食欲魔人日記 07年08月 第2週
8月6日 月曜日
これは息子が育てているオクラの花
チョコブレッド
うなぎパイ
アイスカフェオレ

冷凍庫の中に、「これ、いつ買ったっけ?」的なチョコブレッドを発見。……多分、大阪旅行に行く直前に買って、食べきれないからと冷凍庫に放り込んで出発したのだったと思う。そろそろ食べてしまわなきゃなと、軽く温めて皆で分け合うことにした。

「……でヨーグルト2種類が1個ずつ残ってます」
2人がヨーグルト食べるでしょ、残りの1人がうなぎパイ!と宣言したところ、私がうなぎパイを食べることになった。お徳用袋の中にはノーマルうなぎパイとナッツ入りうなぎパイが半量くらいずつ詰められていて、個別包装されていないものだからつい調子に乗って手が出てしまう。ああ、もう1袋がほとんど空だ……。

茹で野菜サラダ
カジキマグロのマスタード醤油ソースペンネ
アイスティー

昨夜買ってきたカジキマグロ、普通に御飯のおかずにするか、丼にするか……と思ったのだけれど、なんとなくパスタにしたい気分。ぶつ切りにしたカジキマグロをオリーブ油で炒め、白ワインと醤油、粒マスタードを加えて煮詰めてソースにした。ペンネに和えて、ほんのり和風味のパスタ料理。茹でて冷やしておいたアスパラやブロッコリー、パプリカなどを葉野菜と合わせたサラダも用意して、あと簡単にスープでも……と思っていたら、居間から息子の声。

「お母さん!今日の結界師はルフィの声がするっ!!」
なんですとなんですとなんですとルフィですと?……と、なんか数週間前にも同じような会話をしたような気がするぞと思いつつ、またテレビの前に座してしまう。……あ、ほんとだ、田中真弓の声が聞こえる。

結局スープは作らずに、いそいそと居間にお皿を持ってきて"ルフィの声"を聞きながらの夕飯になった。
「今日の結界師は、サンジの声はしないね?」
「しないですね……」
サンジさんは敵っぽかったですしね……今日のルフィの声も、味方の1人の子供の頃の声ってことらしいですよ?と今日も息子と声優話をしながらもぐもぐ食べた。粒マスタードの辛みがほのかに漂う醤油味の魚介パスタ、なかなか良い感じ。ごろごろ大きい具が絡まるショートパスタは大好きだ。

んで、結界師の後番組の名探偵コナンでは光彦と山村刑事が話していて、
「……この2人、チョッパーの声の人と、エースの声の人だよ」
「うわぁ!そうなのか!」
また小ネタを披露したら、息子が「声優って、すっげー」と驚いていた。こんな話ばっかりしていて、息子が声優とか目指し始めたらどうしよう(そうなったら、それはそれで……)。

8月7日 火曜日
今日のおつまみ
「551蓬莱」の豚まん
麦茶

今日は起きるなり
「水着!水着用意しなくちゃあ!」
と息子が慌ただしい。

プールに連れて行ってあげるよとおじいちゃんから連絡があって、電話口でごにょごにょと「じゃあ火曜日かな?今度の火曜日?」なんて相談していた数日前。今日のお昼前頃に迎えに来てくれるという話だったので、午前中はのんびり算数のドリルでもやって……と思っていたのだけれど、もう息子は浮き足立って大変なことになっている。朝から水着を着用しかねない勢いだ。

とりあえず勉強しちゃえば?朝御飯なるべく遅くにするからがっつり食べていきな、と、息子がドリルを始めた横で残り少ない551蓬莱の豚まんを温めた。
「ぼく2つ!プールだから2つで!」
との声が挙がったので、息子には2つ、私には1つ。

やめておけばと言ったのに結局水着着用のまま豚まんを囓る息子だった。

「銚子丸」にて
 つまみ刺身
 鮪とエンガワのチャンジャ和え
 ねぎとろ軍艦
 塩あぶり3カン
 うなぎ3カン
 サバ棒すし
 サメガレイ握り
 イクラ軍艦
 ねぎとろうずら軍艦
 生ビール
などなど

お義父さんとお義母さんの2人が賑やかに息子を迎えに来てくれて、そして久しぶりに我が家はすごく静かになった。
「由紀さんも一緒に行く?」
と誘っていただいたのだけれど、息子が不在の時にこそここぞとばかりに仕事をしなければいけない状況にあったので一人寂しくお留守番。仕事はたいそうはかどった。

「いっぱい泳いだっ!すっごい混んでたっ!最後にラーメン食べてきたっ!」
色々と盛りだくさんだったらしい息子が大満足な顔で帰宅したのは、夕方になろうという頃。夕飯は、家族で銚子丸に行くことにした。

「なんか、寿司が恋しいんです」
「やっぱり?私もそうなんだ」
という話になると、我が家にはもう誰も止める人がいない。

夏らしく、うなぎの3カン盛りがあったり、カツオやマグロ関係のメニューが多かったりと今日もあれこれ楽しめた。「とりあえず、これ」がすっかり最近の定番になってしまったおつまみ刺身盛りを作ってもらい、今日は更に「鮪とエンガワのチャンジャ和え」なるものも1皿注文。
これで、も少し美味しい日本酒か焼酎があったら最高なんだけどね、持ち込み料払うから家から焼酎持ってくるとかってダメかなぁ……などと話しつつ、甘海老や帆立、鰺、サーモン、鮪、玉子焼き……といった盛り合わせを2人でつつく。

とろけんばかりのエンガワの炙りも良かったし、普通のカレイよりも柔らかな白身が美味しかった"サメガレイ"も良い感じ。だんながサバの棒寿司(他の寿司と同じく2カン分で1皿)を注文してくれたのを
「……君がサバ頼むなんて珍しい……」
とちゃっかり1カン貰ってしまいつつ、今日もおおむね1皿をだんなと半分こしながら食べた。

そういえば私、10日ほど前に、美味しそうなバッテラを食べようとしているところをだんなに阻止された夢を見たのだった。
「美味しそうなバッテラだったのに、なんで止めるかな。食べられなかったじゃん、一口も!」
起きるなりつい真剣にだんなに抗議してしまい
「はぁ?バッテラ?なんだそりゃ」
と心から怪訝な顔をされてしまったのだけれど、その積年の恨みがやっと晴らせたよという勢いでサバをもぐもぐ。多分私は舌平目とかタラあたりより圧倒的にサバが好きなのだと思う。

宮崎で食べた、超美味しかったサバ寿司をまた食べたいなぁと思いつつ、今日は棒寿司食べられてかなり満足な私だった。

8月8日 水曜日
息子が育てたオクラ使ってピータン豆腐
「BAGEL&BAGEL」のアイスベーグル(苺ミルク)
カフェオレ

昨日、「そうだ、これ買って帰ろう!」と寿司屋の後に寄ってきた駅ビル内の「BAGEL&BAGEL」。夏季限定でアイスベーグルなるものが発売中で、一度買ってみたいなと思っていたのだった。

「苺ミルクと……あとマンゴーとバニラって感じ?俺バニラね」
「うん、じゃあ私マンゴーってことで」
「僕!僕、ラムレーズンの方がいいなぁ!」
大人2人がバニラだマンゴーだと言っている脇で、1人クールに「ラムレーズン」とか言っている息子。そうですか、君はラムレーズンですか……とびっくりしつつ、ならばと私は苺ミルクにしてみた。

なんでも、おすすめの食べ方は「10分室温に放置」または「2分ほどトースト」のどちらかであるらしい。前者なら全体的にヒエヒエな感じになって、後者だとベーグル部分は温かく、中は冷たくの食感の違いが楽しめるとか。初めて買ってみた今回は前者で試してみた。冷たいベーグルだからと、今日は温かいコーヒーを淹れて。

ベーグルは独特のもっちもっちとした食感が楽しいパンだけれど、アイスベーグルはねっとりとペタペタした口当たり。生地の中にはクリームチーズをベースにしたクリームが詰まっている。苺ミルクは苺と練乳の味だ。

多分もう少し解凍を進めればベーグルらしい食感のアイスベーグルになったのかなと思いつつ、「んまー、こんなものか……」という感じの味だったので、次は普通のベーグルを食べることになるのかな。

オクラ乗せピータン豆腐
ジャーマンポテト
豚肉ともやし、ニラの炒め物
冷や汁
羽釜御飯
ビール(Corona)

昨日、息子をプールに連れて行ってくれたおじいちゃんとおばあちゃん。我が家に迎えに来てくれた時に、びっくりするような大袋に入ったじゃがいもをお裾分けしてくれた。
「じゃがいもと言えば……ジャーマンポテト?」
と思い、更に「スーパー寄ってきたの!」と帰り際にニラともやし、鶏むね肉や豚肉もいただいていたので、それらを使っての夕御飯。今日はなんとしても「冷や汁」が食べたい気分だったので、食べたいものを食べたいように作っていたら献立は和洋中ごちゃ混ぜのものになってしまった。

でも、今日のスペシャリテはピータン豆腐。

「夏休みは、家で育ててくださいってー」
と、最後の登校日に自分の名前の入ったプラスチック製植木鉢を持ち帰った息子。その植木鉢は1年生の時から使っていて、1年は朝顔(おっそろしく巨大に育った)、2年はプチトマト(実に見事に枯れ果てた)を育てていた。そして3年生のテーマは「オクラ」なのだった。なかなか渋い。

私も、オクラの花を目にしたり、オクラの実のなる経緯を見るのはこれが初めて。面白いなぁと思いつつ、ベランダの植物に水をやるついでにオクラにもそれなりに目をかけてやっていた。現在めでたく、実が3つ。どのくらいまで見届ければ実が食べられるようになるのかどうかわからないまま、息子は
「3つもなってる!食べよう!試しに食べよう!」
と先日から浮き足立っていた。じゃあとりあえず一番大きい実を1つだけ試してみようかと収穫してみた。

さっと茹でて刻んで、サラダに添えたりすれば良いんじゃない?豆腐とも相性良いよと息子と相談して、ピータン豆腐に添えてみることにした。タレは自家製で、醤油と胡麻油、砂糖と酢、ラー油を適当に合わせたもの。息子が好むように砂糖を心もち多め、ラー油を控えめにしておいた。切ってみると、まだちょっと収穫が早かったかなという若々しい固さのあるオクラで、でもそれがシャキシャキとした口当たりで良い感じ。

買い置きのピータンはかなりねっとりとした口当たりで、用意した豆腐も「男前豆腐」のねっとり系口当たりのもの。全体的に濃厚な味のピータン豆腐になっていた。

一応、ほんのわずかながら夏バテ気味になっていたようで、ライムを添えたコロナビールと冷たい冷や汁に心から癒された。コロナとピータン豆腐って組み合わせも、案外悪くない。

8月9日 木曜日
久しぶりに「煮込みダブル」
冷や汁
麦茶

たっぷり作った冷や汁、昨夜は他に色々なおかずがあったので思う存分食べられなかった。なので、今朝にその続きを。
時間をおいてしまうと、汁に入れたキュウリがシナシナになってしまって良くない(だから翌日などに持ち越す場合はキュウリだけは除けておかなきゃいけない)のだけれど、昨夜はうっかり豆腐もキュウリも汁に入れてしまった。まあいっかー、と思いつつ、すっかり全体が美味しく冷えた冷や汁を、冷や御飯にかけて食べる。全体的にヒエヒエだ。

すり胡麻をたっぷり入れた冷や汁に刻んだ茗荷や紫蘇も散らしつつ、この薬味がたまらないのよねなどと話しながら皆でぱくぱく。

「科学技術館」内でお弁当
 茹でブロッコリー、プチトマト
 ほうれん草のおひたし
 海苔巻き玉子焼き
 鶏唐揚げ
 ごはんですよおにぎり
お茶

先日、「東京・ミュージアムぐるっとパス」なるものを買ってみた。2000円で、有効期限は2ヶ月間。その間、都内の美術館、博物館、水族館等々を無料で訪れることができる。大人だったら3つも施設を回れば元が取れる金額だ。

「というわけで、これ買ったのでどっか行きますか?」
息子に聞いたら、即答で
「科学技術館」
と言われた。台場の科学未来館は?リスーピアってのもあるみたいだけど、まだ君には早いかなぁ楽しそうだけど……などと話し合ったのだけれど、
「でも、科学技術館」
息子は頑なだった。はい、それじゃあ科学技術館ってことで。

私も子供の頃に何度も行った科学技術館。さほど天井も高くない古めかしい施設だし、超最先端の何か、というすごいウリがあるという感じでもない。でも息子はここがいたくお気に入りで、一度行ったら毎回閉館時間まで遊び倒す勢いなのだった。あちらこちらで実験コーナーを開催してくれたり、自分の手や体で何かをする、というものが多いのがツボなのかもしれない。

お台場とか上野とかの博物館だったら近隣に飲食できる場所はそれなりにありそうだけれど、科学技術館は周囲が公園で最寄り駅からも徒歩10分ほどの距離にあるのがつらいところ。館内に食堂も一応ついてはいるのだけれど、今日はお弁当持参で向かってみた。"ごはんですよ"を詰めたおにぎりと、鶏の唐揚げ。あとは月並みに玉子焼きとかおひたしとか、野菜もそれなりに。大きなタッパーに2人分のお弁当詰めて、紙皿とおにぎり用の別添海苔、ウェットティッシュに割り箸等々紙袋に詰めて持っていった。だんなにも今日は同じ内容のお弁当を包んであげてみた。

夏休みの真っ最中ということで、でも懸念していたほどには混雑していなかった……と言いたいけれど、館内は子供会などの団体が複数やってきていて、かなりの混雑。夏休みなのに団体さんが多いねぇと苦笑いしつつ、f団体さんとかち合わないように移動しながら館内を巡り歩いた。

「おにぎりのお弁当!久しぶりだねぇ〜」
と、午前中さんざん遊んだ後に「じゃあ、今度はお弁当の時間!」と息子が宣言してちょっと早めの昼御飯。お茶は自販機でペットボトルのを買って、あとは休憩用テーブルにタッパーと皿を並べて息子と向かい合わせに座って食べた。ちょっと薄味にできてしまったけれど、いつも通りの生姜を効かせた鶏の唐揚げに、塩味の玉子焼き。大きめに作ったおにぎりは1人2個だ。

飯田橋「萬月」にて
 枝豆 \280
 煮込み(ダブル) \500
 棒棒鶏サラダ \380
 チャンジャ \350
 玉子焼き \400
 えいひれ \380
 とりわさ \380
 カンパチ刺身 \580
 焼き鳥盛り合わせ \420
 生ビール、焼酎ロック
などなど、皆で

そして午後、「科学技術館って、着替え必須なアトラクションだったっけ?」と思ってしまうほど、息子が全力で遊び始めた。それなりに体を動かして体験するものもあるのだけれど、それにしたってその汗はどうよ、というほどに「あっち見てきますっ!」と飛び出して行った息子はシャツを濡らす勢いで帰ってくる。私はと言えば、午後はすっかり疲れてしまって「あの椅子で座ってるよ」と各フロアに点在する休憩椅子とずっと親密な状態だった。……ともかくも、ディズニーランドよりもUSJよりも科学技術館の方が楽しそうで、何よりだ。大気圧の実験コーナーは私も一緒に見て、その間だけはカウンターの前の椅子に座した息子、「やっと座れた」という感じ。そして予定通り、閉館のアナウンスが流れるまで館内を巡り巡っていた。

「そういうわけでね、もう5時なわけですが、やっと竹橋を出たところなわけです」
息子も私もヘロヘロです、とだんなに一報入れて、夜は都内で合流して食べて帰ることになった。
「今、竹橋なんでしょ?じゃあ飯田橋の萬月はどう?」
電車で2駅くらいでしょ、とだんなから提案いただき、夕飯は数年ぶりの「萬月」へ。学生時代、だんなが親友"M井さん"とそれは足繁く通っていたという居酒屋だ。名物は「煮込み」。

「煮込み」というメニュー名で、「それは一体何の煮込みだ」という感じなのだけれど、その正体は「鶏皮の味噌煮込み」。こんにゃくなどと一緒に煮込まれ、上に刻み葱を散らされた「煮込み」は、通常1杯300円。当時(10年どころじゃなく昔)それは足繁くこの店に来て「煮込み」を注文してはビールを酌み交わしていただんなとM井さんは、ある時お店側から
「そんなに煮込みがお好きなら、裏メニューで"ダブル"がありますよ。値段倍で量は倍以上ですから」
お得ですよ、と勧められたのだそうだ。

「……で、"煮込み"の注文が"煮込みダブル"の注文になって、注文回数が半分以下になったわけだ?」
「いや、それがさぁ、いつも"煮込み"を5杯とか食べてたわけよ、それが、倍以上の盛りはずの"煮込みダブル"になったんだけど、それ3杯くらい食べてたからなぁ……」
結局煮込み喰う量、増えてたんだよなぁ……と、だんなは懐かしそうに今日もお代わりして食べていた。……煮込みダブル、すっごい量あるんですけど。だんな、何の相談もなく、「煮込みダブル、2つね」と注文して、私の前にも煮込みダブルがあるんですけども。半ば呆然としつつ、「ん、でも美味しい」とつついていたら、だんなが風のように人の皿からレンゲでごそっと煮込みを奪っていった。2杯喰ってもまだ足りないんかい。

学生の時分に通っていたといっても、すごく安い飲み屋というわけでもなく、だからその頃は「煮込み」始め数品の定番メニューとビールだけでうだうだ長居していたらしい。
「もうね、"お前らどこまで仲がいいんだ"って周囲に言われるくらい来てたよ、M井さんと」
一級上の先輩とそこまで仲良くなるってのも面白いよねとニヤニヤしてしまいながらそんな話を聞きつつ、大人になった私たちはお刺身とか焼き鳥とか、思う様注文して思う様食べた。焼き鳥なども普通に美味しい。でもなんといっても「煮込み」が美味しい。

M井さん元気にしてるかなぁと思いつつ、「シメに、向かいの天一でラーメン……」とか呟いているだんなの声は聞かなかったことにして、「ペコちゃん焼」買って帰宅。

8月10日 金曜日
今日はろくな写真が撮れず……昨日科学館で食べたお弁当など
ペコちゃん焼(小倉・チョコ)
牛乳

昨日、夕方に通りかかったときはかなりな行列が出来ていた、不二家飯田橋神楽坂店。ここには「日本でここだけ」のペコちゃん焼がある。要するに人形焼きだけれど、1個のサイズが大きくて食べ応えがある。カスタードクリームとかチーズとか、何種類かある味もそれぞれ美味しい。飯田橋に来るとなんとなく買ってしまうお土産だ。

夕方には行列したくないなというほどの混雑だったのだけれど、飲んだ後に通った時には閉店間近で人影もほとんどなく、でも全種類ちゃんと残っている様子。買いましょ買いましょ久しぶりーと、寄った勢いで9個買って帰ってきた。定番の「小倉」「チョコ」「カスタード」「チーズ」を2個ずつと、8月月替わりメニューの「りんごクリーム」。他に「黒ごまあん」というのもあった。

おにぎりとかうどんとかラーメンとか、昨夜は炭水化物を口にしないで帰宅したので、帰ってから1個くらいずつペコちゃん焼を食べてしまった。気がつけば好物のはずの「チーズ」はなくなっていて、今朝の私の取り分は「小倉」と「チョコ」。軽く温めて牛乳と一緒に食べた。

チョコはでっかい塊のが入ってるし、あんこもたっぷりだしで、生地のほのかな甘さも嬉しいペコちゃん焼。見た目はちょっと怖いというか、「キモカワイイ」「コワカワイイ」といった風情なのだけれど、だんなは真顔で「死霊の生首焼」と言っている。生首でも死霊でも、美味しいので私は大好き。

「豆狸」の
 わさびいなり
 たこチビいなり
アイスプーアル茶

我が家のデスクトップマシンがイカれてしまった。
シャットダウンしても電源が切れない、逆に電源を入れようとしてもハードディスクにアクセスする前に電源ランプだけついた状態で固まってしまう……という妙な動作が数日続いたと思ったら、電源ボタンを押しても何も起こらなくなってしまった。

「マザーボード、逝っちゃったんじゃないですか?」
「……やっぱり?ハードディスクがどうこうって感じじゃないんだよねぇ……」
一応、仕事用のデータが山積みのパソコンだから、バックアップはマメに取るようにしてるし、ノートパソコンで仕事もできるようにはしてある……けど、けっこう痛い。かなり痛い。どうしようもないのでパソコンは買い換えることにして、とりあえずハードディスクを引っこ抜いてノートで読めるようにすることにした。

「というわけで、お母さん、千葉のヨドバシカメラでハードディスクケース買ってきます」
ちょっとだけ留守番しててね、と息子を置いて午前中ダッシュでお買い物に。2000円ほどで目的のブツを買い、お昼御飯を買って急ぎ帰宅した。

お昼に買ってみたのは、豆狸というお店の「たこチビいなり」。煮タコが詰められた、ちょうどたこ焼きくらいの大きさの可愛らしいおいなりさんで、マヨネーズがついてくる。10個入りのそれを1箱買って、あとは息子に普通のおいなりさんを1個、私の分には葉わさび入りの「わさびいなり」を1個。今日も大変に蒸し暑く(35度くらいあったらしいね……)、汗だくになって帰宅した。

「これ……たこ焼き?……じゃないね……」
御丁寧に青のりまでかけられていた、たこ焼き風おいなりさんに、息子も面白そうな目線を向けていた。面白いおいなりさんでしょ?と話しながら、冷たいプーアル茶をしこたま用意してクーラーの効いた部屋で昼御飯。普通のおいなりさんより少し甘めに感じられた「たこチビ」は大ぶりのタコが入っていてかなり嬉しかった。

ハム入り野菜サラダ
「551蓬莱」の焼売
カツ(うずら卵、茄子の肉詰め、ハムカツ)
ビール(Corona)

不自由な環境で、でも今日の仕事は山盛りだったので午後いっぱいかかってしっかり働いていた。明日明後日は外出の予定だから今日のうちに目処を立てなければとがんばりつつ、かくかくしかじかとだんなに状況を報告しておいた。夕飯、簡単にパスタくらいならなんとか……ビールは冷やしておいてる、と伝えたら、
「じゃあ、なんかおかず見繕って帰るわ」
と。御飯だけ炊いて待っていたら、閉店間際の駅ビルでカツ類やサラダを買ってきてくれた。そういえば、まだ焼売残ってたじゃんと551蓬莱の焼売も蒸しつつ、フライつまんでサラダつまんでビールを飲む。

昨日の「ごはんですよおにぎり」が幸せだったのか、今日も白い御飯にごはんですよを乗せてたっぷり2膳食べていた息子。私は最近飲み通し食べ通しな気がするので、今日の夕飯はちょっと軽めに。

8月11日 土曜日
レトロな雰囲気のお店で食べた海老ドリア
原宿ドック
アイスカフェオレ

お盆のこの週末は横浜方面にお出かけ。

「そういえば、原宿ドック買ってきてあったんだよー」
と、私と息子は原宿ドックの朝御飯、昨日原宿ドックを食べて朝ジムに向かっただんなはトーストの朝御飯。

原宿ドック、見かけるとつい胸をときめかせてしまうほどに好きなのだけれど、あまり見かけることがない。そもそも幼少の頃より、原宿で売っているのを見たことがない。
「なぜゆえに、原宿?」
と毎度のように思ってしまいつつ、レンジやオーブンで中まで温めてチーズがとろんとしたところを食べるのが大好き。デパートのフードコートなんかに売られているのを食べる時は、表面がカリッとしていて中がふわとろで、なんだかとても幸せな気分になる。

藤沢 「日の出食堂」にて
 海老ドリア \750
 揚げパン \90
 生ビール \450

今日のメインイベントは、横浜スタジアムでの横浜VS阪神の野球観戦。
「……今さぁ、鎌倉の方でこういうイベントやってるわけよ」
行きたいなぁ、行ってみたいなぁ、でも野球観戦も重なると、1日で回るのは到底無理っぽいなぁ……と、野球観戦の予定が入ってからあれやこれやと家族会議を重ね、鎌倉あたりで1泊して2日がかりで遊ぶことにした。江ノ電藤沢駅などが全面的にONE PIECE仕様になっているらしくて、息子より圧倒的にお母さんのテンションが高くなっているのだった。

ちょうどお昼時に藤沢に着き、街を歩いていて「なんか、面白いレストランがある……」と入ってみたのが日の出食堂というお店。昭和初期っぽい町並みをイメージした、店内にこれでもかと「森永牛乳」やら「リポビタンD」やらのレトロな看板やポスターが飾られた面白い店だった。レジ脇には小さな駄菓子コーナーがあって、

「……あ、おばけケムリだ」
「指でこすると煙が出るんだよね……知ってるけどやったことないんだ、私」
「え?おゆきさんやったことないの?じゃあ買って帰ろう」

と、主に大人が盛り上がる。

料理は期待以上に美味しくて、しかもなかなか良心的な値段だった。メニューのほとんどはスパゲティで、あとは「ライスカレー」とかドリア、グラタン、ハヤシライスなど。ジョッキで出てくるソフトドリンクと、サイドメニューのサラダなどがどれも90円なのが素敵だ。思わずドリアにミニ揚げパンをつけてもらってしまった。

90円の揚げパン、どんなんだろうと思っていたら、給食に出てくるサイズの半分くらいの大きさのコッペパンがしっかり揚げたてで、しこたまグラニュー糖をまぶされた状態でテーブルにやってきた。アツアツのホワホワで、向かいに座るだんなと息子が「うわ、おいしそー」と目線を送ってくる。結局家族3人で揚げパンにかぶりついた。揚げたてコッペパンにうっとりしつつ、息子の前にはカルボナーラスパゲティ、だんなの前には和風味の鶏と葱のスパゲティ。私は海老ドリア。

チーズがたっぷりかかったドリアはベシャメルソースもたっぷりで、見た目よりも食べ応えのあるものだった。大ぶりの海老も嬉しかったし、全体的にとても「ちゃんと作っている」という印象が。

しっかりお腹に食べ物入れて、では鎌倉散策に出発ー。

横浜スタジアムにて
 「崎陽軒」のシュウマイ
 鶏の唐揚げ
 ビール、チューハイ、焼酎ロック

で、江ノ電藤沢駅から鎌倉駅周辺の各スポットに8個置かれたONE PIECEのスタンプ求めて、今日は鎌倉をかけずり回っていた。
藤沢駅→鎌倉駅→銭洗弁財天→小町通り経由で鶴岡八幡宮→駅方面に戻って本覚寺
と、炎天下の中4〜5km鎌倉を歩いていたのだと思う。ペットボトルのお茶を買っては飲みつつ歩いていたのだけれど、なかなかきつい。特に銭洗弁天がきつい。遠いし坂だし、この往復だけで汗みどろになった。

「あはは……藤沢駅、最初はサンジだ、幸先良いね」
「ギャー、鎌倉はロロノアさん!しかも笑顔のスタンプ!」
「お母さん、ゾロが笑ってるスタンプで嬉しい?」
「嬉しいに決まってるでしょ!ってあんた綺麗にスタンプ押しなさいよ特にゾロ!」
「銭洗弁天はナミさんか……そうか、銭だもんね」
「あと、今日はチョパとロビンとウソ?」
「そう、最後がウソップ」

きゃあきゃあ言いながら鎌倉を歩く私たち。同じスタンプシートを持って歩いている子供連れとか若いお姉ちゃんのグループとか、案外若いお兄ちゃんのグループなんかもいたりして、「そこら中にONE PIECEの絵が」という状況がすごく楽しかった。しかもアニメ絵じゃなくて原作絵なんです奥さん。萌えです。

「スタンプラリーさぁ、麦わらの一味で良かったよね。奇をてらって"CP9を探そう"とかだったら萎えるよね」
「"あー、次はヨヨイだよ、つまんない〜"とか?」
「そうそう、"うわ!鎌倉はハトのやつだ"とか」
「"なんだよ藤沢はキリンジャーか"とか」
「で、ゴールの由比ヶ浜はスパンダムが待ってるんだよ」
「……つまんねぇ〜……」
そんなスタンプラリー、かなり狭い範囲のファンしか喜ばないよね(でもきっと私は行く)、などと暑さでグダグダになりつつそんな話もしていた。いやー、良かったよ、ゾロが笑顔だよ(←まだ言ってる)。

鎌倉駅周辺のスタンプを押し、無事に横浜方面に向かう電車に乗れたのが4時を過ぎたところだった。
何か食べもの買う?とだんなが崎陽軒の売店の前で声をかけてくれたけど、日中の暑さにやられてしまってバテすぎて、「もう水分(特にビール)以外は何も摂りたくありません」というほどの消耗っぷり。お弁当要らない、でもシュウマイはつつきたい……と15個入りのシュウマイを買ってもらって、そのままヨレヨレとスタジアムに入場した。
だんなが「たまにはこういう席も良いでしょ、ちょっと高いんだけどね」と取ってくれた内野の「ベイブルーシート」なる席は、かなり広めのゆったりした見やすい席。席の場所自体もバッターボックスを見やすい感じに見下ろせる良いところだ。

今日も普通に35度くらいあったらしい真夏日だったけれど、さすがに日も暮れると風も涼しくなり、
「……極楽……」
と呟きつつビール飲んでチューハイ飲んで、やっとひと心地ついたのでだんなが買ってくれたシュウマイや唐揚げをつつき始めた。でもやっぱり固形物は今ひとつ食べる気分になれないなぁと、結局水分ばかりを浴びるように取りつつの野球観戦。

試合の方は、実にあっけなく1回裏に先制され、あまつさえ追加点を取られ、「マーチもわっしょいも歌えない」とやきもきしていたところで8回表、華麗に追いついた。……のに、その裏で1回裏以上にあっけない雰囲気で1点取られ、そのまま敗退。

結局、マーチもわっしょいも声が涸れるほど歌うことができたけれど、ピリッとしない負けっぷりを目の当たりにすることになって、
「……うん、たまにはこういう日もあるよね」
「全試合勝つってのはあり得ないからね」
「負けた時の悔しさを味わってこその勝利の美酒でね……」
充実感を味わいつつもしょんぼりなーしょんぼりなーとなりながらホテルに向かう電車に乗った。明日は一日ONE PIECEまみれ。

8月12日 日曜日
サウザンドサニー号見てきました!
「サイゼリヤ」にて
 朝食ブッフェ \945

藤沢のビジネスホテルに1泊した昨夜。大浴場がついているのが嬉しかった宿で、朝からのんびりひとっ風呂楽しんだりした。朝御飯はそこらで適当に……と思っていたのだけれど、ホテルと提携しているらしい同じ建物内のサイゼリヤが朝食ブッフェを提供しているらしい。

「サイゼリヤのブッフェ……」
「気になるよね」
「どんなの出るか、ちょっと気になるよね」
普段お店で出てるようなのが並ぶのかなぁどうなのかなぁと興味本位で向かってみた。

思ったほどには期待のメニューが並んでいない、良くある感じの朝食ブッフェ。でもドリンクコーナーに牛乳も並んでいたのでアイスカフェオレを作ってみたり、クロワッサンを軽く温めてジャムを添えてみたり、楽しんでみた。スクランブルエッグにベーコン、ソーセージ、「あ、これお店で普通に出ているやつだ」という照り焼きソース添えのハンバーグに、あとは"サイゼリヤドレッシング"(サウザンアイランド系の味)が添えられたサラダ類。ヨーグルトやフルーツカクテルなどもあった。あとは鮭の塩焼き、御飯に焼き海苔、味噌汁なども。

「普通に"肉サラダ"とか食べられたらもっと幸せなのにね」
などと話しつつ、昨夜はバテ気味であまりちゃんとした夕御飯を食べられなかったのでしっかり食べておく。サラダコーナーにボール状になったモッツァレラチーズがあったのがすごく嬉しかった。

由比ヶ浜「ONE PIECE BEACH HOUCE」の
 海賊焼きそば
 ランブルボール・コロッケ(チーズ)
ビール

で、今日は朝からONE PIECEの鎌倉スタンプラリーの続き。藤沢駅から江ノ電乗って、江ノ島で一度降りて終着点の由比ヶ浜へ。

10時を過ぎたあたりで藤沢駅に向かってみると、藤沢駅のスタンプコーナーはかなりの行列。藤沢駅は昨日押したからねと電車の乗り場に向かうと、そこには1編成だけ走っているONE PIECEのラッピング車両が到着したところだった。これまたかなりの混雑の中、なんとかその車両に乗り込み江ノ島へ。

車両の外側にONE PIECEキャラが飾られているだけかと思いきや、そこは車両の中までONE PIECE一色で、中吊りもつり革も、果ては「指を挟まないように」の注意書きの部分にまでチョッパーやウソップが出張してきていて、全体的にONE PIECE。どこを見てもONE PIECE。普段、単行本読んだりテレビ見たり、一人かせいぜい家族と一緒に楽しむだけの日々だったのに、目線を上げて数メートル先に原作絵のキャラクターがどどーんと……こんな公共の場所でどどーんと……。

あ、あそこにサンジだ、あっちはロビンだ!と息子がキャラクターの名前呼びつつ無邪気に喜んでいる脇で、
「ごめん……お母さん、普通に萌え死にそうです……」
去年の今頃、確か「DEATH NOTEが面白い」とか何とか騒いでいたはずなのに、この夏(いや、実は春から)思いもよらぬビックウェーブな萌えに翻弄されています私。二次元萌えはもう学生時代に卒業したはずだったのに、一体どうしたことだ、私。

素敵なラッピングカーから江ノ島で下車して、スタンプ押してから同方向の次の便に乗り、由比ヶ浜へ。思いっきり海水浴場に面したところ、海の家に囲まれまくっているところに、ゴール地点の船長のスタンプとサウザンドサニー号があった。

「あ、あの丸いの……」
「サニーだ!」
「うん、サニーだ」
「うーみーだあぁぁぁぁぁぁ」

もう息子、ONE PIECEとかサニーとかスタンプとか、海を見たら全てがどうでも良くなってしまったらしい。海!海!泳いでいいの?泳げる?着替えどこでするの?と、数十分前のお母さんの萌えっぷりを超えるハイテンションぶりを発揮し始めていた。ゴールが由比ヶ浜ということでこの展開は当然予想の範囲内だったので息子の水着を出してやる。荷造りしていた時に「俺のも……」とさりげなく差し出されただんなの水着も準備万端だ。取り急ぎ、めでたくスタンプラリーを完了させてポスターとクリアファイルもらってから、男たちは早々に着替えて海に出ていった。

本当は、今日15時から開催されるというビーチクリーンキャンペーンに参加したいなと思っていた(参加するとルフィの麦藁帽子とかバッジとか貰えるそうで)のだけれど、なんと整理券が配布される13時より遙かに早い、朝9時半から既に整理券待ちの人々が集まってきていたらしい。とうの昔に予定人数に達したということで、じゃあ後は予定なしだねと湘南の海を満喫して帰ることになった。海の家でパラソル借りて、私は日陰でお留守番。サニー号のほんの十数メートルほどしか離れていないところにパラソル立てもらって寝そべっていたら、すぐそばをスタンプラリー終着点を目指す人たちが続々と通っていく。話す会話も丸聞こえだ。

「あー!サニー号あったー!」
「船の上にゾロが見えるー!」
賑やかな子供の声がしたり、

「お、あれ、ワンピースの船じゃね?」
「え?ワンピースの船って、羊みたいなやつじゃん……違うだろ、あれ」
「ちっがうよ、ちょっと前に燃えてさ、今新しい船なんだよ。なんとかサニー号」
普通に「湘南の海が目当てでここに来ました」的な色黒なお兄ちゃんたちがそんな話をしながら通り抜けていったり、色々賑やか。ンマー、みんな楽しそうで何より……。

昼御飯は、せっかくだからとそのONE PIECEのフードコーナーで焼きそばとコロッケ買って皆でつついた。海老やイカの串焼きつきのキャベツ多めの焼きそばと、チーズを真ん中に入れたピンポン玉くらいのコロッケ。ビール飲み飲みほんの数分でそれらを軽くつつき終えた後、息子はまた海にすっ飛んで行った。
「休憩しに来た、飲み物飲みに」
と20分に1回くらいは戻ってくるのだけれど、飲み物飲んでものの数秒で「じゃ!行ってきますっ!」と海に戻っていくのでは全然休憩になっていないのではないかなという状態だ。

「……君は、海で一体何してそこまで遊んでいるのかね」
と問うてみたら
「波よけ」
という答えが返ってきた。

「……波よけ?」
「波を、よける」
「それだけ?別に泳いだりはしないんだ?」
「ひたすらね、よける」
「……ふーん」
これがもう、本当に最高に楽しいんだー、と、返事も早々に海に帰っていった息子は、だんなと共にこんがり日焼けしまくって帰ってきた。

「タコスの王様」のタコス・チーズタコス・ワカモレナチョス
ナチョス
焼き鳥いろいろ
ビール(Corona)

あまり遅くならないうちにと午後2時過ぎには海遊びを切り上げたのだけれど、なんだかんだで帰宅は5時を回ってから。疲れた……やる気ない……夕飯どーしよー……とぐだぐだになりつつ電車の中で相談して、夕飯はタコスにしようじゃないかということになった。

「タコス、どう?駅前のタコス屋のを買う……」
「んー、タコス、悪かないね」
「でさー、バケツに氷詰めて、コロナしこたま冷やして飲む」
「!!いい!それ、いい!!」

だんなが反応したのはタコスじゃなくてコロナだったような気がしないでもないけれど、ともかくタコス。地元の駅近くには、その名も「タコスの王様」という素敵な名前のタコス屋さんがある。自家製の皮はちょっと小ぶりで、値段も手頃。まとめて買うと更に安くなる。予約して、その時間に取りに行くようにするのが良いかなと帰り道、タコス屋に寄って注文してから帰った。普通のとチーズ入りの両方食べたいねと3個入りのをそれぞれ2箱ずつ注文。
「お持ち帰りでしたら、レタスは別におつけしますね」(←熱でくたくたになっちゃうからね)
と、その気遣いがとても嬉しい。

ナチョスは家でも準備できるけれど、自家製らしいワカモレディップが美味しそうだったのでアボカドナチョスもつけてもらった。注文を終えて家に帰り、速攻ビールを冷蔵庫に放り込んでから砂だらけの体を綺麗にして、夕飯までだらだら。
「タコスは良いんだけどさー、なんか俺、焼き鳥も食いたい……」
でも、駅ビルの総菜屋のはちょっと違うんだよなぁ、近所の焼き鳥屋のをテイクアウトさせてくれないかなぁ……と、だんなは近所の焼き鳥屋に電話したりしてたけれど、目当ての店は日曜休業。

背に腹は代えられないし、別の店の、ちょっと高いとわかってる店のでも頼んでみれば?焼き鳥屋自体はけっこうあるじゃん……などと話していたのだけれど、結局駅前のチェーン居酒屋に電話して事なきを得た模様。ちゃんとお土産用にプラスチック容器に詰めて持たせてくれた。なかなか安くて良い感じだったらしい。

かくして、「焼き鳥とタコス」という日本人にもメキシコ人にも叱られてしまいそうな献立で、深鍋に氷どっさり詰めてコロナ冷やしてクーラー効かせた部屋でのんびり夕御飯。クーラー最高、汗ばまない体最高、と開けたコロナは冷蔵庫に入れておくよりずっとキンキンに冷えていてすごく幸せだった。ちょっと粗めにざっくり切られた肉が挟まるタコスも相変わらずの美味しさ。多めに添えてくれたレタスをこぼれるほど挟みながら、シャキシャキした歯ごたえを堪能した。ざく切りトマトが入ったワカモレも、ざっくり粗い感じでとても好みだ。

早めの夕御飯だったので、夕飯の後はバケツ持って蚊除けロウソク持って、近所で花火など。海と花火なんて、いかにも夏っぽい一日だった。