ミニクロワッサン
ミニ胡麻パン
ミニメロンパン
カップスープ
牛乳
昨日の午前中に別行動をしていただんな、紙袋にたっぷりのJohanのミニパン類を買ってきてくれた。大皿に4〜5種類ほどのそれらのパンをちまちまとうずたかく盛りつけて、皆で適当にわしわしと掴んで食べることに。モチモチした食感の胡麻入りの白いパンに、黒胡麻入りのクロワッサン、メロンの味がするクリーム色のメロンパンに、ミニチョコクロワッサン。何だかすごくお得な気分がして嬉しい。
今日はいよいよ冬の到来という感じの寒さで、こういう日にはカップスープなんかがしみじみ美味しい。だんなの好物はポタージュで、私はコーンごろごろ系が一番好み。ちょっと濃いめに入れて、甘く濃厚な味のやつを啜るのが好きだったりする。
ミルクティー
先日通販で購入した、葉山が本店のケーキ屋さん「サンルイ島」の焼き菓子がまだ残っていたので、一人こっそり食べ尽くす昼御飯。渋皮つきの栗がみっちり詰まった、クッキーの食感にも似たサクサクのバターケーキだ。冷蔵庫に生クリームが余っていたのでホイップして添えることにした。ならばとケーキはオーブンで中まで温めて、熱いケーキに冷たいホイップクリームをたっぷりと。うへへへ、美味しそう。だんなに息子よ、母一人で美味しいもの喰って、すまん。
バナナ味のパウンドケーキだとかアップルパイだとか、あっためても美味しい類のケーキをオーブンであっためてホイップクリームを添えるのは妙に美味しい。ケーキと同じくらいの量の生クリームをどどーんと盛りつけたりすると、顔がニタニタとにやけてしまう。
一人分というにはちょっと多いんじゃないかというくらいのケーキに山盛りクリームつけて食べたら、ちょっと胸焼けしそうになった。少しばかりクリームを添えすぎた……らしい。
(鶏肉・肉団子・キャベツ・大根・にんじん・長ねぎ・豆腐・うどん)
日本酒 : 飛良泉 山廃純米
昨日5時間も6時間もかけて作った水炊きのスープが思いの外たっぷりできて、ついでに肉も食べきれなかったりしたものだから、2日続けて水炊き喰ってるのである。我が水炊き道に悔いなし。
今日は鶏ひき肉を買ってきて、卵黄と一緒にじっくり練り合わせた鶏団子も具にすることにした。いかにもコラーゲンたっぷりといった風情の白濁スープを土鍋に入れて、肉団子やキャベツをぽいぽいと放り込んでは食べる。
本当に、「世界一美味しいキャベツの食べ方ってこれじゃないだろうか」と信じてしまいたくなるくらいに、水炊きのスープで煮たキャベツは美味しい。スープの旨味がキャベツの甘さを引き出しまくって、キャベツが旨味の塊のようになってしまう。そのまま喰ってもよし、万能葱絡めてもよし、ポン酢ぶっかけて大根おろしを添えてもよし、ちょっとだけ塩をふってもまた美味しい。鶏のエキスが溶けまくったスープで煮込んだ鶏団子の味もさることながらとにかくキャベツが美味しくて、今日も1/3ほどの量のキャベツを食べきってしまったのだった。
昨日から飲んでいる日本酒は、秋田の「飛良泉」(ひらいずみ)というもの。地酒専門店で、だんなが「これにしてみよう」と買ってきたものであるらしい。ものすごく辛い酒だ。香りはふんわりと甘さが漂うのに、飲んだ後に舌の両脇が痺れるように感じるくらいに辛さが強い。飲み込む瞬間に酒の香りが喉から鼻にぶわっと広がるのに後味は意外にすっきりしている面白い酒だった。辛口の酒が好きな私には美味しい日本酒だった(んー、でもこれよりは「黒帯」が美味しいと思ったし、それ以上にやっぱり「神亀」を美味しいと思ってしまう)。
冬は日本酒傾けて鍋、がサイコーに美味しい。美味しいんだけど、どうも食後にぐてんぐてんになってしまうのがいけないところだ。家だと何故か酔っぱらいまくっちゃうのよねー。へろへろ〜ん。
アイスウーロン茶
スープが美味しい鍋料理をした日の翌朝は、御飯をぶちこんで雑炊にしてしまうのである。昨夜は水炊き。程良く煮詰まり、具もちょっとばかり残っていたりして、それはそれは旨そうなスープが土鍋に残っているのであった。鶏団子入りの雑炊を一人二膳、お代わりしてはふはふ言いながら食べる。
うどんのかけらが入っているのがなんとなく嬉しいし、にんじんや大根のかけらもまた美味しい。「鶏団子、食べ切らなくて本当によかったー」などと思いつつモチモチした鶏団子を噛みしめる。朝から何だかすごく美味しい。鍋万歳。
カツ丼
本日、お仕事。私のボスである教授は、今日は「一人で電子メールを送信してみよう」と頑張っていらっしゃった。いつもは口述筆記のごとく私が代筆(というか代打?)していたりするので、教授とキーボードはあまり親密な関係に進展しないのだ。それではいかん、と思ったらしかった。
「おやおやおや……日本語が打てなくなっちゃいましたよ。しょうがないですねぇ……」
画面には"onegaiitasimasu.」などという文字が。
「……ま、わかりますかね。これで送っちゃいましょうかね」
「いや、ダメです。それじゃ先方に意味不明です。宇宙人からのメールじゃないかと思われます」
慌てて止める私。教授からは時々、オールローマ字の怪しいメールが時々届く。日本語入力への切り替えが難しい……というよりも面倒くさいらしいボスなのであった。
で、昼は一人久しぶりの学食へ赴くことにした。丼ものメニューに「カツ丼」の文字があり、ついついこれを注文。ちょっとばかり冷めたカツは巨大で、たっぷりの量の御飯をみっしりと覆っていた。さすが学食、量は多い。
ちょっとばかり甘さが強い割り下の染みた御飯の上には卵と玉ねぎ、そしてカツ。三つ葉もちらっと乗っていた。冬に食べるカツ丼とかカツカレーの味は、何だかスキー場のロッジの昼飯を思い出してしまう。スキー場で食べる昼御飯は、大抵カツ丼とカツカレーだったりしたものだから。
鉄鍋餃子(にんにく味)
熟成らあめん 味付け卵入り
杏仁豆腐
ビール
買い物したり用事を済ませたりなどしていたら帰宅は7時10分。しかも急な仕事が明日入り、その打ち合わせの電話やら何やらで食事の支度をする余裕がなくなった。しかも、ラーメンが食べたい今日この頃。ラーメン食べたい、と思うと止まらなくなってしまうもので、
「だんなー、ラーメン。ラーメン食べに行こうよ〜」
と帰宅途中のだんなと合流して駅前のラーメン屋に行くことにした。
今年になってからオープンしたらしい、新しめのラーメン屋は「旨麺」と書いて「ウイメン」と読む。"あいだみつを"風の手書き文字が踊るお店は、パッと見は「うーん、美味しくなさそう……かも」と私たちは思ってしまう。けど、なかなかどうしてけっこう美味しいのだった。「千葉はラーメン王国だ」なんて特集号の『Chiba Walker』に載ったらしく、なかなか繁盛している。
私は白湯ベースの熟成らあめん、だんなは叉焼麺。餃子にビール、杏仁豆腐もつけてもらって、ちょっとばかり豪華なテーブルになった。
春巻きのような形状の鉄鍋餃子はプレーンの他ににんにくとチーズがある。刻みにんにくがごろごろ入る餃子を噛み締めつつ、ビール。やってきたラーメンにはチャーシューと焼き海苔、青菜と刻み葱とメンマが乗っていた。そしてトッピングに頼んだ、半割の味付け卵。
博多で食べた、こってり味のとんこつスープのラーメンを思い出すと、ちょっとばかり物足りない気もしないではないけど、ちょっと太めの縮れ麺に白濁したスープは良く似合う。コート着こんでせかせかと食べに行って、せかせか帰宅する時には身体もほこほこ温まってて何だかすごく良い気分だった。
冬のラーメンって美味しいんだ、これが。しかもこの店、深夜0時半までやってるとか。
「ってことは、夜中にラーメン食べたくなったらここに来ればいい、と」
「あー、それいいねぇ〜深夜のラーメン。真夜中のラーメン」
くるみパン
カフェオレ
今朝は忙しい。いつもの大学への出勤よりも早く家を出て、目指すは品川駅。とあるツテから、「高輪のとある会社のパソコンがウィルス汚染されちゃったのでなんとかしてちょーだい」と依頼されたのだった。はっきり言って、私よりもだんなの方が得意分野なのである。私はレジストリだのカーネルだのという話はさっぱりわからない。でも、状況的に私が行くしかないのよねー、と腹をくくって行くことにした。
ちゃっちゃと用意してさっさと食べた朝御飯は、昨日買ってきた菓子パン。あったかく温めたくるみパンに、六花亭のマルセイバターをたっぷりなすりつけて食べる。生クリームがたっぷり混ざった味がするカスタードクリーム入りのクリームパンもなかなか良い感じだ。熱いカフェオレ流し込んで、いざいざ出陣。
ハンバーガー
フライドポテト・オニオンリング
グリーンサラダ
生ビール
トリュフのプリン
コーヒー
をゴチになる。
午前10時、品川駅。ロータリーに妙に目立つ車が入ってきたと思ったら、それがその会社の社長さんの車だった。おベンツだ。私は車のことなどさっぱりわからないけど、何だかものすごい車だということは何となくわかる。車高がやたらと低く、その長細く角張ったボディは、いつか"ヴィンテージもの"としてテレビか雑誌かで紹介されていた形と良く似ている。窓から覗ける計器類もいかにも古そうだ。中からは白髪のえらくかっちょいい紳士が出てきた。ブルーグレーのマフラーなどひらひらさせて。
どうもどうも、とお互いぺこぺこ挨拶しつつ、高輪のマンション1室にある事務所に行った。件のパソコンのあるデスクの上には英文のプリント用紙が散乱していたり、太い葉巻が置いてあったり、そこは何だかハードボイルドな世界。パソコンの中身もハードボイルドだ。見事なまでに数種類のウィルスに感染していた。私がやることは、このウィルスを綺麗さっぱり駆除すること。
……だったのだけど、最近流行の「Badtrans」どころじゃなくやっかいなウィルスに汚染されていた。Windowsのシステムファイルのいくつかに張り付いていて削除できない。ワクチンソフトのインストールもエラーが出て止まってしまう。オンラインのウィルスチェックにかけた途端にパソコンがフリーズした。DOSで起動して手作業で削除しようとしてもダメ、Safeモードで立ち上げていろいろいじくってみてもダメ、携帯電話でだんなに色々相談しながらあれこれやってみたけれど、最後にわかったのは「……システム再インストールしかありませんね」ということだった。とほほほほ、すんません、お役に立てなくて。
で、ここまで作業したところでお昼御飯に連れて行ってもらった。御近所に美味しいハンバーガー屋さんがあるのだそうで、てくてく歩いてその店へ。その店の名は「7025 FRANKLIN AVENUE」といった。本格的なハンバーガー屋さんなんて、学生時代に六本木の「ジョニーロケッツ」に行って以来だ。久しぶりですごく嬉しい。
「何でもお好きなものをどうぞ」
と言われ、遠慮せずにトマトソースとモッツァレラチーズ、パルメザンチーズがトッピングされるやつ(ちょっとお高い)にすることにする。
「サイズ、いくつもあるんですよ。どうぞ大きなものを食べてください」
と言われたものだから、更に遠慮せずにラージサイズにしてみた。
「あとね、こっちは普通のサイズのこのバーガーと、サラダと……ポテトとオニオンリング。それと、ビール2つね」
ビ、ビールっすか。昼間から。いいですねぇ〜(←コラ)
目の前に、フレンチドレッシングで和えられたグリーンサラダがたっぷり、平皿にざらっと乗ったポテトやオニオンがどかどかとやってきた。更に大きな皿にハンバーガーが、どーんと。素晴らしく巨大だ。「どーやって、食べろっちゅーねん」というくらい巨大だ。
パンの上にはとろけたチーズ、みっしりでかいハンバーグ、トマトソースの上にもチーズ。その脇にはピクルスだのトマトだの玉ねぎだのも添えられる。すべてを美しく重ね、一気に喰えということらしい。ソースやら何やらで口も手もすごい事になるのは目に見えている。お上品にナイフとフォークで食べようかとも一瞬思ったけれど、覚悟を決めた。これはやはり両手で持ってガツンと喰うべきだろう。ハンバーガーはかくあるべきだ。
大きく一抱えありそうな巨大なハンバーガーは、ものごっつぅ美味しかった。肉汁溢れるハンバーグは分厚く歯ごたえがあり、シャキシャキの野菜類に甘さの少ないさっぱりしたトマトソース。チーズも濃厚。素敵な紳士を目の前にしているというのに、口も手も何とも華やかな色になっていることだろう。
私の父親ほどの年齢にあたる、その社長のSさんは、本当に魅力的な人なのだった。美味しいものの話でおおいに盛り上がり、何だかすっかり仲良く一緒に飯を喰っている。茶色の瞳はえらく知的でさぞ頭も切れるだろう、という外見なのになんとも柔和な人だ。話の途中で、広尾にある「THE PLACE」というバーの名付け親がSさんであることが判明した。
「いやぁ、突然、"店名考えてくれ"って言われてね……」
「あ、そのお店のロゴ、私が頼まれて作ったんです、水滴のマークも」
「すると、僕たちはあのお店の影の功労者なわけだねぇ」
「そうですね」
「むふふ」
「ふへへ」
妙な連帯感まで生まれてしまった。
「ここのね、タルトなんかも美味しいんですよ〜」
「うひゃぁ、そんなこと言われたら、食べちゃいます」
と、最後にはトリュフのプリンまでもらってしまった。刻んだトリュフがたっぷり入る温かいブリュレのようなプリン。
で、今日だけでは作業が終わらず(再インストール後全てを元の状態にするまで手伝うことになった)、結局、明後日も来ることになった。
「じゃあ、明後日は近くのイタ飯屋に御一緒しましょう。あすこもなかなか、良いんですよ」
「はい!ぜひ!」
……何だか主目的がズレつつあるような気がしないでもない。
キーマカレー&ナン
アイスアールグレイティー
午後1時過ぎに食べた昼飯は、揚げものたっぷり肉たっぷりで、超、腹持ちが良かった。お腹が減りそうもない。
今日はだんなは仕事で遅いらしく、ならばとマーケットでキーマカレーとナンのセットを買って帰ることに。ナンをオーブンで温め、レトルトパックのカレーは湯に放り込んで温めるだけ。息子よ、手抜きですまん。
キーマカレーは思いの外、本格の味がしてかなり辛かった。挽肉ざくざくのカレーは口中がカッと熱くなるほど辛い。
「……あ、君は食べない方がいいかも、もしかして」
と息子に告げたところ、それでも彼は私を真似してナンをカレーに浸して食べ始めた。ちっこい手で器用にナンを千切って浸し、口に運ぶ。
「ん?からいねー。おいしいよー」
えらい勢いで食べている。
……え、辛くないっすか?母はちょっと引いてしまうほど辛いんですが。
紅茶
出勤日だというのに、朝から雨で、しかも寝坊。目が覚めたら8時になろうというところで、頭ぐるぐるのまま色々と準備はしたものの、もりもりとやる気が減退してしまった。寒い雨の日は憂鬱。
結局、「家でできる仕事もあるし、出勤しなくて大丈夫かなぁ」と、今日は一日家で作業することにした。
ばたばたとせわしなく食べた朝御飯は、バターサンド。熱い紅茶をマグカップにたっぷり入れて、いつもは砂糖抜きで飲むところ今朝は砂糖もたっぷり入れて甘くして飲む。
ヨーグルト
牛乳
真剣に手と目と頭を動かしていたら、猛烈にカルシウムが摂りたくなった。チーズ山盛りの厚切りトーストにヨーグルト、冷たい牛乳。何も考えずに並べてみたら、全てが乳製品ものの昼飯になってしまった。
上天丼
アイスウーロン茶
だんなは最近忙しいらしく、今日も遅くなるとか。
気が付いたら午後7時を過ぎていて、「ごめん息子!すまん息子!」と息子に謝りつつ宅配飯を取ることにしてしまった。天丼とうどんのセットで950円なり。唐揚げも1つ取って、適当に息子と二人で分けて食べることにした。宅配ものは、何しろ一歩も家を出ず準備もせずに飯が食えることがありがたい。それだけでありがたいんだから、味には期待しちゃいけないのだとも思っている。
初めて注文したその丼もの宅配屋は、御飯はやたらと水っぽく、天ぷらの衣もぺしゃっと柔らかくぐずぐずで、タレの味は化学調味料の風味が香ばしく効いているような何とも言えないものだった。海老が2本とキスが1つ、茄子とししとうが乗っている。
トッピングは海苔だけの"すうどん"と、千切りキャベツとプチトマトがついた3切れほどの鶏の唐揚げ、全部で1300円ほどの夕御飯。ここのところ、さっぱり夕食を作っていないことに気が付いて、明日こそはきっちり作ろうと決意してみた。ま、やる気ない日はとことん何もしないのが吉と自己弁護してみたり。
オムレツ
カフェオレ
厚切り食パンを買ってきて、今朝はピザトースト。薄切り玉ねぎ薄切りピーマンをたっぷり乗せて、ピザソースたっぷりチーズもたっぷり。焼き加減もばっちり。
完璧!と思ってテーブルに出したところ
「んとね、薄切りベーコンなんか載っていたらもっと良かったなぁ〜」
とだんなに言われた。すみませんねぇ。
ピザトーストの準備をしている間に、だんながオムレツを作ってくれた。バターの香りが漂うシンプルなオムレツは半熟で、カフェオレと揃って全体的にアツアツのほやほやの良い感じの朝食だった。カロリーも良い感じに多いような気がしないでもない。
Fランチ(前菜・スープ・パスタ・メイン・パン・ドルチェ・カフェ)
白ワイン
高輪にある、とある会社の社長さんのパソコンがウィルスに汚染されてしまったのである。一昨日伺って駆除しようとしたけれどもシステムファイルが壊されまくっていて、システム再インストールするしかなくなり、今日はその続きの作業。今日も品川駅にヴィンテージものっぽいベンツがばぼんばぼんと迎えに来た。社長Sさんの本日の装いはベビーピンクと白がグラデーションになったシャツ。モスグリーンのパーカーに焦げ茶のマフラー。言葉にするとものすごい色使いだけど、今日も粋な装いのおっちゃんなのであった。還暦間近にしてベビーピンクが似合う髭面の紳士というのも、何だかすごいものがある。
パソコンの復旧作業が本来の目的であるはずなのに、Sさんは「今日はここにお食事に行きましょう。ね」と、微妙に別の方向に楽しみがあるらしい。親子並に歳が離れているのに、妙に食べ物やら主義主張やらの話が合って、お互いに油断するとすぐに無駄話に突入してしまう。面白い人と出会ってしまった。
で、今日のお昼は高輪にあるイタリアンのお店、「CACCIANI」(カッチャーニ)というところに連れて行ってもらってしまった。
「なに、それほど"おいし〜い"というところでもないんですけどね、近所にあるとちょっと嬉しいかなというお店なんですね。ボローニャソーセージなんか、いけますよ、ありゃ美味しいです」
なのだそうである。店の扉をくぐってコートを脱ぐなり
「あ、プロシュートとボローニャ切って持ってきてくださいね、あとカラフェで白ワインも」
などと注文している。ま、また昼間から酒盛りですか。嬉しいです。
2時間近くかけてのんびり昼御飯。
2500円のFコースは前菜にスープ、パスタに魚と肉が一緒盛りにされたメインディッシュ、ドルチェにカフェもついてくる。かなりお安い。ワイン飲んでだらだらしつつ、Sさんが行った各国の話なぞ聞きながらする食事はとても楽しかった。
前菜は海老のバジルソースのサラダ、大麦入りのコーンスープに、パスタは蟹とプチトマトのリングイネ。あんこうのトマトソース煮と地鶏のグリルが大皿に盛られたメインディッシュに、チョコレートケーキとモンブランのドルチェ。豪華だった。けど、味の程は確かに「近所にあるとちょっと嬉しい」な程度のお店だ。
「僕はね、これが一番好きなんです」
とSさんが食べていたのはオックステールのラグーのブカティーニ。マカロニを太くごつくしたような形状のショートパスタに、ゼラチン質たっぷりの尾オックステールの煮込みのソースが絡んでいる。牛のしっぽの煮込み(つまり骨髄……)なんて、今の御時世ではあまり好まれない食材だろう。先日の段階で
「今はほら、牛肉を食べなくなっちゃったでしょ?」
とのSさんの言に
「あ、いや、自分は全然気にしないで食べてます。却って今の方が安全かなー、なんて思ったりしてるんで」
と答えたことがある。Sさんは妙に嬉しそうに
「そう思います?そうそう、そうなんですよ。危険かどうかで言えば、騒ぎになる前の方がよっぽど危険だったわけで」
と返し、私達は
「そうですよねー」
「そうなんですよー」
とニヤニヤしていた。
ゼラチン質がほろほろと崩れるオックステールの煮込みは太いマカロニ状のパスタに良く馴染む。本当はSさんの料理であったのに、小皿もらって一緒に食べてしまった。
一通りの復旧作業を終えて、Outlookから切り替えたメールソフトBeckyの説明をして、夕方Sさんとお別れ。
「今度はね、ちょっと美味しい日本蕎麦屋さんがあるんですよ、五反田の方に」
……やっぱり今日も主目的がズレていたような気がする。
羽釜御飯
ポーターエール、アイスウーロン茶
数日前にお義母さんからいただいた牡蠣のパックが2つある。食べちまわなきゃいけないターツァイもある。ミルク煮にして食べることにした。
中国野菜「ターツァイ」は葉の色が深い緑色をした、白菜の仲間の野菜だ。白菜やキャベツのように結球せず、すっくと固い葉がシャキッと伸びる面白い形状の野菜だ。冬場は地面にはいつくばるように横に広がって育ち、夏場は青梗菜状に上方向に葉が伸びる。ちょっとばかりほろ苦い葉はアクも少々あるけれど、オイスターソース炒めだのにんにく炒めだのにすると何とも美味しい。
刻んだターツァイをざっと炒めて牡蠣を加え、スープで煮てから牛乳や塩、砂糖も少々投入して軽く火を通してとろみをつける。もう一品くらい作ろうと思っていたのに、炒める途中で指に熱い油をかけてしまって調理が中断、おかず1品の夕食になってしまった。
ミルク煮の牡蠣も悪くない。濃い味のターツァイともけっこう似合っていた。これをおかずに御飯ばくばく2膳も食べて、妙にお腹具合は充実した夕御飯だった。
数日前、だんなに提案された。
「京急線で"トロと休日"パスネットカードが発売されるから買いに行こう、ついでに翠華樓に行こう」
だ、そうである。「翠華樓に行くついでにパスネット購入」じゃないのかなー、と思いつつ、喜んで承諾。のんびり起きて、とりあえずマルセイバターサンドを1つつまみ、それからいそいそと外出。
翠華樓は、京浜東北線、鶴見駅の駅前にある。店構えはちょっと怪しい(というか古びた)雰囲気だけど、何を食べても安くて旨い。殊に小龍包とマンゴープリンは「私たち的には日本一ィィィ!」と拳を握りしめてしまうほど絶品な店だ。
メニューを眺めて空腹を癒すべく次々注文。季節メニューが1枚紙の別用紙になっており、それがまたいつ何を食べても美味しい。今日は「鰻の鉄板焼き」「生牡蠣のXO醤蒸し」なんてものが載っており、ついついそれを頼んでしまう。普通のメニューは1品800円から1300円程度だけど、これらは2000円。気合いの入った値段だけに気合いの入ったものが出てくるに違いない。わくわくしながら、あとは"いつものもの"を次々注文。大根餅に小龍包、蝦餃や、息子用に馬拉[米羔]。
ビールを飲みつつ、続々とやってくる蒸しもの類をつまみまくる。ざくっと切られたプリプリの海老たっぷりの蝦餃や、スープがみっちり詰まった小龍包は相変わらず美味しい。酢に浸された針生姜を乗せた小龍包をレンゲに乗せて、舌と唇の火傷に注意しながらちゅーちゅーとスープを啜りつつモチモチの皮と具を堪能する。干し貝柱などの旨味が染みた弾力のある大根餅は息子が半分以上食べ、馬拉[米羔]も息子が専属で囓っている。
で、2000円の気合いの入った皿は、どちらもこれまた美味しかったのだった。鉄板のステーキ皿風のやつに盛られた鰻は一口大に切られてこんがりと火が通り、パプリカや玉ねぎの入った醤油味ベースのあんがとろんとかかっている。あんには黒胡椒がビリッと効いていて、これがもうたまらなくビールに似合う。脂こってりの、少々食べ応えのある鰻には白い御飯も恋しくなる。
そして、8個の殻つきの牡蠣がうやうやしく大皿に並べられてきた「XO醤蒸生蠣」。牡蠣1つ1つに春雨とパプリカなどがこんもりと盛られ、小さじ1杯ほどのXO醤が豪勢に積み上げられている。旨味と辛味の塊のようなXO醤のスープが春雨に染みて、適当に火の通った牡蠣と一緒に啜るとまたビールの追加が欲しくなった。
そして今日も胃袋が破れそうなほど食べてしまったのである。
「う、動けない……」
「し、しばらく電車に乗れそうにない……」
と、店の正面の西友にてお買い物。無印良品とUNIQLOで時間をつぶし、それから新宿に夜景を見に行くことにした。
R1/Fの
海老とブロッコリーのタルタルサラダ
スモークサーモンのサラダ
パン
イタリア産白ワイン : CERVARO della Sala '99 ANTINORI (UMBRIA)
「クリスマスイルミネーションを見に行こう!」
ということで、午後5時、新宿。タイムズスクウェア周辺はどこもかしこもキラキラだった。想像以上にキラキラピカピカで美しい。
「くりすましゅす、つりーだ!ぴかぴか!」
と、「クリスマス」が「くりすましゅす」になってしまう息子もとりあえず大喜びで、私たちも紀ノ国屋やら高島屋であれこれ買い物できてすっかり御満悦。
大量すぎる昼飯のおかげで一向にお腹もすかないので、「ワインとつまみで軽く済ませようか」と地下食料品売り場に下りた。イタリア食材店でボローニャソーセージを100g薄切りにしてもらい、イタリア産生ハム"プロシュート"の薄切りも買い、FAUCHONで焼きたての「パン・ド・ミー」とR1/Fのサラダも2種類購入し、夜9時前に帰宅。買い置きのイタリア産ウンブリア地方のワインを1本開けて、「アド街ック天国」など見ながらだらだらと遅い夕飯をのんびり食べた。
今日の「アド街ック天国」の特集は青山骨董通り。そこには私とだんなが愛してやまない「Cucina Tokionese Cozima」がある。
「……登場するかな?」
「するでしょー」
とわくわくして眺めていたら、13位に出てきた。料理長Kさんもちらっと出てきた。
「出た!」
「やっぱり出た!」
と騒ぎながら食べる、イタリアンチックな夕御飯。脂が常温でとろんと溶けてしまいそうなプロシュートと、肉の味がほどよく柔らかいボローニャソーセージで飲むワインは美味しかった。ワイン1本空にして、すっかり御機嫌なまま、日付が変わったころに就寝。充実した土曜日でございました。
チョコデニッシュ
カスタード・ココ
カフェオレ
昨日買ってきたFAUCHONのデニッシュで朝御飯。
チョコが中に入ったデニッシュと、カスタードクリームの上にココナッツをトッピングした甘いやつ。遅い朝御飯を食べようとしたところ、だんなが注文していた野菜が届いた。
ながしま農園というところの白菜や長ねぎ、三浦大根やルッコラ、香菜などなど。大根が好きで好きでたまらないだんなが、「三浦大根」の文字を見て、いてもたってもいられず注文してしまったらしい。それにしたって、大根3本はいくらなんでも多くはないか。
少々呆れつつ太くて長い立派な大根を見ていたところ(いやそりゃ確かにものすごく美味しそうだ)、だんなの目がキラキラと輝き出した。
「おおお!ゴッドオブ料理が降臨してきたぁ!」
とうきうきと米を研ぎ、その研ぎ汁で大根を茹で始める。分厚く剥いた皮は千切りにしてきんぴらにし、
「葉は……辛子炒めとか胡麻油炒めとか?」
とあれこれ台所で動いていた。なんだかすごく楽しそうだ。今日はどうやらだんなが全食作ってくれるらしい。
アイスカフェオレ
朝食後、近所のスーパーに買い物に行った。「天津丼を作ろう!」とあれこれ眺めていたところ、1パイ1980円のたらば蟹を発見。
「これ!これを蒸して使おう!」
と急遽豪華天津丼へとバージョンアップすることになった。
昼御飯は、豚バラ肉をソテーして、ヨコイのスパゲッティ。
炒めた肉に溶き卵をざっとかけて軽く火を通した、ピカタ風(いや、ピカタは焼く前に卵を絡めるから全然別物かもしれないけど)の具をトッピングしたバター炒めの太いスパゲッティにレトルトパックのあんかけソースをたっぷりかける。ケチャップともミートソースともつかない独特な味のソースに、豚肉と卵は妙に良く似合った。ヨコイのソース、初めて食べたときは「おお〜、変な……というか面白い味……」と、プラスともマイナスともつかない印象を抱いたものだったけど、2度3度と食べ進み、10回を越える頃にはすっかりヨコイの虜になっていた。名古屋が誇る危険なパスタソースだ。
蒸し蟹の味噌
大根のスープ
よなよなエール、冷茶
何故天津丼なのかというと、昨夜の「チューボーですよ」が原因なのだった。テレビの前でだんなが「うぉっ!」「おおっ!」「おぉぉぉ〜」と何やら真剣に座っていたかと思ったら、案の定、翌日の夕飯が天津丼になった。蟹肉たっぷり筍たっぷりの天津丼は、下手な中華料理店のものよりも美味しいと思う。しかも今日は蒸したたらば蟹1パイ分のたっぷりの蟹肉入り。不味いはずがないのであった。
蟹の甲羅に残る味噌は、だんなは苦手なので私一人がありがたくいただいた。甲羅側に残る身をこそげつつ茶色の味噌に絡めて食べる。ウニのように甘い味噌は日本酒が恋しくなってくる美味しさだ。柔らかい卵ふわふわの天津丼にたっぷりの蟹味噌、そして大根のスープ。だんなが朝から仕込みしていた「角煮大根」の下茹で過程でできた豚肉のスープに刻み大根を入れたスープも美味しかった。
1分も調理場に立つことなく3食美味しい飯にありつけた日曜日。