食欲魔人日記 03年12月 第5週
12/29 (月)
自家製ピッツァ。フライパンで焼けるのね……(夕御飯)
ハニートースト
牛乳 with ミルメーク(いちご)

「君は本当に食べることが好きだねぇ」
あきれ顔でだんなが言った。続けて、
「しかも君は蟹玉が好きだね?」
とのたまった。そうねぇ、蟹玉は大好きだねぇ……と私が呟くと、だんなは高らかに
「よし!君は今日から"カニタマ子"と名乗りなさい!」
と宣言した。えぇー、そんなハイスクール奇面組のメンバーみたいな名前ヤダよ、せりあ由紀の方がまだマシだよ……とだんなに必死でくってかかろうとした時に、目が覚めた。夢だった。

「……おはようございます、カニタマ子です」
とだんなに告げると、非常にイヤな顔をされた。あぁ、清清しい朝だなぁー。いやー、夢で良かった良かった。

台所には、数日前に購入したスライスされていない食パンの塊がある。「ハニトーを作ろう!」と思って買ったものが、ハニトーを作ったにも関わらずまだまだ残っていたのだった。やはり1本買い(=3斤分)はちょっと多かったようだ。
「そういうわけで、パンがいーっぱい余ってございます」

だんなの答えは「……はにとー?」。君も食べたいのか、君もハニトーを食べたいのか、よーしわかった、と今日は3人で食べるためにハニトー作り。だったら1斤分くらい使っちゃっても大丈夫よね、と食パンを立方体にスライスした。すっごい迫力だ。上にはバターをこてこてと薄く削って乗せ、ちょっと低めの温度にしたオーブンでじっくり焼いてバターをしみこませていく。途中追加バターをトッピングし、ちょっと温度を上げてこんがり焼き上がったところではちみつを上からたらたらたらーっと。生クリームたっぷりケーキも食べ放題のピザも一袋一気食いしちゃう麦チョコも逃げ出すんじゃないかという迫力の品、それがハニートースト。1年に1度くらいに禁じ手にした方が良いんじゃないかという、大変に危険な食べ物だった。恐ろしいことに、そのごっつい食パン、けっこうもりもり食べられちゃうんである。

ほらほらすっごい迫力でしょ?とだんなに見せつけ、最初に格子模様に切込を入れたそのパンをざくざくと切り分けてそれぞれの小皿に移す。分量は4枚切りのパンよりちょっと多いかなといった程度のはずなのに、塊でごそっと置かれるとやはりかなりの迫力がある。

「あま〜」
「バターたっぷり、ね」
「危険な食べ物だ……」
とうめきながら、お供にはミルメークを溶かした牛乳。朝からお子ちゃまのおやつみたいな食べ物を食べてしまった。

マスカルポーネチーズのセミフレッド エスプレッソがけ
「アンリシャルパンティエ」のフィナンシェ

今日の予定は特になく、郵便局と銀行に些細な用事を済ませに近所に出かけついでに正月っぽい500円の花束とか、特売品のローストビーフ用牛肉とかを買って帰ってきた。だんなはずーっと
「ラーメン食べたいな……ちゃんと美味しいやつ……」
と朝から呟いていたのだけど、近所に「ここ!」という店もなくてたらたらと帰宅。さすがに朝が重かったので軽くおやつにでもしましょうか、と昨日の夜も食べた、手製のセミフレッドを冷凍庫から取り出した。

アイスクリームとは異なる、独特のもっさり感のあるその冷たいデザートに熱いエスプレッソをだばだばかけ、イタリアのデザート"アフォガート"のようにして食べる。冷たいものと熱いものという組み合わせってなかなか美味しいものだけれど(焼きたてのアップルパイにバニラアイス添えたり、熱いだしに冷たいうどん入れたり……)、これもすごーく美味しかった。簡単な割に、けっこう本格的な味がする。

合鴨スモークスライスのサラダ
自家製ピッツァ
 トマト・バジル・モッツァレラチーズ
 トマト・生ハム・ルッコラ・ピザチーズ
 トマト・スモークサーモン・バジル・ルッコラ・モッツァレラチーズ
ビール(モルツ・ポーター)

冷蔵庫には、"高糖度トマト"なる5個で980円もしたすんごいトマト(けっこう小ぶり)と、美味しいモッツァレラチーズがちょっと半端な量残っていた。モッツァレラといったら、ピッツァ、なのである。久しぶりに自家製ピザでも作るかなぁ、とパン焼き機に材料放り込んでピザ生地を作ってもらった。どうも我が家のオーブンでは火力不足でパリッと焼けてくれないので、今日はグリドルと魚焼きグリルの両方で焼いてみることに。

「グリドル」とは、縁の高さがあまりない、クレープやパンケーキを焼くのに適しているフライパン(こんなの)。アメリカにいるとき、LODGE社のアウトレットショップでフライパンや鍋を大量購入したときに、店のおばちゃんが
「いっぱい買ったあなたたちに、オマケよーん♪」
とこれをくれちゃったのだった。重いなぁ送料が大変だなぁと言いつつ、でも日本に持って帰ってきた。分厚い鋳鉄製なので、パンケーキが美しく焼き上がり、密かに私のお気に入り。これを使ったらオーブンよりもピッツァ生地がちゃんと焼けるのではないかという期待があった。

よーく熱したグリドルに薄く伸ばした生地を乗せる。中火で数分、焦げない程度に焼いたら裏返し、具を乗せて更に数分。チーズを溶かすために蓋してみたりして、ちょこちょこ確認しながら初めての「フライパンでのピッツァ焼き」に取り組んでみた。魚焼きグリルでもけっこうちゃんと焼けたのだけど、こちらはんぷーっと膨れてしまった生地に引火してしまい、ところどころが焦げたものになってしまった。

トマトのソースは使わず、輪切りトマトとチーズと葉野菜がベースのけっこうさっぱりしたピッツァを何枚か。クリスマスの残りのスモークサーモン添えたり、肉屋さんで買ってきた「パルマ風生ハム」なる怪しい名称のハムを散らしてみたり、売り切れだったルッコラの代わりに買ってきたミックス野菜のサラダセットの葉をルッコラを多めに選びつつ散らしてみたり。1枚のピッツァはそれほど大きなものではなかったので3枚具を変えつつ焼いてもりもり食べた。延びるチーズ、甘いトマト、思いの外パリッと焼けた香ばしい生地にビールがすんごく良く似合っちゃって、いつも飲んでるモルツの他に買い置きのポーターも1缶くいっと飲み干した。缶の表面に「2000-2001 PORTER」なんて書いてあるけど、一体いつ買ったものなのかは気にしないことにする。

12/30 (火)
近所で食べたとんこつラーメン。なかなかグ〜♪
稲毛 「東京とんこつ拉麺一鉄」にて
 とんこつチャーシュー \930
 チャーシューめん大盛り \980
 +煮卵2個 \200
 自家製餃子 \300
 ねぎ豚めし \300
 杏仁豆腐 \300

「美味しいラーメン食べたいな食べたいな、でも遠出はイヤ」
わがままな事を言っているだんなである。でも、言ってる事はわかるのである。こう、ラーメンが食べたくなるときって、いきなり天啓のように体を襲ってきたりするものだから、もう電車乗って遠くに行ったりする余裕はなくなっちゃったりするんである。

数日前から「よーし、今週末は電車に乗って○○店の××ラーメンを食べに行っちゃうんだもんねー」などと決めてしまうなら遠出する心持ちになれるのだけど、基本的には「わざわざ都心に出て美味しさランク10のラーメンを目指すより、自転車で行ける美味しさランク7のラーメンを食べるかなー」というスタンスな私とだんなだったりするのだった。いや、さすがに"美味しさランク3"とかだったらかなり悲しいけれども。

本日起きたのは10時過ぎ。本日の予定は、特になし。
「気になってた"一鉄"ってお店、今日もやってるみたいだよ。11時開店……」
昨日からラーメンラーメン言っていた我が夫の欲望は未だ冷めやらず、といった風情だった。「これ食べたい」という思いは伝染するようで、私も無性にラーメンが恋しい今日このごろ。その一鉄なる店のラーメンが醤油なのか塩なのかとんこつなのかも知らぬまま、じゃあすぐに行こうか?と着替えてチャリンコ乗ってその店に行ってみたのだった。駅からはちょっと離れたところ、坂の下にけっこう目立つ看板があってすぐに見つかった。

店頭の自販機で食券を購入してテーブルへ。スープはとんこつと醤油の2種類で、チャーシュー乗せに角煮乗せに葱乗せ、と種類はいろいろ。
「わたしーわたしー、とんこつチャーシュー、そいでもって卵乗せー」
「んー……俺は醤油だな。チャーシュー麺で大盛……卵もだな」
「ぼくもねー、ぼくもねー、ラーメン食べるんだよぅ〜」
「わかってるって、君にも分けてあげるから。……あ、"ねぎ豚めし"なんてのもあるよ」
「……餃子もあるな。……杏仁豆腐もある」
「いぇーい、全部頼んじゃえー」
「……本気?」
まだお客の入りもちらちらといった状態の店頭であれ買おうこれ買おうとボタンをポチポチ押し、かくして初めて入る店だというのに大変な注文数に。起き抜けの最初の食事だったので、とにかく腹ぺこな私たちだったりした。

とんこつは、うっすらとピンク色がかったトロ〜ンとしたスープ。チャーシューがずらずらずらっと並べられ、刻み葱ときくらげ、海苔が添えられている。追加の煮卵は中が見事に半熟のトロントロン状態で、紅生姜は自分でテーブル上のをトッピング。

細く縮れのないとんこつラーメン特有の麺をちるちると啜る。スープは見た目ほどこってりしておらず、むしろ薄味といった感じ。"あともう一歩"といった感じに物足りないのは、単に塩気が少ないのかなぁ?という印象だった。でも、我が家近辺で食べたとんこつラーメンの中では、かなり好みな味で、チャーシューの脂のトロン感も美味しかった。そして美味しかったのがだんなの食べてた醤油ラーメン。背脂が表面にふわふわ浮かんだこってり味で、ちょっと塩気も強め。でも濃厚こっくり味でチャーシューもこちらのスープの方がよりよく似合っていた。どこか魯肉飯(ルーローハン)に似たねぎ豚めしも、なかなか美味しい。餃子は……美味しくないわけじゃないけど、ちょっと下味が強すぎるかなぁ……。

ともあれ、これまで食べてきた我が家近所のラーメン屋の中ではかなり美味しい!と思える味で、「徒歩圏内でこの味が食べられるなら嬉しいよね」「また来よう、次は角煮ラーメンで」とか言いながら店を後にすることになったのだった。杏仁豆腐も杏仁霜の香りぷんぷんのもので、トロントロンに柔らかめなもの。ラーメン屋さんで杏仁豆腐を見かけることがすっごく多くなったように思えるけれど、へたな中華料理店で食べるそれよりも美味しいものが食べられることが多くて、私は密かにすごく嬉しく思っていたりするのだった。

牡蠣のみぞれ鍋(牡蠣・白菜)
マグロの刺身 サラダ仕立て
ふろふき大根
羽釜御飯
キムチ・いぶりがっこ
ビール(ウィンターエール)

本当に何もすることがない今日。息子の
「ねーねー、おうた、うたいに行こう?」
のリクエストにより、親子3人で近所のカラオケボックスに行ってきた。いつも同じ店というのもつまらないので、今日は初めて行く別の店に。

フリータイムにドリンクバーもつけて1人900円くらい。午後7時までは何時間いても同じ金額だってよー、とこれでもかと歌いまくった。ミュージカルの曲がけっこう入っていたので「オペラ座の怪人」をデュエットしたり。何しろ"オペラ座のプリマドンナが歌う曲"という設定の曲だったりするのでクライマックスの「アーアアー」なんて超高音が素人に出せるはずもなく、だんなと二人で「クケー!」「アキャー!」とニワトリが絞め殺されるような声を発してしまって大笑い。今日も鬼束ちひろには完敗だった。多分私は一生「私とワルツを」は歌えないような気がする。

ドリンクバーにはソフトクリームマシーンなんかもあったので、コーラフロート作ってみたりしながらおおいに熱唱。だんなも私も持ち歌が無くなって、怪しい懐メロやアニメソングを入れ始めたところで時間を確認すると3時間が過ぎようとしていた。

有意義だったのかどうだか微妙な心持ちになりつつ、帰宅するともう夕方。今日の夕飯は、先日お義母さんからいただいたマグロと生食用牡蠣を食べることにした。真空パックの生牡蠣の賞味期限は、昨日。
「……俺的にはOKです」
「……私的にも余裕でOKです」
と、もしかしたらしっかり火を通さなければいけないかもしれない生牡蠣は、さっと湯通しするしゃぶしゃぶで食することに決定。

マグロは単にスライスしてわさび醤油でお刺身として。残りもののサラダ野菜を敷いて、それもつまみつつもりもりと食べる。牡蠣はみぞれ鍋に。昆布だしにおろした大根をぶわっと散らし、それを煮立てて牡蠣や白菜を入れて葱を散らしたポン酢で食べる。「いったいこれはいつ作ったんだっけ」というふろふき大根の最後の残りも平らげて、久しぶりに炊いた気がする白い御飯。しかも秋田から母が送ってくれたいぶりがっこに通販で買ったキムチもあって、ますます御飯が進んじゃうことに。

桜のチップで燻した沢庵である"いぶりがっこ"、私やだんなはもとより息子の好物品なのだけれど、ここ数ヶ月は「もうねー、売り切れちゃって。今年の大根を漬けたのは12月くらいに出てくるから待っててよー」という状態だったので食卓が微妙に寂しかったのだった。今シーズンいぶりがっこがやっと食卓に出ることになったのだけど、やっぱり美味しい。この燻製臭さがなんとも言えず、「東京のデパートなんかでも扱ってくれると良いのにね」なんて言っていたのだけれど、先日思わぬところで発見してしまった。それは恵比寿のワイン屋さん。

フォアグラだのキャビアだの馴染み薄い異国の食べ物がワインのつまみとして多く並ぶその店で、「ワインのおつまみに」といった一角に干し葡萄やナッツや玉ねぎのピュレなどと共に、妙に見慣れたロゴが視界に入って思わず足が止まってしまった。やけに洒落たデザインの真空パックの袋に収まった薄切りの物体は非常に見慣れたもので、「いぶりがっこ」の文字を確認するかしないかのうちに
「だんなだんなだんな!こんなところにいぶりがっこがー!」
「なんとかー!」
と妙に盛り上がっていた私たち。……そうか……ワインの肴にも良いのね……(意外だったわ……)。

明日は大晦日。年越し蕎麦。withかき揚げ。

12/31 (水)
年越しにモツ煮喰ってるというのも我が家らしいかな……と
「モスバーガー」にて
 ロースカツバーガー
 モスチキン
 オニオンリング&フライドポテト
 コーンスープ

「わったしはわったしは、じょおうさま〜♪」
目が覚めるなり布団の中で歌っている私。
「洗濯しても、物干ししない〜♪」
「食事をしても、皿洗わない〜♪」
「持ってるデジカメ最新型〜♪」
ここでだんなから「デジカメ、買わないから。まだまだ先だから」ときついツッコミが入った。そうですね、まだまだですね……ていうか、皿洗い機の代金が計上されたクレジットカードの請求が心から怖い今日この頃。

今日は大晦日。早めの夕飯を酒飲みつつちょこちょこっとつまみ、夜ちょっと更けてから蕎麦を茹でようということになった。酒の肴は、先日買ってきた安売り牛肉をローストビーフにして、丸鶏の燻製があるから適当にスライスして、あとはだんなが昨日仕込んでくれたモツ煮込み。冬定番の豚味噌鍋の練り味噌、もう残り少なかったので昨夜だんなが1時間かけてねりねりと作ってくれたのだけれど、その練り味噌でこっくり煮込んだモツ煮込み。大根とにんじんとこんにゃくを加えて昨夜から煮込んでいたので今日の夜には絶対美味しくなっているはずだった。

「……で?夜のつまみは良いけど、今食べるものはどうするの?」
なんにも考えていなかった。パンあるけどなぁ、うどんとか……とあれこれ考えたのだけど、
「……ま、今年最後のモスバーガーってことで?」
と、モスバーガーに行くことになった。
「モスかぁ……ではモツとモスのコラボレーションということで」
だんながまた妙な事を呟いている。どうやら大晦日のテーマは「モツとモスのコラボレーション」ということになったらしかった。そんなコラボレーションはちょっとイヤだ。

かくして、今年最後のモスバーガー。息子はすっかり定番となった
「んとねー、チーズバーガーとね、ストロベリィーのシェイクとね、あと、ポテトー」
の注文、私はロースカツバーガー(時々無性に食べたくなる)、だんなはテリヤキバーガー。こっちはオニポテのセットにして、このドリンクつけてね云々と細かく注文して、モスチキンも2本。朝昼兼用ということでまたしてもしっかり食べてしまった。ソースがじゅくじゅく染みこんだロースカツバーガーは相変わらず好みな味で、「ちょっと薄味?」と思われたコーンスープもそれはそれで美味しかった。ハンバーガー1個が去年は食べきれなかった息子が、今はぺろりと平らげたあげくにポテトも一人前食べきるようになってしまった。多分これが、あと10年したら「ハンバーガー2個でも物足りねぇ」とかいうことになっちゃうのね、きっと……。

自家製ローストビーフ 温野菜添えとグレービーソース添え
自家製もつ煮込み
大和鶏の燻製
ビール(モルツ)

年越そば
かしわ天・かき揚げ
日本酒(神亀 活性にごり)

どうも年末という気分が全然盛り上がってこない。
「これは、ほら、アレだよ。年末ならではのくだらない特番とか全然見てないからだよ」
「あー、確かに最近テレビ見てなかったかもね……」
なんて、テレビつけて「今年の地方局ニュースベストテン」みたいな特番を眺め笑ってようやく年末気分がじわりじわりと盛り上がってきた。なのにその直後にアメリカンプロレスの録画ものとか見てしまって、また日常の気分に逆戻り。

早めの入浴を済ませ、夕食第一段は「酒飲みながらだらだら」。
「いや、でもね、あんまり飲んだら蕎麦が茹でれんようになるからね」
「そうそう、かき揚げが揚げられないようになるからね」
と、ビール片手につまみものをちょこちょこと。

昨日からだんなが仕込んで煮込んでくれた牛モツの練り味噌煮込み。100g380円だけどすごく美味しそうだったので買ってきた塊肉はスキレットで焼いてローストビーフに。そしてクリスマス用の丸鶏を注文していたのに何故か間違えて届いてしまった「8010のとりやさん」というネットショップの燻製丸鶏。なんだか肉ものばっかりになってしまったけれど、あれ美味しそうねこれ美味しそうねと準備していたらこういう事になってしまった。

とろとろぷるぷるに良い感じに煮えたモツ煮込みには刻み万能葱と七味唐辛子をぶわっと散らす。「20分くらい?」「いや、15分ってところじゃない?」とだんなとぎゃいぎゃい言い合いながら焼いたローストビーフも見事な出来映えで、火はちゃんと通っているのに中央は見事なバラ色。肉と一緒にスキレットで蒸し焼きした玉ねぎやセロリやにんじんをたっぷり添え、肉汁に湯と小麦粉を加えながら煮つめて作ったグレービーソースもテーブルに。丸鶏はどどーんとそのまま食卓に出してナイフでショリショリ削りながらつまむ。どれをつまんでも美味しくて、
「後で蕎麦があるから控えめにね……」
「そうそう、酒の肴だからね」
とか言いながらもけっこうたっぷりと食べてしまった。
紅白見ながらレコ大見ながらついでにボンバイエも見ながら、まったりと大晦日。

大晦日までこの日記におつきあいいただき、どうもありがとうございました。
1998年6月にスタートしたこの日記、開始当初は自分以外はほんの数人の知人しかアクセスしてくれないようなものだったのに、気がつけば100万ヒットの大台も越えてしまいました。たかだか日記に100万ヒットとは、おっそろしいことです。ガクブルものです。
気張らずさぼらず、これからも力抜きながら(酔ってる日には無理に更新しないという線で)ちまちま更新しようと思います。
来年も、どうぞ宜しくお願い致します〜♪

……さ、蕎麦茹でよ。