食欲魔人日記 08年06月 第2週
6月9日 月曜日
昨日から私を魅了しっぱなしの白猫さん
卵かけ御飯
テールスープ
麦茶
りんご

昨夜のテールスープがまだあるし、
「卵御飯、食べますか?」
「食べまーす!」
というやりとりの末、朝御飯はテールスープと卵御飯。ユッケに混ぜたリンゴが半端に残っていたので、それも切った。

卵かけ御飯の供は、長らく「おたまはん」を利用していたのだけれど、先日明治屋で「うね乃」というお店の「だし屋のたまごかけご飯のたれ」なるものを見つけたので買ってきてみた。こちらの方が、甘さは少なくいわゆる「だし醤油」の味で、使い勝手は良さそうな感じ。目玉焼き乗せ御飯も、ゆで卵挟んだサンドイッチも実に美味しいけれど、生卵かけ御飯はまた格別な美味しさ。

午前中は、昨夜の猫との約束を果たすべく、近所のスーパーに買い物に。
今日来るかいつ来るかもわからない猫だしと、1食分ずつの小分けパックの餌、子猫用のを数袋買ってみた。その割に、100均で魚模様のペットフード皿を買ってしまったり、思わず猫じゃらしまで手に取ってしまっていた私は、もしかしたら、もしかしなくても、相当浮き足立っているのかも。

で、お昼過ぎになって、昨夜の猫が再びやってきた。居間の向こうのベランダに白い影が動いて「あ」と思ったら、その白い塊が「来ましたよー」という感じでこちらを向いて「ニャア」と。

「ほー、本当に来たね」
と、ペットフード1袋あけてやったら、皿まで舐めるすごい勢いで完食して、まだ物欲しげに私の顔や家の中を眺めている。2袋一度に食べさせるわけにもいかないしと、
「また来たらまたあげるからね、今はこれでおしまい」
と告げたら、「ここは安全」と判断したのか、そのままベランダで寝始めてしまった。さすがに横にゴロリと寝ころぶことはしなかったものの、手の先を内側に折り込む形(この体勢を香箱って言うそうで……知らなかった)で座り込み、大福のような外見になってうつらうつらとし始めて、私は横で「ちょ、超可愛いんですけど……」と悶えまくり。いつの間にかいなくなってしまったけれど、ベランダに目線をやるたびに見える白大福にとても癒されていた私。

この季節に生後半年ほどということは、産まれてすぐに冬の寒い季節を乗り越えたということで、やっぱり人の家で飼われていた猫なのだろうなと思う。人に甘えたいなーでもこの人は甘えていい人なのかなー、みたいな態度も見せてくるし(猫に関心のない素振りでそっぽ向いていると、前足で人の足をちょいと触ってきたりする)。で、昨日から今日の腹の減らしっぷりや痩せ具合を見ていると、どこかの家の「外猫」というわけでもなさそう。

さて、これからどうしよう。獣医に連れていけるくらいまで懐いたら、避妊手術を受けさせたいと思っているのだけれども(この子が野良猫を増やす元になってもいけないし、このあたりでは野良猫が子猫を産むとカラスに殺されてしまうことが多いので……)、また明日来てくれるかしら。

千切り野菜のサラダ
カツ丼
テールスープ
麦茶

夕方、簡単な用事を済ませに電車に乗って少しお出かけ。夕飯には余裕で間に合う時間に帰ってきたのだけれど、夕御飯は簡単にしてしまえと、とんかつ屋さんでとんかつ2枚買って帰ってきた。
「そのまま食べますか?それともカツ丼?ソースカツ丼も美味しいよ?」
「カツ丼ー!」
息子の即答で、とんかつはカツ丼に加工することに決定。

とんかつにはビニール袋に詰められた千切りキャベツも別途ついてきていたので、それは千切りにした人参ときゅうり、スプラウトと混ぜてサラダにしてしまうことにした。ちょうど2人分残っていたテールスープもあったので、あとはカツ丼を用意するだけ。

"丼鍋"で1人分ずつちゃんと仕立てようと思ったのだけれど、コンロにテフロンのフライパンが乗ったままだったので手抜きしてフライパンで2人分一気に作ってしまう。醤油と酒、味醂と砂糖を同量ずつくらい入れて煮立て、玉ねぎを煮てから一口大に切ったカツを乗せ、卵を回しかけたら蓋して中火で30秒くらい、火を止めて蒸らすこと20秒くらい、いつもの感じのカツ丼がちゃんとできあがった。息子の丼には綺麗にカツが乗ったけれど、私の丼は少々失敗してしまい、
「お母さんのカツ丼、なんかちょっと、グズグズだね?」
と息子に言われてしまう。とほほ。

6月10日 火曜日
鮭を焼きました
肉じゃがパン
アイスカフェオレ

昨日パン屋で安かったものだから、「肉じゃがパン」なる怪しいパンを買ってきてしまった。買うんじゃなかったー、と一口食べて後悔しつつ、朝食は一蓮托生という感じで1人1個の肉じゃがパン。「肉じゃが」というより「マッシュポテトパン にんじんと肉の風味が少しだけ」という感じの、なんとも半端な味なのだった。

昨夜(というか、もはや「今朝」)の帰宅も大変に遅かっただんなは、さすがにジムに行くことなくギリギリまで寝ていたので、急ぎ弁当の仕度をして持たせてあげた。ナムルの残り(モヤシは足が早いので入れない)と、焼肉のたれで味をつけた牛ステーキを乗せた、今日の弁当はビビンバ風ステーキ丼。

ナムルの残り
玉こんにゃく
鮭のバター醤油焼き ブロッコリー添え
豆腐とわかめの味噌汁
羽釜御飯
麦茶

すっかり我が家を定食屋扱いにすることにしたのか、白猫さんは今日も食事時に姿を現した。
夜はどこで過ごしているのやら、昼時と夕方に「お腹が空いたよ」とばかりにやってきて、餌を食べてしばらくそのへんでくつろいだ後は、昨日と同じようにふらりと姿を消してしまう。今日は、たんと食べるが良いよとドライフードとパウチパックのフレークタイプのを用意しておいてあげたのだけれど、それなりに余裕が出てきたようで、お腹を減らして来る割にはドライフード(噛みづらそうにしていたので、水でふやかしてあげた)よりもフレークタイプのが良いと主張してくる。くそう、そんなわがまま言う猫なのに、めっさ可愛いよ……。

今日の夕御飯は、塩をきつめにふっておいた鮭をバター醤油焼きにした。
ブロッコリーと共に鮭をバターでこんがりと焼き、火が通ったところで酒と醤油と味醂少々を合わせたものを照り焼き風に絡ませる。ナムルの残りが適度にあったので、あと1品何かあれば良いかなと、買い置きの玉こんにゃくを出すことにした。フライパンで軽く炒って添付の醤油だれを絡めるだけの簡単こんにゃくは、でもちゃんと山形で食べた玉こんにゃくらしい味がする。息子もこのこんにゃくが大好きらしく、食卓を見て小さな歓声をあげていた。歓声の対象が鮭でもナムルでもなくこんにゃくというのが、何とも。

平日の夜は息子と2人、というのがすっかり当たり前になってしまった中、今日も2人でおしゃべりしながら御飯を食べた。
「今日も猫来たじゃん、もう名前つけちゃっても、いいんじゃない?」
「そうねぇ……じゃあ、君がつけなよ、つけて良いよ」
「じゃあね、チャーリー」
「……あの猫、女の子だよ?多分」
チャーリーじゃダメかー、なんて話をしていて、白猫だから「白」を連想させるものが良いんじゃない?と、食後に「白い花の名前」などについてネット検索。

「スモモの花は白くて綺麗だよ、あ、あと、かすみ草の花が咲くのって、ちょうど今頃だった気がする」
「かすみ!かすみ可愛い!かすみちゃんに決定!」
スモモだアンズだモクレンだと色々考えた結果、猫の名前は「かすみ」に決定した。儚い名前にそぐわないくらいの、立派な体格の猫に育つといいなと思いつつ。

6月11日 水曜日
コストコ祭り。
バタートースト
ベーコンエッグ
アイスカフェオレ

朝起きるなり(午前6時半)、まずはとベランダに面した窓を開けたところ、 ベランダのちょうど目の前に"かすみちゃん"が鎮座ましましていて、「にゃあ」と挨拶してきた。

「うわ!……おはよう……」
「ニャー」
と、いつになく早い訪問にドキドキしてしまいながら、人間の食事の支度をする以前に猫の食事の支度をしてしまっている私。まぁいいや、3食お世話することになっても……と思いつつ、やはり客観的に見ると、この猫は若干食べ過ぎではないのかなと思う(だって1日1.3袋が適量とされているキャットフードを3袋食べようと所望してくる……)。これまでが飢餓状態だったようなのでわからなくもないのだけれど、あまり一度に餌を大量に与えるのは良いこととは思えないし、反面、世話をしてやると決意した以上、とりあえずは今の段階では満足するまで食べさせてやりたいとも思うし、悩みどころだ。

「もう、必死に食べようとしなくても大丈夫だよ」と安心させる意味では、希望する時にいつでも御飯はあるんだよと伝えることは必要かなと、今のところはちょっとばかり甘いさじ加減で餌をやっているところ。私の事は「餌をくれる人、危険ではない人」と認識してくれたようで、表情も(それなりに)華やかに、パーッと近寄ってきてくれるのがとても嬉しい。可愛いなぁ。でもまだ、背骨のあたり、ゴツゴツだなぁ……。猫はもうちょっと丸っこい方が愛らしいと思うんだよなぁ……。

というわけで、今日は猫の世話が一段落したところで、人間の食事を用意。そろそろ、ゆるやかに安心して良い程度にはバターの供給がみられるようになったので、ふんだんにバターを塗ってのバタートーストを用意した。添えたのはベーコンエッグとアイスカフェオレ。今日はこれという野菜料理も果物もない、ちょっと申し訳ない食卓になった。

その代わりに、というわけではないけれど、今日のだんなのお弁当はそれなりに具沢山に、

  • 海苔ふりかけ御飯
  • 鮭の自家製粕漬け焼き
  • ほうれん草のおひたし
  • 玉こんにゃく
  • ちくわのきゅうり鋳込み
  • かまぼこ
  • 醤油味卵焼き
という感じに。

今日はこのタイプのお弁当箱を使ったのだけれど、他の通常使いの弁当箱以上にたっぷり入る弁当箱なので、かなり苦戦してしまった。「まだまだたっぷり入りそうじゃん!」と、慌ててかまぼこ切ってみたり。常備菜的なものをもっと作っておいたり、あるいは冷凍食品などを少し活用して、もう少し臨機応変に美味しそうなものをたくさん詰められると良いのだけれど、弁当道はまだまだ難しい。

ちなみに、だんなの弁当箱はおおむね3種類をローテーションしていて、上記の他は、1つはこれ(目下、容量といい安心度といい、これが目下のところ不動の一位)、そしてもう1つはこれ(容量のちょうど良さと外見のスタイリッシュさ、詰めやすさはとても買っているのだけれど、微妙に金気が出てしまうそうで、それがつらいところ)。通勤鞄に入れやすい、細長形状の3段重ね弁当箱なども販売されていて、東急ハンズやLOFTあたりを覗くたびに「これは!」と思うような弁当箱が色々出ているので、弁当道は本当に奥が深い。味噌汁、スープ類も持参できる保温機能つき弁当箱など、本当に面白いと思うのだけれど、色々な機能がついていることは、イコール重いことにも繋がることが多々あって、そのあたりの妥協のしどころが難しいという感じ。

COSTCOの
 クリームチーズ
 まぐろ寿司
 ペンネ アルフレッド
 プルコギ
スパークリングワインや貴腐ワインなど

昨夜はだんなの帰りを待っていて、就寝は午前1時を過ぎた頃。仕事の大半は午前中に目処がついたので、午後になって少し居間のソファに突っ伏してうとうととしていたところ、「コストコ行くけど、一緒に行くー?」と友達から誘いがあった。行きます行きます喜んで!と、息子の下校時間に合わせて迎えに来てくれた友人一家と一緒に、息子も連れて久しぶりのコストコに。基本的に、車で行かなければ買い物にならないこのお店(肉は最低1kgほどの単位だし、牛乳だって3パックセットが1単位……)、ガソリン価格の高騰の影響があってなのかどうか、平日夕方の売り場は、かつてないほどにガラガラな感じだった。

うっかりアメリカ牛のステーキ用なども買ってしまいつつ、
「せりあさん、本気で猫を"飼う"ことにしたの……?」
と友人に苦笑されながらキャットフードも見繕い(安かった!コストコブラボー!)、洗剤買ったり。夕飯どうする?一緒に食べる?と友人一家と相談の末、我が家で飲んだくれちゃえ、ということになった。幸いというか何というか、友人のだんなさまはお酒はお好きでなく、対して奥様は酒豪。だんな様に「すまん」と思いつつ、奥様と盛大に飲んだくれてしまった。

「やっぱり、お酒は飲める人と飲まないと楽しくないよねー」
「ねー♪」
と、このところ平日は飲めなかった私と友人とで興が乗ってしまって、それぞれ1本ずつ選んで買ってきたスパークリングワインを女2人で飲み干して、更に貴腐ワインのハーフボトルも7割方空にする勢いで盛大に飲んでしまった。すっかり良い気分。

食事は、ごくごく簡単に、コストコで選んできたお総菜をずらりと並べておしまい。

まぐろだけの巻物や握りのセット寿司、鶏胸肉のグリルをトッピングしたペンネのアルフレッドソース、そして「あとは炒めるだけ」のアメリカ牛のプルコギ、スティック状のクラッカーが付属したクリームチーズ……という感じ。幸い、サンチュの40枚パックが手頃な価格だったこともあって、
「このプルコギ炒めて、サンチュで巻いて食べるの、よくなーい?」
「いい!すっごくいい!」
と、笑えるほどジャンルがバラバラなお総菜が集まったのだった。寿司にクリームソースのペンネ(アルフレッドソースは、卵抜きのカルボナーラみたいな感じ)は、息子的にも幸せな感じの御馳走だったよう。

パサパサした食感の鶏胸肉がどっさり乗ったアルフレッドソースはいかにもな味で息子好みな感じだったし、大量の玉ねぎも添えられていたプルコギも、馴染みやすい味。コストコで作られ販売されているお総菜やお菓子、パンの類は、ハズレのものもそれなりに存在しているけれど、美味しくて手頃な値段のものも数々あると思う。海老とマンゴーのサラダは友人に勧められてからこちら大好きな総菜の一つだったけれど、チキンアルフレッドもなかなか良いかも。プルコギもお手頃で良いかも。そしてコーンパンは相変わらず大好物で、それは1袋買ってきた。

食事の途中で"かすみちゃん"がベランダにやってきたり(お客さんが来てるのに物怖じしなかった……案外剛の者なのかも)、
「のだめ、最新刊読んだっけ?」
「読んでないっけ?……今持ってくるねー」
と、後半は漫画喫茶な空気が漂ったり、夕方早めの時間に始まった宴会だったのに気がつけば9時近くに。

また遊ぼうねー、またねーまたねーと友人一家をお見送りすると我が家は一気に静かになった。
「お母さん……酔ったでしょ?」
「……酔ってないよ?ぜーんぜん、酔ってないよー?」
私の言葉を息子は信じたのか信じてないのか、それでもお風呂掃除を受け持ってくれて、お母さんは大助かりだった。

6月12日 木曜日
揚げ鍋出しついでに、今日の夕飯はチキン南蛮。
「コストコ」のコーンパン
牛乳

今日はほんのり朝寝坊。
「……今日もいるねー……おはよう」
「ニャー」
と、まだ寝ているだんなと寝ている息子よりも先に、ベランダで私を(もとい、餌を)待ちかまえていた猫に御挨拶。今日はこの猫を獣医に連れて行こうと思っていたのだけれど朝からあいにくの雨で、これは午後まで降り続くらしい。雨の中、猫を連れ回すのは至難の業だろうなと、獣医は来週に持ち越しになりそうだ。

朝御飯は、毎度ついつい買ってきてしまう、コストコのコーンパンを軽く温めて。昨夜のアルコールが微量ながら残っている気がする私はパンだけにしておいて、だんなにはスクランブルエッグとハムを添えた。マンゴーやオレンジ、さくらんぼなどのフルーツもあったのだけれど、それはうっかり出し忘れ……すみません。

ベーグルやテーブルロール、バゲット、クロワッサン、そしてドーナツや大きなケーキなどもお店メイドのものが売られているコストコだけれど、そのあたりの品で、目下一番のお気に入りがコーンパン。味だけだったらJohanなどで買ってくる方が美味しいと思うけれど、くどくない、食べ飽きない程度のコーンの分量とか、小ぶりなサイズとかが割とツボだったりする。

ロメインレタスのサラダ
チキン南蛮
豆腐と油揚げの味噌汁
羽釜御飯
アイスプーアル茶

雨が降る日は一日静か。一体どこをどうやって来ているのか、あまりびしょ濡れになることもなく、昨日と同様に朝・昼・晩と猫はやってきて、3食きっちり食べては去っていった。夕方には、ちょうど夕飯の準備で揚げ鍋出している時に網戸向こうから「ニャア」と声をかけられ、
「い、今取り込み中だから。ちょっと待っててねー!」
と猫に弁解しつつ慌てて人間用の食事を準備。一段落できたところで猫の餌もベランダに出してやってから、息子と2人夕御飯にした。

明日は息子、お弁当持って社会科見学なのだそうで、弁当おかずは唐揚げを詰めることに。どうせ揚げ鍋出すならと、今日の夕御飯も揚げ物にしてしまうことにした。トンカツはカツ丼にして数日前に食べたばかりなので、しばし考えて「久しぶりのチキン南蛮」が今日の献立。
塩胡椒と酒、おろし生姜などを軽く揉みこんでおいた鶏肉に小麦粉と卵で衣をつけてカリッと揚げたら甘酢に浸し、一口大にカットして盛りつけた上からタルタルソースをたっぷりかけるチキン南蛮は、油淋鶏に勝るとも劣らない「揚げ鶏の旨い食べ方」だと思う(どっちも甘酢味ね……)。本当のところは、鶏むね肉を使うのが良いらしいのだけれど、でもやっぱりもも肉の方が美味しいんだ……と、もも肉でチキン南蛮を作ってしまった。

肉が脂多めのものになったから……というわけでもないけれど、マヨネーズマヨネーズしたタルタルソースではなくて、野菜と卵の味のするタルタルソースが良いなと、マヨネーズは少なめ、ワインビネガーと砂糖と塩胡椒で味を調えてみた。なんでもケチャップを少し混ぜるのも良いのだそうで、少しばかり色づけ程度に加えてみる。あとは卵、玉ねぎ、人参、パセリといった感じの具。
チキン南蛮の脇にはロメインレタスのサラダを山盛り乗せて、あとは味噌汁と炊きたて御飯で「チキン南蛮定食」という風にした。

食後、息子の弁当の下ごしらえを始めたのだけれど、
「僕のおべんと、何かなー……って、そうだ!見ちゃダメだったんだ!わかったらダメだったんだ!」
と、ちらりと覗きに来た息子が、すごい勢いで居間に後ずさってしまった。

なんでも、お弁当は「開けてからのお楽しみ」が良いのだそうで、数日前に私が
「どんなの食べたい?サンドイッチとかおいなりさんとか、リクエストないの?」
と聞いたときも
「お母さんにおまかせ!」
と言っていたのだった。「開けた時のお楽しみ」のお弁当は、明日の諸々の施設への見学と同列で「明日のお楽しみの一つ」なのだそうで。これは荷が重いなと思いつつ、変わり映えしないいつも通りのお弁当の予定なんだけど、喜んでくれるかなぁ。

6月13日 金曜日
猫に狙われていたサーモン、及びクリームペンネ
コーンパン2個
アイスカフェオレ
ヨーグルト with リンゴジャム

今日は5時半起き。息子のお弁当を作るついでにだんなのも用意してやろうと、朝ジムに向かうだんなの出勤に間に合うようにと早起きした。
猫のかすみちゃん、いつもより更に早い時間だったにも関わらず、今日もベランダに面した窓の向こうにちょこりと座って待っていた。顔を合わせると初めて「ニャー」と鳴くけど、人の姿を認めるまでは「窓を開けろ」と鳴いて催促したりはしない、大人しい猫だ。心なしか、顔つきも丸くなってきた気がしないでもない。

まずはだんなの分の弁当を用意して、続いて猫餌の用意、息子との朝御飯の時間まで間があったので息子の弁当も仕上げてしまって、それから朝御飯にした。昨日に続いてコストコのコーンパン、アイスカフェオレと、あとはリンゴジャムを落としたヨーグルト。

で、用意したお弁当は

だんな用
 ・海苔ふりかけ御飯
 ・チキン南蛮
 ・ロメインレタスのサラダ
 ・茹でブロッコリーとプチトマト

息子用
 ・ごはんですよおにぎり
 ・鶏の唐揚げ
 ・甘い卵焼き
 ・かまぼこ
 ・ロメインレタスのサラダ
 ・茹でブロッコリーとプチトマト
 ・国産さくらんぼ

という感じ。だんなは唐揚げよりチキン南蛮が好きだろうな、他にあれこれ詰めるより、鶏もも1枚分くらいたっぷり詰めてある方が嬉しいんじゃないかな、と思い、だんなは「ひたすらチキン南蛮」という感じの弁当にしてしまった。

そうしたら、お昼御飯時になってから、だんなから「チキン南蛮!!!!!」というタイトルのメールが。

>>激感動中のダンナより、ライブでお伝えしました。
>>(゜д゜)ウマー

とのことで、ライブで感想来てしまうくらいに狙いはばっちり成功だったらしい。

クリームソースのペンネ
サーモンのお刺身の塩レモン、ケッパー添え
ローストポーク
ロメインレタスのサラダ
銀座カクテル(グアバ)

今日は11回目の結婚記念日〜(鋼鉄婚式というそうで……なにその超合金的な響き……)……なのだけれど、だんなはやっぱり激ジョブで帰れず。もう週末だし、明日はたまたま予約が取れたお店に行けることになったしで、今日は普通の平日の夜だ。ほんのり寝不足気味だし、今週は何だか連日お弁当作りで若干疲れてしまったしで、夕飯はごく簡単にしてしまうことにした。先日、友人からもらったインスタントのパスタソースがあったので、クリーム味なら息子も喜ぶかなと、これを作ってみることに。

粉状のパスタソースは、牛乳350mlとバター少々と合わせて鍋に入れ、2分ほど煮詰めて茹でたてのパスタ200gに絡めよ、と説明がついていた。この手のソースはアメリカのメーカーのが多いように思うけれど、イタリアのメーカーのものらしい。アメリカのだったら、非常にわかりやすいチェダー味か、あるいはシンプルなクリームチーズ的な風味のするものが主だけれど、これは少し独特な癖のある香りがするものだった。青カビのような、口の奥にしばらく残るような濃厚な香りが漂って、サラサラと淡泊そうな粉がベースだったのにかなりこってりした口当たりで美味しかった。
「おおおお!なんか、濃い!」
と、息子にも好印象。

洗いものも少なくしてしまえと、楕円の大皿にパスタを盛って、サラダやサーモンも盛りつけた。ちょうど猫が餌をねだりに来ていて、既に缶詰1缶平らげた直後だというのに、「テーブルに乗っているのは、何かしらー?美味しいものかしらー?」とばかりに見上げてニャアニャア鳴いている(蚊が入るので、ベランダに面した台所に猫を入れていたのでした)。
「ちょっと、かすみちゃん見張っててね、テーブル乗ろうとするかもしれないから、そしたらすぐ止めてね」
と息子に伝えて、急いで飲み物やフォークの用意。しばらく鳴きながらテーブルを見上げて短めの尻尾をびったんびったん床に叩きつけていたかすみちゃんは、でもテーブルに飛び乗るというお行儀悪いことはせずに、大人しくベランダに面した窓下で寝そべっていた。

サーモンは、コストコで買ってきた巨大なサク。1.5kgほどもある巨大な塊で売られているサーモンはあまりに巨大なので、友人一家と半分こすることが多い。軽く塩して保存しておいたので、まだ火を通さなくてもいけそうだなと薄くスライスしてみた。レモンを添えてケッパー散らしてスモークサーモンのようなおかずにしたのだけれど、「あ、だったら中華鍋で燻製しちゃえば良かったんだわ」と口にしてから気がついた。

夏限定の「グアバ」味の銀座カクテルを買ってきたところだったので、これを飲みつつ洋風の夕御飯。とろっと甘いグアバカクテルは、期待通りに美味しかった。かつては大嫌いだったトロピカルフルーツ。マンゴーが好きになってから、アボカドやグアバも好きになるまでは何年かかかったのだけれど、今はたいていのトロピカルフルーは前向きに好き。グアバの、あのマンゴーとはまた違った方向にむわっと漂う香りは独特だけれど、とても美味しいと思う。でも、銀座カクテル、やっぱりかなり甘めだから夕飯時に空けるのは似合わないんだわ……(これからは食後にするか……)。

6月14日 土曜日
10ン年ぶりにくらいに、シュラスコ食べました
「コストコ」のコーンパン
プレーンオムレツ・サーモンのお刺身
さくらんぼ
ヨーグルト with リンゴジャム
アイスカフェオレ

息子、早起き。
「かすみちゃん、もう来たの?」
という息子の声が聞こえたので、私も一度トイレに起きて「じゃ、そこの餌あげてていいよー」とだけ声かけて、もう一度寝た。猫、早起き。誰よりも早起き……。

結局家族皆それなりに早く起きて、さくらんぼ出してヨーグルト出して「コストコ」のコーンパン出して(入るだけ冷凍庫に入れたけど、早めに食べなきゃいけないのがまだあるのね……)、あとはオムレツとサーモン。今日は夜まで外出で、かすみちゃんに
「今日は夜までお出かけなんだ、ごめんね」
餌、夜の分も多めに置いていくから、食べてねーと伝えて、外出の用意をした。

新宿「東京麺通団」にて
 ひやかけ(小) \290
 半熟卵天 \100
 ゲソ天 \150

今日は観劇。夜はシュラスコ食べ放題の予定なので、昼はごく軽くでいいよねと
「うどん、良くない?」
「……はなまる、とか?」
「いやいや、新宿なら麺通団あるじゃん」
「そっか!麺通団!」
麺通団久しぶり、大歓迎!と、12時を少し過ぎた頃に美味しいさぬきうどんを求めて「東京麺通団」に行ってきた。

さぬきうどんブームはある程度落ち着いたかなと思っていたけれど、なんのなんの、このお店はすっかり人気が不動のものになってしまったようで、店内はかなりの混雑ぶり。セルフサービス式なのでそれなりに回転は良いけれど、でも店頭に人が少し溢れるほどの混雑だった。カウンター席に3つ並んで取れたので、急ぎうどんを買ってきて席につき、するすると食べる。「軽くにしとこう」の割には、小サイズの冷たいかけに、ついついゲソ天とか半熟卵天とか添えてしまったりして。

息子は冷たいうどんに油揚げを甘く煮たのを乗せてきつねうどん。だんなは温かい肉うどんにしていたけれど、メニューにはいつのまにか「チーたま(チーズ卵うどん)」とか「カレたま(カレー卵うどん)」などの面妖なメニューも増えていて、若い女性のお客さんは「めんたいしょうゆ」(醤油うどんに明太子トッピング)を多く頼んでいた模様。これからの暑い季節、確かに「めんたいしょうゆ」は美味しいだろうなと思いつつ、でも私はあの店にはうどんを食べに行くのと同程度に「冷たいだしを味わいに行く」という楽しみがあったりするので、なかなか「ひやかけ」以外が頼めないのだった。いりこの香りがぷんぷんのだし、相変わらずすごく美味しい。

新丸ビル内「BARBACOA CLASSICO」にて
 シュラスコ・コース \5800
 FreeDrinkSet B \2500

今日は新宿シアターアプル、演劇集団キャラメルボックスのハーフタイム(60分)シアター、「ハックルベリーにさよならを」と「水平線の歩き方」の2公演の観劇だった。なんでももうすぐコマ劇場が取り壊されてしまうのだそうで、コマ劇場地下にあるシアターアプルもそれに伴い閉館ということになるらしい。シアターアプルで見られるキャラメルボックスの劇はこれが最後ということだそうだ。池袋のサンシャイン劇場の方が綺麗で広くて見やすいとは思うのだけれど、アプルの絶妙な狭さもとても良い具合だっただけに、残念。

「ハックルベリー〜」は1991年に初演、その後1996年に再演を経ての、多分今回が再々演。カヌーに乗りたい少年の話、再演時は「本物の水を使った」とのことで、その再演はビデオで見たことはある。シンプルながらすごく美しい今回の舞台装置に驚かされつつ(今回も水、出てきました)、60分で綺麗にまとまったお芝居だなと。この流れを汲んだのが「さよならノーチラス号」なのだろうなと思うのだけれど、雰囲気はまた全く違うけれど「ノーチラス」の西川・上川・近江屋の神配役を越えるものはなかなかないなと思ったり思わなかったり。

「水平線〜」は新作。「見えちゃいけないものが見えちゃいました」という、キャラメルボックスではすごく定番な題材のお話だったけれど、役者陣が実に達者で見ていてとても楽しかった。本音を言えば、最近のオリジナル新作劇では久しぶりに「これは、いい」と思ったものだったりした。"お母さん"が酷い人に描写される(子供に対して理解がない、家族を裏切っている、など)作品を多く感じる中、この作品のお母さんが実に良い感じだったからかもしれない。

……で、息子もそろそろ一緒に観劇しても問題ないお年頃なのだけれど、「多分僕には面白くないから、他の子供たちと待ってる方がいい」のだそうで、今日も劇の託児サービスを利用してお留守番。基本的には乳幼児の子供を対象にしたサービスなのだけれど、「小学生以下」が対象なので、息子と同じくらいの子供たちもよく預けられている。今日は年上の子も来ていたので一緒に遊んでいたのだそうだ。

そして夕飯は、東京駅前、新丸ビル内にあるシュラスコ屋さんBARBACOA CLASSICOで。

シュラスコが久しぶりに食べたくなっちゃったぞ、と思い立ってしまったのが数週間前。
その昔、ちょうどバブル期の頃、このシュラスコがやたらと流行った時期があって、何度か食べに行ったことがあった。新宿や渋谷、繁華街ならどこにでもあるよという印象が当時はあったのだけれど、今はもうさっぱり見つからず。いくつかのお店のwebサイトを見て、ここが美味しそうだなぁ場所も便利だし、と目星をつけたのがこのお店だった。……が、予約がなかなかいっぱいな様子で、週末に夜に行けそうな日をと調べてみたところ、ちょうど外出予定のあった今日に予約が取れたのだった。幸いにも結婚記念日の翌日ということで、なんとなくお祝いな感じの外食に。

ディナータイムのシュラスココースは5800円。安くはないなと思ったけれど、期待以上にお肉は美味しく、他にも色々食べられるものがあってとても満足できる内容だった。2時間のアルコール飲み放題セットもつけてもらい、ノリは文字通りの「酒池肉林」という感じ。肉食べて酒飲んで肉食べて肉食べて酒飲んで、たまーに野菜も食べて、という欲望にまみれた2時間を過ごしてきた。

テーブルに運んでくれる料理は

 ・ピッカーニャ(牛肉。串に刺された、筒状の赤身肉でとても柔らか)
 ・ピッカーニャガーリックソース(ピッカーニャのガーリック味)
 ・ペッパーステーキ(ピッカーニャのペッパーステーキ)
 ・和牛ランプステーキ
 ・カイノミ(ハラミに近い部位の牛肉)
 ・クッピン(セブ牛のコブの部分の蒸し焼き、ホロホロと崩れるような白っぽい肉)
 ・牛スペアリブ
 ・骨付きポーク
 ・ラムチョップ
 ・ローストチキン(鶏の手羽元の部分の串焼き)
 ・ハツ(鶏のハツをこれでもかとたっぷり刺した串焼き)
 ・ソーセージ(長さ10cmほどの太めのソーセージ)
 ・焼きチーズ(カステラのような外見の、トロトロには溶けてない焼きチーズ)
 ・ベイクドポテト(ごろっと丸ごとが串焼きに)
 ・ベイクドオニオン(小ぶりの玉ねぎの串焼き)
 ・焼きパイナップル(おそろしく甘く、箸休めに実に素晴らしい存在)

といった感じ。更にセルフサービスのサラダバー、テーブルに持ってきてくれるポンテケージョ、チャーハンとフライドポテト、揚げバナナなどもある。酒の肴になりそうなオリーブや魚介のマリネなども揃った充実した内容のサラダバーも良い感じだ

各テーブルにはプレートが用意されていて、緑面を上にしていると次々と「ソーセージでーす」「こちらスペアリブでーす」と肉がテーブルにやってくる。休みたかったりもう止めたりしたければ裏面の赤い方を上にしていると、来なくなる。
「キャースペアリブ!食べます!」
「あ、リブアイは2切れください」
「あ、僕、玉ねぎはいらないです」
と、それぞれ好き勝手な感じに皿に盛ってもらった。

肉は赤身多めのものが中心で脂の多いものは少なく、逆にそれが良い感じ。口直しに良さそうだなともらった焼きパイナップルが驚くほど甘くて、肉の消化を助けてもくれるそうなので、おかわりしてもらってしまうほどのものだった。一番人気だという筒状の肉、「ピッカーニャ」が実に幸せな味。

「お母さんたち、揚げバナナは食べなかったの?」
「うん、食べ始めの頃に来ちゃったしね、それから来なかったから食べそびれちゃった」
「それはね、お母さんたち損したよ?すごい美味しかったよ?」
「そっかー」
「チャーハンも食べなかったでしょ。それも損だったよ」
「そっかーチャーハンも美味しかったかー」

ひととおり食べたつもりだったけれど、息子に指摘されてみると案外口にしてないものも多かったみたいで、次回への課題が残った。私もだんなも幸せな夕食だったけれど、息子もとても楽しめたようで何より。

ハートランドの生ビール飲みつつ、後半は飲み放題プランにピンガ(さとうきびのお酒)も含まれていたものだから、ピンガに移行。半割のライムをごろりと沈めた強い酒は「熟成したもの」と「あまり熟成されてないもの」の2種類を飲んだのだけれど、甘さが強く残る未熟のものも、泡盛のような深い味になった熟成ものも、どちらも好みの味だった。ビール2杯、ピンガ2杯ですっかり良い気分になって帰宅。週末のランチタイムはもう少し安価に楽しめるみたいだし、また皆で食べに来なければ。

6月15日 日曜日
交流戦記念のトラジマ弁当ですよー
レーズンパン
アイスカフェオレ

たった2杯のピンガ、でも多分人生初めてだったピンガにすっかり酔っぱらっていたらしく、今朝は微量に二日酔い。気持ち悪いとか頭が重いとかではないのだけれど、「まだ御飯とか、要らないなぁ……」とぼんやり思っていたら、息子とだんなは2人で「ごはん、ごはん」と朝から元気だった。猫も元気だった。元気じゃないの、私だけー……。

今日は千葉マリンスタジアムでデイゲームの野球観戦。どうせ球場で色々飲み食いするんだろうしと、朝御飯は簡単にトーストしたレーズンパンとアイスカフェオレで終わらせた。

千葉マリンスタジアムにて
 交流戦弁当
 モツ煮とかゲソ揚げとか
 ビールとかカルピスサワーとか

観戦は、交流戦のロッテvs阪神。交流戦記念で面白い弁当が出てるんだよとだんなから教えてもらって、球場での私の昼御飯はそれにすることにした。幸い、滅多にとれない外野の指定席が取れていたのだけれど、この弁当が売られているのは内野席側の売店らしい。自分の分は牛丼を既に買っていたというのに、だんなが「探してくるねー」と、わざわざ「交流戦弁当」を探して買ってきてくれたのだった。すごいすごい、虎縞のお弁当だ。しかも「たこ焼き」とか「串かつ」とか、内容も非常に大阪チックな匂い。

内容は、こんな感じだった(お弁当箱に、品名書かれた献立表が入っていた)。
 ・手作り串かつ
 ・牛すじ煮込み
 ・大阪たこ焼き
 ・焼きうどん
 ・塩昆布
 ・しば漬け
 ・虎模様巻物(かんぴょうの玉子巻き・たくあんの海苔巻き)
たこ焼きでっかいなー、牛すじ煮込みまで入ってるよ、うお、こんなところにうどんが!と驚きつつ、美味しくいただいた。御飯がちょっと多かった。

外野席なので、すぐ後ろからラッパと太鼓の音。だんなの応援を「濃いわー」と思っていつも見ていたけれど、今日は回り中が濃かった。でも、家族揃って応援ユニフォーム着てくるほどの情熱がある(ように見える)のに、各選手の応援歌をちゃんと歌えてない人を見ると「そんな、ちゃんとした格好してるんだったら、ちゃんと歌わなきゃー」とか思っちゃう私も充分「濃い」側の人間になっちゃってるのかもしれない。ええ、今シーズン新しくできた新井とフォードと葛城の応援歌、私普通に歌えてました……おかしいな……(だってだんなが家で練習してたんだもの……)。

大変に雰囲気がよろしい外野席での応援だったのだけれど、試合の展開の方はといえば、初回にして早々に先発の新人投手が6点取られるという大変しょんぼりな展開に。2回にも更に点を取られ、0対7のまま、阪神の攻撃は今ひとつ良いところなくだらだらと1点も取れずに6回になってしまった。……が、ここから猛攻が始まって、9回表になんと同点という(6回裏にだめ押しの2点を取られていたというのに)事態になって、3塁側外野席はチャンスだわっしょいだ六甲おろしだ桧山ダンスだと大変に盛り上がる。同点で迎えた9回の裏、ここを無事に守りきれば延長戦は球児登板で、この勢いだったら延長10回で点が取れるはずー……というところで、ロッテの代打にタイムリーツーベースを打たれてサヨナラ負け。去年の交流戦では5点差を9回でひっくり返して大勝利!という奇跡が起こったのだけれど、奇跡はあまり起こらないから奇跡だったのでした。でも、負けて悔いなしという感じの良い試合。

マリンスタジアムは広々としていて実に気持ちが良いし(全長296m、アジア最長の帯状映像装置 marines wing vision なるものが実に綺麗でびっくり)、球場が揺れるほどに感じた、統率のとれたロッテ側の応援も見ていて圧倒されるほど。ロッテは地元でもあるし、交流戦とか日本シリーズとかで阪神と絡むことがなければ普通に応援しているチームでもあるので、すごいなーロッテ、いい球団だなーと思いながら帰路についたのだった。

茹で枝豆
卵豆腐
魚肉ソーセージ with マヨネーズ
お刺身(クロマグロ・ブリ・アジ)
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

今、クロマグロがえらいこと豊漁らしい。どこどこ漁港で200本の水揚げをした、などというニュースを数日前に見て、
「マグロが安いらしいよー」
と話しながら応援帰りに魚屋に寄ったら、本当にマグロが安かった。美味しそうな中トロが1サク1300円。

「マグロでビール、良くない?暑い中応援してたから、そういうの食べたいよ」
「そうだねぇ……」
と、夕飯はお刺身に決定。クロマグロと、手頃な値段だったブリとアジも買ってきた。

帰宅すると、ベランダには「待ちかねました」という表情で、かすみちゃんが鎮座ましましている。昨夜も、いつもだったらとっくにどこかに行ってしまってる時間帯だったのに、暗いベランダにちょこりと座って私たちの帰りを待っていた。ドライフードを多めに置いていってあげていて、多分不足はしていなかったと思うのだけれど、帰宅を待っていてくれたらしい。

「どこ行ってたのよー私が訪問してきたときはちゃんと家にいなさいよー」
とばかりに顔をすりつけてニャアニャア鳴いてくる猫に、だんながブリの端っこを少し切ってあげていた。自分は気まぐれにフラッと来たりフラッと去っていったりするのに、人間は常にこの家にいなければいけないらしい。我がままな猫めー(そこがまた可愛い)。

長丁場の試合だったので、家に帰って落ち着くともう6時半。入浴済ませて慌ただしく夕食の準備して、お刺身をあれこれ切って、あとは卵豆腐とか枝豆とかで簡単なものにした。

マグロは素晴らしく美味しくて、1サク1300円だったらもう1つ買ってくれば良かったかしらと思うほど。喉かわいちゃったからビールと肴があればそれでいいの、なんて私は言っていたのだけれど、
「いや、白い御飯、シメに要るでしょうよ、俺は食べるよ?」
とだんながよそってきた茶碗の中の御飯を見ていたら、私もムラムラと。
「マグロと御飯、美味しいねぇ……いや、アジと御飯も美味しい」
と、結局だんなの碗から分けてもらいつつ、かなりな量の御飯を私も食べてしまったのだった。うん、刺身とビールも良いけど、刺身と御飯も切り離せないものだったわ。