食欲魔人日記 08年12月 第3週
12月15日 月曜日
「おつかれさま〜」と、ピアットウニコの夕御飯
「Benoist」の
 スコーン(プレーン・ジンジャーアップルティー)
クロテッドクリーム・アプリコットジャム
ミルクティー

週末に日本橋三越の地下をぷらぷらしていたら、期間限定で「Benoist(ベノア)」のブースができていた。このお店のスコーンは美味しい。確か銀座松坂屋の中にショップがあって、「フォートナムメイソンのより美味しいよね」と、独身時代の一時期、狂ったように買っては母と「朝食にスコーン」を楽しんでいた。まだナカザワのクロテッドクリームのミニサイズパッケージが存在しておらず、400gくらいはありそうな業務用サイズのものを買っていた頃だ。ボリュームがあって、ポソポソしすぎない適度に軽い食感、粉の良い香りがする美味しいスコーンだ。

懐かしいなぁ、美味しいんだよね、とショーケースに張り付いて動けなくなってしまい、結局「ジンジャーアップルティー」なる面白いスコーンがあったので私はこれとプレーンを。僕はこれね、俺はこれねとだんなと息子も選び、結果ジンジャーアップルティーとプレーンとメープルを2個ずつ購入という次第になった。店頭では小さなサイズの英国製クロテッドクリーム(これ)も扱っていて、これも1つだけ購入。

クリームは控えめにして、何だったらバター添えても悪くないしね、なんて言いながら、今朝はスコーンの朝御飯。しっかりした味のジンジャーアップルティースコーンだったので、アプリコットジャムだけを添えるのも案外美味しい(リンゴジャムだったらベストだったかもと思いつつ)。プレーンの方にはクロテッドクリームをこてこてつけていただいた。

紅茶はMitsu Teaミルクティー専用紅茶。しっかり濃く出る代わりにパウダーのように細かい茶葉なので、細かい茶こしが欲しくなる(でもすごく美味しい……)。

六本木ヒルズにて
 アップルパンケーキ \500
 ホットアップルワイン&オリジナルマグカップ \1200

もうすぐクリスマス。週末も休日も着々と予定が埋まり、でも残念ながらクリスマスイブと当日は平日ということで「お父さんと一緒に夕御飯」は絶望的な感じだ。かといって、街がごったがえすその頃に息子と2人で外出というのもなと考えて、
「平日だけど、翌日学校あるけど、月曜にクリスマスイルミネーションを見にお出かけしませんか?」
と息子を誘ってみた。

今、汐留や六本木、お台場なんかはクリスマスイルミネーションでキラッキラだ。加えて今日から50周年記念で東京タワーでは新ライトアップが始まるらしい。午後8時から8時10分まで「ダイヤモンドヴェール・スペシャルレインボー」、その後午後10時までは「ダイヤモンドヴェール・ホワイトダイヤモンド」が点灯するということで、これを見るなら午後8時過ぎまで都心にいる必要がある。それでも行く?帰宅は10時頃になっちゃうかもしれないけど……、と息子と相談して「でも行ってみよう」ということになった。

夕方になって、まずは汐留に移動。日本テレビや周辺のビルのイルミネーションも眺めつつ、目当てはカレッタ汐留の「BLUE OCEAN」。期待以上に素晴らしく、あの広い広場が一面青い海のようになっていた。1時間に2度ほど音と光のショーもあるらしかったけれど、あまりの混雑でそれを見るのは断念して、バスに乗って六本木に移動。

六本木も大変な混雑で、てくてく歩いてミッドタウンとヒルズを散策。汐留と同様、ミッドタウンも青色LEDが花盛りといった風だ。江戸切子風のツリーは確か昨年から同じものだけれど、私はこのツリーがとても好き。夜に見に来られて良かった。

対して、ヒルズの方は、けやき坂の並木の電飾がメインといった感じで(あとは有料の展望台エリア)、あの蜘蛛のオブジェの周辺や毛利庭園あたりは割合と地味な感じ。ただ、吹き抜けホールでクリスマスマーケット開催中で、ドイツビールやホットワイン、ウィンナーやホットドッグ、温かいケーキの類がクリスマス雑貨と共に販売されていた。これがなかなか良い感じで、イルミネーション眺めつつ息子と少しだけ休憩。

私はオリジナルマグカップ入り(陶器製のマグカップはおみやげとして持って帰れる)のホットアップルワインと、同じ店で売っていたアップルパンケーキ。息子は「ひととおり見たけど、これが一番美味しそう!」と、大きなソーセージの挟まったホットドッグを頼んでいた。角切りのリンゴがたくさん入ったパンケーキは、仕上げにシナモンシュガーをたっぷりかけてくれる。「パンケーキ」というより、厚さやサイズ、表面がカリッと焼けているあたりは、鉄板に挟んで焼くわけではないけれど「ワッフル」に近い感じだ。アルコールが飛ばない程度に、でもしっかり温かいホットワインはマグカップにたっぷりなみなみ入っていて、寒空の下を歩く元気が出た。

で、けやき坂をてくてく。正面には綺麗に東京タワーが見えている。予定では、マロンドのあたりから東京タワーに向かうバスに乗るつもりだったのだけれど、「なんかこのまままっすぐ行っても着けそうじゃない?歩けそうじゃない?」と、無謀にもそのまま歩いて東京タワーに向かうことにした。そこからバス停に戻るように歩いても、バスに乗ったところで500mくらいしか歩く距離を減らせそうにないな、ということで。

何しろずっと正面に見えているので、「楽勝楽勝」と思ったものの、なかなか近づいてこない東京タワー。一応地図は持っていたので「この稲荷神社を左折ねー」なんて、最短距離を移動するようにしたのだけれど、それでも到着する時にはへとへとになってしまった。地味に坂が多かったし。

そういえば息子を東京タワーに連れてきたのはこれが初めてで、しかも夜のライトアップ時にというのは、私も初めてだったかもしれない。今日は時間もないし上には登らないけど、いつか晴れた昼間か夜に上まで登ろうねと息子と約束しつつ、周辺をぷらぷら。久しぶりに東京タワーをじっくり眺めたけれど、やっぱり美しい建造物だなぁとしみじみ思った。鮮やかな点が並んだような記念のイルミネーションも素敵だったけれど、普段の温かみのあるオレンジ色のライトアップもとても「らしくて」良いと思う。

ライトアップ見物目当てにタワーに集まった人はけっこうな数で、大きなカメラと三脚を抱えて来る人もたくさんいた。三脚もなく、何枚も見事に手ブレさせながら「脇しめてー内角えぐるようにー数打ちゃ当たる!」的に撮影したものがこちらこちら(下から見ると案外地味なのでした)。機会があれば遠くからもこのライトアップを見てみたいものだけど、午後8時から10分間の間に見なければいけないというのが何とも。

丸ビル「ESSENZA」にて
 ピアットウニコ \2500
     八千代牛ミスジの炙り焼き
     ゴルゴンゾーラ濃厚クリームスパゲッティ
 パッションフルーツ添えカッサータ \600
 エスプレッソ \200
 グラススプマンテ \400

東京タワーのふもとには、東京駅丸の内南口行きのバスが走っている。最近はバス停の場所も時刻表も簡単に検索できるようになってありがたいことだわと、場所と時刻表を控えておいた。首尾良くバスに乗り込んで、東京駅に戻ってきた。

8時半頃東京駅に戻ってくる予定だよ、もしもその頃帰って来られるなら一緒に御飯食べようよ、とだんなと話していたのだけれど「激ジョブで全然無理」との報告をもらって(しょんぼりなー)、息子と2人で夕御飯ということに。「パスタ食べたい」との息子のリクエストで丸ビルの「ESSENZA」に入ってみることにした。かの「アロマフレスカ」の系列であるらしく、白子を和えたパスタだとかトマト風味のカルボナーラペンネだとか、ちょっと面白いメニューが並んでいる。通常のハーフサイズで、その分値段を手頃にしたグラスワイン類もあり、前菜が1皿600円というのも嬉しい感じ。メインディッシュとパスタを盛り合わせた「ピアットウニコ」も色々あった。

息子はミートソース(\1500也)を。私はピアットウニコで八千代牛ミスジの炙りとゴルゴンゾーラパスタの組み合わせを。白子のパスタと鱈(……だったかな、お魚)の組み合わせとか、トマトソースのペンネにイベリコ豚のロール焼きの組み合わせ、といったものもあってたいそう揺らいだのだけれど、すっかり腹ぺこでこってりしたものが恋しくなってしまったのだった。

カウンターがキッチンをぐるりと囲んだ風の広くはないお店。メインディッシュを焼いたりするのは奥の厨房だけれど、パスタの仕上げや前菜の準備はカウンターのすぐ向こう、目の前で、という形。

システマティックにせざるを得ないのはもっともだけれど、でも前菜の注文が入るたびに様々なタッパーが出てきて「ひたすらタッパーの中のものを盛りつけていく」という作業ばかりが目について、こう、見ていてあまり面白みのある風景じゃないなぁと思ってしまった。
ピアットウニコは、奥からステンレスのトレイに乗った出来たてのメインディッシュが出てきて、それを脇に置きながらパスタの鍋をあおっているのが見えてしまうので、このお店に限らずどこもそんな感じなのだと頭では理解していても、お客の目にしっかり見えてしまう分「冷めちゃう、お肉が冷めちゃう」と変な風に焦る気持ちが沸いてしまう(ちゃんと冷めないような工夫はされているのだけれどね、それでも)。オープンキッチンだったら、野菜を刻んだり肉を焼いたりという、「料理の現場」がちゃんと見えるような形の方が効果があるんじゃないのかなぁ……と感じてしまった。

そんな事を感じつつも、でも料理の方は過不足なくしっかり美味しかった。ロゼ色に焼かれた牛肉に、香りは強いけれど、さほどこってりしていない食べやすいゴルゴンゾーラのパスタ。上からはパルミジャーノ・レッジャーノと炒ったクルミ、たっぷりのルッコラが盛られて、仕上げに全体に風味の良いオリーブ油をかけていた。ピアットウニコということで、パスタの量は若干少なめ。息子の方のミートソースは、トマトの味がさほどしない、とても肉肉したものだった。甘さも控えめで大人の味。あとは食卓にローズマリー風味のフォカッチャも1切れ。

「お母さん、"どんぐりと山猫"って知ってる?」
「んー……題名は知ってる。……どんぐりが喧嘩するんだよね、頭の尖ったのが偉いんだとか何とか」
「そうそう。今学校で習ってるんだけど、僕があらすじお話してもいい?」
「いいよー」

食べながらそんな事を話していたら、息子がとうとうと「昔々あるところに」的な感じで語り始めた。「そのとき、リスがぴょんと飛んで出てきたのでしたー」なんて。息子よ息子、それあらすじ違うから。本に載ってるお話そのまんまだから。

でも面白いからそのままお話させてみたら、北島マヤよろしく、ほとんど端折らず最後まで「おはなし」をしてくれた。そうそうそんなお話だったよね裁判するんだよねと、こちらも楽しかった。学校の教材だったのだろうけど、なんでそんな大量の文章覚えたんだろう。……北島マヤ?

「要するに、山猫が賢かったと。裁判を終わらせたと」
「違うよ、裁判終わらせたのは、一郎。一郎が山猫に"こうするといいよ"って教えたんじゃん」
「あ、そうか、"てんでなってない"のは山猫か」
「違うよ、山猫は、なってなくないよ」
「なってなくないか……」

スプマンテ飲み飲み、パスタ食べ食べ、食後のカッサータ(ナッツやドライフルーツの入ったアイスケーキ)を息子と半分こしてエスプレッソまで堪能しながら聞いた話だったので、あちこちすっぱ抜けてしまって息子に「せっかくお話したのにー」と怒られながら帰ってきた。……ごめんよ息子。
ちなみに「どんぐりと山猫」はこういうお話

12月16日 火曜日
この季節のレギュラー料理、鶏と蕪の煮物。
「ジョエル・ロブション」の
 マロンパン
 チーズとバジルのフォカッチャ

六本木ヒルズに、ジョエル・ロブションのカウンタースタイルのレストランがある。レストランは気になりつつも行ったことはなく、でもパンだったらなんとか買えるからと、何度かパンを買って帰ったことはある。昨日お茶したところがちょうどロブション前の広場だったこともあって久しぶりだなとあれこれ買ってきてみた。

だんな用にチョコデニッシュ、息子はカスタードクリームをトッピングした丸いパン、私はマロングラッセの乗ったマロンパン。チーズの乗ったフォカッチャは少々大きめサイズだったのでだんなと半分こするつもりで買った。あまり来る機会もないしと食パンも1斤買ったら、お会計は2000円弱。相変わらずお手頃とは言い難いお値段だなと思いつつ、たまにだしねと自分に言い訳しつつ買ってきた。

マロンパン、栗のイガのようにパンの表面にツンツンと飾られているものはローストしたココナッツ。クイニーアマンみたいにしっとりとした食感のバター多めな風のパン生地で、中にはマロンペーストが詰まっていた。なんともゴージャスな味だ。

でも、デニッシュ1つの価格が、他の普通のパン屋さんの1.5倍もしかすると2倍くらいしてしまう、その値段分ほど美味しいかというと、私には「……?」な感じ。美味しいけど、確かに美味しいけど他のお店の2倍も3倍も美味しいかというとちょっと首を傾げてしまう。少なくとも、日常買う(=買える)食べ物ではないことは確かだわ……。

じゃこと塩揉み蕪葉
菜の花のカレーマヨネーズ和え
鶏と蕪の煮物
味噌汁(インスタント)
羽釜御飯
麦茶

このところ外食が多くて飽食気味なので、今日の夕飯はシンプルに。

いよいよ美味しそうな蕪が出回ってきたので、今日は鶏肉と炊くことにした。
もう何度も何度も作っている料理で、
一口大に切った鶏肉炒める→蕪を加えて軽く和えるように炒める→水をひたひたに注ぎ、沸騰したら中火で15分→最後に薄口醤油をピャーッと入れて、馴染ませればできあがり
という簡単レシピ。

茎を少し残すように蕪を切って皮を剥くのが若干めんどくさかったり(茎の根元に泥汚れが残りがちだし)、「油はひかず、鍋に鶏肉が張り付いても恐れず焼きましょう」というあたりに地味に焦ってしまったり、結局こびりついて最後に洗うのが大変だったり、ということはあるのだけれど、煮始めたらおおむね放置でできあがる料理なので"お手頃簡単"という印象がある。
だしも使わず水でいいの?味醂や塩は必要ないの?と毎回思ってしまうけれど、「薄口醤油だけ」という味付けが、この料理にはむしろ美味しく感じられる。柔らかく優しく煮える蕪だから似合う味であって、これが大根になるともっとしっかり煮含めなければとか、それなりに塩気もきちんとつけなければという感じになりそうだ。

立派な蕪の葉もあるなと、細かく刻んで湯通ししてから塩揉みし、じゃこと和えて御飯の供に。買い置きの菜の花は茹でてから風味づけ程度にカレー粉少々加えたマヨネーズで和えた。味噌汁も作ろうかなと思いつつ、でも明日の朝も夜も味噌汁を飲まない献立になる可能性が高いことから、2人分の少量を用意するよりはとこちらはインスタントで簡単に済まさせてもらった。

「今日の味噌汁はインスタントだー」
味噌の色と、あと具でわかるよ?と、「いただきます」の直後に息子に指摘されて
「バレましたか……」
と苦笑いしつつ、夕御飯。このところがっつり焼き肉、とか、がっつりパスタ、といった味のものを食べていたので淡い味の煮物が無性に美味しく感じられた。

この煮物、だんなのお弁当にもするつもりなのだけれど、さすがにこの薄味ではお弁当のおかずとしてはつまらないかも。明日の朝、醤油を足してもう一度軽く煮るべきかしらと思っている。

12月17日 水曜日
マカロンマカロン
豚味噌うどん
麦茶

間が空いてしまったけれど、ガスコンロの上に土鍋が乗せられっぱなし。中には先日の「豚味噌鍋」の残りのスープが入っていて、うどんかおじやにして朝御飯にしようと思っていた。昨日は「だんなが朝ジムに向かうなら、味噌うどんよりむしろパンよね」とパンを買ってきてしまっていたので、朝晩と火入れしておき、今日の朝食にいざいざうどん。

朝食から1人1玉はちょっと多いかなと、2玉の冷凍うどんをスープに入れて、良い具合になるまで火を通す。スープにはまだ白菜や大根がごろごろと入っていて、濃厚かつ具沢山なうどんになった。「おかわりないのか……」と呟いた息子には、それでも一番たっぷりのうどんをよそってある。

いつも入れたいという感じでもないけれど、大根入りの豚味噌鍋も良い感じ。蕪でも良さそうだけれど、蕪はすぐに煮くずれてしまうからなー。

「ARDEUR」のマカロン
アールグレイティー

先日、船橋ららぽーとで買ってきた、マカロンいろいろ。博多の「ARDEUR」(アルデュール)というお店のもので、ややボリュームのあるサイズのマカロンは少々渋めな色合いをしていて、どこか和風な感じ。映画「マリーアントワネット」に出てきそうな華やかな色のマカロンも好きだけれど、和紙のような風合いのこのマカロンもとても素敵だ。

写真の手前が「杏キャラメル」、その後ろ3つが「柚子」「抹茶と栗」「フランボワーズ」、そして一番奥が「リンゴと紅茶」。1つずつ綺麗に袋詰めされていたのだけれど、「写真は全部並べて撮りたいのよね」と全部袋から出してしまった。今日は「抹茶と栗」「リンゴと紅茶」だけ食べることにして、残りは再び袋に詰めて冷蔵庫に。

マカロンの材料は、卵白(メレンゲ)とアーモンドプードル、そして大量のお砂糖。噛むとシュワッと溶けていくあの軽い食感は砂糖の溶けたメレンゲそのままという感じで、以前はこの手のものがあまり好きではなかったというのに(というかメレンゲが好きではなかった)、今はとても美味しいと感じてしまう。年を経るごとに、世の中が輪をかけて美味しいものだらけになっていく感覚があるここ数年……。

コーンとレタスのスープ
スモークサーモンと海藻バターのリングイネ
銀座カクテル(スパークリングロゼ)

たまにはクリームソースのパスタを作ろうかなと、スモークサーモンを買ってきた。冷蔵庫には海藻入りのバターなんてものもあるので、これを使ってみることに。

バターをフライパンに溶かして、表面に絡める程度にスモークサーモンを軽く炒め、生クリームを加えて煮詰める。リングイネが茹で上がったところで、麺と一緒にバターもうひとかけらと、小さめに刻んだほうれん草を加えて、全体を和えたらできあがり。参考にしたレシピには粉チーズもソースに加えるとあったけれど、バターがかなり濃厚なのでチーズは入れないことにした。

パスタを茹でている間に、ありものでスープも作ろうと、玉ねぎと缶詰のコーン、刻んだレタスを入れたスープも用意。レタスは生で食べるのが一番好きではあるけれど、火を通してクタッとした食感のもけっこう好き。湯通しした1玉塊のレタスに中華風の醤油だれをかける料理を食べたことがあって、妙にくせになってしまいそうな美味しさだったのだけれど、最近はレタスがびっくりするほど高値なのでなかなかそういう挑戦的な料理をする気にはなれない。

パスタの方は若干煮詰めすぎてしまって、外見の方はあまりクリームクリームしていないパスタになってしまったけれど、味の方はきちんとクリーム味のパスタのできあがり。調子に乗ってたっぷり混ぜてしまったほうれん草が思った以上に存在感を発揮してしまって、肝心のバターの風味が薄れ気味になってしまった。煮詰め具合とか具のバランスとか、どうもクリーム系パスタはオイルベース、トマトベースよりも、より繊細さを要求されるような気がする。なかなかビシッと「超美味しくできました!」という感じにはならなくて、だから今日の写真もマカロンになってしまうわけで……。

12月18日 木曜日
久しぶりに串揚げ屋さんを堪能してきました
バタートースト
ベーコン入りオムレツ
カフェオレ

遠方への出張が立て続けにあって連休が潰れたりもしたのに、なかなか代休も取れなかっただんな。今日はやっとお休みを貰えることになったらしい。それでも息子はいつも通りに登校で、一緒に朝御飯を食べようといつもの時間に起きて、だんなも一緒に食卓を囲んだ。

今日はシンプルなバタートーストに、ベーコン入りのオムレツを。卵1個でオムレツを作るのは至難の業なので(ただでさえ下手なのに)、卵4個使って3人分のオムレツを一度に作ることにした。卵4個だとそれはそれで微妙に作りにくかったりして、大きめのテフロンフライパンでなんとかそれっぽい形のオムレツができあがった。

中央に平皿置いてオムレツを盛りつけ、各自がフォークをのばすようにしたのだけれど、私がごそーっと取って(でもちょうど1/3量弱くらい)、だんなもごそーっと取ると(でもやっぱり1/3量弱くらい)、息子が小さく「あーっ」と悲鳴をあげていた。あの1個丸々の巨大オムレツを1人で食べたい気満々だったらしい。

「ちゃんと1/3くらい残したよ?」
「むしろ残した君の分が一番多いくらいだよ?」
と私とだんなに言われつつ、それでも微妙に不満そうな息子だった。オムレツ好きなのね……。今度は1人1オムレツ、卵2個くらい使って作らないとダメかしら。

「オリジン弁当」の
 のりチキン竜田弁当
 餃子・エビとブロッコリーのサラダ
麦茶

だんなはお休みなれど私はお仕事があるわけで、午前中しばらくパソコンに向かっていた。背後からだんなのゲーム機の「パタパタパタッポン♪」という楽しそうな音が聞こえてくる。

夕飯は外で食べようという話になって、じゃあ昼御飯は家で何か作ろうという話になっていたのだけれど、仕事が一段落したのは11時半過ぎ。
だんなは「ほっともっと」のサイトを開いてお弁当メニューなどを見ているところだった。そういえば「オリジン弁当」も駅の近くにあったよね、と、何故かお弁当屋さんのメニューに釘付けになっている。お弁当屋さんのお弁当は、私は滅多に食べる機会がないし、味も実のところ嫌いではなかったりするので反対する理由はないのだけれど、でもだんなは平日の夕御飯にそういうものを食べていることが多いのでは……?と苦笑い。

結局「オリジン弁当」にしましょうということで、思わず選んでしまった「のりチキン竜田弁当」。その後で夕飯に串揚げ屋さんに行こうという話になり、だったら昼は揚げ物は控えるべきだったーと、後になって思うことに……。ほっけ塩焼き弁当あたりにすべきだったか。

「"のり弁当"ってネーミングなのに、全然豪華だし、なんか幸せなんだよね、のり弁当」
と、だんなは"のり弁"が大好き。御飯の上に醤油和えおかか、そして焼き海苔、そして通常は白身魚のフライやちくわの揚げたのなどが乗るのが"のり弁"なのであるらしい。おかかと海苔の乗った御飯は確かに幸せだよね、そして揚げ鶏ってなんだかめちゃめちゃ幸せだよねということで「のりチキン竜田弁当」にしてみたのだった。

甘酢和えの鶏唐揚げと刻みキャベツ、玉子焼きと、がんもや人参の煮物、そしてのり御飯。他にサラダも欲しいなと店頭で見繕い、割引セールをしていた焼き餃子も買ってきた。

これが夕御飯だったりすると微妙に切ない気分になりそうだけれど、お昼に食べる分にはボリュームたっぷりで充分満足、けっこう幸せな味。

「串家物語」で
 90分飲み食べ放題 \3,000

「ヨドバシカメラでお買い物したい」
「こないだ出た、wii版の太鼓の達人が欲しい」
「メモリカードも欲しいんだよね」
「あと、普通紙ファックスが今いくらくらいするのか見ておきたいし」

じゃあ、お店見に行って帰りにどっかで御飯食べようか。お寿司?パスタ?久しぶりに串揚げ屋さん?という流れで、今日の夕飯は「串家物語」。串揚げ屋さんに行くよと息子に伝えたら、ジャンプして拳をつきあげる喜びっぷりだった。そっか、そんなに行きたかったのね(ここ数ヶ月、「お母さんと2人で行ってもねぇ……お父さんと3人で行こうよ」と流し続けてた)。

久しぶりのバイキング串揚げ屋さん、私たちが入った時はまだ席に余裕があったけれど、数十分して十数人の団体客が何組も入ってきた。女子大のゼミかサークルの忘年会といった雰囲気で、実に賑やかで楽しそう。あっという間に冷蔵ケースからドーナツのタネやミニたい焼き、入店したばかりのはずなのにケーキ類までが大量に消え失せていて、その若さに圧倒されてしまった。もう私は年なのか、最初2皿くらいのんびりゆっくりサラダをつまみつつ、ウィンナー揚げやチーズちくわ揚げよりは玉ねぎ揚げとかかぼちゃ揚げが幸せだなという感じ(でも肉はしっかり食べる)。

季節ごとにサラダや揚げ物の具が微妙に変化するこのお店、この時期は冬メニューということで揚げ物に「ハタハタ」があったのが面白かった。ハタハタ、母の郷里ではなれ鮨にして食べるけれど、むしろなれ鮨以外で食べるのをあまり知らないという。「ししゃもみたいだー」と思いつつ揚げてみたけれど、これが案外淡泊ながら味もある魚で美味しかった。……でも、やっぱり一番美味しいのは豚肉と鶏肉……かな……。

サラダやお茶漬け、冷たいデザート、ソフトクリームマシーンまであるのが嬉しいこのお店、今日はうどんもあった。袋入りで1玉ずつになっている麺を自分でゆがいてだしと薬味を添えるようになっている。だんなも息子も実に美味しそうに食べていたけれど(息子に至っては2杯も食べていたけれど)、私は「最後の揚げドーナツに全てを賭けるんだもんね」と、うどんやお茶漬けはパス。だんなに一口貰ったけれど、おかかたっぷりわかめたっぷり揚げ玉たっぷりのうどんは幸せな味だった。

で、最後は3分くらいかけてじっくり揚げたドーナツにソフトクリーム添えて、メープルシロップもかけちゃったりして、だんなも息子も「もうお腹いっぱい〜」という顔をしている前でもぐもぐ食べた。他にも杏仁豆腐やミルクティーゼリー、ベリー入りのヨーグルトなんかもしっかりもらってきた(ちょびっとずつ食べるために、小さく区切られたソース用の器に入れてきた)ので、男たちは「まだ食べるのか」という顔をしていた。甘いものは別腹なんですー。

唯一の難点は、お酒がどれもこれも美味しくないこと。美味しい焼酎(せめて美味しいビール)飲みながら自分で揚げた串揚げ食べられるなら最高なのにと思いつつ、ビールは発泡酒だしサワーやカクテルに使われるアルコールも悪酔いしそうな味がするし(いや、実際悪酔いするし)、焼酎もちょっと遠慮したい味のものなのだった。今日もビール2杯チューハイ2杯(シークワーサーとすだち)で、頭痛がする変な酔い方に。
持ち込み料払っても良いから、家にある焼き芋焼酎持っていきたいところ……。

12月19日 金曜日
このイラストの器欲しさに
「BAGEL & BAGEL」のヴォルケーノ
カフェオレ

「明日の朝ごパンがありません〜」
と話しつつ、昨夜閉店間際の「BAGEL & BAGEL」でお買い物。ベーグル買うのも久しぶりだねと合わせてクリームチーズも買ったは良いけど、選んだベーグル自体がチーズ味なのでクリームチーズの出番は無し。半割にしてトーストしたベーグルに軽くバター塗るにとどめて、食べた。

今年のクリスマスケーキは、ここ数ヶ月息子がハマリにハマッている「レアチーズケーキ」を手作りしてみましょう、という趣向。ケーキづくりにいずれにせよクリームチーズは原料に使うし、sと思ってKiriのクリームチーズを買ってきた。でも、レアチーズケーキの材料というのは、各レシピを見ると案外チーズの量は少なくて、ヨーグルトとかサワークリームとか生クリームの分量の方がむしろ多かったりする。

息子はベリーの味のスコーンの囓りつつ、クリームチーズも数十グラムの包みのをしっかり平らげ、登校していった。

「パークハイアット東京」のポークリエット・薄切りトースト
チーズ盛り(カマンベール・モンドール・ロックフォール)
酢油キャベツ
マッシュルームたっぷりハヤシライス
緑野菜のミルクスープ
ビール・赤ワイン(ボージョレ・ヌーボー)

牛肉の薄切りがあるんだけど、牛丼や肉じゃがって気分じゃないのよね……と、スーパーにお買い物に。野菜売り場に手頃な感じのマッシュルームがあって、調味料コーナーには目立つところに「ハヤシライスの素」が置かれていた。これはハヤシライスを作れという神の仰せでしょうか、と天啓を受けて、仰せのとおりにルウとマッシュルームを買ってきた。トマトジュースやウスターソースなどを使って、それらしいハヤシライスを作ったことはあるけれど(レシピは確か小林カツ代さん)、ルウを使うのはこれが初めてかも。カレーでおなじみの「こくまろ」だか「とろける」だかのシリーズのハヤシライスの素もあったのだけれど、スーパーブランドのフレークタイプの素がなんとなく美味しそうだったのでそれを選んでみた。

玉ねぎ炒めて、マッシュルームも加えて炒めて、牛肉加えて炒めたら水を加えて軽く似てルウを溶かすだけ……と、全くカレーと同じ作り方で出来てしまったハヤシライス。「今日の夕飯何ですかー?」と聞きに来た息子は、ハヤシライスだと聞いて
「カレーのニセモノか……」
と大変失礼な事を呟いて去っていった。ニセモノじゃないよ……ハヤシライスはハヤシライスで美味しいって。すごく美味しいって。

で、御飯を炊く準備をしていたところで「これから帰るー」と、この半年間で唯一この1回という感じに、だんなから夕飯前の帰宅の報。「何か食べるものある?」と聞かれ、あるよ、いっぱいあるよ!と、急ぎスープやサラダやおつまみの用意をし始めた。連絡がなかったら、このまま手抜きな感じのスープを作って、レタスちぎって、「ハヤシライスとレタスのサラダと簡単スープ」くらいの予定だった。

だんなが帰ってくる嬉しいなーと、ブロッコリーやほうれん草を刻んで入れた緑野菜たっぷり入りのミルクスープ(あえてポタージュ風にはしなかった)と、ささっと準備した酢油キャベツ(お酢と塩の味のコールスロー)、あとはチーズも色々あったなと、カマンベールとモンドールとロックフォールを適当に盛りつけた。食べるタイミングがみつからなくて、真空パックになっているのを良いことに冷蔵庫に突っ込んだままだったパークハイアット東京のデリカテッセンで買ってきたポークリエットも。バゲットを添えたいところだったけれど手元になかったので、ロブションで買ってきたイギリスパンをごく薄く切って一口大にし、強めにトーストして添えた。

ポークリエット、味の方ももちろん定評があるけれど、とにかく器が可愛らしい。「なぜ豚のお尻?顔でなく?あえて尻?」と思ってしまった愉快なイラストで(反対側に顔が描いてあるということはありません)、サーモンやシュリンプなどの他のシリーズもいちいち可愛らしい。チキンレバーペーストも美味しいと聞いていたのですごく欲しかったのだけれど、器欲しさに今回はポークリエットを買ってきたのだった。

で、ビール飲み飲み、ビールの後はだんなが出張先で買ってきてくれたボージョレ・ヌーボー飲み飲み(現地のスーパーでみつけた、ほんの数百円のシロモノらしい……)トーストにリエット添えて囓ったりチーズをつまんだり。適度に空気を含んだ柔らかい食感のリエットは自然に香る程度のスパイスも入っていて実に美味しい。

味見しつつ作ったら、ちょっと苦みが勝っているように思えたハヤシライスだったので、水を足して濃度を調整しながらケチャップやソースを少々加えて味を調えてみる。なんとか好みな感じに近づいて、だんなも息子ももりもり食べてくれたので一安心。

ほんの味見程度に飲むつもりだったボージョレ・ヌーボーは、8割方なくなってしまったのだった。

12月20日 土曜日
これが食べたかったのよー、と、黒おでん。
「ファーストキッチン」の
 ベーコンエッグバーガー
 ハッシュブラウンポテト
 CCレモン
カフェオレ

朝6時に猫に起こされ、一度は起きて餌やりなどしたのだけれど、どうにも眠くてつい二度寝。目が覚めたのは8時半になろうかというところで、お腹いっぱいになったらしい猫たちが静かに私の足元にいたものだから、うっかりしてかすみさんをベッドから蹴り落としてしまいそうになった。……ごめん。

今日の朝御飯、元々「夕飯のハヤシライスをきっとだんなは食べられないだろうから、朝に軽く食べるというのでどうだろう」と想定していたので、他にパンなどの用意はなく、でもハヤシライスは昨夜皆で食べることができてしまったので(鍋に残ってはいるけれど)、さてどうしようかと。
だんなが「ファーキチ?」と呟き、息子が「ファーキチ!」と喜び、なんとなくファーストキッチン、ということになった。

ベーコンエッグバーガー囓りつつ、朝食セットのハッシュブラウンポテトをもぐもぐ。私がファーストキッチンで食べるハンバーガーの80%以上はベーコンエッグバーガーな気がする。

東池袋 「揚州商人」にて
 パーコーメン \970
 餃子(半額) \170
 杏仁豆腐(半額) \190

今日はキャラメルボックスのクリスマス公演の観劇に。劇場は池袋なので、そのへんで昼御飯をということで「揚州商人」というラーメン屋さんに寄ることにした。

千葉の地元にある「元氣一杯」というラーメン屋さんと同じ系列の店らしいけれど、各所に支店があるらしい。パーコーメンが美味しそうだよ、と、ネットで写真を見て、で、食べてみることにした。

パーコーメン(排骨麺)は970円。ほんのりカレーの香りがする揚げ肉が乗る、スープの方はシンプルな醤油ベースのラーメンだ。だんなは大きな煮豚の乗るタイルーメン、息子は普通のラーメンがいいということで「揚州商人ラーメン」。半額クーポンを持参したので、1皿の餃子を皆で適当につつき、デザートの杏仁豆腐もいただいた。

息子の好物はシンプルきわまりない醤油ラーメンなのだけれど、残念ながら「揚州商人ラーメンは」

肉の美味しい部分をふんだんに使ったスープ。スープに浮かぶ粒々は背油ではなくコラーゲン。舌触り軽く、口の中でふわっと蕩ける落ち着いた味。あっさりスープと、ジューシーお肉を一度に味わえる極上の一品。

というものだったので、なんかちょっと違う、という感じだったらしい。むしろ私のパーコーメンの方が好みな様子だったので、途中から交換して私が「揚州商人ラーメン」の方を食べた。背脂ではないそうだけれど、口当たりとしては「塩とんこつスープ、背脂入り」という感じ。なかなか独特な味だったけれど、その独特さはちょっと私の好みとは違うかな……という印象だった。でも、柔らかく煮えたチャーシューも、パーコーも美味しかったし、デザートのクリーミーな杏仁豆腐は思わぬ大当たりな美味しさだった。

池袋「かぶら屋」にて
 キャベツ \150
 もつ煮 \250
 かまぼこチーズフライ \250
 コロッケ \100
 ウィンナー揚げ \100
 串焼き(鳥ねぎま) 2×\80
 串焼き(ガツ) 2×\80
 串焼き(シロ) 2×\80
 串焼き(テッポー) 2×\80
 黒おでん(大根・玉子・牛すじ・黒はんぺん・ちくわ・ごぼう巻き・モツ・さつまあげ・糸コン・昆布) 1個 \80〜\130
 生ビール 2×\380
 芋焼酎 3×\380
 ウーロン茶 \200

池袋「丸亀製麺」にて
 冷やしぶっかけ \280

で、午後は演劇集団キャラメルボックスの「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」の観劇。久しぶりな感のある新作で、ベテラン勢と実力のある若手俳優たちで配役を固めて、ヒロインは客演の黒川智花さん。なんとも、「若いって良いわねぇ〜」とため息をついてしまうピチピチのお嬢さんだった。

そういう役どころなので「上手い」とかしか言い様がないのだけれど、「どう?私って可愛いでしょ?」というオーラが立ち上る初登場シーンに「うわ、キャラメルの舞台じゃないみたい」となんだかびっくり。劇中で何度も印象が変わる難しい役を見事にこなしていて、カーテンコールでの"劇中の役ではない、素顔の笑顔"はとても素敵だった。話は「ああ、良くも悪くもキャラメルっぽい(また幽霊ネタだ……みたいな)」という感じはあったけれど、最近の中ではかなり面白いお話だったと思う。

劇が終わると4時半過ぎ。街を軽くぷらぷらしてから向かったのは、「かぶら屋」という安居酒屋。

狭いし、お洒落とも綺麗とも言い難い店内(不潔ということではありませぬ)で、お酒は軒並み300円台というこのお店。お酒の値段からしてあまり良いものは飲めないけれど、でもここのモツ焼きと静岡名物の「黒おでん」はとっても美味しいと思う。しかも安い。他に黒おでんを食べられる店を良く知らないということもあって、「池袋に観劇行ったら夜は静岡おでん」という流れが確立されつつあるここしばらくなのだった。

座るなりビールとキャベツ、モツ煮を注文して、あとはぽつぽつと串焼き頼んだり、おでん頼んだり(じゃがいも以外全部1個ずつ、あ、牛すじだけ2つお願い、と注文)、息子リクエストのコロッケ頼んだり。ここのキャベツ、ただの生キャベツを1/8等分した1切れがどかんとやってきて、マヨネーズもつけてもらえて、150円。それをちぎってバーリバーリと食べながら他のあれこれをつつくのが楽しい。

臭みのないモツも美味しいし、しっかり良い色なのに塩辛いというわけではなく良い具合に煮えているちょっと独特な黒おでんも実に素敵。鰹節粉と青海苔をまぶして食べるのが黒おでんの特徴で、当然それらもしっかりかけられていた。

「この大根の良く煮えていること!」
「いや、この牛すじでしょう。この牛すじのおでんでこのお店の魅了の7割を受け持ってるっていうか」
「いやいや、おでんで3割越えるでしょう、あと串焼きのシロも最高じゃないですか」
「じゃあ、おでんの大根と牛すじ、串焼きのシロでこのお店の魅力を支えていると」

などと話しつつ、結局おでんの大根と牛すじはお代わりしてみたり。
最初は空いていた店内もどんどん混み合ってきて、ほどなく満席に近くなったので、適度にあれこれ食べたところでお店を後にした。唯一残念なのはこのお店、御飯も麺も炭水化物メニューは一切ないことなのね……。なので、シメのうどんを食べに行く。

「かぶら屋」からほんの20mほどの距離県内に「丸亀製麺」や「一風堂」「ラーメン二郎」や「大勝軒」があるのは何かの陰謀かしらと思いつつ、シメは讃岐うどんの「丸亀製麺」で。刻み葱と天かす、すり胡麻をかけただけの冷たい「ぶっかけ」を貰って、軽くすすってきて、いい具合に酔いも回って、各駅停車の電車に揺られてのんびりと帰宅。

12月21日 日曜日
今日は一日ジャンフェスでした
「サンマルクカフェ」の
 チョコクロ
カフェオレ

「明日の朝御飯どうしようかー」と昨夜池袋を歩いていて、道中にあったサンマルクカフェでお買い物。いつも通りチョコクロを買ってきた。

週末だけれど今日は朝6時に早起き。眠い目こすりつつ、コーヒー淹れたところでだんなも起きてきてくれて、半分ボーッとしながらとにかくチョコクロをお腹に入れた。今日はいつ昼御飯が食べられるかわからないし、体力使う一日になるのでとにかく食べなきゃなーとチョコクロ2個食べて、急ぎ支度して息子と2人お出かけ。

ジャンプフェスティバル会場にて
 「NARUTO」の兵糧丸 \350
 「REBORN!」の並盛中学特製カレー \600
 「ONE PIECE」のシーフード焼きそば \450
 「ONE PIECE」のランブルボール揚げたこ \350
 ジャンプフェス茶 2×\150
息子と分け合ってもぐもぐ

息子と向かった先は、幕張メッセで開催されているジャンプフェスタ2009。去年も行きたいと思いつつ、日程がスキー旅行と重なって断念した少年ジャンプのイベントで、今年はダメもとでジャンプステージの抽選にせっせと応募してみたら見事ONE PIECEのステージチケットが当たったのだった。ここ1年ほどは毎週飽きもせず週刊ジャンプを買い続けていたので他の連載も全部知っているし、楽しめるでしょうということで息子と2人、朝からお出かけ。

相当混雑するイベントだと聞いていたので、覚悟してたっぷり厚着してカイロまで持ち、開場待ち行列に朝7時半ころ着くことができた。既に1000人単位の行列ができていて、ゆるゆると移動しながら1時間ほど並び、入場。入場して目の前に原画コーナーがあったものだから「ちょ、少しだけ……」と立ち止まってしまい、それからすぐに息子垂涎の「MONSTER HUNTER 3」の体験コーナーに向かったのだけれど、時既に遅く(でも入場してから15分も経ってない……)、既に整理券は全て出払った後だった。息子がっかり。私もがっかり。ごめんね、入場直後にカプコンブースに向かうべきでした……。

それでも、今日一番の目的のステージは午後4時近くからだし、それまで6時間くらいあるしねと、楽しめるものを楽しもうと館内をてくてく歩いて色々やってきた。ほとんど全てが無料で体験できるのは何よりで、そのあたりは「ポケモンフェスティバル」ほどはお金がかからない。

物販にはほとんど興味がない私たちは、SQUARE ENIXブースでDQ9の体験版をやって、KONAMIブースで遊戯王カードゲームのルール教室に参加して、あとはMONSTER HUNTER 3のステージを見て……という感じ。これ、ジャンフェスって感じじゃないよね、「ゲームショー行ってきました」って感じだよねと、振り返ってみると苦笑い。会場での唯一のお買い物はカプコンショップでのモンハングッズで、しかもモンハンステージ観覧中に始まったクイズ大会の景品で息子はモンハンのロゴ入りスポーツバッグまで貰えてしまい、本当に荷物はモンハンものだらけになった。

でも、私が一番身悶えしたのは、ジャンプ連載陣の原画コーナー。
小畑健(「DEATH NOTE」の人、今は「バクマン」という漫画家漫画を連載中)の生原稿の美しさは神がかっていた。「ぬらりひょんの孫」の人のも美しかった。あと、「アイシールド21」の村田雄介さんの原稿も、想像通りにどこか神経質な感じがそれっぽかった。筆ペンを使うようになってからの「家庭教師ヒットマンREBORN!」の天野明さんの絵もけっこう好き。飾られていたモノクロの生原稿が"10年後に飛ばされてきた直後の雲雀恭弥"の見開き絵だったものだから(美しい……)、女の子たちが囲んでキャアキャア喜んでいて、私も後ろでキャアキャア喜んでいた。
そうそう、「銀魂」の空知英秋さんの原稿は想像通りにあまり綺麗じゃなかった……(らしいと言えばらしい感じで、笑ってしまった。いや、銀魂大好きですよ……)。

「でも!何と言ってもゴッド尾田!尾田栄一郎!」
と、むしゃぶりついて見ていたのは当然ながらONE PIECEの原画で、息子にも「お母さん、このコーナーに戻ってくるたびゾロとレイリー見るの止めようよ」と呆れられていた次第……。

最近は外食のメニューの記憶もあやふやになるくらい記憶力が頼りなくなってきているというのに、飾られていた原画のシーンは翌日の今もしっかり覚えている。カラー原稿はコミックス52巻の表紙と、516話の巻頭カラー(ルフィが仲間たちと出会った最初のシーンの再現絵)、507話巻頭カラーの麦わら一味集合図、489話巻頭カラーの空中に魚が泳ぐ一味の絵。モノクロ原稿は50巻半ばのゾロの「なにも!な"かった……!」の1ページ、51巻最終ページの天竜人をルフィがぶっ飛ばす見開き、52巻後半の黄猿を足止めするシルバーズ・レイリー「若い芽を摘むんじゃない」の見開き、コミックス未収録の513話「……仲間一人も"…!救えな"い"っ……!」の1ページ。レイリーですよ!ゾロですよ!あのシーンですよ!とアホみたいに眺めてしまった。

場内は、ともすると身動きも取れないほどの通勤ラッシュの電車状態になったりするほどの混雑だったけれど、でも後悔はない。行って良かった。すんごく楽しかった。

あまりの混雑に、「これはランチタイムの混雑は大変なことになる」と判断して、休憩スペースのベンチに空きがあったところで早めに摂った昼食は、当然ジャンプ絡みの食べ物たち。

要するにただのカレーでありただの焼きそばでありただのたこ焼きであり肉団子であり……という感じのものだったけれど、お祭りだしねということであれこれ買ってつついてみた。会場内にはコスプレをして歩いている人たちも多くて、白蘭と入江とスパナが仲良く歩いていたり、10人単位で雲雀恭弥がいたり、顔の下半分がライオンというアブサロムが見事にアブサロムな人がいたりで、休憩中も周囲を見渡してしまう。顔つきも体型も装いも見事にチョウジ(=NARUTOに出てくるキャラクター)の人がおでん持って歩いていて感動した。って、ほとんどのキャラクターがわかる私はどれだけジャンプを読み込んでいるんだと思ったり。
そして息子が「コスパ」の販売ブースで「コスプレの衣装って買えるんだねー……」とうっとりしながら呟いていたあたり、お母ちゃんはいけない世界に君を連れて来ちゃったかな、と思ったり思わなかったり。

そんなこんなで会場にいること6時間。すっかり疲れ果てたところで見てきたONE PIECEのジャンプステージだったけれど、ものすごく楽しかった。麦わら海賊団の声優勢揃い(1人、ブルック役のチョーさんのみVTRでの参加)+原作者の尾田さんで、なんと漫画のキャラそのままの格好をして登場した声優さんたちがクイズ大会やったり歌を歌ったり。ゾロ役中井さんは腰に刀3本差して、ピアスとバンダナまで着用し、サンジ役平田さんは金髪カツラでスーツ姿(御本人のブログにその勇姿が載っていました)、"変態"フランキー役矢尾一樹さんは、その変態っぷりそのままに海パン+アロハ姿。「今日は寒くなくて良かった!」などと言いつつ、見事な半裸をさらけ出していた。……この人も、もう50歳目前なのにねぇ……元気よねぇ……。

今回は原作者へのサプライズ企画ということで、席にあらかじめ用意された白い紙と赤いポンポンで会場に「OP」の文字を人文字にして観覧者全員で「ワンピース!」「おだっち、いつもありがとう!」と叫んで「ビンクスの酒」を皆で合唱、という趣向も。「ビンクスの酒」を普通に歌えている自分にびっくりよ。声優が来るイベントなのだからアニメを見ているのが当然とはいえ(でも、「ただ中井和哉が好きだから」とか、そういう理由で来ている人も一定数いると思ってたのね……)、周囲がすごい勢いで歌っていたのもびっくりよ。

最後は毎年恒例なのだという「Family」を声優陣が歌って(これまた「キャラソン」の類なのに普通にそらで歌える自分に以下略)、「おだっち砲」が爆裂して、ステージは終了。降ってきた金色のピラピラは、いくつか記念に持ち帰ってクリスマスツリーに飾ってみた。

それにしても、田中真弓さんの歌声は本当に素晴らしい。「ダンクーガ」「うる星やつら」「らんま1/2」あたりを子供の頃リアルタイムで見てきた自分には、10歳の息子がいるというこの時代で、田中真弓、山口勝平、矢尾一樹が大人気作品の主役として目の前のステージで跳ねて飛んでしゃべっているという現実に不思議な気持ちになってしまう。

そして私は、自分が骨の随から漫画とアニメと声優(と、あとゲーム……)が好きなんだなぁと再認識してしまった。「漫画萌え」だけだったら声優イベントには興味沸かないだろうし、「声優萌え」だけだったらあんなに漫画キャラに夢中にならないだろうし、で、更に「モンスターハンター萌え」とかいう良くわからない萌えまで加わってしまって、この萌え心はどこに行き場を求めているのかと。子供の頃からおままごとより、「りぼん」や「なかよし」より、テレビゲームと週刊少年ジャンプが好きという趣味で来てしまったので、これは多分当分(いや、一生?)治りそうにないのかなー。

「楽しかったねー!」
「すんごく楽しかったねー!」
「来年もまた来ようね」
と、足を引きずりたくなるほど疲れていたけれど、あれが楽しかったこれが楽しかったと息子と話しながら楽しく帰ってきた。

さて、夕飯は……どうしよう……。

チーズ(カマンベール・モンドール・ロックフォール)
「つばめグリル」の帆立クリームコロッケ
「パークハイアット東京」のポークリエット
鴨のパテ
バゲット
「RF1」の
 オードブルセット(生ハムと玉ねぎのマリネ・キッシュ・オリーブ・マスタード風味ポテト・カプレーゼ)
 ポテトサラダ
スモークサーモンとほうれん草のサラダ
ボルシチ風スープ(インスタント)
ハヤシライス
スパークリングワイン(GREEN POINT VINTAGE BRUT ROSE 2005)
赤ワイン(ボージョレ・ヌーボー)

夕飯はハヤシライスが残っているな、あと何かあれこれ買って帰れば良いかな……と、駅ビルに寄って「ワインに似合うオードブルセット」やサラダ、真空パック入りのスープなどをぽちぽちと買って帰ってきた。今日は一日友達と遊んでいただんなも、帰りがけにコロッケとサラダを買ってきてくれて、手持ちのチーズやおつまみを色々出したら隨分豪華な夕飯になった。

ハヤシライス以外は既製品ばかりだけれど、なんとなくワインが美味しそうな食卓が整ったので、帰宅して急ぎ冷やしてオーストラリアのスパークリングワイン、GREEN POINTのロゼを出した。ほのかにクリスマス気分漂う夕飯になって、スパークリングワインを綺麗に空にしてしまい、残っていたボージョレヌーボーも空にして、疲れもあってすっかり良い気分。

GREEN POINTは、モエ&シャンドン社が手がけたオーストラリアのスパークリングワインで、手頃な値段以上の美味しさがあると思う。すっきりして飲みやすく、「おとっときの高級酒」でもなく「普段飲み」ほどには安っぽくもなく、「毎日は飲めないけど、"あ、これあるよ"とすぐに引っ張り出して飲めるワイン」という位置づけですごく重宝している。今も我が家に種類あれこれ取り混ぜて5〜6本転がっているワインだ。

コルク栓ではなく王冠で栓をされたこのロゼは、多分初めて開けたもの。細かく柔らかい泡にキリッとした口当たりで、後をひかないけれどちゃんと存在感のある味わいでこれまたとても好みなタイプのものだった。

で、疲れ果てて夕食後は午後10時に撃沈。充実した一日でしたー。