食欲魔人日記 07年05月 第3週
5月14日 月曜日
ディズニーシー、お昼の特別デザートはチョコフォンデュだったです
「ミスタードーナツ」にて
 チーズマフィン
 カフェオレ

土曜に授業参観があった振替で、本日は学校がお休み。そして手元には、6月下旬で有効期限が切れるディズニーリゾートの大人用パスポートが2枚。以前お義母さんがくれたもので、まだまだ有効期限は先だしと悠長に構えていたら、期限切れがいよいよ目の前に迫ってきていたのだった。

「……というわけで、ディズニーランドかシーか、どっちか行かねばなりません」
「……行きますか……」
実のところ、私もだんなもあまりディズニーが好きではなくて(アトラクションで遊ぶのは好きなのだけれど、パレードやショーに興味がなく、キャラクターにはますます興味がない……)、でも息子は行きたがっていて、相談の結果、今日行くことにしたのだった。だんなにも仕事を休んでもらって、親子3人で。

私たちの影響なのか元々の嗜好なのか、息子もこれまたディズニーキャラクターにはほとんど興味がない様子で、
「んー、ディズニー行くならね、ランドの方のスタージェットで、ずっとグルグルしてたいなぁ」
と不穏な事を言っている。「スタージェット」なんて、よりにもよってそのへんの遊園地にもありそうな感じのアトラクションなのに、ずっとそれでグルグルしたいとおっしゃる。私とだんなにも困ったものだが息子もかなり困ったものだ、と頭を抱えて
「んー……シーの方さ、前に一度行った時には身長足りなくて乗れないのがいくつかあったじゃない?」
今の身長ならもう乗れるから、それを乗りにシーの方に行ってみない?と提案した。ランドに行ってしまった日には、本当に一日中スタージェットでグルグルされかねない。

んで、息子は(私も、だんなも)人生二度目のディズニーシーに行くことにしたのだった。

朝御飯は、予定の出発時間より少し早めに家を出て、ミスタードーナツでカフェオレとドーナツ1つ。昼御飯は混雑しない時間帯に早めにどこかで食べようということにして、チーズマフィンを1つ、お店で温めてもらってもぐもぐ食べた。

ディズニーシー内「セイリングデイ・ブッフェ」にて
 ランチブッフェ \2415
 生ビール

ゴールデンウィーク直後の平日ということもあってか、ディズニーシーは予想以上の人の少なさ。ファストパスが設定されているようなアトラクションでさえ、待ち時間は5分とか10分といった具合で、入場直後、早々に「インディ・ジョーンズ」と「センター・オブ・ジ・アース」に立て続けに乗ることができた。思っていた以上にオソロシイ乗り物だったらしく、息子は「怖いの嫌い、落ちるの嫌い、暗いの嫌い」と大変に不満顔。一応、シーの目玉アトラクションにこれで乗れたわけだしと、あとは息子の希望を中心に船に乗ったり列車に乗ったり楽しんだ。

お昼は、
「あの、でっかい船の方に行ってみたい!」
ということで、巨大な客船を模したレストランのあるエリアに行ってみることに。軽い朝食だったので一同腹ぺこだったのだけれど、その客船レストランの営業時間開始は残念ながらまだ1時間近く先だった。そのレストランの開店を待っても良かったのだけれど、ステーキだローストビーフだと、けっこうかしこまった感じのランチメニューが店頭に飾られていて「なんか、違うー」と、結局隣接した建物にあったブッフェレストランに入ることに。店頭の案内のおねぇさんの「ソフトクリームもありますよぅ!」の一言がトドメになった。

シーだしね、ランドと違ってビール飲めるしね、と、ついつい生ビールなど貰ってしまいつつ、和洋中全て揃ったブッフェ料理をあれこれと。ターキーのサラダやシャパーズパイ、点心あれこれに、なぜかいなり寿司やちらし寿司まで並んでいる。当然のように子供用メニューも豊富で、息子はミッキーマウス型になった焼きおにぎりを
「これ……ネズミの形?」
息子よせめてミッキーと名前を呼んでやってくれとツッコミが入る私の目の前で、2つの耳から囓り切っている。ケーキやムースなどのデザートの類も10種類ほどあり、更にトッピングあれこれも用意されたソフトクリーム(バニラ、キャラメル、バニラとキャラメルのミックスの3種類)。

専用のカウンターが用意された特別デザートのコーナーには、「チーズフォンデュ」の札が乗っていた。皿の上にはカステラ、プチシュークリーム、クッキー、マシュマロ、苺にバナナにりんごにオレンジ。それがセットになっていて、保温されていたミニココット入りのチョコソースを添えて渡してくれる。
「チョコフォンデュ……いいよねぇ」
「何が良いって、シュークリームが良いよねぇ」
だんなと2人、そのカウンターの前でごにょごにょ話してから「1つください」とお願いしたら、カウンター向こうのおねぇさんが嬉しいことに
「シュークリーム……もっとお乗せしますか?」
と、用意されていた皿に追加でポンとプチシューを乗せてくれた。それだけで何だか幸せになってしまい、最後は持ってきたミックスソフトに残ったチョコソースかけて食べたりして、ランチ終了。

午後もおおいに遊んで遊んで、息子はと言えばやっぱりショーもパレードもそっちのけ状態で、内部を探検できるガレオン船の中を「大砲だ大砲だ」「イカリだイカリだ」「海賊だ」「ワンピースだ」「海賊王だ」と楽しげに歩き回って遊び歩き、やっと気に入ったらしいアトラクション「アクアトピア」を、三半規管がおかしくなるんじゃないかというほど連続して(待ち時間はほんの数分状態だった)乗りまくり、ようやく満足そうな顔になった。「もう満足!」という声を聞けば、もう夕方5時になろうというところ。明日は学校があるしと引き上げて、夕飯摂って帰宅することにした。

新浦安 「HUB」にて
 トルティアチップス \380  The フィッシュ&チップス \580
 ビール(Guiness 1/2P) \500
 モスコミュール \310

海浜幕張「Always」にて
 キスチョコ \400
 野菜スティック \450
 ソーセージ・クアトロ \480
 ビール(Guiness) \600
 カクテル(ギムレット) \400
 カクテル(ジンライム) \350

4月から、だんなはギネスビールに御執心。というのも、「ギネスパイントの達人になろう」とかいうキャンペーンをしているからだ。1つの店で1杯のギネスビールを飲んで1つスタンプ押してもらい、20個集めるとオリジナルパイントグラスや認定証が貰えるのだとか。

だんなが少しずつスタンプを集めていたのは知っていたけれど、あいにくと千葉界隈でキャンペーン参加のお店がなく、私はまだスタンプを1個も集められていない。
「新浦安に1軒あるよ、あと海浜幕張にも」
とだんなが事前に調べておいてくれていて、夕方早い時間でまだガラガラだったお店2軒に寄って帰ってきた。どちらのお店もハッピーアワー開催中。浦安のお店はギネスの割引はなかったのだけれどカクテルが半額、幕張のお店はギネスも300円引き、カクテルも半額という嬉しいことになっていた。カクテル半額嬉しいなぁ、久しぶりに飲みたいなぁと、ギネスを飲んだうえでカクテルも数杯。すっかり酔っぱらった。

新浦安のHUBはチェーン展開している英国風パブ。ちゃんとモルトビネガーが添えられるフィッシュ&チップは魚も芋も揚げたてでとても美味しかった。息子もつまむかなと注文したトルティーヤチップは、刻んだ生トマトと玉ねぎを合わせたピリ辛なサルサが添えられている。あまりに喉が乾いていたので半額なのを良いことにJサイズ(=ジャンボサイズ……)のモスコミュールも軽く飲み干してしまい、
「あーあー……奥さん、そういう飲み方すると、酔っぱらいますよ」
とだんなに忠告されつつ2軒目に。息子とだんなは店内のダーツコーナーでダーツに興じていて、私は一人「カクテルはジンとウォッカのが好きだなぁ……」と思いつつ久しぶりにギムレットとか頼んでみたり。

5月15日 火曜日
生のホタルイカをスパゲティに。にんにく多め。
「サンジェルマン」のチョココロネ
アイスカフェオレ

昨夜は相当酔っぱらった状態で、駅ビルでお買い物してきた。だんなは翌朝用のパンを買いにパン屋さんへ、私は閉店間際の値引きセール実施中だろう魚屋さんへ。「明日食べるのでも大丈夫かなー」と思いつつ、サバの切り身と生のホタルイカを買ってきた。どちらも値札の半額になっていた。

だんなが買ってきてくれたのは、コーンパンやミートパイ、チョココロネ、コーンマヨパンなどなど。ミートパイはだんなが食べていったなと袋の中を見て、
「君は……どっち食べたい?チョコ?コーン?コーンマヨ?……あ、チーズパンもあるっぽい」
と息子と相談。昨日の夕飯、夕飯自体はかなり軽かったけれどいかんせん飲み過ぎた自覚があるので、パン2つはいらないなと、私はチョココロネ1つ食べることにした。

チョココロネとアイスカフェオレ。
数週間前から我が家の冷蔵庫に自家製の水だしアイスコーヒーが常備されるようになった。冷水にコーヒーを浸して時間をかけて作るのだけれど、えぐみなどが出なくてとても美味しい。香料臭さや変な甘ったるさにも無縁なので、一度作ると市販のアイスコーヒーは買えなくなってしまうのだった。コーヒーを用意するのはだんなの役目で、アイスティー(紅茶でも中国茶でも)を用意するのは私の役目。そろそろ冷蔵庫に麦茶ポットと並んで3種類の飲み物が常に冷える季節がやってくる。

サバのイタリア風パン粉焼き
ホタルイカとベビーリーフのスパゲティ
ビール(サッポロ黒ラベル)

サバとホタルイカを前に、
「和風の夕飯かなー……洋風かなー」
と思案する。サバを塩焼きにして葱風味のさっぱり味ソースをかけて、というのが当初の予定だったのだけれど、今日は炊きたて御飯よりもパスタの方が恋しい感じ。ホタルイカをパスタにして、サバはイタリア風のオーブン焼きにすることにした。

パスタは、アーリオオーリオ。オリーブ油で多めのスライスガーリックと唐辛子をじっくり炒めてからホタルイカを投入して軽く火を通してから茹でたパスタ、ベビーリーフと合わせて軽く炒め合わせてできあがり。サバは一口大に切ってから塩胡椒しておろしにんにくとオレガノ、ローズマリーを散らし、パン粉とオリーブ油をかけてから20分ほどかけてオーブン焼きにした。

ホタルイカ、本当は目玉と軟骨くらいは取った方が良いのだけれど、
「ま、いいやー」
気にする人、多分いないしー……と、丸のままアーリオオーリオの鍋に入れてしまった。軟骨に関してはほとんど気にならなかったけれど、確かに目玉は取った方が良かったかもしれない、というのが密やかなる今日の感想。

5月16日 水曜日
新発売ピザは、かなーり旨かったです
「サンジェルマン」の
 コーンパン・チーズパン
カフェオレ

コーンパン2個と、同じサイズのチーズパンが1個。

「……足りませんかね?」
「食パンも1枚トーストして半分こしますかね?」
息子はきっとチーズパンを選ぶのだろうという前提で、大人たちはコーンパン2個と食パン1枚を分け合うことにして、そんな感じでパン全てを良い具合に温めた。チーズパンはもちろん、コーンパンも軽く温めた方が粉の香りがして美味しいと思う。

で、実にあっさりと
「ぼく、このパン食べていーい?」
と食パンに手を伸ばす息子。ケースに入れていたバターを使い切ってしまったばかりだと、カルピス発酵バターを新しくおろしてやったところ、その美味しいバターをこてこてつけては嬉しそうにトーストに囓りついている。いきおい、大人たちはコーンパン2個とチーズパン1個を分け合うことになったのだった。

これまで、あまり安く売っているお店がないと、カルピスバターはわざわざ合羽橋の業務用食材屋さんでまとめ買いしていたのだけれど、千葉そごう内の製菓材料屋さん(富澤商店)で、かなり安めに扱いがあることがつい先日判明した。発酵バター450gで確か800円ほど。それなら充分手が届く価格だわと、久しぶりに発酵バターを買ってきた(いつも買うのはカルピスバターの普通の有塩のもの)。

「ん、旨いよ。やっぱり発酵バター旨いよ」
息子につられてしまってコーンパンに発酵バターを塗ってしまいつつ、バターの美味しさを存分に感じてしまった朝御飯。カルピス発酵バターは美味しくて大変に危険……。

「ピザーラ」の
 全粒粉ピザ(厚切りベーコンとほうれん草の半熟卵添え)Mサイズ
 ローステッドポテト
水菜のサラダ
サンペレグリノ

今日はだんなの帰宅が遅いということで
「……どうする?何か食べたいものある?どっか食べに行きたい?」
と息子と相談。今日は一日仕事が詰まっていたので、簡単に済ませられるならそれが嬉しいなと思っていた。今朝のパンを美味しい美味しいと言って食べていたから、コロッケ買ってきて、トーストとサラダ、スープあたりを用意するのでも良いかなと。

「んー……久しぶりに、ピザ、食べたい。お店の」
予想外にトーストとコロッケより「宅配ピザがいい」というリクエストが出てきて、久しぶりだなと宅配ピザの広告を眺めることになった。あれこれ気になるピザはあったのだけれど、ピザーラの「こだわりのピザシリーズ」が美味しそう。ピザの生地に全粒粉が使われていることは割とどうでも良かったのだけれど、「厚切りベーコンとほうれん草のとろ〜り半熟たまご添え」が美味しそう。半熟卵と黒トリュフオイルが別添でやってきて、ピザのソースはベシャメルソースなのだとか。トッピングは厚切りベーコン、ほうれん草、粗みじんガーリック。

「……これ、良くない?これで良かったら注文してあげるけど」
私もこれ気になるしと公式サイトの画面を息子に見せ、オンライン注文すればポテトが無料でついてくるということで注文を終えた。このところ酒量が増える一方なので、今日は休肝日にしてサンペレグリノを。簡単にサラダも用意しようと、プチトマトときゅうり、玉ねぎを散らした水菜のサラダも用意した。

で、やってきたベーコンとほうれん草のピザは、思った以上に良い感じ。黒トリュフオイルはびっくりするほどトリュフ風味で(どんな香料だ、というくらいに……)もったりしたパン風の生地ではないパリパリの薄焼き生地も嬉しい限り。卵やベーコンが乗る割には案外あっさりした口当たりで、Mサイズピザはあっという間に私と息子の胃袋に収まった。ピザをきっちり半分食べた息子は、ポテトももりもりと7割以上も平らげてご満悦な様子。サラダもあってちょうど良い分量だったねと話したのだけれど……そろそろ息子が食べる分を考慮してLサイズピザを注文しなければいけない日も遠くないらしい。

5月17日 木曜日
「あっし、モヤシ炒めで!」「モヤシ大盛り!」
ピザトースト
カフェオレ

昨日、息子があまりにも美味しそうにバタートーストを囓っていたので、じゃあ今日は家族全員バタートースト……と思っていたのだけれど、だんなの
「……ピザトースト?」
の一言で、ピザトーストに転向。ピザトーストは良い。バタートーストもチーズトーストも良いけど、ピザトーストはかなり良い。……でも、ベーコンの買い置きがもう無いんだけどなぁ、ピーマンも赤いパプリカしか残ってないし……と冷蔵庫の中を確認しつつ、でも無理矢理にピザトーストにすることにした。

パンの上にトマトピューレを薄くひき、刻んだ玉ねぎとパプリカ、ベーコンの代わりに斜め切りにしたソーセージを散らす。チーズはちと似合わないかと思いつつシュレッドタイプのチェダーチーズ。全体的にオレンジだったり赤かったりと普通じゃない色使いの暖色系ピザトーストになってしまった。とても美味しかったから、オレンジ色でも赤色でも、とりあえずかまわない。

刻みキュウリwith魚肉ソーセージ
水菜と豆腐のサラダ
モヤシと卵と豚肉炒め
塩昆布・いかなごの釘煮・いぶりがっこ
ほうれん草、大根、舞茸の味噌汁
羽釜御飯
ビール(キリン ブラウマイスター)

冷蔵庫の中にモヤシの買い置きがあって、「ヤバイヤバイ」とここ数日ずっと思っていた。モヤシの足は早い。買った当日せめて翌日、3日も4日も冷蔵庫に入れておくものじゃない。

「でもさー、ワンピースで、船の上でモヤシ炒め作ってたよね」
「そうそう、"何喰いたい?"って料理人に聞かれて"あっし、モヤシ炒めで!"ってリクエストして」
「モヤシ炒めが出てくるんだよね、ほんとに」
漫画の話なのに「あの足の早いモヤシを積んで出航する船ってどうよ」という話で少し盛り上がってしまい、だから今日はモヤシ炒め。モヤシ大盛り。モヤシは簡単に育てられそうだから、案外船の中で栽培しているのではという話でまとまった(まとめるな)。

なんとなく、王将っぽいモヤシ炒めが食べたいなということで、卵と豚肉で醤油味炒めにすることに。生姜とにんにくで豚肉炒めて、モヤシを加えて更に炒め、適度に炒まったら肉とモヤシを鍋の縁側に寄せて底に溶き卵を投入。あまりいじらずに火を通して適度に固まったところで全体を混ぜて……と、言うのは簡単だけれどなかなか難しく、「ゆるやかに固まった卵が全体に絡む」炒め物を想定していたのに、おぼろ状のポロポロ卵が全体に絡む炒め物になってしまった。卵炒めは難しい。

あとは、ありものの野菜をあれこれ食べてしまおうということで、刻み水菜と手で崩した豆腐を適当に合わせたサラダと、ほうれん草と大根と舞茸を入れた具沢山の味噌汁。あ、キュウリもあった、だったらギョニソーも切ろうかな、と、なんだかんだで食卓には色々なものが並ぶことになった。和風の食卓の時のいつもの光景ではあるけれど、大阪の塩昆布と神戸の釘煮と秋田のいぶりがっこが並ぶ様はなかなか壮観だ(どれもすんごく美味しいのよ〜)。

「あ!"あっし、モヤシ炒めで!"のモヤシ炒めだ!」
と、食卓をひと目見た息子が早々に喜んでくれて、モヤシ炒めはすごい勢いで無くなっていった。我が家は全員、どうやらモヤシが大好きらしい。

5月18日 金曜日
バタートースト
牛乳 with ミルメーク(コーヒー味)

息子はやたらと早起きしたようで、朝ジムに向かう準備をしているだんなとゴニョゴニョと何やら話しているのが聞こえてきた。まだ、6時にもなっていない。

「あ〜、お父さんはチーズトーストかぁ〜」
というようなのんびりとした息子の声が聞こえてきて、そうか、だんなの朝御飯はチーズトーストか、と思いながら私はそのままいつもの目覚まし時計の時間までぐーぐーと眠りこけていた。

「……で?君もチーズトーストにするのかな?」
いつもの時間に改めて起きてから、チーズ至上主義者の息子に確認のつもりで聞いてみると、
「ううん。バタートーストがいい。あの、美味しいバターのやつで」
と思ってもみなかった返事が。息子はカルピス発酵バターが美味しくて仕方ないらしかった。そこまで美味しいと思ったのかと、私はびっくり。じゃあバタートーストにしようかと、食パンに薄く削った発酵バターをまんべんなく散らしてトーストにした。

輸入ものの発酵バターなどには「どうよ、この味!」と言わんばかりに強い主張のあるものがあったりするけれど(そしてその手のものも大好きではあるけれど)、さほど強い風味があるわけでもないのに柔らかで上品な存在感のあるカルピスの発酵バターはとても美味しいと思う。息子がハマるのもわからないではないなぁと思いながら、いつものバタートーストより心もちバター多めなトーストをもぐもぐと。

スティック野菜と茹で野菜 with アンチョビマヨネーズ
チキンコロッケ
マッケンチーズ
アイスティー

今日のだんなは飲み会だそうで、
「んじゃ、何か食べたいものある?どっかで食べて帰りたい?」
と音楽教室帰りの息子に聞いた。そういえば返る答えは決まっていたんだっけと思い出したのは
「うん、それじゃあマッケンチーズ!」
の息子の答えを聞いた直後。そうだよねぇ、マッケンチーズだよねぇ……。

それでも、前回作ったのは息子の誕生日の席だったしと、1ヶ月ぶりのマッケンチーズをすることにした。以前コストコで買ってきた、「箱の中のパスタ茹でるだけ、添付の顆粒チーズソースはバターと牛乳で伸ばすだけ」の簡単キットが、やっぱりいかにもなそれらしい味になるので息子には嬉しいのであるらしい。じゃあコロッケとか買ってきて添えようか?と提案したら、これまた満面の笑みで頷かれた。そんなに「今日は超御馳走!」みたいな顔をされると、用意らしい用意の必要のない献立に私は複雑な心境になる。……サラダくらいは用意しようかな。

で、帰宅途中に寄ってきたコロッケ屋さんで買ったものは、息子はミニメンチカツとハムカツ、私はチキンコロッケひとつ。
帰宅すると、もうあと10分で7時というタイミングだったので急いで湯を沸かしてマカロニを茹で始めた。別鍋でブロッコリーといんげんを茹で、キュウリや人参をスティックにする。ただのマヨネーズを添えるのもあまりに簡単すぎるかなと、叩いたアンチョビを混ぜたものを用意した。

各自の前には、たっぷりのマッケンチーズ。きっと君はいっぱい食べたいんでしょう?と茹でたマカロニの7割ほどを息子の皿によそってやったら、カツと共に見事に綺麗に食べきってしまい、その分少々物足りなかった私はとりあえず野菜はしっかり食べておいた。……コロッケ、自分の分も2つ買ってくるべきだったか。

5月19日 土曜日
久しぶりのホットケーキ、発酵バター乗せて。
焼きたてホットケーキ
自家製苺ミルクジュース

数週間前に、市販のよくある感じのホットケーキミックスを買ってきた。いかにもな味のホットケーキがとても恋しかったのだけれど、息子が私以上に恋しかったようで「いつ食べる?いつ焼く?」と、うるさいうるさい。どうせだったら焼きたてアツアツのホワホワの美味しいところを食べたいと、週末の今日、ホットプレートでどんどん焼きつつ食べることにした。

1袋分の粉がホットケーキ4枚分とのことだったので、2袋分用意する。テーブルの中央にドンとホットプレート置いて、次々焼きながら、焼いたそばから次々食べた。1枚のホットケーキの大きさは、あえて小さめに、直径10cmくらい。大判焼きくらいの大きさのパンケーキを一度に4〜5枚ずつほど、丸くプレートの上に垂らして焼いていった。

「ぼく、2枚!2枚ください!」
「あいよー」
「そっちの1枚もぼくにください!」
「あいよー」

はて、私たちは何枚食べたっけ?これ、まだ2枚目くらいだよね?とだんなと顔を見合わせて発酵バターを薄く削ってホットケーキの上に塗っている私たちをよそに、息子は「君はちびくろサンボの登場人物でしたか」という勢いで次々とホットケーキを食べていく。粉2袋分も生地を作ったら絶対余るぞと思いながら準備したのだけれど、結局最後は「うん!腹一杯!」と宣言した息子と2枚のホットケーキが残るのみとなった。残りは1枚ずつ、私とだんなが平らげた。

それにしても、発酵バターはやっぱり美味しい。発酵バター&はちみつ&ホットケーキ、実に危険な組み合わせだ。

玉子豆腐
焼き茄子withおろし醤油
玉子焼き・いたわさ
ギョニソー・スティックキュウリ・茹でもやし
刺身(マグロ・ネギトロ・カツオのたたき)
しじみの味噌汁
羽釜御飯
ホッピー
焼酎ロック(こいじゃが)

かなり遅めの(そしてけっこうたっぷりな分量の)朝御飯だったので、昼御飯は特に摂らずに夕御飯に突入。

「……刺身、食べたいね」
「あー、うん、私ね、なんだか"さく水"みたいな……安っぽい感じの魚介居酒屋な気分だったよ」
「なにそれ……」

ほら、さく水(=さくら水産)っぽいって言ったらギョニソーだよ、あとスティックキュウリとか、と、きゃあきゃあ話しながらスーパーに行ってあれこれ買ってきた。手頃な価格でサイズのマグロのサクとたたき用のカツオ、ネギトロにしじみ。息子も食べるかなと玉子焼きやかまぼこなんかも買ってきた。"さく水"っぽいんだったらやっぱりホッピーでしょ、と、ホッピーも冷やしておく。

それなりに野菜もないとねと、もやしを茹でたり、茄子を焼いたり。
全体的に、味つけといったら、ポン酢とか醤油とかマヨネーズとかといった夕御飯になったのだけれど、多分そういうのがだんなも私も恋しかったのだと思う。わさび醤油をつけたかまぼこがサイコー、だとか、おろし醤油を添えた焼き茄子がたまんない、だとか、なんてことない食卓だったのに何だかおおいに盛り上がってしまった。

夕方からの雷を伴った激しい夕立ですっかり気温が下がってしまい、ホッピー2杯という気分でもなくなったねと、ホッピーは1杯にしておいて焼酎ロックに移行してなおも飲みつつ、結局マグロとネギトロを少し残しただけで盛りつけたあれこれは綺麗になくなった。案外とかまぼこが人気商品で、何度も追加で皿に乗せる羽目になったのが少しびっくり。あいにくと枝豆やとうもろこしはまだまだ高値で買えなかったのだけれど、なんとなく夏を感じる夕御飯だった。

5月20日 日曜日
宴の準備。
「ミスタードーナツ」にて
 ハムチーズパイ
 ポン・デ・リング
 フルーツミックスジュース

昨夜、焼酎飲んで刺身つまんですっかり酔っぱらって「食器の片づけ……しなきゃねぇ……」と空になった皿やコップをのんびり眺めていたタイミングで、友人一家から「明日一緒に遊びに行きませんかー?」と誘いの電話がかかってきた。茨城の魚市場でお魚買いがてら、大きな公園が近くにあるので一緒に遊びませんか?と。幸い明日の予定は特に無く、お誘いに喜んで乗ることになった。

で、今日は早起き。数十分早く家を出て、ミスタードーナツで朝食を摂ってから集合場所の友人宅に向かった。午前中はまずはその広い公園に行くという話だったので、ちゃんと食べておいた方が良いねとパイを1つにドーナツ1つ。今日は半袖でも心地良いくらいの陽気で、おかわり自由のカフェオレには今ひとつ食指が伸びず、フルーツミックスジュースなど飲んでみた。

「国営ひたち海浜公園」内広場にて
 おにぎり(鮭・肉髭)
 スペアリブバーベキュー・唐揚げ・卵焼き
 たこ焼き・フライドポテト・フランクフルト

早めに出発した甲斐あって、午前中早めの時間に国営ひたち海浜公園に到着。ベンチとテーブルが並ぶピクニックエリアに荷物を置いて、子供たちは早速ボール遊びに興じたり、水遊び広場に突っ走って行ったりした。園内に子供向けのゆる〜い乗り物が多数ある遊園地もあって、普通のジェットコースターはあまりに怖くて乗れない息子もここの乗り物はどれも楽しそうだねぇ、これ乗りたいあれ乗りたいと大騒ぎ。無料で楽しめるアスレチック風のチューブタイプの遊歩道のようなものがあったり、広い芝生の広場もあったりと、本当に広い公園だった。あちこちに花畑もあるらしく、入り口近くの花畑ではポピーの花が満開になっているらしい。

お昼御飯は、友人がおにぎりを沢山作ってきてくれた。おにぎりくらいだけど、お弁当持っていくよと友人が言ってくれて、でも昨夜の我が家は
「誘うの遅いよ〜!今、食材何にもないんだよ、うち……」
という状況。日曜に食べるものは日曜に買いに行けば良いやと、昨日はその日に食べる魚介しか買ってこなかったのだった。なんと米も使い切ったところで、昨日の夜に慌てて注文したばかり。まぁ、園内に売店くらいあるだろうし焼きそばとかフランクフルトとかでも……と思っていたら、スペアリブに唐揚げに卵焼きにと、友人の鞄から次々御飯が出てきたのだった。準備良く、クーラーボックスの中にはお茶やジュースまで。
ありがたくあれこれつまませていただきつつ、追加でたこ焼きなども少しばかり買い足しつつ、風は少し冷たいけれど青空の下でピクニック気分を味わった。

午後はバラ園コーナーを軽く歩いたり、ポピー畑を歩いたり、子供たちはあれこれ乗り物に乗って最後にかき氷食べたり。

友人宅で
 ローストビーフのサラダ・春野菜のバルサミコ酢グリル
 蒸しズワイガニ
 金目鯛の刺身・マグロの中落ち
 殻つき帆立のオーブン焼き
 おつまみいろいろ
 泡盛(与那国2006年限定品/崎元酒造所)

一応、今日のメインイベントは那珂湊おさかな市場で魚を買って帰ることだったりした。私は一度友人に連れてきてもらったことがあるけれど、だんなが来たのは初めて。一緒に歩いて
「うぉ!安い!」
「うぉ!すごい!」
と、あちこちキョロキョロ興味をひかれつつ、それでも本当に欲しいものだけを少しだけ(?)買ってきた。何しろ、普通に「秋刀魚30尾セット」とか「アサリ洗面器一杯」という単位で売られているので、「我が家で消費できるもの」を探すのがそれなりに大変。

戦利品は、5杯で2000円だったズワイガニ(5杯も要らないので、これは友人宅と半分こしようということに)、1パック800円だったのが3つで1500円になったマグロの中落ちパック(500g以上は入っていた)とトロアジ3枚おろしの5尾分パック、殻つき帆立3つのパック。そして2尾で1500円だった、そこそこの大きさの金目鯛。アサリが実に美味しそうだった(でも単位は洗面器……)し、イシモチやメバル、カサゴなんかも手頃なサイズですっごく安いものがたくさんあったのだけれど、そんなに生魚があっても食べきれないなと、それだけで買い物を終えて市場を出た。

で、帰宅の途につきつつ「このお肉屋さん、良いのよね」と筑波の「マルゲンミート」に寄り道して、牛スジ肉や豚バラ肉、ベーコンなどをお買いあげ。
「ここまで来たらさぁ……」
「うん、Tさん家、近いよね」
「ダメもとで、夕飯一緒にする?って誘ってみる?」
という話になって電話して、そして夜は急遽Tさん宅に突撃することになった。外出中だったTさんは夕方遅くに帰宅するとのこと。夕飯、是非御一緒に!と快く承諾いただけたので、「どれを今晩の食材にするか」をごにょごにょ皆で話し合い、デパ地下のお総菜屋さんで買ったサラダ数点と魚介あれこれを抱えてT邸に突撃した。

「金目鯛、さばいていい?」
「いいよ〜」
「内蔵、置いてって、いい?」
「うん、それは持ち帰って?」
「……」
「冗談、冗談ですよ」

そのくらいの軽口の叩ける仲ということで、でもお言葉に甘えまくって調理器具借りて食器借りて、蟹を蒸したり帆立を焼いたりと大騒ぎ。30分ほどして、食卓にはずら〜りと「今日の戦利品」が並べられた。2尾のうちの1尾の金目鯛を刺身にして、大量のマグロの中落ちは深皿に。殻つき帆立はオーブン焼きにして、あとは蒸し蟹。中落ちがあるから御飯だけ炊いておいてくれる?とお願いしておいたので、子供達は早々に「中落ち丼」から堪能している。

で、食卓には、目にしたこともないような素敵な泡盛。「どうせうちは飲まないから、料理酒になっちゃうから」とTさんが出してくれたのは、120本限定の泡盛「与那国」。「蔵内特別限定販売酒」「地釜式蒸留黒麹仕込み」「限定品」の文字が眩しい4合瓶、だんなと2人でロックにして酌み交わして
「……!!!」
「なんじゃこりゃ!」
なんじゃこりゃなんじゃこりゃ美味しいねぇ、良い香りだねぇと、私とだんなは泡盛が止まらなくなってしまった。我が家の酒もそう悪いものは買っていないはずなのだけれど、この泡盛は美味しい。すごーく美味しい。

そして食卓には美味しいものばかり。脂の乗りまくったトロンとした金目鯛に、ムチムチした歯ごたえが嬉しい新鮮な帆立(オーブンで焼いてバターを落とした)、そして地元で買う安っぽい"ニセねぎとろ"とは比較にならない美味しい中落ち。会話も御馳走になって、さんざん飲み食いして次々皿が空になり、最後はクラッカーやチータラや沖縄のピリ辛味のサラミ風ソーセージ、ポテトチップスまでテーブルに並び、それが7割方片づいたところでお開きになった。

友人夫妻に我が家まで送っていただき(いや、ほんと、お世話になりました……)、帰宅は11時半、寝たのは日付が変わってから。ものっすごく充実した一日で、息子も「今日は日記、書くこと多すぎだなぁ……」と呟いたほど楽しかった様子。良かった良かった。楽しかったね。
(そして我が家の冷蔵庫は魚介と肉でパンッパンに……)