食欲魔人日記 04年03月 第5週
3月29日 月曜日
スティック野菜と海苔マヨネーズ
フルーツグラノーラ with 牛乳
北海道乳業 いちごミルクヨーグルト

最初に同じような風邪をひいたのは息子だった。鼻水と咳だけがひどいようなその風邪が私に伝染ったのは多分3〜4日前。だんなに伝染ったのは昨日あたり。で、一家揃ってげほげーほやったり喉の痛みに苦しんだりしているのだった。諸悪の根元は、寝込むこともなく非常に元気。

だんなも私も声を出すのがつらいような状態で、だんなに至っては「朝御飯はヨーグルトだけでいいや……」という状態。それでも今日は午前中にとあるイベントを控えていたので、全員で起きて朝御飯を食べた。

私と息子はちゃちゃちゃっと簡単にフルーツグラノーラに牛乳をかけて。本日のヨーグルトは、だんなが見つけて買ってきてくれた北海道乳業の「いちごミルクヨーグルト」。あまりにも森永社の練乳いちごヨーグルトばかり食べているものだから、「他にも美味しいいちごヨーグルトがないかなぁ」と試すことも多いのだけれど、今回も
「んー……やっぱり森永のがいい……」
「あのプルプル感とか練乳感がね……」
と言い合う展開になった。アレを越える好みの味はなかなか見つからないものらしい……。
今ちょっと調べたところ、先月末から練乳いちごのむヨーグルトなんてものも出ているとか。うう、こっちも美味しそう……。

稲毛 「サンドイッチ工房」の
 いちごサンド
 いちごバナナサンド
 卵サンド
……を息子と半分こ
牛乳

「ぼくも、おとーさんとおかーさんと同じみたいに、ジムに行ってみたいなぁ」
とここ数ヶ月言っていた息子。先日の「ぼくも、おかーさんみたいにピアノ弾きたいなぁ」に応じて音楽教室の体験教室に行ってみたのに続いて、今回はジム体験に。今日から3日間、私とだんなが通うジムの短期子供教室に入れてみることになったのだった。週1などのコースに出ている子供たちもいるし、息子のようにお試し気分でやってくる子供たちも少なくないらしい。
これまで習い事にはぜーんぜん、息子はもとより私も興味がなかったのだけど、やりたいと思うようになったのだったら出来る範囲で協力はしてやろうかな、と。

習い事は何しろやったことがなかったし、息子は自分が好きなように走ったりボール触ったりできると思っているようだけれど実際はトレーナーの言うとおり動かなければならないしで、きっと「ぼくはこっちをやりたいのに、なんでやっちゃいけないの?」なんて理想と現実の狭間で動けなくなっちゃったりするんじゃないかなぁ……と、ガラスの向こうで整列する息子を内心ハラハラしながら見守る私。1時間後には満面の笑みで汗びっしょりで出てきた息子を出迎えることになった。ああ、4月から通いますか。是非通いたいですか。そうですか。……入会手続きして行こうか。

準備運動してストレッチしてボールを使ってバスケの真似ごとやサッカーの真似ごとして、最後はマットででんぐり返しや後ろまわりの練習をして……というコース、ストレッチやマット体操はやったことがないからか何やらぐにゃぐにゃしていたけれど、息子は母が思っているよりかなりまともにバスケのドリブルやサッカーのシュートができていた。「こんなもんじゃ運動が足りねぇ」とばかりに、待ち時間は自主的(?)に、ぴよんぴよんとその場ジャンプなどをしていた息子、そりゃもう楽しそうだったので、春からはジムと音楽教室に通うことになりそう。私などは、幼い頃は「ピアノなんかに行くより、家で遊んでいたーい」と思っていたものだから、息子の情熱やら外向的な性格にはいつもちょっと驚かされる。知らない人に囲まれていても、全然問題ないのねー。

「んは〜、つかれたよ。のど、かわいたよ。おなか、すいたよ」
11時半にそのコースが終わるなり、そうまくしたてるように言われたので、スーパーの一角にあるサンドイッチ屋さんでいくつかサンドイッチを買ってきた。息子と私の意見の一致により、ホイップクリームと共にいちごが挟まったもの1包み、いちごとバナナが挟まったもの1包み、1つくらいは甘くないものにしよう、と卵サンドも1包み。断面を美しく見せつけるようにラッピングされたそれらのサンドイッチは、「断面だけは立派だけれど」というちょっとトホホなものだった。イチゴもバナナも、その断面に見える分量しか挟まれておらず、見えないところはパンと薄く塗られたクリームだけ。

「……いちご、半分カットのがたったの3個だけかよー」
「さんこだけかよー」
とグチグチ言いながら全てのサンドを半分こ。今度は生クリーム買って、いちご買って、家でフルーツサンド作ろう。そちらの方が美味しくて満足できるものが作れそうだわー。挟むものは、苺とバナナは必須として、あとは缶詰のパインとか。パパイヤやマンゴーも似合いそうね。キウイを入れるのは私はあんまり好きじゃないのよー(ていうか、私はキウイがちょっと苦手……)。

春キャベツのスープ
スティック野菜 海苔マヨネーズ
焼き豚スライス
昨日のお弁当の残り少々
御飯
ビール(モルツ)・麦茶

昼食後に風邪薬を飲んだら、くーっと眠くなってしまった。いつものように、柏餅状態で布団にくるまる。私はいつもベッドで昼寝をするとき、「これは昼寝なのよ昼寝、本気じゃないのよー」とアピールするように掛け布団の上に斜めの体勢で横になり、掛け布団をぺろっとかけて寝ているのだけれど(だから端から見ると巨大な柏餅……)、気がつくとちゃんと枕があてがわれていて、つけっぱなしだったテレビの音量はきゅーっと低くなっていた。
「おかあさん、おはよー。まくら、うれしい?テレビの音も、うれしい?」
いつも通り、息子の仕業だった。私より細やかな気遣いをみせる5歳児……(必殺技は膝蹴りからのスタナー及びピープルズエルボー←プロレスの技)。

さて、相変わらず喉が痛い夕御飯、ぐだぐだに煮たキャベツが食べたい気分で、昨日のお弁当の残りがごく少量あるしなと、イタリア風にパン粥にすることにした。参考にした本(『カフェデリそうざいアイデア集』日高良実著・柴田書店)にはベーコンを炒めてキャベツや玉ねぎを加えろとあったのだけれど、いざベーコンを切ろうとしたら、あっけなく腐ってた。
「いやーん。ベーコンがないとなると……焼き豚?腸詰?……激しくちがーう……」
がさがさと冷蔵庫内をひっかきまわしたところ、こちらはまだ腐っていなかったソーセージを発見。ざくざくっと切ったソーセージを炒め、刻んだキャベツと玉ねぎを加え水を加え顆粒鶏がらスープをパラッと入れたら煮込んでいく。目指すできあがり時間の15分くらい前にじゃがいも加えてぐずっとなった風に火を通せばできあがり。あとの味つけは塩と、最後にふった黒胡椒のみ。

昨日の残りのスティック野菜にKさんの海苔マヨネーズを添え、ちと物足りない分量だったので茹でたミニアスパラも追加。あとはほんの1切れずつ、1口ぐらいずつ残った昨日の豚肉のパテとかロシア風ポテトサラダとかピクルスとかオリーブをちょこちょこと。全体的に肉っけがない献立になってしまったので、手持ちの焼き豚をスライスして、以上、簡単な食卓の準備が整った。煮込んだスープは、こんがりトーストしたフォカッチャ(もちもちっとしたイタリアパン)の上からかける。グジュッと汁を含んだパンで、パン粥のような感じになる。

「でも、パン粥の口当たりって、御飯を愛する日本人にはあまり合わないものなのかもね」
と思いながら盛りつけてみると、スープの味はともかく粥状態のパンはやっぱりいまいち不評。だんなはとっとと冷凍御飯をチンしはじめ、息子には「このパンはね、いらない」とあっさり却下された。うーん、けっこうそれなりに、美味しかったと思うんだけど。

ところで、海苔マヨネーズはきょう改めて舐めてみても、やっぱり美味しかった。茹で野菜、生野菜にとてもよく似合うそれは、たっぷりの海苔(水でグジュッとペースト状にしたもの)をマヨネーズに混ぜただけみたいな感じなのだけれど、そのほのかに和風な味が和食にも洋食にも適度に似合いそう。
「……ってことは、御飯にも似合うかも」
と御飯に乗せて食べていただんなが「うまっ!」とはしゃいでいた。ツナマヨおにぎりがあるなら、のりマヨ御飯もアリってことで。

3月30日 火曜日
なんか、野菜が無性に食べたいのよねぇ……
「大円」のうどん ぶっかけ(風)
麦茶

息子のジム体験「3日間短期集中コース」だか何だかの2日目の今日。
昨日は運動を終えるなり、
「おかぁさーん、ぼくはもうね、おなかすいちゃったなんだよー」
と泣きが入っていた息子だったので、今朝はしっかりどっしりとうどんを食すことにした。毎週火曜の朝はジムに行くことにしている我が夫だけれど、風邪ひきということでジム抜きの遅めの出勤。家族皆でうどんを啜ることができた。

冷凍讃岐うどん、「大円」というお店のうどんを茹でる。具沢山の"ぶっかけ"が名物のお店なので、
「やっぱりぶっかけっぽくしなくちゃね」
と、揚げ玉をトッピング。あとは刻み万能葱くらいしか用意しなかったので、「ぶっかけ」というより「ぶっかけ風?」という感じ。細切りにしたナルトとかワカメとかが入ると、もうちょっとそれっぽくなるのだろう。

ねっちりもちもちした長い麺。粘るようなコシがあって、
「ああそうそう、こんなうどんだった……かなー?」
と、微妙に香川の味を思い出した。讃岐うどんもすっかり有名になってしまって、畑の中の小さなお店にも全国からお客さんが来るようになったらしいのだけれど、今も変わらず美味しいかなぁ。香川……行きたい……。

稲毛 「ポパイ」の
 卵サンド
 ツナサンド
 フルーツサンド
牛乳

香川に思いを馳せつつ、向かったのは近所のスポーツジム。2日目の今日の種目は平均台(息子、初体験)&跳び箱(これまた初体験)。よれよれひょろひょろくねくねべちゃっと頼りなく動いていたけれど、汗みどろの本人は今日も笑顔で
「楽しかった!がんばった!」
と帰ってきたので、多分何も気を揉むことはないんだろうなぁと思う。ていうか「できなくて悔しい」とかいう思いはまだあんまりないみたいで、「これをやりますよー」というトレーナーの言葉にハイハーイと御機嫌に動き、「あら、できたー」「ありゃ、できなかったー」は彼にとっては等価値らしく、どちらになっても同程度に上機嫌なのだった。

一人っ子はマイペースなのんびり屋が多いと言うけれど、一人っ子だった私は割とギラギラガツガツした子供(イヤな子供……)だったので、彼のマイペースっぷりは羨ましくもありちょっとやきもきする気持ちもあったりする。まぁ、できる範囲でがんばれやー。

昼御飯は、昨日に引き続きサンドイッチ。昨日購入して食べたフルーツサンドが激しくイマイチだったので、いっそ自作してしまおうかと思っていたところ、Web日記書き仲間(そして千葉仲間)のKさんが、
「そっちに"ポパイ"っていう、女子高校生御用達のサンドイッチ屋があったんだけどー。今もあるかなー?」
と教えてくださった。場所を調べ、図書館の近くだったので借りていた本を返却ついでに小さなそのお店を目指してみた。

カウンターだけの小さなお店、ショーケースには10種類以上のサンドイッチが整然と並んでいて、奥にはサンドイッチ屋さんにしてはけっこうな広さの厨房が見えた。コロッケサンドや海老クリームコロッケサンドなどの揚げ物サンドも何種類かあり、あとはスタンダードにハムサンドとかツナサンドとか卵サンド。フルーツサンドも1種類あった。挟まっているのは、缶詰のミカンとパイナップルみたい。
「ぼく!フルーツのサンドイッチ!」
「はいはい……あと、卵とツナ買ってみようか。半分こしよう」
素朴なパッケージのサンドイッチを、合計3個買ってきた。

刻み玉ねぎときゅうりがざっくり混ざったようなツナサンドも、ちょっと塩気が強めだったゆで卵のマヨネーズ和えが挟まった卵サンド、どちらもとても素朴な味。ショーケースでこちらに向いている断面の部分だけが具が変に厚盛りに……なんてこともなく、均一にちゃんと具が挟まったごく普通のサンドイッチだった。でも、この"普通"が実はあんまりなかったりするのよね。

ただ、フルーツサンドだけは今回もちょっと残念な味。缶詰のミカンというのは"フルーツサンドに入っていてもいいけれど、それがメインとなるとちょっと寂しいかなぁ"という印象が私はあったりして、更に悲しいことに、使われているのはどうやら植物性油脂のホイップクリーム。よくある、既にホイップされていて冷凍商品になっていて、解凍すればすぐに絞れるという類のもの的な風味がした。乳臭さが少しもなく、ふわっとした口当たりだけはあるけれど油っこいだけのホイップクリーム。
「うぇーん、違うよ。フルーツサンドってのはこれじゃなくて、こうじゃなくって……」
と、今日も少々泣きが入る昼食となった。……大体、200円くらいで美味しいフルーツサンドを食べようってのが間違いなのかもしれない(ちゃんとした生クリームやフルーツを使うとなるとやっぱり……)。

よし、今度こそ理想のフルーツサンドを。自分で作ろう。

鶏肉のトマト野菜煮込み
春キャベツのスープ
茹でミニアスパラの海苔マヨネーズ(食べ飽きぬ)
オリーブフォカッチャ
アイスティー

だんな激ジョブにて、本日は息子と2人の晩御飯。ちょいと久しぶりに、息子の好きなクリーム味のスパゲティでも作ろうかなぁと思ったのだけど、どうもその気になれない。
「こう、野菜をぐだぐだに煮たのが食べたい……今日も」
と、昨日コンソメ味のキャベツやじゃがいもの煮込み料理を食べたばかりなのに、今日もまた茄子を炒めてトマトと一緒に煮たりしている私だった。昨夜のスープもまだ残ってるし、オリーブ入りのフォカッチャもあるし、ちょっとイタリアンな風情の肉料理でも作れば十分夕食になるかなぁと思い、準備。

オリーブ油で茄子を炒めて、更にピーマンとにんじんも加えて炒め、ざく切りにしたトマトも加えたら水と顆粒コンソメ加えてことこと煮ていく。仕上げ間際にブロッコリーも加えたらできあがり。塩と胡椒で味を調整し、
「……旨味が足りない?」
と醤油をひと垂らし。何にでも醤油入れりゃ良いと思っているところ(インド風スパイス煮込みにも入れたりする)が私の料理センスの限界だと常々思う。でも便利なんですもの、醤油。アメリカ人もソイソース、大好きですから……(だから何だと言うのだ)。

で、野菜煮込みにはにんにくを入れなかったので、鶏肉に塩胡椒しておろしにんにくを擦り込むようにしてから焼き付けていく。にんにくつけたところから焦げていくけれど、細かいことはあまり気にしないでじゅうじゅうと鶏もも肉に火を通し、野菜のソースをぶっかけたらできあがり。楕円の皿に肉を盛りつけたらオーブンで温めたフォカッチャを添え、楕円の皿に質感が似ていた器(元々プリンが入っていたケーキ屋さんの器)にスープをよそってワンディッシュプレート。茹でたミニアスパラガスに海苔マヨネーズを添えたものは皿に乗りきらなかったので別の小皿に盛りつけて出した。

「……ぴーまんだ……」
好き嫌いがあまりない息子も、さすがにピーマンは苦手。「なすもね、あんまり好きじゃないかも……」その後ごにょごにょ呟いていたけれど、容赦なく角切り野菜がざくざく入っているソースなのだった。嫌いな食材だからといって、粉末のごとくに細かく刻んで料理に混ぜて食べさせたところで、それは一向に克服したことにはならないのだから、嫌いなものは嫌いなもので気にせず食卓には出すようにしている。

いいから食べな、一口食べてみて、どうしても苦くて不味くて我慢できないってんだったら、それだったら残していいから、と告げて観察していたのだけど、最初に好物のブロッコリーを食べ、丁寧ににんじんをより分けてそれを食べ、合間に鶏肉をもりもり食べ、スープを飲み、パンを平らげ、最後に「のこっちゃった……」という顔をして茄子とピーマンをもそもそと食べていた。一応、完食。自分をふりかえると、こんな野菜を煮たのなんか(しかもトマト味!←かつてはトマトが何よりも嫌いだった)、大学生になるくらいまで食べられなかったんじゃないかという勢いだったので、我が息子の手間のかからなさっぷりといったら血の繋がった息子とは思えないほど。エライエライエライエライ!と1万回くらい誉めたいところだけど、「よっしゃー、エライッ!」と一言で終わらせて「ごちそうさま」。今日もよく食べました。

3月31日 水曜日
チンジャオルースーでございます
ピーナッツバターこてこてパン
牛乳 with ミルメーク(コーヒー味)

息子のジム体験も今日で終了。短期講座が今日で終わり「続けたい人は春からの週一コースに入ってねー」ということになる。今日も目覚まし時計が鳴った直後、誰よりも早く起きて活動し始めた息子。いつも通りパワフルだ。

先日人形町のパン屋さんで買ってきた「自家製ピーナッツバター」を心ゆくまで味わいたいと、昨日厚切り食パンを買ってきた。トーストしない、そのままの食パンにこてこてとピーナッツバターを厚塗りに。最初に厚さ2mmほどに塗って囓ってみたのだけれど、
「ちがうっ、私の求めるピーナッツバターパンはこんなもんじゃないっ!」
とピーナッツバター追加塗り。厚さ4mmほどに塗ったらなんともいえない良いピーナッツバター感溢れるパンになった。そうそう、これこれ、こんな感じ。このこってり感が懐かしかったのよ〜、とかぶりつく。

買ってきたピーナッツバターは、かなり白っぽくてふんわりとしていた。多分、バターではなくマーガリンがベースになっていると思うのだけど、さほどくどくなくてホイップクリームでも混ぜられているかのように空気を含んで軽い食感。美味しかった。

「重吉」のおにぎり(たらこ・ネギ味噌・鶏から揚げ)
ペットボトルのお茶

今日はなかなか良い天気。昼過ぎまでは青空が見られそうだったので、もう一度お花見をしたいなぁと思い立つ。千葉駅から歩いていける千葉公園にはそこそこの桜があるみたいで、そういうところで昼御飯というのもいいなと思ったのだった。

「ジムが終わったらさ、お弁当買って、桜が咲いている公園に行って、桜の下で御飯食べようか?」
ジムの用意をしながら息子に提案してみる。
「うん、いいねぇ、いいよー。おべんとはね、おにぎりがいいな」
快諾してくれた息子。まだ何か言っている。
「おべんとね、おにぎりとね、あと生ハムがあるといいと思うなー」
思うな。
ていうか、生ハムなんて普通お弁当に入ってないよ?(確かに花見弁当の中にがっちょり入っていて、あなたはがっちょり食べたわけだけれども!)いや、それ以前にね、生ハムが好きな幼児なんて、すっげぇ生意気。

生ハムは大却下して、とりあえずジムに急ぐ。最終日の今日の種目は息子初体験(と思われる)の縄跳びと、これまた初体験(と思われる)の鉄棒。今日も全体的によろめきながらぐにゃぐにゃくにゅくにゅヨレヨレと動き回っていたけれど、汗みどろで戻ってきた顔はこれまでと変わらずすこぶる満足そうだった。できなかったものもたくさんあったように見えたけれど、それでも
「楽しかった!つぎはいつ、来るのかな?」
なんて言っているので、4月からの週一コースに入会手続き。今年はピアノだジムだとけっこう大変なことになりそうだけど、本人がやりたがっている間は応援してやろうかな、と。

で、ジム終了後に駅ビルでおにぎり買って(生ハムは抜きで)、電車に乗って千葉公園に行ってみた。大きな池のまわりにぽちぽちと桜が植わっていて、さほど「桜だらけ」という風ではなかったのだけれど、ちょうど見頃でとても綺麗。池の端の石段に座って、おにぎりとお茶の簡単なお弁当を食べた。息子はイクラと鮭、私はたらことネギ味噌と鶏の唐揚げのおにぎり。デパ地下によくある風なおにぎり屋さんだったのだけど、味はそこそこ良い感じ。がふがふと平らげ、じゃあ軽く歩いてから帰ろうかと立ち上がったところで「ボート、ボートのりたい」と息子。

池には手こぎボート(白鳥ボートみたいな軟弱なものじゃなくて)が浮いていて、30分200円で乗れるらしい。漕ぐのは当然私しかいないよなぁ、最後に漕いだのって何年前だったかなぁ、もしも岸に戻ってこられなかったらどうしよう……と考えつつも、久しぶりのボート漕ぎも悪くないかな、と息子と2人で乗ってみた。どうせあと10年もしたら、息子はきっと一緒にボートなんて乗ってくれなくなるんだろうし、今だけの幸せよねー、と。

久しぶりのボートは案外と簡単に漕げた。漕ぎ始めたらすぐにコツを思い出し、「マシンジムでトレーニングしていること思えばこのくらいの負荷、どうってことないわねー」と、レジャーと別の方向に気合いが入ってしまいながら、水面をつるつると奥の方まで行ってみる。白鳥を身近に見たり、しだれ桜が垂れ下がるのをボートから眺めたり、30分みっちりボートを漕いできた。今週はジムに行っていなかったのでもしかしてちょうどいいトレーニングだったのかもしれない。息子も大喜びだったので、何より。

青椒肉絲
スナップえんどうのナムル
さつまあげ
トマトと野菜のカレー風味スープ
辛子明太子
羽釜御飯
ビール(モルツ)・麦茶

「翠江堂」の苺大福
抹茶入り玄米茶

昨日は日付が変わりそうな頃に帰ってきただんな。
「けっこう仕事やっつけてきたから、水曜日は帰れると思うよー」
の予言どおり、7時頃に「今から帰るよ」電話があった。スパゲティや丼ものも悪くないのだけれど、こうだんなが激ジョブでなかなか帰れないとなると、おかずとスープと御飯と……と、何品も用意しておく方が嬉しいかなぁと、あれこれ考えてしまう。手持ちの食材とも相談して、今日のおかずは青椒肉絲。酒と水と塩胡椒で細切りにした牛肉をキュッキュと揉み込んでおいた。下味にちょびっと溶き卵を揉み込むのも滑らかな口当たりになって良いらしいのだけれど、その"ちょびっと溶き卵"というのを用意するには、その残りの溶き卵の使い道を考えなきゃいけないわけで、今回は断念。

水煮の細切り筍はざっと水で洗っておき、細切りピーマンは一度油で軽く炒めておく。あとは肉を炒め、ピーマンと筍を加えてちゃちゃっとあおり、合わせておいた調味料(水と酒と醤油と砂糖と塩胡椒、顆粒鶏ガラスープ少しと片栗粉少し)をドビャーッと加えてちゃっちゃとあおればできあがり。中華料理は料理後の片づけが大変だけれど(材料入れてたボウルはあるわ調味料入れてたカップはあるわ……)、作り始めるとすぐにできるものが多いのが嬉しいところ。

それと、野菜が足りないわねぇとスナップえんどうを茹でる。茹でたら塩ふってすり胡麻と胡麻油かけてまぶしてナムルのように。昨日のチキンにかけた野菜のトマト煮の残りはコンソメスープでのばしてカレー粉ふって刻みウィンナーなども加えて、御飯の傍らに。あとは冷蔵庫の中身をあれこれがさがさと出して、結局非常に無国籍というか無節操なジャンルの料理が並ぶことになってしまった。

「今日は仕事で茅場町に行ってきました〜」
という、だんなの今日のお土産は、大好きな「翠江堂」の苺大福。食後に玄米茶を入れてずるずる飲みつついただいた。
あいっかわらず、皮はふくふく、ほんのり塩気のある豆が主張しすぎないアクセントで、淡い甘さの優しいこし餡と苺の甘酸っぱさが最高に調和していた。大粒の苺と餡の分量、皮の薄さ全てが絶妙のバランスで、今日も涙ちょちょぎれるほど美味しかった。

えっと、明日から4月だから、そのお店のいちご大福の季節もあと3ヶ月くらい。でもそろそろ持ち歩くと皮がダレてくる時節なので、そろそろシーズンオフかしらという状況なのだった。ありがたく食べなければ。もぐもぐ。