食欲魔人日記 06年11月 第2週
11月6日 月曜日
ぶたじるぶったじる♪
バタートースト
2日目の豚汁
牛乳

昨日作った豚汁は、使った肉がたっぷりめだったのでそれに合わせて大根も人参もごぼうもたっぷりたっぷり。具がたっぷりだから鍋に注いだ水もたっぷり。我が家の最も大きな片手鍋(カレーなら15人前くらい作れるわ、というサイズ)に口切り一杯できあがってしまって、嬉しいやら困っちゃうやらとうい事態になった。

「というわけで、朝御飯にもいっぱいあるですよ。……どころか明後日の夜とか明々後日の夜くらいまでありそうな勢いですが」
と粛々とだんなに伝えたところ、「それはもうぜひ朝御飯に」という話になった。想定していたメニューは御飯ではなくてパンなのだけれど、バタートーストと豚汁という組み合わせは、不思議とよく似合う。んで、「バタートーストと豚汁」という組み合わせになったら、添えるのは「麦茶」でもなく「カフェオレ」でもなく「紅茶」でもなく「牛乳」というのが我が宇宙の真理であったりするので、朝御飯はバタートーストと豚汁、そして牛乳ということになったのだった。

昨日の夕方、
「豚汁!今日は豚汁が食べたいぞぉ〜!」
とだんなが自転車かっとばしてスーパーで買ってきてくれた豚肉だったのだけれど、これが実に良い具合の豚肉。良い感じにピラピラと薄く、良い感じに脂身もついている。肉のかけらがふわふわと汁の上に浮かんでくるような「かくあるべし」という豚肉で、だから今回の豚汁は本当に美味しくできた。なんでもその豚肉パックには「豚汁に!」というシールが貼られていたらしい。

豚汁の上からは刻んだ長ねぎを散らし、七味唐辛子(うちで使ってるのは七味家の七味……辛さマイルドで香りが良くてお気に入り)を軽くふって食べる。バターの染みた柔らかなトーストと冷たい牛乳を傍らに、でも朝食のメインはなんといっても豚汁なのだった。

胡麻鮭おにぎり
たらこおにぎり
麦茶

平穏な今日、気温も高めで、ジムに行ったり買い物したり、目の前の少しの仕事を片づけたりと余裕のある一日になった。
45分クラスの、ちょっと軽めな内容のBODYPUMPに出た後に食材の買い物をして、
「……オムライス弁当とか、いいなー」
と思いながらお総菜屋さんを見て歩いたのだけれど、結局おにぎり屋さんの「日替わり100円おにぎり」を買って帰ることに。今日は「胡麻鮭おにぎり」が100円だった。あとは大好物のたらこおにぎりと。

表面に胡麻塩がまぶされた胡麻鮭おにぎりは海苔が巻かれていない。帰宅してから自分で海苔を巻いて食べた。
25歳くらいまでは、「私、3食パンでも全然大丈夫よウェルカムよ」と思っていたのだけれど、だんだん白米好きになってきている自分を自覚している。最近はどちらかというと「3食白米でもウェルカムよ」という感じ。

中華風 肉野菜炒め
ふろふき大根 with 鶏味噌
2日目の豚汁
羽釜御飯
ビール(キリン樽生 ブラウマイスター)
ほうじ茶

鍋の中には昨日作った豚汁がまだまだたんまり。ふろふき大根もたんまり。おかずは、「リスペクト太閤園」をテーマに肉野菜炒めにすることにした。白菜とキャベツ、にんじんとスナップえんどうなどを用意して、あとは豚肉。中華鍋に胡麻油熱して葱と生姜を炒め、醤油と酒と味醂と砂糖、中華スープ、塩胡椒で調味した。「あの味」を目指して一応はがんばったのだけれど、でも多分あれにはオイスターソースも使われているのだろうなと思う。多分砂糖もそれなりに。

できあがった炒め物は、目指したものとはかなりベクトルの違うものにはなったけれど、こっくりとした御飯の良いおかずになって、満足満足。白菜は鍋で食べるのが一番美味しいと思っているのだけれど、中華炒めの、あのトロンとしたタレの味が染みたシャキッとした歯触りの白菜も捨てがたい。これからの季節、白菜と大根をせっせと食べねばと思う。

11月7日 火曜日
このチャーハンが好きなのよぅ
チョコフレーク with 牛乳
カスピ海ヨーグルト with マンゴーソース

朝6時半。隣で今いるはずのない人が寝ていて、びっくりした。だんなだんな、今日は朝ジムの予定の日では?と声をかけると
「なんか……すげぇ具合悪い……」
とのこと。週末あたりから少々だるそうにしていたけれど、いよいよ本格的に風邪をひきこんでしまったらしい。

とりあえず食欲もないからと布団から出ないだんなを心配しつつ、息子と2人で朝御飯。久しぶりにコーンフレークがいいなという息子のリクエストに応えてチョコフレークを出してあげたのだけれど、
「コーンフレークあったかくないし、かける牛乳も冷たいから……すっごく寒いね?寒くなるね?」
と、呟く息子。うん、この季節にコーンフレークはそろそろ寒いかもしれないねぇ。

でも、その後に同じ口で
「でもお母さん、最近冷や汁作ってくれなくなっちゃったね?」
と、夏の最たるもののひとつのようなヒヤヒヤ系の献立名を出されて、お母さんはもう何が何やら。冷や汁こそ夏の食べ物だよ、息子よ。

最近消費の頻度がじわりじわりと落ちつつあるカスピ海ヨーグルトを久しぶりに冷蔵庫から出して、かけたのはマンゴーソース。鮮やかなマンゴー色が白いヨーグルトに混ざっていく色合いの変化が美しくて楽しくて、毎回楽しくぐーるぐーるとかき混ぜてしまう。今日もぐーるぐーる。

「太閤園」にて
 チャーハン
 餃子

「お昼は……太閤園とか行きますか?」
「行くんじゃないですか?」
「でもだんな、風邪だよねぇ、熱っぽいよねぇ。……私一人でチャーハン食べてくるかなぁ」
「……喧嘩売ってる?行くよ、行かなきゃ風邪治らないじゃん」
「えええー」

ということで、お昼は中華定食屋さん「太閤園」。私チャーハンにするからあなた茄子野菜炒めにしなさい、いやいや俺が茄子野菜にするから君がチャーハン……いやいや、どっちでもいいじゃないかこの際、と、漫才しながらお店に向かう。結局私がチャーハンになった。だんなが茄子野菜炒め定食。

写真のように、なんてことないチャーハンなのだけれど、実に美味しいチャーハン。具は葱と卵、自家製らしきチャーシューと、そしてナルト。米粒と具のパーツひとつひとつに灼熱の油膜ができているようなアツアツのチャーハンで、なのに不思議と胃にもたれない(でも腹持ちは素晴らしく良い……カロリーもきっとすごく高いね……)。
そうそうこのナルトこのチャーシュー、この味だよねぇと懐かしく思いながら添えられた卵スープ傍らにわしわしと食べた。だんなにチャーハン分けてあげつつ、私も遠慮なく茄子野菜炒めをつつかせてもらう。

今日は一日中すごい風で、風も秋らしい冷たさ。熱いチャーハンと熱い炒めもので、窓からは燦々と陽もさしてきたものだから鼻のあたまに汗をびっしりかいてしまった。
「おなかいっぱいだねー」
「幸せだねー」
と帰宅後家でごろごろしているうちに、外から子供たちの賑やかな声が聞こえてきて息子帰宅。

私とだんなの昼御飯もなかなかだったけれど、今日の息子の昼御飯は輪をかけてすごかったらしい。わかめ御飯を3回お代わりしたとか。
「……2回お代わりして、3杯食べたってこと?」
「ちがう、ちがうよ3回おかわりしたの!4はい食べたの!」
だそうで。……すご……。

鶏肉とブロッコリーのクリームソースパスタ
サラダ
かぼちゃのスープ
チューハイ(ジンジャードライ)

テレビドラマをほとんど見なくなった我が家、でも今シーズンに限っては月9の「のだめカンタービレ」を録画してまで見ている。漫画の実写化はイメージが粉々に砕かれることが多いけれど、このドラマ化はすばらしい。「のだめ=上野樹里」というだけで上野樹里好きな私たちは「うひょー」という気分だったのだけれど、千秋先輩役の玉木宏が予想以上に格好良い。毎週格好良い。で、毎回「千秋先輩カッコイイ……」と涎垂らしながら見ているのだった。「裏軒」の謎メニューもいちいちちゃんと登場している芸の細かさも見逃せない。

で、昼食後に今晩の食材を買いに駅ビルに寄ってきた私とだんな、八百屋で買った巨大な100円ブロッコリーを前に
「みれりーげあらぱんな、こんいぶろっこり……?」
「ああ、あの呪文料理」
「そう呪文料理」
パスタ良くない?毎日豚汁ってのも飽きるしねぇと話が盛り上がり、漫画に出てきた「Millerighe alla panna con i broccoli(ミレリーゲ・アラ・パンナ・コン・イ・ブロッコリ)」をなんとなく思い出しながら、作ったのは「Spaghetti alla panna con pollo e broccoli(スパゲッティー・アラ・パンナ・コン・ポッロ・エ・ブロッコリ)」。

pannaはミルクなので「クリームソース」、broccoliはそのまんま「ブロッコリ」。millerigheは、通常お店でもあまり目にすることはない、すごく太いマカロニのようなショートパスタだ。そこまで真似する必要もないかと、手持ちのスパゲティでクリームソースのスパゲティ。ついでに鶏肉(pollo)も入れた。あとはクリーミーなかぼちゃのポタージュと、レタスのサラダ。まだ微量に不調な風のだんなのために、体があったまって滋養がつきそうなものにしてみたのですが、いかがでしょうか。

「でもさ」
息子の大好物ゆえにこれまで20回も30回もクリームのスパゲティを作ってきているというのに、今日はいまいちクリーム感が美しく決まらなかったことに不満を抱きつつ、スパゲティちゅるちゅる口に入れながらだんなに話しかける私。
「おらよ!って、独身男性がこんな料理をその場でちゃちゃっと作って出してくれたら……惚れるというよりびっくりだよね」
「だよな」
冷静にそんな分析をしつつ、でも毎週月曜の夜9時が楽しみな私たち。

11月8日 水曜日
ふくめに。
「中村屋」の天成肉まん
麦茶

そろそろ肉まんなんかも恋しいよ、ということで、昨日肉まんを買ってきた。理想は551蓬莱の豚まんだけれど(味もサイズも価格もね)、千葉ではそう簡単に買えるものではなく、簡単に買えるのは中村屋の肉まんだったりする。いろいろあるよ、こっちの「天成」ってのがでっかくて美味しそうだよ、などと話しつつ、天成肉まんを3個買ってきた。

筍や椎茸がざくざく入る肉まんは、中華寄りな「肉饅」と表現するのにぴったりな風情。具のそれぞれが大きめに切られていて、そこここで違う食感が楽しめる肉まんだ。甘さはあまりなくて、どちらかというと醤油のような味が強いような。美味しいのだけれど、好みのタイプよりかなり高級めな肉まんだ。

「551食べたいよねぇ……」
「そろそろまた通販するかねぇ……」
なんて話していたのだけれど、なんと11/1から昨日まで日本橋高島屋の催事で551蓬莱が出店していたとのこと。
もう少し早く恋しくなっていれば先週末にお買い物に行けたのに残念。

「ロッテリア」で
 ボビーバーガー
 アイスウーロン茶

今日は水曜日、映画館はレディースデーで鑑賞券が1000円になる。
で、数日前に公開したばかりの「DEATH NOTE」後編を一人で見に行ってきた。

思えば今年の夏、時間つぶしにたまたま入った漫画喫茶。漫画の品揃えがおそろしく悪くて読みたい本がなく、で、「DEATH NOTE」の1巻を「この漫画……人気あるんだよなぁ」と初めて手にとってしまったのがそもそものはじまり。
「面白スギルー!」
とその後数日のうちに全巻大人買いしてしまったのだった。ちょうど公開中だった実写版映画前編もすぐに見に行き、そのまた直後に漫画版の最終巻も発売になって、一人デスノートブームが私の中でえんえんと続いていた今年の夏。世界観とかキャラクターとか諸々全部が超好み。漫画の絵も美しくて超好み。

映画館の席は既にネットでおさえてあるので、それに合わせて家を出る。仕事だなんだで家を出るのがちょっと遅くなってしまって、手早く映画館近くのロッテリアで腹ごしらえすることにした。ポテトを食べたい気分じゃなかったので、バーガーと飲み物だけ。ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督が監修したのだという「ボビーバーガー」を食べてみた。パインとバーベキューソースなどを使ったこだわりの一品……らしい。

全体的に甘ったるい感じのハンバーガーで、でもパイナップルチャーハンとか酢豚の中に入るパイナップルが好きな私には、けっこう好みなハンバーガーだったり。やけにチーズの味が濃いなと思っていたのだけれど、マヨネーズ入りのチーズソースが挟まれていたらしい。いっそボビーセットで、彼が他にも監修したのだという「ふるポテ ベーコンペッパー」とか「ガーナミルクチョコシェイク」あたりも試してみれば楽しかったかなと思いつつ、ウーロン茶で口をすっきりさせてから映画館に移動。

後編「DEATH NOTE」は、前編に続いて"L"役の松山ケンイチの食べっぷりがすごかった。奇天烈かつ偏食家の名探偵というキャラクターの"L"、漫画の中でもおはぎだのプリンだの駄菓子だの砂糖しこたま入れた紅茶だのといった甘いものを食べる描写ばかりが続くのだけれど、映画版"L"も食べる食べる食べる。「後編では和菓子ブームです」と言わんばかりにわらび餅にみたらし団子にういろうに水飴、金平糖。見ているこちらの口の中が甘くなってきそうで……楽しかった。いや、見事なまでの"L"っぷりで。

ストーリーも原作とそれなりに違っていたし、「死神」も良くできていたしで、堪能致しました。満足。

ラム肉と野菜ときのこの炒め物
がんもと大根、ほうれん草の含め煮
豚汁
羽釜御飯
ビール(キリン樽生 ブラウマイスター)

カステラ
抹茶入り玄米茶

夕飯は、まだ残っている豚汁とふろふき大根をどうにかしましょう、ということで。

大根は、がんもとほうれん草を足して、ちょっと濃いめの味つけに調味しなおして含め煮にしてみた。先日おでんをしたときに、うっかりだったのだけれど私はがんもを入れ忘れていた。
「おゆきさん!大事なのがもひとつ抜けてる!がんもがない!」
と、「ちくわぶは必須だよ」と告げられた翌日あたりにだんなから聞いた。おう、おでんにちくわぶとがんもは必須ですかそうですか。

……で、がんもリベンジということで、今回大根と一緒に煮ようかなと買ってきてみた。うん、がんも、美味しいかも。だしを含んでふくふくと柔らかくなったがんもと、すっかり良い具合に飴色になりつつ大根が良い感じ。最後に入れてさっと火を通したほうれん草もたっぷり添えた。

あとは、週末のジンギスカンで半端に余っていたラム肉を細切りにして、もやしとにんじん、スナップえんどう、パプリカ、シメジなどと一緒に炒め合わせる。ほとんど「野菜炒め」と言って良いくらいの肉の分量の儚さだったのだけれど、その分豚汁を多めによそった。

そしてデザートにカステラと日本茶。
「ざらめ、ざらめですってよ。ざらめかすてら」
「……その響きがいかんよね」
「ざらめってだけで、異様に美味しそうに見えるよね」
などと、ざらめざらめ言いながら昨日だんなとスーパーで見つけてきたざらめカステラだ。すでに1切れずつカットされたそのカステラを、1人1切れ。卵色をしたしっとりとした歯触りのカステラは、時々無性に恋しくなるのよね。

11月9日 木曜日
今年は水色のパンジーを植えてみました
「アズ・カフェ ミクニ」の
 ツナパン
 チョコブリオッシュ
カフェオレ

昨日、映画を見た帰りに海浜幕張でパンを買って帰ってきた。でも、不思議なことに、企業ビルもマンションも山のようにある海浜幕張駅近くにパン屋さんはほとんどない。
「そういえば、パン屋さんってないんだな……住宅街にあるのは知ってるけど、駅から遠いし……」
と、駅構内にある「アズ・カフェ ミクニ」のパンを買って帰ることにした。

有名シェフ、三國清三さんの「オテル・ドゥ・ミクニ」の系列店のこのお店、奥がレストランになっていて、入り口近くではテイクアウト用のパンを買うことができる。デニッシュ生地のグラタンパンやツナパン、フランスパンなどが並ぶ中に「あんぱん」などもひっそり置かれていて、おもわずそれを数個。あとはツナパンやグラタンパンも買ってきて、ちょっと巨大なチョコブリオッシュは家族で分け合うつもりでそれも1つ。

バターの味が濃厚なツナパンは、外見以上にボリュームが感じられて、「腹持ちが良い」というより「油っこい」という感じで……いまひとつ。チョコブリオッシュもあまり印象に残るものではなくて、
「……でも人気があるらしいんだよね、このお店……」
と少々腑に落ちないものを感じながら朝食を終えた。結局、胃がやけにムカムカしてきてしまって、昼食は抜きの方向で。

豚肉の竜田揚げ
千切りキャベツ・ポテトサラダ
小松菜の煮浸し
豚汁(ファイナル)
羽釜御飯
麦茶

だんなは帰りが遅いらしく、そして今日の夜は「明日に向けたお弁当の仕込み」という大事な仕事がある夕御飯。明日の朝5時に揚げ物をするのは避けたいところだったので、今日のうちに大変なおかずだけでも仕込んでおかないといけない。遠足に行く息子からのリクエストは「ごはんですよ入りのおにぎりと、唐揚げとコロッケ」だ。

揚げ物ついでにと、夕御飯は豚薄切り肉の竜田揚げ。お弁当用のポテトサラダも多めに準備して、夕御飯用には刻みレタスもポテトサラダに混ぜこんでみた。あとは小松菜の煮浸しと、もう煮込まれ過ぎてグダグダになりつつあった豚汁、おにぎり用にと3合炊いた羽釜御飯といった感じの夕御飯。

「遠足、遠足〜♪」
と明日の遠足を心底楽しみにしているらしい息子は、テーブルに並べられていく唐揚げや茹で野菜をうっとりしながら眺めながら横で飛び跳ねている。そんなに遠足楽しみなのか、羨ましいなぁ……と思いつつ(私は小中学校の学校行事で楽しかったものはほとんどなかった……高校の文化祭とかはすごく楽しかったけど)、なら、息子が大喜びするようなお弁当にしてあげなきゃねと。

で、たくさん揚げた唐揚げは親子3人分のお弁当を作っても余りそうな勢いだったので、揚げたてのところを「少しだけね、味見程度ね」と言いつつ息子と2個ずつつまむ。豚肉の竜田揚げも美味しかったけれど、鶏唐揚げの美味しさときたら!またこれは夕食のメインディッシュとして揚げなければなりますまい。

11月10日 金曜日
ちょっと失敗チーズフォンデュ
「アズ・カフェ・ミクニ」の
 あんぱん
牛乳
梨・りんご

今日は朝5時半起き。
息子が遠足だから唐揚げを作るよ、とだんなに伝えたら
「俺も!俺の弁当も!!ぜひ!!!!」
と熱烈なる希望をもらってしまったので、朝ジムに向かうだんなに手渡せるようにと早起きしてみた。眠い目こすりつつ、あらかた昨夜のうちに準備してあったおかずを詰めて、御飯も詰めて、息子の分のお弁当の用意もする。ついでに私の分のも。

慌ただしくだんなを見送ってから一息ついてメールなど読み、いつもどおりの時間に息子と食べたのは「アズ・カフェ・ミクニ」の小ぶりのあんぱん。中央に塩漬けの桜の花が乗せられた桜あんぱんだ。薄皮にあんこたっぷり詰まっていて、昨日のツナパンはいまいちだったけれどあんぱんは美味しい。お弁当にも詰めたりんごと梨を朝御飯にも数切れ剥いて食卓に出した。本当は苺(←息子の大大大好物)を入れたかったのだけれど、出始めの苺は1パック980円!苺を入れるのはとても無理なのだった。

おうちでお弁当
 ごはんですよ乗せ御飯
 鶏の唐揚げ・コーンクリームコロッケ
 海苔入り玉子焼き
 ポテトサラダ
 茹でブロッコリーとプチトマト
 梨・リンゴ
麦茶

水筒にいっぱい麦茶詰めて、お弁当用の布で包めないんじゃなかろうかというほどに山盛りのお弁当を持って、そして息子は遠足に出かけて行った。

おにぎりは、かなり大ぶりのものを2つ作ってやって
「このサイズだから、2個でちょうど良くない?」
と息子に一応確認をとったのだけれど、「ん〜?」と小首を傾げた息子に
「ううん、あと1つ。全部で3つ。全部、ごはんですよにしてくださーい」
とリクエストされた。このサイズのおにぎり3つって……多分御飯、1合分くらいになるよ?ほんとに?と思いながら、リクエストどおりにおにぎり3個。リクエストどおりにごはんですよ入り。

そして2段弁当箱の下段に唐揚げとコロッケと玉子焼き、野菜類もあれこれ詰めて、上段には小さめの一口サイズに切った梨とリンゴをみっちり詰めた。果物も明らかに多いから「友達に分けなね」と多めに楊枝を刺しておいた。だんなでも食べきるのはひと苦労だろうというサイズのお弁当になったので、おにぎり1個くらいはそのまんま持ち帰ることになるだろうな、と思いつつ。

そして昼、同じ内容のお弁当を私も家で食べた。ああ〜、お弁当の唐揚げってなんでこんなに美味しいんだろう。唐揚げラブ。唐揚げ最高。唐揚げ最強。玉子焼きはもうちょっと醤油っけがあっても良かったな、とか、ポテトサラダは薄切り玉ねぎを大量に入れた方がやっぱり美味しいなとか、あれこれ反省もふまえつつ、私は小さめサイズのお弁当。

4時近くになって
「すっごく歩いたよ!もう大変にねぇ、疲れたよー!」
と笑顔で帰ってきた息子、
「あ、お弁当ね。全部食べたよ。おにぎりも、おかずも。フルーツもねー、ぼく一人で全部食べちゃった」
と衝撃の告白をした。あ、あのおにぎり3つ全部平らげ、フルーツも食べきった息子。お母さんは本当の本当にびっくりしました。「好きなもんだらけだった!」と言っていただけて何より。

チーズフォンデュ(パン、じゃがいも、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー)
「R1/F」の30品目サラダ
サラダポーク
赤ワイン

「不二家」のショートケーキ
カフェオレ

息子の音楽教室が終わったのが6時近く。
「大変大変、もう夕飯まで時間がないよー」
と、お総菜求めてデパ地下を歩いたのだけれど、どうもいまいち「これ!」というものが見あたらない。揚げ物はもう食べたくないし、かといって鍋という感じでもないし、パスタという気分でもないし……と、チーズコーナーにやってきた。売り場の片隅にチーズフォンデュ鍋が売られていて、息子と2人「……あー」と立ち止まる。チーズフォンデュいいねぇ。チーズフォンデュ食べたいねぇ。

……で、グリュイエールチーズとエメンタールチーズを買ってきた。バゲットを一口大に刻み、野菜はありもののブロッコリーやかぼちゃ、にんじんなども加えつつ、定番のじゃがいもはたっぷりと。本当は白ワインでのばすチーズは、息子も食べるのだからと牛乳でのばすことにした。にんにくで軽く風味づけした牛乳にチーズを加えていってペースト状に溶かしていく。
あとは、買ってきたサラダと薄切りハムを添えて、冷蔵庫に残っていた赤ワインを適当に飲みつつ。

昨シーズンも何度もやっていたチーズフォンデュ、コツも何も要らない、溶かしたチーズに具をつけるだけ……の料理だったはずなのに、今日は買ってきたチーズがフォンデュにするには向かなかったのか何なのか、いまいち綺麗なペースト状にならない。モッチモッチした固形部分とさらりとした液体部分に別れてしまってそれらが混ざりあってくれず、結局最後は「ラクレット」のように、皿にパンや野菜を乗せて上からチーズをすくってかけて、という食べ方をすることになってしまった。

チーズフォンデュとサラダの夕飯は「ちと物足りないかも?」という思いがあったのだけれど、その私の電波が見事に伝わったのか
「デザートが要るかな、と思いました」
とだんながケーキを買って帰ってきてくれた。ショートケーキが3つ。ナイス電波。ブラボー。

11月11日 土曜日
悩みに悩んで「おすまし貴婦人のこっそり夜食」
「ファーストキッチン」の
 ベーコンエッグバーガー
 ハッシュブラウンポテト
 C.C.レモン
カフェオレ

パンケーキを焼けば良いかな、うどんを茹でるでも良いか……と、ぼんやりと考えていた本日土曜日の朝御飯。
「でも、なんか違う気がする……」
と、今朝になってみて途方に暮れる。今日は昼前には家を出なければいけなくて、さてどうしましょうと。
で、結局だんながチャリ走らせてベーコンエッグバーガーを買ってきてくれた。朝セットのハッシュブラウンポテトも一緒だ。

久しぶりのベーコンエッグバーガー、ファーストキッチンと言えばやはりこれだよねと話しながら家族全員ベーコンエッグバーガー。タルタルソースの具合だとかが、マクドナルドの「月見バーガー」とは一線を画していて、やはりこちらの方が好みだなぁと思う次第。

渋谷 「すうぷ屋」にて
 Wすうぷランチセット

今日は息子と2人、渋谷にお出かけ。どこかで軽く腹ごしらえしなければいけないのだけれど、渋谷で御飯を食べるという機会がほとんど全くなかったここ数年だったので、一体どこに入れば良いやら。

あそこまだやってるのかなぁ、大学生の頃ちょこちょこ行っていたんだけど……と記憶を頼りに東急ハンズに向かう道を歩いていったところに、以前と全く変わらない店構えのすうぷ屋の看板が出ていた。おお、そうそうここだよ、きっと君の好きなものもメニューにあるよ、と、息子と一緒に地下にあるそのスープ専門店に。しょっちゅう来ていた10年以上前の昔と比べて支店が増殖することもなく、規模が縮小することもなく、淡々とここ(と新宿)でお店をやっていたという事にちょっとびっくりだ。昔は「スープばっかり」といった品揃えだった記憶があるメニューは、スープスパゲティやスープ御飯、ドリアやグラタンなどのメニューが増えていた。

この店の特色は、なんといっても料理のネーミング。コーンクリームスープは「メアリーおばさんのとうきび畑」で、ミネストローネは「浮気なマリアと律儀なヨハネ」。あらゆるメニューがお姫さまだったり海賊だったり南の風だったり夢の森だったりと大変なことになっている。そのネーミングも全く変わってなくて、
「おかあさん……メニューが、読めないよ……?」
「ああ、それは"秘密"って字だよ」
「ひみつって……どんな具?」
「……さぁ?」
各メニューにはその下にちゃんと説明文もついているのだけれど、常よりもメニュー決めに時間をかけてしまいつつ、息子とごにょごにょと相談する。

結局、私は2/3量のスープが2種類食べられて「Wすうぷランチセット」(パンとドリンクつき)、息子はスープスパゲティということになった。
私が注文したのが「秘密の森のスノウホワイト」(クラムチャウダー)と「おすまし貴婦人のこっそり夜食」(オニオングラタンスープ)で、息子が選んだのは「とうきび畑を渡るシチリアの風」(キャベツとコーンのあっさりクリームスパゲティ)。伝票には「おすまし&秘密」なんて書かれていて、もう何が何やらという感じだ。このどうしようもなくくすぐったい感じが、実は嫌いじゃなかったりして。

ともかくも、目の前にやってきたのはオニオングラタンスープとクラムチャウダーのそれぞれミニサイズ版。添え物はパンだけなのだけれど、汁っけたっぷりのおかず2品だとお腹はけっこういっぱいになる。小麦粉たっぷり使って粘度を高めたような濃厚なクラムチャウダーには帆立なども入っており、濃厚な磯の香りもちゃんと感じられる。オニオングラタンスープには、すっかり細かな繊維となり果てたキャラメル色の玉ねぎと共に、歯触りがかすかに残る炒め玉ねぎなども加えられていて全体的に玉ねぎ玉ねぎ。昔々の私は、このお店のコーンスープばかりをせっせと注文していたような記憶があるけれど、最近やっと「コーンスープって甘いのよね、甘すぎなのよね」と思えるようになってきたところ。

恵比寿 「中国茶房8」にて
 北京ダック \3680
 水餃子(葱) \105
 水餃子(貝柱) \105
 烙餅 \210
 鉄板餃子 \400
 蒜泥白肉 \210
 酸辣白菜 \210
 ビール(大) 4×\580
 ビール(青島) \610
 カクテル(カシスジンジャー) \610
皆でもぐもぐもぐ

昼食後、息子と2人で向かったのはオーチャードホールで開催されたYAMAHAのインターナショナルジュニアオリジナルコンサート。下は9歳、上は16歳までの子供たちが自作の曲を披露するという内容だ。息子も今年自作の曲を千葉の会場で披露したのだけれど、これはその「国際大会」といった感じのコンサート。台湾やマレーシア、アメリカなどからやってきた子供たちの演奏もある。

まだ小学生や中学生の子供たちが見事なまでのソナタ形式の曲を作り、連弾の組曲を作り、クラリネットやチェロ、パーカッションなどをも組み合わせたアンサンブルを聴かせてくれて、息子もびっくり私もびっくり、大人顔負けの演奏を聴き続けた2時間半だった。ちなみに司会は久保純子さん。ホールはほぼ満席の盛況ぶりだった。

コンサートが終わると、もう夕方の5時。デパートは既にクリスマスの飾りが施されていて、息子と2人きゃあきゃあ言いながら駅に向かう。私たちのいない午後、渋谷のジムで運動してきただんなと合流して、夕飯に向かったのは恵比寿にある北京ダック屋さん中国茶房8だ。

まずビール、まずビールねと急ぎビールを注文して、あとはおきまりの北京ダックをはじめ水餃子とか雲白肉っぽいにんにくだれ添え茹で豚肉とか辣白菜などの小皿ものも注文。このお店の水餃子は何十種類も具の種類があって、3個105円という値段もさることながら味の方も「たまには北京ダックそっちのけで水餃子だけをお腹一杯食べるのも良いかも」と思えるほどに美味しい。皮が厚めでもっちもっちした中から肉汁がこぼれるほどに出てくるのは毎度うっとりさせられる。

北京ダックが控えてるしねと私は葱餃子、だんなは貝柱餃子を注文し、息子は息子で
「ぼくは、焼いたのがいいなー!」
と「鉄板餃子」(焼き餃子)を。これまた、皮がパリッと香ばしく焼かれたものでとても美味しかった。

1羽買いの3680円の北京ダックは、肉を適度につけた皮をざくざくと切ってくれ、クレープ状の生地と3種のソース、きゅうりと葱と揚げワンタン皮の薬味皿、そしてダックの骨からとったスープと、ダックの肉ともやしなどを炒め合わせたピリ辛味の炒めものが次々やってくる。他のお店では、既に巻かれた北京ダックが恭しくほんの3切ればかりやってきて1500円くらい取られたりするところもある中、これは大変に幸せな内容だ。特に最後のスープ、白菜や葱が少量浮いただけのなんてことない外見のスープなのだけれど、「これを飲むために北京ダックを食べに来ているのかもしれない」と思いたくなるほどに旨い。今日も皆、良く食べた。んで、良く飲んだ。

……明日は家でのんびりしてよう。

11月12日 日曜日
うちの天津飯は旨いよー
「ミスタードーナツ」の
 チーズマフィン
 ポン・デ・リング
カフェオレ

日曜日の朝御飯はどうしましょう、と、昨夜帰宅間際、閉店前でそろそろ品揃えも少なくなりつつあったミスタードーナツに寄ってきた。マフィンが恋しいなぁと「メープル」「パンプキン」「チーズ」の3種類のマフィンをじっくり眺めて考えつつ(どれも好きなのよ、好みなのよ)、チーズを選んだ。あとは、100円セール対象品だったポン・デ・リングも1つ。

昨日は悲しいほどに一日雨だったのだけれど、今日は突き抜けるような青い空。でも空気は冷たく、乾いた強い風が吹く一日にだった。いよいよ冬も間近という感じで、息子の通うスポーツジムの壁には「12月開催キッズスキー教室」の案内が貼られている。昨シーズン参加した息子は「今年も行く!」とおおいに張り切っていて、今日はその手続きに近所にお出かけ。

「サイゼリヤ」にて
 プロシュート(W) \789
 肉サラダ \499
 田舎風ミネストローネ \149
 ミートソースボロニア風 \399
 ビール・ドリンクバー
などなど、皆で

去年、小学1年生だった息子はスキー教室に参加して初めての「両親から全く離れての合宿」を体験した。甘えん坊なところが多々ある息子なので夜にピーピー泣いたりしてやしないかと少しばかり心配だったのだけれど、同年齢の子供たちが山ほど一緒だったということもあってか笑顔で元気に帰ってきた。また行きたい、スキーもっと上手くなりたい、ということで、キャンプファイアーあり雪上運動会ありの3泊4日のスキー教室参加の手続きをを滞りなく完了。

お昼ご飯はサイゼリヤ
だんなの手元には、30%割引券があったりして、
「じゃあ、豪遊しても良いですか?生ハム注文しても良いですか?」
「で、ビールも飲んじゃいますか?」
と、1品1品が異様にお安いサイゼリヤで今日は大豪遊してみた。肉サラダにミニフォカッチャ添えの生ハム、スープにスパゲティ。息子はカルボナーラスパゲティ、だんなは煮込みハンバーグなどを頼んでいて、それだけ食べても4000円ちょっと。割引券を使ったら3000円ほどにしかならなかった。

値段から察せられるとおりに(スープなんて1つ149円……ファーストフード店並かそれ以下……)全体的に安っぽい味ではあるのだけれど、そのミートソースやスープ、サラダのドレッシングの味にはどこか懐かしいような感じがある。昔にデパートの食堂で食べたお子さまランチに乗ってたミートソーススパゲティの味やコーンスープの味に通ずるような、そんな感じ。
調子に乗ってあれこれ食べたらすっかり満腹……。

ターツァイのにんにく炒め
だんな特製 天津飯
牛肉とわかめのスープ
ビール(キリン樽生 ブラウマイスター)

「天津飯が恋しいよ」
「家で作る餃子も捨てがたい」
「麻婆豆腐も最近食べてないしねぇ」

昨日の夕飯も中華料理だったはずなのに、やけに中華に飢えていた私たち。協議の結果、今日の夕御飯は「天津飯」ということになった。安い蟹売ってないかね?とスーパーの鮮魚コーナーを眺めてきたのだけれど、残念ながら手頃な蟹は見つからず、代わりにちょっと良いめの値段のほぐし身蟹缶を買ってきた。あとは刻んだ長ねぎと水煮筍を具として加えるのが、我が家の(というか、だんなの)天津飯だ。お昼が重かったので夜は軽めにねと、あとはスープと炒め青菜で済ませることにした。

だんなが作ってくれる天津飯、かける甘酢あんは、ケチャップも砂糖も入っていない醤油と酢がベースのさっぱり味のものが常。何度か塩味の透明なあんも作ってくれたことがあって、それもとても美味しかった。今日は醤油味のが良いなぁとリクエストさせてもらって、醤油と酢がベースの大人な味の天津飯だ。先にスープ作っちゃおうかね、あと具の準備しといて、先にお風呂済ませてからご飯炊けば良いかな?と、今日はだんながはりきって結局スープも青菜炒めも全部作ってくれた。私は所在なげに「コンソメキューブとわかめはここだよー、あと葱はここね」と材料揃えてみたり、皿並べてみたり、ビール注いでみたり、手持ち無沙汰な時はだんなの背後で踊ってみたり。

だんなの作ってくれる天津飯は美味しい。きつね色に表面が焼けた卵は、でも中はふわふわの半熟。どこもかしこも蟹だらけだし、筍と葱はシャキシャキしていて心地よいしで、もう他の店で天津飯は食べなくて良いかも〜と思えるほどに幸せな味だった。息子は今日、だんなのふるう中華鍋の手つきを見て、しきりに「ほえー、すっごいねぇ!すっげぇねぇ!」と感心しきりの様子。いつか僕にも作れる?と嬉しいことを言っていた。いつか息子が作ってくれる天津飯を食べられる日がくるのかなと思うと、とても楽しみだ。