食欲魔人日記 10年12月 第2週
12月6日 月曜日
湘南ロール。うまー♪でした(いびつなのは私の切り方が下手だから……)
お餅(磯辺焼き)
抹茶入り玄米茶
みかん

昨日は自治会で餅つき大会があったらしい。
そういえばそんな張り紙を見たような気がしなくもない……という私と息子は、そんなイベント開催の存在もすっかり忘れて、昨日ずっと一日引きこもり(でモンハン)だったのだった。
 
で、その餅つき大会でのつきたてお餅が非参加の家庭にも配られた。表面に粉をはたいた、丸くぺたりと平たいお餅で、まだ柔らかでいかにも美味しそう。さっそく朝御飯にいただいてしまうことにした。
 
きなこ用意しておけば良かったな、あと粒あんとか、と思いつつ、フライパンで両面炙った餅は醤油に浸して磯辺焼きに。お供に日本茶、食後にみかん。なんだかいよいよ冬っぽい朝御飯になってきた。私はお餅大好きなんだけど(きなこにあんこにと味を変えれば週に4度くらい朝御飯で出てきてもOKなくらい)、息子は、「煮えまくったきりたんぽ」同様、餅の食感もお好きではないそうで。餅も美味しいんだけどなー。美味しい田舎汁粉食べに行きたい。
 
で、今日は野菜が届く日。「午前中に仕事やりまくって、午後余裕ができたらモンハンするんだー!」の一心で仕事をしていた最中に届いた大きな袋の中身は
 
大根1本・ごぼう250g・ブロッコリー1個・葉にんにく1束・ターツァイ1株・みぶ菜1把・小松菜1把・ひらたけ1パック・りんご(ふじ)1個
 
と、常になく豪華な分量、あれこれと詰め込まれていた。
 
「え?青ものってパセリと小松菜だけ?あとお芋や蓮根って……炭水化物じゃん」みたいな時もあれば今日みたいな全体的に緑色をした充実した日もある。しかも今日は、登録してあった「とくたろうさん」(事前登録で、在来品種や珍しい野菜の収穫があった時に届けてくれる)から「雪菜」も1把。
 
あああ困った、なんだか葉っぱだらけになってしまった……手元には「豚味噌鍋しよう!」と白菜半玉まで買い込んであるというのに。

スモッチ
スティックきゅうり with マヨネーズ
なめこおろし
小松菜の白和え
葉にんにくと牛肉の炒め物
芹たっぷり入りのきりたんぽ鍋の残り
羽釜御飯
ビール(サッポロ 冬物語)
 
「湘南や」の湘南ロール
カフェオレ

届いた野菜あれこれを食べなきゃという以前に、冷蔵庫に半端に残っていた「小松菜のナムル」。しっかりめに塩をしてあったから傷んではいなかったけれど、でもそのまま出すのも何だかな、と、白和えにすることにした。水切りした豆腐を崩しながら、刻んだ小松菜のナムルと混ぜ合わせ、味をみてから適当に砂糖と塩、醤油などを足してみる。本当は練り胡麻を加えた方がそれらしいのだけれど、あの練り胡麻特有のねっとりとした風味がつくよりはと、すり胡麻を混ぜるにとどめ、さっぱりめの白和えに。
 
きりたんぽ鍋用に追加購入してあった芹は、きりたんぽ鍋の残りのスープ(具はちょこちょこっと舞茸とか肉のかけらなんかが)にばさばさっと入れて「芹汁」的にして汁物の替わりに。
なめこは軽くゆがいておろし醤油を添えた。
 
で、メインのおかずは薄切り牛肉を買ってきてあったなと、手元の野菜と見比べて
「葉にんにく……食べたいなぁ」
と、ものすごく安直に「焼肉のたれ」炒め。
 
葉にんにくは、もっと根元がにんにくらしくなっているものを想像していたけれど、今日届いたのは「見た目はわけぎ」みたいなもの。根元だけ白く太く、でも長ねぎほどの太さもなく、やっぱり外見としては「わけぎ」。ざくざく刻んで炒め合わせたら、にんにく特有の良い香りが漂った。
 
あとは、東京駅のGranStaで久しぶりにみつけて先日買ってきたスモッちもおつまみにもぐもぐ。
 
夜のデザートは、週末にだんなが友人からお土産にともらってきた「湘南や」というお店のロールケーキ、「湘南ロール」。
 
一般的なロールケーキに比べると1.5倍ほどの長さがある、「長っ!」という印象のロールケーキは、スポンジふわふわ、適度な分量の生クリームは甘さ控えめ、とても美味しいものだった。冷蔵庫に入れておいたロールケーキ、クリームがわずかにポクポクした食感になっていたのは「あ、これ植物性脂肪を混ぜてない乳脂肪だけの生クリームだ」というものだった。
 
堂島ロールなどは、冷蔵してもクリームがサラサラと滑らかな口当たりだけれど、あれはいかにも植物性脂肪の生クリームの口当たり(植物性脂肪100%というわけではなく動物性のとブレンドしているのかなと思っているけども)。
それでも植物性クリームの嫌な部分はほとんど感じさせないから堂島ロールはあれだけ人気があるのだろうし、私もあれは大好きだ。けれど、ああやっぱり牛乳を材料にした生クリームだけ使ったロールケーキは美味しいなぁ……としみじみ思ったのだった。まだたくさんあるなー。続きをまた食べるのが楽しみ。

12月7日 火曜日
だんなも大好き、鶏みそ大根。
「marond」の
 コロッケパン1/2個
 ツイストドーナツ 1/2個
カフェオレ

昨日、帰宅間際のだんなに
「明日の朝はジムなんでしょ?中華まん蒸かして食べるのはめんどくさいだろうし、パンのが良いようだったらパン買ってきて〜」
とお願いしておいたら、ちょっと面白いもの(私が普段選ぶことはないだろうもの)をあれこれ買ってきてくれた。私と息子の分はハンバーガー型のコロッケサンド。揚げパンみたいなツイストドーナツ。2口ほどで食べられるミニサイズのウィンナーロール。
 
夕食前の空腹時にパンを選んだからそんな感じになった……らしい。なるほど。
 
さてこれをどうやって2人で食べようかなぁと、ウィンナーロールとコロッケサンドは温めてみた。大きなコロッケサンドとツイストドーナツはとりあえず半分にカットして、「ウィンナーロールは息子君が食べますか?」と聞けば「食べるー」と手に取っている。
 
地元のパン屋さん「marond」のコロッケはなぜかなかなか美味しくて、ゆえにコロッケサンドもすてきな美味しさ。ツイストドーナツと共に、なんだか懐かしいような味わいだった。

鶏みそ大根
豚味噌鍋(白菜・長ねぎ・豚肉・うどん)
日本酒(菊姫 H21BYにごり酒 約1年弱熟成酒)

週末に白菜がなかなかのお手ごろ価格で、ついでに鍋にぴったりな豚薄切り肉も特売していたものだから、「これは豚味噌鍋だー♪」と材料一式買ってきた。今週の野菜セットは大変な葉ものラッシュだったこともあり、「この白菜は食べないと、さっさと食べてしまわないと」という思いもあって、今日は鍋にはちょっと暖かい気候ではあったけれど豚味噌鍋を決行。
 
肉はいつもより控えめの分量で、でも白菜は大ぶりの株、半玉分。ざくざく切って全て使ってしまうことにした。ピェンローもそうだけど、白菜が美味しい鍋は半玉くらいぺろりと食べられてしまうのがおそろしくもあり頼もしくもある。
 
いつもは「豚味噌鍋の日は豚味噌鍋だけをお腹一杯食べましょう」というのが常なのだけれど、今日はそれに鶏みそ大根もつけた。大根も野菜セットに1本入ってきていたから「これも食べないとなぁ」と、だんなの大好物のふろふき大根を作ることにして、添える柚子味噌の代わりに鶏みそを用意したもの。
 
小鍋に田舎味噌と白味噌を大さじ1ぐらいずつ入れて酒と味醂と醤油を少々。火にかけて味噌を煮溶かしてから鶏ひき肉を少量の水を加えて、ぐーるぐーるとかき混ぜながら肉に火を通して全体を馴染ませたらできあがり。味噌に柚子の果汁や皮を混ぜてしまうと苦味が出てしまう気がして、刻んだ柚子の皮を最後に上に飾ってできあがり。
 
先日のおでんの大根もたいそう美味しく煮えたけれど、今日のもなかなか良い感じに炊けた。
 
子供の頃から野菜全般が苦手だった(口にはするけど美味しいとは思っていなかった)私は、成人して結婚しても相変わらず「どこが美味しいのかわからない、特に根菜を煮たものなんか、美味しいという気持ちに未だなれない」という感じだった。
 
でも、だんなから
「俺も野菜そんなに好きじゃなかったけど、でも大根煮たのは昔から大好きだったよ〜。ふろふき大根とかおでんの大根とか最高じゃん」
と折々に力説され、そういうものかなぁ思いつつ大根を調理していくうち、「あ、確かに煮た大根は美味しいものだわ」と思えるようになった。でも相変わらず、おでんのタネとしての大根の順位は私の中では割と下の方だ(餅巾着より下、卵より下、ちくわよりちくわぶよりも下……)。ごめんよ大根。ちゃんと美味しいとは思っているんだよ大根。
 
美味しいーこれ美味しいーと、だんなは大根をぱくぱくとけっこうな量食べてくれて、「これから大根大量に届いてもてあまし気味になったら全部ふろふき大根にしてしまおう」と思った私。
 
豚味噌鍋ならやっぱり日本酒?と、今日出したのは「菊姫 H21BYにごり酒」。去年のにごり酒を、購入したその酒店が1年弱熟成させていたもの、なのだとか。「約1年弱熟成酒」と記されていたそれはお手頃価格だったこともあり(確か720ml1本1000円くらいだった)面白いなと買ってみたのだった。
 
かなり濃厚に、ドロッと真っ白なにごり酒。もろみの甘さを感じるけれどベタベタしたものではなくて、味噌味の鍋にとってもよく似合っていた。飲み始めた当初は「瓶の半分くらい、2合くらい飲めば満足かなー」なんて思っていたのに、気が付いたら残り半合というところ。結局今日も4合瓶が空になってしまった。

12月8日 水曜日
焼売作り、修行中
「永楽製麺所」の
 プチ肉まん・プチあんまん
雲南普洱茶

週末に横浜方面に出かけただんな、
「せっかく行くから永楽製麺所寄ってくるね〜」
チャンポン麺買ってくるから!と言っていたので
「あ、じゃあ肉まんも買ってきてください」
とお願いしておいた。
 
めでたくチャンポン麺を買えたらしいだんな、饅頭類は可愛らしいサイズの5個入りプチ肉まんと3個入りプチあんまんを手にして帰ってきた。今日の朝御飯はそれを蒸して。中華まんが恋しいなとずっと思っていたところだったので嬉しい。あんまんが私の大好きな「黒胡麻あん」だったので更に嬉しい。
 
今日は温かい中国茶を用意しようかなと、淹れてみたのは20年もののプーアル茶。香港の「雙魚茶館」で買ってきた「雲南普洱」は、プーアル茶特有の香りを持ちながらもほのかに甘さもあって、とても美味しいものだった。使ったのはそう多くない茶葉だったのに淹れても淹れても良い色と良い味が出続けたものだから、何杯かいただいた後はポットに注いで冷ましてから冷茶用に冷蔵庫へ。

ターツァイの塩にんにく炒め
干し貝柱入り焼売
だんな特製チャーシュー炒飯
きのことパセリの中華スープ
ビール(琥珀ヱビス)

今日は中華料理の夕べ。
宝華」から通販した油そばセット、そば自体は既に食べてしまったけれど、まだチャーシューがいくらか残っている。
 
「これさぁ、炒飯にして食べたいね……」
ということで、じゃあ焼売も作って食べない?そういえば野菜セットにターツァイが入ってたよ、それ炒めて添えれば格好つくね!と、献立がするする決定。
 
あとはスープだなぁ、手持ちの材料でどうしよう……?と考えて、ひらたけを鶏ガラスープで煮て、たっぷりめのパセリを散らしたものにすることにした。かき玉汁風でも良かったのだけど、炒飯に卵は入れるだろうしなと卵は抜きのあっさりスープ。
 
焼売は干し貝柱入り。夕方から水に浸してゆるゆると戻しておいた貝柱を豚挽き肉と合わせ、玉ねぎ多めの焼売を作った。餃子はそこそこ頻繁に作るけれど、手作り焼売はこれが2回目。包み方もわかるようでまだちゃんとわかっていなくて、試行錯誤しながらなんとか形になるよう頑張ってみた。てっぺんにグリンピースも忘れずに。
 
スープを用意して、冷凍御飯をチンしておいて、ターツァイは「あと炒めるだけ」のところまで用意して、さてと、と、焼売包んで蒸し始めたところでだんなが帰宅。焼売が蒸し上がるのに合わせてターツァイを炒め、軽くビールを飲んだところで
「じゃあ、炒飯作りましょうかね」
とだんなが立ち上がり、シメの炒飯をざっかざっかざっかざっかと作ってくれた。なんだか中華料理屋さんに行ったみたいな(最後に炒飯が出てくるところとか)夕御飯。
 
人が作ってくれた料理というのは、自分が作った料理の数割増しくらい美味しく感じられる。私はシメ炒飯がやたらめったら美味しかったのだけど、だんなの方は
「焼売旨いよ、すっごく旨いよ」
と絶賛してくれ、お互いを褒め称えるような感じになった私とだんな。
 
でも息子がしれっと
「焼売も美味しかったけどー、でも炒飯の方が嬉しかったし美味しかった」
と非常にストレートな意見を出してくれて、今日の人気投票は父ちゃんの勝ち。
 
……くそう、いつかは崎陽軒(息子が愛してやまない最高峰の焼売)の焼売を越える魅力を備えた手作り焼売を作ってやるんだから。

12月9日 木曜日
今日は田中玉緒さんの料理教室♪
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豚味噌うどん(豚多め)
麦茶

先日の豚味噌鍋の残りの汁で、今朝は豚味噌うどん。
 
今回は白菜も豚肉もそこそこ鍋に残っていた状態だったので、なかなか豪華に具沢山な感じの朝御飯になった。朝からうどん1玉はちと多い気がして、3人で2玉を分けると小どんぶりにほどよいサイズ。お供に今朝は冷たいお茶……にしたのだけど、外気は驚くほど冷たく、今日は一日寒い日になりそうな感じ。

田中玉緒さんのお料理教室にて
 冷たい栗のスープ
 熟成生肉をヒマラヤのハニーと共に
 熟成肉のタルタル ブルスケッタ仕立て
 鶏もも肉のリピエノ
 クッキーシューのパリ・ブレスト
 スプマンテ風ジュース(デュク・ドゥ・モンターニュ/スタッセン社)
 スプマンテ(プロセッコ ディ コネリアーノ/カルペネ・マルヴォルティ社)

今日は料理研究家田中玉緒さんクリスマスのイタリア料理レッスンにお邪魔させていただくことに。
 
「冷たい栗のスープをスターターにサーヴィスし、前菜には熟成牛と野菜のブルスケッタの盛り合わせ、ショートパスタを使ったプリモ・ピアットとメインはご飯を詰めた鶏のリピエノ、ドルチェはシュー生地を使ってリースを形づくるバリ・ブレストをご紹介」
と伺っていた予告に「いいなぁ美味しそう……ていうか熟成肉!」とムラムラしていたところ、「この日の昼レッスンは空きがありますよ」とお声がかかって、めでたく参加の運びとなった。
 
慌ただしく数日のうちに決まったやりとり中、熟成肉を自宅持ち帰り用にと、レッスンで使うものと一緒に追加注文していただけるということで、ありがたくお言葉に甘えることに。
「お金なら出してあげるからドーンと買っちゃいなさい」
とだんなも言ってくれ、今日は昼も夜も熟成肉というたいそう豪華な事に……。
 
いつも通り、レシピを見ながら先生の手順を見る、デモンストレーションの形のお料理教室。なんだかんだで毎年この時期に一度はお邪魔することが多いのに、毎年印象が違うクリスマスのテーブルセッティングは今年もたいそう素敵だった。キッチン前に椅子を並べてひととおりの調理を学んだ後は、生徒皆でテーブルを囲んで綺麗に盛りつけられたお皿を目にも舌にも楽しむ「ご試食」でおしまい。
 
田中玉緒さんのお料理教室にて、3種前菜。熟成肉〜♪ ボトルは見事にスパークリングワインのそれそのものなのに、中身はノンアルコールの「発泡葡萄ジュース」のデュク・ドゥ・モンターニュをいただきつつ、最初に楽しんだのは三日月型の皿に盛られた前菜。
 
火入れをしていない生の熟成肉と、表面にごく軽く火を通した熟成肉を叩いてケッパーやビネガーと合わせたブルスケッタ仕立て、そしてデミタスカップ入りの冷たい栗のスープ。
 
栗は甘栗を剥いて使うのが一番美味しいとのことだけれど、教えていただいたのはそれよりも手間のかからない手法のもの。温かくしても冷たくしても美味しくいただけるというそのスープは今日はスターターとして冷たい状態で、ほんのりふんわりバニラの香りが漂う風味づけがされていた。
 
生肉には、ヒマラヤの「ハニーハンター」が収穫したのだという独特な風味のあるハチミツ("ハンター"が採ってくるくらいなのだから、当然、人に飼われた可愛らしいミツバチの巣ではないわけで……)が添えられ、それもまた面白いもの。
 
脂になんともいえない香りと旨味がある熟成肉は、生でも当然美味しかったのだけれど、軽く炙ったのを使ったブルスケッタは最高に美味しかった。ここ数年は「サシたっぷりの牛肉よりむしろ赤身が美味しいよね」と赤身ブーム到来中なので、綺麗なバラ色のウチモモの肉が殊更美味しいなと思う。サシたっぷりのとろけるような食感ではないけれど、「固い」という表現とも程遠い、適度な弾力のある歯ごたえも良い感じ。
 
田中玉緒さんのお料理教室にて、ずらりと並ぶメインディッシュのお皿♪これから食卓に並べます。 他にもひととおり、パリブレストの調理やメインディッシュの「鶏のリピエノ」の調理工程を学んだ後、そのリピエノとドルチェは、綺麗に整えられたテーブルについてレストランの気分でお食事。
 
リピエノは、「詰め物」という意味。今回は鶏ももの皮と身の間に隙間を作って、黒米入りの紫色の御飯(御飯の中には松の実や栗、ローズマリーなどが)を詰めて焼いてある。私はよくローストチキンをする時に皮を破いてしまうのだけれど、焼き上がったこれらはどれもピンと皮が張りつめているのに崩れているものが1つもない綺麗な出来上がり。
 
クリスマスということで、緑に赤にオレンジに黄色にと、まるでクリスマスリースのように美しい野菜たちが飾られて、それらは淡めの味に漬け込まれたピクルスなのだった。
 
田中玉緒さんのお料理教室にて、ドルチェ「クッキーシューのパリ・ブレスト」 銘々皿に取り分ける前に撮影させていただいたドルチェは、これもまたクリスマスらしく、リース風に丸く並べられたクッキーシュー。
 
シュー生地の上にはベレー帽のようにクッキー生地が置かれ、だから普通のシュー生地のようなキャベツ型にモコモコとした形にならない焼き上がり。カスタードクリームと共に、ほんのりとバラの香りがする苺のピュレ入りのクリーム、苺の果肉もサンドされ、各自へのサーブ時にはリンゴや粉糖でこれもクリスマスらしいデコレーション。
 
このところ家でゲームばかりして引きこもり気味だったから、その後の表参道歩きと共に、「クリスマス分」をおおいに補給して帰宅した。お店のショーウインドウはどこもわくわくするものばかり。

熟成肉の
 カルパッチョ ルッコラのサラダ添え
 たたき クレソン添え
 焼肉丼
海老とブロッコリーのタルタルサラダ
熟成肉の脂を使った、ジャーマンポテト(風)
クリームマッシュルームスープ(キャンベル缶)
羽釜御飯
スパークリングワイン(JUVÉ & CAMPS Vintage 2006)

そして、熟成肉をどっさり手にして帰宅。
 
教室で扱うのと同じ部位を、多めに取り寄せていただいて分けてもらった形のその肉は、レッスンで口にしたのと同じ「ウチモモ」部分。いかにもウチモモらしい脂身少なめの真っ赤なものもあったけれど、一番大きな塊は言われなければ「もも肉」であるとはわからないかもしれないくらいにほどよくサシが入っている。
 
生食できる状態だそうで、「じゃあユッケか?」「タルタルか?」という気分だったのだけれど、でもやっぱり脂の美味しさはちょっと火を通した方が美味しいものだから、完全に生の状態でいただくのは小さな赤身の1かけ分にして、あとは「たたき」と「焼き肉」で火入れを変えつつ楽しむことにした。
 
「中勢以」さんの熟成肉、まずはカルパッチョ〜♪ カルパッチョは、極力薄く削いだ肉を、シリコン製のまな板2枚の間に挟んで、麺棒で(我が家には"肉たたき"はないので……)ばんばん叩いて透けるような厚さに伸ばしていく。
 
皿に並べて、トリュフ塩をぱらりとふって、塩とEXオリーブ油とビネガーでざっと和えたルッコラをどっさり乗せて、上から薄く削ったパルミジャーノを散らす。
 
焼いた脂の甘い匂いがしない分、肉そのものの美味しさが味わえる感じで、生でいただける熟成肉だったらやっぱり生で少しは食べておきたいところ。「生ハムみたいだ♪」と息子が喜んで食べていた。
 
「中勢以」さんの熟成肉、表面炙って「たたき」で。 クレソンを山盛り添えたのは「たたき」。
 
最初に掃除して出てきた筋と脂身の部分をスキレットでじっくり炒めて脂を溶かし、そこで塊肉を全面焼きつけた。
 
オーブンに入れてローストビーフ状にしようかなと迷いつつ、結局、全面焼いた肉をアルミホイルでくるんで寝かせておくだけにとどめてみた。
 
限りなく生っぽいけれど、でも完全に生というわけでなく、断面から真っ赤な肉汁が出てくるようなこともなく、なかなか絶妙な感じにできあがったのを適当にスライス。味付けは塩胡椒だけで、いつもは使うにんにくも抜きにした。でも、たれらしいものも欲しいなと、溶かしバターに醤油とおろしわさびを混ぜた"バタしょわさび"だれも用意しておいた。
 
スキレットには焼いている間に更に溶け出た脂が溜まったので、「この脂、もったいないなぁ……」と急遽ジャーマンポテトも用意。肉を焼いた後のスキレットに角切りにした玉ねぎとじゃがいもを入れ、塩胡椒してじゃがいもが柔らかくなるまで炒め合わせた。彩りの良いサラダも添えたいなと、手持ちのブロッコリーを使い、ゆで卵と海老でタルタルサラダも。
 
「中勢以」さんの熟成肉、シメにミニ焼肉丼♪ 「でね、まだ調理していない肉がもう少しだけあるんだけど……」
 
これは、最後にスライスして焼肉っぽく両面ちゃんと炙って食べるのはどうかな、焼肉丼みたいにしてもいいし……と言ったら「それだ!」とだんな、大賛成。
 
おおむね他の料理をたいらげたところで、おもむろに肉をスライスしてじゅうじゅう焼いて碗に盛った御飯の上に乗せ、残っていた"バタしょわさび"だれを軽く回しかけ、刻み万能葱をパラッとかけた。
 
両面は焼き色がついているけれど、中はちゃんと赤みが残る「焼き肉」は極上の美味しさ。
それまでにもけっこうな量の肉を平らげて終えていたというのに、最後の最後まで美味しくいただくことができたのだった。
 
御飯のお供にキャンベルのスープ。
今日習ったばかりの栗のスープを作ろう!と、帰りにスーパー等々覗いてみたのだけれど、あいにく栗といったら甘露煮しかみつからず、「成城石井にならありますよ〜」と助言をもらいつつもあいにく成城石井を通れるルートにはなく撃沈。さつまものスープで代用しようかなと思いつつも今ひとつそれは違う気分だなと、買い置きのキャンベル缶に逃げてしまった。それだけが心残りだった他は、パーフェクトだった本日の夕御飯。

12月10日 金曜日
一人一鍋。
「A.R.I」の
 サーモンクリームチーズマフィン
 ゴルゴンゾーラクランブルマフィン
カフェオレ

昨日、表参道まで行ったついでに、久しぶりに「A.R.I」でマフィンを買ってきた。また、甘いクランブルがいっぱいかかっているやつとか、チーズがごろっと入っているやつとか食べたいなぁ……ということで、サーモンクリームチーズマフィンとゴルゴンゾーラクランブルマフィンを1つずつ、大きなサイズのを買ってきてみた。
 
本当は、季節商品で「栗とメイプル」とか「さつまいもジンジャー」といったものもあって、そちらもすごく気になったのだけれど、実際カウンターでそれらを見てみて「あ、やっぱりこれが食べたい」と思ったのは定番の品々。だんなはマフィンが今ひとつ好きじゃなかったなと、だんなの分のマフィンは買わず、だんなの分はその後寄った紀ノ国屋でミートパイを買ってきた。そして多分息子の方もマフィンよりはメロンパンとかの方が好物だろうなと思ったものの、息子にはマフィンにおつきあいいただいて2個のマフィンを半分こして食べる感じで。
 
ここのマフィンは、大ぶりの具がざっくりとマフィン生地に混ぜ込まれているスタイル。ほろっもろっと崩れる独特のマフィンの食感が心地よくて、しょっぱい系マフィンも甘いマフィンもどちらも美味しい。大きなサイズはなかなか食べ応えがあって1個食べるとお昼御飯とかにはこれで充分という気分になる。
 
久しぶりに、あのバターと砂糖を練り合わせたカリカリサクサクのクランブルの食感と甘さも楽しめて、とても満足。うーん、やはり「栗とメイプル」も買ってくるべきだったかしら。

鶏団子と雪菜の小鍋仕立て
羽釜御飯
麦茶

今日は真面目に一日お仕事。昼過ぎには息子の学校の保護者面談もあったりして、なんだか慌ただしい一日だった。
 
だんなは飲み会ということで、夕飯は息子と2人簡単に済ませることに。そういえば1人用の小さな土鍋がいくつかあったじゃない、と思い出して1人1つの小鍋仕立ての鍋料理にすることにした。
 
昨日、食材の買い物をしたのは久しぶりだった表参道の紀ノ国屋。
一番の目当てはスープ用の甘栗で、あとはちょっとした野菜類も手が出せる金額だった買って帰ろう、と一通り売り場を見て歩いた。
 
クレソンは立派なのが1束150円とお手頃価格。対してルッコラは、さして量のない袋入りのが300円。ルッコラ300円!さすが紀ノ国屋!と、
「ルッコラは、じゃあ地元に帰ってから八百屋を見ることにしようかな……」
と棚を離れようとしたら、目立たぬところに見切り品コーナーがあるのに気がついた。あれこれ野菜や果物が積まれていて、その中の1つが2束200円になったルッコラ。
 
そのあたりは紀ノ国屋のプライドなのか、それはほとんど全く傷んでいるように見えないルッコラ。うちの地元だと、見切り品のルッコラなんて、"葉っぱ4割黄緑色になっちゃってるじゃん!"みたいなのがあったりするから、「このクオリティで見切り品になるのか……」と驚きながらそれを籠に入れた。
 
他にも、ごろりと大ぶりの茹で海老が1パック300円程度だったり(海老はタルタルサラダにした)、想像に反して「何もかもが高い!」というわけではなかったお買い物。冷蔵コーナーに美味しそうな鶏つくねのパックもあったのでそれも1つ買ってきたのだった。
 
その鶏団子を鍋にする。
 
鰹だしよりも、今日は鶏ガラスープを使いたい気分だったので、鶏ガラスープをベースに醤油をひと垂らしと塩で調味。鶏団子を煮つつ、大根や人参、刻み葱、そしてざくざく刻んだ雪菜を入れて根菜が柔らかくなるまで炊いたらできあがり。息子が喜ぶかしらと、ナルトを1枚飾りに乗せて、刻み万能葱を散らして食卓に出した。
 
「鶏団子だー♪」
と息子にもなかなか好評で、プリプリした鶏団子も良い感じ。雪菜は「茎がとてもしっかりした小松菜」といった感じのもので、むしろ「ダイエットした青梗菜」的な印象もある野菜だった。煮込んでも茎部分はシャキシャキとした歯ごたえが残り、「野菜食べてますよー」という気分が盛り上がる。
 
なんだか、御飯に似合うスープの味になったな、最後にこれ、スープに御飯入れて食べたらきっと美味しいだろうな……と密かに思っていたら、息子が先に
「これ、このスープに御飯入れて食べていい?」
と、私の企みを先に実行してしまった。
 
いいよ、お母さんもそれしようと思っていたの、と、最後は2人でして「鶏雑炊」的なものを食べておしまい。

12月11日 土曜日
生牡蠣♪生牡蠣♪
※今日の写真はクリックすると大きくなります※
スティックパン
カップスープ(コーン)・」牛乳

「朝までコースで遊んでくるかも」と言っていただんな、その宣言通りに始発に乗って帰ってきたのであるらしい。明け方にバタバタとした物音が聞こえたこともあって、私の方はなんとなく早起きしてしまい(だんなが寝入った途端に私が起きたとか、そんな感じだったらしい)、せっかく目が覚めちゃったことだしなぁと、同様に早起きしていた息子と一緒に「ひと狩りしようぜ」とモンハンしながらだんなが起きるのを待っていた。
 
「朝御飯どうしよっか」
「父ちゃん起きてこないねぇ」
と、11時近くなってきたところで、私と息子は軽めの朝御飯。買い置きのスティックパン出して、あとはカップスープと牛乳。
今日はお出かけの予定だけど、何時頃出るのかなーまぁ午後遅くで良いのかなと思っていたところで、だんながまだ眠そうな顔で起きてきた。
 
私と息子が食べたパンは、駅ビルに入っている北野エース(そこそこ輸入物などの扱いもある、ごく若干高級めなスーパー……という感じのお店)で買ってきたものだけど、常温で2ヶ月近く保存が可能なもの。これは便利かもと数日前に買ってきたものだったけれど、早速出番が訪れたのだった。色々種類もあったし、普通に美味しかったし、また買い置き用に買ってこようかな。

「ファーストキッチン」にて
 チキン竜田サンド
 焦がしバター醤油ポテト
 アイスティー

だんなも起きたことだし身支度整えていざおでかけ……となるも、「でも夕飯まであと何も食べないのはちょっと無理です」「僕もおなか空いた」とのことで、電車に乗る前にファーストキッチンでハンバーガーを。
 
「軽くでいいんだけどね」
「ココイチでハーフサイズのカレーとか食べるのもありかなぁ」
と他のお店も考えていたところ、息子が脇から
「ファーストキッチンがいいなぁ!」
「ファーキチがいいなぁ!」
「最近全然行ってなかったし!!」
と猛然とプッシュしてきて、じゃあファーキチでいいか、と私はチキン竜田サンド。
 
息子がファーストキッチンを大好きな理由が、フレーバーポテト。
店頭に「濃厚トリプルチーズポテト」の案内幕がかけられてから、チーズ好きの息子はずっと「これ食べたい、これ食べたい」と思っていたのだそう。私は新発売の「焦がしバター醤油ポテト」、だんなは「コンソメポテト」、それぞれ交換しながら食べた。焦がしバター醤油は、本当に焦がしバターと醤油の味でなんだか笑ってしまう感じ。

銀座 「Ostrea」にて
 クーポンセット 2×\2500
     旬の生牡蠣12個(4,690円相当)×2
     スパークリングカクテル(900円相当)×2
 バーニャカウダ \1600
 ウニ 2×\980
 オストレア風オイスター・ロックフェラー 2×\480
 ニューイングランド・クラムチャウダー \880
 ハーブ牛としいたけのラグー スパゲッティ \1900
 スパークリングワイン(Bardinet Montsarra Cava Brut N.V.) \3900
 
銀座「九州じゃんがら」にて
 こぼんしゃん玉子 \800

今日の一番の目的は「12月中しか使えないクーポンを使いに銀座の牡蠣屋に行きましょう」ということ。
「そういえば、手持ちの文具券使っちゃわないと。あれも今年いっぱいで使えなくなるんじゃなかったっけ」
「伊東屋は使えるよ、確か」
あと息子の冬用の服も見ようか、ユニクロもあったよねと、なんだかんだであれこれ用事があって数時間銀座をぷらぷら。
 
いよいよ年末の雰囲気も漂う週末の銀座は、どこもたいそうな混雑。伊東屋の手帳売り場と三越の地下食料品売り場は本当にすごい混雑だった。例によって中国からの観光客の姿も、本当にたくさん。なぜYOKUMOKUの店頭に山になっているの?中国人の皆さん……(YOKUMOKUはお土産好適品、なのかしら??)
 
紙袋いくつもぶら下げて、あちこちの通りのイルミネーションが輝きだした頃に向かったのは、8丁目にある「Ostrea」というお店。
 
「これ……このクーポン、よくない?」
使える期間短いけど、すごくお得じゃない?と、みつけてすぐに買ってみたのが「Grou(グルー)」というクーポンサイトで扱っていた「生牡蠣好きな方必見!産地直送の生牡蠣12種類が55%OFFの2,500円!」というクーポン。
 
使用可能期間は11/29〜12/30の1ヶ月と短く、しかも12/22〜25のクリスマス期間は使用不可というものだったけれど、でも4690円相当の生牡蠣プレートがスパークリングカクテル1杯つきで2500円というはたいそうお値打ち。タイミング見計らっていきましょうと、この週末に行ってしまうことにしたのだった。
 
案内されたのは、壁際、窓よりは遠めの角の席。
テーブル担当のお兄さん(あとで名刺をくださったのだけれど、店長さんだった)は、折り悪くお隣のテーブルの接客に大忙しで、「あ、クーポンご利用のお飲物でしたね!少々お待ちください!」となんだかちょっとバタバタ。
 
大丈夫かな?と苦笑いしつつ、でもその応対は感じが悪いものではなかったし、何より息子は生牡蠣は好きではないから他の料理も注文しないとね、とメニューを開いて息子用にはクラムチャウダーとパスタ料理を。私たちも牡蠣だけでは物足りないしとバーニャカウダをおつまみにいただくことにした。牡蠣1ダースにグラス1杯のお酒ではこれまた物足りないので、お手頃価格のスパークリングワインを1本注文。
 
牡蠣の種類はこちらからは選べず(対象メニューの「旬の生牡蠣12個」がおまかせの盛り合わせなのだった)、お店のセレクトで6種類盛ったプレートが2枚、タイミングをずらしてやってきた。1つ1つの牡蠣に小さな札がついていて、どれが何だかはっきりとわかるようにしてくれているのが嬉しい。
 
銀座「Ostrea」にて。とてもまろやかなディップだったバーニャカウダ。 「左上から、時計回りにお召し上がりください」
 
とのことで、卓上にはお洒落な器に入った赤ワインビネガーとカクテルソース風の赤いピリ辛トマト味ソースもやってきた。牡蠣プレートの端にはレモンとライムも。
 
そして追加注文でバーニャカウダも。
 
あまり馴染みのない根菜類やきのこも盛り合わされたバーニャカウダは、ソースがとても独特だった。
にんにく臭さはほとんどないとてもまろやかな味でクリーミー。なんでもオリーブ油を使わず生クリームでコクを出しているのだとか。
 
これ、この野菜面白い味がするよ、とだんなと分け合いながらポリポリ食べる。お酒も進む。
 
銀座「Ostrea」にて、 本命のオイスタープレートは
 
1枚目が「的矢かき・アイリッシュプレミアム・長石かき・カキえもん・丸えもん・コフィンベイ」、
 
2枚目は「九十九島・広田湾・クマモト・かき小町・オイスターベイ・仙鳳趾」
 
という内容だった。
 
種類によって、その大きさや殻の形、身の色などが様々異なる牡蠣は、味わいの方もどれもそれぞれ特色があって1つ1つ味わうのがとても楽しい。ダース単位の牡蠣を食べるといえば、強烈な記憶に残るのがニューオーリンズのオイスターバー。席につくなり「飲み物はどうする?あと牡蠣はハーフ?ダース?」なんて聞かれた事だったりして、当然牡蠣の種類を選ぶなんてことはなく、卓上にはホースラディッシュの辛さが効いたケチャップベースの「カクテルソース」が大量に、という感じのもの。
 
ビニールコーティングされたギンガムチェックのテーブルクロスに、「クリーミーな泡がグラスの1/5?なにそれ?」みたいな感じにグラスの上の上までみっちり注がれた琥珀色の地ビール。賑やかな音楽に、微妙に座り心地の悪い椅子……といったりするのが、なんとなく「がっつり牡蠣を食べる環境」みたいなイメージができてしまっている私たち。当然のように牡蠣の品種なんて知らされなかったけど、でもあの牡蠣は最高に美味しかった。
 
で、「ニューヨークで牡蠣と言えばグラセン」のGrand Central Oyster Bar & Restaurantにも行ったけれど、やっぱり「高級感」とは程遠い感じで、こういう雰囲気でお上品にダース単位の牡蠣を食べるというのはやっぱりちょっと不思議な気分。
 
どれもそれぞれ個性があって美味しかったけれど、1枚目のプレートは「アイリッシュプレミアム」がトロリとした甘さを感じて好みだったし、「カキえもん」「丸えもん」の"えもん"2つもプリプリとした食感で濃厚な美味しさ。
 
2枚目には待望の「クマモト」(日本の地名を持つ牡蠣なのに日本では育てられていない面白い牡蠣)が乗っていた。「そうそうこれこれ」というクリーミーな美味しさで、バランスの良い味の「オイスターベイ」も好みな感じ。「これは必ず最後に」と勧められた、バボーンと巨大な「仙鳳趾」は、冷たいシチューでも中に詰まっているかのような、トロリととろけるような食感の牡蠣で、とても食べ応えがあるものだった。
 
途中、卓上に出ていたカクテルソースの分量では物足りなくてソースのお代わりをいただいちゃったり、
「すみません……ホースラディッシュありますか?」
とホースラディッシュを小皿に持ってきてもらったりしながら美味しく楽しく平らげた牡蠣1ダース。
 
銀座「Ostrea」にて、オイスターロックフェラー♪ で、「今日は最高に美味しいウニの入荷もございます」と勧められてうっかりウニもいただいちゃったり(確かにすっっごく美味しかったけど、980円でほんの2口分ほどだった)、「あったかい牡蠣も最後に1つだけ」とロックフェラーも1個ずつ。
 
このロックフェラーもすごく上品なもので、「ポアロー葱、かき菜のピューレとロディジャーノ・チーズのモルネー・ソースと共に」という感じのものなのだそう。クリーミーなソースは濃厚だけれどくどくどしくなく、少量添えられた青菜もえぐみのないもので美味しかった。
 
生牡蠣が美味しかったものだからついついあれこれいただいてしまい、結果としてはけっこうな散財。
でも「オイスターバー、行きたいけど日本のお店ってどこも高いんだよなぁ」と思っていたところだったから良い機会だった。サイトを見たら生牡蠣半額キャンペーンの日とか、時々そうしたイベントがあるみたいだから、そういう日を狙ってまた来たいなと。
 
シメについつい「じゃんがららぁめん」、こぼんしゃん♪ で、それで帰れば良いものを、
「炭水化物食べてなーい!」
「銀座にはじゃんがらがあるよ?」
と、シメラーメンを求めに「九州じゃんがら」に。
既にパスタを食べていた息子にはちょっと待っていてもらって、にんにく風味のとんこつラーメン「こぼんしゃん」をいただいてきた。玉子入り。
 
縮れのない黄色い麺に濃厚なスープ。じゃんがら大好きだけれどこれまたあまり行く機会が得られないでいるところだったので、「じゃんがら1杯はあのお店の生牡蠣2個分……どっちも美味しくてどっちも幸せ……」と思いながらツルツルツル。じゃんがらに入る前までは、口の中が心地よく「磯の香り」に溢れていたのに、じゃんがらを出てからは寝るまでずっと「コテコテとんこつ、にんにく風味」な体になってしまったのだった。……ダメじゃん……。

12月12日 日曜日
今日は一品料理続きの日曜日〜
「Johan」のコーンパン
炒めウィンナー・スクランブルエッグ
カフェオレ

昨日、銀座三越の地下を歩いていたら、Johanの店頭に「5時からコーンパン販売」の看板が。
「……あと15分ってところか」
買っちゃう?と、既に数人並んでいた行列の後ろについて、コーンパンを買ってきた。サイズ大小あるのだけれど、実際食べてみて大サイズより小サイズの方が好みだなと、小サイズをごろごろと購入。
 
今朝はさっそくそれをオーブンで温め、Kaferのソーセージとスクランブルエッグで朝御飯にした。
 
今日は私は心ゆくまで朝寝を堪能していたのだけれど、息子とだんなは早起きして「朝ボーリング」という健康的な活動を繰り広げていた。「ボーリングしたいなぁ」「じゃあ朝練行くか」と男2人で盛り上がっていたらしく、男子供は元気だなぁと、私は布団から意識の片隅で2人を見送り猫たちと共に再び熟睡。
 
「じゃあ運動してきた人たちにソーセージ多めね」
と半端な本数だったソーセージは彼らの分を多めにして、湯気のたつコーンパンにかぶりついた。
 
昨日のJohanも大盛況、コーンパンはものの数分で見事に完売で、相変わらずの人気にびっくり。

「金谷ホテル」の百年カレー(チキン&マッシュルーム)
カクテルチューハイ

今日は何も予定がない日、「お買い物に行かなきゃねぇ」と言いつつ午前中は家でのんびり過ごす。
お昼は簡単に家にあるものを食べちゃおうということで、日光旅行の折にお土産にと買ってきた「金谷ホテル」のレトルトカレーとシチューを温めて食べてみることにした。
 
買ってきたのは「百年カレー」のビーフとチキン&マッシュルーム、そしてビーフシチューの3種類。それぞれ用意して、ビーフシチューは別の器に御飯をよそって「まぁ、ハヤシライス風に食べてもきっと美味しいけど」とテーブルに出した。私は主にチキンカレーをいただいたけれど、全員それぞれ交換しながら食べて「あ、これ美味しい」「こっちも美味しい」と金谷ホテルの味を堪能。
 
「百年カレー」は、2003年にホテルの蔵から見つかった、大正時代のカレーのレシピを再現したものなのだそう。ルウと具がそれぞれ別パックになっているのが面白い。それぞれ湯煎で温めて(本当は小鍋にルウと具を合わせて温めた方がより美味しいのであるらしいけど)御飯にかける。色は若干白っぽく、いかにも小麦粉でとろみをつけたようなトロリとした舌触り。
 
ほとんど辛さはなく、ちゃんと「カレー」ではあるのだけれど優しい味で、
「あらやだ、すごい美味しい」
「1袋800円くらいしたっけ?でも、うん、美味しい」
と、ビーフシチューを抱えた息子も「おいしいおいしい」と大絶賛だった。
 
シチューの方は、若干強めに赤ワインの風味を感じる大人っぽい味のもの。でもこれも、なんというかすごく「ちゃんとした味」で幸せだった。
 
「また金谷ホテル行きたいねぇ」
「今度は泊まりたいねぇ」
「……高いよ?」
などと話しながらもぐもぐ。プールに入れる夏に行ったら楽しそうだね。

だんな特製 ちゃんぽん
麦茶

ちらっとスーパーにお買い物に行って、再びまったり過ごした日曜の午後。
 
夕御飯は、先日だんなが横浜で買ってきてくれた永楽製麺所のちゃんぽん麺を使って、魚介と肉と野菜たっぷりのちゃんぽん。エプロンつけただんな(マーサでもなく馬さんでもなく……日本の料理の場合は誰になるんだろう)がわっせわっせと作ってくれた。
 
ミックスシーフードと豚肉と、キャベツやもやし。麺料理は具材の美味しさやスープの味付けも重要だけど、でも「麺の美味しさ」もとても大事だと、永楽の麺を口にする度に思う。このちゃんぽん麺を使ったちゃんぽんの美味しさときたら、んで、モツ鍋のシメちゃんぽんの美味しさときたら、「あ、なんか、ちゃんぽん屋やモツ鍋屋に行って食べなくてもいいかも」と思うくらい美味しく食べられるのだった。……あとは……モツ鍋屋で口にするのと同じくらい鮮度の良いモツがお店か通販かで買えたりしたら、もう最高なんだけど、なかなか「これ!」とピンと来るものに出会えないでいる。美味しいマルチョウが欲しいなー。
 
ともあれ、久しぶりのちゃんぽん。白濁したとんこつスープ(これは麺と一緒に買ってきた顆粒のちゃんぽん用スープ)に魚介や野菜の旨味が溶けて、もちもちした食感の、粉の香りを感じる美味しい麺にしっかり絡んでたいそう美味しかった。
 
ちゃんぽんで体は温まったものの、昨日混雑する銀座でウィルス貰ってきてしまったのか、どうにもちょっと私は風邪気味。鼻水出るしなんかだるいなぁと思っていたのだけれど(それもあって今日は休肝日)、だんなは更に具合を悪くしていたらしい。夕食後に発熱し始め、だんなは一気に絶不調への道を転がり落ちていってしまった。ちょっと心配。