食欲魔人日記 11年01月 第1週
1月1日 土曜日
なんか、昨日のお昼もカツだったような気がしますが……
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温泉卵 焼き海苔 納豆
レタスとトマトのサラダ
紅白なます 黒豆
鰆の塩焼き 海苔の佃煮 いたわさ
漬物盛り合わせ
お雑煮
御飯
お茶
お部屋でカフェオレ

今日の起床は7時。
やった、朝食までちょっと時間があるぞ〜と大浴場に向かったら、いつもはガラガラな大浴場が今日ばかりはけっこうな混雑。大晦日から元旦にかけて荒天だと聞いていたので覚悟していたというのに、今朝の蔵王は雲もそれなりにあるものの青空も見えるほどの良い天気だ。
 
「"元旦はスキーしないで部屋でゲームしてようか"って言ってたのに……」
この天気じゃあ滑らないわけにはいかないわよねぇ〜、と、湯船で肩やら足やら地味にストレッチしてみたり。蔵王は雪質が最高な代わりに天気に恵まれないのが常なので、これほど良い環境で数日滑れるというのは滅多にないこと。
 
食堂での朝御飯は、なますが出て黒豆が出て、「おせち料理」が出たわけではないけれど、なんとなく「お正月」。しかも汁物はお雑煮。
 
昨年も同様だったので山形のお雑煮がこういう感じなのかな、というそのお雑煮は、醤油味ベースで鶏肉とごぼう、大根人参入りのもの。野菜は千切り。
「ここに舞茸が入ったら、秋田のお雑煮に限りなく近い感じになるよね」
と話しながらもぐもぐ。
 
蔵王に向かう時に利用したタクシーの運転手さんの訛も、笑っちゃうくらい秋田に住む親戚たちに近いものがあって、ああ蔵王が好きなのは東北地方ということでどこか身近な感じがするからかなー……なんて思ったり。
 
だんなは関東風の雑煮で育ったはずなのだけれど、結婚してから秋田風(=きりたんぽ鍋的な具材が入ってる)のを作ったら
「これ美味しい!ずっとこの雑煮でいい!」
と、すっかりそれがお気に入り。だから我が家は年末に小松菜を買うことはなくて、いそいそと舞茸や三つ葉を買ってくるが常になっていた。
 
自分では何一つ準備する必要がなく、祝い膳でお正月らしい朝御飯をいただいて、元旦から何時間も電車に乗っての「ご挨拶詣で」も必要なし。これだけでも最高に天国なのに、窓の外は見事な「スキー日和」。
 
気が急いてしまって、どことなく急ぎ足で朝食を終えてから、「今日も滑るぞおぉぉぉ」と早々に身支度した。

蔵王温泉「雪ぐら」にて
 カツ丼 \750
 玉こんにゃく \100
 生ビール \500

「……しまった……ずーっと天気悪いつもりでいたから、ろくな日焼け止め持ってきてなかったんだよね……」
これ、絶対日焼けするよね、盛大に……と思いながら、サングラスで"パンダ焼け"になるのは避けたいなと、天気が良いのを良いことにサングラスもゴーグルも無しで午前中滑りまくること2時間半ばかり。
 
2011年元旦の蔵王スキー場、百万人ゲレンデあたり 朝のうちはそれなりに雲があったものの、あれよあれよと雲が晴れ始め、昨日は白く煙って何も見えなかった百万人ゲレンデもこの最高のコンディション。
 
なのに、写真にあるとおりにゲレンデは相変わらずガラガラで、雪山スポーツの人気の無さがありありと感じられた。
 
ゴンドラに乗る時だけはそれなりに(といってもせいぜい10分くらい)待ったりするけれど、リフトなどの待ち時間はゼロ。雪質も最高できゃっきゃ言いながら頂上まで行って10kmのロングコースを滑り降りたりした。
 
お昼は、中森ゲレンデの麓にある定食屋さん「雪ぐら」で。
安くて美味しい、お気に入りのお店だ。何しろゲレンデのレストランで食べたら普通に1000円超えてしまうカツ丼が750円。息子の好きな感じのラーメンもあるし、カレーも定食もあるし、と、「スキー場食べたらこういうの食べたい」を一通り押さえている。そしてなんといっても、ここの玉こんにゃくもとっても美味しい〜♪
 
玉こんにゃくとビールね、と早々に注文して、湯気のたつほっかほかの玉こんにゃくにかぶりつきつつ、料理を待つ。
 
私が選んだのは、「ゲレ食と言ったらこれだ!」のカツ丼。昨日はカツカレーを食べていたような気がするけれど、気にしない。
このお店のカツ丼は、面白いことに山菜とか椎茸が入っていて、別に「山菜と椎茸はカツ丼に必須!」と思っているわけではない(実際私は入れない)のだけれど、この店のこのカツ丼を食べると「あー、そうそうこれこれ」と、ホッとした気持ちになる。
 
しっかり食べた後は、「また滑るぞ〜」とゴンドラに乗ってまた上まで。

蔵王のスキー宿にて
 先附:鯉の甘煮 菊煮凍り 大根卸し 針生姜
 前菜:バイ貝煮 秘伝豆と数の子和え
       三色手綱巻き 鴨サクランボ煮
 お造り:カンパチ サーモン 甘エビ 妻一式
 焼物:鯛塩焼き 南瓜煮 ライム はじかみ
 煮物:筑前煮
 揚げ物:牡蠣おかき揚げ 華かんざし しし唐 本しめじ レモン
 鍋:山形牛肉赤ワインしゃぶ煮 柚子胡椒 ポン酢
 酢の物:鰆叩き 唐辛子ジュレ掛け 胡瓜 すだち 紅花卸し
 お椀:山形名物芋煮汁
 香の物:青菜漬 ぜんご漬
 デザート:メロン みかん いちご

2011年元旦の蔵王スキー場、午後になってますます晴れてきました 午後になると、ますます青空が綺麗に見えてきた。
 
でも、昨日も一昨日も本格的に滑っていたから、実のところ肩はバリバリ、足はガクガクでたいそうお疲れ。
 
今回まだ行ってない方面のゲレンデに行ってみましょう、と、ゆるゆるとスキー場マップ左側に位置する上の台方面まで行ってみたりした。ロープウェイやスカイケーブル使って、標高差500mを数回往復。最後はもう足のコントロールが全然効かないほど疲れてしまって、最後必ず通らなければいけない中級者向けコース(いっつも私はここでコケるので、私にとってはトラウマコース)では2回も転んで、ガラガラなのを良いことに「……つっかれたー……」としばらく立ち上がれないようになってしまうほどだった。もう、雪を布団にして眠ってしまいたい。
 
で、この晴天下、あと2時間ほど滑っていたいところだったけれど、2時前に宿に帰還。温泉浸かって風呂上がりにチューハイ飲みつつ、チョコ菓子つまんでまったりした。
 
スキー宿にて、元旦の夕御飯。酒の肴っぽいのがたくさん♪ 毎年の恒例で、夕飯時には升酒が振る舞われた。
 
地元山形の日本酒を升に入れてくれ、宿の名前の入ったその升は持ち帰ることができる。
 
お代わりももらって2杯ほど飲みながら、「酒の肴」的なメニューが多いのをこれ幸いと楽しんできた。
 
「鯉の甘煮」は、秋田でもよく食べる。正月料理というわけではない……と思うけど、寒い季節に親戚の家に遊びに行くとよく食卓に上ったメニュー。山形でも食べるんだなぁ……と、感慨深く懐かしい味を堪能した。
 
淡泊なホロッとした身が良い感じ。バイ貝に数の子、一口サイズの鴨肉にはさくらんぼの甘く煮たものが挟まれていたりして、揚げ物に牡蠣、お頭つきの小さな鯛なども。
 
卓上の紙鍋でいただくしゃぶしゃぶも、「料理2品ぐらい少なくして良いから肉2倍にしてください……」と思いたくなるほどの良いお肉。毎晩、紙鍋の鍋ものが供されたけれど、息子はこれがお気に入りらしく、この料理だけは毎回ほぼ完食していた。牡蠣とか貝とか和え物とかは、やっぱりお子様的には嬉しいものではないようで。
 
シメの芋煮汁もたいそう美味しくて、お代わり欲しいなぁ……とほんのり思いつつ、でも思うだけで「お昼にさんざんカツとか食べてるし、私……」と自重。
夕食にお酒が入ったこともあって、部屋で続きの晩酌は止めにして、食後は家族でゲーム三昧。モンハン、めでたく家族揃って"ハンターランク6"になった。 
家族皆PSP抱えて(もちろん電源ケーブルもテーブルタップも持参なわけよ……)、
「誰からやる?」
「ジンオウガ、全部で6匹倒さなきゃなのか……」
「防具一式できそうな勢いだよね」
「いいや、武器に碧玉必要だし、私」
と、狩り三昧だった元旦の夜。あ、でも寝る前にちゃんと温泉も堪能しに行ったのよ。蔵王滞在中は一日最低3風呂が基準。

1月2日 日曜日
お昼の「スタミナ定食」。なんと3日連続トンカツ食べてました、私……。
蔵王のスキー宿にて
 温泉卵 焼き海苔 納豆
 ハムサラダ
 卯の花 青菜のおひたし
 鯖の塩焼き 田作り 昆布巻き
 漬物盛り合わせ
 お麩と豆腐の味噌汁
 御飯
 お茶

そこそこの宿泊客がいるのに、あまり大浴場で他の人とかち合うことがないのだけれど、朝だけは別。朝食前に一風呂をという人は少なくないので、朝食の30分ほど前はけっこうな混雑になる。それに混じって私も朝風呂。うー、二の腕痛いな。太股も痛い。ふくらはぎも痛い。腹筋と背筋も痛いし、要するに体中痛い。
 
それでも、数年前に迎えた「未曾有の筋肉痛を抱えてのクリスマス」ほどの状況にはなっていないので(あの時は体力バカな息子とだんなと共に朝9時から午後4時近くまで滑りまくってそんな事態になったのでした)、「まぁ……今日も滑れるかな、大丈夫そうだな」と。昨日ほどには良い天気ではないけれど、今日も雪はなく、風もなく、モヤもかかっておらず、とても良い感じの蔵王スキー場。
 
朝御飯は、田作りあたりで"なんとなくお正月"な感じの、でもいつもな感じの品揃え。
「そろそろパンが食べたい……カフェオレとトーストとベーコンエッグ、あとチーズとかヨーグルト……」
と、そろそろパン食&乳製品への欲望が頭をもたげつつあるなか、「でもこのゲレンデのコンディションだったらもう1泊伸びても歓迎だなぁ」と思ったりもして。

蔵王温泉「雪ぐら」にて
 スタミナ定食 \1100
 玉こんにゃく \100
 生ビール \500

今日はチェックアウトを控えての荷物整理やら何やらでちょっと遅めのスタート、午前10時からのスキー。
「ですので!今日は遅めのお昼ということでがっつり滑りまくってから午後1時頃にお昼ということにしたいと思います」
「賛成でーす」
と、ロープウェイに乗り込んで、黒姫行くぞー大森行くぞーと、5km超のコースを何度か滑る。
 
「奥さん、大丈夫ですかー」
「お母さん、ダイジョウブー?」
と、息子やだんなに声をかけられてしまうほど、そろそろ私も疲れてきた。リフトに乗った途端に「つ、疲れた……」と脱力してしまうのに、でもリフト降りてゲレンデに立つとなんとなく滑れる気になってしまうのがスキーの恐ろしいところ。結局午後1時くらいまでおおいに滑りまくってしまった。
 
お昼御飯は、昨日と同じお店「雪ぐら」で。
「疲れました、私スタミナいきます、スタミナ定食行きます」
と頼んでみたスタミナ定食は、トンカツと牛焼肉、その上にニンニクチップ、うさぎさんリンゴ、筍と山菜の煮付けの小鉢が2つと漬物と味噌汁と御飯……という、なかなか良い感じに「スタミナ」な盛り合わせなのだった。
 
あはは……私、蔵王来て3食連続これでトンカツよ、最初がカツカレー、次かトンカツそして今日はトンカツ入ったスタミナ定食……と、狙ったネタみたいな展開になってしまって笑うしかない感じ。
 
卓上には、隣接したお土産物屋さんで扱っている「牛たんふりかけ」もあって、ふりかけばっさばさかけながら定食を平らげた。板の上乗って滑っているだけなのに、スキーって案外疲れるのだわー。

新幹線車内で
 玉こんにゃく・煮玉子
 揚げまんじゅう
 缶ビール
 
帰宅後に
 「アカシア」のロールキャベツ・コロッケ
 「ほんのり屋」の塩鯖おむすび
 麦茶

遅めの昼食後は、荷物預けていた宿に戻って帰宅の準備。昼食後にコンビニ寄って「お風呂上がりに飲もう」といちご牛乳などを買い込んで、それは宿の裏手の雪が積もったところにこっそり埋めておいてみた。お風呂入ってスキーウェア脱いで荷造りして、「では」と雪から掘り起こした冷たいいちご牛乳の美味しいこと美味しいこと。
 
バスターミナルへ向かう道中で美味しそうな揚げまんじゅうも買って、山形に着いたところで今度は地酒も買って、最後は山形駅の新幹線ホームで玉こんにゃくとビールを購入。
 
この、山形駅新幹線ホームのお店が素晴らしくて、毎年訪れるたびに魅力的なメニューが増えていく。玉こんにゃくを売っているだけでも素晴らしいのに、「牛すじ大根」「芋煮」なんてメニューまで登場するようになった。今日はあいにく牛すじ大根は品切れ中で、代わりにと煮玉子も1人1個もらってきた。新幹線の中で食べられるようにカップに入れて蓋してくれ、お箸もつけてくれる。
 
最後の最後まで良いよ山形は、最高……と、新幹線の席で玉こんにゃくをもぐもぐ。連日たっぷり寝ていたというわけではなかったので睡魔が襲ってきたけれど、結局帰りの新幹線の中もずっとモンハン三昧だった。
 
東京駅到着は、ちょうど駅構内のグランスタが閉まる少し前。
「何か夕飯買って帰ろう」と、アカシアでロールキャベツと、閉店前のまとめ売りをしていた揚げ物セットを買って、あとは御飯もチンしたりしなくて済むようにとおにぎり屋さんで1人1個おにぎりを。
 
あと気になるのは留守番をしてくれている猫たちの状況だねと、急ぎ家に帰ってみたら、いつもは「あんただれよ?」とつれない風に出迎える猫たちが
「帰ってきたのかニャー」
「御飯コーナーを見るニャ、空っぽなのニャ」
「おなかすいたのニャー」
と、足元にまとわりついて大騒ぎ。おかしい……気象トラブルとかで帰宅が明日の朝になっても大丈夫なようにと、かなり多めのドライフードを用意していったはずなのに……と思いながら「ごめんねごめんね、今帰ったからね」と、上着も脱がないまま猫御飯の準備から。
 
さんざん文句を言った後はベタベタと甘え始めた猫たち(開けようとするスーツケースによじのぼる、中に入って寝そべる、洗い物出して片づけようとしたらその上に乗って腹出してごろごろする……)をあしらいながら、人間達もさささっと夕御飯にした。
 
生クリームなどの乳製品を入れていないのに白く濁ったトロリとした塩気強めのソースにキャベツたっぷりのロールキャベツを頬張って、
「で、揚げ物セットで何だったの?」
「ミートコロッケが4つでしょ……あと、栗入りのクリームコロッケ、だったかな、それ2つ」
「じゃあ僕、ミートコロッケ2つねー」
と、フライも適当に分け合って。なんかこの状況、激しくデジャヴだわと思ったら、去年の1/2もまんま同じような感じの夕御飯なのだった。蔵王から帰ってきてグランスタでアカシアのロールキャベツ買って帰宅。なんだか「お約束」になりつつある。