炒めウィンナーと目玉焼き
カフェオレ
お弁当用のウィンナーがまだ残ってるなぁと、軽く炒めて目玉焼きと共に。ちょうど3枚あった食パンもバタートーストにした。
今日は夏並の暑さになるそうで、
「そろそろホットコーヒーも終わりかね?」
「アイスコーヒーの季節だねぇ……」
「だったら、冷蔵庫内の日本酒をなんとかしないとポットが入らないよね」
そんな事話しながら、今日のところはあったかいカフェオレで。
おつかれ一杯セット 2×\1050
鶏わさ \420
温卵シーザーサラダ \630
自家製つくね \157
串焼き(もも たれ) \126
串焼き(チーズ焼き) \157
串焼き(うずらマヨ串) 3×\189
串焼き(皮 塩) 2×\252
鶏もも1枚揚 \787
昆布茶漬け \420
焼き鳥丼ハーフ \357
ちょこっとラーメン \336
お通し 2×\210
ラムネ \252
生ビール 2×\493
焼酎(やきいも黒瀬) \546
焼酎(くじら) \546
天気予報通りに、今日はやたらと蒸し暑かった。「暖かい」を通り越して暑かった。久しぶりに窓全開の状態で一日仕事して、
「あーもー、なんかビヤガーデンとか行きたくなっちゃったよ」
と、「どっか飲みに行っちゃわない?」とだんなを誘う。冷蔵庫には2缶しかビールを冷やしていなかったこともあり、もっとガツンと飲みたい気分だった。
で、向かったのは、何度か行ったことのあるお気に入りの焼き鳥屋さん「串じまん」。そこそこ安いし美味しいし雰囲気も良いしで、少し前にも食べに来たのだけれど、その時は満席で入れなかったのだ。駅前という立地ではあるけれど、小さなビルの3階にあるのでなかなか分かりづらいお店。オープン当初はあまり混雑することもなくて、
「美味しいんだけどなー……お客さん、もっと来て繁盛すれば良いのになー」
と思っていたところ、あれよあれよと人気が出てきた。今日は「1時間後くらいに3人で伺います」と一報入れて行ったのだけれど、ほどなく満席状態に。
まずは、アルコール1杯と串焼き5本がセットになった「おつかれ一杯セット」を注文。串焼き5本は日替わりで、今日はつくねとハツ、豚のハラミ、しそ巻き、ぼんぢりという組み合わせだった。焼きたてのがぽつりぽつりとやってくる中、追加の串焼きも注文しつつ温泉卵乗せのシーザーサラダもつつく。火を通しすぎない程度に軽く炙った程度のこのお店のハツが実に美味しくて、今日も幸せだった。ハラミににんにく味噌が添えられていたり、しそ巻きに梅味噌が添えられたりという工夫も嬉しい。息子も自分でメニューを眺めて「もものたれと、チーズ焼きと……」とあれこれ注文し、
「あと、うずらマヨも1つください」
「あ、うずらマヨは3本ください」
私たちもうずらマヨは食べるよー、と横から一緒になって注文。
串焼きつついて、この店名物の巨大な「鶏もも1枚揚げ」を平らげ、鶏わさ(わさびと梅味噌、スライスオニオンが添えられてくる)などもつつくうちにビールから焼酎に移行して、今日もすっかり良い気分になった。油淋鶏風の甘酢に絡めた揚げ鶏が相変わらず巨大で、カリカリとした食感と香ばしさが素敵。
で、最後はちゃんと「食事」だとばかりに、息子はお茶漬け、だんなはミニラーメン(鶏がらスープの塩味ラーメン)、私は鶏スープつきのミニサイズ焼き鳥丼を。刻んだ玉ねぎがしこたま入った鶏スープを啜りつつ、だんなのミニラーメンと分けっこしながら甘辛だれの絡んだ焼き鳥丼を満喫した。時々行っているもう1軒の安焼き鳥屋さんはたれが微妙にジャンクな味なんだけれど、こちらの店はたれの味も悪くないんだな。そこも好き。今日は頼まなかったけれど、デザートメニューがあれこれあるところも好き。
アイスカフェオレ
最近、息子がやたらと「おつかい」に行きたがる。これというものがある日は、習い事の帰りに帰り道のスーパーあたりで買えるものをお願いすることが時々あるのだけれど、そういえばここ最近は頼む機会がなかった。
「なんかないの?おつかいないの?」
と、行く気満々なので、昨日は少し難易度が高い「明日の朝ごパンを買ってきてください」というおつかいを頼んでみた。みんなミルクフランスが好きだから、ミルクフランスを皆の分買ってきてくださいね、売ってるのはサンジェルマンじゃなくてアンデルセンの方のパン屋さんだからね……と伝えたのだけれど、うっかり間違えてサンジェルマンに行っちゃったらしい。
「お店の人に、"ミルクフランスありますか?"って聞いたんだけどね、なかったんだよー」
だから、名前が似てたからミルクロールってパンを買ってきたんだよー、と、それでも家族分のパンを買ってきてくれたのだった。ミルクの味がする、ほのかに甘い丸っこいパン。それもまた良しということで、今日の朝御飯はミルクフランスならぬミルクロールになったのだった。昨夜色々食べ過ぎた感があるので、パンとアイスカフェオレだけの簡単な朝御飯。
新玉ねぎとレタスのサラダ
ラムとにんにくの芽、もやしの炒め物 ジンギスカン味
じゃがいもとわかめの味噌汁
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)
明日からはカレンダー通りの4連休。あれこれあった仕事もなんとか一区切りついて、各所への報告メールも夕方早めの時間に出し終えた。あとは、ものっすごい急ぎの依頼でもない限り、平穏無事な連休が楽しめるはず。遠出する予定は何も入れてないけれど、とりあえず家族でモンハンでもやろう(なんてダメな連休の過ごし方……)。
夕飯は、本当は昨日の夕飯になるはずだった、ラム肉の炒め物。もやしとニラと合わせてジンギスカンのたれで炒めるのが大好きなのだけれど、今回はニラではなくにんにくの芽を使ってみた。ラムとニラも合うけれど、ラムとにんにくの芽も素晴らしく似合う。冷蔵庫に"ベルたれ"が残っていたので、それを使って炒め合わせた。
添え物として用意した皮蛋豆腐、今日はいつもと趣向を変えたものにしてみた。いつか料理雑誌で見かけた作り方だったと思うけれど、水切りした豆腐に塩と胡麻油、刻み葱とおろし生姜をざっくり混ぜ合わせて、そこに細切りにしたキュウリと小さめに刻んだ皮蛋を添えるというもの。皮蛋も豆腐と混ぜ合わせてしまうレシピだったような気もするけれど、だんなが皮蛋がそれほど好物というわけではないので、除けやすいように上からトッピングしてみた。皮蛋と葱の白和えみたいな、そんな感じの料理。
この皮蛋豆腐が案外美味しくて、いつもの「角切り豆腐に皮蛋添えて、タレはラー油と酢と醤油と砂糖を合わせたもの」も悪くはないのだけれど、今日の塩胡麻油風味の方が私は好みな感じだった。今度から、いつもの味の皮蛋豆腐とこのバージョンを交互に作ることにしようかな、と。
アイスプーアル茶
数日前、だんなが
「六本木のサントリー美術館でガレ展やってるんだって」
連休中にでも見に行くー?と誘ってくれて、ならばと連休初日の今日、行ってみることに。行くなら午前中のうちが混まなくて良いかもねと、早めに家を出ることにした。
朝御飯は、まだ微妙に残っている豚まんを。数日前にも増して固くなってしまっていたので、前にも増して長めに蒸した。やっぱり30個も買ってしまうと、消費しきるのはなかなか大変……とまた一つ学んでみながら、でもきっとまた都内の物産展などでやってきた日には大量買いしてしまうのだろうなと。
豚まん食べ終えたところで、急ぎ着替えて出発。霧雨が降っていたけれど午後には晴れるらしいから、私は傘を持たずに家を出た(だんなと息子はちゃんと長い傘持ち)。
おまかせコース
苺ピュレのスプマンテ割り
バーニャカウダ
赤ピーマンのムース フルーツトマトのソース
イワシのグリルのサラダ仕立て
オマールと帆立を入れた豆のスープ
ホタルイカのペペロンチーノパスタ
チーズとポレンタの詰め物パスタ
フランス産黒米を詰めた うずらのグリル
エスプレッソコーヒーゼリー ザバイオーネソース
エスプレッソ
飲み放題白ワイン
美術展に行くのは好きなので、興味がありそうなものについてはたいてい把握していたつもりだったけれど、ガレ展は3月からの会期だったというのに全然知らなかった。教えてくれただんなに感謝しつつ(たまたま地下鉄の中の広告に目が合ったのだとか)、ガラス工芸などには今ひとつ興味のない息子にもつきあってもらって観覧。
ミッドタウン各店のオープンが11時からというのもあってか、11時になる前に到着したサントリー美術館(美術館のオープンは10時)は、思ったよりも混雑していなかった。ガレの作品と共に、そのインスピレーションの元となった日本の絵画や焼き物などが並んで展示されているのも面白かったし、スケッチの類も多く見ることができたのも良かった。スケッチ類は鉛筆の線にガッシュで色をつけただけの簡単な"設定資料"のようなものだったけれど、これが実に美しくて、ガラスの器よりもそのスケッチの方を家に飾ってみたいとすら思ったり。ひとよ茸のランプや茄子型の花器、トンボをモチーフにした家具なども含めた作品あれこれを見ることができて、楽しめる展覧会だった。
滅多に来ないミッドタウンにせったく来たのだしと昼食もミッドタウン内で済ませるつもりで色々調べてきたのだけれど、展覧会を見終わったのはちょうど昼飯時ということもあって、どこも大変な混雑。フードコートもあったので覗いてみたのだけれど、こちらも混雑のうえ、どこのお店も強気の値段設定で、「ミッドタウンの中で食べるのは止めよう」と外に出ることにした。六本木に北京ダックのお店あったよねランチメニューもあったはず、とバス通りをてくてく歩いたのだけれど、小雨と言うにはちょっと強めな雨降り。歩くのも少ししんどい状況になっていた。
「バス乗れば、Cozimaすぐだよね……」
「Cozima、いいよねぇ……」
雨降る中歩いていて、電話して席の空きがあるかどうか聞いてみようか、という話になり、お店に一報入れ、お昼は急遽Cucina Tokionese Cozimaでということになった。幸い席も空いていて、昼御飯は軽くにしとこうか、なんて話もしていたのだけれど、結局は飲み放題白ワインを調子に乗って何杯も飲んでしまいつつの、豪華なフルコースランチに。このお店に来て「パスタとドルチェでおしまい」ということにはなるはずもなく(だって、前菜もメインもすごく美味しい……)、前菜からメインからガッツリ食べることになったのだった。
苺のピュレをスプマンテで割った食前酒を舐め舐め、一旦はメニューを見せてもらったのだけれど
「パスタ、俺は桜海老のが食べたいんです」
「私、ホタルイカのが食べたいんです」
とだけリクエストさせていただいて、あとはおまかせで。シェフ自ら1羽丸ごと焼いたうずら(でもうずらなのでサイズは可愛らしいもの)を目の前でカットしてくれたり、いつだったかフレンチのお店で食べた"赤ピーマンのムース"をこのお店で口にできたりと、とても幸せなランチだった。ああ、バス乗ってここまで食べに来ることにして良かった、と大満足。
前菜は、久しぶりに口にした気がするバーニャカウダ、甘いフルーツトマトをソースに使った、色鮮やかな赤ピーマンのムース、表面をカリカリに焼いた香ばしいイワシと帆立や貝も入った魚介のサラダ、そして温かい豆のスープに大きなオマール海老と帆立が入った濃厚な一皿という豪華なものだった。どの皿にももれなく野菜が使われていて、春らしい彩りを感じるものも多かった。「あ、これ、春菊だ」と、イタリアンなのに和の食材がそこここに使われているのもいつも通り。大ぶり井の海老も使われた魚介のサラダは、もうその一皿でメインディッシュとして成り立つんじゃないかと思えるほどの充実した内容と分量だ。
パスタは、私のもだんなのもそれぞれ「春で和風」な感じのものがやってきて、そして続く小さな一皿が詰め物パスタ。大きく切られた筍もざっくり入ったホタルイカのパスタも、厚みのある美味しい椎茸と共に和えられた生の桜海老を使ったパスタも、それぞれ和風な印象のものだったけれど味の傾向は違っていて、交換しいしい「あ、桜海老美味しい」「おゆきさんのホタルイカも超美味しい」と、平らげた。息子は「大盛りで!」とリクエストしていたカルボナーラスパゲティに実に幸せそうにフォークを絡めている。そろそろ前菜やメインディッシュも絡めたコースに挑戦しても良いお年頃じゃないかと思うのだけれど、まだ嗜好はパスタ料理にばかり向かうようで。
タレッジョに似たウォッシュタイプのチーズ(チーズの名前失念……教えてもらったのに)とポレンタを詰め物にしたのだというピラミッド型の詰め物パスタ(パスタの名前も失念……これまた、ちゃんと教えてもらったのに……相当酔っぱらってたらしい……)は、モロッコいんげんと合わせてバターのソースを絡め、上からゴリゴリと黒胡椒をかけたもの。シンプルな外見ながら、これが実に美味しかった。どうも、これまでの経験からして私は「詰め物パスタ」が大好きなのであるらしい。今日のもたいそうツボだった。香りの強いチーズだけを詰めるとくどくなりすぎるのだろうパスタは、ポレンタが適度な緩衝剤のようになっているところもあって、適度なムチムチ感に適度なチーズの存在感。茶巾絞りのような、その形状も可愛らしかった。
カルボナーラのソースに絡めて食べたい!私たちもパスタのソースに絡めて食べたい!と、食卓のパンがえらい勢いで消えていって、これも何度かお代わりをいただいてしまった。
「お口に合いますか……?」
と聞いてきてくださったスタッフの方が、店のオーブンで毎日焼いているパンだったのだそうで、生地の色の濃いめのそのパンは隠し味に醤油を加え、生地にじゃがいもも加えたものなのだとか。独特なポクポクとした食感が心地よくて、「いーっぱいいただいちゃって、ホントスミマセン」と言いつつ、ついついもぐもぐ。
メインディッシュは、甘いトマトと温野菜あれこれを添えたうずらのグリル。中に詰められた黒米はフランス産のものだそうで、皮目をパリッと焼き上げたうずらはとても香ばしかった。腿の骨を手で持ってむしゃぶりつきつつ、もう何杯めかのグラスの白ワインを空にする。"1000円でお好きなだけどうぞ"のグラスワインは、多分私たちのテーブル以外にも飲んでいるお客さんがいたのだろうけれど(いたと思いたい)、見るたびにボトルの中身がえらい勢いで減っていって、どれだけ飲んだのか検討もつかなかった。……多分、私一人でボトル1本分くらい飲んでいたような感覚が……。じめじめしていて蒸し暑いばかりの気候もあって、キンと冷えた白ワインが実に美味しく飲めちゃったのね……。
そんなほろ酔い気分で、デザートはエスプレッソのコーヒーゼリー。ゼリーを覆うようにたっぷりのザバイオーネソースが添えられていて、上からコーヒーの粉もパラパラと飾られていた。なんとなく、このお店のドルチェはフルーツがメインのものが多いように思っていたのだけれど、コーヒーゼリーというのもとても素敵。息子には、バニラジェラートにベリーのソースが添えられた春らしいドルチェがやってきていた。
期せずして、「都心で美味しいランチ」が「都心ですっっっっごく美味しいランチ」になってしまって、御機嫌でお店を後に。店頭のメニュー写真を見て、
「そういえば、ミラノ風カツレツって、このお店でいただいことなかったですねぇ……」
と呟いたら、
「次回、イベリコ豚で御用意しますよ」
これがすごく旨いんですよー、とシェフがおっしゃっていた。イベリコのミラノ風カツレツってどんだけ美味しいのか、想像するだけで(今はこんなにお腹一杯なのに)涎が出そう。次回は「15分後に行きます」じゃなくて、きちんと計画立てて予約して伺わなければと思ったのだった。で、イベリコのミラノ風カツレツ食べるのよ。
からあげくんとフライドポテト
お刺身(マグロ・クジラ)
鶏肉の親子煮
ビール(ヱビスホップ)
日本酒(梅の宿昭和五十六年古酒)
ガレ展を見終わった時、出口のところの「現在開催中の展覧会あれこれ」のポスターコーナーを見ていたら、「あ、これ息子がきっと喜ぶ」というものがあった。息子にそのポスターを見せてみたら、案の定「行きたい!今日行きたい!」とのこと。遠くもないし、じゃあハシゴしましょうかねと、昼御飯後に虎ノ門方面に移動した。行ってみたのは、ホテルオークラに隣接する大倉集古館で開催中の、日本刀の展覧会「備前一文字」。
本当だったら、観覧に一般1000円の展覧会だったのだけれど、土曜日曜は「高校生以下の生徒及び引率の両親、教師は無料」とのこと。息子のみならず私もだんなも無料で入ることができて、想像以上に充実していた日本刀の展示を楽しむことができた。入り口のカウンターでは、面白いことに懐中電灯を貸してもらうことができる。館内は十二分に明るいのだけれど、刃の細かな文様などを見るために、懐中電灯が使われているのだった。実際、熱心に刀を見て歩く観覧客の幾割かが持参の懐中電灯を手にしていた。
「匂いやや深く、小沸よくつく。」とか、「互の目丁字乱れ尖り刃交じる。」とか、刃の説明についての独特の言い回しは見ていてもさっぱりではあるのだけれど、刃の持つ曲線や「綺麗」としか言い様のないその美しさには飲み込まれるような凄みがある。「この刀は血を吸ってそうだ」的な、オカルトっぽい感覚は持ち合わせていないはずなのだけれど、「この刀はどうにも見ていてゾクゾクする」みたいなものもあって、思った以上に引き込まれてしまった。
充実した展覧会巡りのあとは、最後に船橋ららぽーとに。クレーンゲームで「もやしもん」のぬいぐるみがあるらしく、「船橋ららぽーとにありましたー!」という噂を聞いて、ちょっと覗きに行ってみた。上階のゲームセンターにめでたく「もやしもん」のオリゼーぬいぐるみを発見したのだけれど、UFOキャッチャー達人のだんなの腕をして「ゴメン、これちょっとムリだわ」という難しさだったらしい。ぬいぐるみ自体が重く、転がそうとしても一部を持ち上げようとしてもどうにもならなかったようで、「ああ、オリゼー……」と思いつつ(私もけっこう欲しかったらしい……)、ららぽーとを後にした。
そんなこんなで、今日は朝から10時間ほども外出していた事になるらしい。充実したランチだったこともあって、夕飯は駅ビルであれこれ買ってきて、家で簡単に済ませることになった。息子の「親子丼食べたい!」の声に、だんなが親子煮を用意してくれて、あとはお魚屋さんで赤札になっていたマグロやクジラのお刺身、帰りにローソンに寄って買ってきた"からあげくん"とフライドポテト(なんでそれを買ったのかという理由はこのへんに)などなどを適当に並べてみる。実に美味しそうなキュウリも八百屋さんに売られていたので、スティックにしてテーブルに出した。
「節操ない……よね」
「いかにも"居酒屋でーす"的な品揃えだよね」
と苦笑いしつつ、大人たちは御飯を後回しにしてビール飲み飲み日本酒飲み飲みお刺身などをつまむ。マグロ旨いよクジラも旨いよと、つまんでいるうちに、えらい勢いでおとっときの古酒を減らしてしまったのだった。「梅の宿昭和五十六年古酒」は、日本酒とは思えぬ茶褐色の色合いで、口当たりもまるでブランデーか何かのよう。明らかに「日本酒ではない何か」の風味なのだけれど、それが実に美味しくて、危険なほど酔っぱらってしまったのだった。酔っぱらっているくせに、最後に親子丼はしっかり食べるというていたらく。
ともかくも、実に楽しい一日だった。遠出をしなくとも(いや、都内に遊びに行くのは充分"遠出"だったり)、充実した楽しいゴールデンウィーク。
カフェオレ
気がついたら、息子とだんなが既に活動を始めていた。
「……あー……洗濯機、動かさなきゃね……」
ぽやんと目覚めた思考のまま呟いたら、「お母さん、起きたー!」と近くにやって来た息子に
「洗濯機、もうお父さんが動かしたよ?」
と。
「なんですとー?」
「僕はねぇ、もう着替えちゃったよ」
「なんですとー?」
「頭のくしゃくしゃ(=寝癖のことらしい)も、ちゃんと洗面所で直したよ?」
「なんですとー?」
すっかり身支度整えた息子と、寝間着のまま、頭くしゃくしゃで今の今まで寝こけていたお母さん。今日は私がビリッけつだった、平和なゴールデンウィーク期間中。
相変わらず半分寝ぼけたまま、朝御飯は昨夜パン屋さんに寄って買ってきたミルクフランスと、ごわっと大きなチェダーチーズ入りのフランスパンを3人で取り分けて。このところ家族全員ミルクフランスが大好きで、「このクリームがたまらん」「このサイズもたまらん」と、うっとりしながら1人1本。しっかり甘いしいかにもカロリーありそうな実にポイズンなパンなのだけれど、時々無性に食べたくなる。
くじらすじ肉の煮込み
おつまみまぐろ
つまみ玉子
まぐろの極み 3カン(赤身・中トロ・大トロ)
まぐろ中落ち握り
さば棒すし
金目鯛握り
穴子握り
生ビール
などなど
今日は特に予定もなく、家でのんびり。
「お昼……どうする?」
材料買ってくる?食べ物そのもの買ってくる?いっそ宅配頼んじゃう?と相談しているうちに
「……銚子丸……?」
ということになった。
「俺、ホームセンターで風呂の排水の部品買ってきたかったんだよね」
「あー、私、花の苗買いたい。お風呂のブラシもボロボロだから買い換えたかったとこなんだよね」
同じ方向だから銚子丸とセットで行くことにしようか、と、出かけることになった。
週末休日はいつものことだけれど、午後1時を過ぎて銚子丸はそれでも空席待ちのお客さんが10人以上も待っていた。少し待って席についたところで生ビールを注文。なんでも今はまぐろのキャンペーン中らしく、美味しそうなまぐろのセットあれこれが用意されているらしかった。早速3カンセットと中落ち握りを注文して、レーンに流れてきたおつまみのまぐろ切り身も手にする。テーブルは「どれだけ君たちまぐろが好きなんだ」というほどにまぐろものが並んでしまった。
面白かったのが、少し前に出たらしい新メニュー「くじらすじ肉の煮込み」。
昨夜もくじらのお刺身を食べていて、自分はどれだけ鯨肉が好きなんだと思ってしまうけれど、実のところは鯨肉にノスタルジーを感じるほどに子供の頃に口にしていた記憶はない。給食には、ほとんど全くと言って良いほど鯨肉は出なかった。魚肉とは明らかに違う「肉っぽさ」が好きだし、馬肉に近いようでいて馬肉のような独特の匂いがなく、とろんととろけるような食感は心地よいと思う。今日のすじ肉煮込みは、見事なまでのスジっぷりで("肉"がほとんどついていない)、こんにゃくのような半透明の白い身がプルプルコリコリとして美味しかった。最近、また鯨肉をあちらこちらで見かけるようになったなと思う。
私は、「絶滅の危機に瀕している(と言われている)ものを捕ってまで食べる必要はないんではないか」とはうっすら思っているのだけれど(でも目の前に出されたら美味しくいただく)、「くじらは頭がいいから」「あれは魚じゃなくてほ乳類だから」食べてはいかんと主張する向きに対しては「……なんで?」と思ってしまう。鶏や豚などは脳味噌がちっこいから食べてもいいという理屈はわからないし、小さな海老1尾にしても大きな牛1頭にしても、一つの命を奪って食べていることに代わりはないのだから、その理屈は偽善だよなぁと。くじらは、私は美味しいと思って食べているのだけれども、口にするたびにそういう背景をどうしても色々考えてしまうので、そういう意味では「食べるのが難しい」食物だなと思う。ともかく美味しいよ、煮込み美味しいよ。味噌味でした。
食後は予定通りホームセンターに行って、掃除道具を買ったり花を眺めたり。空になっていた植木鉢に植える予定でペチュニア系の花を買い、ついでにゴーヤーの苗も買ってみた。数年前の夏休み、子供部屋の窓際に見事に朝顔(息子の学校の観察日記課題用)が育ったので、今年も朝顔を植えてみようかと数日前に種を撒いてみたところ。「つる草繋がりで、いっそゴーヤーも」と苗を買ってしまったのだけれど、ちゃんと育てられるかしら……美味しく苦々しくたくさん育つと良いなと思う。
食材の買い物もして帰り、大荷物で帰宅の後は私は土いじりをしたり、だんなはお風呂の排水溝を掃除して部品を入れ替えてたり。
焼き厚揚げ
ホッケの塩焼き
イナダのなめろう風&たたき
筍とわかめの味噌汁
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)
日本酒(銀嶺月山 生原酒 槽前酒)
日本酒(梅の宿昭和五十六年古酒)
うっかり昼御飯はお寿司だったのだけれど、夕御飯も今日はお魚。昨日、日が暮れてから魚屋さんを覗いたものだから、あれもこれもが安くて目の色が変わってしまったのだった。お刺身用のおろしたイナダは1尾分で300円ちょっと、干物になっていない開きのホッケは2尾で250円くらい。ついそれらを買ってきてしまったので、昼に続いてお魚メインの夕御飯ということになった。
カリッと焼いた厚揚げに鰹節と葱を添えたものと、焼いただけのホッケ、切っただけのキュウリ、全体的に簡単な準備だったけれど、イナダの方はお刺身で食べるのも芸がないかもと、たたきにすることにした。
「うわ、これ、骨抜かれてないじゃん」
血合いもそんままだし、皮のひき方もなんか甘い感じだし……と、だんなが骨抜き取り出して丁寧に加工してくれた。
半分は粗く叩いて醤油添えたり、胡麻油と塩で軽く和えてみたりしながら好き勝手に食べ、残り半分は更に細かく叩いて、生姜や葱、味噌などを練り混ぜて「なめろう」風に。危険なほどに御飯のおかず&酒のアテにばっちりな感じになってしまって、ビールを早々に1缶空けた後は
「冷蔵庫に開けてたやつが残ってたよ〜」
と、生原酒(冬っぽいお酒なのに、5月に飲むというのも……)の残りを飲んでみたり、なんだか物足りなくて古酒まで引っ張り出してみたり。最後は酒瓶がごろごろ転がる感じで、昨日に引き続いて大変にダメな感じの夜になった。昨日の日記もまだ書き終えてないのに、これじゃあ今日の日記も書けそうにないわ……というていたらく。最後は2人して大変な酔っぱらいになっていた。日本酒、2人で3合は飲んでなかったと思う(2合は飲んだ)のだけどなー。
で、夕食後は早々に沈没してしまっただんなをよそに、私はネットサーフィンしたり昨日の日記もおおむね書き上げたりして、それから寝た。
朝起きると↓こんな会話が"今日の日記"の部分に挿入されていたので、多分飲んでいる最中にこんな会話をしていたのだろうと思う。(で、忘れちゃもったいないと思って記してから寝た、と……←あまり覚えていないらしい)
「シュラトは配役豪華だったよね、ヴィシュヌさまが須美さんだったもんね」
「え?だってヴィシュヌさま主役じゃん、当然じゃん」
「え?いやいやいや、ヴィシュヌさま、主役じゃないじゃん、ワンピースでいうところでシャンクス的なポジションじゃん、せいぜい」
「いーじゃんシャンクスでいーじゃん、そのうちルフィが敵に惨敗することがあったら言うんだよ、シャンクスが"坊やだからさ"って」
「言わないよ!ていうか、主役か主役じゃないかって話から外れてるよね、すっかりね」
なんで酔っぱらうと声優話(と懐かしのアニメ話)になっちゃうかな私たち。
確か須美さんだシャンクスだという話になる前は「"よつばと!"をアニメ化したら声優はどうなるか」という話だったりして、「ジャンボはマダオでいい」「銀さんの中の人がヤンダをやればいい」「自転車屋のオヤジかジャンボのお父さんが速水奨だったりするといい」「ていうか、中井和哉を配役したいのに、ぴったりなところが見つからない」とか、そんなことを情熱的に語り合っていた気がする。「風花ちゃんは日高のりこがいいなー」とか。