食欲魔人日記 00年1月 第2週
1/3 (月)
田舎汁粉
抹茶入り玄米茶

昨夜ことことことこと甘く煮ていた小豆を使って、田舎汁粉。
こんがり焼いたお餅を2枚焼いて、家族皆で汁粉をすする。

お汁粉というやつは、通常、御前汁粉(←こしあん)と田舎汁粉(←つぶあん)の2種類あるけれども、私は断固としてつぶあん派なのである。汁粉もつぶあん、おはぎもつぶあん、あんぱんもつぶあんったらつぶあん。中華菓子の中に入っている黒胡麻のあんこは、ねっとりどっしりツルツルしているのが好みだけど、小豆のあんこはどうしてもどうしても上品なこしあんじゃなく、つぶあんが好みなのである。

私の母がこしあん好みで、ちょっと油断するとすぐこしあんのあんこを作ってしまうのであった。
「つぶあんが良いよー。絶対つぶあんったらつぶあんったらつぶあん!」
と断言すること十数年、やっと我が家の汁粉はつぶあんになった。良いことだ。
結婚した今、有無を言わさず私はつぶあんの汁粉を作る。幸いだんなもつぶあん派だ。これで息子もつぶあん派に傾倒させれば我が家は安泰なのだ。ぬふふふふ。

蟹炒飯
中華スープ
棒棒鶏
辣白菜
プーアル茶

冷凍庫には、年末に買ってきた大きな蟹の足が8本ほど入っているのであった。
そのうち2本を解凍し、昼飯はカニチャーハン!
豪華だ。まぁ、正月だし。
蟹のほぐし身は皿山盛りになり、それを卵と葱と合わせてだんなが炒めてくれた。スープもちゃんと出来ている。
あとは冷蔵庫に残っていた棒棒鶏の小皿と、辣白菜を出して、簡易定食の風体になった。

豪華カニたっぷりのチャーハンは、口中カニの香りが広がって、なんともシアワセ気分。
さて、あと6本ある蟹足はどうしましょう。やっぱり天津丼かなぁ。

T家にて
 南瓜のサラダ
 スモークサーモンの前菜
 きのこのソテーとカマンベールチーズ with フランスパン
 ビーフシチュー
 キッシュ
 苺のタルト
 スナック菓子少々
 ビール、シャンパン、赤ワインなど、たらふく

本日は、先日の忘年会に引き続き、一人暮らしのT家で新年会だ。
某国に留学中のYと、超多忙な業界で働くNの予定とを合わせる為に、年末年始と集まり集う私たち。
午後6時、T家最寄りのターミナル駅に集合。下北沢という場所が好きな私は、気に入りのアジア雑貨屋に寄り、大きな竹製の籠を買い、別の店で雑貨福袋なども購入し、正体不明な大荷物で集合場所に現れたのであった。せっかく化粧したのに、もうドロンドロンになっている。とほほほほである。

午後6時半過ぎ、私、SちゃんRちゃん、N、Tさんが雁首揃えてビールで乾杯。3時から新宿で別の飲み会に参加しているらしいYは、まだ現れない。
ワンルームマンションの、小さな小さな台所で一人格闘するTさんが、次々とお皿をテーブルに並べてくれる。干し葡萄が入る南瓜のサラダに、マヨネーズ風のソースやケッパーがかかったスモークサーモン。
「キッシュとかは、後がいいよねぇ。あ、チーズ焼かなきゃ。きのこも、食べたい?」
とTさんが何やらうきうきと料理をする間、偉そうにベッドに腰掛ける私とNはビールを酌み交わす。

Yが飲むかなぁ、と買ってきたキリンビールもとっとと空け、Yが来るまで待とうね、と言っていたシャンパンもいつのまにか栓が開いている。
Yに残しておこうか、なんて言っていたサーモンも、とっとと無くなる。
杏露酒ソーダをコップ1杯だけ飲んだRちゃんは、既に耳まで茹でダコのように赤くなっているし、Sちゃんはいつもの顔して炭酸水をカパカパ飲んでいる。酒豪チームと下戸チームで展開される、馴染みの光景だ。
私は自ら飲みたがる酒豪チームだが、すぐに陽気になるし、あっけなく二日酔いになる。貧弱酒豪だ。とほほほほ。

そうこうしている間に、カマンベールチーズ登場。炒めたきのこがグラタン皿に入り、中央にカマンベールチーズ。焼くと、てろ〜んとチーズがとろけ出すそこを、焼いたフランスパンに乗っけて食べる。簡易チーズフィンデュのようだ。お、美味しい。
「Tさん、いい嫁になるよね」
「うんうん」
と今度は赤ワインを開けた私とNはひそひそと言い合う。

午後9時過ぎ。
Yの携帯呼んだところ、
「きゃははははー♪今3軒目〜♪あと1時間で行くよ〜♪♪♪」
とあちらはあちらでへべれけになっていた。
何やら陽気だったYは見捨てることにして(ヒドイ)、皆でメインを食べる。
手作りのビーフシチューにキッシュ。
「冷凍パイシートだし、すっごく簡単!」
とTは言うが、電磁調理器1個だけの小さな台所で色々作っちゃうのは凄いと思う。ビーフシチューにはプチオニオンと人参入り。キッシュはブロッコリーがごろごろ。

飲んで食って、で、デザートまであった。苺のタルト。カスタードクリームたっぷり。こちらも手製だ。気合入りまくりのT。
「もうお腹いっぱいだよー、少しでいいよ。」
「うん、とりあえず皆、細めに切ろうか。」
なんて言っている中、一人
「あ、わたくしは太めがいいです!太め太め太め!」
と自分の体型を誇示するが如く、"太め太め"と叫ぶ女。それは私。
へなへなと、そこへ崩れ落ちるNとSちゃんRちゃんの光景は、懐かしの「8時だよ!全員集合!」の一場面を見るかのようであった。

お開き10時半。
この時になって、ようやく
「今、小田急線に乗っているの〜♪」
とのY。遅いっちゅーの。
かくして、"明日からお仕事、帰還組"の私・SちゃんRちゃんと入れ違いに駅に現れたYはそのまま"明日はお休み、居残り組"のNと合流し、そのままT家に戻っていったのであった。
Tさーん、ロクに片付けもしないで帰ってきちゃって、ごめんねーっっっ!(ここで叫んでも、どうにかなるものではないが)

1/4 (火)
ちらし寿司
お煮しめ
抹茶入り玄米茶

昨日、私が友人とちゃかぽこちゃかぽこしている間、だんなは息子を連れて祖母宅へ年始挨拶に行っていた。
赤飯にちらし寿司、息子用菓子に洗剤に、と沢山のものをいただいてきたようで、朝食は、ばぁちゃん特製ちらし寿司。あとは少々食べ飽きつつあるお煮しめ。

ちらし寿司は、ひじき入り。まいたけ入り。かまぼこ入りで、卵焼き入り。
ちょっと"普通の具"じゃないちらし寿司だった。甘さ少なく、ちょっとすっぱめ。
美味しかったです。

社食にて
 茄子の揚げだし
 タコと大根、里芋の炊き合わせ
 とん汁
 御飯
 緑茶

仕事始めの今日、私は靴ずれしていた。
「よおぉぉぉ〜し!新年っちゅーことで、張り切ってオニューのパンプス!」
と勇んで履いてきた新品のパンプス。今まで履き古していたのと同じメーカー・同じタイプのものなので、問題なぞは出るはずあるまい、と思っていたのだ。
会社に着く頃には、かかとがヒリヒリと痛んでいた。
おそるおそる見ると、赤い。
皮膚が赤いんじゃない。液体が、赤い。
オニューのパンプスの内側が、既に血で汚れていた。
右足のかかとの皮が、べろんちょと剥けている。ひどすぎる。ていうか、そうなる前に気付けよ自分。

で、昼食には遠出もできない。足が痛い。
近場の銀だこへ出向き、おむすびを買って帰ろうと、昼休み早々、会社を出た。
相変わらずたこ焼屋は行列だ。それを尻目に、横の弁当コーナーを覗こうとして、危うく嵌め込まれたガラスに激突しそうになってしまった。
べ、弁当が、無いぃぃぃぃ!
弁当コーナーに弁当が無い、ていうか、弁当コーナーがそもそも無くなっている。
外に飛び出していた冷蔵ケースは消え失せ、大きく開いていた窓口もぴっちりガラスが入っている。
そして、かつてのお弁当コーナーには、湯気を立てて焼かれつつあるたい焼きが並んでいた。銀だこは、「たこ焼&たい焼き屋」に変貌していたのである。
しょうがなく、たこ焼に路線変更し、行列の後ろにつく。
たこ焼台の前では2人の店員が一生懸命たこ焼を焼いている最中だったが、まだ焼けそうにない。3分ほど待ったところで、どうにか少しずつ出来あがり始めた。
うきうきと行列10人ほどの後ろで待つ私。
そこへ、先頭に並ぶおやじの声が響いた。
「たこ焼。10人前、な。」
じゅ、10人前……。

銀だこは、いつも、大抵、行列だ。
人気はある。確かにある。だから並ぶ。だが、それ以上に1つ1つを包む仕種が妙にトロくさいのだ。1個のたこ焼を客に供するまで、1分以上はかかるだろう。いつも思うのだ。「要領、悪いよな〜」と。行列を長くする一端は、確かにあの要領の悪さにあるのであった。わざとそうしているのかと疑いたくなるほど。
10人前を包んでいる間に、10分ほどは経過してしまうだろう。しかもその後には行列9人が更に続いているのだ。
敗北だ。完全敗北。新年敗北。ミレニアム敗北。
よよよよ、と銀だこを後にする私。

悲劇はここで終わらない。

銀だこの向かい、馴染みのパン屋に寄ろうとする。
パン屋は、休みだった。
ならば、とチョウシ屋に向かう。
チョウシ屋も、休みだった。
しょうがなしに、会社前のコンビニに入る。
マシな類のパンやサンドイッチは全部売りきれていた。
今日の世界は、私に味方してくれないらしかった。

とぼとぼと、席に戻る私。
もーいいもんね、そっちがその気なら、今日は昼食抜きだもんね。
私はちょっと怒っていた。

ぷんぷんしながら席に座ると、
「あら、○○(←私の名字)さん、昼御飯、食べたの?」
と同僚のKさんが声をかけてきた。
「食べてないなら、一緒に社食行かない?」
と、一人ではちょびっと行きにくい社食に誘ってくれた。ありがたや。

社食は、いまいち美味しくない。だから私はあまり足を向けない。
同じ会社でも、秋葉原近くの設備ビルの社食は、涙がちょちょぎれる程美味しいビーフシチューなんかが出たりもするが、当ビルは10段階評価で4くらいのレベルだと思っている。定食は480円ほど。会社から半分補助が出るので、240円で食べられる。そう思うと、贅沢は言っていられないのだろう。

本日は、御飯に一品を3つ。
小さな小皿の「一品料理」は手のひらサイズの器に炊き合わせだの冷やっこだのとろろだのと種類が豊富に揃っている。これをいくつか取れば、定食取るよりも量が押さえられるというやつで。
K田さんと2人して、御飯に一品を3つ。
とん汁、 茄子の揚げだし、タコと大根、里芋の炊き合わせを選択した。うむ、ヘルシーだ。
揚げだしは、まぁまぁ。炊き合わせは砂糖が多くて、ちょっとこってりしすぎていた。1.5cmもありそうな、妙に厚ぼったい大根が入ったとん汁は、美味だった。
新年最初の昼食を、社食で食べるというのも悪くない、かな。

会社で
 寿司2個
 海老チリ少々
 牛蒡のサラダ少々
 缶ビール

ドミノピザの
 クワトロ
 ファミリーセット(和風チキン・ポテト・サラダ・コカコーラ)

仕事始めだからと言って、就業時間中に飲み会をするのは許されるのだろうか。
許されるらしかった。
午後5時、終業まで30分を残し、おもむろに各所のシマで宴会がぽちぽちと開かれつつあった。先陣を切ったのがうちのシマだなんてことはちょっとだけヒミツにしておく。
つまみは全てデパート仕入れ。買い物部隊が4時半頃に銀座松屋デパートに赴き、R1/Fのサラダやお寿司、フライなどを購入してきたのであった。豪華じゃのぅ。
で私は終業時間ちょっとまで参加。ビール飲みつつ、並べられたつまみをちょっと頂いて退散。

ビールをあおった後で、早足で歩いて自転車なぞにも乗ったもんだから、帰宅後に居間に座り込んでへろへろになってしまう。
ほげげーっと座っていると、30分ほどしてだんなが帰ってきた。
「ビール、飲んじゃったよ。夕飯、どうしましょ?」
と聞くと、
「ジャンクな気分だからピザを取ろう。ピーザー!」
と彼はジャンクに飢えていた。
実のところ、私もジャンクに飢えていた。
正月料理が続くと、なんちゅーかこう、「悪い油と塩がたっぷり入っているんです」的食物を摂取したくなる。現代人の性でありましょうか。

そうこうして、ピザ。今日はドミノから「クワトロ」を購入してみた。テリヤキチキン、ハムとパイナップル、ベーコンと茄子、帆立とイカ、の4種類のピザが1枚の上に90度ずつ展開されている。山盛りポテトにぎらぎら光るフライドチキン。そしてコカコーラ。あああ、ジャンクだ〜。

1/5 (水)
田舎汁粉
お赤飯
お煮しめ
抹茶入り玄米茶

汁粉がたっぷりある。煮しめもまだまだある。お義母さんから貰った赤飯もまだ大量にあるし、どころかおばあちゃんから貰った赤飯まである。
まだまだまだまだ正月気分のせりあ家台所なのであった。
で、本日の朝食は汁粉と赤飯の二本立て。汁粉のお餅は1個にして、赤飯も小さめの茶碗に一杯。
汁粉、特別甘くしたつもりは無いのだが(でも砂糖が250g位入っている)、だんなはこの甘さが辛いようで、煮しめをつまみながらゆっくりゆっくり食べていた。
「脳天に突き刺さる甘さだなぁ……」
と呟いた後、
「汁粉食べながら、さぁ。蓮根は食べるべきじゃなかったな、と思う……」
と悲しそうな声で彼は言った。

煮しめの蓮根は、今回参考にしたレシピによって甘酸っぱく酢と砂糖で煮られていたのであった。
汁粉に酸味は厳禁だったようだ。確かに、それは口の中が不味そうである。

ひじき御飯
牛肉のオイスターソース炒め
青梗菜と干し海老のお浸し
辣白菜
栗きんとん団子

ひっさしぶりのお弁当。
やっぱり自作の弁当が一番カロリー低いだろうという、ダイエット対策も兼ねて冷蔵庫掃除。

年末に作ったひじき煮は御飯に混ぜて、栗きんとんは手でくるくると丸めて弁当箱の隅っこに入れてと、密かに正月残り物を弁当に詰める私。
おかずは中華風。これも年末に大量に作られてい辣白菜を詰め、昨日ちゃちゃちゃと作っておいた青梗菜のお浸しも詰め、あとは肉を炒めるだけ。これも昨日下味をつけておいたやつだ。
醤油とオイスターソースと塩胡椒と水と油と片栗粉を適当に放り込んで練り合わせて一晩おいた牛肉を、カンカンに熱したフライパンで一気に焼く。
こうして振り返ると、今朝私がしたことは肉を焼くだけだったりして。後は弁当箱に詰めるだけ。なんて簡単なんだ。

こうして出来たお弁当。だんなのは大きく、私のは小さく小さく。
昼休み蓋を開けてみると、今朝の美しいままの盛り付けで弁当が顔を出した。唯一心配だった、
"栗きんとん団子が辣白菜の汁吸って酸っぱくなる。あるいはお浸しの汁吸って油っぽくなる"
という事象も発生しておらず、それぞれ美味しくいただけた。
やっぱり自作弁当は、ええのぅ。

焼き餃子
まぐろの刺身
肉団子入り中華スープ
御飯
よなよなエール、麦茶

豚ひき肉が冷蔵庫の奥で眠っていた。
「餃子、餃子、餃子♪」
とだんなが12/29に買ってきたものだ。購入後、1週間。氷温室で半分凍っていた状態だったとはいえ、さすがにヤバい。……というので、昨夜、一生懸命タネを仕込んでいた東京都のペンネーム"餃子大好きっ子ちゃん"30歳の夫である。

そして午後7時。私が一人で餃子を8個ばかり包み終えたところでだんなが帰ってきた。
「あ、もう包んでる包んでる」
と何やらパタパタ動きだし、肉団子スープを作り始めたりしている。なんか燃えている。餃子を前に「我ここに在り」、という雰囲気だ。よくわかんないけど。

で、約30個の餃子が完成。
「食べたいと思う人が、食べたいものを作る」
のせりあ家の掟に従い、餃子はだんなが焼くことになっている。
本日は鬼気迫る焼き上がりだ。皮はパリパリ、裏はこんがりキツネ色、しかもフライパンから見事に綺麗にはがれ、大皿に美しく餃子が並んだ。売り物と言っても通用する、見事な出来映えだ。すばらしい。そして、美味しい。
カリカリとした皮を囓ると、中からほこほこした具と肉汁と油がじゅわ〜んと出てくる。にんにくの香り、肉の味。皮の歯触り。餃子もやっぱり悪くない。

けど、3週間に1度くらい、目をキラキラとさせて
「おゆきさん、そろそろ餃子、しない?餃子餃子餃子」
と迫ってくるだんなの熱意はちょっと怖くて、いつも
「えええ〜……」
と困ってしまう私なのであった。

1/6 (木)
お赤飯
デンジャラスお煮しめ
デンジャラスかまぼこ
栗きんとん
抹茶入り玄米茶

年明け6日目。
私 「もう、正月飾りって外すもん?あ、まだいいのか、"幕の内"前だもんね〜」(←松の内だ)
と朝っぱらからどうしようもない天然ボケをふりまきつつ、未だに続く正月料理。そろそろトーストとか食べたいぞ。

6日目ともなれば、そろそろ食卓がデンジャーな雰囲気に包まれる。
6日目の煮しめ、6日目のきんとん、6日目のかまぼこ。既に煮しめの一部、別煮してあった筍は昨日のうちにさようならする羽目になっている。
次は里芋か。かまぼこか。

「かまぼこ、だいじょぶ?」
「……うん。」
「さといも、だいじょぶ?」
「……うん。」
と、私と息子が口にする前に、だんなに毒味させる酷い私である。

煮しめはなんとかまだいけた。僅かに残った分は、混ぜ御飯にでもしてしまおう。
3切れ残っていたかまぼこも、これですべて無くなった。
砂糖たっぷりで当分悪くなりそうにない栗きんとんも、ぼちぼち少なくなってきた。一安心。

後、正月前後に準備して残っているものは、
蟹(冷凍してある。もうすぐ食べる)・中華粥(12/29に作ったやつ。冷凍してある)・ドミグラスソース(クリスマスのときの。たっぷりある。冷凍してある)
"づけ丼"用のづけ(けっこうヤバい。今日食べる)・赤飯(まだ1回分ある)・栗きんとん(あと2回分くらい)・牛肉切り落とし(12/29に買った。ちょっとヤバい)・鶏肉(12/29および12/31に買った。半冷凍状態だが相当ヤバい)・辣白菜(かなり前に作った。漬物だから、まぁいいや……)
三つ葉(変色し始めた。ヤバし)・香菜(こっちも元気がなくなってきた。ヤバい)・白菜(山ほどある。どうしよう)・蓮根(茶色くなってきた。とほほー)

↑何だかすっかり、自分の為の備忘録。
残り物処分月間はまだまだ続く。

築地 木村屋ペストリーショップ
 チャバッタ
 日替わりスープ

昼休み直前、外に出ていたので社に戻る途中木村屋ペストリーショップに寄り道。
今年初木村屋。初サンドイッチ。初スープ♪

中で食べる時間は無いので、冷蔵ケースに収まるサンドイッチを物色。あれこれ見ていると、馴染みのそばかす顔のキュートな店員さんが、
「本日のおすすめパンです!どうぞ〜」
と結構大きな2切れのパンを差し出した。くるみパンと、バターパン。ふわふわとバターの香りが漂うパンが美味だったので、明日の朝食用に1個購入。昼食用には"チャバッタ"という風変わりなネーミングのサンドイッチを購入。「ふわふわオムレツ、カリカリベーコン、チーズ入り」と書いてある。日替わりスープもいただく。テイクアウトは250円なり。

社に戻ると、丁度鐘が鳴ったところだった。
席について、まだあつあつのスープの蓋を開ける。本日は……オニオンスープエスニック風(←勝手に命名)。玉ねぎを、炒めて炒めて炒めて炒めて炒めたのです、という感じの、トマトピューレも香る茶褐色のスープに、ウィンナーやキャベツ、そして溶けかけた玉ねぎがたっぷり入っている。タイ料理屋でかぐような香りがほのかに漂い、粗挽き胡椒がガリガリと入っている。スプーンもぬかりなく袋に入っていて、駆使しながらはふはふ言いつつ頂戴する。ここの、味も具も、どこもかしこも暖かなスープはやっぱりサイコーに美味しい。家の近所だったら毎日買って飲みたいほどだ。いや、もう、マジに。

サンドイッチは、歯ごたえのあるとうもろこしの粉入りのバゲット風パンの間に具が入っている。甘めのふわふわオムレツ、ベーコン、レタスにきゅうり、ポテトサラダにセミハードチーズ、あとはカッテージチーズ。外から見た感じは派手ではなかったのに、良く見るとパンとレタスの隙間にハーブ入りのマヨネーズソースのようなものが入っていたりする。相変わらず侮れないサンドイッチだ。
一度手に持つと、具が落ちそうで二度と離せない状態になったまま、片手でサンドイッチ、片手でスープ入りのカップを持ち、がつがつ食べる。

さて、「チャバッタ」。
聞きなれない言葉だ。帰り道、忘れてしまいそうなこのパンの名前を「チャバネゴキブリとバッタ。チャバネバッタ。チャバッタチャバッタチャバッタ」と、あんまり美しくはない空想を交えつつ口の中で唱えながら袋を持っていたのえあった。
知らない事は、調べなきゃ。

チャバッタ。すなわち「Ciabatta」。イタリア語でスリッパを意味する、北イタリアのパン。軽く、あっさりした白いパン。オリーブ油とローズマリーの香りが独特で、オリーブ油に浸して食べると一層旨い。
……のだ、そうだ。(インターネットで調べたの)
横に両断し、具を挟んでサンドイッチにして食べることが多いらしい。
おう、また一つ利口になってしまった。

づけ丼
青梗菜と干し海老のお浸し
煎茶

牛乳で飲むお酒 イチゴ

今日から明日と、だんな広島出張。
「ぷよまん、買ったよー」
「生牡蠣も、送るよー」
等々の、何故か食べ物に関するものばかりの報告をいただきつつ、息子と2人の夕御飯。
正月用まぐろのサクの1/3程を"づけ"にしておいたものを使用して、づけ丼。御飯にづけを乗せ、海苔と胡麻をたっぷりかけるだけ。山葵も少々。
さらさらと丼と作り置きしていた副菜と茶をいただいて、何だかヒマになる。

で、"牛乳で飲むお酒 イチゴ"を取り出し、一人宴会。
サントリーのこのお酒、CMを見てからず〜っっと気になっており、数ヶ月もたったころようやく見つけて買ってきたのだった。折しも友人達との新年会の日。皆に呆れられつつ、イチゴとコーヒーを2本ずつ、ブルーベリーと白桃は1本ずつ、計6本の瓶を抱えて帰宅したのであった。
このお酒1に対し、"新鮮な牛乳"2を加えよ、とある。
コップに作り氷を浮かべると、如何にも美味しそうなピンク色のお酒が出来上がった。
色のメルヒェンさに騙されながら飲んでいると、結構酔う。アルコール度数12度程度なので薄めるとビール程度だと思うのだが。
「あれ?あれあれ〜」
と一人怪しく上機嫌な自分であった。

1/7 (金)
トースト
ホットミルク

さーて、朝食だ。……と思った途端、
昨日木村屋ペストリーショップで購入したバターパンを会社に忘れてきたことに気がついた。
そして、仕方なしに冷蔵庫に残るパンを焼き始めたところで、
「今日は七草粥を召し上がっている方も多いと思います〜」とテレビの音声が耳に届いた。

せっかく買ったパンを忘れ、今日が七草の日であるということも忘れ、何やってんだ自分状態。
トースト焼いて、牛乳あっためてちょっと砂糖入れて、で簡単朝御飯。とほほほー。なさけなかー。

近所の喫茶店の
 エッグ・チキンサンド
 コーンスープ

「今日は、パン」
と会社を出て、
「具沢山のサンドイッチ」
と思い立ち、チョウシ屋に向けかけていた足を近所の喫茶店へと方向転換。

喫茶店には店頭に小さなテイクアウトコーナーがあり、昼にはここでサンドイッチを売っている。コーンスープもテイクアウトが200円。
「ツナ・チキン」「ポテト・チキン」「ポテト・ツナ」などと様々な組み合わせでパックになっているそれらの中から「エッグ・チキン」を選択。スープも貰って、寒い道を会社に帰る。

ここのサンドイッチは、でかい。でかいと言うより、分厚い。4枚切りくらいの分厚いパンの間に、パンよりも厚く具が入っている。そのボリューム感を私は愛しているのだ。
そして具もパンと同じくでかい。卵サンドはゆで卵を適当にざっかざっかと切った感じだし、鶏肉を細かくして野菜やりんごと混ぜ合わせてたチキンも具がおおざっぱな切り方になっている。この全体的に漂うおーざっぱさが、悪くない。
そしてスープだ。マクドナルドスープよりもどろりと濃厚で、こってりこってりしている。ちょっとシアワセ。

鶏肉と豚肉のクリーム煮
青梗菜と干し海老のお浸し
牛肉とワカメの中華スープ
混ぜ御飯
よなよなエール、麦茶

ぷよまん(カスタード)
抹茶入り玄米茶

だんな、広島出張より帰宅。
ここぞとばかりに冷蔵庫の中身を掻き出して、盛大に残り物処理。
クリスマス頃から残っていたエバミルクで中華風クリーム煮を作成。残っていた鶏肉の塊を2個出して……1個が豚肉の薄切りだったことに気が付いた。当初「鶏肉のクリーム煮」の予定であったのを、そのまま「鶏肉と豚肉のクリーム煮」にして問題解決(本当に解決なのか、それは)。
同じく冷蔵庫の隅に残っていた牛肉は中華スープに加工し、鍋にず〜っと入っていたお煮しめの残骸はみじん切りにして混ぜ御飯に。

かくして豚肉鶏肉牛肉と肉3種を取り混ぜた豪華だか何だか分からない夕食が出来上がった。
よなよなエールを開けて、だんなの出張帰還をお祝い。かなりあったように思えたおかずも、スープも御飯も、それは綺麗に無くなった。うむ、旨かった!。

デザートは「ぷよまん」。
株式会社コンパイルの本拠地広島名物、ぷよぷよまんじゅう略して「ぷよまん」。
冷蔵の広島お好み焼きと「ぷよせん」(←ぷよぷよせんべい)、「ぷよまん」、「ぷよぷよストラップ」、そして明日宅配便で届く予定の「生牡蠣20個」がだんなのお土産。食べ物以外はストラップだけかい!という感じだが……まぁ、いいや。

1/8 (土)
広島風お好み焼き
日本茶

朝食はだんなの広島出張土産。
なんでも空港に売っていたという、広島風お好み焼きのチルドパックというやつだ。真空パックに入った2枚のお好み焼きを"電子レンジあるいはフライパンで温めよ"とある。おたふくソースとおたふくマヨネーズ、胡麻に青のりの袋が添付でついてきている。

フライパンであっためたお好み焼きを大きな皿に乗せ、おたふくソースとマヨネーズをたっぷりかけると、それなりに本格派になった。薄い生地の間に卵焼きといか天、キャベツと焼きそばが山盛り入っている。甘ったるいおたふくソースの味と相まって、「ああ、広島風……」と妙な感慨に浸ってしまう。うう、本場に行きたいなぁ。

ファーストキッチンにて
 伊達鶏竜田サンド
 じゃがバタポテト
 クリスピーチキン
 アイスカフェラテ

本日は親子揃ってボーリング。3ゲームをこなし、私は人生初めてのスコア100点台をゲットした。ヘタすぎ、自分。
で、おやつ代わりにボーリング場そばのファーストキッチンで一休み。
ファーキチは、行く度に見たことのないメニューが増えている(行く頻度が低いからだけかもしれないけど)。今日は「伊達鶏竜田サンド」なる見慣れぬシロモノがあったので、これを注文。ポテトにも4種類ばかりバリエーションがあったりして、"じゃがバタ"なる味を試すことにした。
紙袋にシーズニングソルトを入れて、ポテト入れてしゃかしゃか振って味つける、ファーキチポテト。以前食ったバジルはまぁまぁだったが、じゃがバタは塩からすぎた。うぬぬぬぬー。

生牡蠣
牡蠣のオーブン焼きバジルバターソース
ゆで蟹
お茶漬け
日本酒(神亀生酒)

広島から空輸で届いた生牡蠣と、年明け前にアメ横で買ってきた冷凍蟹を並べて「蟹と牡蠣の夕べ」。
殻付きの牡蠣を必死で剥くだんなの横で、私は蟹を解凍し、バターとジェノベーゼペーストを練ってソースを作る。大きな皿2枚に殻を敷いた牡蠣を並べ、レモンもくし切りにし、柚子醤油を準備し、日本酒を片口に移し、宴の開催。

潮の香りがする牡蠣は新鮮で、だがそれ故に生臭くもあった。レモンを絞り絞り生牡蠣をいくつもすする。日本酒もすする。
そこへオーブンに放り込んでいた牡蠣も焼き上がる。口が開いたところにバジルバターをたっぷり乗せて再びオーブンで1分ほど。とろりとバターが溶け、半生の牡蠣がじゅくじゅく言っているところをいただく。お、お、お、美味しいじゃないかっ!
これまで
「生牡蠣だよ、やっぱ」
「そうそう、レモンだけをちろりとたらして、ちゅるる〜っと」
などと言っていた我らであったが、オーブン焼きを一口食べてからは
「オーブン焼きがいいねぇ、牡蠣は」
「全部焼いちゃえ、全部にバジルバター乗せて」
と意見が180度転換する。

牡蠣が焼けるまで蟹を食べ、牡蠣が焼けたら牡蠣を食べ、合間には日本酒を着実に減らし、そうこうして立派な酔っぱらいが出来上がったのであった。

1/9 (日)
ぷよまん カスタード
ぷよせん
牛乳

朝。唐突に
「今日はジェイドガーデンに行こう!」
と盛り上がりはじめてしまった私たち。
要因は昨夜の「チューボーですよ!」のお題目、"チャーシューまん"に他ならない。
「チャーシューまんだぁ……」
「お、美味しそうだねぇ……」
と目をキラキラさせながらテレビに釘付けになってしまったのがいけなかった。
とりあえず、カスタード入りの"ぷよまん"を囓り、歌舞伎揚げの味がする"ぷよせん"を噛み砕き、いざいざ11時半開店の翠園酒家に急ぎ向かう。

翠園酒家にて
 四寶鶏扎 : 鶏肉と腸詰の湯葉巻き蒸し
 いかゲソの蒸しもの
 コーン団子
 明爐叉焼飽 : チャーシュウ入りまんじゅう
 筍尖鮮蝦餃 : 海老蒸し餃子
 鮮蝦韮菜餃 : 海老とニラ入りの蒸し餃子
 中華正月餅
 安蝦咸水角 : 干海老入りもち米の揚げ餃子
 密汁叉焼酥 : チャーシュウ入りパイ
 [虫豪]油鮮竹捲 : 野菜の湯葉包み牡蠣ソース煮
 皮蛋痩肉粥 : ピータンと豚肉入りのおかゆ
 ふかひれ入り蟹肉のスープ
 小龍包
 香煎肉餃子 : 豚肉入り焼き餃子
 酥皮蛋撻仔 : カスタードパイ
 時菓凍布甸 : 果物入りプリン(マンゴプリン)
 冷たい豆腐のシロップがけ
 プーアル茶

11時45分頃、店に到着。まだ席はあまり埋まっていない。
1階の壁際の席に案内されると、既にテーブルにはお茶のポットがおかれていた。蓋を取ると強いジャスミンの香り。ジャスミンティである。
いっかーん!飲茶には何がなんでもプーアル茶でなければならないのだっ!
と早々にお茶をプーアルに取り替えてもらう。甘辛いチャーシューまんの中身も、こってりした咸水角(ハムスイコク)もプーアル茶あってこその美味である。あの臭くて黒いお茶を飲まなければ飲茶している気分にならない。

翠園酒家の土日はワゴンスタイルの飲茶が終日供されている。店内を蒸しものワゴン、焼き物ワゴン、揚げものワゴン、粥ワゴンにデザートワゴンといった様々な種類のワゴンがゆったりゆったり回っている。客はそばのワゴンを呼び止めて好きなものを貰い、あるいは"デザートワゴン、ちょっと来て"と側の店員に頼んでワゴンごと来てもらったりする。気分はバイキングだが、そう思っていると会計時に大変痛い目に合う。けど、まぁ、いいのだ。

席について早々、蒸しものワゴン1号がやってきた。餃子・焼売以外の蒸しものが8種類ほど乗っている。鶏扎(カイザー)にいかゲソ、コーン団子にチャーシューまんを素早くいただく。もう、空腹極まっている私たちは、血走った目でテーブルの上の4つの蒸籠を眺め、早速次々と平らげていく。以下、私たちの胃袋に収まった美味なる点心の数々。

 四寶鶏扎 : 鶏肉と腸詰の湯葉巻き蒸し
こってりと旨味の塊のような腸詰が肉などと共に湯葉に包まれている。噛むと肉汁がじゅわわ〜。旨味がじゅわわ〜。鶏肉の脂もじゅわわ〜。
「ひゃ〜、カイザーだねぇ。」
「そうそうこれだ、これだ、これだよぅ〜。」
と意味不明な言語を発しつつへらへらと笑い合う私たちである。旨い。旨すぎる。人間、旨すぎると意味不明になる。

 ゲソの蒸しもの
ワゴンで蒸籠を覗き込んだだんなが、ぱっと顔を輝かせながら取ったもの。いかの足がごろごろと小皿に入り、塩味強めのスープが底に溜まっている。酒が欲しくなる甘辛い味。いやーん、美味しいわ。

 コーン団子
息子用に貰ってみた……つもりだったが食べたのはほとんど自分。
豚肉団子の周囲に粒コーンがごろごろまぶされたものが皿に盛られ、湯葉が敷かれている。豚の塩気とコーンの甘さが良い感じ。

 明爐叉焼飽 : チャーシュウ入りまんじゅう
ほとんど息子に食べられた。甘辛いチャーシューと、とろとろしたあんが、むがーっと口を開けた饅頭の中に詰まっている。
湯気を立ててあつあつのそれを指先で持ち、まずは2つに割る。で、左右見比べつつ、主に右手側の方をはぐっといただく。ふわふわの皮部分とこってりしたチャーシュー部分を味わいつつ、続いて左手側をぱくり。而して右手側もぱくり。最後に左手側をぱくり。計4口で食べるのが望ましい……とか勝手に決めている私である。惜しむことなく、がぶりがぶりと食べねばならない。至福。

 筍尖鮮蝦餃 : 海老蒸し餃子
通称「蝦餃(ハーカウ)」、海老餃子。浮き粉を使った半透明の皮の中に、海老ぷりぷりのあんがみっちり詰まっている。この店のは一層はちきれそうな程皮にあんが詰められていて、たまらない。

 鮮蝦韮菜餃 : 海老とニラ入りの蒸し餃子
「蝦餃」そっくりな、でもこちらはニラ入り。

 中華正月餅
焼き物ワゴンを覗いていたら、見慣れぬ赤い餅状のものが大根餅の奥に並んでいた。
「中国のお餅。正月しか出さないのヨ」
と中国人おねーちゃんがおっしゃるので、試しにいただいてみた。ワゴン付属の鉄板で、その場でジュージュー焼いてくれる。
出てきたのは、10cm×7cmくらいの餅が3枚。小さなつぶつぶの入る、赤褐色の餅だ。食べると濃厚に甘い。小豆か赤豆か、あんこに似た味がする。不味くはなく、美味しい範疇のものだけど……お腹にたまる。
もっきゅもっきゅもっきゅと歯に絡んでくるそれを噛み砕いていると、何やら懐かしい感覚がする。お、覚えがある味だぞ。なんだこれなんだこれ。
「そ、そうかぁ〜っ!これってういろうだぁ〜っ!ういろう味だぁ〜!」
ちょっと脱力するだんなが目の前にいた。

 安蝦咸水角 : 干海老入りもち米の揚げ餃子
ハムスイコク。私の大好物。
ワゴンサービス飲茶においては、揚げ物は基本的に厳禁である。焼き物のようにその場で焼いてくれるわけじゃなく、ちょっと前に揚げられたものがぐるぐる店内を回っているので、どうしても揚げたての風味より劣ってしまうからだ。でも……好物のハムスイコクは食べたい。食べねばならない。
ここのハムスイコクは甘味が強い。干し海老の香りが濃厚で、表面カリカリ、中はモチモチ、中身はとろろん、としている。このハーモニーが、他の点心では絶対味わえなくて、私はこの点心に目下大ハマリなのであった。3つ皿に乗るそれを、当然私は2ついただく。あああ〜、ハムスイコク専門ページを作ろうかしら。題名は「すきすきハムスイコク」(←やめなさいって)
(「これを読んで、Rちゃんちゃんがハムスイコクを食べたくなる方に1票」と横でだんなが言っています。どうでしょうか>Rちゃん)

 密汁叉焼酥 : チャーシュウ入りパイ
ここまで数品も食べておいて、
「やっとエンジンがかかってきたねぇ」
「揚げものもバッチこーい!って感じですか?」
などと言っている自分たち。揚げ物ワゴンにチャーシューパイがあるのを見つけ、これもいただく。
サクサクの皮の中に、チャーシューまんと同じくこってりと甘辛いチャーシューが詰まっている。噛むとすぐに何層もパラパラと砕けていきそうなパイが、チャーシューまんとはまた違った美味だ。揚げたてはもっと更に旨いかもしれないと思うと、ちょっとジタバタしたくなる。

 [虫豪]油鮮竹捲 : 野菜の湯葉包み牡蠣ソース煮
湯葉巻きもの2度目。今度は肉の大きな塊などは入っていない、椎茸や筍の香りがするもの。オイスターソース風味のたれがとろんと染み込んでいる。茶と共に箸が進む。ポットの蓋をずらしておいたら、また新しいプーアル茶がやってきた。

 皮蛋痩肉粥 : ピータンと豚肉入りのおかゆ
粥ワゴン通過。すかさず呼び止める。1種類のお粥と1種類のスープ。そして2種類の汁粉がワゴンの中で温められている。「黒胡麻の汁粉」と「蓮の実入りの汁粉」。どちらにもちょっと心惹かれるものの、まだデザートの気分ではないので粥をいただく。
香菜好きの私の為に、
「あ、香菜多めでお願いします。」
とだんながリクエストしてくれた。
出てきたのは、粥皿に豚肉、皮蛋、揚げワンタンが盛られる上にこれでもかと香菜が表面を覆い尽くしたものだった。周囲中にあの香菜の香りが広がる。大好物の香菜と皮蛋の香りが粥と合わさり、ところどころ入るワンタンの皮がカリカリと楽しい。

 ふかひれ入り蟹肉のスープ
粥をすすっていると、トレイに蓋付き陶器がいくつか載ったものが回ってきた。
「ふかひれスープです。蟹肉入り。」
との言葉につられて、思わず1つ。てろん、と濃度の高いスープにふかひれヒラヒラ。蟹肉ごろごろ。なんちゅーか"高貴"な味だ。しみじみくる旨さである。器と同じ材質の、小さな蓮華を使って恭しくいただいたけど、果たしてこの料理はいくらなのか。ちょっと怖い自分。

 小龍包
小龍包はワゴンでは回ってこない。注文を受ける度に奥で蒸して持ってきてくれる。注文してから20分程度でやってきたそれはスープたっぷり。蓮華で持ち上げて、黒酢漬けの生姜を乗せ、大口開けて一気にいく。つるりとした皮とスープ、肉あんの塊が良いバランスで混ざり合って、ふにゃふにゃふにゃ〜っと身体の力が抜けそうになる。

 香煎肉餃子 : 豚肉入り焼き餃子
粥を堪能している時、何時の間にかだんなが追加で頼んでいた焼き餃子。
ラーメン屋の餃子とは似て非なる、小ぶりでパンパンに身の詰まった餃子が3個やってきた。底と側面にこんがりと焼き目がついている。あんには海老も入っており、ますます面白い。
「これに黒酢をつけると、……んもおぉぉぉ〜」
と何やら前でだんなが悶えている。旨かったらしい。

 酥皮蛋撻仔 : カスタードパイ
やっとデザート。当然「蛋撻(タンタ)」を最初にいただく。1皿3つ入り。
親指と人差し指でわっかを作ったくらいの小さなタルトに水っぽくてコンデンスミルクっぽくて卵っぽい生地がぷるんと固まっている。ふるふるとした中身と、サクサクほろほろと崩れる皮部分。ポルトガルの"エッグタルト"とは全く違う、これこそがタンタだ。こうでなくては。この小さな物足りなさが切なくていいじゃないか!
……と言いながら追加でもう1皿取ってお土産用に包んで貰っているし。ついでにチャーシューまんも土産用にして貰っているし。

 時菓凍布甸 : 果物入りプリン(マンゴプリン)
とどめにマンゴプリン。メニューにも載っていなかったけど、言ったら持ってきてくれた。
今回のは……前回と比べると今ひとつ。詳しくはマンゴプリン専門ページにて。

 冷たい豆腐のシロップがけ
蛋撻を注文してから、何故か私たちのテーブルの横にはデザートワゴンが横づけされていた。私の右手から10cmも横にガラス扉があり、中には揚げ胡麻団子や蛋撻がみっちり並んでいる。上には「豆腐花〜」の文字がついた大きな桶が。あれこそデザート豆腐である。
目の前で、他のテーブル用にそれをすくっているのを見て、ついついついつい(私の人生はいつも"ついつい"がつきまとう)1ついただく。
ガラスの透明椀に茶色がかった花の香りのシロップを入れ、金属の平たいヘラで桶から豆腐を3すくい4すくいして入れてくれる。味はまんま豆腐そのものだ。だが、いい香りのシロップがかかると不思議とデザート然になる。
つるつると気持ちいい舌触りの豆腐を甘いシロップと一緒にたいらげるとさすがに満腹になった。

さて、今日のお支払い。お持ち帰りの2品を含めて、なんと合計16000円。
ちょ、ちょ〜っと食べ過ぎちゃったかなー。わははははー。

松尾牛のステーキ
鎌倉山の
 温野菜付け合わせ
R1/Fの
 ラディッキオと焼きチーズのサラダ
 マグロとポテトのサラダ レモン風味
コーンスープ
御飯
ビール
カフェオレ

昼食後、銀座のデパートで食料買いだし。
三越の肉屋のおっちゃんの口車に乗せられ、ステーキ用松尾牛を購入。それに合わせて付け合わせやサラダも整え、帰宅。
御飯を炊いてスープを用意し、肉を焼けば手軽だが妙に豪華な夕飯になってしまった。ステーキのお供は、何故かコーンスープでなければならないと思う。今日も当然コーンスープ。

R1/Fの月代わりサラダ、今月はアリス・ウォーターズ シェフ。サンフランシスコに「シェ・パニーズ」というレストランを構える料理人だという。真空パックされた各種食材がまとめられていて、2種類を購入してきた。
添付リーフレットによると、今月のサラダはこんな感じ。

 ロメインレタスのサラダ美しい緑のドレッシング
フレッシュな素材を、シンプルに料理する。
まさにアリス・ウォーターズシェフの理念そのものと言えるサラダ。
無農薬で育てたロメインレタスやハーブのみずみずしさ、立ち上がる香りの鮮烈さ。
野菜のチカラで身体がきれいになっていくような、気がします。

 2種類の柑橘とウイキョウのサラダ
柑橘類の甘酸っぱさ、ウイキョウのシャキシャキ感を楽しむサラダ。
サッパリとしたおいしさは、魚料理と組合せる一品にぴったりです。

 ラディッキオと焼きチーズのサラダ
野菜のほろ苦さとゴートチーズのコク、そしてローストしたクルミの香ばしさ。
個性的な素材が調和した、大人の味のサラダです。

 マグロとポテトのサラダ レモン風味
たたき風マグロに、えっ!ポテト?日本人には思いもよらない組合せが、
風味豊かなサラダに仕上がりました。
アリス特製のオリーブ、そして塩漬けレモンを使ったドレッシングが、とても爽やか。

1つ700円前後のサラダはちょっと(いや、かなり)高価だ。
でも、今日選んだ2種類はかなり美味しかった。野菜盛って〜、ドレッシングかけて〜、くるみを乗せてパン粉をふって、チーズを焼いて盛りつけて〜、という工程も何やら楽しかったし。うむ、また買ってこよう♪