食欲魔人日記 10年2月 第3週
2月15日 月曜日
この「ラー油」がヤバイのヤバくないのって!
「ミスタードーナツ」の
 ポン・デ・きなこクランチ
 ベイクドシュー カスター&ホイップ
カフェオレ

月曜は君、ジムに行くんじゃなかったっけ?
と、昨日、ならば食べやすい朝食がよろしいんじゃないだろうかということでドーナツを買ってきた。
 
いつのまにやら商品がかなり入れ替わっていて、私の好きなきなこ系が棚にあれこれ並んでいる。
「ポン・デ・きなこクランチ」をトレイに乗せて、「あと"オールドファッション 黒みみつきなこ"かなぁ」と思ったのだけれど、なぜそこまできなこ!?と我に返って「ベイクドシュー カスター&ホイップ」にしてみた。「ふんわりリング バターミルク」も気になりつつ、「ポン・デ系が2つって感じだしなぁ」とこちらも断念。
 
ポン・デ・リング系はなんでも売れに売れているらしく(ミスドの広告曰く、ね)、確かにこの食感は楽しいよなぁ、可愛いし、と思いつつきなこ味ポンデをもぐもぐもぐ。ジョリッとしたきなこと砂糖の舌触りが良い感じ。

えびせん
さつまいものはちみつバター煮
茹でほうれん草の蟹肉あんかけ
干し鰈
かきたま汁
羽釜御飯 with 少し辛いラー油
ビール(サッポロ黒ラベル)

バレンタインデーに合わせて、関西方面に住む友人が干し鰈を送ってくれた。
「一串お送りします」
と言われて、「くし?」とその単位に「?」と思っていたところ、届いたのは太い串を綺麗に通された、肉厚のカレイが3尾。おお、家族の人数分だ。ありがとうございます♪箱の中には嬉しいことに蟹の足まで入っていた。
 
週末はなんとなく肉気分だったので、今日カレイを焼いていただくことに。けっこうなサイズで、3尾いっぺんに魚焼きグリルに入れるのはちょっと大変な感じで、端を重ねつつなんとか両面こんがりと焼き上げてみる。見事な肉厚のホクホクした身のカレイ、1尾ずつしっかり食べ応えのある美味しいものだった。自分用の皿に乗せたカレイは子持ちだったので、ますます嬉しい。
 
添えたのは蜂蜜バター煮にしたさつまいも。
図書館でル・クルーゼを使ったレシピ本(料理研究家、枝元なほみさんの)を借りてきた中に掲載されていたもので、本当はル・クルーゼの蓋つきストーンウェアを使って電子レンジで加熱しろというもの。水に数分さらした厚切りさつまいもに塩とはちみつ、バターを乗せて上下を返しつつレンジで2分半(←さつまいも1/2本に対して)加熱すればできあがり。レンジ対応の容器だったら問題なかろうと、手持ちの適当な容器に落としブタ乗せて作ってしまった。
 
蟹は少々小ぶりなサイズだったので、身をほぐして食べた方がたっぷり口に運べるかなと、蟹肉あんかけに。塩と油を加えた湯でさっと湯通ししたほうれん草に、干し椎茸、卵白入りの蟹あんをかけた。調味は醤油とオイスターソース少量を垂らした塩味ベースのスープ。丁寧にほぐした蟹肉は思った以上にたっぷりと両手一杯とれたので、とても豪華な蟹肉あんかけができた。
 
そして今日のご飯に添えたのが、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」
 
昨夏くらいから話題になっていたのは知っていたけれどなかなか見かける機会がなくて、つい先日、1週間ほど前に地元のスーパーで山になって売られていたので「ああこれか」と手に取ってみたのだった。
 
「なに?それ買うの?」
「うん……なんか美味しいって聞くよ?」
試しにと籠に入れてみて、先週のうちに一人の昼御飯時に冷凍ご飯をチンして乗せて食べてみた。
おおおおお、なんじゃこりゃすごく美味しいな!なにこのジャリジャリ!この塩気と辛味とにんにく味!
 
「まぁ、食べてみなよ、美味しいよ、君絶対好きだよ」
「じゃあ乗せてみる」
「……どうよ?」
「……おおっ!」
最初は今ひとつ肯定的でなかっただんなだけれど、乗せてみたら「なんだこれ美味しいな!」とばかりにご飯とラー油をお代わりして食べている始末。
 
ラー油だけれどむしろXO醤寄り……という感じで、でもそれもちょっと違うこのラー油。フライドガーリックやフライドオニオンがしこたま入っているようで、液体ではなくてジャリジャリの固体にひたひたに油が入っている感じ。味の方も文字通りに「少し辛い」。
ご飯に乗せるのも最高だけど、パッケージにあるとおりに餃子や冷や奴に添えて食べるのもきっとすごく美味しいことだろう。
 
ヤバイよねぇ……油だもんねぇ……カロリーめっさ高いよねぇ……。
一日一匙。

2月16日 火曜日
スペアリブに香菜たんまり
二見の豚まん
プーアル茶
りんご

今日の朝御飯は「二見の豚まん」。
 
今朝方も妙な夢をみてしまった(「もっと牛乳飲んで仲間を集めないと……!!」と思いながら必死に牛乳飲む私……というもの。なにその夢……)ので、半分寝ぼけたままで鍋を火にかける。1人1蒸籠で豚まん入れて3段重ねにして蒸して、お湯を沸かしてお茶の用意。食後にりんご。
 
551よりは若干歯ごたえの残る玉ねぎがざくざく入るこちらの豚まんもやっぱり美味しくて、でも方向性が同じだからどうしても551と比べてしまう。
「このあたりが551と比べると……んでもってこっちも551と比べると……」
なんて思いながら食べてしまって、元カレを忘れられない未練たらしい女のようで、軽く自己嫌悪。どっちも美味しいです。どっちも好き。

チーズいろいろ
プチトマトと香菜の生姜風味サラダ
スペアリブの飲茶風蒸しもの
焼き白菜とグリンピース、干し海老のスープ
羽釜御飯
ビール(モルツ)

枝元なほみさんのル・クルーゼレシピ本(これ)を図書館で借りて読んだら、良い感じのレシピが沢山掲載されていた。
 
ストーンウェアを使ったオーブン料理レシピも多数載っていて、「でも蓋つきのオーブン容器なんて持ってないよ?」と思いつつ、試してみたいものが色々と。飲茶風のスペアリブというのが美味しそうだったので、今日はそれを作ってみることにした。ル・クルーゼに湯を張り、その中に(張った湯が入らないような深さの)ボウルを入れて、下味をつけたスペアリブをその中に。蓋をして40分ほどかけて蒸したらできあがり……というもの。
 
調味料はオイスターソースをベースに、紹興酒や醤油、砂糖、そして八角や五香粉。ああなるほど、こういうのものを混ぜればいかにもなああいう味になるのか、と思いながら、八角の独特な甘い香りが漂う調理だれを肉にもみもみもみ。ジップロックに肉と調味料を入れて2時間ほど漬け込んでから蒸してみた。蒸し始めたら基本放置プレイ(途中1〜2回肉の上下を入れ替えるくらい)だから、簡単だ。
 
なんとなく中華風のおかずだから中華風のサラダを添えようと、今月発売の『ELLE a table』に掲載されていた生姜風味のサラダを。プチトマトと香菜、刻み玉ねぎを合わせて、たっぷりめのおろし生姜と塩と胡麻油でシンプルに和える。私はトマトに塩して果汁が染み出た風になっている感じが好きなので、少し早めの時間にトマトを刻んで塩とおろし生姜を和えておいた。葉を摘んだ香菜と玉ねぎ合わせてざっくり混ぜ合わせてから最後に風味の良い胡麻油をかける。生姜ではなくにんにくを使っても普通に美味しそうだけれど、これはこれでさっぱりと美味しいサラダだった。
 
焼き色をつけるように葱油で炒めた刻み白菜は干し海老、グリンピースと共にスープに。ビールのアテにチーズも出した。
 
スペアリブはもう少しガツンと塩味をきかせても良かったかなと思った仕上がりだったけれど、バーベキュー味スペアリブとは違う方向の甘じょっぱさが良い感じ。スペアリブに香菜乗せて食べ、サラダにも私の分の香菜を足し、それでも足らずに残りの刻み香菜はご飯に乗せて"少し辛いラー油"をかけて。
 
正式名称言うのがめんどくさくて
「なんとかラー油、スペアリブにかけても旨いよ」
「なんとかラー油、ヤバいよね、もうすごい減ってるんだけど」
と、酷い言われようをされつつ、"なんとかラー油"は今日も大活躍だった。香菜となんとかラー油、めちゃめちゃ似合います。ベランダでプランターいっぱいに香菜栽培したくなるくらい(でもねぇ、香菜はすーぐにアブラムシがついちゃうのよねぇ……)。

2月17日 水曜日
お母さんが空気を読んだ結果の献立なのです
イングリッシュマフィン (目玉焼き&チェダーチーズ)
カフェオレ

今日の朝御飯はイングリッシュマフィン。
 
半割にしたマフィンの一方にスライスチーズのチェダーを乗せてオーブンに入れ、半熟気味に目玉焼きを作って間に挟む。本当はハムかベーコンを挟みたいところだったけれどあいにく買い置きがなかったので肉系は無しで。
 
つい何日か前に、「朝食って、そう毎日違うものを食べないじゃないですか」的な文章を目にして、「そうでもないよ」と思ったりしていたところ。
 
「オレンジジュース+コーヒー+厚切り食パンのトースト+卵料理+ベーコンかソーセージ+野菜サラダ」などという朝食は相当に幸せだけれど、毎朝それで良いかというとそうでもなくて、かといって「毎朝豚まん」「毎朝和定食」「毎朝シリアル」にも耐えられないと思う。時にはドーナツも悪くないし、甘いクリームパンやチョコパンが恋しくなることもあるし、ミートパイやカレーパンも捨てがたい。
 
節操のない朝御飯は、「節操のない朝御飯にしよう」という欲望あってのことだったりして、でも今日は「ベーコン添えたかったし、あと無精しないでリンゴでも剥けば良かったかな」と、そのあたりを物足りなく感じてしまった今朝なのだった。グレープフルーツとか食べたいなぁ……。

スティック野菜のサラダ
秋刀魚の甘露煮
肉じゃが
豆ごはん
麦茶

今日はだんな、日帰り出張。帰りは遅くなるということで、久しぶりに息子と2人の夕御飯になった。
 
息子は毎週水曜日はテニススクールに通っていて、案外真面目に頑張っている。毎回汗みどろで帰ってくるのでお風呂の用意はしているけれど、
「まぁ、好物を作ってやるかなー」
と肉じゃがを作ることにした。今日は切り落としの美味しそうな和牛の買い置きがあるので、それを使って豪華(ええ、豚ではなく牛の肉じゃがは我が家では"豪華")牛肉じゃが。
 
いつも通り、スキレットで玉ねぎ炒めて、玉ねぎをフチに寄せたら肉をどかっと中央に置き、肉めがけて醤油と砂糖と味醂を次々放り込んだらすき焼きにする要領でコテッと煮付けて、切ったじゃがいも入れて水を注いで蓋して十数分。だしは要らない、時間もかからないの小林カツ代さん方式で一気に作った。今日はきぬさやが大量にあるので塩茹でにしたそれを最後に散らす。
 
ご飯は春の味当来かなと、グリンピースを混ぜた豆御飯。普通に御飯を炊き、御飯の炊きあがりに合わせてグリンピースを茹でて御飯の蒸らしのタイミングで塩と酒と共に合わせた。あとはえらいこと冷蔵庫に入りっぱなしだった市販の秋刀魚の甘露煮と、セロリや人参を適当にカットしたスティック野菜のサラダ。
 
「うわ!今日肉じゃが!?」
今日の夕飯は?の問いに答えたら、息子は大変な喜びようで、曰く
「お母さんえらい!お母さん空気読めてる!」
だそうで。そんなに好きですか肉じゃが。
 
うひょー豆御飯!うひょー肉じゃが!と幸せそうに食べていた息子は、いつのまにやら肉じゃがをお代わりしていて、気がつけばだんなの弁当用に鍋に残しておいた肉じゃがが半減していた。「ちゃんとお父さんの分、残しておいたよ!」と息子は言うけど、いやいや、牛肉のほとんどがなくなってるからね、じゃがいもばっかりだからね、残り……。
 
明日のだんなのお弁当、後から調味料ちょろっと足して肉を足して煮たらなんとかなるかしらと思いを馳せつつ、そこまで喜んでくれたなら何より……。

2月18日 木曜日
今日のランチは久しぶりのニューヨークグリル♪
鮭茶漬け
ほうじ茶
りんご

今日の朝は豚まんを想定していたのだけれど、このところ「1日おきに豚まん」状態だったので「なんかちょっと違う」と朝になってから思い至った。
 
窓の外は、なんと雪!車や草の上にうっすらと雪が白く積もっていて、朝起きた段階ではまだまだモツモツ降ってきている状態で、
「どうりで寒いわけだ……」
と、温かいものが食べたいなという結論に。パンケーキという気分でもないし、なんかこうしょっぱい系であったかいもの……と考えて、「お茶漬け食べたい」と思い至った。
 
お茶漬け!お茶漬けでいかがでしょう!と提案したら反論があるはずもなく、永谷園のフツーの鮭茶漬け使って冷凍御飯チンして変哲もない鮭茶漬けを用意。私は昼にがっつり食べる予定があるので、茶漬けも食後のりんごも軽めにしておいた。
 
だんなは、おばあちゃんから「朝御飯にお茶漬けを食べてはいけない」と教えられていて、結婚後しばらく「朝食にお茶漬け」には良い顔をしなかったし、だから私も、あんまり朝食にお茶漬けを出すことはしていない。それほど一般的な教えではないみたいで、でも「朝に、そんな落ち着いて食べられないようなものを食べるんじゃありません」的なものなのかな、と。
 
教えはともかく、お茶漬け大好きな息子は大喜び。お腹に溜まらないから朝食には向かないけれど、体はしっかり温まった。

新宿 パークハイアット東京 「ニューヨークグリル」にて
 ランチコース \5200
 グラスシャンパン \2000

今日は久しぶりに会う友人と一緒にランチ。
 
普段の平日は仕事をしている友人、今日は別件でお休みを貰ったとのことで、「美味しいもの食べたーい、あの、前に行ってみたいと思っていたお店に行きたいかも!」とリクエストがあって、ニューヨークグリルに予約を入れた。新宿のホテル、パークハイアット東京のメインダイニングだ。
 
週末のランチには何度か来たことがあるけれど、私は平日のランチはこれが初めて。週末よりも若干手頃な価格になり、でも週末と同じく前菜とデザートはブッフェサービスで好きなだけ食べられる。
 
メニューは1枚紙、5200円と書かれたそれを渡されて、悩み悩んでメインディッシュを決めた。今日の選択肢はこんな感じ↓
・オーストラリア産牛リブアイのグリル マカダミアナッツを詰めたレンコン マイタケのソテー 赤ワインジュ
・築地市場より本日の鮮魚のグリル 大根のブレゼとローストトマト 香草ソース
・レモンタイムとガーリックを効かせた若鶏のグリル
・ハーブ豚ロースのグリル チョリソーとマンチェゴチーズのトルティーヤ バジルアイオリ
・仔牛頬肉のブレゼ オリーブオイルマッシュドポテト ピキーロペッパーピストーとともに
・仔羊のスパゲッティ ボロネーゼ 松の実とリコッタチーズ添え
 
リブアイのグリルは、和牛(山形牛とか米沢牛とか)を選ぶと値段が更に跳ね上がるけれど、それ以外は追加料金なし。
 
羊も良いけどスパゲッティって気分じゃないなぁ、豚も捨てがたいけど鶏肉もさっぱりしていて良いかもしれない……と、今日選んだのは仔牛のブレゼ。せっかくだからお酒1杯くらい飲みましょかとワインリストもいただいてグラスの白ワインと赤ワインのところを眺めていたら、テーブル担当のお兄さん(※イケメン)が
「シャンパンもございますよ。いかがでしょう」
と。
 
「そっか、シャンパンね」
「んー……そうね、シャンパン良いですね。でも何に乾杯しよう?」
「今日の……この青空に乾杯、ですとか」
 
うわー、このイケメンすごい事言った!と笑ってしまいながら、「はい、じゃあそれにしましょう」と今日は「この青空に乾杯」。
実際、午前中は雪になるだろうという天気予報だったのに、家を出る頃には既に雪は止んでいて、新宿に着く頃には普通に青空になっていたのだった。南側の窓際に案内された私たち、日差しがさんさんと入る温室のように温かい(実のところ若干暑い)席だったりした。いぇーい、あおぞらにかんぱいー。
 
イケメンは大変まめまめしく私たちのお世話をしてくれていた。ナプキンを椅子の上に放置してブッフェ台に向かうと、戻るまでに綺麗に畳んでテーブル隅に置いておいてくれ、席につくときに椅子をひくか、椅子の位置によってはテーブルクロスを押し上げて座りやすくしてくれたりとか。
 
で、
「うん、年末年始は蔵王だったの。……この週末も実は蔵王に行くんだけど」
などと話していたら、ちょうど空になったグラスを下げに来たイケメンがなんだかモジモジしている。どしたのかな?と思ったところ
「……お客様。蔵王、とおっしゃいましたか?」
と。
 
わたくしも明後日から蔵王に行く予定なんです、とのことで、今年の雪の降りっぷりはどうとか、樹氷がどうとか、そんな話を少しばかり。
「話に入ってしまって失礼致しました」
と、やはりちょっとばかりモジモジした風に去っていくイケメン、なのに「この青空に乾杯」とか言っちゃうイケメン、最高に面白かった。今日の御飯代の1/4くらいはイケメン代という感じで問題なかったと思う。
 
今日も前菜はいろいろと。ベーコンやクルトンが別容器に盛られたシーザーサラダやかぼちゃのテリーヌ、甜麪醤ベースの甘いタレが塗られた照り焼きチキン風の鶏のグリルに焼き野菜のマリネ(シンプルながらすんごく美味しい……)、魚介のサラダ。オリーブの入ったマッシュポテトにカレー風味のクスクス、ハニーマスタードソースと紫キャベツの酢漬けを添えた上品な味のハム、などなど。
 
風味の良いモッツァレラチーズと甘いトマト、バジルのソースが別盛りになったカプレーゼも健在で、私はとにかくこれが大好物。「2000円分くらいカプレーゼで消費しても悔いなし」とばかりに、大変にたっぷりとチーズとトマトをいただいてしまった。きのこの乗ったミニピッツァも良かったな……と、結局は前菜を2皿いただいてほぼ全種類の料理を口にした事に。
見た目以上のボリュームだった仔牛のブレゼ  
そんな感じでがっつり食べた前菜の後にやってきたのは、更にがっつりとしたメインディッシュ。
 
ホテルオープン当時は更に呆れるような分量だったこのお店のメインディッシュも、何年か経つうちにすっかりボリュームダウンしたとはいえ、それでもまだまだ巷の店に比べると「うわ!でか!」という感じのメインディッシュ。
 
仔牛をワインでホロリと煮込んだのは大きな2かたまりが盛られ、アスパラガスのような外見の花ブロッコリの隣にはたっぷりのマッシュポテト。バターではなくオリーブ油を使った柔らかなマッシュポテトの上には自家製ポテトチップスが数切れ、そして真っ赤なソース(でも辛くはない)は"ピキーロペッパーピストー"。ほのかににんにくの香りがして塩味強めな色鮮やかなソースだった。
 
前菜1皿にしておけば良かったかなぁ……?と少しばかり思いつつ、でも綺麗に完食。胡椒ガリガリ挽いた風の花ブロッコリも美味しい。
このお店を「アメリカ的な大味料理」と評する人も少なからずいるようで、それもこのお店の一面を表してなくもないと思うのだけれど、でも私はこのおおらかなバボーンとした感じがとても好き。変わってなくて嬉しかった。
 
デザートはラウンジの方に席を移して、東京タワーが見える席でのんびりと。
カモミールのハーブティーを選んだらポットでやってきたのでそれを飲み飲み、デザートもしっかりたっぷりいただいた。
マンゴプリンも相変わらず絶品で  
ウェスティンのブッフェのケーキも素晴らしく綺麗だけれど、デザートコーナーの心躍るこの盛りつけはこちらの方が好みかも。
 
フルーツケーキの周りにはふんだんにマンゴーやシロップ漬けの桃が散らされ、焼き菓子の周囲にはローストしたアーモンドやクッキーが飾られている。チョコケーキの周囲に飾られた薄くパリパリしたチョコの飾りも芸術的。
 
そして何より、頻繁に入れ替わっていくケーキ皿は「次には違うもの」が出てくることが多々あるので、それはそれは危険なのだった。最後の最後で
「うわ!レアチーズケーキみたいなの出てきた!」
「すごく美味しそうないちじくの焼き菓子出て来ちゃった!」
と、もう大騒ぎ。
 
とうてい全種類を食べきることはできなくて(チョコケーキ美味しそうだったのに断念……タルト系もおおむね断念……)、生クリームたっぷりのフルーツケーキにベリーを添えたニューヨークチーズケーキ、マンゴーのミニタルトにココット容器に固めたプリン、マンゴープリンとバラのゼリー、薄焼きのアップルパイ、モカ風味のムースケーキ、ブルーベリーのタルト、いちじくの焼き菓子、カシスのシャーベット……って、あら、書き出したらかなり大量に食べきってたわ……そりゃ大変に満腹になるはずだわ。
 
ちょっと遅めの昼御飯だったけれど、結局4時頃までおしゃべりしながら甘いものつまんで、日が少し傾いてきたのを眺めながらホテルを後にした。

コブサラダ
お肉屋のコロッケ&唐揚げ
茹で豚肉と白髪葱のラー油がけ
茹で豚肉のスープ 葱たっぷり
羽釜御飯
ビール(モルツ)

当然ながら私はもうお腹いっぱいで、夕御飯もそんなに要らない……と、新宿駅前のデパ地下のお肉屋でコロッケと唐揚げをだんなと息子用に買ってきた。サラダはパークハイアット東京のデリで買った「コブサラダ」。あとは半端な量残っていた豚バラ肉のブロックを茹でて、白髪葱を敷いた上にスライスして並べ、桃屋のなんとかラー油を添えておかずに。豚の茹で汁は葱(白髪葱にした残り)と角切りにした豚肉を入れて簡単なスープにした。
 
「コロッケは65円だったんだけどね……でもこっちのサラダは1パック800円でした」
と暴露しながら、サラダの方は私もしっかりたっぷりいただく。
 
大きな茹で海老と角切りにしたアボカド、鶏肉、ゆで卵、クルトンなどが入っていたコブサラダ、息子が具を取り分けて大事に食べようとしている。
 
「何よけてるの?嫌いなもの入ってた?」
「美味しいものだから残してるの。ギョニソー」
「まてまてまてまて、このサラダに魚肉ソーセージ入ってないから。そんなお安いサラダじゃないから」
「でもギョニソーっぽいよ?」
「あー、うん、確かに入ってるね。なんか魚の……テリーヌみたいなの」
「え?私それ食べてない、私の皿に入ってない」
「それ、高級ギョニソーって事でいいよ」
「ええええええ」
「よく見れば、このドレッシングだって"高級サイゼリヤドレッシング"って感じだし」
「ええええええ」
 
ギョニソー言われたりサイゼリヤ言われたり散々だった(いや、でもすっごく美味しかったんだよ?)コブサラダ。
今度本気で「ギョニソー入りサイゼリヤドレッシングのサラダ」を作ろうかと思ってしまった。

2月19日 金曜日
急いで食べて、これからしゅっぱーつ
レーズンパン
ベーコン入りスクランブルエッグ
カフェオレ
りんご

「なんかね、豚まんという気分じゃないの……違うの……」
と、昨日「だからパン買って帰りたいの」とデパ地下をうろうろしてみて、買ってみたのが「明治屋」で扱っていたレーズンパン。
 
昨日久しぶりに訪れてみた新宿の小田急ハルクは地下食料品売り場が一新していて、前はB1、B2の2フロア構成だった食料品売り場がB2の1フロアのみになってしまっていた。明治屋が入ったのはちょっと嬉しいけれど、お総菜売り場とお菓子売り場は激減。妙に品揃え豊富なお肉屋のニュークイック(地元のニュークイックより若干マニアックな品揃えなんだな……)の売り場はむしろ広くなったように見えた。ああ、でも、奥にあった千疋屋の喫茶コーナーなどはなくなっちゃったんだなぁ。
 
レーズンパンは軽くトーストして、あとはベーコン入りのスクランブルエッグ。息子がとにかくたっぷり食べたがるので1人1個の卵では物足りないかと、ちょっとおまけして4個の卵でスクランブルエッグにした。それでも、ホテルの朝食の卵料理は卵2個分3個分という分量だろうから、なんだかちょびっと物足りない様子。
 
食後にりんごも出して、今日も一日がんばりましょー。荷造りしましょー。

「京樽」のお寿司いろいろ
 春のちらし寿司・ねぎとろいくら丼
 カツ巻き・海老サラダ巻き・高菜と菜の花の鯖寿司
 いなり寿司
茄子と玉ねぎの味噌汁
ビール(モルツ)
抹茶入り玄米茶

この週末は、スキーでお出かけ。私はスキーしないので今回も「湯治」目的。
 
友人たちを誘っての合計8人の大所帯での旅行で、今日の夜に臨時便の寝台列車に乗って蔵王に向かう。一応我が家が幹事ということであれこれとりまとめて、とりまとめついでに「遠足のしおり」も作ってみた。「寝台列車で行く蔵王温泉スキーと大好き!山形牛焼肉」なんてそれらしいタイトルつけて、学校教材用の著作権フリーイラストサイトでいかにもなイラストをみつけて各ページに配置。
 
「両面印刷じゃないよね、B5にコピーして、山折りにしてホチキスで綴じるのがそれっぽいよね」
なんて妙に凝りながら、14Pの冊子を作ってみた。参加者は大人がほとんど(子供は息子入れて2人)なのに、「おなまえ」「ねんれい」とか裏表紙に書く欄つけて、「おうちのひとといっしょによみましょう」なんて書いてみたりして、「もくてき」「スケジュール」「もちもの」「ふくそう」「ちゅういじこう」「おもいでメモ」なんて。
 
ちなみに「もくてき」は
・友達と協力しあおう。
・自然とふれあい、体を動かそう。
・規則を守り、仲良く、楽しい遠足にしよう。
の3本立て。
 
「ちゅういじこう」には
・列車の中では大声を出さない。窓から顔や手や足や尻を出さないこと。
・大人は自らの年齢を省みて、無理をしないこと。
・大人たちが酔っぱらっても、子供はおおらかな気持ちで見守ってあげること。
・ゲームで負けても泣きません。
なんてものが綴られている。
 
大切な事項も折り込みつつ、エスプリに富んだ良いしおりができたと我ながら思う。いいな楽しいなしおり作り。
 
あまり手間をかけられないし、洗い物や生ゴミも出したくないしと、夕飯はあらかじめ駅ビルのお寿司屋でちらし寿司や巻き寿司をあれこれ見繕って買ってきておいた。味噌汁だけは茄子と玉ねぎ入りのを用意して、ビール飲み飲み皆で分けつついろいろつまむ。
 
見た目が綺麗だった「高菜の菜の花の鯖寿司」は、期待ほどには美味しくなくて、むしろいつもの棒寿司の方が鯖の存在感があって好みだったかも。写真のちらし寿司は「春のちらし寿司」だそうで、ちょっとばかり華やかな印象だった。どのへんが「春」なのかは……謎だったけれど(特に菜の花が入ってるとか蛤が入っているとかいう感じでもなかったし)。
 
お風呂も済ませて手早く夕食を済ませた後は、猫たちの世話をしつつ出発の準備。りゃんりゃんがずっと背後について歩いて「何してるの?」「なんで今トイレの掃除してるの?」「なんでご飯たくさん入れてるの?」とばかりに不思議そうな顔をしているのに軽く罪悪感。
そろそろしゅっぱつー。

2月20日 土曜日
今日のお昼御飯はおもちー
山形駅前 「Vie De France」にて
 半熟卵&ベーコンサンド
 いちごミルクジュース

昨夜は新宿駅23:18発の臨時の寝台列車に乗って一路蔵王へ。
 
去年と同じく、通路の両側にレールと並行に3段ベッドが並ぶタイプの寝台で(だんな曰く、この型はもう日本に2編成しか残っていないのだそう)、私は今年も下段。窓が大きくて幅もあって良い感じ。ただ、座席下からのヒーターがやたらと強くて蒸し暑く、寝る時はタンクトップ1枚にダウンのコートひっかぶって過ごしていた。来年は最初から半袖を着て来よう……。
 
山形駅到着は8時前。
朝食は山形駅前で各自摂るということで、「なか卯に行く人〜」「モスバーガーに行く人〜」と三々五々別れて適当に。
私は荷物番兼ねて、バス停最寄りのパン屋さん「Vie De France」で良いわと、いちごミルクジュース片手に半熟卵&ベーコンサンドを食べることにした。今日の夕御飯と明日の朝御飯は米飯の可能性が高いから、ここでパンを食べておきたいなという気持ちもあって。
 
土曜の朝のパン屋さんは思った以上に混雑していて、これから仕事に出るだろう人とか、これから仙台あたりに遊びに行くのであるらしい女の子グループなどが賑やかに朝食を摂っていた。このお店、白桃ジュースやりんごジュースといったジュース系が充実しているのが嬉しい。

蔵王温泉街 「山口餅屋」にて
 二色餅(くるみ餅・納豆おろし餅) \630

路線バスに乗って蔵王温泉郷に向かい、今日の宿に荷物を置いた後は私以外の皆はスキーに。
「今シーズンはスキー我慢しなさい」とのお医者の言いつけもあって、「今シーズンの蔵王詣では湯治目当て」と割り切っている私は今日明日は一人温泉巡りの予定。こういう機会でもないと大きなカメラ抱えて温泉街を歩くこともないだろうと、「合流するのめんどくさいから、こっちは適当に昼御飯済ませるし、放っておいて〜」と、温泉街を満喫することにした。
 
幸いなことに、蔵王温泉街では「湯めぐりこけし」(\1260)なるものが売られている。参加している温泉宿33ヶ所のお風呂から好みの3ヶ所に入ることができるというもので、施設によって入浴可能時間は様々、マップを見ながら適当にこれという宿に行ってみることにした。
 
今日行ってみたのは「なかむらや旅館」と「堀久旅館」、そして蔵王センタープラザの「ゆ〜湯」(これはツアーの特典の無料入浴券を使って入った)。赴きのある小さな宿のお風呂に入ってみたいなと最初の2ヶ所を選んだら、それは見事な濃厚な源泉っぷりで、でも普通に45℃はあるかなりの高温風呂。小さな宿だから当然お風呂も広くはなくて、洗い場が2つとか3つとか、湯船も5人入ればいっぱいという広さで、だから蕩々と注がれる高温の源泉がほとんど冷めることなく溜まっているのだった。湯ノ花がふわふわと漂うトロリとした素晴らしくいいお湯だったけれど、泣けるほど熱い。かけ湯をしつつ、1分温まっては5分お湯から出て休憩という感じで、半端な時間で貸し切り状態なのを良いことに好き勝手楽しんでみた。
 
長湯もあまりできないなと、昼食後には大きな浴槽があるだろう施設に向かってみる。こちらは淡水を足している感じがしたけれど、快適な温度でのんびり浸かってくることができた。
 
ふらりと入ったお昼御飯は、前にも一度食べたことがあるお餅屋さん「山口餅屋」で。ずんだや納豆、きなこ、お汁粉などメニューはとにかく餅だらけで、お餅6個が入る野菜たっぷりのお雑煮あたりがお勧めらしい。雑煮と好みの餅メニューを組み合わせた定食もあったけれど、夕食はけっこうな量だろうしと好みの2種類を食べることができる「二色餅」を注文した。選んだのは「くるみ餅」と「納豆おろし餅」。それぞれお餅3個ずつのセットだ。
 
お餅3個と言っても、1個は一口でちょうど食べきれるくらいの可愛らしいもの。これだったら定食でも余裕だったなと思いつつ、くるみが香ばしいほの甘い餅と、大根おろしをたっぷり添えたさっぱり味の納豆餅を順番に食べる。甘いのもしょっぱいのもどちらも好みで、添えられたお漬物が美味しいのも嬉しい。お茶をお代わりしてしばらくのんびりしてから次の温泉に向かった。

温泉宿にて
 野菜サラダ
 もずく&じゅんさい
 お刺身(マグロ・ぼたん海老・白身魚の昆布〆)
 ずんだ・黒豆・イカ山菜
 桜そうめん
 いも煮
 玉こんにゃく
 牛しゃぶしゃぶ
 銀だらの粕漬け・蓮根・小魚とくるみの飴がけ
 漬物盛り合わせ
 吸物
 山菜釜飯
 かぼちゃのムース・オレンジ
 ビール

夕方になってスキー組と合流して、夕飯は皆で一緒に。
 
今日はそれほど天候が荒れるということもなかったようで(途中雪はちらついていたけれど)、皆さんたいそうお疲れの様子。「いかにもな温泉宿」的な料理がずらりと並び、ビール飲み飲みお刺身やいも煮をつついた。
 
卓上で加熱する料理が2つ、しゃぶしゃぶと「釜飯」があったのが嬉しくて、いつもはシメのご飯はごく軽くにするところ、炊きたてできたての釜飯だったものだから綺麗に完食。醤油味の山菜入りの釜飯で、1人0.8合分くらい。
 
夕食後も皆で集まって「スコットランドヤード」などに興じつつ、女性陣は早々に「飲んだくれ&おしゃべり」モードに移行して、ビール飲んで日本酒飲んでシードル飲んで、すっかり良い気分になってしまった。
ちなみにビールは紀州鉄道ビール、日本酒は磯自慢 無濾過中どり原酒、ワインは地元山形「タケダワイナリー」の山形県産りんご100%「サン・スフル シードル」。美味しいお酒ばかりだったのでした。

2月21日 日曜日
山形の「冷麺さくら」で友人が頼んだ「大辛」冷麺。真っ赤だわ〜
温泉宿にて
 温泉卵・玉こんにゃく
 キャベツのサラダ・ハム・ポテトサラダ
 ひじきの煮物・ポテト・揚げたこ焼き(?)
 白菜の漬物
 味噌汁・ご飯
 お茶・牛乳・カフェオレ
 グレープフルーツ

昨夜はゲームしたり酒盛りしたりしたものの、疲れもあって(昨夜は昨夜で寝台列車だったのでたっぷり熟睡というわけではなかったし)23時頃には就寝。だったら早くに目が覚めるだろうから朝風呂朝風呂♪と思っていたのに、目覚めたのは6時50分。7時には朝食だ。あいやー。
 
ブッフェ形式の朝食は、洋風メニューは「一応パンも置いてはあります」的に和風寄り。一応、テーブルパンが1種類用意されてはいたものの、おかずと言えば温泉卵に玉こんにゃくにひじきの煮付け……といった内容だったので、ご飯と味噌汁をトレイに乗せた。
「玉こんにゃく!?どこにあったの!?」
と、昨日も軽く2串は食べていただろう息子が、朝から4個の玉こんにゃくを箸に刺して嬉しそうに頬張っている。私も2個ばかり。
 
ブッフェ台には冷凍ものだろうたこ焼きを揚げたものなどもあってちょっと不思議な感じ。「ああ、ポテトサラダも出来合いの味っぽい……」などと思ってしまいつつ、それでもひととおり食べてしまった。
 
今日の夕御飯は"早めにがっつり"の予定だし、昼御飯はごく軽くで良さそう。スキー組は「昼御飯は食べないで、すべーる!」とか言っている。
今日は大変に良い天気で、私も山頂に行こうかなと思ったのだけれど、なんでもけっこうな混雑だそうで(スキーヤーはもとより、観光客が多いらしい……)、ゴンドラに乗るのも一苦労という感じだったので、今日も湯巡りの一日に決定。

蔵王温泉「新左衛門の湯」にて
 冷やしクリームぜんざい \500

今日の自由時間は4時間弱。
まずは馴染みのところでのんびりするかなと、「新左衛門の湯」に向かい、露天の源泉風呂でのんびりと。
 
ここは湯船も大きいし人の入れ替わりも激しいし露天で外気に晒されているしということで、源泉風呂でも温度はぬるめ。快適な温度よりむしろ若干ぬるめに感じるくらいで、それが事前にわかっていたので文庫本持ち込んで読書しながらだらだらだらだら浸かっていた。同様の事を考える人は他にもいるようで、ハードカバーの分厚い本を持ち込んでいる人もいた。私のは「お風呂持ち込み用、濡れても気にしない」と割り切って事前に買っておいた古本屋の100円本。
 
2時間ほどもお風呂で過ごし、水分補給と休憩のために館内のレストランで一休み。さすがに何も胃に入れないのは移動のバスで気持ち悪くなってしまいそうだしなと、冷やしクリームぜんざいを食べることにした。
 
サラリとした粒あんの冷たい汁粉に白玉が4個、中央にバニラアイスクリーム。漬物とお茶もついて500円。
ここは本来お蕎麦のお店らしく、周囲で「牛丼の蕎麦のセット」などを頼んでいる人が多くて、かなりそそられた。でも長湯したのでとにかく冷たいものを口にしたかったので冷やしぜんざい。
 
その後はあと1件分の入浴権が余っていた「湯めぐりこけし」のチケットを使って、「山の宿 鞍」というところで立ち寄り湯。
宿に向かう途中だしと特に選びもせずにここにしたのだけれど、今回巡った3施設の中ではここが一番素敵なお風呂だった。シャワーは3つほどしかないこれまた小さなお風呂だったけれど、屋根のついた半露天のお風呂がとても気持ちよくて、湯の花がふわふわと漂うお湯もとても良い感じ。全体的に掃除も行き届いた、素敵な宿だった。風呂を出たところに、館内の井戸水だという冷水のタンクが置かれていたのも嬉しい。
 
お風呂1つとってみても、「不況でお客が少なくて少々くさり気味の宿」があったり、そうでないところもあったり、ということが伺える。こういう機会でもないと、宿泊することなしに小さな宿のお風呂場を覗くなどということはできないから、なかなか楽しい体験だった。この企画に参加の施設のうち、まだ入った事のないお風呂は27ヶ所もある。また機会をみつけて他のお風呂も回ってみたいなぁと思ったのだった。

山形駅前 「冷麺さくら」にて
 さくらセット 3×\2625
 (カルビ・ロース・サンチュ・ハーフ冷麺2個)
 キムチ盛合せ \735
 ユッケ 2×\840
 焼き野菜 \630
 上塩タン 2×\1250
 上カルビ 2×\892
 特上ロース 2×\1575  骨付きカルビ 2×\1575
 さがり 2×\997
 生ビール(中) 3×\577
 瓶ビール 3×\577
 ソフトドリンク 6×\315
8人でこれだけ食べました。リミッター解除!

帰りの新幹線は山形駅を6時過ぎに出る便。
超美味しいんだよ安いんだよ幸せだよと、我が家がいつも寄って帰る山形牛焼肉のお店「冷麺さくら」で早めの夕御飯を摂った。
 
大人の人数分、2人前セットの「さくらセット」を注文し、あとは好き勝手に
「やっぱりここは特上でしょー」
「骨付きカルビもいっちゃう?」
などとわいわいやりながらあれこれ平らげていく。
 
牛タンは良い感じに厚切りのものだったし、カルビもロースも見事なサシの入りっぷり。とろけるような舌触りの濃厚な味のお肉なので、底なしに食べられるようでいて案外早く満腹になってしまい、シメのハーフ冷麺(ハーフと言いつつけっこうなサイズなんだな)は「苦しい……でも美味しい……スープ全部飲みたい……」と思いながらようよう平らげたという感じだった。
 
このお店の冷麺、スープもしっかりとした"だし"(牛すね肉と鶏ガラ、煮干しでとったスープなのだそう)の味がして、麺もシコシコと心地よい歯触り。私はけっこう冷麺が好きだけれど、それでも「ユッケビビンバ」などと天秤にかけられると心はユッケビビンバに傾いてしまう。でも、ここの冷麺は外せないんだなぁ……と、今日も美味しくいただいた。
 
「辛味抜き・小辛・中辛・大辛・激辛」と5段階辛さが選択できる冷麺、私のいた4人テーブルでは各自が「大辛(友人A)・中辛(Aだんな)・小辛(私)・辛味抜き(だんな)」と違う辛さを選択して、テーブルは見事にグラデーションになった冷麺が並ぶことになった。我が家でテーブルを囲む時には絶対選択されないであろう「大辛」を見ることができたので、思わず撮影。見事に真っ赤。見事に辛そう……と思いつつ、スープの旨味はちゃんと感じられる心地よい辛さ。それでもスープを一口味見させてもらった後、しばらく口の中が熱くなったし、スープを飲みきるのはちょっと私には無理そうだ。
 
牛すね肉の煮込みとリンゴ1切れ、キュウリと刻み葱とゆで卵、カクテキ1切れがトッピングされた冷麺に山形の美味をしみじみ味わって、帰宅。
 
最後の最後に、山形駅新幹線ホームの売店で「すじ大根」を買い、スパークリング日本酒を買い、ついでに事前に電話して取り置いてもらっていた「スモッち」を大量に買い込み(「我が家10個」「うちも10個」と、結局合計36個……あはは……)、お土産たくさん抱えて帰路についた。駅ビルのこんにゃく屋さんで玉こんにゃくも買ってみたし、「稲花餅(いがもち)」も買ってみた。あと、タケダワイナリーの微発泡白ワイン「山形県産デラウェア種 100% サン・スフル」も。
 
帰宅は10時頃、全員怪我も病気もなく、楽しい遠足はこれでおしまい。