね。伊達公子さんをイメージした料理、という取材の試食会があったんですよ。その……余った残りなんですが。」
とのこと。
ああん、残りでもなんでも良いです。嬉しいです。わーい。

その物体は、マンゴータルトなのであった。マンゴータルトは以前西麻布のお店で食べたことがあったけど、こりゃまた随分と凝っているタルトだ。
小さな丸いチョコレートベースのタルト生地にカスタードクリームがかかり、上には薔薇の花のように薄切りマンゴーが美しく飾られている。周囲には、フレッシュミントが刻んだものが散らされた洋酒入りの透明な甘いソース。ひょー。綺麗だ。美しい。
名づけて「伊達公子ドルチェ」。……そう思って食べていると、脳裏に世界的テニスプレーヤーのあの人の顔がぼよよんと浮かんでくる。ひまわりのような笑顔の彼女に、黄金色のデザートは確かに似合うかもしれない。


これが噂の「伊達公子ドルチェ」。きれいきれい。

たっぷりのタルトをいただき、引き続いて人参のカプレーゼも食べる。ナッツ入りのややどっしりとした人参のケーキ。だけど味は軽くて、添えられた酸味の強いヨーグルトソースが丁度良く絡んでくれる。これからの季節のオススメデザートだとか。

というわけで、腹いっぱいな私。

茹で枝豆
ビール

タイムリミット明日までに1つ資料を作らなければいけなくなった。
帰宅するなり作成に取りかかる。息子にはおにぎりを握ってそれで勘弁いただいて、私はチャッと茹でた枝豆をパソコンの傍らに置き、ついでにビールのコップなぞも置き、飲み食いしながらPhotoShopおよびPowerPointおよびスキャナーと大格闘。
真剣に仕事するならアルコールは飲んじゃいかんだろうと思いつつ、乾いた喉にビールは心地よいしちょっと硬めに茹でた枝豆もポリポリと進む進む。

ふと気が付くと、パソコン脇のダイニングテーブルで一人おにぎりを頬張っていたはずの息子は私の脇に来て一緒に枝豆喰ってるのであった。こらこらこら、人の枝豆喰うなって。あああ、せっかく剥いておいたやつ一口で喰うかね君は。あああああ、10粒も持って行きやがった。まてまてまてまてこらこらこらこら……。
……仕事にならない。
……ゲームでもしよう。(←おい!)