グリーンサラダ
いぶりがっこ
麦茶
我が家全員が風邪で倒れる中、昨日、古くからの友人宅へ出かけていった母もまた、その友人宅で倒れてしまったらしい。ガラガラ声で「今日も泊まるから……」と電話があった。私たちもまた、全然完治には至らない。
今回の風邪は、ものすごくタチが悪いみたいだ。首の周りのリンパ腺が腫れてしまって触ると痛みがあり、症状が軽くなったと思っても翌日にはまた後退していたりする。熱はなく咳もないけど、喉と頭と関節の痛みがひどく、だるくて全然動けない……という感じ。息子だけは元気そうに外で遊んでいたりするけど、実は触れてみると微熱があったりする。我が家の空気は病原菌盛りだくさん、という状況らしかった。ゴールデンウィークなのにー。とほー。
私は8時半に目覚めちゃったのである。喉と首の痛みで寝てられず、「これなら起きてた方がまし……」と一人起き出して居間でネットサーフィンしてり本読んでいたりした。だんなと息子は逆に、「寝てた方がまし……」とばかりに、寝るわ寝るわ。午前11時を過ぎ、12時間近になってから2人とも起きてきた。息子も寝ていたところをみると、彼も具合が良いとは言えないのだろう。
私もどうにもやる気が出ないまま、朝御飯兼昼御飯は冷凍牛丼。
「大盛りだ、大盛り」
「つゆだくだ〜」
などと言いつつ、家族3人分3パックを温めた。子供用の分量の御飯に1人前の牛丼の具は多く、だから私もだんなも心なしか"大盛り"に。風邪で喉が痛くとも牛丼は美味しく食べられる。数日前の残りものグリーンサラダに、秋田名物燻製沢庵"いぶりがっこ"もテーブルに出し、たっぷり食べた。今日も一日、ごろごろごろ。風邪、治れ、頼むから。
だんな特製中華風コーンスープ
麦茶
冷蔵庫には、そろそろデンジャラスな様相の安売りサイコロステーキ肉が入っていた。できれば今日中に食べちゃいたいな、という感じの
「食べなきゃなぁ」
「やっぱりステーキ丼とか、そんな感じでしょうか」
「にんにく、ガツンと効かせてね」
「当然でしょう〜」
と、夕飯はステーキ丼。「いいからいいから、僕は割と体調が戻ってきたから」と、だんなが米を研ぎ、肉を焼き、スープまで作ってくれた。
卵が入り、とろみをつけた中華風のコーンスープ。ステーキ丼は、まず大量のにんにくをカリカリに香ばしく揚げた後、そのにんにくは取り除き、鍋に残ったにんにくオイルで肉を焼いたらしい。醤油とバターの香ばしさに大量の揚げにんにく。上には白髪葱がたっぷりと。風邪で鼻がバカになっていてもこれだけにんにくが大量にあると、その香りはしっかり感じられる。にんにくの存在だけで風邪も治るんじゃないかと思えてくる。
御飯に染みた茶色いタレからは、肉汁と醤油とバターの味がふわふわと漂ってくる。その味は、焼き肉の後のガーリックバターライスのようで、カリカリとしたにんにくの歯ごたえが気持ちいい。山盛り御飯で肉をわしわしと囓り、スープをお代わりして飲み干した後には、心なしか体調も良くなってきたような気がしてきた。
明日からはまた仕事の日々だ。連休中に存分に体調を悪くしておいて、丁度よいと言えばよかったのかも。と自分を慰めてみる。
とうとう今日からお仕事だ。だんなも私も出勤、息子は保育園。久しぶりに7時に起きると、めちゃめちゃ眠かった。9時前に起きる日が稀だというくらいの堕落した生活をしていたから、全体的にダラダレである。しかも風邪も治ってないし。
「とりあえず、ね」
と、冷凍庫に大量にあった「日清冷凍食品」の最後の1パック、"きつねうどん"を取りだした。生麺乾麺冷凍麺などのインスタント麺の中では、"一番香川のうどんに近い"と言われる誉れ高きうどん、らしい。だしは、どうしてもインスタント臭さが鼻につくし、甘さも強かったりで、どうしても香川のあの味そのものというわけにはいかないけれど、うどんへの飢えを緩和させるには嬉しい存在だ。きつねうどんは、甘く煮た油揚げが1人前に1枚入っていた。
そして8時半、出勤。ちょっとだけ熱っぽい息子に「す、すまん」と思いつつも久しぶりの保育園に連れていき、お願いしますと置いてきて駅のホームに立ったところで電話があった。10分ほど前に出てきたばかりの保育園からだった。
「あのぉ、お母さんとお別れしてから"ねるからね"と、教室の床で寝てしまったんです……鼻水もひどいし、ちょっと心配でして」
とのこと。教室の隅、座って遊べるようにゴザが敷かれたところで突然横になって寝始めたのだそうだ。いつも率先して遊ぶ息子がそんなだとは、余程体調が悪いのだろう。そうかそうか息子すまん、保育園もすまん、と息子を拾ってそのまま家に帰ってきた。保育園では、周囲の園児が「だいじょうぶ?」と息子に上着やら雨合羽やらをかけてくれていて、カラフルな服の中に埋まっていた息子は困ったような顔をしながら「おかえりー」と戻ってきた私に言った。……今日はおとなしくしていよう。私もまだ本調子じゃないし。
ミルクティー
昼は、買い置きの食パンの残りと目があったので食べちゃうことに。
「チョコ、チョコ、ぬるのー」
と冷蔵庫の中のチョコペーストを指さす息子に、まぁ風邪だから好きなもの食べさせてやろう、とトーストしたパンにチョコてんこもり。
私はピザトースト。厚切りパンにバター塗ってピザソース敷いて、厚切りトマトと薄切り玉ねぎ、ベーコン、輪を切らないように薄く切ったピーマンをちりばめてからピザ用チーズをたっぷり盛って時間をかけて焼いてみた。とろけたチーズが良い感じ。
具沢山のピザトーストは、もともとのパンの厚みもかなりあったこともあって、最終的に厚みが5m以上はありそうな壮大なものになった。これでもかと口を開けて、ソースと一緒にトマトのジュースと溶けたチーズがどっと押し寄せてくるピザトーストをしばし無言でガシガシ食べる。うん、シアワセだ。
お供は、私も息子も濃いめにいれたミルクティー。できるだけ湯を少なくした濃いめのミルクティーに砂糖も多めに溶かし、甘くこってりとなった紅茶をお代わりして飲んだ。
息子ー、早く良くなれー、なってくれ。明日は私、外せない約束があるんだ。ランチは外メシで楽しみにしてるんだ。
「ね、明日は保育園行けるように治ってね。いや、治してね。治そうね」
と縋るような目で息子に問いかけたところ、シレッと
「うーん?それはどうかなぁ〜?しらないなぁ〜?」
と言われてしまった。そ、そんな国会議員の言い逃れのような言い方で否定しなくても。
麦茶
そういうわけで、仕事にも行けず買い物にも行けず、外は雨だしこれ幸いと家に籠もっていた一日だった。こういう時に限って、冷蔵庫にはなんにもないのである。肉もない、魚もない、卵もほとんどない。冷蔵庫に入っているのはゴボウとかラディッシュとか、「どうしろっちゅーねん」みたいなものばかりで(せめて、じゃがいもがいっぱいあるとか、キャベツがいっぱいあるとかだったら、まだ何とかできるかな、と思わんでもない)、結局
「今から帰るよー、何か買っていくもの、ある?」
といつも通りの帰宅予告電話をしてきただんなに
「あのねー……ごはん。夕御飯。買ってきて」
とお願いすることにしちゃったのだった。
私は、カツ丼が大好物なのである。妊娠中に
「トンカツみたいな油っこいものはダメだけど、カツ丼なら平気だわぁ」
とのたまったことは、だんなによって長く話し伝えられているところだ。西原理恵子大先生も「カツ丼は、別腹」とおっしゃっている。そうそう、カツ丼は、別腹。これは永遠の真理だ。
だから、というわけじゃないけど、だんなが買ってきてくれたものはカツ丼だった。
「いや、一番おゆきさんが食べられそうなものを、と……」
と、自分はハンバーグ定食を抱えている。息子には焼き鳥のつくねが2串とコロッケ。全体的に家族各々が好きそうなものが節操なくテーブルに並べられることとなった。
いかにも〜な弁当屋さんっぽい味の(それはつまりボトル入りの"業務用割り下"的な味だったり)カツ丼は、玉ねぎたっぷり。チープな味が、空腹にはしみじみ美味しく感じられちゃったりする。ちと甘すぎる御飯が、まぁ良いじゃないか。卵が固まりすぎてても、まぁ良いじゃないか。明日にはきっと私の風邪も息子の風邪も治ってるはずなのだ。
(で、食後に小青竜湯とアスコルビン酸とキョーレオピンを飲む私)
鴨と筍のサラダ 温泉玉子添え
比内鶏と青菜のスパゲッティ
豚足のコロッケ サルサソース
グレープフルーツのゼリーとババロアのデザート
エスプレッソ
グラススプマンテ
この度、お菓子とイタリア料理の教室を開いていていらっしゃるT先生のホームページ作成のお手伝いをすることになった。その間をとりもってくれたのが、Cucina Tokionese Cozimaの料理長Kさん。
今日は打ち合わせしましょう、とそのCozimaで昼御飯食べながらお話してみることになったのだった。
「今日はおまかせで承っております」
と、次々料理が出てきた。最初はボリュームたっぷりのサラダ。パルメザンチーズが散らされた葉野菜の中央には温泉玉子。中にはコリコリとした食感の鴨肉とか香ばしく柔らかい筍だとかがざくざくと入っている。
続いて、パスタ。細かくほぐした比内鶏と青菜が絡む、オイルベースの白っぽいものだ。鶏は旨味がいっぱいで、甘味まで感じられた。ツルツルと食べては、話す。Tさんの留学中のこととか、日々の料理教室のこととか、知らない世界のことは聞いていてわくわくする。
途中、「そ、それは口外法度というやつですね?」みたいな話も飛び出して、「ホームページに載せたいです……面白いです……」と言ったら「ダメダメダメ、ダメですよ〜」と止められたり。
そしてメインディッシュは豚足のコロッケ。細かく切られた肉は歯ごたえを残しつつこんがり丸く揚げられていて、上には玉ねぎとトマト、タコスにかけるようなサルサっぽいソースがとろんとかかっている。上にはルッコラや香菜のサラダがもわっと山盛り。
豚足独特の匂いが香菜やルッコラなどのクセのある野菜に良く似合う。ピリリと辛さのあるサルサも面白いように似合っていた。トマトやルッコラがイタリアンを演出してはいるけど、豚足で、しかもコロッケというのはイタリアン?……と笑いながら「お、美味しいですね」「美味しいね」としばし無言でばりばりと食べる。食べ尽くす。
「これ、、フォアグラを中に詰めて夜のお料理に出そうと思ってるんですよ」
と、シェフ。ああ〜フォアグラ詰めても旨そうだ。
話し合いがメインだか食事がメインだかわからなくなったまま、デザートはグレープフルーツの涼しげな一皿。プルンプルンの素敵な弾力のババロアに柔らかめのゼリーがかかっている。どちらもグレープフルーツ味。グレープフルーツと牛乳(生クリームとか)は似合わないんじゃないかとずっと思っていたけれど、グレープフルーツの苦み漂う酸味がふわふわと溶けたババロアはミルキーだけど全然不似合いじゃなかった。
エスプレッソをくぴくぴと飲み干し……で、ランチはTさんにゴチになってしまったのだった。「あ、もう、事前にいただきましたから」とレジにてお店側からシレッと言われ、すんませんすんません御馳走さまでした旨かったです、と、Tさんの料理教室スタジオのあるマンションに場所を移して、打ち合わせの続き。
大体の意識合わせもできて、じゃあ、と辞そうとしたところで「おみやげ、どうぞ」と手製のシフォンケーキをいただいてしまった。キャラメルとくるみのシフォンケーキだ。美味しそう。
料理の世界でまた一人、魅力的な人と知り合えて、とてもとても幸せなことだ。何かとラッキーな出会いがあったり事件があったり、
ハイテンションのまま、青山から渋谷まで歩き倒して、途中のお店を覗いたりしつつデパ地下でマンゴプリン探索をしてから帰宅。息子を拾い、夕飯の買い物をして帰宅すると7時だった。
ゆで豚の葱ソース
冷やし味噌汁
羽釜御飯
モルツ
キャラメルとくるみのシフォンケーキ
ダージリンティー
渋谷のデパ地下で「三之助豆腐」が出店しているのをみつけ、「ふわふわ豆腐」を買ってきた。豆の味がしっかりするここの豆腐は、数年前から静かにファンだったりする。ふわふわ豆腐の冷や奴は、暑い季節には嬉しい味だ。
「冷や奴とー、冷やし豚しゃぶをシンプルに大根おろしで……」
と考え、肉買って帰宅。が、てっきり野菜庫にあると思っていた大根は、入ってなかったのだった。
しかたなしに、醤油と胡麻油とXO醤ベースの葱ダレをかけることに変更。楕円皿に薄切りきゅうりと薄切りラディッシュを綺麗に並べ、上に茹でて水で冷やした豚肉を盛りつける。刻み葱たっぷりのタレを添えて、適当にかけつつ食べる。
今日はあまりに暑かったので、味噌汁も冷やしたものに。
普段は手抜きして"顆粒かつおだし"系もよく使っちゃう味噌汁だけど、冷たくすると化学調味料入りのはやたらと不味く感じられるので、ここは昆布とかつおぶしでしっかりとだしを取る。少なめに作っただし汁に濃いめの味噌を溶き、氷をたっぷり入れて薄めつつ冷やてから冷蔵庫へ。具は食べ際に刻みきゅうりを放り込んで、胡麻をかけるだけ。本当は茗荷とか紫蘇とか入れたら美味しいんだけど、買い置きもないのできゅうりのみ。
全体的に「ああ、日本人」みたいな献立は、なんだかしみじみと旨かった。
食後は、今日いただいてきたシフォンケーキにゆるめに泡立てたホイップクリームをこてこてつけつつ、熱い紅茶で食べる。香ばしいキャラメルの味がするケーキは甘さも控えめ、胡桃も香ばしくてとても美味しかった。
「プロだ、プロの味だ〜」
「フワフワのモチモチだ〜」
とシフォンケーキ独特のぽよんぽよんとした弾力を口の中でもがもがと楽しみながら大ぶりに切ったそれに囓りつく。
ん〜、お仕事がんばろう。
コーンパン
バナナクリームパン カフェオレ
昨日買ってきたパンで、朝御飯。パン焼き機があるのだから家でパンを焼けば良いはずなのに、ついつい出先で美味しそうなパンを見つけると買ってきてしまうのだ。ああ、ダメな私。
今回は、渋谷東急のデパ地下で見つけた「Chez麻里お」のパン。クリームパンにバナナが入っていたり、ベリーや洋梨などが乗った甘そうなパンはどれも凝っていたり、いかにも「手間かけましたー」みたいなパンが並んでいる。買ったことのないマンゴプリンが売られていたこともあり、初めてのそのパンを買ってきてみた。
バナナの風味がこってりと漂ってくる甘くてふわふわとしたクリームパン、真っ黄色のコーンパンにはとうもろこしの粉が練りこまれ、とうもろこしの粒もたっぷりと混ざっていた。かなり良い感じだ。
熱いカフェオレを飲みながらスライスしたコーンパンと、1人1個のバナナクリームパン。寒くて雨で憂鬱だけど、今日はお仕事。
豚肉の冷しゃぶ
メンチカツ
八宝菜
ごぼうとチキンのサラダ
ロールキャベツ
漬物
御飯
お茶
研究室に、新しいパソコンが入ったのである。今日は1日、そのセッティングで暮れるに違いない、と出勤途中のお弁当屋さんで560円の日替わり弁当を買っていった。
グループ店の蕎麦屋さんの店頭で昼だけ売られるそのお弁当は、いかにも「調理場で大量に作ってるんです」といった味がする。大量に炊かれた御飯、大鍋で煮られた煮物、たっぷり作られた揚げ物。栄養が考えられた献立は、給食のようで私はここのお弁当が好きだった。冷めても美味しいようにできているし。
豚肉の冷しゃぶにはポン酢の小さな小袋、メンチカツにはウスターソースの小さな小袋つき。そのメンチカツの下にはたっぷりの千切りキャベツも敷かれているのに密かに喜びつつ、一人研究室で窓外の新緑を愛でつつのんびり弁当を食べた。ボリュームが少々過剰な気もしないでないけど、肉も魚も野菜もたっぷりとれて、午後の仕事もばっちりだ。
出勤前に心配したとおり、新パソコンの導入に明け暮れた一日になった。
我がボスは、片づけられない人だ。御自分では「乱雑な部屋がね、落ち着くんです」などと言ってはいるけど、本人の嗜好それはそれとして、片づけなきゃいけない状況にあっても片づけない。片づけられない。1つの重要な書類を探す間に、複数の重要な書類のありかがわからなくなっていく。
「目につくところにね、筆記具がないと落ち着かないんです」
と言ってデスク周りに筆記具を散乱させていき、肝心のペン立てに残るのは書けないペンばかり。「目につくところ」はその時々で変わるので、筆記具1つにしても部屋の中は素晴らしくカオスな状態になっているのであった。
本人、気にしてはいる。何かにつけて
「この箱にね、やり途中のものをいれます。こっちは終了したものね」
と色々なファイルケースを購入してきて部屋に設置するが、いつのまにかその「やり途中の箱」「終了の箱」は満杯になり、片づけられないまま「第二のやり途中の箱」「第三の終了の箱」といった感じに増えていく。第一の箱がどこに行ったのかはもう誰も見つけられない(私が管理しておこうと決意したけど、不在の間に消えてしまうんだな、これが)。
我がボスの散らかし魔ぶりときたら、もうダメです、お手上げです、手遅れです。パソコン1つ置くにしても、ちびた鉛筆20数本、書けないボールペン8本、消しゴム3個、切れないハサミ1本などをまず片づけないとどうしようもないのである(そう、散らかし魔は溜めこみ魔でもある)。それらを寄せると、今度は大量の書類が層をなしていて、机の板面とはまだ対面できないのであった。いや〜ん。
いや〜ん、いや〜ん、と今日は大量の片づけで終わった。
来週は……ソフトのインストールくらいはできるようになるかなぁ。
鶏手羽と玉ねぎのスープ
モルツ、麦茶
安売りしていた手羽先肉を買ってきた。100g58円。10本買っても300円くらい。骨からは旨いだしがとれるし、脂ギトギトだけどしゃぶると肉汁がじゅわっと出てくるし、焼いてよし揚げてよし煮てよし、食べるところが少ない割には満腹感があって、私は手羽が大好きだった。
「……揚げようかな、煮ようかな」
と思ったものの、今日は御飯よりパスタが食べたい気分。手羽はスープにすることにして、あとはオイルサーディンとコンビーフを発掘してパスタにすることにした。
手羽は刻んだ玉ねぎと一緒に顆粒コンソメ少量溶かした湯でグラグラ煮ていく。味つけは塩胡椒だけ。アクを取りつつ1時間も中火で煮込んだらスープは綺麗に透明になって、適当に盛りつけてイタリアンパセリを飾りにちょこっと乗せたら完成。
あとは、パスタ。サラダ油でコンビーフをほぐしながら炒め、オイルサーディンはあまり崩さないようにしながら加え炒める。塩を放り込み、茹でたパスタも放り込んだらザザザッとあおって醤油をチーッと垂らして完成。刻んだ万能葱とかつおぶしをたっぷりかけたら、できあがり。どこかの本に載っていたレシピだった。作ったのは初めてで、「何だかネコが好きそうなパスタだなぁ」と苦笑しながら缶詰を開ける。和風の味がするパスタは、いくらでも食べられそうな味がした。スープも旨い、パスタも旨い。……でも、なんか野菜が足りない気分。
麦茶
ここ数日、冷たい雨ばっかり降ってきて、寒いったらないのである。もう5月も半ばになろうというのに、ストーブが恋しくなるほどだ。
「うどんだな」
「うむ、うどんだ」
と、朝起きて、おもむろにだんなは鍋に湯を沸かし始めた。今朝は、カレーうどん。インスタントのいりこだしがなかなか美味しい「ヒガシマル」製の"カレーうどんの素"があったので、試しにとそれを使ってみることに。熱湯に顆粒のそれを溶かすと見事なまでのとろみがついて、具は入ってないけれど、味はしっかりカレーうどんなものができた。
とろみのあるあったかいものは、寒い朝にはとても心地良い。家族全員、ずるずるとうどんを啜って皆仕事や保育園に出ていった。私は一人、今日は家でお仕事だ。
Bランチセット 1500円
きのこのクリームパスタ
黒豚のミラノ風カツレツ
サラダ、パン
トライフル風デザート、紅茶
「昼御飯はどうしようか」とぼんやり考えていた午前11時半、Web日記友達のKさんから電話があった。
「今、こっちの歯医者に来てて、終わったところなんだけど〜」
とのこと。じゃ、じゃあじゃあ会いましょう、一緒に飯喰いましょう、と急いで着替えて急いで髪を整えて急いでちょびっと化粧して、雨の中ステステと駅前に向かっていった。
Kさんに会うのは、昨年コストコに連れていってもらった以来だ。雨だしねぇ、と待ち合わせ場所のすぐそばにあったイタリアンのお店「ドルチェ・ヴィータ」に行くことにした。そこそこ安く、味もそこそこ。んが、この近辺にイタリアンのお店の絶対数も少ないものだからそれなりに人気がある。
「えーっと、パスタのセットは1000円で、500円足すと肉か魚もついてくるみたいですよ」
「う、うーん、せりあさんどうします?」
「いや、私はあったらあっただけ食べちゃうから……」
「うん、私もそうだわ……」
などと言い合い、結局豪華1500円ランチにすることに。パスタは3種類、肉や魚、グラタンなどのメインディッシュ類が5種類。豪華1500円Bランチはこの8種類の中から好きなものを2種類取ることができる。パスタ2種類でもOK、おかず2種類でもOK。
私はきのこのクリームパスタと黒豚のミラノ風カツレツの組み合わせにしてみた。入った時はガラガラだった客席も12時を過ぎて着々と埋まっていく。サラダはごくごく普通の葉野菜を少量組み合わせたシンプルなもので、パンはほんのり温めたホロホロのパンが2切れ籠に入ってやってきた。そして時間差があった私とKさんの分、合計4つの皿が次々とテーブルにやってくる。
舞茸やエリンギがたっぷり入るきのこのパスタは生クリームたっぷりでなかなか良い感じだった。煮詰めたようなクリームの味がこってりと舌にまとわりついてくる。
だが、"ミラノ風カツレツ"は粉チーズをかけただけのトンカツ、ってなものだった。ほのかにバターの香りも漂ってくるけど、今ひとつイタリアンな感じじゃなかった。トンカツと思って食べれば、普通に美味しい。
パソコンの話とかお互いの家の話とか仕事の話とか、あれこれ飛んだり跳ねたりする話題を楽しくおしゃべりしつつ、デザートは角切りのスポンジケーキのホイップクリームをかけ、苺を乗せたトライフルもどき。前に来た時と同じような、そこそこ安く味もそこそこ、な店の印象は変わらずだった。
で、「これなら……また来てもいいかな?」と思わせるものを妨げるのが、慇懃無礼というか人を小馬鹿にしたような言葉使いの給仕の人だったりする。
「はい、こちら、紅茶の方になりますね?はい?」
「はい、お料理お待たせしました?はい?」
のような、言葉として表現するにはちと難しい、気取ったようなイントネーションで話す男は、微妙に人の神経を逆なでしてくれる声音で対応してくださるのだ。サービスは悪くないのに、相性が悪いのか何なのか、この給仕人だけが妙に気に障るのだった。うーんうーん。
Kさん、今度は稲毛二大カレー屋にお連れしますねっ(はしごするんかいっ!)
パンあれこれ
ブリーチーズ with クラコット
燻製馬肉
鶏手羽のスープ
ビール、アイスティー
ぽやーっとだんなの帰りを待って午後8時。「今から帰るぞー」コールがあってから準備すればいいよな、と何も仕込んでいなかったところ、8時を過ぎて「今日は遅くなる……」と。家で待ってる皆は空腹だし、これから1時間かけてあれこれ準備するのもめんどくさいし、で、適当にちゃっちゃと済ませることにした。せっかく美味しそうなアスパラガスとか、どう調理して良いかわからない"葉わさび"とか買ってきたのに〜。だんなのアホ〜。
母が買ってきた厚切りパンはピザトーストに。昨夜の鶏手羽のスープを温め、ビールのアテに馬肉の燻製とかチーズとかもちらりと並べる。バナナの小さなマフィンやコーンパンもあったので小さく切ってみた。スープに肉っけがあるから少し救われるけど、ちょっとばかり殺風景な夕飯だ。たまにはいいか。明日明後日と美味しいもの食べる予定だし。
煮込んだ手羽先は、スープにキラキラと油が浮いちゃって肉はホロホロ、いい感じ。塩と少しの顆粒コンソメの味の他は鶏と玉ねぎの旨味だけで、シンプルだけどいくらでも食べられそう。1本食べるだけでけっこう食べ応えがあるそれを皆で1人2本くらいずつ手でもってしゃぶり尽くした。手羽は旨いの〜。安いし。
カフェオレ
今日は「逍遙自在区」のAndyさん宅に遊びに行くことになっている。先月に初めて遊びに行った折、そのお礼にと「へんこ山田」の胡麻油を贈った私たち。私たちが愛してやまないその胡麻油をAndyさんも気に入ったらしく、
「この胡麻油、美味しいよ!本当に美味しいよ!」
と、「この胡麻油を美味しく味わえる料理を作るから食べにおいで」と、お誘いいただいたのだった。うふふふふー。
朝9時起床、とりあえずバタートーストだけ胃袋に放り込んで早速出かけることにする。
硬豆腐の細切りと香菜の和え物
ふかひれ、金華ハムとアボガドのとろみスープ
海鮮入りシュウマイ
アスパラと青ノリのごまごま香り炒め
スペアリブの黒酢やわらか煮
スパイシーホイコーロー
牛肉入りマーラー豆腐
白菜の甘酢ピリ辛浅漬け
白ご飯
ココナッツミルクプリン
白キクラゲと龍眼のヘルシーデザート
マンゴプリン
冷茶:四季春
冷茶:杉林渓
冷茶:南投茶宴
冷茶:木柵鉄観音
冷茶:杉林渓(重火)
冷茶:凍頂烏龍茶
冷茶:霧社高山茶
雲南毛峰
杉林渓
霧社高山茶
杉林渓(重火)
昼12時すぎ、Andyさん宅へ到着。今日は友人も1人やってきた。私の、というより、だんなの高校時代からの友人であり、そして私の大学の先輩かつ勤めていた会社の先輩でもある。私とだんなが出会うきっかけにもなった、ある意味"恩人"だ。そして、明日結婚する後輩の部活での先輩でもあり(だから明日もその人の二次会で会うことになる予定)、更にAndyさんの友人だということも、Andyさんと知り合ってから発覚した。私たちは大学や会社では一度も顔を合わせたことは無かったにも関わらず、なにかと繋がりのある人なのだった。
そしてAndyさん宅。食べる食べる食べる。そして飲む(←中国茶を)。
温かくなってきたこの季節、料理に合わせるお茶は何種類も何種類も冷蔵庫で冷やされていた。中国茶は煎れたての温かいものの方が香りは良いけど、冷たいお茶も冷たいお茶であれこれと風味が異なってそれぞれ料理に合うし、舌にも喉にも心地よかった。
今回の料理も、どれもこれも美味しかった。スタンダードなメニューであるはずの「回鍋肉」や「麻辣豆腐」はスパイスがガツンと効いた独特なものだったし、アボガド入りのスープのような珍しいものも食べられた。焼売は悶えるほど美味しくて、シンプルなアスパラ単品の料理にも感動を覚えたほど。
点心からデザート類から創作料理まで全てを普通の家庭の設備でこなすAndyさんの料理の腕には、御馳走してもらう度に驚かされる。料理人のそばにくっついて勉強させてもらう機会などあまりないものだから、
「ね、ね、ね、Andyさん、中華鍋の手入れってどうするの?」
「中華鍋、片手のやつと両手のやつの使い勝手の違いってどういうの?」
と料理する彼の背中に張りついて色々と聞きまくってしまった。とてもとても勉強になった。
久しぶりの友人との話も弾み、12時から3時間ほどかけてのんびりと料理を食した後、3時間ほどかけてのんびりとデザートとお茶を楽しんだ。後半は冷茶でなく、功夫茶の作法でいただく春茶の数々。1週間ほど前に台湾から届いたばかりだという今年の新茶は、新鮮で力強い香りのするものばかり。何杯も重ねていくと、アルコールを飲んだわけでもないのに頭がふわふわとしてお茶で酔っぱらったような気分になってくる。うー、満腹。うー、シアワセ。
今回も例によって別ファイル、作りました。もぐもぐもぐもぐ。
カフェオレ
午後6時、楽しかったAndy邸を辞して、数駅先の横浜のデパ地下に寄り道してから帰宅。マンゴプリン探索をしていくつか戦利品を抱え、ついでに留守番してくれている母と息子のためにモンブランなぞも購入して帰宅した。
「アンジェリーナ」はフランスが本店のケーキ屋さん。日本ではプランタン銀座に喫茶店があり、そのケーキは最近あちらこちらで買えるようになりつつある。名物は、モンブランだ。
こってりしたマロンクリームも、中にこれでもかと詰まる生クリームも、底に平べったく土台になっているメレンゲも、どれもこれも頭が痛くなりそうに甘い。甘いけど、その濃厚さとか滑らかさとかが時々妙に恋しくなってしまう、中毒性のあるモンブランなのである。久しぶりに目にして、「あ、あ、あ、美味しそう……」と家族分4個、買ってきてしまった。1個450円と、お安くはない。
濃いめのコーヒーをたっぷりいれて、こってり甘いモンブランを夜9時過ぎにみんなで食べた。
もったりした重い食感のマロンクリームの中にはスポンジは少しも入っていない。中はひたすらモワモワと柔らかいホイップクリームのみ。そして底にはモサモサとした食感の甘い甘いメレンゲの台。スポンジはないはずなのに、1個食べるとずしりと胃に溜まる。「デミサイズモンブラン」が、一般的な大きさのモンブランで、「オリジナルサイズ」になると冗談みたいな大きさのものになる。オリジナルサイズのモンブランは、本気で頭がキーンと痛くなってくる甘さの洪水だ。それはそれでシアワセな美味しさだけど、覚悟してから食べ始めないと途中からゲンナリしてくる羽目になる。
美味しいもの食べて、夜に甘いもの食べて、大変に胃袋を甘やかした1日だった。
エンゼルクリーム
アイスカフェオレ
ここんとこ、周囲は結婚ラッシュ。
今日は私の後輩の結婚式二次会で、今月末は私の従姉妹の結婚式(場所が秋田なのでやむなく欠席)、来月1日にはだんなの友人の結婚式。私が今朝、今日着ていく服に頭を悩ましている間、だんなは二次会幹事を引き受けている会の二次会招待状をポストに投函するのに忙しそう。
「もー、急いでポストに入れてくるよ」
と起きて早々に葉書の束を抱えて外に出ていっただんなは、ミスタードーナツの袋を抱えて帰ってきた。駅前のミスタードーナツは昨月から改装工事をしていたけど、この週末にやっとリニューアルオープンしたらしい。これまでなかった「ミスター飲茶」もメニューに加わったらしく、嬉しい限りだ。
久しぶりに自宅で食べるミスタードーナツ。
もわもわとした白いクリームがたっぷり詰まるエンゼルクリームは、やっぱり美味しいのであった。
お総菜、いろいろ
アイスティー
数日前にあれこれと買ってきた食材が、一向に消費されないまま冷蔵庫に溜まっている。
「タラ、食べなきゃ。タラタラタラ〜」
「よっしゃ、パスタだな、うん」
と、タラ3切れを前に困惑していた私の横で、だんなは「俺がパスタにしてやろう」と燃えている。
一掴みほどの、たっぷりの薄切りにんにくをこんがり揚げて入れた、アーリオオーリオのタラのリングイネ。オリーブ油の味とにんにくの味、そしてじんわりと穏やかに辛い程度の唐辛子入り。香ばしくカリカリだけど焦げていないにんにくも、適度な辛さの唐辛子も、こんがりとソテーして軽くほぐしたほくほくのタラも、全体的にやたらと旨いパスタになった。製作者のだんな自ら
「おお〜、これはうめぇ〜」
と眼を輝かしてがつがつと食べている。
そして、お供に昨夜横浜で買ってきたテリーヌや肉団子などの前菜風お総菜盛り合わせ。昨夜、母の夕飯にと好きそうなものを見繕って買っていったのに(ていうか母が「買ってきて」と言ったから買ったのに)、帰宅してみると「あのねー、もう夕飯、食べちゃった」と言われて、行き場がなくなっちゃったお総菜だ。(ばかばか、母のばか)
南瓜のサラダとか鶏肉のテリーヌなんかはパスタのよいおかずになったので、よしとする。
蝦餃
フカヒレ入り餃子
叉焼飽
咸水角
大根餅
マンゴープリン
プーアル茶
友人Mの結婚式二次会「カフェ・デ・プレ」にて
カナッペ、トマトのサラダなど
アルコールいろいろ
今日は高校時代の後輩Mの結婚式。私は二次会にお呼ばれしている。開始は午後8時半と遅い時間で、午後7時にSちゃんとその妹Rちゃんと広尾駅で待ち合わせする。息子が生まれた時に病院まで見舞いに来てくれた友人なので、良い機会だと息子も連れて行くことにした。
会場はカフェだし遅い時間だし大した料理は出ないだろう、と、軽く腹ごしらえすることに。
「口美未」(びみ、と読む)という店がずっと気になっていて、本来目当てだったお店が日曜休業だったことからこちらの店に入ってみることにした。飲茶の点心類に定評のある店で、マンゴプリンも美味しいらしい。
軽く、海老蒸し餃子とかチャーシュー饅とか大根餅などを数品注文。プーアル茶を皆でのみのみ、つつきあう。
どこか香港の匂いが漂ってくるような、期待以上に美味しいお店だった。甘くトロンとしたチャーシューが詰まるチャーシュー饅はふかふかで、大根餅は干し貝柱の旨味がぎっしりと。咸水角(餅皮の揚げ餃子)は表面がカリカリと香ばしく、具は干し椎茸の香りが濃厚に漂うものだった。ほんのちょっと、蒸しすぎで海老蒸し餃子の皮が破れていたりはしたけれど、1時間美味しく御飯が食べられた。7時の時点では空席のあった店内も、8時を過ぎるころにはほぼ満席になっていたし。
そして8時半、「カフェ・デ・プレ」で二次会開始。もう10年ぶりくらいになる後輩たちと顔を合わせ、互いの近況報告などしておおいに盛り上がった。息子はあちこちで笑顔をふりまき、綺麗な若い女性たちにちやほやされてえらく楽しそう。
私の知るなかで一番「雄々しい女性」であるMは、装飾の少ない綺麗なAラインのドレスがスレンダーな身体にえらく似合っていて、髪もふわふわくるくると非常に女らしかった。でも新婦、腕をぴんと上に伸ばしてぶんぶん振るのはどうかと思います(いや、だからこそMなんだが)。余興の空手技披露でウェディングドレス姿で瓦割りするのもどうかと思います(いや、だからこそMなんだが)。ブーケトスで弾丸投げをしてブーケを破壊するのもどうかと思います(いや、だからこそMなんだが)。
それでも、歯を見せてニコニコニコニコ笑っている彼女は相変わらずで、すごく綺麗だった。うん、良いです。花嫁さんを見るのは大好き。綺麗な花嫁さんなら、なおのこと。
新郎新婦が披露宴会場から二次会会場に移動するのが遅れたこともあり、会のお開きは午後11時頃となった。
「ねむくないよ、だいじょうぶよ?」
と、それでも眠そうに呟いていた息子は、新婦によって破壊されたブーケから落ちたバラの花を2個、「きれいね、おはな、きれいねー」と握りしめ、それを離さないまま帰ってきた。
「ありがと、ありがと、今日は本当にありがと」と息子にお礼を言いまくり、こりゃ明日は起きるまで寝かせてやろう、と翌日の保育園は休むことを決断して就寝。つかれたー。楽しかったー。