食欲魔人日記 06年6月 第4週
6月19日 月曜日
ちらし寿司。でんぶは必須。
リッチ生地の自家製パン
ソーセージ・目玉焼き
アイスカフェオレ

昨日焼いたパンが籠盛りで食卓にボボンと置かれている。どっさり。

「饅頭と角煮ってのもできますがー……」
「昨日パン焼いてくれたならパン食べようよ、パンがいい」
「へーい」
と、だんなにリクエストいただけたこともあって、丸パンを数個(だんなは2個、私と息子は1個ずつ)温める。その間に、ホットドッグにして先日食べたチーズ入りのアメリカ〜ンなソーセージの残りも茹でて、目玉焼きも作った。冷蔵庫にたっぷり用意してある麦茶、アイスティー、アイスコーヒーからアイスコーヒーを選んで、いつも通りカフェオレに。

今回焼いたパンはドッグパンではなかったのだけれど、半分に切ったソーセージを適当に挟んだりして、ホットドッグもどきにして食べた。噛むたびに弾けるように中から溶けたチーズがこぼれてくるソーセージで、今日も幸せな味がした。

カルフールに行けば、いつでもあのソーセージは買えるのかな(また買ってこよう……)。

豆御飯
きんぴらごぼう
麦茶

今日は一日真剣にお仕事。だんなから頼まれものがあって、午前中区役所を往復してきたついでに買い物も済ませ、あとは真面目にパソコンに向かっていた。昼御飯はこれだぁ!と冷凍庫から出したのは、先日炊いた豆御飯。週末に冷蔵庫の野菜庫を整理して、「食べられなくはないけれど、あまり家族に食べさせたくないかもー」という状態になっていた(端的に言って「すっかりひからびていた」)ごぼうが発掘されたところだったので、適当に刻んできんぴらごぼうにして添えた。

私一人でつつくものだから〜……と、赤唐辛子をがっつり利かせて濃いめの味に作ったきんぴらごぼう。がっつりと言っても唐辛子1本を軽く炒めただけなのに、予想の2倍以上の辛さがついてしまって少々焦った。醤油と味醂を煮絡めるように炒めたごぼうにまぶしつけて、白胡麻ふってできあがり。きんぴらごぼうをつつきつつ、豆御飯はふはふ言いながら食べて「……いい感じじゃん……」とこっそり自分を褒め称えてみた。

さつまあげ
ちらし寿司
もずくの吸い物
麦茶

今晩は魚が食べたいなと魚屋さんを見てきたのだけれど、今日の昼間の「30度も辞さない覚悟です」というほどの暑さの中では
「照り焼き……なんか違う……」
「塩焼き……いや、そもそも焼きたくないかも……」
「スパゲティも……茹でるのつらいなぁ……」
と、火を使うものが全面的にイヤンな感じ。ならばお刺身と白い飯、とも思ったのだけれど、それもいまいちそそられない。ちらし寿司ならさっぱりしていて、冷たくて、嬉しいかも?と、マーケットでちらし寿司の素を見て、魚屋でお刺身を見て、材料をあれこれ買ってきた。でんぶも買った。でんぶは必須。

蓮根や人参などを甘辛く煮るほどの余裕はないなと素を買うことにしたわけだけれど、市販の素はいまいち美味しく思えない。なんでだろう?と長年思っていたのだけれど、何年か前、スーパーでだんなと一緒に買い物している時にその謎が氷解したのだった。
「ちらし寿司の具、さぁ……寿司酢と一緒になって酸っぱくなってるの多いじゃん。あれ、美味しくないよねぇ……」
寿司酢と具は別になってなきゃねぇ……とだんなが呟いて、「そうそうそうそう、人参とか酸っぱいのが良くないんだよねぇ!」と、その時に合点がいった。

でもでも、全部一緒くたになっているものばかりですよー……と、食材屋さんの棚を眺め眺めて、結局1つだけ「寿司酢は別」のが見つかったのは、いつだったかも買ったことのあるろくさん亭のちらし寿司。幸い安売り期間中だったので、これを買ってくることにした。2合の炊いた御飯に寿司酢を回しかけてざっくり合わせて粗熱取って、別袋の具材も混ぜればできあがり。刻み海苔もついてくる。

で、上にあれこれ、これでもかとトッピングを。マグロにハマチにサーモン、玉子焼き。イクラとでんぶとさやいんげんと、刻み海苔。何のお祝いですかといった風に豪華になった深鉢をテーブル中央に置いて、心赴くままちらし寿司を堪能した。他に用意したのはもずく入りの吸い物と、軽く炙ったさつまあげ(だんなの出張土産の残り)。

さほど酢の酸味が感じられないちらし寿司で、全体的に薄味なのは悪くない。このドピンクのでんぶが懐かしい感じだよねぇ……と、せっせと食べようとしたのだけれど、思った以上に具沢山で充実感があり、小皿に2回お代わりしたらそこそこ満腹になってしまった。その脇で息子はせっせせっせとお代わりを続け、結局4杯くらいは食べたらしい。盛りつけるごとに海苔とでんぶとイクラを増量トッピングしていて、かなり満足気な様子だった。
でんぶなんて、もう何年も口にしてない(いや、前回のちらし寿司の時も買ってきたっけか……?)気がするのだけれど、なんとなく私の中では「ごちそうアイテム」とうい感じなのよね。

6月20日 火曜日
おかげさまで恋しく感じるようになってしまった王将餃子
昨日の続きのちらし寿司
冷茶

昨夜、親子2人で2合の米を食べきるのはさすがに不可能で、混ぜ合わせる具なども合わせると茶碗3膳弱のちらし寿司が残った。

だんなも昨夜は海鮮丼だったらしい。しかも、食堂で注文する段になって
「……あ、俺、今、海鮮丼が猛烈に食べたい気分」
と唐突に海鮮丼を選んでしまったのだそうな。ああ、そりゃアレだよ、きっとまさにそのタイミングで私と息子が必死にうちわ仰いで酢飯とか作ってたんだよ、きっと、なんてニヤニヤしながら「ナイス電波〜」「相変わらずナイス〜」と互いを褒め称える(?)私たち。家族全員昨夜と同じようなものになってしまったわけだけれど、今日の朝はその残りのちらし寿司を食べちゃうことにする。

盛り分けたちらし寿司に魚乗せて玉子乗せてイクラ乗せてでんぶも乗せて、揉み海苔もたっぷり散らして、その間にだんなが冷茶の準備をしてくれた。冷たいお茶がしみじみ美味しかった今日も、どうやら暑くなりそうだ。

食後、ベッドの上でちょっとばかりごろごろしながら
「あー……王将の餃子とか食べたい気分かも……」
と何の気なしに呟いたら、だんなの瞳がギラギラギラーンと輝いた。

「いいよ!行くっ!?行こうかっ!?」
すごいテンションで反応されて、
「……あ、いや、でも君、明日あたりまで超忙しいって言ってたじゃん」
だから週末とかに行くことにしましょうかね……と続けようとしたところで
「そういうことなら帰ってくるからっ!」
と、これまた情熱溢れる言葉が返ってきた。そんなに好きですか王将。確か君は数日前の昼御飯にも食べたと聞いたのだけれど、それでもその情熱で「行く」とおっしゃいますか。なんかだんなが王将王将言い続けるものだから、私もなんだか恋しくなってきてしまった。

「魚久」の粕漬け(鮭)
さつまあげ
アスパラの胡麻和え
御飯
麦茶

お昼は美味しいものを食べよう、と、午前中のひと仕事を終えてから一人昼飯の準備。なんでもだんなは本日鰻!なのだそうで、ジェラシーストームに身を焦がす私は、せめて鰻に見合う何か美味しいものを食べたいなと思ったのだった。鰻に張り合うようなおかず、何かないかなー……と冷蔵庫の中を覗いて、大事にとっておいた粕漬けを発見。しかも大ぶりの鮭。これだ!と思って、焼くことにした。だんなが出張土産に買ってきてくれたさつまあげも発掘できたので、これも炙ることにした。青いものも添えたいなと、茹でたアスパラガスで甘さ控えめの胡麻和えに。

うむ、これなら御馳走だ!と御機嫌になって、粕漬けは焦がさないように焦がさないように細心の注意を払いつつ良い具合に火を通した。魚久(うおきゅう)の粕漬けは何を食べても素晴らしく美味しい。多分甘めの部類になるのだろう粕の味は絶妙な塩加減の上品さで、少しもくどさを感じない。「ゲソだけは喰うなよ、一人で喰っちゃうなよ!」とだんなに念押しされたパック詰めのゲソだけはまだ残っているのだけれど、発泡スチロールの魚のトレイはこれで空。残った粕はほんの大さじ4くらいなのだけれど、切り身魚買ってきて簡易粕漬けにしてみようかなと思っている。

「王将」にて
 東京ラーメンセット \882
 ホイコーローセット \882
 肉と玉子のいりつけ \441
 焼めし \420
 生ビール 3×\483
 ウーロン茶 \105
家族3人でもぐもぐ。息子の喰いっぷりがますます侮れなく。

がんばって帰るから!とだんなは言っていたけれど、でもきっと仕事も忙しいはずで、一応確認にと
「今日はやっぱり遅いかなー王将って感じじゃないかなー?」
とそろそろ夕飯の準備をしなきゃという6時過ぎにメールをしてみた。ら、即答で
「王将餃子w/ビアには代えられぬので帰ります」
と返事が。あああやっぱりすごい情熱だこの人……と苦笑いしながら、最寄りの王将近くで待ち合わせした。

「もー、君が誘うから、仕事うっちゃって帰ってきちゃったじゃんかよー」
「私、誘ってないよ、確認しただけだよ」
「いや、あれは挑発だったね」
「"行こう"なんて言ってないじゃん、"行けないよね?"ってニュアンスにしたじゃん」
「違う、違うよ」
もう、どっちがどっちを誘っても結局行くことに変わりはないのだけれど、違うじゃん違うじゃんと責任をお互いになすりつけあいながら入店。ラーメン愛好家の息子は今日もラーメンを注文していた。

「ラーメン……セットにするとちょっと安いんだっけ?餃子とミニチャーハンついてくるし」
「じゃ、ちょうどいいからセットにしちゃおう……あと、このへんの定食も取って適当につつく?」
「うん、私ホイコーロー食べたい」
ビールの注文だけ先に済ませて、後は適当に相談しながら単品のおかずもらったりセットにしてもらったり。ラーメンセットのラーメン以外のアイテムは私とだんなのおかずになる予定だったのだけれど、
「わ!ラーメンとチャーハンのセットだ♪」
と息子が大変に喜んでしまい、結局ミニチャーハンは息子の胃袋に消えていった。急遽焼きめしを追加で注文してみたり、餃子と一緒に「肉と玉子のいりつけ」とかつついてみたり。

「貧乏学生の強い味方」などと称されてしまうお店であるところの王将。安いし早いし、ファーストフード店のような中華料理店だ。味付けもまた、いかにも「日本に根付いた中華料理の味」という感じ。チャーハン、炒飯という表記よりも「焼めし」という表現の方がしっくり来る、ほんのり醤油色に染まった香ばしいチャーハンが出てくるようなお店だ。これが、やけに懐かしいような味で、美味しかったりする。にんにくがしっかり香る餃子も、野菜たっぷり肉汁たっぷりで良い感じ(で、しかも安い)。

餃子つつきながらビール飲んで、ビールなくなっちゃったからもう1杯注文してそれはだんなと半分こして、あとは炒めものを適当に分け合って食べる。だんなと2人で小さく酒盛りしている間に、息子は淡々とラーメンの丼を空にして、半チャーハンの器も8割以上平らげて、
「ふぅ、おなかいっぱい」
とレンゲを手から放していた。いよいよセットも普通に喰いきれるようになってきたかと感嘆しつつ、のんびり帰宅。満足でございました。

6月21日 水曜日
ナンを焼いて、インドっぽいチキンカレーを作りました
自家製リッチ生地パン
目玉焼き
アイスカフェオレ

枇杷食べたいなー……さくらんぼも嫌いじゃないんだけどなー……と思いつつ果物屋を覗く今日この頃、でもここしばらくの果物は、並ぶものどれもこれも微妙にお高いのだった。枇杷大好物なのに、6個パックで700円くらいするし、さくらんぼは言わずもがなだし。あとはスイカ、メロン、出始めのマンゴーというところだけれど、これまたいまいち食指が動く価格のものに出会えないここ最近だった。もうちょっとしたら熟して大粒ので甘〜い枇杷なんかも出てくると思うのだけれど。
「……果物なんにもないなぁ、果物食べたいなぁ……」
と思いつつ、今日は先日焼いた自家製パンを温めた。目玉焼きも添えて、お供はいつものアイスカフェオレ。

息子は自分で作った「くまパン」に嬉しそうにかぶりついていた。

コンビニの野菜サンド
アイスティー

週に最低一度はジムに行こうと心に決めて数週間目。月曜に行けなかったので今日ジムに行ってきた。真面目に行っているせいか同じ重量かついでボディパンプをしていても筋肉痛が軽くなっていく一方なので、今日はどかーんと負荷をあげてみた。

スクワットは17kg(前回は14kg)、チェストは11kg(前回は9kg)。たかが2kg、たかが3kgなのだけれど、その負荷をかけっぱなしで数分スクワットなどを続けると、その微妙な重さがじわ〜っと効いてくる。今日も明るい(そして微量にサド気味な)インストラクターは
「君たちもがんばれー!僕もがんばる!」
「今はつらい!みんなつらい!でもこれを乗り越えればーっ!」
「さぁ!歌いましょうみなさんっ!」
と、励まし、煽って、今日も微量につらい曲を流しまくってくれた。ボディパンプというやつは、根にマゾっ気がないとやってられない競技のような気がしてきた……。

運動終えて、スーパーで買い物して、用事を済ませようと銀行行って郵便局も寄って「さぁ帰るか」と思ったところで自分の昼食を忘れていた事に気がついた。スーパーのフードコートあたりで何か買ってくるべきだったと後悔しながら、腹ぺこだったので自宅近くのコンビニで野菜サンドを1つ購入。トマトとレタスときゅうりとチーズが挟まったサンドイッチは、やっぱりコンビニならではの味気なさで、ちょっとしょんぼりだった。手抜きせずに家で蕎麦でも茹でれば良かったな。もうじき豚王のベーコン
が届く予定で、それでBLTサンドを作るのを楽しみにしている私。炒めると脂が溶けてじくじく染み出てくる美味しいベーコンだといいなぁ……。

インド本格チキンカレー
自家製ナン
春雨とモヤシのタイ風サラダ
野菜のポタージュスープ(インスタント)
ビール(スーパードライ)

時々、「男の週末料理」みたいなものを作りたくて仕方がなくなる私。今日は猛烈に「インド風チキンカレー」を作りたくなった。ナンも焼きたくなった。しょうがないなぁ……と材料いろいろ買ってきてみた。カレーとナンと、あとはせいぜいサラダくらいで力尽きそうな気がしたので、スープは紙パック入りの野菜スープ(6種の野菜のポタージュ、とかいうやつ)を買ってきた。

参考にしたのは、出典はわからなくなってしまったのだけれどその名も「インド本格チキンカレー」というレシピ。まずフードプロセッサーを用意する。水煮缶のトマト1缶とヨーグルト1カップを粉砕してピュレ状にし、ボウルに空けておく。一度フードプロセッサーの容器を洗って、今度は3個分の玉ねぎと大さじ3のカレー粉、おろしにんにく、おろし生姜を粉砕してこれもピュレ状にする。で、粉砕したカレー色の玉ねぎを鍋に入れて、炒めるべし炒めるべし炒めるべし。40分から50分は炒めるべし。「濃いきつね色」になるまで炒めるべし。……20分くらい炒めたところで、このレシピを選んだ事を軽く後悔した。

そもそも玉ねぎは既にカレー粉で色づいているのだから、「濃いきつね色」も何も、すでにきつね色というかカレー色というか。水分が飛ぶまでに最初の20分が費やされ、その後は鍋底にこびりつくようになっていくフレーク状の玉ねぎをこそいでこそいでこそぎまくって、もううんざりした頃にようやっとセットしていた40分のタイマーのアラームが鳴ってくれた。

炒めた玉ねぎに一口大に切った2枚の鶏もも肉を加えて、玉ねぎを全面にまぶしつけるように炒めつけ、トマトとヨーグルトのピュレも投入。ガラムマサラ少々ふりかけ、あとは水を加えずに煮込むこと30分くらい。表面に鶏肉の溶けた脂の層が見えるようになったらできあがり……だそうだ。仕上げに大さじ1のりんごジャムを加えたらおしまい。

がんばっただけあって、チキンカレーはおっそろしく美味しくできた。使ったカレー粉は朝岡スパイスのものだったのだけれど、刺激的な辛さがなくて良い感じ。スパイシーだけれど辛さのない、息子でも余裕で食べられるマイルドなカレーができあがった。玉ねぎの自然な甘さがたっぷり感じられて、必死に炒めた苦労もこれで癒された。

で、こんなカレーを作っている合間に、牛乳を使わない、バター控えめなリーン生地を使ってナンの作成。最近はスーパーなどでも「ナンミックス」なるナンの素が売られているけれど、ここ最近の私のバイブルであるところの『みかさんの手づくりパンのある楽しい食卓』によると、1次発酵を終えたリーン生地を6等分にして丸めて5〜6分休ませてからぺたぺたとナンの形に伸ばし、フライパンで焼けばそれっぽいものになるのだとか。作り慣れた生地なら間違いはなかろうと、この方法で作ってみた。お店で出されるナンの1/3ほどのサイズのナンが6枚焼けて、その焼き色も歯ごたえもかなりそれっぽい良い感じのものに。

あとは春雨ときゅうり、から炒りしたモヤシを合わせて、ナムプラーとレモン汁、砂糖で適当に調味したサラダを用意して、
「どーだ、ちょっと変わった夕御飯にしてみましたー!」
と食卓に出した。「ナンだー!」と息子は喜んでくれて、「いつものカレーより美味しいー!」とチキンカレーも大好評。

6枚焼けたナンのうち私は2枚を食べ、息子も2枚を食べ終えたところで、
「残ったら……明日の朝にでも食べたい?お父さんの朝御飯にあげてもいい?」
と残ったのをラップして冷蔵庫に移動させようとしたのだけれど、「あー!待って!待って!」と声をあげた息子が言うには
「あのね、残らないよ?ぼく、全部食べちゃうもん」
だそうで。

全部って、全部は4枚だよ?お母さん、2枚でけっこう腹一杯だよ?スープもサラダも全部食べるんだよ?3枚食べた頃に後悔するよ?
一応助言を呈してみたのだけれど、「ん、だいじょぶ、がんばる」と、もくもくとナンを食べ続ける息子。よそったカレーも、スープも、サラダも全部平らげて、十数分後、ナンも宣言どおりに食べきった。見事に食べきった。お母さんは本当にびっくりした。

一応、食後に聞いてみた。
「今日、朝と昼と夜と、食べたものでいっちばん美味しかったものは?」
「ナン!」
40分炒め続けた玉ねぎ入りのカレーよりも、実質作業時間15分のナンがぶっちぎりですか……。(また焼いてやるよ……)

6月22日 木曜日
コーングリッツって他に何に使えるのかなー……
角煮饅頭
アイスティー
枇杷

果物食べたい食べたいと、昨日八百屋さんで枇杷を買ってきた。目の前にあったのはちょっと小ぶりの九州産枇杷6個398円と、ぶりぶり巨大な房州枇杷6個698円。棚の前でものっすごく悩んで、房州びわの方を買ってきた。1個100円以上の枇杷なんて、なんだか贅沢な気分。

週末に煮た角煮が、まだちょびっとだけ残っている。饅頭(マントウ)も2個だけ残っている。そろそろこれを食べてしまわなきゃと、朝御飯は角煮饅頭にした。冷蔵庫で軽く冷やした枇杷も添えて、
「……麦茶あんまりないや……じゃあ私アイスティー飲んじゃうね」
「ぼく、ぼくはミルメークねー!」
そしてだんなは麦茶と、各自好き勝手な好みな飲み物を用意する。息子は自家製パンにりんごジャム添えて食べていた。

甘くこっくりとした味の角煮は、いよいよ煮汁と同じ色と味に中の中まで染み渡り、もう大変なトロントロン具合に。箸でつつくだけで崩れそうな角煮を半分に割った饅頭に挟んでがぶがぶと食べた。あ〜美味しかった〜。

御飯
一口ステーキ(明治屋の缶詰)
もろきゅう
麦茶

昨日気合い入れたおかげで、今日はばっちり筋肉痛。どこもかしこも筋肉痛。「痛いー痛いー」と呻く運動後の伴侶に対して
「嬉しそうね?」
と笑顔で告げるのが我が家のしきたりになっている。私は今日、だんなに「嬉しそうね?」と言われてしまった。

今日も一日お仕事で、でも仕事の合間に冷凍庫の整理とか食料庫の整理をしてみた。賞味期限にさほど頓着しない我が家だけれど、頓着しないにもほどがある、というほどの食材がわらわら出てきて、ある程度思い切りよく捨てていく。どうしようかなー……と悩んだのは、2004年賞味期限の明治屋の「一口ステーキ」缶だった。これ、どうしたのだろう。セール品か何かで買ってきたのかしら。「牛肉の大和煮」なんかもあった。

賞味期限2年前に過ぎてるしなぁ、でも加工品だしけっこういけるかなぁとしばし悩んで、お昼に一人で食べちゃうことに。缶開けてコンロの上に置いて直火でちょっと温めて、冷凍御飯をチンして。このゆる〜い感じを共有できる副菜は「もろきゅう」あたりではないでしょうか、と、きゅうり刻んでもろみ味噌添えて小鉢に盛った。

幸い「一口ステーキ」はヤバイことにはなってなくて、普通に美味しい。よくある甘辛いテランと光るタレにまみれた肉は、ステーキというより「一口肉煮込み」とか、そんな品名の方が近い気がする。うん、もろきゅう似合う似合う〜とニヤニヤしながら一口ステーキを平らげた。いわしの蒲焼き缶とか、私けっこう好きなんです……。

粕漬け(銀鱈・げそ)
春雨とモヤシのタイ風サラダ
生ハムとスモークチーズ乗せアスパラサラダ
インド本格チキンカレー(昨夜の残り)
自家製ナン
ビール(ジョッキ生)

だんな、今日は夕飯を家で食べられるとのこと。
「昨日のチキンカレー残ってるけど、ナン焼いてそれ食べる?それとも粕漬けあるからそっちで和風っぽい献立にする?」
一応だんなの意向を聞いてみると
「ナンだと2日続けてでしょ?粕漬けで飲んで、フィニッシュミニカレーってのは?」
とお返事が。カレーと粕漬け両方なのね……と笑いつつ、やはりこのカレーは御飯よりナンに似合う味であるように思うので、ナンも焼いちゃうことにした。昨日6枚焼いたナンは息子に66%喰われてしまったので、今日のナンは1.5単位の9枚分の生地を用意して、9等分は難しいのでちょっと大判の8枚を焼くことに。生地作るついでに明日の朝用のイングリッシュマフィンも焼いておいた。

いただきものの魚久の粕漬け、残るはゲソだけ。でも、昨日銀鱈の切り身を買ってきて、トレイに残る粕に半ば無理矢理漬け込んでおいている。水気の多い魚だったので軽く塩して十数分置き、滲み出た水分をキッチンペーパーでしっかりぬぐってから漬けてみた。それでもけっこう水分が出てしまっていたところをみると、銀鱈はなかなか粕漬けには難しい素材なのかもしれない。

粕漬けはビールのアテではあるのだけれど、チキンカレーとはいかにも相性が悪そうで、だから「どっちにも似合う適当な野菜っぽいおかずはないかなー……」と冷蔵庫内を漁ってレタスとアスパラガスを発掘した。アスパラ茹でて、ちぎったレタスと合わせてサラダにして、上に冷凍保存してあった生ハム切り落としを軽く散らして、スモークチーズもころころと散らしかける。昨夜の春雨とモヤシのサラダも残っていたので、なんとなく体裁の取れた夕御飯になった。……と思いたい……。

昨日の今日で飽きたかと思いきや、今日も息子はカレーとナンを前にすっごく満足げ。今日はサラダもたっぷりあったというのに、それでも3枚のナンを食べ切った。だんなが2枚、私が1枚。……今日のナンは昨日よりでっかかったんだけどなぁ……トラのバターで焼いたパンケーキ169枚を平らげるのも、息子だったら可能かもしれない。

6月23日 金曜日
ベランダの「ミスティーパープル」が良い感じだったので
生ハム入りスクランブルエッグサンド
スモークチーズ乗せアスパラサラダ
アイスカフェオレ
枇杷

早朝、がさがさと朝ジムに向かうだんなが起き出して、パンを焼いたり卵を焼いたりする音が聞こえてきた。
「……今、何対何……?」
と生中継中のワールドカップ日本vsブラジル戦の様子を聞こうと思いつつ、その言葉は結局音にはならずに私は再び爆睡。息子と2人起きた時には、もうとうに決着が着いていた。……やっぱり奇跡は起こりませんでしたか……残念。

で、私と息子はだんなとお揃いの朝御飯。昨日のうちに焼いておいたイングリッシュマフィンのサンドイッチを用意した。牛乳入れてふわっと焼いたスクランブルエッグと生ハムを、トーストしたマフィンに挟む。ついでにと昨夜の残りのサラダも出した。あとはカフェオレと枇杷の、なかなかにボリュームたっぷりな朝御飯だ。

ホットプレートで焼くイングリッシュマフィンは、なかなかに本格的な味わいになって良い感じ。全体にコーングリッツとまぶし、鉄板にぎゅうと押しつけながら焼くのがまた楽しくて、今回も気合いを入れて作ってしまった。気合いが入ったあまりに大きさが不揃いになってしまったのは、まぁ御愛敬というやつか、いつも通りというべきか……。

自家製ナン りんごジャム添え
アイスティー

先日息子が虫歯になってかかった近所の歯医者さん、「歯医者さんにこんな良い人がいたとは!」と感動するほどの良い先生で、私も気になるところを治してもらうために通っているところ。タイミング良く、今日の予約を控えた数日前から右下の奥歯がやけに痛みはじめている。銀歯の下で虫歯が進行していますねと前回の治療で指摘されたところだったけれど、本格的に痛くなってきてしまったので今日はここを治してもらうことに。

「ここがこんな風になっていまして……わかりますか?だから今日は、ここをこんな風に治療しようと思います。本当はこういう治療法もありますが、でも私はこういう理由でこちらの治療の方が良いのではないかと考えています……いかがでしょう?」
行程ごとに手鏡で患部を見せてくれ、説明もこれ以上なく明確に。
「親も歯科医で、でもいささか乱暴な人で、乳歯をすっごく痛い方法でその親に抜かれた自分は、"絶対、患者さんには痛くしないお医者さんになろう"と思ったんですよ」
と以前話してくれたその先生は、本当に感じの良い方なのだった。

今日は結局、麻酔したうえで銀歯を取り去り、その下の虫歯を治すことになったのだけれど、10年ほど前に味わった麻酔注射の痛さは何だったんだと思うほどに今の麻酔は(機械的な進歩も多分にあるだろけれど)全く痛みを感じず、治療も滞りなく終了。次回までの仮詰めをしてもらい、顔の右半分が痺れたような状態で帰宅した。麻酔注射なんて久しぶりで、ちょっとわくわく。

1時間ほどで麻酔は切れますからねと言われていたのだけれど、帰宅する頃にまさにピークだった麻酔の効き具合は、2時間経ってもいまいちなくならなくて、ほっぺたと舌と唇と歯茎が微妙にビリビリ。すっかり昼飯時になってしまってお腹も空いて、ビリビリがおさまってくるのを待ちかねるようにして昨夜の残りのナンを温めた。ナンは塩味も甘味も特に明確にはつけていないから、案外ジャムをつけても美味しいはず……と、リンゴジャムを塗りながら囓ってみる。

麻酔注射が久しぶりなら、麻酔が少し残った状態でものを食べてしまったのも久しぶり(というか、初めてだったかも)。
「砂を噛む」というのがこういう事なのかと、実体験として学んでしまった。すごいすごい、舌の右側だけ、全く味を感じない。「何か乗っている、触っている」のはわかる、温度もなんとなくわかる。でもそれだけで、全く味を感じなかった。面白い面白い、でも気持ち悪い……。

麻酔のかかっていない口の左側では、焼き目の香ばしさもジャムの甘さも、ナン生地そのものから漂ってくるわずかな甘味も感じられるのに、右側の一定の部分では全くそれを感じない。回路がすっぱりカットされたように何も味を感じないことに本当にびっくりしながら、「これが舌全体の事だったら、めちゃめちゃショックかも……」と心底思いつつ、主に左側の歯を使いながらナンをもぐもぐ。半分ほど食べたところで麻酔はすっかり切れて、なくなった味覚も無事に戻ってきた。ほ。

だんなの実家で
 イカの漬け焼き
 豚肉の生姜焼き 千切りキャベツ
 ひじき煮
 ポテトサラダ
 チャンジャ・キムチ
 御飯
 ビールとか焼酎とか梅酒とかこけもも酒とか
 

お気に入りの「キムチでやせる」のチャンジャで共同購入開催中。チャンジャ好きの私が「欲しい〜っ!久しぶりに食べたい〜」と悶えていたところ、だんなが買ってくれた。ばんざーい。
で、ついでにと、同じくチャンジャ好きのお義父さんの分も一緒に買った。

もう父の日は過ぎちゃったけど、お義父さんの誕生日がもうすぐ。抱き合わせ1本のお祝いがチャンジャというのも何だかなぁ……と思いつつ、ともあれお義父さんにチャンジャを届けることにした。今日届いたので、今日か、あるいは、明日外出しちゃうから明後日の日曜日にお伺いしたいのですが〜……と電話を入れると
「じゃあ、今日来ると良いわ。夕飯あがっていきなさい」
とお義母さん。チャンジャ届けてたっぷり夕飯御馳走になって帰ってきた。だんなも義妹も勤め先から急ぎ帰ってきてくれて、とても賑やかな食卓。楽しかった〜。結局、持参したチャンジャ以上のものを御馳走になってしまったのだけれど、それはまぁ、いつもの事ってことで……。

今日のメインのおかずは、どっさりの豚肉の生姜焼き。肉厚の椎茸がとっても美味しいひじきの煮物と、ポテトサラダと、酒の肴にイカの漬け焼き(←お義父さんがうきうきと炙ってくれた)、チャンジャにキムチ。マヨネーズと一緒にヨーグルトも入れると味がマイルドになるのよと、ヨーグルトとマヨネーズとでっかいボウルに入ったマッシュポテトその他の食材を手渡され、お義母さんとお義父さんが2人で甲斐甲斐しく夕飯の準備をしてくれている中、私はポテトサラダのお手伝いなどしてみたり。

だんなと義妹が帰ってくるまでは、お義母さんお義父さん、私と息子の4人で食卓を囲む。
「おねぇは何飲むか?まずビールか?んで焼酎か?」
「そうそう由紀さん、梅酒あるのよ〜、これが6年前ので、こっちがね……ふふ、もう忘れちゃったほど古いやつ。そうそう、こけもものお酒もあるんだわ」
このメンバーでの酒飲みは私とお義父さんだけになるので、お義父さんと酒を酌み交わす。お義母さんが自家製の果物酒を色々出してきてくれたので、それも遠慮なくいただいた。……こけもものお酒って美味しいなぁ……。

あまり酔ってしまわないように自制しながらお酒ちびちびいただいて、だんなと義妹が帰ってきてから改めて飲み食いして、今日も幸せに腹一杯心も一杯状態で帰宅。そして明日も御馳走予定。ふふふふふ。

6月24日 土曜日
大宴会の準備中
自家製マフィン
リンゴジャム&マンゴージャム
アイスティー

今日はお出かけ。昼は池袋で外食、観劇して、夜は友人宅で宴会予定。何かお腹に入れてから出かけなきゃねぇと、先日焼いたイングリッシュマフィンをオーブンに入れた。今回やけに大きさが不揃いにできてしまったマフィン、残っていたのは直径8cmほどの小ぶりなものばかり。このくらいのサイズでちょうど良いねと、適当にジャムを塗りつつ囓った。

池袋 「香港蒸籠」にて
 中華・飲茶バイキング \2,079
 生ビール(グラス) \420

出かける前、
「……なんか、飲茶っぽいの食べたい気分……」
「んー……池袋だったらこんな店あるみたいだよ。……お、こっちはバイキング専門店だって」
「ほー……駅近くだし、そのあたりにしよっか。バイキングだったらちゃちゃっと食べて出られるだろうし」
「そだねー」
などとだんなと話し合い、今日のランチの場所を決定。

昨日はお義父さんとけっこう飲んできて、朝のうちはなんとなく胃が重かった。今日の夜は友人宅で大宴会。しかも、その友人宅には今日着予定で551蓬莱の豚まんや焼売もがっちょり届くことになっている。なんでこういうタイミングで飲茶、しかもバイキングのお昼御飯という選択になるのか、後から思い返すと謎だらけなのだけれど、当日その場で誰も疑問に思わない我が家なのだった。わーいわーい飲茶だーバイキングだー、と、うきうきとお出かけ。

初めて行ってみた、池袋の飲茶バイキングのお店は香港蒸籠というところ。メトロポリタンプラザのレストランフロアにあって、12時前はそれなりに空席があったものの、お店を出る頃には店頭に行列もできていた。

蒸しもののワゴンが1つとお粥とスープのワゴン1つが店内をゆっくり巡っていて、呼び止めて好みのものをテーブルに乗せてもらう。厨房脇のカウンターは一品料理、デザート類、ソフトドリンクのブッフェ台になっていて、そこからは自分で好みのものを持ってくるようになっていた。

蒸しものは小龍包、海老餃子、フカヒレ餃子、叉焼饅、マンゴー饅、もち米の肉団子、など。一品料理のカウンターには野菜のクリーム煮、酢豚、白身魚の甘酢和え、青椒肉絲などが並んでいて、その各大皿が空になり次第に麻婆豆腐、回鍋肉、水餃子など、次々別の種類の皿がやってきていた。デザートは小さなガラスの器に盛られたマンゴープリン、あとは大きな深鉢から自分でよそうスタイルの杏仁豆腐、愛玉子、苺味のタピオカココナッツミルク。ソフトドリンクコーナーにアイスプーアル茶があるのが嬉しかった。

味は、全体的に可もなく不可もなく、といった感じ。ベタついた食感の白身魚のフライの甘酢あんはイマイチ、スープのほとんどない小龍包もイマイチ、でも良い感じの蒸し具合だった蟹焼売と、魚介と卵の炒めもののチリソースがけはなかなか……と、なんとなく味にバラつきが感じられるお店だった。チャーシューは水菜、メンマなど、好みのものを添えて胡麻だれをかけていただく和えそばが案外と美味しく、あとマンゴー餡の詰まった鮮やかなオレンジ色をした「マンゴー饅」も美味しかった。ワゴンはひっきりなしにやってくるので、アツアツの点心を好きなタイミングでいただけるのが良かったかも。似たスタイルの香港ガーデンが懐かしくなった。またあのお店も行きたいなぁ……。

食後はサンシャイン劇場に移動して、演劇集団キャラメルボックスの「俺たちは志士じゃない」の観劇。
1994年の舞台の再々演で、初演は「惑星ピスタチオ」の方たちと組んでのちょっと異色な舞台だった。再演はキャラメルボックス純正(?)スタッフたちでの舞台で、今度はゲストが3人に演出もマキノノゾミさんという、またまた異色な舞台。初演の舞台が大好きだったものだから(腹筋善之介さん、佐々木蔵之介さんが最高でねぇ……)、舞台のビデオを何度も見返してきていたのだけれど、大筋は変わらないながら大道具もエピローグ部分も、そこら中が違った感じになった新鮮な劇になっていた。若手の役者もたくさん出ていたけれど、皆そつなく上手い人ばかりで安心して見られたのも楽しかったかも。キャラメルボックスらしくてキャラメルボックスらしくない部分も楽しめる、楽しい舞台だった。

Mさん宅にて
 バーニャカウダ
 帆立と海老のテリーヌ
 腸詰・からすみ
 ピリ辛牛タンの葱和え・骨つきロースハム
 スペアリブ(バーベキュー・マーマレード煮)
 キッシュ
 蜂蜜漬けのハムのサンドイッチ
 いなり寿司
 お酒いろいろ

 ビエネッタ
 「アンリシャルパンティエ」のシュークリーム
 わらび餅
 アイスコーヒー

で、池袋のデパートに寄ってお菓子と酒と酒の肴をちょっとだけ買って、友人のM家に移動。Tさん夫妻も一緒に、3家族での宴会をした。特にお題目はなくて、ただ集まってただ旨いもの喰って、だらだら楽しみましょうという宴会。スプマンテだビールだ日本酒だ梅酒だと酒もたらふく飲みつつ、会話も御飯も大変に弾んだ楽しい会になった。ほんの数週間見なかっただけのはずのM家のお嬢様がまた一段とおしゃべりが達者になっていたのに驚く。産まれて数ヶ月後から以後何度も会い続けているお嬢様なので息子にとっては妹のような感覚らしくて、今日も色々かまって一緒に遊んでいた。

Tさんが作ってくれたキッシュや、ふわふわした優しい食感のテリーヌ。
「当日、何食べたい?リクエストは?」
数週間前のMさんからの問いに
「肉!スペアリブ!」
とお願いして作ってもらったスペアリブのマーマレード煮とバーベキュー。大好物の腸詰とからすみ。今日も大変な御馳走だった。我が家は
「御飯ものって既になにか準備してれう?なかったら稲荷寿司買ってって良い?」
とお伺いをたてて稲荷寿司をいくつかと、酒の肴になるかなと牛タンとハムの前菜を持っていったのだけれど、もうテーブルからは溢れそうなほど食べ物がいっぱいだった。

面白かったのは、蜂蜜漬けのハムを挟んだサンドイッチ。冷凍パイシートを空焼きしたものをハムと一緒にパンに挟んで食べる。甘い肉とサクサクしたパイがサンドイッチ用のパンに不思議に似合って、味も食感も未知の美味しさだった。台湾の空港でこの蜂蜜漬けのハムは買えるのだそうで、今度行ったらぜひ探してこなければと思う。全体的にポイズンなサンドイッチだったのだけれど、お酒にも似合って癖になりそう。

今日も場はおおいに盛り上がり、途中梶井基次郎の『檸檬』という高尚な話題になりかけたのにほんの数十秒で「丸善と言ったらハヤシライスだよねぇ」になり、「あの語源はハッシュドビーフという説と早矢仕有的さんの名前からという説があって」という話になり、「檸檬を爆弾と見立ててね」という話が一瞬で消え去ってしまったのが、なんとも。

デザートにはシュークリームを買っていったのだけれど、そういえばM家近くのスーパーでは、私がこの数週間恋しさのあまり悶えに悶えていたビエネッタを扱っているのだそうで。食後、だんなにスーパーに走ってもらった買ってきてもらったのだけれど、我が家に持ち帰れる距離ではなく(持って帰るならドライアイスやクーラーボックスを事前にしっかり用意しておかなきゃで)、腹一杯の皆様に「食べて、食べてね?」と切り分けて皆でわらわらとビエネッタを食べた。

やっぱり思い出は美化されるもののようで、幼少の頃(小学生の頃?)に「このアイスはすんごい御馳走!滅多に食べられない!」という位置づけだったビエネッタ、今食べると「すんごく美味しい」というほどでもなくて「普通に美味しい」という感じ。それでもパリパリの層になった苦めの板チョコ部分とか、ヒダヒダになった綺麗な外見は相変わらずのビエネッタそのままで、とても感慨深かった。皆様、つきあってくれてどうもありがとう。なんでもこの商品、「チョコ入り」ということで冬に売られるものなのだそうだ。夏にはチョコはちとくどいからと、かき氷類に主力商品が変わるのだそうで、冬になるとコンビニやスーパーに置かれるようになるのだそうだ。

美味しかった楽しかったと帰宅すると、もう11時半。今日はたっぷり遊び倒した一日だった。

6月25日 日曜日
これがビエネッタですよー(昨夜撮った写真ですが)
「551蓬莱」の
 豚まん
 焼売
アイスプーアル茶

551蓬莱」の豚まん買おうと思います。皆様いかが?と昨日の宴会メンバーに伝えたところ、「うちもー」「うちもー」と皆さん乗ってくださって、ごっそり大量に買い求めたのだった。我が家の分は豚まん9箱(!)に焼売2箱。本当は昨日の宴会中に食べようと買ったはずだったユーチュー焼売(貝柱入りの一口焼売)は、結局宴会中に出せなくて持ち帰ってきた。冷蔵庫は蓬莱マーク入りの赤い箱でいっぱいだ。

では早速、と、豚まんを1人1個、巨大な焼売も1人1個蒸かして朝御飯に。さすがに飲み過ぎたかなぁと布団の上でボーッとしていたら、私より1時間以上早く起きたと思われるだんなが朝御飯の準備もてきぱきと済ませてくれた。うわー、だんな、すごいなー……と相変わらずボーッとし続けているうちに、アイスプーアル茶もポットに満たされた。……すごいなー……。

久しぶりの551蓬莱の豚まん、実に実に美味しかった。ここしばらく、近所で色々な種類の肉まんを買ってきては「ちがーう、私が食べたいのはこの味じゃなくてー……」と思い続けていた小さな不満感がやっと解消されたというか。ほんのり甘い皮も、玉ねぎどっさりのあんも、「そうそうこれこれ!」という美味しさだった。関西圏に住んでいればものすごく身近に買えるのだろう551、千葉に住む身には「お取り寄せのおとっとき」になっちゃうのだった。アイスキャンデーも懐かしげな外見ですごく美味しそう。

油そば
アイスプーアル茶

冷蔵庫の中には、残り数玉の麺珍亭の油そば。きっと油そばに似合うよと、だんながチャンジャ注文するついでに買ってくれたのは「キムチでやせる」の琉球焼豚だった。昼御飯は、この通販購入2点を使って、ちょっとリッチな油そば。スライスして温めた焼豚をたっぷり添えて、刻み葱しこたまトッピングして、油そば本体についてきたメンマや海苔も添えながらいただいた。

何度も我が家で作って食べてきていた汁なしチャーシュー麺も美味しかったけれど、でも独特の太麺にみっちりと甘辛いタレが絡む食感と旨味、全体のバランスは、さすが油そば専門店の美味しさ、という感じ。すっかりファンになってしまったので、またきっと共同購入とか送料無料とかのキャンペーンのタイミングで買ってしまうだろうなと思う。

鰹のたたき 薄切り玉ねぎ添え
「キムチでやせる」の琉球焼豚
「551蓬莱」のユーチュー焼売
ほうれん草のナムル
さやいんげんと油揚げの味噌汁
羽釜御飯
黒ホッピー

今日は一日ひたすらにだらだらしていたのだけれど、ふらりと近所にお買い物にだけ行ってきた。
「……揚げない、焼いて作る油淋鶏風のアレはどうだろう」
「ああ、いいねぇ、葱たっぷりなものは良いねぇ」
と話しながら八百屋や魚屋も見て歩き、安かった鰹のたたきを食べることにした。油淋鶏じゃないけど、刻み万能葱はたっぷり。ついでに薄切り玉ねぎも山盛り。

レタスが安いね、沖縄産のマンゴーが美味しそうだねーと買い物するついでに、見切り品の2束150円のほうれん草も買ってきてある。葉先がほんのり萎れているくらいの鮮度で、「茹でて食べる分には全く問題ないでしょう」という外見だったので、それもさくさく茹でてナムルにした。なんだか最近、またやけに葉野菜が高いなぁと感じられてなかなかほうれん草を買う気になれないところだったのでちょうど良かった。ナムルと鰹、それに焼売や焼豚も少しずつ出して、「今日の夕御飯は軽くで良いね」とか言っていたのにけっこうな御馳走に。

アクティブだった土曜日も、だらだらしていた日曜日も、どちらも方向は違えど充実した週末で良かった良かった。明日からまたがんばろう。