食欲魔人日記 05年09月 第4週
9月19日 月曜日
自分の不器用ぶりを再認識する。あはは……
ラムのタリアータのトーストサンド
アイスカフェオレ
ヨーグルト バナナ&はちみつ入り

昨夜作ったラムのタリアータは、ちょうど食べきれるくらいの分量だったはずなのだけれど、だんなの箸はいまいち重かった。あんまり美味しくなかったのかしら……と思ってしまったのだけれど、そうじゃなくて、
「明日の朝にサンドイッチにして喰ったらうまいぞー」
と思っていたらしかった。私、ばくばく食べちゃったよー、と言いつつ、それでも8切れほど残してみたり。

三連休の最終日(でも運動会の振り替えで息子は明日もお休み)、土曜は5時起きだったし昨日も何だか早かったし、今日はだらだら寝坊しようと思っていたのに、なぜきっちり6時半に目を覚まして活動を始めるのか我が息子。結局寝ていられなくて、だんなも私も平日と変わりない時間に起きることになった。

せっかく早起きしたのだからと、ベランダの花の手入れをしてみる。春に植えた花のいくつかはもう花も終わりで別の花に植え替えが必要と思われるものもちらちらと。山椒も落葉がはじまっちゃったなぁ……と鉢植えの山椒をまじまじと観察したら、ぷりぷり太ったアゲハの幼虫が枝にへばりついていた。いつのまに卵を産み付けられていたのか、鳥のフンに似た白黒の幼虫時代をとうに通り過ぎて、緑色の、目玉模様のついたいかにもな「アゲハの幼虫」に育っている。

このまま放っておいたら遠からず餌不足になりそうだ(我が家の山椒はじきに丸裸になる)しと、小さな飼育ケースに山椒の枝と一緒に入っていただいて育ててみることにした。うまくすればぎりぎり秋のうちに羽化するかもしれないし、もしかしたらさなぎになった状態で越冬するのかもしれない。毛虫は嫌いだしモンシロチョウの幼虫などはそれほど好きではないけれど、アゲハの幼虫は可愛いと思う(←そして夫よりも息子よりも率先して世話をしている私)。どうもカラスアゲハの幼虫みたいだけれど、無事に蝶々になれると良いねぇ。

そんなことをわたわたとしていて、だんなに「そろそろ朝御飯にしましょうよぅ」と言われるまで外で汗みどろになっていた。朝御飯は、食パンをトーストして、ラムのタリアータとたっぷりの生野菜を添えたもの。パンに肉と野菜を挟んでマヨネーズを絞り、がぶーっと囓りついた。羊臭さぷんぷんのいかにもな羊肉のグリルだったけれど、そこがまた美味しい。昨日と同じくカスピ海ヨーグルトもしっかり食べて、そしてアゲハの幼虫はとんでもないスピードで山椒の葉を平らげつつあった。あんた、その勢いでうちの山椒食い尽くしてたのね……どうりで落ち葉の分量と枝に残る葉の分量がどうも噛み合わないなと思っていたのよ。あんたの餌は山椒以外にはダメなのかしら。小松菜やほうれん草は……食べないんだろうなあ、きっと。

ミートソーススパゲティ
茹でブロッコリーのバジルマヨネーズ
アイスティー

今日はだんな、筋肉イベントに参加だそうで。私は最近の園芸熱の高まりをおさえるべく、100円ショップや花屋さんを回っていろいろ買ってきてみた。スプラウトの種とか、それを育てるためのスポンジとか容器とか、レタス類のミックス種とか、安売りしていたリンドウの苗とか。

泥だらけで作業しているところだったので、昼御飯は簡単に、冷凍してあったミートソースの残りを温めなおしてスパゲティ茹でて。スパゲティを茹でている間にブロッコリーをさっと茹でて、ベランダで摘んだバジルを適当に刻んでマヨネーズと混ぜたものを添えてみた。
「お父さん、きんにくつうかな?」
「……んー、まだ筋肉痛にはなってないんじゃない?"きついきつい"言いながら喜んでいるかもしれないけど」
なんて話しながら、スパゲティを平らげた。

イワシのパン粉焼き
トマトとオリーブのミニパン
スモークサーモンのサラダ
コーンスープ
アイスティー

夕飯も、息子と2人。先日Tさんからお裾分けしていただいた「イワシのパン粉焼き」のトマトソースがあるので、それを使ってその料理の復習をしてみることに。一緒にいただいてきたミニパンを温め、レタスと玉ねぎときゅうりとパプリカのサラダにはスモークサーモンを添えて、コーンスープの準備もした。

「さて、やるかー」
と台所で動き始めたら、息子が近寄ってきてあれこれ手伝ったり監督したりしてくれた。

「これ?これ作るの?たまちゃんの、りょうりの紙?」
「そうそう、玉ちゃんの料理のレシピね」
「じゃあ、ぼくがよむから、お母さんはそのとおりにやってね。まずー、1。……これ、このかんじ、なんてよむの?」
「ああ、それはね、"いわし"」
「うん、"いわしの"ー……次は、ここ、なに?」
「……これ、"なかぼね"ね」
「うん、いわしのー、なかぼねをー」
監督が全然監督業に勤しんでくれない。

それでも
「はい、じゃあ、バターのフライパン火をつけるねー」
「うん、お願い。で、弱火にしてね」
「こうかなー?」
「そうそう、んでね、ナイフとフォークとスプーンの準備、あともうすぐパンも焼き上がるからそれ出してね」
あれこれやっているうちに料理もすすみ、監督もあれこれ準備を手伝ってくれた。監督、オーブンの中のパンを1個1個鍋つかみで掴んでダイニングテーブルの上のパンかごに運んでいくのを繰り返している。

イワシを焼くのとパン粉入りの焦がしバターのソースを作るのを並行にしなきゃとかバタバタしてしまい、できあがりはかなり先生のお手本と違うものに。イワシ、あんなにふっくら良い感じに焼けなかったし、バターを吸ったパン粉はカリッと美味しくできたけれど、ソースはどんよりいまいち濁った色になってしまった。トマトのソースだけは先生お手製なので完璧な味。

息子は最後、サラダの盛りつけとスモークサーモンの盛りつけも一人でやってくれちゃって、その手伝いのおかげでビシッとイワシのパン粉焼きのできあがりと同時に「いただきます」とすることができた。火を使うことと包丁を使うことはさすがにまだハラハラしてしまうけれど、そろそろ「クールン」くらいなら余裕で一人で作れるかもしれないねぇ。

9月20日 火曜日
ここぞとばかりに野菜を食べるブッフェの店
バタートースト
ベーコン入りスクランブルエッグ
アイスカフェオレ

そろそろ食べきってしまいたい食パンをバタートーストにして、
「んで、ベーコンエッグでもしようか?」
と、昨夜は日付が変わる頃に帰ってきただんなに尋ねると
「……スクランブルエッグの方がいいなぁ」
だそうで。リクエストどおり、ざくざく切ったベーコンをたっぷり混ぜ込んだスクランブルエッグにした。

今週は連休と連休に挟まれた平日少なめの週。しかも今日は運動会の振替休日で息子はお休みだ。急ぎの仕事もないようだし、どこかに遊びに行きましょうかねぇ。

稲毛 「四季のさんぽ道」にて
 ランチブッフェ \1500

「どっか行きたいとこある?お母さんはね、ホームセンターに花の苗を買いに行きたいと思ってたんだけど」
目指すホームセンターの近くには回転寿司屋もあるしオーガニックブッフェの店もあるししゃぶしゃぶ食べ放題の店もある。だから買い物がてら適当なところでお昼御飯をどうでしょうか?というつもりで息子に声をかけてみた。

「んとね、ぼくね、メディアカフェみたいなところに行きたい」
と、息子即答。漫画喫茶に行って、ストレスのない高速回線の環境でホームページを見たいんだそうだ。

8月の終わりに、「もうお宅のADSL回線は使えません」と太鼓判を押されてしまってはや1ヶ月。今は「光回線導入待ち」という状態で、必要があるたびにダイヤルアップで接続している。メール受信をはじめ、必要最小限のことしかやらないようにしているから、「ムシキングの最新情報チェック」なんてことはまずできないのだった。画像も動画もflashも悲しいほどに読み込みに時間がかかるので、そういう意味でもその手のページは見られない。10年くらい前にタイムスリップしてしまったような今の我が家の環境だった。

で、そんな状況がストレスになっているのは私とだんなだけかと思いきや、息子も同じだったらしい。
「あのね、ムシキングこうりゃくのページがね、こうしんされてるんだよ?でも、見られない……」
と切々と訴えてきたので、まずは午前中、漫画喫茶に行ってきた。私も見たいページがいくつかあったので、パソコン1台のペア席じゃなく、隣り合った個室を2つ借りて思う存分マウスをカチカチ。息子はどうやって目当てのページを見てるんだと思って覗いてみたら、ちゃんと自分の「はてなアンテナ」にログインして、それぞれのページを順に見に行っていた。ちゃんとgoogleまで使いこなしている様子。……やるなぁ、7歳児……なんか「はてなアンテナ」の中身も自分で増やしてるみたいだし。

1時間半ほど、パソコン触ったり、ちょっとばかり漫画を見たり。
「昼御飯も、君の好きでいいよー。しゃぶしゃぶ?バイキング?銚子丸?」
漫画喫茶を出るともう昼間際だったので、そう言いながら自転車にまたがる。

すると、これまた「メディアカフェに行きたい」と同じくらいの即答っぷりで
「バイキング行くー!」
と言われてしまった。好きなものがお腹一杯食べられるから、良いんですって。しかも行こうとしている店はジュースやお茶の類も豊富で、そこがまた息子のツボなのであるらしい。

最近流行でもある、オーガニック食材の健康指向のブッフェ専門店が「四季のさんぽ道」というお店。健康指向と言っても、料理にはスパゲティやピザなどもあり、揚げ物もあれこれあって食べ応えはある。でも、切り干し大根の煮物とか根菜の卵とじとか有機野菜のサラダといったいかにもなものも豊富。添えられた調味料がいちいち凝っていて(マヨネーズは「松田のマヨネーズ」、お酢は「富士酢」とか)、お茶も皇帝茶に無農薬緑茶になんとか番茶に薬草茶に……としこたま種類があるのだった。

「はい、んじゃ、好きなもの持ってきなよ。ただし、"自分でちゃんと食べきれる量だけ"にするんだよ」
息子に伝えて、ちらちらと「ちゃんと盛れてるのかしら」と観察しながら自分の分もあれこれよそってきた。三之助豆腐にサバの塩焼き、有機野菜のカレーに玄米御飯、野菜のスープに切り干し大根ときくらげの煮物。かぼちゃの天ぷらにポテトコロッケ、蒸し野菜あれこれ。パスタは、あさり、たらこ、きのこの3種類。

「お、これ、美味しそ」と思っても、1回目は少しだけにして、本当に美味しかったら次に山盛……と、大人な私はそうするのだけれど、子供はやっぱり、「お、これ、おいしそー!」と思ったらそれだけをガバーッと持ってきてしまうものらしい。息子の皿にはポテトコロッケが3つと、スパゲティ各種、ピザ各種、オムレツなどなどがこんもりと小山になっていて、どうも息子の容量を考えると破綻する寸前のような盛り具合だった。結局、少しだけスパゲティをなどを手伝うことになったのだけれど、あとは息子、必死に全部綺麗に食べていた。

ジュースコーナーには、今日はマンゴージュースなんかもあって、お茶と一緒にジュース類もちょこちょこいただきながらオーガニックなお昼御飯。

以前は1瓶900円くらいで販売されているトマトジュースやキャロットジュースなんかも飲み放題だったのだけれど、いつのまにかそれらはブッフェ台から消えていた。大粒の美味しい納豆もあったのだけれど、開店してものの1時間も経っていない時間帯だったのに空になってしまっていて、
「あのー、この納豆、もうないんですか?」
と聞いてみたらば「はい、今日の分はもうこれで終了です」と。お店のオープン当初、「こんなものまで食べ放題でいいんでしょうか?!」と思ったようなものが少しずつ消えている感じで、ちょっとばかり残念に思いながらデザートの紅茶寒天と白玉ぜんざいはしっかりいただいてきた。

食後はホームセンターでペットコーナーを見たり、園芸コーナーを見たり。冬まで収穫できるのだという寒さと少日照に強いトマトの苗と、半額処分品になっていた「カラミンサ」というミントのような匂いのする白い花の鉢植えを買ってきた。
「お母さん、ブルーベリー、かわない?そだてない?そだてると、きっとおいしいよ?」
「……うーん……美味しいんだろうけどねぇ……それ置くほどの場所がないよ……ベランダじゃ日当たりもそれほどには良くないしね」
息子と2人、ブルーベリーの鉢植えを前にうんうん唸ったけれど、結局ブルーベリーは買わずに。

ラム肉カレー
コーンスープ
蒸し野菜のサラダ
アイスティー

午後早めに帰宅したので、帰宅早々にカレー作りを。残っていたラム肉を塩胡椒、カレー粉、ヨーグルトで揉んでおいていたので、それを使ってラム肉カレーをすることにした。

今回は、「野菜ごろごろじゃないカレーがいいな」と思い至って、最初にフードプロセッサーで玉ねぎとにんじんとセロリを粉砕するところから始める。粗みじん状態になった野菜をざっと炒め、肉を加えて肉に野菜をまぶすようにしながら更に炒め、そして煮込んでみた。アクが大変な量ぶわぶわとわき上がってきたけれど、せっせとすくってトロ火で煮込む。蓋してトロ火でこれでもかと3時間くらい煮込んでみたら、ラム肉がこのまま消えてしまうんじゃないかというほどに柔らかく煮えた。野菜もほとんど形をとどめずに、ポタージュスープのように状態だ。

ルーは、あまり奇抜なものを使ってもラムのクセもあるしなぁと、馴染みの「こくまろ」に。甘口と中辛を半々に使って溶かし、野菜の姿が見えない、でも濃厚なカレーにしてみた。にんにくや生姜も入れたけれど、ラムの匂いはそのままにぷんぷん漂うケダモノ臭いカレーのできあがり〜。

昨夜の残りのコーンスープと、あとは昼にも似たようなものを食べてきた気がするけれど、ブロッコリーやかぼちゃ、いんげんなどを蒸した温かいサラダ。塩ふってオリーブ油ちらっとかけて、粒胡椒ガリガリ挽いてカレーの添え物にする。

こんなに美味しく煮えたのに、残念ながらだんなは激ジョブで夕飯は息子と2人。そうすると多分、明日の朝御飯もカレーになるのよ。

9月21日 水曜日
2日目のラムカレー。とろんとろん。
2日目のラムカレー
アイスカフェオレ

昨夜(というか今朝というか)は午前2時に帰ってきただんな。
「……昨日食べられなかったし、多分朝御飯に食べたいって言うだろうなぁ……」
と、起きるなりカレーの鍋に火をつけ、御飯を温める。
「うん、食べる食べる、カレーがいいよ」
予想通りの返事をもらい、朝御飯は昨夜の続いてのカレーライス。

今回のカレーは、玉ねぎ3個分のみじん切りが入っている。昨日の段階では、まだみじん切りにしたにんじんの粒もセロリの粒も少しばかり舌に触っていたのだけれど、今朝はすっかり馴染んちゃってトロトロサラサラとしたカレーになった。一緒にラムも相当量溶けちゃったようで、けっこうな塊を入れたはずなのに肉の影も少なめに。

「野菜がゴロゴロ入らないカレー」というのもすごく美味しいなぁ、と、ちょっとくせになりそうな私。

野菜サンド
アイスティー

今日はジムの日。仕事一段落させて、ギリギリな時間になってしまったジムに駆け込んだ。

帰宅はすっかり昼御飯時を過ぎた頃になってしまって、ヨレヨレしながらスーパー地下のサンドイッチ専門店で野菜サンドを1個買って帰ってきた。レタスときゅうりとトマトと玉ねぎ入りの大きなサンドイッチを、家でアイスティーがぶがぶ飲みながら一人昼御飯。
……さっぱりしたものが食べたいなと野菜サンドにしたのだけれど、カツサンドあたりにすれば良かったかなぁ……。

2日目のラムカレー
茹で鶏と刻みキャベツのサラダ
玉ねぎのスープ
ビール(モルツ)

「今日は早く帰る!」と宣言して出勤しただんな、本当に今日の帰宅は早かった。こういうときには御馳走を!……と思いつつ、でも鍋の中にはまだラムカレーがたっぷりと残っている。サラダとスープの準備をしてだんなの帰りを待った。

鶏もも肉を1枚、サラダの具にするのとスープのだしを取るのを目的に20分ほど煮込む。ついでにスライスした玉ねぎもどっさり入れて、玉ねぎのスープにすることにした。ミックスベジタブルを散らして彩りをつけたスープと、裂いた肉はキャベツ、きゅうりと合わせて軽く塩揉みし、マヨネーズとおろしにんにくとマスタードであえてコールスローっぽいサラダに。

2日目のカレーは実に実に美味しい。炊きたての御飯をこんもりよそって、大きな肉を選びながら皿に盛りつけて、親子3人もりもりと食べた。
今日の息子も良く食べたなぁ……と思っていたところ、なんと学校の給食は「6回おかわり」したのだとか。
「んとね、牛乳が、2本。デザートの、リンゴのシャーベットが、2個。あと、やさいを2回」
おかわりに行ったのだそうだ。……すごい。

9月22日 木曜日
急遽モスバーガー
カスピ海ヨーグルト あんずジャム入り

だんなは朝ジム。朝から元気にジムに出かけていったようで、さて私と息子はどうしよう。カレーもまだ残っているけれど、そろそろカレーも飽きてきた。私はともかく、息子がもう「カレーはいやん」という感じらしい。
「……じゃ、やっぱ、カレーはイヤか。……トーストとハムエッグとかにしようか」
「んー、カレーでも、パンでもなくてねー、カリカリがいいな」

息子はコーンフレークが大好き。カレーが3日続くのが嫌でも、コーンフレークが毎日続くのは一向に苦にならない(むしろ歓迎?)らしく、
「じゃあ、あさごはんは、カリカリねー」
とか言いながら、さっそくがさがさとコーンフレークを出そうとしている。

私はコーンフレークという気分じゃなくて(かといって一人でカレーを食べるという気にもならず)、冷蔵庫で冷えている自家製カスピ海ヨーグルトにジャムを添えて。

先日ちょうど500ccくらい入るタッパーを買ってきて、「夜に冷蔵庫に移せば、朝には美味しく食べられるかなー」と昼頃にタネを入れて常温放置しておいたヨーグルト。夜に冷蔵庫に移動させるのをうっかり忘れて翌朝まで放置(常温で約18時間放置)してしまったのだけれど、味をみた感じでは特に問題なさそうな具合に、ちゃんとヨーグルトになっていてくれた。発酵しすぎるととんでもなく酸っぱくなっちゃうのかしらとか、ある程度を越えたら「発酵」じゃなくて「腐敗」な感じになっちゃうのかしらと思ったのだけれど、特に問題はなさそうで。まろやかな酸味はいつもの味で、粘りのある滑らかな口当たりはそのへんの高級ヨーグルトにも負けてないように思う。

3日目のラムカレー
茹で鶏と刻みキャベツのサラダ
玉ねぎのスープ
アイスティー

割と平和な午前中。DVDの録画データを整理したり、本を読んだり。仕事もないな平和だなー……と、のんびりしていた。

昼御飯は、先日スカパーで放映されていたリバーフェニックスのドキュメンタリー番組なぞ見ながら。カレーもサラダもスープも、昨日の夕飯に食べたものがそっくり全部残っていたので「1人だし、これでいいやー」と適当に温めてテレビの前のテーブルに並べる。

小学生の頃に「スタンド・バイ・ミー」を見て、「まー、なんてかっこいい兄ちゃんだー」と思ったリバーフェニックス。好きな顔だなぁ、綺麗だなぁと注目してて、「インディジョーンズ最後の聖戦」で涎垂らして、そして今後が楽しみだと思っていたらドラッグ過剰摂取で急逝。

好きと言ってもその手の情報誌などは全然読んだりしていなかったから、彼が肉や魚は一切食べないベジタリアンであったこととか、毛皮やレザーに対する反対キャンペーン活動をやっていることなどは全然知らなかった。1時間ほどの短い番組だったけれど、子役デビューする前の写真なども出てきて眼福眼福。目の保養をしながらいただくカレーは格別の味だった。

アゲハの幼虫は、今日も元気。ベランダの山椒の枝に残るわずかな葉を集めてやっていたところ、ばりばりと威勢良く食べまくってこの数日でプリプリとお太りになられた。生意気にも、しおれかけた葉は「おいしくないから食べないのよー」といわんばかりに避けて歩いていて、微妙に腹立たしい。

目のような左右の模様をつなぐ黄緑色のスジの部分に、自然の造形とは思えない綺麗な幾何学模様のような模様がついていて、そこがとっても美しい。黒でも黄色でも青でも、どんな模様でも歓迎するから、無事にチョウチョになってくれよー……(個人的にはアオスジアゲハが好み)。

「モスバーガー」にて
 タンドリーチキンバーガー
 オニポテセット(オニポテ・アイスティー)
 グリーンサラダ
 チキンナゲット

昼過ぎまではヒマヒマで、昼食分までの今日の日記をつけておくほどの余裕があったのに、午後になってトラブル発生。「このメールフォームからの送信が突然できなくなったんですが」と問い合わせが来て、調べてみたらアレもコレもソレも、今まで問題なく動いていたはずのものがどれもこれもエラーが出るようになってしまっていた。特にその前後にそのファイルをいじくった記憶もなく、これまで快調に使えていたものだっただけにさっぱりエラーの理由がわからない。あれこれ必死にいじくって、夕方になってやっと原因がつかめて(サーバー会社提供のcgiバージョンアップが原因で、それまで使えていた文字列が使えなくなってしまったという……)、全部綺麗に片がついたのはもう7時半を過ぎた頃だった。無論、御飯の準備なんか何にもできていない。どころか、「夕方にお買い物に行きましょ」と思っていたから食材も何もなかった。あるのはカレーだけ。

「というわけで、何にもできてないから食べに行きましょ。……モスでいいかな?」
「いいよー。ぼくね、チーズバーガー、と、フライドポテトと、ストロベリーシェイク!」
「……即答ですか……注文、お決まりでしたか……」
と、最寄りのモスバーガーにお出かけ。秋の新メニューの「タンドリーチキンバーガー」が気になっていたのだ。

息子はそのリクエスト通りの注文にし、私は新商品のタンドリーチキンバーガーのオニポテセット、そしてナゲットとサラダも息子と一緒につまむつもりで1個ずつ。「タンドリーチキンバーガー」は、「野菜ディップとホワイトアスパラのマリネのせ」なのだそうで、細めの白いアスパラが肉とパンの間にキュウと詰まっていた。

「野菜ディップ」の味はあんまり感じなかったけれど、スパイス臭ぷんぷんのじわっとわずかな辛味のあるタンドリーチキン。甘いホワイトアスパラも美味しかった。息子の飲み物がシェイクSサイズだけじゃ足りなかろうと、Lサイズのアイスティーをつけてもらったのでそれも分けつつ、ナゲットもサラダもきっちり半分こ。

「お母さん……このハンバーガー、ケチャップ、ちょっと多いよね」
「ん?多い?お母さんはそうは思わないけど、だったら次から"ケチャップは少なめにしてください"って言ってみれば?」
「んー、あのねぇ、ケチャップ多いとね、チーズの味が、いかせないとおもうんだなぁ」
「……そうですか、活かせませんか」
いっちょ前にそんな事を息子は言いつつ、でもポテトにはどっぷりケチャップつけて食べていた。

9月23日 金曜日
おかしいな、ドイツビール飲みに行ったはずなのに……
チーズトースト
4日目のラムカレー
茹で鶏と刻みキャベツのサラダ
アイスカフェオレ

なんでこんなにたっぷりできちゃったのか、ラムカレーがまだ鍋に残っている。今朝食べてまだ残っちゃうようなら冷凍だわね、と、チーズトーストに"カレーシチュー"として少し添える形でテーブルに出した。もう「肉なんて、一体どこ?」って感じに全体がとろんとろんのポタージュスープのような状態になってしまっていて、それにトーストをぴたぴたとつけながら。

この連休中は日比谷公園で「東京オクトーバーフェスト」が開催されているとか。「日本におけるドイツ年」のイベントだそうで、ドイツ料理の屋台があれこれ出て、ドイツの生ビールが飲めるのだという。
「わーいわーい、ビールだビールだ」
「ドイツビールだ」
「今日はあったかいし、ちょうどビール日和だよねぇ」
と、うきうきとお出かけ。

銀座 「タパス&タパス」にて
 豚肉と木の子の生姜焼き風スパゲッティ \1029

午後2時。そんな半端な時間なら、そのビールイベントも客足まばらなんじゃないかなーと予想して、遅めの朝食を摂った後にのんびりとお出かけした。が、そんなのは甘い予想だったと打ちのめすように、すっっごい人、人、人。巨大テントの下のテーブル席は全部が埋まっていて、そこらで立ち飲みする人、花壇の柵に座ってビールを飲む人で公園はあふれかえっていた。なによりも、ビールを買うのに20分、料理を買うのに30分といった感じの、各店に並ぶ人の多さがすさまじいことになっている。なにあれ、トイレの行列?すっごいねぇ……と会場に向かいながら眺めていた、会場の裏手に伸びる人の列が「本国オクトーバーフェスト公式ビール"シュパーテン"」を購入する人の列だと知って、もうビールを飲むのは諦めた。

で、
「だったら、ドイツ料理専門店行っちゃおうよ。銀座に"ケテル"ってお店、なかったっけ?」
と、これから夕方に向けてますます混雑してくるだろう日比谷公園を後にして、銀座に。ドイツ料理屋さん、ランチ営業に間に合えばそれで良し、もしディナータイムまで待たなきゃいけなかったら適当なところで昼御飯食べちゃって、夕方にまた来ればいいよね……なんて話しながらてくてくと「みゆき通り」を目指した。……が、ケテル、工事中。もう閉店しちゃったのか、あるいは改装するだけなのか、赴きのあるビルの周囲には無骨な銀色の柵がびっちりと囲んでいて、「もうすぐこのビル取り壊されちゃうんです」といった様相を呈していた。

「あーもー、どうしようかねぇ……」
「ぼくねぇ、スパゲティが食べたいなぁ」
「……もう、"ビール!"って感じだよねぇ、全体的に」
「あのね、ぼくねぇ、おなかすいちゃったんだよ。スパゲティがいいなぁ」
「どうしようねぇ」
「ぼくね、スパゲティ……」

相談する私とだんなの真下から「スパゲティ、スパゲティ」と呪文のように息子が訴えてきていたので、とりあえずスパゲティを食べに行こうかと銀座を更にぷらぷら。そういえば私たちもすっかり空腹で、途中のビル内にあった「タパス&タパス」を見つけてそこに飛び込んでしまうことにした。タコのイラストが可愛いイタ飯のチェーン店。昔何度か入ったことがあるけれど、大皿でボーンとやってくるスパゲティの感じなんかは昔とあんまり変わりなかった。1皿1000円ほどのスパゲティは安いとは言えなかったけれど、全品ソフトドリンク飲み放題つきというのがとても嬉しい。

もう我慢できなくてビールを1杯いただいてしまい、それを飲み干した後はソフトドリンクコーナーを堪能。ホットとアイスの紅茶とコーヒーに、烏龍茶、エスプレッソ。ジュース類がこれでもかと、ソーダ類をはじめ、オレンジジュースにピンクグレープフルーツジュース、マスカットジュースにりんごジュース、更にジューサーの中に白桃ジュースといちごミルク。ちゃんといちごと牛乳をミキサーにかけた自然な味のいちごミルクがあって、息子が踊らんばかりに喜んで何度もジューサーと席の間を往復していた。

だんなはアサリのクリームソーススパゲティ、息子は好物のカルボナーラ、私は「豚肉と木の子の生姜焼き風スパゲッティ」という面白いものを。
舞茸としめじが豚肉と一緒にコッテリ味の生姜焼き(醤油と味醂の味の、そのまんまな味の生姜焼き)になっていて、その甘辛味のタレでスパゲティも炒められている。トッピングにこんもりとスライス玉ねぎ、そして刻み海苔。不思議な組み合わせだったけれど、これが案外(というか、とても)美味しかった。

「……で……夕方どっか飲みに行く?」
「だねぇ……」

あそこはどうだ、ここはどうだと話し合い、なぜか「手羽先を食べに行こう」ということになってしまった。なぜドイツビールを飲みに出てきたのに手羽先になっちゃうのか。
どうやら「ドイツビール飲みたい」→「美味しい地ビールでもいいや」→「両国の地ビール飲めるビヤホール行っちゃおうか」→「銀河高原の生だったら"世界の山ちゃん"で飲めるよ」→「ああー、手羽先もいいよねー」という流れだったようなのだけれど、
「あー、いいねー山ちゃんはいいよねー」
「手羽先だな、決まりだな」
と、その場で「夕方行きます」と席の予約を入れてしまった。

手羽先だ味噌カツだと盛り上がりながらスパゲティを食べる私たち。いちごミルクがたいへん美味しうございました。

神田 「世界の山ちゃん」にて
 幻の手羽先 2×\380
 みそうずら玉子フライ \360
 どて煮 \390
 キャベツ \105
 海老天むすび(2コ) \300
 みそ汁(赤だし) \160
 コーチン団子スープ \160
 銀河高原生ビール(ヴァイツェン中) 2×\520
 ビール(モルツ中) 2×\420
 マンゴーオーレ \315
を、家族でもぐもぐ。

「せっかく銀座に来たんだしー」と、新旧のムシキングカードが手に入れられる博品館など覗きながら、夕方まで銀座をぶらぶらり。

夏に行った「ポケパーク」で、アトラクションに乗るたびに「ポケモンカード」というのを貰っていたのだけれど、これは「ポケモンカードゲーム」なる対戦ゲームをやるためのカードだったらしい。その後見に行ったポケモン映画の会場で新発売だったカードセットをうっかり1つ買ってしまい、
「……これだけじゃ対戦できないんだねぇ……」
「少なくとももう1セット買わなきゃできないみたい」
と、まんまと会社の戦略に踊らされて、あれこれ揃えることになってしまった。基本はこのセットがあれば揃うでしょ、でもレアカードとかはこっちの拡張パックを買わなきゃいけないみたい……と、あれこれあれこれ。

そして、「ロケット団セット」なんてのもあると知ってしまった私。悪役のロケット団のカードだから、「わるいカイリュウ」とか「ロケット団のニャース」とか、属性に「わるい」がついたカードがあれこれ揃っている。いいなぁ、かっこいいぞ、「わるい」カード。
「私、私、悪役カードのセットつくるね。対戦しよう!」
と、最近息子より真剣にカードを揃えている私だった。探していたロケット団のセットを博品館で見つけて、お買い上げ〜。

荷物も増えて夕方、神田にある「世界の山ちゃん」に向かった。名古屋にこれでもかとお店のある手羽先が名物のお店だ。東京にも続々と増殖中で、池袋、西武新宿、大久保などに続いて神田店が2ヶ月ほど前にオープンした。あと数週間後には田町にもお店ができるとか。

半端な時間にけっこうな量のスパゲティを食べちゃったので、喉は乾いているけれど(ビールは飲みたいけれど)、あんまり空腹じゃない。手羽先を2皿、どて煮を1皿、みそカツを食べるほどでもないかなとみそうずら玉子フライを1皿、息子の好物のコロッケを1皿。銀座高原ビールの生を飲みながら、甘辛いタレがかかった揚げたての手羽先をバリバリと食べた。

こっくりと甘く、独特の渋さがある八丁味噌味のどて煮と、その味噌だれがどっぷりかかったうずら玉子のフライはビールにすごくよく似合う。フライの皿には手でちぎったようなキャベツも盛られていて、皿に残った味噌にそれをつけながらもぐもぐ。
「……あー、キャベツ、美味しいよ、キャベツ」
「……もっと盛られていてもいいのにね」
「味噌残ってるし、キャベツの皿ってないのか聞いてみよう」
すみませーん、キャベツだけ欲しいんですが、と声をかけてみたら、平皿にこんもりとキャベツだけ盛られて105円というのがありますよ、と、持ってきてくれた。引き続き、味噌をつけながらキャベツをぽりぽり。

甘い味噌だれが一緒に握られている、ちょっと大きめの海老天むすびもスープと一緒にいただいて、全体的に口の中が八丁味噌味になった。すごく好きな味ではあるんだけど、でも味噌がこれだけ続くとちょっと「味噌はもういいです」な気分にもなる。
「え?おゆきさんはそうなの?俺は全然大丈夫だなぁ……」
と、だんなは最初から最後まで味噌の味を存分に楽しんでいたようだった。俺の方が味噌度(どんな度だ……)が高いんだね、そうね、私はあんまり高くないのかも実のところ……なんて話しながら、それはそれでけっこう楽しかった祝日の一日だった。

9月24日 土曜日
皮は私、具はだんな、焼きもだんな担当の焼き餃子
さんまの塩焼き おろし醤油・かぼす
ほうれん草のおひたし
自家製いくら
しじみの味噌汁
羽釜御飯
冷茶

昨日の午前中、スーパーに行ってきた私とだんな。
「お、ついに白菜が安くなってきたよ」
「餃子……しますかね」
「じゃあ皮作るよ。あと、だったら青菜炒めあたりが恋しいところ……」
「空心菜、安いよ」
「ああ、それがいいや、それにしよう」
天津飯も恋しいんだよね、卵も買って……と、すっかり「明日明後日の夕飯の献立」が決まったところで魚コーナーの秋刀魚を見つけてしまった。

「ああっ、秋刀魚が77円!安い!」
「……俺、今シーズン一度も家で秋刀魚喰ってないよ」
「……あー、秋刀魚焼いて食べるの、平日多いからねぇ……」
でも土日の夕飯は1日が餃子で1日が天津丼だって決まっちゃったよ、だったら朝御飯に秋刀魚焼いて食べようかどうしようか……とあれこれスーパーの店内で協議の結果、「土曜の朝御飯に食べましょう」ということになった。かぼすも買って、しじみも買って、準備万端。今朝起きるなり、せっせと米研いで味噌汁の準備をはじめた。

焼きたての秋刀魚には鬼おろしでおろしたざっくりとした大根おろしとかぼすを添えて。炊きたての御飯に、作りたてのしじみの味噌汁。茹でたほうれん草は胡麻和えにしようか少し悩んで、削りたてのかつおぶしを天盛りにしたおひたしにした。いよいよ輪をかけて安くなってきた生すじこも再び買ってきたので、それを使って作った自家製いくらもテーブルに。

かなり遅めの、昼間近の朝御飯だったけれどもボリュームたっぷりの朝御飯。焼きたての秋刀魚は今日もこれでもかと美味しかった。
「焼きたてー。あつー、うまー」
と言いつつ、はふはふしながら1人1尾の秋刀魚をつつく。

自家製皮の焼き餃子・水餃子
空心菜のにんにく炒め
わかめスープ
羽釜御飯
ビール(モルツ)

今日は一日予定もなく、家でのんびりとゲームやったり本読んだり。午後遅くになって、薄力粉と強力粉をおもむろに計量しだして、餃子の皮の仕込みをした。今日は強力粉をメインに使った、「大連」というお店の皮のレシピで。強力粉200g、薄力粉100gに少量の塩と卵の白身を混ぜ、水140cc弱を注いで箸でぐるぐると混ぜ合わせてなじませ、手で軽くまとめたら2時間放置。粉と水が馴染んだところで何度かこねて滑らかな生地にして、あとはいつもどおり直径1cmほどのお団子作って伸ばしていく。

粉を触るのはとても楽しい。パンもピザ生地も、そして多分餃子の皮も、フードプロセッサーでギャギャギャギャと水と粉を合わせてしまえば作業が数段簡単になるのだろうなぁと思いつつ、粉に触るのが楽しいから無用にこねこねといじくりまわしてしまう。でも、今回の強力粉入りの皮はとても美味しく仕上がった。
「ぼくもー、ぼくもいっしょにこねるー」
という息子の分の麺棒とまな板を用意してやって一緒に皮を広げていく。だんなはせっせと白菜を刻んで塩をして水気を絞り、挽き肉と一緒練り合わせて具を作ってくれた。

「……こう?」
「いや、もっと薄くだな、もっと薄く大きくしなきゃ包めないじゃん」
指導しながら息子も一緒に皮づくり。餃子を包める男もなかなか恰好良いけど、餃子の皮を作れちゃう男というのも恰好良いと思うぞー……なんて言いながらあれこれやっていたのだけれど、5枚ほど伸ばしたところで
「……あきちゃった」
と、我が家の小さな職人さんがリタイアしてしまった。職人さんが抜けるのはけっこう痛いねぇ……とだんなと苦笑いしながら、せっせと私が伸ばし、せっせとだんなが包み、そして60個ほどの餃子ができた。半分ほどは茹でて、半分ほどは焼いて、それぞれ食べる。

今日の餃子の皮は本当に良い出来。水気が多すぎる皮だと焼き餃子にしてもペタペタした感じになってしまうのだけれど、今日の皮で焼いた焼き餃子は、プリプリモチモチと非常に良い感じ。パリッと焼けた底の香ばしい部分も最高の出来で、
「だんな、ナイス焼き〜」
「おゆきさんも、ナイス皮〜」
とお互いの健闘を褒め称え合いながら、ビールをキューッと飲み干した。

自家製皮の餃子もこれで4度目くらいだろうか。皮の成形もずいぶん慣れてきて、綺麗に丸く、フチが薄めの皮が仕上げられるようになってきた。皮をのばすスピードも、だんなが具を詰めて包むスピードとちょうど同じくらいで作業もスムーズに進む。……もう、自家製餃子は自家製皮なしには考えられないようになってきて、ちょっとヤバイ。

9月25日 日曜日
「わかめ」に負けた天津飯……
「ミスタードーナツ」にて
 焼きいもセサミパイ
 ポン・デ・ダブルショコラ
 カフェオレ

この2日は疲れていたのか、息子よりもだんなよりも目覚めが遅かった私。起きるなり金魚にエサをやり、カブトムシのエサの減り具合を確認し、アゲハの幼虫に山椒の葉を補充してやり(←ああ、また一晩で巨大化してる……)、ひととおり我が家の生き物の世話をし終わったら、夫と息子が飢えていた。

朝御飯は、買い物がてら「カフェオレ飲み放題」になったばかりのミスタードーナツへ。やっぱりカフェオレを飲むでしょうと、だんなも私もカフェオレを注文し、あとは秋の新商品らしき品を2つばかり。胡麻風味のスイートポテトパイと、チョコがコーティングされて中にもチョコクリームが詰まっているポン・デ・リングのチョコものをいただいた。

一昨日は夏のような暑さだったけれど、昨日今日とずいぶん涼しい。いよいよスーパーには栗や柿の姿も見え始めて、「夏は終わった」どころか「冬ももうすぐ」な感じになってきたのが物寂しいというか、なんというか。

卵とねぎの炒飯
簡単中華スープ
麦茶

「のだめカンタービレ」が連載されている漫画雑誌『KISS』を買い、食材いくつか買ってのんびりと帰宅。つい昔の巻から「のだめ」を読み返してしまい、ベッドにごろごろ転がっていたらそこに根が生えて動かんようになってしまった。

「おゆきさん、お昼どうする?」
「……あー……どうしよっかー……?」
「焼きそばとか?」
「……んー……」

だんなの言葉に生返事返していたら、「今日のおゆきさんはどうにもダメらしい」と判断してくれたようで、さささっと炒飯とスープを作ってくれた。卵と葱の塩味のシンプルな炒飯と、刻み葱入りの胡麻油の風味の簡単中華スープ(←本当に簡単らしい……)。塩味の加減も、パラッとした炒め具合もばっちりな炒飯を美味しくいただきながら、食後にまただらだらだらり。

だんな特製天津飯
焼き餃子
わかめと牛肉のスープ
ビール(モルツ)

夕飯は、「天津飯にしましょう」ということになっている。
「その料理をより愛する者がその料理を作るべし」
の掟にしたがい、天津飯担当は我が夫。昨日の餃子のタネだけが残ってしまっていたので、買ってきた市販の皮で焼き餃子も作った。
「……どうにもやる気が出ない……」
とごろごろしていたら、だんなが着々とスープの準備を済ませ、葱と筍と蟹を炒めて具の準備を始めている。せめて餃子を包むのくらいは手伝わせてください……と、やっとここで私も台所に移動して、ちまちまと餃子包みを手伝った。

ビール飲みながら焼き餃子をつつき、その後でスープと天津飯。筍がたっぷり入る我が家の天津飯は、今日も絶妙の仕上がりだった。こんがりきつね色に焼けた卵は、表面は焼けているのに中はふわふわの半熟。さっぱりした酢醤油味のあんも良い感じだった。だんな、「一体どこで修行なさったんですか」というほどに天津飯を作るのが上手い。数年前に「これ」というコツを掴んだのか、以来滅多に失敗しなくなった。

結婚するまで、私は天津飯がそれほど好物ではなかった。
それまでに食べたことがあったお店の天津飯は、やけに甘ったるいケチャップ味のあんがかかってるか、そうでなきゃ酢の味がとんがったやけに大人っぽい味のあんがかかっているかのどちらかで、しかも蟹の味がちゃんと感じられるものなんかほとんどなかったりして、あまりお店で前向きに注文したい料理じゃなかった。

「えー?美味しいよ、天津飯。すげー美味しいじゃん」
と、結婚して数ヶ月経った頃にだんなが作ってくれた天津飯は、ケチャップの味じゃなくて酢の味がベースの、でも優しい味のあんがかかっていて、ちゃんと蟹の味がする卵焼きが乗ったもの。そりゃもう美味しかった。それから天津飯は私の好物にもなったけれど、でも、家で食べるのがかなり美味しかったりするものだから(蟹たっぷりの天津飯を食べたかったらそれなりの出費は当然覚悟しなきゃいけないというのもあり……)、お店で食べる頻度は全然高くなっていない。

ああ、美味しいね美味しいね、我が家の天津飯は美味しいね……と、だんなと2人うっとりと天津飯を平らげたのだけれど、スープをおかわりし、餃子を8個平らげ、1人前の天津飯をきっちり綺麗に平らげた息子に
「今日の夕飯、何が美味しかったですかー?」
と聞いたら
「わかめ」
という返事が返ってきた。「天津飯」でもなく「スープ」でもなく、「わかめ」。
今後はわかめに負けない存在感のある天津飯を目指したいよね、とだんなと大笑いした。