食欲魔人日記 04年01月 第1週
1月1日 木曜日
我が家のお雑煮はこんな感じ
お雑煮
3日目のモツ煮込み
おつまみ色々
 (ローストビーフ・スモークサーモン・燻製チキン・帆立の刺身・かまぼこ)
日本酒(神亀 活性にごり)

「あけましておめでとうございます〜」
「ございます〜」
「……何か食べよっか」
やる気なさげにスタートした2004年の元旦。すっかり寝こけていて、気がつけば10時を回ろうとしていた。

先々週あたりから「日記のデザインをちょこっと直したいなぁ」とあれこれ考えて準備していたりして、今日からこの日記のレイアウトもごくごく微量にリニューアル。

我が家の雑煮は、秋田出身の母がよく作ってくれたお吸い物がベース。ゴボウと舞茸と鶏肉が入って、三つ葉が上に乗る。ノリとしては「きりたんぽ鍋」に近いものがあって、祖母の家でも叔母の家でもこの味の雑煮が出てきたので、多分その地域一帯の雑煮スタイルなのであろうなぁと私は思っている。今回はカマボコと大根とにんじんも入れて、ますます具沢山な装いになった。かなり自己流入っているが気にしないことにする。

今年はおせち料理らしいものを何一つ作らず、煮染めすら準備しなかったので、酒の肴も適当に。昨日作ったローストビーフの残りと(なんとクリスマス料理の時の残りの)スモークサーモン、昨夜も食べた燻製鶏に、かき揚げに使った残りの帆立貝、そしてカマボコ。それぞれ数切れずつ長方形の皿に盛り付けたら、そこそこ見栄えの良いものになった。その「肴皿」と共に酒と雑煮をこたつの上に並べるだけで、すっかり正月という光景に。えへへー、今年も宜しくお願い致しますー、とだんなと向き合ってぺこぺこと御挨拶。

またーりと酒飲んでつまみ喰って雑煮喰ってモツ煮も喰った後はポチポチとメール受信してみたりネットサーフィンしてみたり。そろそろ出かけようという間際にまで私はパソコンに向かっていて、
「あのね、自力で買えそうにないので、"IXY DIGITAL L"が景品に出ているプレゼントサイト、片っ端から応募してみました……」
とだんなに告げたら新春早々大笑いされた。そんなに笑わんでもー。

だんなのおばあちゃん家で
 お赤飯・いなり寿司
 けんちん汁
 煮豚・煮鶏・煮染め
 おせち料理いろいろ

おせち料理も煮染めも作る気力が沸かなかったのは、「元旦にはだんなのおばあちゃんの家に挨拶に行くから」という一大イベントが待ち受けているのが一番大きな要因だったりした。余程の理由がない限り(家族揃って日本にいないとかいうことがない限り)、だんなの実家御一同様と一緒に都内のおばあちゃんの家に行くことになっているのだ。うちの息子はおばあちゃんの初曾孫であり更には現在唯一の曾孫だったりするものだから、とにかく可愛がりたくてしょうがないらしい。もっと頻繁に連れて行ってあげられれば良いのだけれど、往復4時間近い道のりはやっぱり少々つらかったりするのだった。だから元旦くらいには、と親族一同おばあちゃん家に集まるのが習慣になっている。

「ぜーったい、おばあちゃん、いーっぱい料理作って待ってるよね」
「あー、雑煮にお餅、2個も入れるんじゃなかったかしら」
と、昼過ぎに電車に乗っておばあちゃん家に向かう。毎回毎回行く度にたっぷりの料理を作って待っていてくれるおばあちゃん。その分量は、大人1人分見当に"食べ盛り極まるラグビー部所属高校2年生"あたりを当てはめているのではないかと思うほどに、毎回大変なことになっている。

今回は、いつにも増して大変なことになっていた。炊いた赤飯は2升5合。この世に現存する重箱の最大級クラスと思われるサイズの器に納められた煮染め。小ぶりの重箱にはおせちのセット。更には鉢に煮鶏もたっぷり。いなり寿司あり器から溢れそうなけんちん汁ありと、「ほぅーら、やっぱりおせち作らなくても良かったよ……」と笑っちゃうほどに大量の食べ物が私たちを待ちかまえていた。いくら集まる人数が10人を越えると言っても、その10人はラグビー部員ではないわけで、いつも通り、
「ほらほら、もっと食べなよ。この鶏も美味しいよぅ〜。けんちんも、たっくさんあるからね」
というおばあちゃんの攻撃に
「す、すみません……」
「もうけっこうです……」
「ほんと、いっぱい、食べましたから……」
と屍累々な展開に。

おばあちゃんは齢83〜4といったところ。自分が食べるものを支度できるどころか、孫や曾孫にこれだけ自分で作って振る舞えちゃうおばあちゃんは本当にすごいと思う。未だに自転車で買い出しに行っているらしい。ざっくりしたきんぴらごぼうも、しっかりふかした昔ながらの作り方のお赤飯も、しっとりと中まで甘辛い味が染みている手羽の煮込みも、本当に美味しい。

夕方には伏見稲荷に皆でぞろぞろと初詣に行き、わたあめ買ったりお好み焼き買ったり。6時半過ぎにおばあちゃんの家を辞したけれど、最初から最後までずーっと満腹状態だった。そしてお土産にたっくさんのお赤飯といなり寿司と、きんぴらごぼう。

「吉野家」の牛丼(並)
3日目のモツ煮込み
抹茶入り玄米茶

8時半、帰宅。昼間食べ続けだったとはいえ微妙に空腹感も感じられて、ついふらふらと吉野家に寄り道して牛丼を買ってきてしまった。元旦早々牛丼だなんて、今年一年の行く末を暗示しているみたいでなんかヤダ、いやいや我ららしいではないか、などとだんなと言い合いながら並を2個購入。自宅に持ち帰ってモツ煮片手にむしゃむしゃと食べた。ああ、元旦だろうが何だろうが美味しいぞ、吉牛。

なんでもアメリカの狂牛病騒ぎのせいで吉野家から牛丼が消え去ることになるらしい。
「……和牛で牛丼作っちゃえばいいのに」
「それじゃ値段3倍くらいかかるでしょー……」
「いや、だからさ、"吉野家の牛丼の味保存店舗"とか作ってさ、和牛使って同じタレで700円くらいの牛丼を出すお店を残してさ。……売れないと思う?君なら700円出して買うでしょ"うぉー、あの牛丼の味、忘れられねー!"とか言って。しかも和牛だよ。旨いよ」
「……買う。俺、買う……」
くだらないことを無責任に語る私たち。でも少なくともここに2人、「吉野家の牛丼が和牛使用で1杯700円になっても時々食べに来ちゃうもんね」という人間がいるのは確実らしかった。

1月2日 金曜日
正月2日目にはアジア炒め飯なぞ
おばあちゃんの稲荷寿司
おばあちゃんのきんぴらごぼう
鶏肉とごぼうと舞茸のお吸い物

「雑煮……を食べたいところだが」
「お赤飯もあるし、お稲荷さんもあるよー」
「……そっちを先に食べちゃおう」
と、昨日おばあちゃん家でいただきてきた稲荷寿司をテーブルに。冷蔵庫に入れてあったキンキンに冷えた稲荷寿司をつまむのはちょっと寒々しいなぁと、室温程度に温まるまで十数秒だけレンジにかけた。あとはこっくり濃いめの味(しかもしっかりと辛かったりする)のきんぴらごぼう。雑煮用に用意してあった吸い物がまだまだ残っていたので、これは餅を入れずに吸い物としていただいた。

今日はバーゲン目当てに外出。ちょっくらお台場まで行ってみようかということになっている。

お台場ヴィーナスフォート内「Soup Stock Tokyo」にて
 海老と玉子のコーンチャウダー
 (パンとアイスウーロン茶つきセット)
 ビール

正月も2日目ならまだまだ混雑していないだろう、なんて甘く考えていたのだけれど、東京に向かう快速電車は11時間近という時間帯に超満員。ぎゅうぎゅう押されつつけっこう大変な思いをして"ゆりかもめ"に乗り、お台場へ向かった。まずは息子が着る服の福袋でもあれば……と思ったのだけど、購入を予定していたショップの福袋はとっくに売り切れ。バーゲン品もあんまり安くなっていなかったので、別のお店の5000円衣類福袋を買ってみた。

スポーツ用品店を眺め、プロショップを眺め、そこでWWE(←アメリカンプロレス)のコーナーを見つけて、
「うぉー、ストンコTシャツだ!」
「これ、欲しかったんだよねぇ〜」
「……ジムに着るのに良いかな?良いかな?」
と夫婦して「What?」Tシャツとか「BIG EVIL」Tシャツとか購入(しかも全然セールでも何でもないし)。真っ赤な「BIG EVIL」Tシャツ着てジムに行ったら、さぞ目立つだろうなぁと思われる(勇気いるなぁ……)。

あとはちょっと好きな店「Madu」でセール品をぷらぷら眺め、その近くのアジア雑貨屋さんのタイ食器福袋にすごく心惹かれつつ、セール品の300円竹製トレイを購入。ヴィーナスフォートは年明けてもクリスマスみたいなイルミネーションキラキラで、歩いていてなかなか楽しい……が、そろそろ息子が「疲れた休みたいジュース飲みたい」状態に。そういえばちょっとお腹も空いたよねと近くにあった「Soup Stock Tokyo」に入ってみた。現在都内のあちらこちらにあるスープ屋さんだけど、一号店が確かこのヴィーナスフォート店だったはず。

「割と美味しそうな感じなのよね」
「密かに気になってはいたのよね」
と、スープに御飯かパン、ドリンクがつくセットメニューを2つ注文した。えーと、息子の飲み物も注文しなくちゃね……と席に荷物を置きつつカウンターで注文しているだんなを見ると、なんかビール注文してるし!「いや、正月だし」って、関係あるのかないのか良くわからないし!
「だってさ、飲むでしょ?」
と言われ、「うんにゃ、いらない」とは言えない私だった。ビールありがとう。めちゃめちゃ旨いよ。

Mサイズスープにパンとドリンクつけて900円ちょっとするというのは全然安くは思えなかったけれど、スープの味は思った以上に美味しく思えた。ふわふわ卵が入る、黄色いトロトロスープはいかにもなコーンチャウダーで、だんなの頼んだ「東京クラムチャウダー」なるものも磯の香りがぷんぷんする具沢山のものだった。900円取る割には、あんまりお腹膨れないかも……と思いつつ食べ始めたのだけど、セットの御飯やパンがさりげなくボリュームたっぷり。
「御飯、食べてみるー?胡麻入ってるよ」
「……こっちの巨大パンも手伝ってくれる?」
と、「こういう時は絶対御飯」のだんなから御飯をお裾分けしてもらい、「こういう時はやっぱりパンなのよね」の私もだんなは息子にパンをちぎってあげてみた。スープにビールというのも、なかなか美味しいものだったりして……。

お台場メディアージュ内「モンスーンカフェ」にて
 ヴェトナム風生春巻 \250×2
 モンスーンサラダ \650
 5種類サテ盛り合わせ \1150
 牛肉とパイナップル炒め御飯 \800
 フォー \800
 マンゴープリン ココナッツアイストッピング \550
 ミルクレープ \600
 ビール(サンミゲール) \700×2
 ジンジャーエール \400
 アイスジャスミンティー \400
 コーヒー \400
……を、家族3人で。

ヴィーナスフォート方面から、今度はてくてく歩いてAQUACITY方面に。DECKS内にあるお気に入りの和風生活雑貨屋さん「J-PERIOD」で福袋ならぬ「福包み」なる風呂敷包みの大きな箱を販売していて、5000円だったそれを
「中身はなんじゃー」
「さっぱりわからん……」
「わからないけど、何が入っていてもこの店のなら嬉しいかもしれない」
と、試しに購入。中身は米炊き用の土鍋だった(ガーン……←うち、羽釜使ってるし……)。でも、一緒に入っていた大皿や取り皿はかなり好みな感じだったので、まぁ良しかな、と。土鍋で炊く御飯もきっと美味しいことだろう。フォルム、可愛いし、結果オーライ。

更に歩いて歩いてAQUACITY内の、これまた好きなお店「karako」で衝動的に「福袋きんちゃく」と「福つづら」まで購入。店頭で店員のおねぇさんが
「中身、ちょーっと見たいですか?見てみます?見てみます?」
とギャラリーを集めて中身をちょこちょこ見せてくれていたりしていて、茶器が飾れる小さな棚とか、アジアな布のテーブルクロスが入っている様を脇から確認。最近の福袋は「レディース衣類5点セット」なんて、中身がかなり明確になっているものが多かったりする中、このお店のは中身がしっかり異なっていて、ちょっとわくわく。

外からつっついてみたりしながら、麻布の巨大巾着に入った2000円の福袋を貰い、藤製のつづら本体欲しさに5000円の"福つづら"まで買ってしまったのだった。中身はベッドカバー(かなり好みな柄)にテーブルクロス(これまた使いやすそう)に可愛い小丼に、人を殴り殺せそうなごっついキャンドルホルダーに、怪しい牛のオブジェに、巨大なフォトフレームに、籠が大小さまざま色々に……と盛り沢山。布を買うだけでも7000円くらいしただろうから、まぁまぁ良い買い物だったかなぁと家に帰ってからニヤニヤする私だった。福袋はやっぱり楽しい。

雑貨満載の巨大な袋をいくつもぶら下げ、
「……か、帰りますか……?」
「いや、でも、なんかお腹空いたよ……」
「ぼくもー!おなかすいたー!何かのんで、何かたべるー!」
「だよねぇ、だよねぇ……」
と、午後3時過ぎ、よれよれと休憩しがてら夕食も摂っちゃうことにした。ナンプラーや香菜の味が無性に恋しくて、入ったのはモンスーンカフェ。よくある感じの小洒落たアジア料理屋さんだけど、そこそこ美味しいなぁと思っている。で、値段もそこそこなんだけれども、盛りつけはちょっと物足りない……という感じ。

「やっぱりねぇ、生春巻でしょ、で、サテでしょ……あ、サラダ食べたい……」
と、まだまだ日は高いけどしっかりビールも注文してあれこれつまみを選択。ビール片手に飲み食いした後はだんなは汁麺、私は炒飯。
「1150円でサテが5本……ビミョ〜な価格設定ですね、奥さん」
「まぁ、全部味が違うわけですし……良いんじゃないですか?ここ、観光地ですし」
「あー、やきとりね、ぼく、食べるから!それ、食べるから!」
あれこれ言いつつ、でも香菜風味のピーナッツソースのサラダだとか、ナンプラーやカレー粉がぷんぷん香る香ばしいサテとか、ビールに似合って美味しかった。靴を脱いだ小上がりにぺたりと座り、大きな窓からは水面に夕陽が美しく反射してベイブリッジを赤く染めていたりして、かなり良い気分になってくる。

あっさり味かと思った牛肉とパイナップル入りの炒飯はやけにこってりした味で、メニューに「辛いよマーク」がついていたのだけれど、お店の人に
「あのー、辛さゼロとか、辛さ控えめに、といった注文も大丈夫ですよ?」
とアドバイスされて(見るからに辛いものが弱そうに見えたんだろうか私たち……)、辛さ控えめでお願いする。じんわり辛さもあるけれどオイスターソースに似たタレでこっくり炒められた炒飯は、息子も余裕でもりもり食べられる味だった。生のモヤシやニラやバジルやミントや香菜を自分でどかどかトッピングするようになっているフォーも、懐かしく感じる味だった。

デザートには、私はマンゴプリンにココナッツアイスをトッピングしてもらったもの、だんなは「本日のケーキ」からミルクレープ。テーブルに出てきたミルクレープはとっても見覚えがある外見で、味もものすっごく濃厚に記憶に残るものだったりして、思わずだんなは店員さんをつかまえて
「あの、これ……西麻布に本店があるケーキ屋さんのと同じ味が……」
なんて聞いていた(何故そんなにまどろっこしい聞き方を……だんな……)。
「あ、はい、そうです。おっしゃるとおりです」
ということだったので、ここのお店のミルクレープはドゥリエールのものということに(多分、絶対)間違いなかろうと思う。

ドゥリエールのケーキ、昔は銀座三越だのプランタン銀座だの、あっちらこちらの百貨店で買うことができたのに、今は業務縮小ということからか新宿伊勢丹と日本橋三越とそごう神戸以外の百貨店には存在しなくなってしまったらしい(喫茶店はちょこちょことあちこちにある)。ミルクレープ、特に「ゼブラ」(←チョコ味ミルクレープ)が大好きな私とだんなは
「うぉー、どこで買ってくれば良いんだー……日本橋で途中下車?めんどくさー」
と頭を抱える日々だったりしたので、久しぶりのこの味に思わず目頭が熱くなってしまったり。

しっかり食事して、デザートも堪能して、そして午後6時半には帰宅。
福袋の中身を1個1個開けて並べて楽しいひとときを過ごしつつ(そして人を殴り殺せそうな巨大キャンドルホルダーを一体どこに安置すべきかと心底悩みつつ)、本日豪遊した金額で欲しかったデジタルカメラは余裕で買えたんじゃないかという思いが新たに浮上。

1月3日 土曜日
おばあちゃんのきんぴらごぼう
おばあちゃんのお赤飯
おばあちゃんのきんぴらごぼう
ローストビーフ・燻製鶏・かまぼこ
モツ煮込み
鶏肉とごぼうと舞茸のお吸い物
日本酒(神亀 活性にごり)・抹茶入り玄米茶

「元旦と2日は精力的に動き回ったから!」
「最後の2日はだらっだらだらだら致しましょう……」
「手始めに、目が覚めるまで寝ていましょう……」
と昨夜だんなと誓い合い、今朝目が覚めたのは10時半。見事な朝寝っぷりだった。やっぱりお正月はこうでなくちゃー(常に週末こんな感じな気もするけれど)。

お雑煮を食べたい気分ではあったのだけど、おばあちゃん家から貰ってきた食べものがまだまだまだまだ冷蔵庫に詰まっているのでそれから片づけることにした。嬉しいんだけれども、そしてすんごく美味しいんだけれども、でも1回で食べきれそうな分量をいただける方が嬉しいなぁ……と腹の中で小さく思っている私。でも、「孫たちがねー、いっぱい食べるから、頑張って作らなきゃいけないんだよ」と嬉しそうに料理しているおばあちゃんを見ていると……何も言えない……。

というわけで、朝御飯はおばあちゃん手製のお赤飯。そしてきんぴらごぼう。雑煮用の吸い物は餅なしの普通の吸い物として赤飯の脇に並べる。まだまだ残っているモツ煮込みは日本酒のアテに出し、あとは数切れずつのローストビーフや燻製鶏、かまぼこも。もう昼になろうという時間ににごり酒をだらだらと酌み交わし、でも場所は「正月スペシャルこたつ食卓」ではなくてダイニングテーブルで(←こっちの方がかなり寒い)。正月気分が抜けるような抜けないような微妙な感じだ。

食後、だんなは
「"あけましてボディパンプ"やってきまーす♪」
と声弾ませて今日から営業開始したスポーツジムに行ってしまった。開始初日の今日は特別プログラムということで午後に1時間の「あけましてボディパンプ」があるのだとか。ダンベルやバーベルを音楽に合わせて動かしまくるというプログラムの"ボディパンプ"は、ダイエット効果が高いだけあってすんごくハードであるらしい。色黒マッチョなインストラクターの兄ちゃんが
「はぁーい、張り切って今年もいきましょうね♪」
と野太い声で「はい、ショルダーロォール!」とか「はい、スーパースロー」などとかけ声かけてムキムキ動いているのであろう。だんなはそれが大好きらしいのだけど……私は普通のエアロビの方が好みかな、みたいな……。

今月から、私はプール会員から脱却して全ての施設を使えるフル会員に。私もちょっくらマシン使ってスタジオプログラムも出てコキコキ動こうかなぁと思っている。
……でも、「あけましてボディパンプ」というネーミングは、ちょっとどうかと思う。

大和肉の焼き鳥・つくね串
豚プルコギ(玉ねぎ・ニラ・もやし入り)
もう何日目だかのモツ煮込み(ラスト)
キムチ
羽釜御飯

2時間ちょっとジムで頑張ってきただんなはヘロンヘロンになって帰ってきた。
「あのね、スペシャルだってことでね、インストラクターが2人だったのね。僕の目の前におねぇさんが立ってね、"はい、がんばってください!もう少しぃ!"ってずっと励ましてくれちゃって……」
気が遠くなるほどの回数、アームカールやらベンチプレスやらをやらされたのだそうだ。……やっぱり私はエアロビでいいかな、みたいな……。

夕飯は、年末に購入してまだ食べていなかったプルコギを食べることに。「キムチでやせる」というお店で買ったプルコギ、牛と豚があったのだけど豚がまだ残っていたのだった。肉より多そうなニラともやしと玉ねぎを盛大に入れて、ホットプレートでじゅくじゅくと焼いて食べる。このお店、いつも「焼きそばとキムチ、美味しいわよねぇー」と思って何度か買っていたのだけど、プルコギもなかなかの美味しさ。甘さちょっと強めのこってり味が良い感じ。ビールが進む。御飯も進む。なにしろ、リンゴの甘さが感じられるキムチがこれまた美味しくてー。

これも食べちゃった方がいいかもよ?とテーブルに出したのは、冷蔵真空パックの串刺し鶏肉と、冷凍のつみれ串。こちらは「8010のとりやさん」から、本来注文していたクリスマス用の丸鶏と間違えて届いちゃったもので、冷静に換算すると軽く6000円分くらいあった数々の商品を「間違えちゃってごめんなさい。届いたものはどうぞ召し上がってくださいー」ともらってしまったものだった。。

「な、なんか、微妙に得した気分……」
「ま、クリスマスイブ当日に鶏肉買いに出かけなきゃいけない手間ができたわけですが」
「……んー、でも、色々食べられるという役得が……」
と、よく見たら昨年末に賞味期限がやってきていた焼き鳥パックを開けてみる。生肉だけれど、真空パックなので全然問題なさそう。

「……おゆきさんチェック、問題なしです!」
「だんなチェック、オールグリーンです!」
とだんなと二人で臭気チェックをし、全く問題なしということで魚焼きグリルでこんがり炙ってみた。ついでにとつみれ串も炙ったら、息子がそればかりよく食べる。食べまくる。どちらも味はついていなくて塩をふって食べただけなのだけど、5本パックで900円もする焼き鳥は肉の味が濃い美味しいものだった。軟骨入りのつみれも、塩だけで充分美味しい。

モツ煮込みと焼き鳥とプルコギという全く謎な組み合わせの夕食を摂ってしまったけれど、でも野菜もこれでもかと食べた。プルコギのタレを含んだニラやもやしが、いくら食べても食べ飽きぬほど美味しくて、満腹〜。

1月4日 日曜日
焼き肉のデザートに、チョコレートパフェってのはヤバいだろうよ……
(頼んだのは私じゃないのよ息子なのよ←言い逃れ)
厚切りバタートースト
炒めウィンナ・スクランブルエッグ
カップスープ(コーンポタージュ)
森永 練乳いちごヨーグルト
牛乳

「たまには洋風の朝御飯を食べたい気分が」
「……あー……食パンがあるよ、ちょっと古いけど」
「……カビてない!OK!」
「卵もあるから何か作ろう……。うげ!賞味期限が12/17だよ……?」
「……変な匂いしない!OK!」

と、朝からちょっとヤバめの食材を前にこれはOKかどうかと言い合って私とだんなだった。厚切りにした食パンをバタートーストにして、賞味期限がちょっと過ぎたウィンナーをフライパンで炒め、賞味期限が激しく過ぎた卵をスクランブルエッグに。ヨーグルトも牛乳も、実は賞味期限が過ぎていたりして、
「この食卓で賞味期限内なのって、ケチャップとカップスープだけだやー。あは♪」
「いや、おゆきさん、"あは♪"じゃなくて……」
もう苦笑いするしかないという感じの朝御飯。

そういうわけで、私もだんなも"賞味期限は単なる目安"としか思っていなかったりするのだった。賞味期限を2週間以上過ぎた卵を前に、
「……これはどうでしょう、見たところ43ヤバーというところでしょうか」
「100ヤバーじゃ食べられないということでね」
「まだまだぬるいよね」
「ちなみに私、89ヤバーくらいの肉も調理して食べたことあるしね」
「しかもそれ、弁当に詰めたでしょ?俺は知ってるよ」
「……知ってたのか……」
気づいてないと思ってたのに、気づいてましたかそうでしたか。

「でもさ、賞味期限にこだわる人もいるよね。賞味期限1日でも過ぎたらもう何でもアウト!という人」
「あー、いるね。いるいる。そういう人は1日の差で食品が"100ヤバー"になってしまうんだね」
なんて話をしながら厚切りトーストをむしゃむしゃ。家族全員が揃って賞味期限に敏感だったり鈍感だったりだったら良いけど、家族の誰かが敏感で誰かが気にしないタイプだったらけっこう大変かもね、なんて話をした。

私はまだまだ大丈夫だと思って冷蔵庫にプリンを残しておいたのに「え?賞味期限一昨日だったから捨てちゃったよ。ヤダよ、気持ち悪い」なんてだんなに捨てられてしまったら、かなりなバトルに発展するものと思われる。きっと六花亭のバターサンドもロイズのチョコレートも賞味期限内に食べきらなきゃいけないと、買ったら最後数日間もりもりと食べ続けなければならないことになるだろう。いやー、良かったね、賞味期限に鈍感な夫婦でね。
……そういう問題ではなくて?

稲毛 「牛角」にて
 牛角ミニサラダ \390
 にんにくのホイル焼き \390
 ごはん・小 \170
 サンチュ \390
 特タン塩 \490
 ねぎタン塩 \550
 王様ソーセージ \330
 熟成ハラミ・塩 \490
 王様さがり (無料)
 炎のカルビ \290
 牛角カルビ・たれ \490
 やわらか!極上ヒレ \490
 石鍋ごまネギラーメン \580
 牛角風 盛岡冷麺・ハーフ \390
 焼き餅アイス (無料)
 愛しの杏仁豆腐 \180
 牛角パフェ \380
 グラスビール×2 (無料)
 生ビール \490
 シークゥワーサーサワー \390
 コカコーラ (無料)
これに更に1000円割引券がついて、合計\6174なりー。

だんなの年末年始お休みも今日で最終日。
私は昨夜、某ネットショップの「1/4に日付が変わった時点から福袋発売、500個限定」なんてものに申し込みをしていて、商品ページからショッピングカートに入れるまで200クリック、その後会員IDとパスワード入力が通るまで150クリック、その後届け先住所の確認、支払いの確認……と全ての行程を終えるまで2時間近くかかっていたりした。アクセスの集中しすぎでエラー頻発状態で、ちーっとも繋がらなかったのだ。夜中2時になって、「やっと買えたよ……確認メールも届いたよ……」とよれよれになって就寝。

「だからね、今日はお昼寝するんだよ」
「……って、起きたの10時半じゃん、すっげー寝てたじゃん」
だんなのツッコミは流す方向で、午後はぐーたらと漫画読みながらお昼寝。そして夜は焼き肉。いつにも増して爛れた一日だった。明日からは質素にいくぞ、野菜たっぷりだぞ、しかも運動もしちゃうぞ、と固く決意しながら、でも今日は焼き肉。

チェーン店の牛角、本当は昨日の夜に行きたいねぇと盛り上がっていたのだった。だが最寄りの店の営業は本日1/4からということで、昨夜は断念。昨夜は焼き肉と似たようなプルコギ喰ったんだからもう焼き肉は良いじゃないかと思いきや、でもビール飲んでねぎタンにハラミにカルビに……と思い始めると、もう止まらないのであった。6時半頃に店に訪れると、既に満席。「待たせてすんません、ついては始めの1杯は無料で券」をいただいて、席待ちのリストに加えてもらってから本屋を眺めたりして呼ばれるのを待っていた。

我が家、牛角のFAX会員だのなんとか会員だのに入会していて、月に2度までなら1000円引きで食事ができる。満席待ちをしたので最初にビール(グラスビールだけど)はタダ、試食券持っていたので焼き肉1皿もタダ、ファックスにデザート券ついてきたので、焼き餅アイスというオリジナルデザートがタダ。色々とタダものが重なって、お会計は我が家にしてはかつてないほど安上がりになった。
「最近あまりに良いもの食べ過ぎてるしね」
「ちょっとだけ、控えめにしようね」
と、頼む皿数をほんの少し控えめにしたのも要因だったかもしれない。ええ、これでも控えめです。控えめなんです。

我が家の焼き肉において、絶対に外せない注文はタン塩(刻み葱必須)、ハラミ(←好物)、サンチュ、白い御飯(サンチュに焼いた肉と御飯巻いて食べるのが旨いんだぁ……)、にんにくホイル焼き。あとはカルビとか内臓系とか豚肉とか、そのあたりは毎回けっこう適当。今回だんなは密かに「マッシュルームの鉄板バター焼き」なる新商品が気になっていたらしいのだけど、うっかり忘れてしまった。

「炎のカルビ」が、割となんてことない薄っぺらい脂たっぷりの肉で物足りなさを感じた他は(いや、でも、たったの290円だったし……)、今日もそこそこ美味しく、そこそこ安く、そして気分良く腹一杯になった。デザート前にお茶持ってきてくれたりおしぼり替えてくれたり、焼き肉後の冷麺がめちゃめちゃ美味しかったり、デザートメニューがころころ入れかわるうえ1品たったの180円のものが多かったりと、色々ツボを掴んでいるなぁという感じ。あっさり掴まれている私たち。

今回は「牛角パフェ」なる380円のごっついパフェがメニューに加わっていて、息子が早速
「アイスだー、チョコのアイスだー、ぼく、これがいいなぁ!」
と注文して食べていたのだけれど、フルーツ(缶詰もの)にコーンフレーク、バニラアイスにホイップクリームにバナナに飾りのパイが2切れ、そしてた〜っぷりのチョコソースとかなりの迫力、しっかりちゃんとパフェだった。焼き肉後に食べるもんじゃないよなぁ……と笑う私の横で、息子は嬉しそうにこのパフェに喰らいついている。横から一口もらおうとしたら激しく睨まれた。

我が家らしいといえば我が家らしい連休の終幕。帰り道にコンビニで牛乳買って、レンタルビデオ屋で
「鬼束ちひろ、真剣に練習しまっす!」
「俺は"雪の華"を歌います!」
「……えええー?(ムリめでは……)」
「じゃ、じゃあ、ゴスペラーズの"新大阪"練習しまっす!」
「……えええー?(輪をかけてムリめでは……)」
「いーんだよ、歌うんだよ!」
とギャーギャー言いつつレンタルCDあさり。明日はもう月曜日。でも息子と約束しているので2人で動物園に行く予定(幼稚園の開始はまだ5日も先なのねー……)。