食欲魔人日記 09年07月 第2週
7月6日 月曜日
ル・クルーゼのデビューはテール煮だったのでした
「BAGEL&BAGEL」の
 ハニーミルクベーグル
沖縄産マンゴー
アイスカフェオレ

「朝御飯買わなきゃ」
と、昨日ecute品川を歩いていて、「これがいい!」と息子が売り場に直進したのが「BAGEL&BAGEL」のショップ。
 
「ベーグルがいいの?同じ系列のマフィン屋さんもあるし、あんぱんとか売ってるパン屋さんもあるよ?」
そのベーグル屋さんだったら千葉で普通に買えるし、それじゃなくても……と説得してみたのだけれど、「ベーグルが食べたいの!ここのが良いの!」だそうで。
 
で、6個まとめて買うと割引なのだそうで、息子が早々に自分の取り分のピーチ味のとブルーベリー味のを抱えていたので、だんなと私の分も2個ずつ選んできた。甘いのが2個としょっぱい系のが2個。今日は甘い方のを食べることにした。「ハニーミルク」という、いかにも私が好きそうなもの。
 
半割にして軽くトーストしてバターを塗って、食後のフルーツはしこたま甘かった沖縄産のマンゴー。
「君に、マンゴーの種のまわりをしゃぶる権利を与えてあげよう」
と冗談半分に息子に言ったら、「え?いいの?」とすごい勢いでしゃぶった挙げ句にカットした身の方もがっつりかぶりついていた。
 
甘くて美味しい果物は世の中にたくさんあるけれど、甘く熟れたマンゴーの美味しさはちょっと反則級じゃないかなと思う。よく虫とか鳥とかにやられないで人間の口に入るここまで育てることができるな、という感じ。
 
先週は注文しなかったので、今日は2週間ぶりに「ベジタ」が届く日。梅雨は野菜の出荷が不安定になりがちだと聞いていたけれど、今日届いた「ベジタS」はけっこうな充実ぶりで、
 カリフラワー・トマト3個・人参4本・とうもろこし1本・茄子2本・いんげん1袋・レタス1玉・ほうれん草1把
という内容だった。
 
いよいよ夏という品揃えがとても嬉しい。トマトも茄子もとうもろこしも嬉しいなぁ。小松菜ではなくて今日はほうれん草だったのも大歓迎。

レタスとじゃこのサラダ
いんげんと南瓜のにんにく和え
サイコロステーキ
オックステールのスープ
羽釜御飯
アイスプーアル茶

度々お買い物している「クック&ダイン」で、先日甲州ワインビーフのテールが安売りされていた。尾の先の方の細い部分がメインということだったけれど、それでも充分お安くて、
「テール!煮る!煮たい!煮よう!」
と、購入決定。一緒に買ったサイコロステーキ用の肉と共に、週末に冷蔵便が届いたのだった。
 
テールと言えばテールスープ、そしてクッパ!と、大きな工夫はなく、淡々と生姜、にんにくと共に煮込んでみる。いつも通りダッチオーブンを出そうかなとすごく悩んで、スープの色の薄い煮込みものだと色が悪くなりがちな鋳鉄鍋よりはと、先日買ったル・クルーゼを使ってみることにした。
 
初めてのル・クルーゼ料理がテールスープというのも我が家らしいというか、「こういう家に買われちゃったことを諦めてね、きっといつもこんなだよ」と鍋に言い聞かせつつテールを入れて酒入れて水入れて、生姜とにんにく入れてことこと煮込む。最初のうちは丹念にアクをひきつつ、あとは蓋して弱火で放置プレイ。今日は真面目に(週刊少年ジャンプを買いにコンビニにすら行かなかったくらい)仕事をしていたのだけれど、放りっぱなしで出来る料理はとてもありがたかった。
 
冷蔵で届いたサイコロステーキ肉も食べてしまわないとなと、夕飯はテールスープとサイコロステーキという大変豪華なことに。
塩胡椒で表面を炙るように炒めただけのサイコロステーキに、にんにく風味のいんげんと南瓜の炒め物を添えた。胡麻油でにんにく炒めて、事前に軽く茹でておいたいんげんと南瓜を加え炒め、仕上げに醤油とかつおぶしをふってざっくり和えたもの。和風ドレッシングをかけたじゃこと胡麻入りのレタスのサラダと、テールスープには余計なものは入れずに刻んだ万能葱と黒胡椒だけをふった。……本当は、万能葱ではなくて白髪葱の方がそれっぽいんだけど、手元に刻んだものが残っていたので万能葱使用ということで。
 
4時間ほど煮込んだスープは良い具合に白濁して、「そうそうテールスープってこんな感じ」という風なものに。骨からするりと肉が取れるにはまだ少し煮込みが足りない感じだったけれど、えぐみもなく美味しいスープになった。大根とか溶き卵とか入れても美味しそうだなぁ……と思いつつ、今日のところは肉と葱と調味料だけのスープで。
 
7月に入って、夏休みのイベントの予定が着々と埋まり始めた。
遠出する予定はないのでせめて企業が開催する小学生向けのイベントなどがあれば連れて行ってやろうと、事前申込みが必要なものにあれこれ申込み続けていたところ、「抽選に当たりました」の連絡があれこれ。息子の今年の夏休みもけっこう充実したものになりそうで、「仕事あるのにー」と言いつつも私も密かに楽しみにしているものが多い。

7月7日 火曜日
今日はアジアな感じの夕御飯で
クッパ
麦茶
「SWEETS MAGIC」のマンゴープリン

テール1kgで作ったテールスープはまだ半分以上残っている。だんなにも食べてもらいたいなと思いつつ、食べてもらえるチャンスは平日には朝食時しかないものだから、ゆえに朝からクッパを食べているという次第。
 
昨日と同じく、根菜などは入れずに葱と黒胡椒だけを散らしたスープにご飯を入れつつ食べる。食べるところはそう多くはないけれど、コラーゲンたっぷりという風の口当たりの、骨際のプルプルした肉はとても美味しい。胡椒ガーリガリ挽いて入れるのもまた美味しい。
 
週末に、プリンをいくつかいただいた。赤色と黒色の陶器製の容器に入ったプリンは「SWEETS MAGIC」のもの。友人のブログでつい数日前に見て「綺麗な器だわー」と思っていたものが箱の中から出てきたのでびっくりしてしまった。なんでも、かつて「Pastel」でなめらかプリンの開発に携わった方が独立して作ったお店なのだとか。黒い容器はなめらか系のプリン、赤い容器は「極上のアップルマンゴープリン」というものらしい。
 
そう賞味期限も長くないものだろうしと朝食のデザート代わりに1個ずつ食べてみる。
だんながカスタードプリンを、私がマンゴープリンを手にしたので、半分こして両方食べてみた。とろりとした口当たりに乳脂肪分たっぷりという風なこってりめな後味はどちらにも共通している感じ。マンゴープリンにはバニラビーンズがたっぷり。上部にマンゴーソース、中には果肉がごろごろと入った、アップルマンゴーの風味がこれでもかと漂うプリンだった。
 
普通のプリンも、マンゴープリンも、自分では好んで「なめらか系」は購入しないのだけれど、久しぶりに食べたらとても美味しく感じられた。でもこれ、1個600円もするのねぇ……そちらの方にびっくりしてしまったり。

人参きんぴらの黒胡麻かけ
豚肉とゆで卵のナンプラー煮込み
海老ととうもろこし、枝豆の御飯
トマトと卵、もやしのスープ
アイスアールグレイティー

昨日届いた美味しそうなとうもろこし、普通に茹でたり蒸したりレンジでチンしたりして食べるのにも飽きてきた今、とうもろこし料理というものを模索してみようとレシピデータベースを漁って「えびととうもろこしのご飯」というのをみつけた。図書館で借りてきた有元葉子さんのレシピ本に載っていたものだ。
 
炊き合わせではなくて混ぜ御飯で、炊いた御飯に火を通してほぐしたコーン、刻み生姜と共に炒めて塩胡椒した海老を加えて混ぜ合わせるというもの。胡椒を心持ち強めにしてコンソメも少々加え、ついでに枝豆も混ぜてみた。おお、なんかアジアな感じで綺麗かも。器に詰めて逆さにして盛りつけるのではなく、こんもり普通によそった方が可愛らしかったかも……。
 
メインのおかずは、同じ本に載っていた有元葉子さんの作り方で「豚肉とゆで卵のナムプラー煮込み」。肉にナムプラーや醤油、砂糖、おろしにんにくなどの調味料を揉み込んでおき、そこに水を加えて煮込んでいく。途中で殻を剥いた茹で卵も加えて煮卵も作る。
 
あとは、人参。このところ地味に人参のストックが増え続けていて、改めて数えてみたら細いものも混ざりつつそれでも10本以上溜まっていた。これは大変と、太めの2本をひたすら千切りにして一気にきんぴらに。きんぴらにした人参なら一度に1人1/2本は軽く食べられるし、人参の甘さが強く出てとても食べやすい。さぁ食べろーとばかりにたくさん盛りつけてわしわしと食べた。

7月8日 水曜日
鶏1羽分の油淋鶏は壮観でした
「BAGEL&BAGEL」のオニオンベーグル
生ハム・クリームチーズ
飲むヨーグルト
さくらんぼ

昨日の朝はうっかり(いや、うっかりじゃなく、そうと狙って)クッパを出したので、まだ「BAGEL&BAGEL」のベーグルが残っている。しょっぱい系のが余っていたので、オーブンで焼いている間に生ハム出してクリームチーズ出して、それらを適当に挟んだり塗ったりしながら食べることに。……でも息子さん、君のはブルーベリーベーグルなわけだけど、なのに生ハム挟むんですか……??
 
で、クリームチーズ塗ったベーグルなのに飲むヨーグルトを合わせるという乳製品コンボな朝御飯。生協の飲むヨーグルト("生乳70%使用"などと書いてある)は、一度注文したら息子がいたく気に入ってしまって「今回は買わなかったの?次回は買う?買おう?」と催促されたので買ってみたもの。
 
「大地〜」の宅配では野菜がほとんど、時々練り製品とか豆腐とかといった渋いものばかりを買っているので、生協の宅配の方が彼にとっては好ましいものであるらしい。サラリとした口当たりで飲みやすく、甘すぎず酸っぱすぎずの飲むヨーグルトは確かに美味しいので、息子に全部飲まれる前にと私も一緒に飲んでみた。うまー。

稲毛 「Uo魚」にて
 枝豆 \472
 活魚入りお刺身盛り合わせ \1428
 真鯛のお刺身 無料
 えいひれ \315
 ハムカツ 2×\189
 もちとチーズの焼春巻 \346
 油淋鶏(1羽) \1785
 北海道じゃがいものチーズ焼き \399
 豚ニラチヂミ \577
 季節野菜と12品目Uoサラダ \522
 まぐろづけ握り \501
 Uoチャーハン \609
 ビールとか焼酎とか

今日も一日お仕事お仕事。今回、これまでと違って「ちょっとやりすぎなくらいに派手なサイト」を作ることを求められていて、派手にするのって難しいなぁと思いながらあれこれあれこれ。
 
夕方になって「今日は魚を焼こうかな、御飯炊いて味噌汁作って、あと茄子を食べたい」と考えているところで友人から
「由紀さーん、飲みに行かない?」
と連絡があった。猫も触りたいから行ってもいい?とのことで、それはもう是非喜んでどうぞどうぞ、と、家をざっと掃除して友人が来るのを待っていた。
 
友人来たりて、猫と少し戯れて、ではこのあたりで飲みましょうかねと訪れたのは、以前家族で行ってなかなか美味しくて安かった「Uo魚」というお店。廉価版(激しい勢いで廉価版)の「土風炉」という感じで、お刺身も鶏料理も、シメにうどんや鶏飯、丼ものなどあれこれを楽しめるのも嬉しいところ。お店は前に入っていた「土風炉」をそのまま居抜きで使っている状態なので、お店の形態にしては落ち着いた雰囲気の内装になっているのもこれまた良い感じ。すっかり気に入っていたりする。
 
今日は5人もいるしということで油淋鶏を鶏1羽分頼んでしまいつつ、各自あれこれ好きなものを注文。店頭で「6名様から使える鯛のお造り無料券」を配っていたので「……5人じゃダメですか?」と出してみたら、「大丈夫ですよー♪」と鯛のお刺身を無料で出してくれたりもした。
 
胸も腿も手羽も、全部まとめて骨つきのまま唐揚げにして甘酢をかけたこの店の油淋鶏はなかなか美味しい。盛り皿と一緒にやってきたガラ入れにゴンゴン骨を投げ入れながら手をベタベタにしながら楽しんだ。
 
白富士ビールの生を飲んだ後は、私は焼酎ロックで。名前で選んだ芋焼酎は「問わず語らず名も無き焼酎」というものと「極(きわみ)の黒」というものとを1杯ずつ。面白い名前の「問わず〜」はスルリと飲める口当たりの良い焼酎なのに、良い感じの泥臭さも感じられてなかなか好みな味だった。どうも焼酎は芋ばかり選んでしまう私。

7月9日 木曜日
カリフラワーのサブジ。
牛テールの具沢山クッパ
麦茶

牛テールのスープがまだ少し残っている。
煮込んだ当日はまだテールの歯ごたえが多層感じられるものだったので、「もっと煮込んだらとろんとろんになるかしら」と思いながら毎日朝晩火を通し続けてみていた。スープはますます白濁して濃厚になり、いかにも美味しそうな具合に。これはクッパにして食べたら最高だわーと、残り少ないスープに大根や人参、溶き卵なども加えて今朝は具沢山のクッパにした。
 
今日も蒸し暑く、ことさらに湿気が強いように感じる中でのクッパの朝御飯はどうよと思いつつ、でもこの気候にクッパというのもそれはそれで悪くないものだった。スプーンを入れるとほろりと崩れるテールは思った通りの素敵な煮え具合。時間だけはかかるけれど手間はかからない料理なので、またテール買ってきて煮てみたい。で、ル・クルーゼの鍋は思った以上に使いやすかった事もわかったので、せっせと愛用しようと思う。鋳鉄鍋も鋳鉄鍋の良さがあるのでどちらも可愛がりたいところ。

ほうれん草の胡麻和え
カリフラワーのサブジ
「魚久」の粕漬け
豆腐とねぎの味噌汁
わかめごはん
麦茶

今日の夕飯の献立は「和風・お魚」を念頭において、氷温室で凍っていた「魚久」の鮭の粕漬けをメインディッシュに。野菜庫を確認して、
「ほうれん草はおひたしか胡麻和えにするとしてーカリフラワーはどうやって食べよう?」
とあれこれ検索して、弁当おかずにしてもきっと美味しいだろう「カリフラワーのサブジ」なるものを作ってみることにした。この時点でもう「和風」じゃないし。
 
「サブジ」はインド料理で「野菜の蒸し煮」「野菜の炒め煮」のこと、らしい。それとは別に「サブジ」は「野菜」そのものを指す言葉でもあるらしい。なぜかイタリア料理のレシピ本に載っていた「カリフラワーのサブジ」は、オリーブ油でにんにくと赤唐辛子を炒めたところに玉ねぎと人参とカリフラワーを次々入れ、味付けはカレー粉をメインにクミン、コリアンダー、ターメリック、ガラムマサラ、そして塩胡椒。スパイス類を加えてざっと全体を混ぜた後に白ワインをふり入れて蒸し焼きにし、カリフラワーに火が通ったら最後にざっとレモン汁をかけてできあがり、というものだった。さやいんげんも少量残っていたので、きっと似合うはず、と、人参などと一緒に加えてみた。
 
スパイスがけっこう入るから塩味控えめでも美味しいかなと思ったのだけれど、塩味がちゃんと効いていないと、味見をしてもどうにもボケた味。カレーの類もそうだけど(いや、料理全般そうだけど)塩加減というのは重要なんだなぁと改めて思いながら、スパイスに負けないくらいにちゃんと塩味もつけた。
 
ブロッコリーは頻繁に買っているけれど、そういえばカリフラワーというのはあんまり買ったことがなくて、いざ調理しようとしても「これだ!」とすぐに思いつく料理がないのが少し悔しい。
 
炊いた御飯に混ぜるだけの、塩味のついた「わかめ御飯の素」を買ってあったので、試しにと使ってみた。学校給食で出てきそうなわかめ御飯が見事にできて、これはなかなか楽しいし、何より美味しい。あやうくお代わりしてしまうところだった。

7月10日 金曜日
「具合が悪い時はカレー」だよね、うん
「marond」の
 ミルクパン
 チーズハムパン
アイスカフェオレ

朝起きてオーブンを余熱して、まだ起きてこない息子に「朝だよー!」と声かけて、今日はゴミの日だからゴミまとめて……とバタバタ動いていたら、息子が緩慢な動きで起きてきて「……なんか、具合悪い……」と。
頭痛がするそうで、確かに少し熱っぽい。季節の変わり目だし疲れが出たのかねと、今日は学校をお休みすることになった。
 
そのまま息子は朝食も要らないとおとなしくベッドに戻っていってしまったので、卵を焼こうかなマンゴー剥こうかなという気分がなんとなく削げてしまって、だんなと2人でパンをもぐもぐ。ミルクパンに美味しいバターを塗りつつ、ハムを巻き込んだチーズ風味のパンにかぶりついた。
 
今日食べようと思っていたマンゴーは、駅ビルの果物屋さんで投げ売りされていた1個500円の国産のもの。宮崎産と沖縄産のが箱に無造作に並べられ、微妙に黒点が出始めたりはしていたもののかなり立派なサイズのマンゴーだった。
 
私が選んだ沖縄産のは少し大きな黒点が出ていて、表面に蜜が染み出てきているほどに真っ赤に熟れたもので、早々に食べなきゃと思いつつ買ったのだけれど、一度切ってしまうと色が悪くなってしまいそうだから明日に延期かな。冷凍のホットケーキがあるので、明日ホイップクリーム添えてマンゴー乗せて食べようかなと思っている。

チーズ入りチキンカレー
カリフラワーのサブジ
レタスのサラダ
アイスティー(白桃)

昼頃に起きてきた息子に朝食用に用意していたパンを食べさせると、顔色もすっかり良くなって「……なんか、元気になってきたっぽい」と。学校休んだんだから、元気になっても今日はゲームとかダメだよおとなしくしときなさい、と告げると、あちらこちらをうろうろして本など捲りつつ、実にヒマそうにしていた。
 
「お母さん……What should I do?……ヒマ……」
「なぜ英語!?んー……I think you should do your damn homework」
「Oh……僕は死んでしまった……I died……」
「……おお息子よしんでしまうとはなさけない」
 
仕事している私に英語で話しかけてくる元気があるくらいだから大丈夫そうだ。てか、なぜ英語……(焦っちゃったじゃないの)。
 
「鶏肉があります。夕飯はどうしますか?」
きっと親子丼かパスタ料理あたりをリクエストされるだろうなと思いつつそう聞くと、即答で「カレー!」と。
 
「予想外だ……鶏肉だけど、カレーでいいの?」
と聞けば
「カレーがいいの!で、チーズ入り!」
だそうで。聞いた手前リクエストは考慮してやらなきゃなぁと、鶏もも1枚、ルウ半箱で少量のカレーをさらっと作った。レタスのサラダと昨日の残りのサブジ添え。
 
チキンカレーだから煮込み時間は少ないし、ゆえにそんなにコクも出ないしでルウを溶かした後にバターひとかけとチョコレートひとかけを隠し味に加えてみた。隠れすぎた分量の隠し味だったようで、入れても入れなくてもあんまり味は変わらなかったかも……。
 
すっかり具合の良くなった息子は「カレーなら僕も手伝うよ」と私が材料次々切って鍋に入れていく横で木べら持って炒め担当をやってくれていた。彼の分はチーズ増量ということで、ちゃんと溶けるように、
1.御飯盛って→2.カレーを少量よそって→3.チーズ入れて→4.最後にカレーをたっぷりよそって
と盛りつけてやろうとしたところ、2が終わった段階で息子は「カレーできあがりー!」と食卓に持って行こうとしている。
 
いや待てそれまだ、と声をかけようとしたところですぐに自分から、
「なんか、カレー少なくない……?肉もじゃがいもも、何もない……」
とここ1ヶ月で一番のしょんぼり具合というほどの勢いで悲しそうに呟きながら戻ってきた。いやだから、まだなんだって。チーズも入ってないでしょ?と、チーズかけて具を多めにカレーをごろごろとよそってやったらものすごい笑顔に。
 
子供なのに息子はあんまりカレーが好きではないよな、と思っていたのだけれど、それは単に我が家のカレーが容赦なく「中辛」だったから、なのであるらしい。まだまだ小さい頃は、ルウを溶かす直前に鍋を分けて彼用の甘口カレーを用意してやった事もあったけれど、アメリカに住んだ段階(息子4歳時)で「日本のカレーのルウはお高いから別の種類を買う余裕はないのです」とばかりに中辛一辺倒になった。
 
その甲斐あってか(?)今は
「学校のカレーとか、甘すぎるんだよね。うちのカレーの方がいい」
とか言っている。今日のカレーは鶏肉にインデラカレー粉(ここで袋入りの買ってます、送料払っても近所で買うよりは安い……)をまぶしたから、より一層スパイシーなはずなんだけど、それでも「すんげー、旨い!」のだそうだ。よし息子、次はタイカレーに挑戦だ。いつかおうちで「グリーンカレー」。

7月11日 土曜日
今シーズン初秋刀魚でした。
千葉 「銚子丸」にて
 劇団セット
 大トロ握り
 秋刀魚握り
 太刀魚握り
 アイドル手巻き
 生ビール
 あら汁(ランチサービス)

「明日はヨドバシカメラ行くんでしょ?そしたら昼御飯は寿司にするんだよー」
と、昨夜帰ってきただんなが嬉しそうに言っていた。そういえば海外出張から帰ってきたのに、まだお寿司を食べに行ってない。銚子丸もけっこうご無沙汰気味だ。
 
で、お昼に行こうと決めて寝て、今朝私が起きたのは9時頃。だんなが起きたのは9時半。朝食はマンゴーonホットケーキwithホイップクリーム!と思っていたのだけれど、それではお昼の寿司に差し支えてしまいそうなのでまた延期ということになった。……マンゴーだいじょぶかしらん(まだだいじょうぶっぽい)。
 
全員が起きたところで準備して、開店時間と同時に着くくらいの感じで千葉の「銚子丸」へ。最初こそガラガラだったものの、店内はすぐに満席に近い状態になってきた。相変わらずの人気のお店だ。
 
折しも今はマグロフェア開催中。大トロ握りが399円(普段は525円の金皿)、中トロが262円、赤身が157円という嬉しい価格。もちろん大トロを注文しつつ、ビール飲み飲みあれこれ楽しんできた。いつも通り、2貫盛られてくるあれこれはだんなと私で1貫ずつ。
 
690円の「劇団セット」は真鯛・オーロラサーモン・あおりいか・中トロ・アジ・海老・煮穴子1本の握りが1貫ずつと、銚子丸巻き半本の盛り合わせ。あまり豪華という風なものではなかったけれど、サーモンも中トロもアジも脂がトロリと乗る美味しいものだった。これがそこそこのボリュームだったので、あとは大トロ、太刀魚あたりをもらいつつ、今シーズン初の生秋刀魚も。
 
つい数日前、北海道で漁が解禁になったところの秋刀魚、「ついに今年もこの味がキター!」という印象で大変に大変に嬉しい。「焼き秋刀魚は秋の味」という感覚がどうしても強いので本格的に食べるのは9月に入ってからになりそうだけれど、実際のところは今頃から8月にかけても大量に売られているのよね……真夏に外食で秋刀魚のパスタを食べたりすることも多いから、家の献立にも秋刀魚をどんどん使いたいところ。
 
シメの「アイドル手巻き」はウニ・イクラ・ねぎとろの3種巻き。
 
お昼ということでそれほど皿数食べなかったせいもあるけれど、ビールも飲んでそこそこお腹いっぱいになって、それで家族で6000円ちょっと。相変わらず幸せなお店なのだった。

レタスといぶりがっこのサラダ
「佃權」のゼリー寄せおでん
だんな特製 茄子と牛肉のオイスターソース炒め
羽釜御飯
ビール(キリン樽生)

お肉屋で美味しそうな和牛の厚めな切り落とし肉を売っていたので、夕飯はだんながそれを茄子と共にオイスターソース炒めにしてくれた。
「たまに鍋持たないと、感覚忘れそうだし」
とのことで、私はサラダの用意したり、生協の宅配でお試し買いしてみた「佃權」の「ゼリー寄せおでん」を出してみたり。
 
夏用の冷やしおでんはここ数年あちらこちらで(缶詰とかでも)見ることがある。ゼリー寄せというのも見たことがあったけれど、口にするのはこれが初めて。具は 海老、こんにゃく、きぬさや、グリンピース昆布、つみれといった感じで、それらがおでんだしのゼリーと共に固められている。
 
が、残念ながら期待ほど美味しくなくて、「……なんか、薄い……」という印象。息子などは早々に「僕、おでんは普通のがいい」と、せっかくのゼリー寄せを電子レンジにかけて普通の温かいおでん状にして食べ始め、だんなも具をひととおり食べた後で「あっためた方が旨いんじゃね?」とゼリーをチンして飲んでいる。まったくもう、君たちは……と言いつつ、私も最後は電子レンジを使ってしまった。
 
確かに、ゼリーの状態で食べていて「なんか薄い」と思っていただし汁は、温めるとごく普通に美味しいおでんだし。冷やして食べるならもっと塩気を強くしないといけないんだな……。
 
くたっと、良い感じに火が通って味の染みた茄子と、美味しい赤身の牛肉の炒め物はビールにも御飯にも似合う味。ケンタロウさんレシピに「たくあんとレタスのサラダ」というのがあったものだから、「いぶりがっこでも……いいかな?」と、レタスと水菜、そしていぶりがっこを使ってのサラダを作ってみる。味つけは炒り胡麻と胡麻油、酢と塩胡椒、という簡単なものだったからそうそう不味いものにもならないというものだったけれど、でも作ってみると「わざわざ沢庵入れることもないよね……?」という味だったりして。
 
ところで、「中華炒め」を一度に変換しようとすると「仲介タメ」となるのはなんとかならないでしょうか私のIME。

7月12日 日曜日
クリームたっぷりマンゴーたっぷり朝御飯。
マンゴーホットケーキ
アイスカフェオレ

先日、三越の宅配でリーガロイヤルホテルのバニラホットケーキというのを注文した。4枚1セットの冷凍ものだったので、2セット購入。「朝御飯に何もない!」という時の保険用かなと思って買ったのだけれど、けっこうなサイズの箱入りなので、案外これが冷凍庫で場所ふさぎになっている。
 
で、先日美味しそうな見切り品の国産マンゴーを買ってきたところだったので、今朝はこれを使ってマンゴーホットケーキ。乳脂肪分多めの生クリームを買ってきて固めに泡立て、刻んだマンゴーと共に温めたホットケーキに添えてみた。ホイップクリームぼーん!フルーツぼーん!のアメリカの田舎町風パンケーキを目指したのだけれど……このくらいじゃまだ生ぬるい盛りつけだっただろうか。おまけとばかり、蜂蜜も上から少しかけてみた。
 
「レンジでチンして食べられる」系のホットケーキの中ではなかなか評判が良いらしいこのホットケーキ。バニラの香りがあたり一面に漂い、直径はちょっと小さめに感じられたものの、厚みはたっぷり。電子レンジとオーブンを併用して温めたところ、ふかふかした口当たりはとても心地よいものだった。でも、値段もそれなりにしたから、「これで美味しくなかったら悲しい」という感覚でもある。
 
マンゴーは、種際の果肉までもが甘くとろける滑らかな口当たりの素晴らしいもの。全体的な供給量が上がってきたためなのか、今年の国産マンゴーはずいぶんと手が出しやすい価格になってくれている。感覚としては、宮崎マンゴーあたりばかりが特に重用されていて、それ以外の産地(特に沖縄産とか)の価格の下落が激しいような。どの産地でも、ちゃんと育ててちゃんと熟した国産のマンゴーはちゃんと美味しいと思うんだけどな。
 
ちょっと黒点がついているだけなのに、大きな完熟マンゴーが1個500円なのだから最高。
マンゴーは乳製品やバニラと相性が良いから、ホットケーキに添えたりフルーツサンドにしたりするのに良く似合う。

「ケンタッキーフライドチキン」にて
 マイごちサラダセット(チキン×2・コールスローサラダ)
 ビスケット
 ジンジャーエール

「お昼御飯どうしようか?買い物行って、ついでにケンタでも買ってくる?」
とだんなが言って、ケンタ心に火がついた。
 
「ケンタ心」の仲間や親戚には「カレー心」とか「カツ丼心」とか「焼き肉心」とか「宅配ピザ心」とかがいる。
一度「今日カレーにしようか?」「宅配ピザでも取っちゃおうか?」と耳にしたり口にしたのが最後、他の献立に変更することを許さない頑なな心の皆様だ。ケンタ心も、「あ、やっぱケンタ止めにしました、お帰りください」と言っても聞いてくれないタイプの人(人?)なんだなぁ。ああ、ケンタ食べたい。ケンタケンタ。
 
というわけで、お買い物ついでにスーパーのフードコートにあるケンタッキーでお昼御飯。サンドとか激辛なんとかとかではなくて、ごくごくフツーのチキンが食べたくて、チキン2ピースとコールスローのセットにした。あとはビスケット、そしてジンジャーエール。
 
あの「そうそうこれこれ」というスパイスの香り、ちょっとしっとりとした衣と、肉を噛みしめると染み出てくる油。いかにもな味のコールスローと共に、「そうそうこの味、ケンタの味」と、大変美味しくいただいた。ここのビスケットも、私、大好きなんだなぁ。
 
「たまーに食べると美味しいよね」
という口調の割に、私より早く肉を食い尽くしていただんな。うん、私も一度食べると数週間はまぁ良いかなって気がするんだけどね、時々猛烈に食べたくなる。

だんな特製
 焼き餃子(自家製の冷凍もの)
 肉と玉子の炒りつけ
 もやしとにんにくの芽の炒め物 ハム入り
牛肉とわかめの韓国風スープ
羽釜御飯
ビール(キリン樽生)

最近、だんなの愛するお店「餃子の王将」がマスコミにやたらと取り沙汰されているらしい。「安くて美味しい」と不況の今(←ファンに取っては「今更」という感じらしい)もてはやされているのだそうで、店頭に若いおねえちゃんなんかが行列を作ってしまっているとか。
「行列するなよー!王将は、俺らにとっては昔から"普通に御馳走"なのにっ!」
とだんなは憤慨してるのだった。王将行きたい、王将の"肉と玉子の炒りつけ"とか食べたい、でもお出かけするのはめんどくさい……と、今日の夕飯は「じゃあ家で王将っぽいものを作って食べようじゃないか」ということに。
 
じゃあ肉と玉子の炒りつけ作ろう、きくらげとか入ってたよね?と、昼食後だんなとスーパーでお買い物。もやしも炒めることにして、あとは冷凍庫に自家製餃子の残りをしまってあったはず、と、本当に全体的に王将っぽい夕御飯になった。何しろ餃子がある。王将メニューに餃子は必須だ。
 
おかずは俺が適当にするからおまかせあれ!と今日もだんなが台所に立ってくれたので、私はスープや食器の準備をしていたくらい。いつもの私は餃子焼きながら炒め物を2品作るようなアクロバティックな献立には絶対にしない(炒め物をするなら、残りの料理は鍋かけっぱなしで大丈夫な煮物とか、事前に作っておける和え物、サラダ類とかを考える)ので、「御飯も蒸らしに入ったし、じゃあやりますか!」と、餃子焼きながらもやし炒め作って、更に一気に"肉と玉子の炒りつけ"を仕上げただんなの動きはすごいと思った。
 
もやしの炒め物はにんにくの芽、刻んだハムと共に塩味ベースのもの。肉と玉子の炒りつけは、酒と醤油、オイスターソースを少量使った優しい味のもの。
「うーん、でも、王将の味とは違うよねぇ……200mくらい離れている感じ?」
「いやいや、もっと迫ってるよ、"同じフロアで仕事してます"くらいの距離感だよ、大丈夫だよ」
醤油が足りないのかな、あ、醤油入れたら3歩くらい王将に近づいたよ、などとわいわいやりながら夕御飯。冷凍餃子も美味しく焼けていて、それは息子が5割方奪っていってもりもり食べていた。息子は餃子が好きなんだねぇ……。