食欲魔人日記 06年12月 第4週
12月18日 月曜日
やっぱりこれは透明なスープにでも入れるべきかな、と
「与志万」の五目釜飯
豆腐とわかめのスープ
麦茶

昨日、だんなは筋肉イベントから打ち上げの飲み会を終えて夜遅くに帰宅したのだけれど、グレートなお土産を携えていた。
銀座の焼き鳥屋さん「与志万」の釜飯。

与志万は昔々その昔(そう、もう10年くらいも前のことよ)、だんなと2人
「焼き鳥食べたい……美味しいの……」
「かと言って、これって店も知らないし……」
でも食べたいんだよねぇ、と、手持ちのHanako銀座特集か何かをぺらぺらと捲って、「釜飯もあるらしいよ、けっこう美味しそうかも?」と、試しに2人で行ってみたお店なのだった。カウンター席に、大テーブルが1つだけ、あとは6人座ればぎちぎちの小さな小上がりがあるだけのお店で、朴訥なご主人の焼く焼き鳥はどれも美味しかったし釜飯も最高に美味しかった。以来、時々お店に足を向けるようになり、息子も多分4〜5回は連れて行ったと思う。自家製鶏そぼろを使った五目釜飯と鶏そぼろ釜飯が特に最高だけれど、鮭や牡蠣、蟹なんかの塩味の釜飯もまたと〜っても美味しい。

で、
「店のメニューに"おみやげ釜飯あります"って書いてあるしさ、買ってきてあげるよ」
と、昨日だんなはタッパー持参で出かけて行ったのだった。帰宅しただんなの手にはタッパーに見事に美しく詰められた五目釜飯。ブラヴォ〜〜〜♪

というわけで、今日は朝から気合い入れてお味噌汁準備して、釜飯も蒸籠に移して温める。鶏そぼろは、記憶どおりの味の、噛み締めるとじゅわっと煮汁が溢れてくるような感じのもの。ちょっと粗めにゴロゴロとした肉の固まりっぽい食感が感じられ、多分軟骨も入っていたりするのだと思う。筍や甘く煮含めた椎茸、海老やグリンピースが盛られている。

「いいよ、おゆきさんが沢山おあがんなさいよ」
俺は昨夜喰ってきたしね、というだんなの言葉に甘えて、私だけお代わり。鶏そぼろの煮汁でうっすら茶色く染まった御飯に、鶏そぼろをたっぷりまぶしつけて食べる。……幸せ〜。

「サンマルクカフェ」のチョコクロ
ミルクティー

今日は一日お仕事。年末差し迫ってきたのにやっぱりお仕事はそれなりにあって、嬉しいことだ。嬉しいことだと思わなければ。
……お正月、ちゃんと休めるのかなぁ……。

昼御飯は、
「あ、チョコクロ残ってるじゃん、チョコクロ」
ということで、土曜日に買ったチョコクロの残りを甘くないミルクティーと一緒に。今日はかなり冷え込んだ一日で、ほんとは板チョコ状にチョコが固いチョコクロが好みなのだけれど、レンジとオーブンでチョコを柔らかくしてから食べてみたり。

親子丼
ちぢみほうれん草ときのこのにんにく炒め
豆腐とわかめの味噌汁
麦茶

夕方、息子が
「お母さんお母さん、今日これ、料理しないの?」
と出してきたのが、写真のポケモンマカロニ。なんとも可愛らしく、ピカチュウとアチャモとゴンベとミズゴロウの正面顔がうまいことショートパスタに加工されている。先日、ポケモンのイベントに行った時に会場のグッズコーナーで見つけて「なんじゃこりゃ」と買ってきたのだった。

「うーん……可愛いけど、これってやっぱり透明なスープの具とか?あとはお弁当とかに使うためにある……んだよねぇ……」
鍋の中には朝にたっぷり作ってしまった味噌汁も残っているし、これはまた今度ということにしようね、と、一度開封したマカロニをごそごそと袋に戻す。

夕飯は、豆腐とわかめの味噌汁に合わせて、和風な感じに。今日のだんなは職場の忘年会ということで、簡単に親子丼にすることにした。毎年この時期に出てくるのを楽しみにしている「ちぢみほうれん草」がついに登場し始めたので、これはエリンギとシメジと一緒に塩にんにく炒めにする。炒めるとすごく甘さが出るちぢみほうれん草、独特のごわっとした食感と共にとても気に入っている。いかにも青菜青菜した感じがとても好き。

「今日はねぇ、楽しみにしていた、"リクエスト給食"の日だったよ!」
と、息子。各クラスごとにリクエストしたい献立を議論してまとめて、それを月に2回ほど、「今日は○年×組」「再来週は△年□組」という感じで実現してくれているそうで、今日は息子のクラスのリクエスト給食の日だったのだそうだ。当然、献立は子供たちの大好きなもの。今日はポークカレーとわかめときゅうりの中華和え、デザートにフルーツポンチ。息子が給食で一番愛してやまないものが「フルーツポンチ」なのだそうで、今日はそりゃもう大変にラッキーな給食だったのだそうだ。

「……当然、おかわりしに行ったんだ?」
「うん!フルーツポンチ1回行って、カレーに1回間に合って、もう1回なにかくうぞ!……っと思ったんだけど、もうどの鍋も空っぽだったんだよ」
あえものすら、残ってなかったんだよ……と、親子丼を大口開けて食べる息子は最後だけしょんぼりな口調になっていたけれど、いやいや、2回お代わりいければ充分ですって。

12月19日 火曜日
お義母さんのブリ大根は見事な飴色でした
フレンチトースト
牛乳 with ミルメーク(コーヒー味)

「あさごはん〜!どうしましょう〜!?」
いつにも増して寝起きの息子を起こすべく、耳元で朝御飯の相談をし始める私。

「お味噌汁あるから、御飯と一緒に食べる?それとも久しぶりにカリカリ?フランスパンが少し余ってるからフレンチトーストも作れるよ?」
聞こえてるかなと思いつつ早口で伝えるべきものを伝えたところ、思った以上にはっきりした声で
「……ふれんちとーすとー……」
という答えが返ってきた。お、そう来るか。フレンチトーストを望むか。

フランスパンを心もち厚めに切って、卵と牛乳、少しの砂糖を混ぜた卵液にしっかり漬け込む。4切れのパンが卵液をすっかり吸い込むくらい染みさせてから、バターをひとかけ落としたフライパンで弱火でじくじく焼いていく。蜂蜜もメープルシロップも卓上に出したけれど、息子はそれらを何もかけずに焼きたてのフレンチトーストにがぶーと囓りついた。……もしかして、けっこう好物?かなり好物?今日は確かにかなり上手に焼けたと思うけれど、息子はろくに話もせずに、焼きたてフレンチトーストをがつがつとすごい勢いで平らげた。

先日、「ぼくはおでんが大好きなんだよー」と衝撃の告白をされてから、私は息子の好みを100%理解していたというわけではなかったのではないか、という疑念にかられている。
息子はどうやら、私が認識していた5割増しくらいにフレンチトーストも愛していた模様。焼きたてフレンチトーストは美味しいよね。

「さかえ寿司」にて
 ランチ握り
をゴチになる

今日は一日楽しく引きこもり予定……のはずだったのだけれど、10時過ぎにお義母さんからお電話が。
「ねぇね、またあの安いスーパーに行こうと思うんだけど、一緒にどお???」
それは先日もやしが1袋7円だったり、卵が1パック7円だったりしたおそろしいスーパーだ。歩きはもちろん、自転車でも行けない距離にあるので、お義父さんの運転する車に乗っけてもらわないと行くことができない。

先日は「7円市」だとかで、店内にはずっとずっと「セブン〜セブン〜セブン♪セブンセブンセブン♪♪」とウルトラマンセブンの音楽が流れまくっていたそのスーパー。今日もあの曲をえんえんと聞くのかしらと思っていたところ、今日は「10円市」であったらしい。ウルトラマンセブンの曲ではなく、今日は代わりにF1のテーマ曲(THE SQUAREの「TRUTH」)がえんえんと流れていた。
この曲はこの曲でどういうわけか実に危険で、
「うわぁー、買わなきゃ、なんか買わなきゃ、急がなきゃ〜」
という気分になってしまう。ついつい10円もやしとか買ってしまってみたり。

今日もあれこれお得で良い感じで、買い物袋に4杯たっぷり買い物して2000円弱という素晴らしいお買い物になった。家にはお肉が色々あるのに(そしてクリスマスも控えているというのに)、つい皮つき豚バラ肉ブロックとかを籠に入れてしまう。国産の大手メーカーマカロニも10円、日清のカップ麺も10円。
お義母さんはりんごやトマトを箱買いして、
「さ、由紀さんこれも分けてあげるわね。持っていって。ブロッコリーもね、サニーレタスもあげるわ2把セットで多かったから」
と、あれこれ私に持たせてくれて、荷物はますます素晴らしい分量になった。

なんだかんだと昼頃までお買い物してしまい、昼には帰り道途中のお寿司屋さんでランチ握りをゴチになる。
お義父さんとお義母さんと3人でテーブル席囲んで、3人で握りセット。10カン盛られて950円の、
「お昼はね、これ!絶対これなのよ、他のメニューも前に少し試したんだけどねぇ、やっぱりこれが一番なのよ」
と、お義母さんおすすめの「房総地魚にぎり」(こんなの)は、確かにとてもお得な内容だった。

玉子とか穴子、のっぺりしたイカやかっぱ巻きや鉄火巻きなどのありがちな品はひとつもなくて、ちゃんと仕事がされているサヨリやコハダはもちろん、マグロの赤身や金目鯛など、どれもしっかりと美味しい。シャリはさほど大きくなく、ネタもどどーんと大きいというわけではないのに、ちゃんとこのセットでお腹がいっぱいになる美味しい寿司だった。
「うわぁ、回転してないお寿司屋さん、めっちゃめちゃ久しぶりです〜」
と、美味しくゴチになる。赤だしの味噌汁と共に、食後にはコーヒーのサービスつき。

そして我が家に帰り、呆然とするほどの量の野菜や果物を、さてどうしようかと。……白菜は絶対冷蔵庫に入らないから、今日早速豚味噌鍋にでもするかなぁ。

お義母さんのブリ大根
豚味噌鍋
日本酒(末廣酒造 微発泡日本酒ぷちぷち)

というわけで、夕飯は白菜消費の観点から豚味噌鍋。お義母さんから美味しく煮えたブリ大根もお裾分けしてもらったので、味噌と醤油と味醂の味の、なんとも日本酒に似合う夕御飯になった。いただきものの2合瓶の日本酒を何種類か冷やし、私は「ぷちぷち」を、だんなは飛騨高山の吟醸酒を。

先日友人が筑波の美味しいお肉屋さんで買ってきてくれた薄切り豚バラ肉を使っての豚味噌鍋。ここの薄切り豚バラは鍋にするにはちと分厚いのだけれど、甘さのある味わい深いお肉で、と〜っても美味しい。分厚い分、あまり枚数は食べられないけれど、ゆっくり1枚ずつ肉を楽しみつつ、白菜と葱はたっぷりと。

大根の中の中まで飴色に煮えたぶり大根は、生姜たっぷりの甘さ控えめ味。でっかいぶりの切り身が2〜3切れ入っていたので、酒のアテにと軽くほぐしてから盛りつける。息子はぶり大根はそっちのけで豚味噌鍋を大堪能。うどんは家族で3玉平らげた。

12月20日 水曜日
太閤園で初メニューに挑戦
あおあじの干物
ぶり大根
豆腐とわかめの味噌汁
御飯
麦茶

先日、あおあじの干物15枚を買った(だんなが買ってくれた)のに、まだ1枚も食べられていない。今日は食べなきゃ、食べたい、絶対食べたい〜っと、起きるなりグリルにアジを放り込む。幸い、ぶり大根もあるし味噌汁も残ってるしで、いい感じに和風の朝御飯になった。

脂のしっかり乗った身は適度に締まってもいて、美味しい干物。青鰺は、一般的には「真鰺」よりも脂が少なくクセがあり、美味しくないとされているそうだけれど、初冬の青鰺は素晴らしく美味しいのだとか。その、一年で一番美味しい時期の青鰺を干物にしたというのが、今回買った干物なのだった。焼くと浮き出た脂で皮がパチパチ爆ぜるほどの干物で、確かに美味しい。
「あ!おゆきさん、骨際のところ食べた!」
「……いや、箸でつまんだらぺろぺろって剥がれちゃったんだよ……」
じゃあ骨のところはあげるからしゃぶるといいよ、なんて、大きめサイズの1尾の鰺を分け合いつつ(奪い合いつつ)、家族で仲良く朝御飯。

稲毛「太閤園」にて
 鶏肉とキャベツのピリ辛炒め定食
 餃子

昨夜からどうも体調が悪そうだっただんな、本日お仕事お休み。午前中はずっとぐーぐー寝ていた(元気な私もなぜか一緒になったぐーぐー寝ていた)のだけれど、気がつけば12時近く。
「……お昼どうする?太閤園……行く?」
平日の昼間にだんながいるとなると、たいてい足を向けてしまうのが近所の中華定食屋さん「太閤園(たいこうえん)」。今日はさすがに「行く」と言わないかなと思いきや、至極あっさりと「ん、行く」という返事があった。しかも「料理大盛にしようかなー」とか言っている。君は本当に病人なのか。

「俺は、茄子野菜定食の……料理大盛」
やっぱり大盛を頼んだらしいだんなと、私は今回初挑戦メニューということで「鶏肉とキャベツのピリ辛炒め定食」を。品名だけ見て想像したところでは、鶏肉とカシューナッツの炒めの系列の、塩味ベースのあっさりした炒め物……という感じだった。出てきたものを見て、予想と逆の、しかも良い方向に期待を裏切られたものが出ていて、私は大喜び。

味付けのベースは、このお店名物の「茄子野菜炒め」(同系に肉野菜炒め、野菜炒めがある。"茄子野菜"は肉野菜の上位版で、ちゃんと肉も入ってる)と同じような感じ。唐辛子が2本一緒に炒められていて、それがピリ辛風味を加えている。鶏肉は一度酢豚様に衣をつけて揚げられたものが入っていて、具は山ほどのキャベツとピーマン、きくらげと長ねぎ、という感じ。茄子野菜も最高に美味しいけれど、大好物の揚げ鶏と大好物のキャベツが主体のこの炒め物も、私にはかなりツボだった。味付けがやや強めなので御飯が進んでたまらない。
「茄子、茄子もちょうだい」
と、だんなの皿から茄子を分けてもらいつつ(で、こっちのキャベツをあげつつ)、1ヶ月ぶりの太閤園を満喫した。相変わらず安くて美味しい良いお店。

「銚子丸」にて
 つまみ中とろ
 タコの唐揚げ
 あんこうの唐揚げ
 寒のおとずれ劇団セット
 とろサーモン塩あぶり
 金目鯛にぎり
 白子軍艦
 寒さばにぎり
 つまみ玉子
 穴子にぎり
 生鮭の西京にぎり
 生ビール
などなど

「今日の昼は寿司を食べる予定だったのになー」
と、だんな。今日は君のおとーさんとおかーさんと3人でお寿司食べてきたよ、旨かったよ〜、と昨夜報告したところ、頭の中に寿司の花が咲いてしまった模様。今日出勤して、お昼にオフィス街のお寿司屋さんでランチ握りを食べる算段をしていたらしかった。それが、今日の昼は茄子野菜定食。

「きょうのよるにちょうしまる……?銚子丸……」
とうとうだんな、夕方になって不穏な事を呟きはじめた。今日の夜は、ブロックの和牛を焼いてタリアータ予定なんですけどー、クリスマス模様のかわいいマカロニ入れたスープとか作る予定なんですけどー……と思いつつ、その献立は明日の夜に回すことにして、夜は皆でお寿司を食べに。「寿司食べよう」で、我が家の誰も文句を言うはずがないのであった。

で、いつもどおりに銚子丸で、1皿の2カンをだんなと半分こしたりしながら、今日も種類豊富にあれこれと食べてきた。今日のおすすめは金目鯛とか白子とか、寒ブリとか。ビールのつまみに中トロ中落ちの切り身だけを皿に盛ったものと、唐揚げ2品をいただきつつ、5カン盛りの「劇団セット」とか、とろサーモンの炙りとか。ほとんど(いや、全部)の2カン盛りの皿をだんなと半分こしたので、今日はずいぶん色々な種類を食べられた気がする。金目鯛、肉厚で脂がプルプル乗っていて最高に美味しかった。ブリとか寒サバとか、この季節は美味しいものがいっぱい。

12月21日 木曜日
美味しく焼けました〜
豚味噌うどん
麦茶

「豚味噌鍋の翌朝」だったはずの昨日の朝は、どーしても魚の干物が食べたくて(ぶり大根の残りも食べてしまいたかったというのもあり)、味噌おじやをパスしたのだった。土鍋の中にはまだたっぷりの味噌スープ。
「やっぱりこれはおじやですかね?それとも、今日はうどんもいっぱい冷凍庫にあるけど?」
という協議の結果、今日はうどんを入れることに。豪勢なことに、鍋の中にはまだお肉もそれなりに残っている。くたくたにすっかり煮えた白菜や葱も。

朝ということで、2玉茹でて3人で分けっこ。今シーズンはじめにだんなが練ってくれた味噌は、もうほとんどありません……また練ってくださいなだんな様>私信。

チーズトースト
茹でブロッコリーのアンチョビマヨネーズ添え
紅茶

さすがに12月も後半になり、仕事もかなり落ち着き気味。それでもまだぽちぽちと来る依頼をこなしながら今日は一日部屋の片づけをしたり、溜まった本を読んで整理したり。

昼御飯は、残っていたフランスパンをチーズトーストに。軽く茹でたブロッコリーには叩いたアンチョビを混ぜたマヨネーズを添えた。
紅茶、このところティーバッグのウバ茶をいただいているのだけれど、手軽なのに味はしっかりと深くて良い感じ。先日まで、このサイトを作成するお手伝いをしていたのだけれど、アールグレイティーもアップルティーもバニラティーも変な香料臭さではない自然な香りで、フレーバーティーはさほど好きではない私も、これはとても美味しくいただける。仕事の打ち合わせ時に「どうぞ御自宅で試してみてください〜」と数箱いただいてきた紅茶を大切に飲んでいるところなのだけれど、なくなったら自分で買おうかなと思っているところ。

チーズ(モンドール、ブリー、スカモルツァビアンキ)
リーフレタスのサラダ
和牛ロースのタリアータ

クリスマスパスタ入りの野菜スープ
羽釜御飯
赤ワイン(Masciarelli Montepulciano d'Aburuzzo 2001)

みかん

先日習ってきたタリアータ(日本語で言うところの「たたき」)がすんばらしく美味しかったので、家で復習しようとずっと思っていた。用意したのは、友人に美味しいお肉屋さんで買ってきてもらった和牛ロースの塊肉。教室で拝見したデモンストレーションでの肉はもう少し小ぶりだったのだけれど、大きなものをがっつり焼いて食べたかったので、そのままがんばって焼いてみることにする。当然加熱時間は長くしなければならないので、様子をみながら、加熱時間は勧で。

少し加減を間違えると、切り口から赤い肉汁が滴り落ちてきてしまうタリアータ、今回習ってきたコツは簡単に言えば
「好みの加減よりやや軽めに火を入れた肉を、アルミホイルで包んで暖かいところでしっかり休ませ、最後にもう一度焼く」
といったものなのだけれど、これで肉汁が滴り落ちない、肉がしっかり肉汁を支えたタリアータができる。実際に教室で拝見した肉の切り口は、素晴らしいばかりのロゼだった。

で、それを真似してがんばった今日。考えていたよりも少しレアっぽく仕上がったものの、でも染み出る肉汁はほとんどなく、そして赤くない、良い感じの仕上がりになった。教室でいただいたように、パルミジャーノ・レッジャーノを薄切りにしたものを散らし、トリュフ風味のオリーブ油をかけてみる。黒胡椒もガリガリと。「肉の皿」と「サラダの皿」をテーブルの中央にどかんと置いて、各々好きなように盛りつけつつの夕御飯。

もうすぐクリスマスだしと、根菜とソーセージを入れたスープにはダラコスタ社の「クリスマスパスタ」を入れてみる。クリスマスツリー、星、流れ星、そり、プレゼントの箱を模した可愛いパスタは、イタリアらしい赤、緑、白の三色のミックスで、とてもわくわくする外見のパスタだ。この会社からは、他にもハート形パスタ(バレンタイン用??)、小熊型パスタ、くまのプーさんパスタ、ディズニーキャラクターパスタなども出ていて、見るからに楽しい。固めに茹でて、バターとパセリなどを和えて肉料理の添え物などにする方が、その見た目の楽しさを存分に味わえるかも。

クリスマス用に買ったチーズも適当に切りつつ、せっかくの牛肉だからと、買い置きの赤ワインを1本開ける。
牛肉美味しいね、チーズも美味しいね、サラダもいーっぱいあるよー……なんてのんびり食事を楽しんでいるうちに、ワインはあっさり空になった。すっかり良い気分。

12月22日 金曜日
これが2000円で幸せだったのでした
ロールパン(レーズン、プレーン)
クリスマスパスタ入りの野菜スープ
牛乳
みかん

「ロールパン買ってきたんだけど、レーズンのと普通の。……どっちを何個?」
今日が冬休み前の最終登校日ということもあってか、いつにも増してシャキーンと起きてきた息子に尋ねてみたところ、
「んと、レーズン2個。普通の1個」
と軽やかな返事が返ってきた。……ええ?3個?

ほんと?ほんとに3個喰うの?2個じゃなくて?と思いつつ、私の分の2個と合わせて合計5個をオーブンで軽く温める。昨夜のスープの残りと共に、あとは小ぶりだけれど味の濃い甘いみかんと。

とろうま豚角煮カレー
オニオンスープ
麦茶

細々したものを買いたくて、午前中に100円ショップにお買い物がてらスーパーを覗いてきた。
昼御飯は、カレーが食べたい気分。近所に美味しいカレー屋さんはいくつかあるのだけれど、
「違うんだ、もうちょっとダメな感じのカレーが食べたいんだ……」
と、スーパーのレトルト食品コーナーを眺めてみる。おお、またもや棚には見たことのないレトルトカレーが山のように。

品名に○○店の、とか、○○ホテルの、なんて書いてあるのはいかにも美味しそうだけどなー、でもこれは値段も高いし、今日のコンセプトの「ダメなカレー」って感じじゃないよなぁ……と、心中呟きながら棚の前をうろうろ。

とろうま豚角煮カレー」なる品がちょうど安売りセール中で、おおこのネーミング、このパッケージ、この価格はまさに期待していた感じのものではないでしょうか、と、籠に入れてきた。ハウス食品の、なんと新商品だったらしい。で、レトルトつながりで、ついでに真空パックのオニオンスープも買ってきてみた。一緒に湯を満たした鍋に突っ込んで、御飯は冷凍のをチンして、そうそうこれこれといった感じの「ダメなカレー」の昼御飯。「ダメ」と言っても、それはイコール「美味しくない」であってはいけないのであって、なかなかどうして悪くなく、そしてコストパフォーマンスも良いのに、「平日の昼御飯にこれを一人で食べてるってどうよ」といった感じのダメな雰囲気を醸し出せるようなカレー……と言えば伝わるでしょうか。

で、「ダメなカレー」を期待して食べた「とろうま豚角煮カレー」は、ちゃんと美味しかったのだった。ちゃんとお肉がごろごろ、適度にスパイシーで、でも食べやすい甘口カレー。変な食感になった野菜はいっそのこといらない!とばかりにまろやかなルー。
「あ、あ、あ、いけるよ、このカレーちゃんといけるよ」
と思いつつ啜ったオニオンスープがこれまた案外ちゃんとオニオンスープで、「ダメな昼御飯(予定)」は、「ちゃんと美味しかった昼御飯」になっちゃったのだった。レトルト食品、侮れぬ。

ちなみに姉妹品で「とろうま牛角煮カレー」もありました。

中華前菜盛り合わせ
チーズコロッケ・ロースカツ
たらちり 水菜入り
ビール(とれたてホップ一番搾り)
みかん

「音楽教室終わったら、そごうに行く?」
と、息子。なんで?と聞けば、
「おとーさんとおかーさんに、クリスマスプレゼントを買う」
のだそうで。それじゃあ協力するよと、夕方音楽教室後に一緒にデパートに寄ってきた。

「まず1階。止まる」
「……何買うの?」
「買わない。キラキラを見ます」
「ほー……」
まずはデパート入り口のクリスマスイルミネーション前で立ち止まり、電飾キラキラのツリーを2人で眺めてクリスマス感を高めてみる。

「じゃあ行こう、上の方」
と、おそらく彼の目的地であろう千葉そごう内のLOFTフロアにご案内させていただいた。この階じゃない?君が来たがっていたの、と、LOFTフロアに足を踏み入れた途端に
「はい、お母さんはここでストップ!ここで待機!ぼくが帰るまで動かず待機!」
と指示が出た。買うものを私に見られては困るらしいけど、でもエレベーターホールで「待機!」と言われてもちょっと悲しいです……と、食器売り場の一角で待たせてもらう。

数分後に、息子が手ぶらで私のところに戻ってきて、
「買うもの決まった!……で、お金って、どこで払うのかな?」
と聞いてくる。ああ、それは向こうの黄色いカウンター、と指さすと、小走りに左方向へ消えてった息子が、何やらブツを抱えて私の真ん前を横切って右側のレジの方に移動していった。あああ、私は見てない、何も見てない。

数分経って「会計終わったのかな?」とそちらを見れば、「商品お渡しカウンター」の前でぴょんぴょん跳ねている息子がいる。ああ、包んで貰っているのか……と合点したところで、私の視線に気付いた息子が、
「あのねぇ!お母さん!今ね、トッピングしてもらってるからねえぇぇ!」
と。……息子よ、それはトッピングじゃなくて、多分「ラッピング」。
息子の買ったものを包んでくれているだろうお姉さん、やりとりが聞こえていたようで肩が笑いで震えていた。

そんなこんなで楽しくお買い物。そうこうしているうちにすっかり夕御飯時になってしまい、お総菜を買って急ぎ帰宅することにした。
デパ地下歩き出してすぐのところで売られていたコロッケ屋さんのチーズコロッケ(息子のリクエスト)、ロースカツ(息子の熱烈なるリクエスト)。そこから数ブロック歩いたところにあった、ホテルオークラの中華総菜屋さんで前菜セット。

「揚げ物と中華になっちゃった……」
と、鮮魚コーナーにさしかかったところで
「奥さんっ!350円のタラ、4切れ1000円でいいから持ってってっ!」
なる声がかかってビタッと足が止まってしまう。そのタラは本当に素晴らしく美味しそうで、「ああ、お豆腐と水菜と一緒に鍋にしたい……」と思ったらもう止まらなくて、そのタラもお買いあげ。その足で豆腐も買い、結局、「揚げ物・中華・鍋」という、完全無欠の「妙な献立」になった。
それにしても、夜7時を過ぎたデパ地下の投げ売り状態は本当に素晴らしくて、揚げ物は約半額、中華総菜も30%OFFという感じ。

そして、ゴージャスな価格のタラ(4切れで1000円は、その値引き後の価格であっても我が家近所の魚屋さんより全然お高い……)は、すんばらしく美味しかった。このタラは確かにとっても美味しそうだ、と思ったから買ってきたのだけれど、身はとろけるような柔らかさで、でもグズグズと軟弱なだけじゃない弾力もある。豆腐と一緒に昆布だしで煮て、鰹節にだし醤油かけたものを添えつつ食べる。途中何度か水菜を入れて、軽く湯通ししただけの水菜も一緒に。

12月23日 土曜日
調子に乗って盛りすぎた感のあるクリスマスブッフェ
恵比寿 ウェスティンホテル東京内「ザ・テラス」にて
 テラスクリスマス シャンパンブランチ \6,800

今日は友人親子と誘い合って、ウェスティンホテル東京で開催中のテラスクリスマスのブッフェランチを堪能する予定。すっかり寝坊気味だったので、お腹ぺこぺこにして行った方が良いかねと、何も食べずにホテルに向かう。恵比寿はとっても久しぶり。

クリスマスイブイブの今日、当然ながらあちらこちらがキラキラとクリスマスの飾りで賑やかなことになっていて、恵比寿のクリスマスの定番のバカラのシャンデリアなど眺めながらホテルのレストラン前で友人親子と無事に合流。店頭もさほど混雑することもなく、すんなりと席に案内された。今年の8月にこのお店は改装が終わったのだそうで、空間がとても広々とすっきりした感じ。ソファー席も多く、落ち着いて食事ができるように変わっている。席もとても広々としていて本当に良くなった。

……で、
「せっかくだから何か飲む?スパークリングワインとか?」
とワインリストをお願いしたところ、ブッフェ料金(5,500円)に1,300円足せば「シャンパンブランチ」なるものにしてくれるとのこと。
「グラス2/3ほどのシャンパンをお飲みになるだけで、充分元が取れますよ」
とお店の方が勧めてくださって、一も二もなく大人は全員そのプランに決定。ワインリストを眺めていただんなによると、注いでくれていたシャンパンはリストの「グラスシャンパン」の中で一番お高い、1杯1,600円のものだったらしい。カラッとしながらもフルーティーな、とても飲みやすい美味しいシャンパンだった。グラスが半分以下になるとすぐさま注ぎに来てくれて、昼からとても良い気分になってしまう。2人で軽く1瓶以上は空けていた気がする。

クリスマスシーズンということで、メニューは素晴らしいものばかり。通常のブッフェコーナーだけでは場所が足らず、本来カウンター席として利用しているところにまで料理が並べられている。前菜から肉料理、デザートに至るまで素晴らしい品揃えで、デザートコーナーにはあのチョコレートファウンテンが!

「チョコと……シャンパンは合いますな」
「とーっても合いますな」
などと理由をつけつつ、最後まで酒を飲みつつ、甘い物まで堪能してきた。

前菜にはサラダ類、スティック野菜と数種類のディップ類、フォアグラのムースを乗せたカナッペ、スプーンですくったものが大皿に並んだアボカドのムース、細長いグラスに固められたピーマンの2色ムース、ハムやスモークサーモンなどなど。そしてグリルコーナーにスペアリブやターキー、ターキーのパテ、大きな大きなローストビーフ(これはカットサービス)。シチューやポトフ、わかさぎのフリット、金目鯛の蒸し焼き、サーモン入りのパイなども並んでいる。スープは具沢山のクラムチャウダーと、コンソメスープ。

もう早々に「全種類食べるのは絶対無理」と諦めて、好きなものを好きなように盛りつけて、彩りも考えて野菜なども盛りこみつつ、ブッフェ台と席をせっせと往復する。秀逸だったのはなんと言ってもローストビーフで、本当に大きなその肉の塊は、普通に薄切りにしてもらってたっぷり100gはあります、というボリューム。適度に赤身で、でもしっとりと美味しく焼けた味のあるお肉だった。ホースラディッシュとクレソンなど添えつつ、これだけはお代わりして2枚平らげた。フォアグラのムースも美味しかった……。

デザートは「チョコファウンテン」に加え、更に目移りしそうなほどたくさんのケーキやゼリー類。チョコファウンテンには苺やバナナ、マシュマロに加えてカステラやフィンガークッキー、プチシューなども用意されていて、更に上からふりかけられるようにチョコスプレーやマーブルチョコレート、アラザンなどの用意もある。飾りつけるのが楽しくて、素材をあれこれチョコにくぐらせ、チョコスプレーをまぶしたりして遊んでみる。……で、更に調子に乗っていただいてきたのが、今日の写真のデザート盛りだった。なにしろ、だって、盛りつけ皿が9つにくぼみがあるものなんだもの〜窪みは全部埋めなくちゃ〜(←言い訳)。

盛ってみたのは、紅茶味のクレームブリュレに苺のムース、グレープフルーツとライチのケーキ、カスタードプリン、フルーツポンチ、カマンベールチーズドームケーキ、モンブラン、ニューヨークチーズケーキ。まだまだ、ショートケーキとかティラミスとかチョコレートケーキとかタルト類とか、食べたいけど食べられないものがたくさんブッフェ台に並んでいた。ようよう我慢して、美味しそうなものを厳選して盛ってきたのだけれど、さすがにちょっと多かった。多すぎた。どれもこれも手がかけられたものばかりで本当に美味しくて、そしてお腹が破れるほどにお腹一杯に。

数年前にも一度来て、大満足したウェスティンホテルのクリスマスブッフェだけれど、今年はまた輪をかけて素晴らしかった気がする。「制限時間90分」(ディナーは120分になる)だけがちょっと慌ただしくて悲しいのだけれど、それでもとても楽しいランチタイムだった。

新宿サザンテラス 「Krispy Kreme Doughnuts」にて
 ドーナツ(オリジナルグレーズド)
 カフェラテ

昼食後、友人一家とワインショップを覗き、その後お別れしてデパ地下をぷらぷらした後に恵比寿から新宿に移動。目当てはサザンテラスに先週オープンしたばかりのKrispy Kreme Doughnutsだった。

アメリカのドーナツ屋さんKrispy Kreme Doughnuts(クリスピー・クリーム)と言えば1ダースドーナツ。その昔、アメリカに住んでいた時に、その地に長く住んでいる方に
「パンケーキもいいけどね、クリスピークリームだよクリスピークリーム!ウォルマートとかで買っちゃダメだよ、ちゃんと工場つきのお店に行ってね、"HOT NOW !"の表示があるときに、買うんだよ、その場で食べるの!ぜ〜ったい美味しいよっ!!」
と勧められて、試しにとその「工場つき店舗」を探して行ってみたのだった。

もうね、これが美味しくて美味しくて。まだ温かさの残るシュガーコーティングはジュワッと口の中で溶けて、揚げたてのドーナツ生地はやわやわのふわふわ。甘めではあるのだけれど、その甘さは私たちには「甘くてもう耐えられません」というほどでもなくて、確かに友人のお勧めどおりに「クリスピークリームの揚げたてドーナツは最高である」という認識を得たのだった。アメリカ滞在中に、何回食べたことだろう。

で、そのお店がいよいよ日本上陸!初店舗は新宿のサザンテラス!というニュースを少し前から耳にしていて、非常に楽しみにしていた私たち。混雑は承知で今日向かってみたのだけれど、その混雑は想像を絶していた。

まず、店の前の広場にうねうねとディズニーランド状態で列が20mほど。そこから一度列が切られ、高島屋デパートに続く橋の上に更に行列が50mくらい……だろうか。待ち時間は1時間20分ほどです、と聞いて、だんなが無言で踵を返そうとした。

いやいやいや、せっかく来たしさ、年内にまた新宿来るかはわからないしさ、私はここのクリスマスイルミネーションが見たいなとか思ってるしさ……並ばない?と相談して、結局その長蛇の列に並ぶことに。暮れゆく新宿の町並みを眺めつつ、だんなに行列の番をお願いして息子と2人雑貨屋さんを見てきたり(やけにスタイリッシュな加湿器に息子と2人うっとりしてみたり)しながらじわじわとお店の入り口に近づいていった。

結局並んだのは1時間くらい……だっただろうか。販売カウンターはお買い物するお客さんたちで大混雑だったけれど、その場で食べようという人は案外と少なかったようで、上階のテーブル席は案外と空いていた。コーヒーやカフェオレも買って、ダース買いしたドーナツの大箱を持ち込んで、その場でおやつタイム……というか、もはやこれ、「夕御飯」という感じになっている。

「どうしよう、1ダースかなぁ……それとも2ダース……?」
だんながかなり悩んでいたので、
「悩むくらいなら2ダースにしておけば?」
と助言してみる。結局オリジナルグレーズドを2ダース購入。1個150円で、1ダース買えば2個分サービスされて1,500円になる。ちなみに2003年4月のアメリカで1ダースが4ドル99セントだった(600円というところ?)ことを考えると、決してお安くはない。

さてさて、そうしてやっと食べられた懐かしのドーナッツは、ちゃんとあの懐かしのドーナッツだった。……でも、確かこの大きな箱にみっちりときっちり3×4に肩寄せ合うように詰められるはずのドーナツが、箱の中で何だか微妙に重なっている様子。
「……箱が小さい……んじゃなくて、ドーナツがでっかい?んだよね?」
「なんか、あまりにもふわんふわんだし、発酵しすぎって感じなのかな……?」
と少々思いつつも、でもやっぱりあのドーナツの風味、あのシュガーコーティングのシュワッとした感じはあのまんまだ。

揚げたてドーナツは本当に軽い食感で、ほんの3口くらいでぺろりと平らげられるくらい。
「ぼく、けっこうお腹すいたから、たくさん食べるよ?13個食べるよ?」
と言った息子が3個食べ、私は2個をようよう食べ、だんなは家長の誇りを見せつけつつ4個のドーナツを平らげた。1ダースのドーナツの3/4量があっという間に消え失せて、そして1ダースまるまる残った大きな箱を抱えつつ、大荷物で家路についた。

すっかり日も暮れた新宿南口エリアは、あっちもこっちもキラキラで大変に美しかった。
デパート側はサーカスをテーマにしたイルミネーション、サザンテラス側は緑の電飾が美しい、光の林。混雑も相当なものだったけれど、イルミネーション眺めつつ、少し遠回りして駅まで戻った。

今日はなんだか大御馳走。夕飯は食べられるはずもなく、午後11時を過ぎた今現在もまだお腹がいっぱいな状況なのだけれど、明日はクリスマスイブで、これまた大御馳走が待っているのだった。鶏を焼くのよ。今年は比内鶏〜!

12月24日 日曜日
今年のケーキはがんばりました!
「Johan」のクロックムッシュ
「Krispy Kreme Doughnuts」のオリジナルグレーズド 1個
カフェオレ

昨日の午後、シャンパンブランチで大変にお腹一杯になった状態で、恵比寿三越のデパ地下をぷらぷら。豚味噌鍋に使う仙台味噌を買うのが目的だったのだけれど、
「明日のあさごパン買わない?あのお店で!」
と息子がJohanの看板を指さしたので、朝御飯はそこでお買い物。焼きたてだったアーモンドチョコブレッドを1つと、「クロックムッシュ」を人数分買った。朝食はチョコブレッドとクロックムッシュが想定されていたわけだけれど、その後にKrispy Kreme Doughnutsでドーナツを2ダースも買っちゃったものだから、朝御飯にもドーナツ登場。チョコブレッドは明日以降ということになった。

「でー?何個食べるのドーナッツ?」
「ぼくねぇ、3個!」
「……マジ??」
3個は多いよ、せめて2個にしておきなよ……まだ食べられそうだったらまた出してあげるから……と、オーブンで温めたクロックムッシュと、箱から出したドーナツを数個をテーブルに並べる。

良く似た名前で、良く似た外見の料理「クロックムッシュ」と「クロックマダム」。どちらも「具が豪華なチーズトースト」といった程度の認識でしかなかったのだけれど、wikipediaで調べたところによると

パンにハムとチーズ(グリエールチーズが望ましい)をはさみ、バターを塗ったフライパンで軽く焼いて、ソースを塗って温かいうちに食べる。ゆで卵や野菜をはさむ場合もある。ソースにはモルネーソースやベシャメルソースが用いられる。上面に目玉焼きを盛り付けたものはクロックマダムと呼ばれる。

なのだそうだ。じゃあ私はきっとクロックマダムの方が好き。そして息子はクロックムッシュをしっかり食べて、ドーナツは1個だけにとどまったようだった。私も1個。だんなは3個。

稲毛 「タコスの王様」の
 ナチョス
 チーズタコス
コカコーラ

今日は午前中からひたすらお料理。今年のクリスマスケーキはどうしよう、と、1ヶ月ほど前から悩んでいたのだけれど、思い切って自作することにした。昨年にミルフィーユを作って、これが案外美味しかったというのもあり、今年はこれまで敬して遠ざけていたスポンジケーキにそろそろ向かい合っても良いのではないかと。……でも、シンプルなスポンジ台を美味しく焼く技術にはまだ全然自信がなかったりするので、苺のピュレを入れたシフォンケーキを焼いてみることにした。

お手本にしたのは、
「この本の通りに焼けば、ぜ〜ったい上手く焼けますから!」
と著者御本人が太鼓判を押してくださった、『おいしいシフォンケーキ』(田中玉緒/著 ナツメ社 2001/10)。シンプルな基本のシフォンケーキから、ナッツ入り、コーヒー風味、フルーツ入り、と、40種類以上のシフォンケーキのバリエーションが紹介されている。フルーツのピュレ入りのものは膨らました時に表面に溝状の窪みができることもあって、やや難しいということだったけれど、苺好きな息子のためにもとがんばってレシピ見ながら焼いてみた。

卵を卵黄と卵白に分け、卵白をしっかり泡立ててメレンゲにしつつ、卵黄と砂糖をすり混ぜたところに苺のピュレや薄力粉を混ぜ込んで作っていく。本に掲載されたメレンゲの写真などを確認しながら丁寧に作っていったら、ちゃんと苺風味のシフォンケーキが焼き上がった。焼く課程で綺麗に型いっぱいに生地が膨らんでいき、ふわんふわんの、でもしっとりとした良い感じのシフォンのできあがり。逆さにしてすっかり冷ましてから上部のでこぼこ部分を切り落として丸いケーキに仕立ててみた。厚みを半分に切って、間にホイップクリームと刻んだ苺をたっぷり詰めて、シフォン生地でサンドしてから周囲にたっぷりホイップクリームをコーティング。買っておいたクリスマスの飾りも並べて、それらしいクリスマスケーキに仕立ててみた。うんうん上出来。とっても良い出来。

お昼御飯は、だんなが買い物ついでに買ってきてくれた、小さなタコスとナチョス。
地元の駅近くに、ちょっと怪しいタコス屋がオープンしたのは今年の夏頃の事で、
「なんかね、不思議なタコス屋さんがあそこにできたんだよ?」
とだんなに報告してからも、なかなか行けずにいた。今日思い切ってだんなが寄ってきてくれて、お店の人ともちょっとお話してきたらしい。家で食べるタコスより、2まわりほども小さい可愛いサイズ(皮の直径が15cmくらいというところ)のタコスは1個130円、チーズタコスは170円。1パック(3つ入り)を買うと数十円安くなり、2パック買うと更に100円引きになるということだ。ナチョスもあって、「家であっためますからー」と伝えたら、紙コップに詰めたトルティーヤチップにサルサとチーズをかけてそのまま渡してくれたのだとか。

これがこれが、
「うわー、もっと早く買っておけば良かったー!」
というほど、ちゃんと美味しかった。ひき肉ではなくて薄切り肉を使ったタコスは、肉と一緒に炒め玉ねぎも挟まっている。あとは定番のレタスとトマトとチーズ。自家製のソフトタイプのトルティーヤも美味しかったし、自家製らしきサルサは辛さ控えめながらこれも良い感じ。本当に可愛いサイズのタコスだったので
「しまった、あと3個あっても良かったね」
などと言いながら、おやつのような昼御飯を平らげた。夕飯は早めにしよう。早めに肉焼こう。

チーズ(モンドール、スカモルツァ、ブリー)、枝つき干し葡萄
スモークサーモン添え ほうれん草のパンナコッタ
比内地鶏の丸焼き ガーリックピラフ詰め
グリル野菜
パセリバター和えクリスマスパスタ
コーンスープ
スプマンテ(Ferrari)

苺シフォンのクリスマスケーキ
カフェオレ

ケーキも作った、午前中のうちに「ほうれん草のパンナコッタ」も仕込みした、ということで、あとは夕方になってから比内地鶏の丸焼き作り。だんながガーリックピラフを炊いてくれたので、全面にたっぷり塩もみした比内鶏のお腹にその御飯をきゅうきゅうと詰めていく。ハーブの香りはつけず、天板にカットしたじゃがいもや玉ねぎを並べて、あとはひたすら焼いていくだけ。時々、天板の下に溜まった肉汁を肉の表面にかけていく。

ほうれん草のパンナコッタは、以前、教室で習ってきた料理。ほうれん草のピュレを生クリームと合わせゼラチンで固めたパンナコッタと、ウニやカニなどの魚介を葉野菜と共に盛りつけたそれは、赤ピーマンのドレッシングの色合いもあって、とてもクリスマス的かなと。ちぢみほうれん草を買ってあったので、甘いそのほうれん草で作ってみて、ミックスリーフ、スモークサーモンと合わせてみる。あとはチーズとか干し葡萄とか。せっかく手元にあるクリスマスパスタも固めに茹でて、バターと刻みパセリで和えてテーブルに出してみた。

比内地鶏、さすがに歯ごたえのあるお肉で、ものすごく味のある締まった身だった。息子が言うには「ちょっと固い」のだそうだけれど、そのしっかりとした歯触りが逆に新鮮。切り取った腿にがぶりと囓りつくと「肉喰ってます!!!」という気分が存分に味わえた。イタリアのスパークリングワイン「Ferrari」を1本飲み干すうちに、鶏もおおむね食べ終え、食後にさっそくプレゼント交換。

だんなからのプレゼントは30GのiPod。これは「早く受け取った方が嬉しいでしょ?」と既に2ヶ月くらい前にもらっていたのだけれど、今日改めてクリスマスカードと、「これがおまけプレゼント」と「iTunes Card」をもらった。息子がくれたのは、リーメントの「ぷちサンプルシリーズ」のグッズ。私がことあるごとに「このシリーズ、すごいよねぇ……」と、売り場でうっとり眺めていたのを息子はちゃんと覚えてくれていたらしい。革製の鞄とか、「長崎カステラネクタイ」とか、科学実験キットとか、色んなプレゼントでクリスマスツリーの前を包み紙でわやくちゃにしながらプレゼント交換を終え、いよいよ自作のショートケーキ。

シフォンはちゃんとふくらんで美味しかったし、苺もホイップクリームもしこたま詰めたし、今年のクリスマスディナーも最後までちゃんと美味しかった。あとはサンタさんが来るのを待つばかりだねー、と、さっきからNORADのTracks Santaを眺めている。今、サンタさんはオーストラリア上空にいるらしいよ。