食欲魔人日記 00年5月 第5週
5/29 (月)
ピーマンとベーコンのサッと煮withポーチドエッグ
茄子の味噌汁
御飯
アイス烏龍茶

昨夜のピーマン煮込みが、なんだか大量にあるのである。
夕飯に食べて、お弁当に詰めて、それでもまだ余っているので朝御飯にも出しちゃう。さすがにピーマン5個も使ったらちと多かっただろうか。
コンソメスープを少々足してスープのようにして、卵を割り落としてみる。スープに浮かぶ卵は、黄身がとろりと半熟状態、良い感じ。

御飯に味噌汁も出して、窓全開にして朝御飯。
暑い。暑すぎる。7時の段階で7月上旬の妖気……じゃない、陽気なのだとNHKでは言っている。
そろそろ味噌汁もアツアツのを飲むのが苦しくなってきた。ふぅ。

豚肉のしょうが焼き
コンビーフ入りポテトサラダ
ピーマンとベーコンのサッと煮
海苔ふりかけ御飯
麦茶

しばらくぶりのお弁当。メインのおかずは玉ねぎたっぷり豚肉の生姜焼き。
奥には昨日から食べているピーマンの煮物を詰めて、その手前にポテトサラダを詰めることにする。皮剥いたジャガイモをレンジで4分チンしてつぶし、マヨネーズとコンビーフ混ぜるだけの5分おかず。御飯を入れれば、お弁当の完成。所用時間20分。

お弁当のおかずに、生姜味のものは嬉しい。甘辛い炒め物も嬉しい。だから生姜焼きはとても嬉しい。
きっとだんなもそう思ってるはずなんだわ、と思いながらお弁当ぱくぱく。

"貧乏人のパスタ"
アイスカフェオレ

自家製マンゴプリン

「"貧乏人のパスタ"が、食べたあぁぁぁぁい!」
と無性に思う。

この妙な名前のパスタ料理、使うものは卵。ペコリーノ・ロマーノ。ロングパスタに塩に胡椒。オリーブ油。それだけ。
イタリア一般家庭には必ず常備されている、これだけのものを使って作れるパスタなので"貧乏人のパスタ"……なのだそうだ。

「ペコリーノ・ロマーノ」とはイタリア産の羊乳を原料とする硬質チーズの一種。「ペコリーノ・トスカーノ」などというのもあるらしい。独特のケモノ臭さと塩辛さを持つこのチーズは、「貧乏人の」なんて言われてしまう割には結構な値段がするし、しかもあまり売っていない。全然「貧乏人の」チーズなんかではないのだった。……日本では。くそぅ。

で、その"貧乏人のパスタ"。
パスタをグラグラ茹でている横で、まずはチーズをガリガリと山盛りたっぷり挽いておく。ついでに中華鍋にお玉1杯くらいのオリーブ油を熱し始め、半熟の"揚げ卵"を人数分作る。油で泳がせた目玉焼き、みたいなもの。半熟に揚がったそれはとりあえず横に除けておいて、続いて更に卵を人数分、油に投入する。タイミングを合わせて、この卵も半熟になったところで茹であがったパスタを鍋に投入。卵を潰して絡めつつパスタと油と卵を絡め、ついでに挽いたチーズも投入し胡椒もガリガリ投入する。チーズも胡椒もたっぷりと。

適当に絡んだところでお皿に盛って、最初に作った"揚げ卵"を乗せて、ここでもチーズガリガリ胡椒ガリガリ。チーズが熱でへなへなへなへな〜と緩くなっていくところをすかさず食べる!簡単な材料の割には妙にボリュームのあるパスタだ。油にチーズに卵。ニキビよ現れよ!吹き出物よいでい!という感じですか。

「こういうパスタってさぁ。際限なく食べられちゃうのよね。」
山盛りのパスタをもっきゅもっきゅと食べながらだんながおっしゃる。そういうパスタもこういうパスタも、いつも君は際限なく喰ってるような気がするけど、それは気のせいだろうか。

そして、デザートにはアップルマンゴーを用いた自家製マンゴプリン。ちょっと柔らかで濃厚で美味でございました。

5/30 (火)
ツイストドーナツ
クリームドーナツ
アイスカフェオレ

昨日、近所の生協の前に"伊藤製パン"のワゴンが出ていたのであった。
上には、ごろごろと砂糖にまぶされたパンが山盛りになっている。1つ80円。4個300円。思わず駆け寄って、ドーナツ5つ買ってきた次第。
だんなが2個に私も2個。息子は1個。ここで、「私は1個」とかにしておけばダイエット気概が表明できそうなものなんだけど……ツイストドーナツもクリームドーナツも美味しそうだったのだ。「私を食べて♪」と言っていたのだ。とほほほほ。

で、ツイストドーナツにクリームドーナツ、あんドーナツをお皿にごろんごろんと乗せて、煎れたてのコーヒーを氷たっぷりのマグカップに注いでアイスコーヒーを作る。私は牛乳半分くらい混ぜた"コーヒー牛乳"然となったカフェオレが一番好き。息子も飲むが私も大量に飲む牛乳は、1日1パックは必ずなくなっていってしまう。

『世にも美しいダイエット』なるダイエット本が巷に溢れた時期が数年前にある。
そのダイエット方法に取り組んでみようとした私を阻害したのもこの牛乳だった。確か、牛乳は飲んじゃダメ、生クリームも当然ダメ、硬質のは良いけどチーズも基本的にはダメという制約があったのだ。
「さようなら牛乳。もう二度と飲まない」
なんていう小見出しが本に載っているのを見て、
「さようならダイエット。もう二度とできない」
とパタリと本と閉じたのであった。牛乳が飲めない人生なんて、何程のものぞ。

で、今日も牛乳たっぷりのカフェオレを大きなマグカップで飲んでいる。
粉砂糖がまぶされた揚げドーナツは一晩たって油が表面に滲み出し、砂糖もしっとりと濡れていた。両手と口を砂糖と油でべとべとにしながらの朝御飯。顔を綺麗に洗い直して歯も磨いたら、今日も一日労働だ。

銀座 龍潭酒家にて
 タンタン麺
 マンゴプリン

本日、弁当なし。だんな、もしくは私のどちらかが昼に用事があるときは弁当は作らないことにしている。一人分作っても、かかる手間は一緒なのでなんか非効率な気がするからだ。

で、一人の昼食、最近のお題目は「マンゴプリンのあるお店」。銀座内だけでも銀座アスター本店にチャイナムーンにコカレストランに龍潭酒家、と軽く考えても4つもある。気になる気になる気になる。フトコロ具合と相談した結果、「龍潭酒家(ロンタンシュカ)」に出向いてみることにした。だんなが平日夜の歓送迎会で連れていかれ、マンゴプリンが出たそうな。

地下の店への階段を降りると、半袖チャイナ服の店員さんが出迎える。一人一人、と指をひらひらさせて、2人がけテーブルが並ぶ席に案内される。ワイシャツ姿のサラリーマンがちらちらと既に何人か入っている。テーブル上のメニューには定食メニューがいくつか。「タンタン麺」の文字もある。「マンゴプリン」の文字は、ない。
「あの〜、夜に出てくるマンゴープリンって、今は食べられないんですか?」
と来慣れた客を装って聞いてみると、「お召し上がりいただけますよ」とニコリと返答。おおお、ありがたいありがたい。
「ああ、じゃあね。マンゴプリン。……と、タンタン麺。」と。
お〜い。それじゃ何だかタンタン麺が添え物みたいだぞ。

直径の大きなやや浅い器に入れられ、タンタン麺がやってきた。芝麻醤色のこってりしたスープに浮かぶラー油の玉。こっくり茶色の肉味噌たっぷり。上にはぱらりと白髪葱。うはぁ、辛そう……(←わたくしは辛いものには強くない)。
胡麻の香りが漂うスープから麺をすくって、つるつるつる、と食べると途端に汗が噴き出してくる。
なんでも6月1日からは「冷やしタンタン麺」が出るそうで、明後日以降にするんだったとちょっと後悔しながらアツアツの麺と格闘する(←わたくしは熱いものにも強くない)。
つるつるつる、はぁはぁ。つるつるつるつる、はぁはぁはぁ。
……なんで熱いもの食べると鼻水は出ますかね。出るのは私だけですかね。ああ、化粧が流れる。あとかたもない。

それでも、タンタン麺は美味しかった。辛いものが苦手で熱いものはもっと苦手な自分だけど、タンタン麺は大好物だ。辛いスープもちょっと甘い肉味噌も美味しかった。水を一杯飲み干して、そしてデザート。

やってきたマンゴプリンはやけに黄色の面白いものだった。ゼリーの層がついていて、甘くて酸っぱくて、でもマンゴーの味がするのかしないのか良くわからない謎なマンゴプリンだった。
プリンが来るなりデジカメ構えて撮影している私は、多分相当ヘンな人……。

いわしのカルパッチョ
焼きはまぐり with にんにくバター
ホタルイカのリゾット
サンミゲール(黒)、アイス烏龍茶

魚介が食べたい!と思いたち、近所の生協の魚コーナーを物色してみる。いわしの刺身をゲット。はまぐりをゲット。ホタルイカもゲット。献立も何も考えずにそれらを買ってしまって、買ってしまった後思案する。ホタルイカなら……リゾットが美味しいらしいぞ。美味しくできるかはわかんないけど美味しいらしいぞ。というわけでイタリアンな夕食。

いわしの刺身は茹でたアスパラと一緒に皿にそれっぽく盛りつけてみて、レモン汁とエキストラ・ヴァージン・オリーブ油をたぱたぱかけて塩胡椒してカルパッチョに。焼きはまぐりは、網でチリリと焼いて、口が開いたところで汁をこぼさないように皿に入れて上からにんにくとバターを落としておく。

そして、ホタルイカは丸のまま米と炊いてリゾットに。イカのワタの色で赤黒く染まったリゾットができた。最後にバターのかけらと刻み万能葱もたっぷり混ぜこんで、イタリア料理店の十分の一くらいは美味しそうな見かけの料理ができあがった。

これでスプマンテあけるなり白ワイン傾けるなりすりゃ良いのに、それでもビールを飲んじゃうんだよなぁ。
「にんにくバターにはこれっすよ!」と言わんばかりに黒ビール。んもう。

5/31 (水)
冷やしうどん
アイス烏龍茶

ここ数週間の朝晩の習慣にある方の日記を読む、というのがある。
その方のお名前はサヌカイトさん。香川県在住。讃岐の国の人だから「サヌカイト」さんである……らしい。うどん大好き。ていうか食べること全般、お好きな方とうかがえる。いや、でもやっぱりうどんが一番好きみたい。
ついでに寒いギャグもお好きらしく(←あああ、すみませんすみません)、日記のそこここに吹き荒れる冷たい風を浴びるたび、「トイレなだけにいっといれ〜」を必殺技とする夫を持つ私は「他人とは思えない……」と笑ってしまっているのであった。

ともあれ、うどんの都に住むこの方の日記には何かとうどんが登場する。「セルフうどん」「ひやひや」「あつあつ」「ひやあつ」、東京人には想像もつかない世界がそこにはある。
以前、雪印の広報雑誌「SNOW」に日本のナポリ・香川グルメツアー(←これはWeb版)などという特集があった。写真であますところなく「セルフうどん」の実態を見てしまった私。正直言って、とても香川に行ってみたくなっている。

で、本日の朝御飯は冷やしうどん。
私が家中に掃除機をかけている間、だんなが準備してくれた。刻み葱に刻み海苔。揚げ玉のパックもテーブルの上に乗っている。そうそうこれこれ、揚げ玉をつゆに放り込んで食べるとコクが出て美味しいのよね。……カロリーも増えるけどね。

うどんは、カトキチ製冷凍うどんを常としている。この、妙にコシのあるモチモチした麺、鍋料理に放り込んでも煮崩れしないこの麺を一度食べて以来病みつきになっている。カトキチカトキチ。おお、ホームページもあったではないか、カトキチ

つゆに葱ぶっこんで、揚げ玉もぶっこんで、海苔がちらちら舞っているうどんをつけつつ、食す。
ああ、本場のうどんが食べてみたいなぁ。

牛肉と玉ねぎのドミグラスソース煮込み
にんじんのグラッセ
コンビーフ入りポテトサラダ
ハーブの混ぜ御飯
 UCC 抹茶入りげんまい茶

本日は、洋風弁当。「ハヤシライス風にするぞ〜」と何故か意気込んでいる私は、牛肉と玉ねぎを軽く炒めて自家製ドミグラスソース(実はクリスマス時からの冷凍もの……もう5ヶ月経過……うわぁ)でことことと煮込んでみる。最後にグリーンピースをぱらりと。

友人Yから貰って大切に使っていたドライハーブミックスをば御飯に混ぜ込んで、ちょっとスーハーする涼しげな香りにして、それを煮込みと一緒に弁当箱に詰め詰め。サラダとグラッセも奥にきっちり入れたらできあがり。なんとなく「ハヤシライス弁当」風になった。

お弁当ハヤシライスはちょっと甘めの方が美味しいかな〜と思ってケチャップなど加えてみたんだけれども、食べてみると甘さの少ないオトナのハヤシライスの味だった。砂糖少々入れて甘く煮たにんじんと、塩気の強いポテトサラダと、似合わなくはない。

で。
お昼休みにメールをポンポンやりとりしている私とだんなである。

わたし>無性に香川に行きたくなってしまいました。
だんな>俺はもう、dancyuの讃岐うどん特集の頃から行きとぅてたまりません(泣)
わたし> あ……そうでしたか。宇都宮と讃岐は行かなければならないエリアでしょう!いつか行こう。秋とか。
だんな>国内3社の時刻表が手元にあることは内緒。しかも、高松にはポケモンジェットが飛ぶことまでしっかりチェック入れたのも内緒。

君……結構ダメだよ……なんだよその"ポケモンジェット"って……>だんな
そして、熱冷めやらないままだんなは讃岐うどん界のバイブル『恐るべきさぬきうどん』の通販処理などを済ませているのである。さぁ、香川行きはいつ実現か!?

インド風チキンカレー (レトルトもん)
きゅうりのヨーグルトサラダ
ラッシー

だんなの帰りが遅いらしいので、息子と二人で夕御飯。
雨の中を自転車乗らずにてくてくてくてく歩いて帰り、しかも私がお腹が空いて堪えられなくなってしまっていたので朝炊いていた御飯にレトルトカレーで手抜き勘弁。せめてもと、サラダとラッシーを自作。

プレーンヨーグルトに薄切りきゅうりを放り込み、家にあった怪しいスパイスミックスをかけてかき混ぜる。香菜乗せたらできあがり。
ラッシーは、同じくヨーグルトにレモン汁とハチミツ入れてぐりぐりかき混ぜ、水と牛乳をなんとなく足してのばしてできあがり。どろりとしたヨーグルト味のジュースは、ふわんと漂うハチミツの甘さが良く似合う。