食欲魔人日記 09年11月 第3週
11月16日 月曜日
今日届いたターツァイ。実に綺麗でした。
伊藤製パンの
 チーズフォンデュ風デニッシュ 1/2個
 ビーフシチューフランス 1/2個
アイスカフェオレ

週末、スーパーの特売コーナーで初めてみる総菜パンを見た。「温めてどうぞシリーズ」なる伊藤パンのもので、11月の新製品らしい。
 
「デニッシュ生地にチーズフォンデュ風フィリングを絞り、スライスウインナーとチーズをトッピングしました。温めるとより一層美味しく召し上がれます」と紹介されていた「チーズフォンデュ風デニッシュ」の前で足が止まってしまい、
「……いかにもこう、息子が好きそうなパンだよねぇ……」
「試しに買ってみる?ビーフシチューとかハンバーグとかもある……」
とだんなと相談の結果、チーズフォンデュ風を2個と、「ビーフシチューフランス」を1個買ってきてみた。ビーフシチューの方は「ソフトなフランス生地に、ビーフシチューフィリングとチーズを包みました。温めるとより一層美味しく召し上がれます」だそうで。
 
オーブンで温めちゃうと焦げたりフィリングが溢れてきたりするかしらと、パッケージにあったとおりに電子レンジで温めてみた。……ら、なんだかフニャフニャした感じに……。
 
こういうパン、見かけると気になってしまったりするのだけれど(特に私はコーン系マヨ系に弱い……)、食べてみると案外がっかり、ということがほとんどで、今日のも「……うーん……?」という印象。2種類をだんなと半分こしたのだけれど、チーズフォンデュもビーフシチューも「言われてみたらそんな感じもしなくはない……かもしれない……?」くらいの微妙な再現率で、チーズ好きな息子もほんのり微妙な顔。うーん、普通にイングリッシュマフィンとか買ってハムチーズサンドとかにした方が満足度高かったかな。
 
今日は「大地〜」の宅配が届く月曜日。今日の「ベジタS」は
 大根1本 ・ 里芋300g ・ ブロッコリー1個 ・ ニラ1束 ・ ターツァイ1株 ・ きゅうり2本 ・ りんご(王林)1個
という内容。
 
ターツァイの株が青々としていて巨大で実に良い感じだったので思わず記念撮影。それなりにアクのある中国野菜だけれど、「緑の部分が多い青梗菜」のような感じに使えてシャキシャキした食感が大好き。……でも、この直径50cmくらいありそうなターツァイ、どこにしまえばいいんかなー……(野菜庫に入らなかったので冷蔵庫に無理無理収納しました)。
 
で、小松菜の呪縛がついに終わった……!?と先週に引き続き小さく喜んでみる。
小松菜も決して嫌いではないのだけれど、週に1束は食べなさいと言わんばかりに届いていたので、「おお、今週はニラだー!」と香りの強い美味しそうなニラに小踊り。りんごが1個ころりと入っていたのもなんだか可愛かった。

野菜の即席漬け
秋刀魚の塩焼き おろし醤油
「ふくや」のいか明太子
とり豆腐
羽釜御飯
麦茶

週末は、なんとなく「肉フェスタ!」な気分だった。で、そろそろ魚を食べようじゃないかと今日は思い立って魚屋さんに。少々小ぶりながら1尾100円の美味しそうな秋刀魚があったので「今日は秋刀魚だ!」と買ってきてみた。
 
だんなはこれから3日間ばかり、めちゃめちゃ忙しくなるらしい。夜遅いのはいつもの事だけれど、昼も外だから弁当要らないよ、朝も明日明後日はいつもより1時間以上早く出るからね、と、本当に大変そう。「朝は適当でいいよ、何だったら吉野家とかでもいいし」と言っていたけれど、「3食外食、朝食は吉野家」なんて、その字面だけでも「うへぇ……」という気分になってしまって、せめてもと汁物系を用意して朝は「御飯と汁物」とか「パンと汁物」を食べられるようにしようと思った。
 
美味しそうな春菊が届いたことだし、メインはお魚だし、と、すぐに思いついたのは「とり豆腐」。鰹と昆布のだし汁のつゆで、具は大ぶりに切った鶏肉と豆腐と春菊、というただそれだけのものだけれど、これがたいそう美味しい。特にコツもなく、「春菊は、鍋に入れてしまうと汁が緑色に染まるから、別茹でしておいて食べ際に一緒によそう」とか、「鰹だしの風味を消さないように、鶏肉は汁を沸騰させない火加減で短めの時間で火を通す」とか、そのくらい。
 
お店で食べるのは、だしがけっこう薄味になっていて、代わりに豆腐と鶏をつけて食べる用のぽん酢が用意されていたりする。それも美味しいけれど、家では「具沢山の汁物」くらいの位置づけなので、味付けは吸物と同じ感じの塩気で。10秒ばかり、さっと茹でて水気を絞っておいた春菊が素晴らしく良い香りで、「春菊の季節到来ー!」としみじみ思いながら汁を啜った。
 
秋刀魚はいつも通り塩焼きにして、今日届いた大根の尻尾の方をすりおろしておろし醤油にかぼすを添えて。蕪ときゅうりと人参、1個だけ残っていたラディッシュは、3mm厚くらいの薄切りにして塩揉みし、千切り生姜と千切り昆布も混ぜてしばらく置いてから少量の酢と砂糖もふりかけて更に置き、ちょっと淡めの味の即席漬けでいただいた。
 
御飯のお供に、「いか明太」。いただきもので、箱には「ふくや」の文字が。明太子に詳しくない私でも知っている、有名な明太子屋さんのものだった。イカそうめんにほぐした明太子がたっぷり和えられているもので、「ただ辛いだけじゃない」と有名な明太子のものだけあって、刺激的な辛さのない食べやすいもの。御飯にこんもり乗せてもりもり食べてしまった。……うーん、だんなのお弁当にも入れてあげたいけど、さすがに無理ね……。

11月17日 火曜日
羊焼いたり、クリーム煮作ったり。
いちご砂糖かけバタートースト
ミルクティー

今朝はだんな、6時前起きで出勤の準備。
「とり豆腐、あるよ……春菊は冷蔵庫にあるよ」と、私も起きて、だんなをお見送り。今日は朝から冷たい雨で、とても寒い。とり豆腐が午前中の仕事の活力になれば良いなぁとだんなを送り出した後は、息子と2人でパンの朝御飯にした。
 
そういえば最近使ってなかったなと、フリーズドライの苺を細かくしたものがグラニュー糖に混ぜられている「いちご砂糖」を出して、「これ使う?」と息子に聞いたら、すごい笑顔。そうか、食べたかったか……と、バタートーストを無塩バター使用で用意して、いちご砂糖をサラサラとトッピングしていただいた。お供にウバティーを使ったミルクティー。
 
息子が登校するとあっという間に家の中が静かに。いつもより時間の余裕ができたので、台所の流しの掃除と洗面所の掃除と風呂掃除を一気にやっつけてみた。すっきりして良い気分のまま、午前中のお仕事を。

ラム肉とじゃがいものカレー味炒め
ソーセージ、里芋、きのこのクリーム煮
「アンデルセン」のハイジの白パン
「ボローニャ」のデニッシュ食パン
麦茶

毎週月曜が来て野菜が届くと、届いた野菜でどんな料理を作ろうかなと数日分のメインディッシュを考えるのがここしばらくの習慣になっている。
 
今週は里芋とブロッコリーが届いて、その両方を使う「鶏ささみ、里芋、きのこのクリーム煮」が作れそうだし美味しそうだなとチェックを入れていた。最近の『ELLE a table』に掲載されていた脇雅世さんのレシピだ。
 
レシピでは里芋とブロッコリー、しめじ、鶏ささみを使うことになっていたけれど、「鶏ささみをソーセージにしても美味しいかも」と思い、手持ちの生ソーセージを焼いて切って加えることにしてみた。しめじは、買い置きのブナピーがあるのでそれを使用。
 
バターと薄力粉と牛乳で、「ゆるめのベシャメルソース」を作ってそこに具を入れるという風の、汁ものっぽいものになりそうだったので、メインのおかずはラム肉を食べることにした。生ソーセージもラム肉も先日3kgセットで届いたものだ。
 
拍子木切りにしたラム肉とじゃがいもの軽いカレー風味の炒め物「ラム肉とじゃがいもの簡単カレー炒め」は、数年前の『dancyu』に載っていた、「五臓六腑 七八」というお店のレシピを参考に。
 
ラムを炒めて一度取り出し、じゃがいもを炒めたところに戻して再度炒め合わせるという手順で、調味料はスパイスなどを使わずにごくシンプルに塩胡椒とカレー粉のみ。手元にあるラム肉は骨付きのものだったので、骨ぎわの肉にかぶりつきたいなと骨つきの大きなまま使うことにして、じゃがいもも合わせて拍子木切りではなく輪切りにした。
 
今日に続いて明日もだんなは弁当不要ということもあって、御飯は炊かずに今日はパンを添える。クリーム煮にはこういうものの方が美味しいだろうなと、昨日「アンデルセン」で「ハイジの白パン」を買ってきた。あと、デニッシュ食パンも小さく1切れ。
 
分量より少し牛乳を多めにしたつもりだったのに、出来上がったクリームはかなりトゥルントゥルンした、粘度高めのもの。これは「スープ」というより「おかず」だったかしらと思いつつよそってみたら、緑色のブロッコリーの色もわからないほどに全体が一体化した「白いミルク煮」が器に盛られることになった。……バターか小麦粉の分量、私間違えちゃったかしら……と苦笑い。
 
ほのかにカレーの風味のガッツリした焼き羊と、まろやかな味のクリーム煮はなかなか良いバランスだわと自画自賛した後で、「でもどっちも芋使ってるじゃん、なんかバランス悪いじゃん」と気付いたのは食べ始めてから。……まぁ、いいのだ。里芋とじゃがいもは、なんか種族が違う気がするから、いいのだ。
 
ラムラックは柔らかく肉汁たっぷりで、でも羊ならではの匂いは割と強めだった。これはビールかピンガが恋しくなるわと思いながら、でもビールは冷えていないしピンガ飲むにはライムがない(=カイピリーンニャで飲みたい)から、お酒は断念。お風呂上がりに梨のリキュールでも飲むことにしよう。

11月18日 水曜日
ターツァイと肉団子と一緒に。
ツナフランス 1/2個
デニッシュ食パン 1切れ
バニラミルクティー
みかん

昨夜はうっかり午前2時前までモンハンを楽しんでしまい、起床は4時間後。今日も早くに出勤するだんなにとパンを温めつつ、朝一番にマフィアゲームを立ち上げて「まだメンテナンス終わってないなー」としょんぼり。月曜深夜から始まったメンテナンスはまだ終わらないようで、「戦いのない静かな朝だー……」と、だんなを送り出した後は息子と2人でのんびりめの朝御飯にした。
 
朝食は、フランスパン生地にツナマヨを詰めた「ツナフランス」と、昨日も1切れ食べたデニッシュ食パンを共に温めて。ツナフランスは息子と半分こし、濃いめに淹れたバニラの香りの紅茶はミルクティーにした。
 
食後にみかん。この週末に15個くらい入った1袋を買ってきたのに、もう無くなろうとしている。息子ももりもり食べているし、箱買いした方が良いかしら。

野菜の即席漬け
肉団子とターツァイの煮物
「ふくや」のいか明太子
とり豆腐
羽釜御飯
麦茶

先日届いた美味しそうなターツァイ。早く調理して食べたいと思いつつ、だんなにも食べさせてあげたいなとお弁当を作れる機会を待っていた。明日はお弁当を作って大丈夫な日だったはず、と、ターツァイを使った料理が今日の夕御飯。
 
「肉団子とターツァイの煮物」という料理は、図書館から借りてきた本に載っていた周富徳さんのレシピ。豚ひき肉に卵と片栗粉、塩胡椒を入れてこねて団子にし、素揚げしておく。ターツァイも油通し。一口大に切った赤いパプリカ、茹で筍、湯に漬けて戻した干し椎茸、そして刻み生姜、刻みにんにく、豆鼓と共に炒め合わせて、中華スープをベースにした合わせ調味料で炒め煮にしてとろみをつければできあがり。味つけは醤油とオイスターソースがメイン。
 
本当はもっとターツァイはもっとシャキシャキとした風に仕上げたかったのだけれど、もうすぐ仕上がるぞという時にうっかりパソコンを見てしまって、
「……あ、メンテナンス終わってる……」
とマフィア画面に釘付け。ちょ、ちょっと銀行だけ、いや、このタイミングに抗争もちょっと、お仕事もできそうだからもうちょっと……とカチカチマウスを動かしているうちに、すっかりターツァイはクタクタに。
 
「御飯作りの鉄則……"料理から目を離さない"……!」
と、肝に銘じつつ、「クタクタターツァイならターツァイで、たっぷり食べられるからいいかなぁ」と言い訳して皿に盛りつけた。そう入れた分量は多くはないのに豆鼓のコクと香りが感じられて、それがほんのり異国感漂う味わいに。見た目以上にしっかりした味で良い御飯のおかずになってくれた。綺麗に丸く揚がったお団子も1個も崩れずに綺麗に出来上がったので、そこのところは満足。
 
あとは、まだ少し残っている「とり豆腐」を温めて、これまた残っていた野菜の即席漬けを出して、メインディッシュ以外は簡単に用意した夕御飯。
 
猫たちがすっかりこたつ周りがお気に入りで(中に入ると暑すぎていかんらしい)、だんなの定位置側のこたつ布団の上に2匹並んでぐーぐー寝ている。
「りゃんりゃん、かすみちゃん、僕ここに座りたい……」
「にゃー」
「に"ゃー」
「僕、ここで御飯食べたい……」
「にゃー」
「に"ゃー」
 
息子が「ここに座るよ」と言っても、「私たちが先に取ったんだもんねー」とばかりに置物のように動かない猫たちで、息子は窮屈そうに前と隣に猫をはべらせた状態で御飯を食べていた。「この温かいものは私たちのためにあるんだわ」と奴らは思っている、絶対。

11月19日 木曜日
おでんでんででん♪
ハイジの白パン・チーズ入りフランスパン
ソーセージ、里芋、きのこのクリーム煮
アイスカフェオレ
りんご(王林)

朝御飯にも出せるかなとたっぷりめに作ったクリーム煮があるので、今日の朝御飯はそのクリーム煮にパンを添えて。だんなも大仕事が一段落したようで、今日はやっと家族揃っての朝御飯になった。月曜から、「息子が寝てから帰ってきて息子が起きる前に出勤する」という状況が続いていたから
「お、お父さん久しぶりー」
「息子も久しぶりー」
なんて不思議な会話が交わされていたりして。
 
冷蔵庫に鍋ごと入れていたクリーム煮は牛乳で少しのばしてからコンロで温めたのだけれど、牛乳でのばしてなお「このままチーズかけてオーブン入れたらグラタンになるわ」というほどの粘度。……やっぱりなんか、分量間違えちゃったかなー……。
 
パンにクリーム煮をつけて食べたりして、なんとなく雰囲気だけは「ビスケット&グレイビー」な感じに。先日「大地〜」から届いたりんごは、ほんのり酸味もあったけれど、これまた甘くて美味しいものだった。

ゴーダチーズ
「ふくや」のいか明太子
きゅうりとわかめの酢の物
おでん
ビール(サッポロラガー)
焼酎お湯割り(焼き芋黒瀬)
 
「不二家」のショートケーキ
カフェオレ

大根があるし木曜か金曜はおでんにしようと思っていたところ、今日はまた格段に気温が低い一日。
「寒いわ!素敵だわ!今日はおでん日和!」
と、午前中にスーパーに買い出しに行こうと家を出たら、おっそろしく冷たい雨が降り始めたところだった。ますます寒い。
 
それでも、買い物は大量になるだろうしと、雨のなか無理矢理自転車でお出かけして、お目当ての食材とか無くなりかけていた牛乳だとかをたっぷり買ってきた。おでんのタネ、セットになっているものを買うとそこそこ安く済むけれど、
「つみれはこんなに要らないのよ……でもってごぼう巻きはもっと欲しいのよ……」
などと思ってしまい、結局「ごぼう巻き4本パック」みたいな単品を買い揃えた方がストレスがないものだから、単品を購入。
 
予定外の「じゃがボール」とか「ウィンナー巻き」とか「ふわふわ海鮮揚げ」などというものまで籠に入れてしまい、牛すじも2パック買ったら6000円を超えてしまった。おかしい、「今日のお買い物は3000円で足りるかなー」くらいに思っていたのに、どこかおかしい。
 
ともあれ、帰宅して午後早めの時間からおでんの仕込みをし始めた。大根と牛すじをそれぞれ1時間くらいずつ下茹で。
毎回、「おでんのだしの味ってどんな感じでいいんかなー」と試行錯誤しながら今ひとつしっくりこないまま仕上げることが多かったので、今日は「スタンダードなところを知ってみよう」と紀文のおでんだしの素を使ってみた。おお、かなりしっかり鰹だし味なのね。甘さも少し。
 
だしに茹で上がった大根を沈め、水で戻した昆布と茹で卵、結び白滝を入れる。厚揚げ、薩摩揚げ、揚げボール、じゃがボール、ごぼう巻、ウィンナ巻、海鮮揚げ、ちくわはザルに並べて熱湯を回しかけてから鍋の中に。ちくわぶ、はんぺん、もやし巾着と餅巾着は夕飯前に入れることにして、串に刺して形を整えた牛すじはそのまま別鍋に入れただしで柔らかく煮込み続けた。
 
大きな仕事が一段落しただんなも帰ってくるとのことで、あとは息子好物のきゅうりとわかめの酢の物など用意しながらのんびり待つ。
「今から帰るよ」電話をくれただんなに
「私ね、今生クリーム分が足りないの」
と告げたら
「ええ?俺、今朝補給しちゃったよ。……コンビニの、だけど」
と。ええ?私は今日まだ補給してないのよ?
 
「……前向きに検討致します」
「はい。ぜひ前向きに検討されたい」
と電話を終えて、「だんなは生クリームと共に帰ってくるかなー」と思っていたら、駅前でケーキを買ってきてくれた。ばんざーい。
 
おでんの日は、あれこれたくさん食べたいので他のおかずはあまり用意しないようにしているのだけれど、ビールの肴にちょっとこってりした口当たりのも欲しいなとゴーダチーズを少しスライス。あとはせっせとおでんをお代わりしつつ、御飯を食べるのも忘れて堪能しまくってしまった。昔は「なんかどれも同じような味で好きじゃないんだよなぁ」と思っていたおでん、今は実に美味しいと思う。
 
牛すじを別鍋にしたので、おでんの煮汁がケダモノ臭くなることもなく、実に良い感じだった夕御飯。今日は寒さも御馳走の一つだった。
 
今日の夕飯での話題は、なぜか「ツンデレ口調のなんたるか」。
私「べ、別にケーキがあるから喜んでいるわけじゃないんだからね!」
息子「ケーキがあっても嬉しくなんかないぞ、こんにゃろーが」(←チョッパー口調)
だんな「君たちはわかってないなぁ。こういう時は、"あ、余らせても仕方ないから、しょうがないから食べるだけなんだからね!"って、そういう風に言うんだ」
まいりました。良いんです、私はツンデレ属性はあんまりないので「ムスカデレ」を目指そうと思います。
「ショートケーキを選ぶとは上出来じゃないか。さぁ、食べたまえ」
そんな感じで。

11月20日 金曜日
イタリアの新酒を飲み飲み
「神宗」の塩昆布
とり豆腐
羽釜御飯
麦茶
みかん

毎日マメに火を通していた「とり豆腐」の残りをいい加減に食べてしまわないと、と今朝はこれを温めた。
あまり鶏の味がスープに溶け出さないようにと火を通しすぎないように気を付けていたのだけれど、これだけ頻繁に火を通しているとそうも言っていられず、すっかり鶏の旨味が出たスープになっていた。これもこれで美味しいねと、汁を啜って鶏と豆腐にかぶりつき、春菊の香りを堪能。
 
「とり豆腐は、この豆腐が美味しい」
と渋い事を言う息子は、「あ、でも、この汁も鶏肉も好きなんだよ」と。
「あー……つまり春菊はどうでも良いわけだな」
と言ったら、
「うん、春菊はまぁ、どうでもいい」
とすごく素直な返事が来た。
 
子供的には春菊はどうでも良いのかもしれないけど、「とり豆腐」に春菊は欠かせない。春菊がないときは、クレソンあたりでもそれっぽい感じになるそうで、でもやっぱり春菊のあの青臭い香りがベストなのだろうなと思う。
 
お供に、「神宗」の塩昆布。だんなが関西に行った同僚さんに買ってきてもらったものなのだそうで、「悪魔の(ように美味しい)塩昆布」なんですよと、数年前に教えてもらったもの。しっとりと柔らかい昆布が山椒の香りで甘辛く煮付けてあって、素晴らしく美味しい。……けど、数年前に初めて口にして、食べまくっていた時の味に比べると、少しばかりその美味しさに影が出てきた……ような気がする。季節的なものもあるのかなと思いつつ、それでも十二分に美味しい塩昆布をもぐもぐ。デザートにみかん。

チーズ(モンドール)
じゃがいも・ブロッコリー・ソーセージ・レタス
鶏とパプリカのピリ辛煮
チーズ入りフランスパン
赤ワイン(Vino Novello Conti Zecca)

昨日の木曜はボージョレ・ヌーボー解禁日だった。夕飯の献立が「おでん」と決まったところで、「解禁日にそれを飲む」イベントはスルーされることが確定したのだけれど、そういえば家にはイタリアの新酒「novello」(ノヴェッロ)があるのだった。
 
ボージョレ・ヌーボーばかりがやたらと取り沙汰されているけれど、イタリアのワインにも「新酒の解禁日」があって、それが今年は11月6日。気付いただんなが通りがかったワインショップで先日1本買ってきてくれていた。一緒に「これも売ってたからー」と寒い季節のお楽しみチーズ「モンドール」も。
 
今日はだんな、早めに帰ってこられるというし、では今日はワインとチーズという趣向にしましょうと、洋風のおかずを用意。
トロリと柔らかなチーズのモンドールに合わせられるかなと、チーズフォンデュと同じようにじゃがいもとブロッコリーを茹で、「メープルシロップ生ソーセージ」を炒め、レタスと共にサラダのように盛りつける。あとは、「鶏とパプリカのピリ辛煮」を。新宿中村屋のカレーのレシピ本に載っていたもので、ゆえにパプリカパウダーやガラムマサラが入る、どこかエスニックな味のトマト煮込みだ。
 
一口大に切った鶏もも肉に塩胡椒と薄力粉、サラダ油をまぶしてから全体をこんがりと炒めつけておく。大さじ5ほどのサラダ油でにんにくと赤唐辛子を炒めたところに刻んだベーコン(今日は、ソーセージが4本と半端な数だったので1本刻んでベーコンの代用にした)を入れて炒め、厚めにスライスした玉ねぎ、パプリカを入れて更に炒める。オリーブも10粒ばかり投入。
 
パプリカパウダーをまぶしつけつつ炒めたら白ワインをふって飛ばし、水とざく切りトマトを加えて10分煮込んでガラムマサラを加えて更に10分。カレー粉(=ターメリックとかクミンとか)を使っているわけではないのでいわゆるカレー味にはならず、でも、じわっとスパイスの香りが漂う、鶏肉のトマト煮込みができあがった。オリーブなどのおかげで、なんとなく「よそゆきの味」な風になって良い感じ。
 
イタリア料理専門家の友人が「novelloはチャーミングなワイン」と称していたけれど、その表現がぴったりという感じ。
 
ノヴェッロもボージョレヌーボーも、数週間で醸造されなければいけないため「マセラシオン・カルボニック(炭酸浸漬法)」と呼ばれる方法で作られるのだそう。通常は破砕・ブレスする葡萄果実を潰さずにタンクに入れることで、自重で染み出た果汁と形の残る果実で自然に始まる発酵を使う。発酵が始まると炭酸ガスが生成されてタンク内は炭酸ガスで充満し、なんだかんだで渋みの素となるタンニンが少なく、酸味が軽めで色の綺麗なワインに仕上がるのだそうだ。
 
ほんの僅か、炭酸のシュワシュワした口当たりを感じる赤ワインは、華やかな色と香りでとても飲みやすく、ジュースのよう。今日いただいたのは爽やかだけれど不必要な甘さもなく、渋さは全くなく、楽しく飲めるものだった。
 
で、明日から連休ー!
息子やだんなが友人(=私の友人)と、モンハンオンラインなぞやっているのを横でぽえーんと眺めつつ、「今の私はクルペッコも倒せそうもない……」と思いながらのんびりしていた金曜の夜。連休だからイベントクエストもはじまったみたいなのねー。楽しそうだわぁ。

11月21日 土曜日
おすしー♪
ミニクロワッサン
スパイシーソーセージパティ
目玉焼き
みかん
カフェオレ

ミニクロワッサンを買ってきてあったので、今日の朝御飯は洋風に。
ソーセージでも焼こうかなと冷凍庫を覗いて、ハンバーグ型に成形された「スパイシー生ソーセージ」を焼いてみることにした。スパイシーとあるからにはちょっと辛いのかしら、息子は大丈夫かなと思いながらフライパンでじくじくと焼き、両面良い焼き色がついたところで上に卵を割り落として目玉焼きにした。
 
けっこうな厚みの、ボリュームのあるソーセージパティは、やや強めの胡椒が効いたピリ辛味。半分食べた息子は
「やっぱダメだ!からい〜!」
と音を上げて、続きはだんなに食べてもらっていた。
 
肉汁たっぷりで塩気も強く、いかにもアメリカのダイナーの朝御飯で出てきそうな味のソーセージパティで、私は美味しいなーと思ったのだけれど、やっぱりちょっと辛かったらしい。……ごめんよ。

「銚子丸」にて
 劇団セット
 とろさば炙り握り
 まぐろ中落ち軍艦
 金目鯛握り
 白子軍艦
 天とろステーキ握り
 炙り中トロ握り
 穴子握り
 あら汁
 生ビール
 などなど。

「幕張にお買い物に行きたいんだよねー……そろそろクリスマスグッズとか出てるだろうし、色々見たい」
という私と、
「俺ねぇ、寿司喰いに行きたい……」
というだんな。
 
相談の結果、「銚子丸でお昼御飯食べて、幕張行ってお買い物して帰ってきましょう、夕飯は家でおでん!」ということになり、最寄りの開店寿司屋「銚子丸」に向かった。
 
昼食時を少し外した遅めの時間帯を狙って行ったのに、店内には20人以上の席待ちのお客さん。20分ばかり待ってカウンター席に案内され、生ビール飲みながらあれこれつまんできた。
 
今はノルウェーサーモンフェア中で、1貫ずつの盛り合わせの「劇団セット」はサーモン棒寿司・とろろさば・マグロ上赤身・いくら・ハラス炙り・えんがわウニ・オーロラサーモン・サーモンサラダ巻きの8種で790円。サーモン大好きなのでまずこれを注文して、あとは日替わりメニューから金目鯛や白子軍艦も。
 
平日及び土曜日は午後4時まであら汁無料サービスなのだそうで、だんなはお代わりしつつあら汁を堪能。今日のは鮭のあらがいつも以上にたっぷり入っていて、柔らかで脂の乗った身がたっぷり入ったあら汁に、これもまたお得な気分を味わえた。
 
2貫乗った1皿を今日もだんなと1貫ずつ分け合って食べつつ、「クライマックスはこれだー!」と、マグロの天とろステーキと炙り中トロと穴子をたて続けに、こってりした口当たりのもので終了。相変わらず魚も御飯もたっぷりサイズの食べ応えのあるお寿司だった。なかなか美味しいプリンも食べようと思っていたのだけれど、すっかりお腹一杯で注文できず。

おでんの残り
日本酒(岩手 特別本醸造 田村 平成九年醸造 長期熟成酒 / ぬるめの熱燗)
日本酒(兵庫 龍力 長生美禄 / ぬるめの熱燗)

まだ11月に入ったばかりだ、なんて思っていたらいつのまにか月も後半になっていて、町はすっかりクリスマスモード。幕張のアウトレットモールもどこもかしこもピカピカしていた。息子用の服を買ったりテニス用の靴を買ったり、冬用のモコモコスリッパ買ったりで、最後にカルフールに寄って食材などを買って帰宅するともう7時になろうとする時間だった。
 
遅めの昼食だった寿司がまだ尾を引いているような感じだったので、夕飯はお風呂を先に済ませた後でおでんをつつくだけに。ちくわぶもあるし餅巾着もあるから御飯も要らない感じかしらねと、既に封を切っていた日本酒が何本かあったので、お燗をつけつつおでんをつまむ。昼、夜と、「ああー、私が日本人で、ここが日本で良かった!」と思えるものを食べていた今日。もやし巾着、幸せだった。

11月22日 日曜日
お好み焼きが食べたい食べたいということで
「給食当番」の揚げパン(きなこ)
カフェオレ

昨日幕張を歩いていたら、ファンシーなピンク色のワゴン車が道路際に止まっていて、「あ・げ・パン♪あ・げ・パン♪」と音楽が流れてきていた。みれば、移動販売揚げパン屋さん。「給食当番」と車体に書いてあって、
「給食当番って、あの給食当番?」
「さぁ……どうなんだろう」
と足を止め、揚げパン、朝御飯に食べようかと1人1本買ってきた。
 
その場で揚げて、さとう、きなこ、ココア、シナモン、カフェラテの好みの粉をまぶしてくれる揚げパンで、包んでくれたそれは当然ながらアツアツで、持ち帰るよりその場でかぶりつきたくなる。香ばしい甘い匂いがする揚げパンの袋をぶらさげて、誘惑に負けず持ち帰ってきた。
 
「給食当番」は、その名のとおり、ソフト麺や揚げパンが楽しめる給食っぽいメニューの揃ったお店で、御徒町のあたりにある。もう10年くらい前に行ったことがあったけれど、今でもやっているんだなぁ……と懐かしくなった。移動販売の揚げパンは、このお店が母体なったフランチャイズの事業であったらしい。
 
若干こぶりサイズの揚げパンは、冷めて固くなったものよりはと、電子レンジで軽く温めてから出してみた。だんなは「さとう」、私は「きなこ」、息子は「ココア」。いかにもな懐かしい風情の、ジョリジョリした食感のグラニュー糖がまぶされた揚げパンは、息子にとっては「1ヶ月に1度は食べてるしなぁ」という感じかもしれないけれど、私には懐かしい味。気管に入ってむせそうなきなこの味を堪能しつつ、久しぶりの揚げパンにかぶりつく朝御飯になった。

タコライス
カフェオレ

今日は冷たい雨も降り、どこにも出かけることなく家でのんびりと過ごしていた。
 
昼食は
「宅配でも頼むー?」
と話していて、だんなの「なんか、タコライスみたいなのが食べたい」の一言に、「あ、タコライスだったら作れるよ。材料全部ある……と思う」と、立ち上がって20分ほどで急ぎ用意してみた献立。
 
幸い牛ひき肉が冷凍庫にあったし、タコミートスパイスはたいてい常備しているし、今はレタスとトマトも冷蔵庫に入っているところだった。明日は宅配の野菜が届く曜日なので、ちょうどレタスやトマトを食べてしまいたいなと思っていたところ。これ幸いとレタスを刻みトマトも刻み、250gほどの牛ひき肉を専用のミックススパイスで炒め煮にして、冷凍御飯もチンしつつタコライスの用意をした。
 
いつも「タコスの翌日がタコライス」という風に、あくまでも「残ったタコミートをタコライスに活用しましょう」的な立ち位置でいたので、タコライスだけのためにタコミートの準備をするのは珍しいこと。あいにくとサルサの用意はなく、味付けはさほど量のないタコミートだけにおまかせする形で、若干あっさりめな味のタコライスになった。シュレッドレタスと角切りトマトが山盛り、チーズもたっぷり。

おでんの残り
お好み焼き(そば入り豚玉とか広島風とかすじ煮込み入りとか)
ビール(サッポロクラシックラガー)

今日もやたらと肌寒かった一日。夕飯は「お好み焼き」にしましょう、と、もう残り少ないおでんを温めて、だんなが豚玉やら広島風のやら、あれこれ焼いてくれたのをいただいた。
 
私はお好み焼きがかなり好きなのだけれど、「家で焼いて食べる」という文化は私の家には全くなかったから、結婚してから「そうかー、家でも焼いて食べることができるんだな」と初めて知った。焼き方をなんとなく知ったのも結婚してから。
 
「奥様は豚玉でいいですか?俺、広島風のが好きだから俺のは広島風にするねー」
と、生地にキャベツや揚げ玉を混ぜ込んで焼くのと、クレープ状にした薄い生地にキャベツや肉を積み上げていくのと2種類作り、その後はおでん用に煮たすじ肉入りのも作ってくれたりで、大変におなかいっぱい。
 
お好み焼きの上にみっちり並べた豚肉がカリッとクリスピーな食感に焼けたところは特に格別で、オタフクのお好みソースとマヨネーズ、かつおぶし粉と青海苔を惜しみなくかけて口にするのはとても幸せな感じ。
 
「寒いとアレだね、カセットコンロかホットプレートか、ガスコンロで長時間だらだら煮込む系が、そんな感じの部屋があったかくなるような料理ばっかりしたくなるよね……」
と呟いたら、だんなが笑っていた。明日、宅配で白菜届いたら、また早々に鍋料理とかやってしまうんだ、きっと。