食欲魔人日記 11年04月 第3週
4月11日 月曜日
たけのこごはん♪
ミニねぎとろ丼
豚汁(ラストー!)
麦茶

先日、スーパーでは滅多に見かることがない、「オイルとか添加していない、マグロのすき身」がお手頃価格で売られていた。
 
通常よくスーパーや安い回転寿司屋で見かける「ネギトロ」は、やけに白っぽくて脂たっぷりなのになんだか口の中でベタベタして「本当のトロ」とは全然違う味がするものだけれど、その秘密は「トロミユ」に代表されるような添加物にある。
 
やっすい赤身のマグロもこれを混ぜればあら不思議美味しいネギトロに!という魔法の食品添加物なのだけれど、「そんなの1mgも混ぜなくていいから、赤身のまんまのマグロのすき身を売ってくれればいいのに……多少高くたって買うのに」といつも思っている。で、珍しくも地元のスーパーに、望んだとおりのすき身が置かれていたのだった。
 
本当は昨日のうちくらいに食べたいところだったけれど、夜は外食してしまったので今日の朝御飯ということに。
 
御飯の上にもみ海苔散らして、刻み葱混ぜたマグロを乗せて、醤油ひと垂らし。わさびを添えてわっしわっしと朝から食べた。ちょうど3人分残っていた豚汁も平らげ、充実した朝御飯。
 
今日は野菜が届く月曜日。
 
実は先々週に届いた大根がまだ半分ほど、あと先週届いた蓮根があと1節残っているような状況だったりして、「いかんなぁ、ちゃんと残さないように次の週を迎えないと」と反省しつつ。
 
今週の「ベジタS」は
長芋250g・サニーレタス1玉・ニラ1把・ブロッコリー1株・きゅうり3本・トマト4個
という内容で、レタスとブロッコリーときゅうりは最近よく見るなぁという印象。トマトも出てきて、なんだか初夏を感じるセットだった。

茹で空豆
たけのこの土佐煮
蕪と鶏肉の煮物
平目のムニエル
かき玉汁
たけのこ御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

のんびり過ごす一日……だったのだけれど、今日は夕方になってからたて続けに地震が。
 
17時16分 最大震度6弱
17時26分 最大震度5弱
震源はどちらも「福島県浜通り」。
 
最初の地震は千葉も震度4くらいの感じで派手に揺れた。揺れた勢いで冷蔵庫の扉も開く始末で、
「これ、外出してたら帰宅の頃は冷凍庫と冷蔵庫の中身がオシャカって寸法ねぇ……」
と心配に。千葉沖震源の地震も増えてきていてなんだかイヤな感じだし、乳幼児のいたずら防止用の冷蔵庫ロックの部品を買ってこようと心に決めた。
 
この後も、パソコンにインストールしてあった「つくるウェブ EarthquakeNotifier」は緊急地震速報のログを吐き出し続け、福島では絶え間なく「最大震度3」の地震が続く感じ。
 
こりゃあ、火を使わないほうが良いのかしら?と心配になりつつ、でも今日はたけのこ食べるんだもんねと、いつも通りに夕飯の支度をすることにした。
 
日曜日に友人一家が千葉に筍堀りに来ていて、その帰り道に「おすそわけ〜」と筍2本持ってきてくれた。夕方届けてくれたその場ですぐ下ゆではしておいて、今日は既に「水煮たけのこ」の状態になっていたそれを、土佐煮と炊き込みご飯に加工。レシピを確認していて
「あら……たけのこ御飯って、油揚げ使う作り方ばっかりだなぁ」
無しでもいけるだろうだけど、たしかに油揚げ入れた方が美味しそうではあるなぁ……と煩悶していたら、息子が「お使い行ってこようか?」と。それは頼もしい、どうもありがとう、と、油揚げ買ってきてもらった。
 
御飯は薄口醤油と酒と塩で調味して炊いて、具は筍と油揚げ。醤油と味醂の味でこっくり炊いた土佐煮は、最後に鰹節をたっぷりまぶした。先日作った鶏と蕪の煮物も少量残っていたので出すことにして、メインのおかずは「平目のムニエル」。
 
たいそうお手頃価格のを買えた平目の切り身、崩れやすい柔らかな白身の魚はやっぱり定番だけどムニエルかなと、塩胡椒して小麦粉はたいてバターで焼いた。肉も魚も、そして筍も揃って御馳走感溢れる夕御飯になった。
 
鮮度の良さもさることながら、土壌が良いとのことでとてもアクが少ない筍なのだそう。土佐煮も御飯も、えぐみのない美味しいものが出来上がった。おかずが充実していたので御飯2膳は食べられなかったけれど、明日の昼御飯とかにまた美味しくいただくんだー、と私はわくわく。
 
スーパーで皮つきの筍が売られていても「鮮度とかどうなのかなぁ……がんばって下煮した挙げ句にえぐくて食べられないとかだったら悲しすぎるし……」と、あまり手にすることはなかったのだけれど、皮ごと茹でた筍を茹であげ後にばりばり剥くのは楽しかったし、市販の水煮たけのこを買ってくるよりも圧倒的に美味しかったし、これはいいな楽しいな春の味だなとおおいに堪能した。

4月12日 火曜日
サラダスパゲティに鳥はむやモッツァレラ乗せてみたりして
きなこ揚げパン
カフェオレ

昨日、宅配の野菜と一緒に(確か割引販売をしていた)揚げパンの袋を1つ買っておいてみた。やや小ぶりな、ロールパンを棒状に細く伸ばしたようなサイズのものが6本。1人2本だなと、コーヒー淹れて朝御飯にした。
 
「きなこ揚げパン」ということで、子供時代の給食の「大御馳走」のその品名の響きにたいそうそそられたのだけれど、期待していたほどの美味ではなくて、パンは今ひとつ固いし、さほど油っぽくなくて淡泊な感じだし、パンの表面にジャリッとするようなたっぷりのグラニュー糖もなく、全体的に「物足りない」印象。
 
だんなが
「あっためたらもっと美味しいかも」
と言い出してレンジで軽く温めてくれたのだけれど、そうしたら幾分パンもふかふかになって良い具合になった。更にグラニュー糖もかければ完璧かしらと思ったのだけれどそれは自重。
 
昨日に続き、今日も福島震源で震度3クラスの地震が続いていて、「あら、今度は長野で震度5弱だって……」と7時半頃の長野の地震の報道をテレビで見ていたところで、8時過ぎに昨日の夕方よりも強いくらいの大きな地震。棚がカタカタと言いウィンドチャイムがじゃらんじゃらんと鳴り、猫もちょっと脅えるくらいの揺れ。
 
8時8分のこの揺れは千葉県東方沖震源、最大震度5弱。
 
震災以来、じわじわと震源が千葉沖なものが増えてきているなぁと思っていたけれど、ついに震度5クラスが千葉沖にやってきた、という感じ。でもまだ「これだけではまだ終わらない」という感じ……。
 
それでも世間はすっかり「地震慣れ」しつつあるようで、JR総武線は普通に運行、だんなも普通に出勤していったし息子も普通に登校して「迎えに来い」などの連絡もなし。
 
だんなを見送って一人静かな家に残ると、外ではやけにヘリコプターの音が響いている。何事かと思えば、先ほどの地震で架線切断して京成線が止まってしまったのだそう。稲毛界隈でお客さんが止まった電車から降ろされて線路を歩いているのだそうで、おそらくはその報道のヘリコプターが飛んでいるのであるらしかった。
 
震災から1ヶ月、でもまだまだ「震災後の復興」という雰囲気ではなく、原発の状況含めて「非常事態の渦中」にいるような感じが続いている。午前中、「ほら、やっぱり千葉揺れるじゃん、まだ全然終わりそうにないじゃん」と、昨日の宿題だった冷蔵庫のチャイルドロックを買いに行った。

カプレーゼと鳥はむを乗せたサラダスパゲティ
かき玉汁
麦茶

今日は更に午後にも大きな地震があり、14時7分に最大震度6弱、震源は福島県浜通り。もう「最大震度5」くらいではさして驚かなくなっている自分がいる。
 
もう4月も半ばになろうというところだけれど、今日は阪神タイガースの開幕戦なのだそう。震災と電力不足で延期になった今シーズンの野球が開幕ということで、だんなは"虎仲間"と共に虎居酒屋で虎談議と虎応援を堪能してくるのだと言っていた。……で、私と息子は2人で夕御飯。
 
トマトがあるしレタスもあるしキュウリもあるし、と、サラダスパゲティにすることにした。スパゲティに甚だ似合わないけれど昨夜のかき玉汁も残っていたのでそれも添えて。
 
トマトはモッツァレラチーズと合わせてカプレーゼ風に。自家製鳥はむとゆで卵、さっと茹でたブロッコリーと斜め切りにしたきゅうり、そしてサニーレタスを器に盛って、塩の他の調味料は「ピエトロドレッシング」。ピエトロからは「茹でたパスタと和えるだけ」系のパスタソース類も色々出ているけれど、一番の基本のこのドレッシングをかけたサラダスパゲティは特にお気に入り。生野菜をたっぷり美味しくバリバリと食べられるのも素敵だ。
 
「きっと……鶏の唐揚げとか買ってきて乗せてもこれはおいしい……」
と、危険な想像をしてしまいつつ、今日のところは淡泊な味わいの鳥はむをもぐもぐ。

4月13日 水曜日
野菜炒め。野菜たくさん。
チーズトースト
カフェオレ

今日の朝御飯はチーズトースト。
 
昨夜のだんなの帰宅はたいそう遅かった(野球の開幕戦の応援で、虎居酒屋でたいそう飲んでいたらしい……)ので、卵料理とかハムとかソーセージとかは要らない感じかしら、と、シンプルにチーズトーストとカフェオレで。エメンタールの塊を包丁で削ぐように薄く削り落として、それをささっとパンに乗せてオーブンに入れた。
 
美味しいチーズでチーズトーストを作ると、大手メーカーのスライスチーズはどうにも物足りない味に感じてしまうけれど、でも常に美味しいチーズをストックしておけるだけの懐の余裕もないわけで。だんなの海外出張みやげのチーズを大事に(でもカビさせないように)使っているところだ。
 
町中に、八百屋や肉屋と並んで普通にチーズ屋さんがあるような国に住んでみたいなぁ……てか行ってみたいなぁ、とほんのり思いながら、チーズトーストをもぐもぐ。

チーズ(テテ・ド・モア)
スティックきゅうり
筍の土佐煮
まぐろの山かけ
肉野菜炒め
大根の味噌汁
とろろかけ麦御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

今日の夕御飯のテーマは「長芋を食べよう」。
 
長芋、切ってサラダに入れたりしても美味しいけれど、やっぱりとろろで食べたい気分。とろろだったら麦御飯と、あと牛タンの塩焼きとかあると嬉しい感じ?……とスーパー覗きに行ってみたら、むしろ魚介がお手頃価格だった。赤身のメバチマグロのサクがたいそう安かったので、「じゃあ山かけだ!」とマグロ1サク買ってきた。
 
じゃあ豚肉の少量パック使って、手持ちのニラや人参と合わせて野菜炒めでも添えようかと、キャベツの1/4カットともやしも購入。
 
私は自分で好んで山芋を買って食べるほどにはとろろは好きではない……と思っていたのだけれど、作ってみるとこれがたいそう美味しい。おろしてすり鉢に入れて、味噌汁用にまとめてとっただし注いで薄口醤油と少量の味醂で調味。まぐろにかけても美味しく、押し麦入れて炊いた御飯もたいそう美味しかった。たっぷり20cmほどもあった長芋だったので今日中には食べきらず、また明日以降に食べるのが楽しみ。
 
豚肉入れて作った、「普通な感じの野菜炒め」は、『LIFE 2』に掲載されていた「給料日前の肉野菜炒め」のレシピを参考に。
 
肉をあらかじめ炒めておき、炒めた後に「醤油と味醂のタレにつけておく」というのがポイント。野菜を炒めて塩したら、その漬け汁ごと肉を加えてざざっと炒め合わせてできあがり、という感じ。もやしとニラはなるべく火を通さず、でもキャベツの芯や人参はちゃんと火を通して……と、ちゃんと気をつけて作ったら、これがなかなか美味しい野菜炒めになってくれた。肉にしっかり味が染みているのが常とは違う良い具合。
 
ちらっとだけど野菜炒めに肉が入っているし、マグロもあるし、御飯はとろろかけ……と、じわっと「御馳走感」のある今日の夕御飯。
 
今日は昨日ほどには大きく揺れる地震がなくて、ちょっと緊張感も和らいだ一日。

4月14日 木曜日
腐乳使って豚と蓮根煮込みました
とろろうどん
麦茶

今日はうどんなんだなぁ……と、まだまだたんまり、10袋単位(いや、多分30袋くらいは余裕で残ってる)で手元にある、ストレートタイプのさぬきうどん用かけだしのパックを使うべく、うどん用のお湯を沸かす。常温保存しているかけだしパックは、保冷剤数個と共に冷水満たした小鍋に入れて、急速冷却。
 
そろそろ「ひやひや」も美味しく食べられる季節になりつつあって、今日も問答無用で「ひやひや」にした。茹でた麺は水で揉んで、だしも冷たく。
 
今日はそこに、更に昨夜作った「とろろ」も出して、豪華とろろうどんということになった。とろろも冷蔵庫に入れてあったので、全体的に口の中が冷たい感じに。ツルツルでトロトロでネバネバでヒヤヒヤな食感の朝御飯だった。やっぱりとろろ、美味しいなぁ……。

蔵王クリームチーズwithクラッカー
きゅうりとわかめの酢の物
肉野菜炒め(昨夜の残り)
蓮藕乳炆腩肉
大根の味噌汁
羽釜御飯
いかなごのくぎ煮・行者にんにく
ビール(Kronenbourg)

今日は昨日に続いて、月曜火曜ほどの異様な頻度の地震はなかった一日。……でも、震度4クラス茨城、福島震源で2度ほどあって、まだ安心はできないぞという感じ。外出中に大きな余震が来て冷蔵庫や冷凍庫が開いてしまったらたまらんとチャイルドロックつけたけれど、このままチャイルドロックの恩恵を受けることがないまま収束してくれると嬉しいなぁ……。
 
今日の夕御飯は、「豚バラブロックと蓮根を調理して食べてしまいましょう」というコンセプトで、手持ちのレシピを検索してみたところ、「蓮藕乳炆腩肉」というすごい名前の料理を見つけてしまった。中華料理は漢字を見るとなんとなく「どんな料理か」がわかったりするものが多いけれど、これは「肉と……蓮ってことは蓮根?あと乳?どんな料理?」という印象。
 
日本語名は「れんこんと豚ばら肉の南乳煮込み」、聘珍樓の謝華顯の本『香港菜單』(柴田書店 2004.06)に掲載されていたレシピだった。
 
肉は一口大に切って焼きつけておく(しかもその後湯で洗って脂を洗い落とす)。蓮根とにんにくは素揚げ。それをペースト状に潰した腐乳、中国醤油とオイスターソース、老酒、砂糖などなどと共にこっくり味で煮込んでいく……というものだった。チャーハンに天津冬菜や咸魚を加えると途端に本格的な風味がつくように、腐乳や中国醤油を煮込み料理に加えると、これも途端に「あ、なんか異国の味だ」という感じのものになる。
 
腐乳は沖縄の「豆腐よう」と同じような豆腐の発酵食品だけれど、豆腐ようよりも、より強烈な香りがあるように思う。瓶詰めの中には角切りの豆腐と、大豆、味噌のもろみのような粒がうす茶色の液と共に浸かっていて、豆腐(と、ついでに豆も)を適当に掘り起こして使う。豆腐ようは普通に酒のアテになるけど、腐乳は……あんまり酒のアテでつまもうとは思わない、かな……。そう高いものではないから小さな瓶詰めを買って、開封したところで適当に冷蔵庫に入れておいている。
 
野菜が今ひとつ入っていない煮込み料理を用意した代わりに、昨夜の残りの肉野菜炒めも食卓に。味噌汁は大根たっぷりで、あとは息子の好物のきゅうりとわかめの酢の物を。
 
煮込み時間は2時間弱というところだけれど、見事にこっくりとした色合いに煮えた豚バラは、良い感じに柔らかくて味の方も上々だった。

4月15日 金曜日
イベリコ焼いたよー美味しく焼けたよー
バタートースト
カフェオレ

今日は、だんなは朝ジム、息子と2人の朝御飯。
 
「えー……食パンがありますがー……どうしたい?チーズトースト?バタートースト?」
「バタートースト!」
「了解〜」
と、息子のリクエストに応じて、今日の朝御飯はシンプルなバタートーストで。
 
ヨーグルトあるし卵も焼けるけど、さてどうしましょう……と思いつつ、息子も「そんなに色々はいらなーい」ということだったので、じゃあパンとコーヒーだけでいっか、と、ごく簡単な朝御飯になった。
 
パンに塗ったバター、すぐ手が届くところにあったカルピスの無塩バターを適当に使ったところ、塩気が足りなくてちょっと物足りない味のトーストに。やっぱりトーストには有塩バターの方がお似合いだったわ、と反省しながらもぐもぐ。

チーズいろいろ
カプレーゼ
ミックスサラダ
ブロッコリーのにんにく炒め
イベリコのグリル
鳥はむ入りミネストローネ
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

手元に残っている野菜がレタスやきゅうり、トマトといったサラダ向きのものと、あとはブロッコリー。
 
じゃあ、レタスはサラダにして、トマトは残ってるモッツァレラと合わせてカプレーゼにして、そうすると肉か魚は何か洋風の味付けにしなきゃなぁと考えて、冷凍庫の中のイベリコ豚を1パック解凍することにした。
 
数日前に届いたイベリコ豚3パックのセットは、何度か買い物している「ハイ食材室」の「大人気イベリコ豚カルビ&セクレトディバリガータセット」という商品。
 
期間限定の増量企画とのことで、イベリコのカルビとセクレト("トントロ"的な部位、らしい)、それにスペアリブつけて計1.3kgで送料込み3980円ということだった。
 
送料込みでその価格はけっこう安いかも、ここで以前買ったイベリコは確かにすごく美味しかったし……と、1セット購入。今日はその中からカルビを解凍してみたのだった。
 
下手に煮たりなんだりするより、ごくごく普通に塩胡椒で焼いた方がこれは絶対美味しいよね、と、氷水に漬けて解凍した後は焼く食前まで2時間ほど室温に置いておき、いざいざと粗塩と胡椒をすり込んでスキレットに。パックされた肉は2つに別れていて、1つは厚さ3cmほど、もう1つは4cmほどと、均一に焼くのは難しい感じになっていたけれど、「一番厚いところが美味しく焼けるように」と火を通してみた。
 
スキレットで両面焼いてから火を止めて、余熱でもじんわり火が通ることを期待して軽く蓋して5分ほど。スライスしてみたら、一番厚いところがなかなか良い感じのロゼ色になっていた。すみっこの方はやや「ウェルダン」気味だったけれど、中心が生っぽくなるよりは良いかなと、自分としては満足な焼け具合。仕上げにもう一度塩して胡椒かけてから食卓に出した。
 
添えたのはくったり柔らかめに火を通したブロッコリーのにんにく炒め、いつもの作り方のカプレーゼ、あとはお代わりたんまり用意した、サニーレタスと普通のレタスと玉ねぎときゅうりを合わせたサラダ。手持ちのトマトジュースを使って簡単に作ったスープは、セロリやピーマンなどの残り野菜をあれこれ入れたミネストローネ風にした。
 
「!!この肉、すっげー旨い!」
と、一番綺麗に焼けた薔薇色のところの肉をまとめて数切れ持っていった息子。もっと空気読んで取りなさいよ隅っこの肉も食べてよ、とやいやい文句言いながら、私も美味しい部分を1〜2切れ。
 
国産の豚肉も、東京Xとかプラチナポークとか三元豚とか、美味しい銘柄豚がたくさんあって、で、「それより明らかにイベリコ豚が最高峰に美味しい」とまでは思わないのだけれど、でもやっぱり「あー、イベリコって美味しい〜」としみじみ思ってしまった。白っぽくなく赤みが強い肉はしっかり歯ごたえがあって、でも固くはなく、何より脂にとろけるような甘さがある。なんでもイベリコは脂肪含有量が高く、オレイン酸を多く含むために「足のはえたオリーブ・オイル」「足のあるオリーブ」(オリーブオイルもオレイン酸を多く含むので)などと称されたりするのだそう。
 
今日はシンプルに塩胡椒だったけど、
「これ、肉取り出した後のフライパンにバター落として醤油垂らして、揚げにんにく混ぜちゃったりして、それをイベリコにかけて御飯に乗せたら最高だよなぁ……」
なんて思ってしまったりした。超豪華豚丼。
 
イベリコはまだ2パック冷凍庫に詰まっているので、次はまた別の感じにしよう、と思いつつ、でもイベリコのスペアリブなんてどうするのが良いのかなぁ。下卑た味のバーベキューソースとか、普段は大好きだけれどさすがに合わせる気にはなれないし、これまたやっぱり「蒸してから炙って、フツーに塩胡椒」的な感じになってしまいそう。

4月16日 土曜日
今日はドイツビール飲んできました〜
※今日の写真はクリックすると大きくなります※
「marond」の
 ツイストドーナツ
 ハムマヨパン(半分)
カフェオレ

そうそううっかり朝御飯の算段するのを忘れてました……と、昨夜、仕事帰りにだんなに買ってきてもらったパンで朝御飯。
 
「揚げパンリベンジ!」
と買ってきてくれたのは、「marond」のツイストドーナツ。品名こそ「ドーナツ」だけど、それはまさに「揚げパン」で、表面にはこれでもかとジャリッジャリにグラニュー糖がまぶされている。しかも「きなこ味」も並んで売られていたそうで、まさにそれはきっと「きなこ揚げパン」。
 
あとはミニミニサイズのウィンナーロールと、こっちは2人で分けて食べようということで、ハムマヨパンが1個。しょっぱい系パンはオーブンで温めて、私は玉ねぎがたっぷり入ったハムマヨパンの方を1/2個いただいた。
 
わざわざ野菜と一緒に注文して宅配の揚げパンを買わずとも、地元のパン屋さんに普通に美味しい揚げパンは売られていたのでした……という感じの幸せな味。そうそう揚げパンはやっぱりこのジャリッジャリした食感がないとねー、と、美味しく平らげた。しかし、これだけ砂糖まぶしてあるとさすがに甘く、合間にくいくい飲んでいた砂糖抜きのカフェオレまで甘く感じる始末。

渋谷「こころ」にて
 GROUPON特別プラン \380
     肉入り富士宮焼きそば
     ビール
 追加トッピング 九条ねぎ \80

3月4月は春休みがあったりするし、都内に遊びに行くことも少なからずあるでしょう……と昨年のうちに買ってあった共同購入クーポンが何枚か、この4月中に使用期限を迎えようとしている。
 
でも春休み前に震災があって予定していたお出かけもほとんどキャンセルすることになってしまい、予想に反して全然使う機会がないままこの時期になってしまった4月期限のものを今日一気に使ってしまうことに。
「じゃあついでに俺は午後整体に行くことにしようかな」
と、だんな。
 
で、ちょうど4月になったところで、息子に対して「中学校入学おめでとう、お祝いあげるから遊びにおいで」とおばあちゃん宅ひいばあちゃん宅から誘いを貰っていたこともあって、
「じゃあ僕は、ひいばあちゃん家に行ってこようかな」
と、息子。
 
ちょうど、お昼に行こうと思っていた焼きそば屋さんのクーポンは家族3人分で、夜のドイツビールのお店のクーポンは大人用だしと2人分買ってある。じゃあ、父ちゃんと母ちゃんは夕飯ドイツビールのお店に行くことにするから、君はそのままひいばあちゃん家で夕御飯もいただいてくるといいよ〜と、そんな感じになった今日の予定。
 
というわけで、家族で向かったのは渋谷にある「こころ」という富士宮やきそばのお店。
使用期限が6ヶ月と長めの設定で、1000円相当の焼きそばとビールのセットがたったの380円という格安価格での提供だったのは、共同購入クーポンサイトGROUPONの「62%OFF【380円】≪富士宮焼きそば&選べる具+ビール1杯≫話題のB級グルメ「TVでも紹介された有名店」」という内容で販売されたものだった。なんと販売枚数は2000枚。
 
半年もあるし、まぁいいかーと行くのを放置していた挙げ句、使用期限が来週に迫ってきてしまっていたという次第のこのクーポン。渋谷駅から至近だったら嬉しかったのだけれど、そこからだらだらと坂を上って表参道方面に歩いたところにあるお店だったから、それがちょっと大変だった。裏通りに面した、コンクリ剥き出しの壁と床、並ぶシンプルな木製のテーブル……という、ラーメン屋さんのような雰囲気のお店。
 
メニューは「富士宮やきそば」をメインに、でもアルコール類やおつまみ類(枝豆や冷やしトマトといったものの他、豚もつ焼きや鉄板やきとりなども)もあるらしい。もつ焼きとか、良いなぁ……と思いつつ、お昼なので自重して追加の料理は無しで。
 
基本の焼きそばに、追加トッピング1種類つきということだったので、私とだんなは「肉」、息子は「マヨタマ」に。更に私とだんなは追加で「九条ねぎ」も乗せてもらい、セットについてくるビールはクーポン3枚分の3杯もらっちゃうことにした。息子には別途1杯150円のソフトドリンクをつけてやる。
 
最初にビールが2杯と息子の分の飲み物が出てきて、「おあと1杯は後から冷たいのお出ししますね」と言っていただいて、じゃあカンパーイとグラス持ち上げて少ししたところで、お店の扉と窓がガタガタ音を立て始めた。
 
あらやだ地震?と声に出したところで、テーブルの上のものもカタカタ言い出すなかなかの揺れになり、私としては「ビールを死守」の方向であらあら大変、と。震源は栃木県南部、最大震度5強の地震だったそうで、数日ぶりにヒヤリとした揺れだった。
 
渋谷「こころ」の富士宮やきそば、トッピングは肉と九条ねぎで♪ で、地震の揺れも収まったところで、無事に焼きそばの登場〜。
 
太くモチモチとした麺に富士宮やきそばには欠かせない「肉かす」もたっぷりと。
 
葱が乗る爽やかな香りとシャキシャキした食感もたいそう楽しめたけれど、息子の「マヨタマ」(ゆで卵のマヨ和えが乗っている)が、じわっと美味しいクセになる味。
 
「肉あげるから卵ちょーだい」
「俺もちょーだい」
と、息子のトッピングも分けてもらいながらなかなかにボリュームのある焼きそばを堪能した。
 
食後は渋谷駅で息子と別れ、私とだんなは上野に移動。
 
だんなは馴染みの整体屋さんに行き、2時間ほどヒマができた私は、そのまま上野をぷらぷら。カラオケボックスもあるし猫カフェの場所も控えたし、でも100円ショップとか雑貨屋さんとかビレッジヴァンガードもあるみたいだからそこもちらっと寄りたいし……と、あれこれうきうきプラプラしていたらあっという間に時間は過ぎてしまった。何が危険って、アメ横ですわよアメ横。
 
ABABの100円ショップ覗いたあと、「じゃ、丸井のビレッジヴァンガードに向かうかなー」と、うっかりアメ横を通ったが最後、魅惑的な品がたくさん。
「このトロ、1000円でいいヨッ!」
という声に足を止めてちらっとそちらに目をやったら、なかなか美味しそうな大トロ(そんな値段なのでもちろんホンマグロじゃなくてメバチなんだけど)、しかもけっこうなサイズ。
 
うん、美味しそうねほんとに1000円?なら買ってもいいかなと足を近づけると、「こっちの中トロもつけてね、で、これとこれとこれもつけて2000円でどうだろお姉サンッ!」と。目の前に積み上がっていくのは箱入りのウニとか、なぜかツナのピザ(冷蔵もの)とか、鴨の燻製のパックとか。ウニ……ウニは良いよねぇ、と、言葉に乗って2000円でマグロ(とその他たくさん)をお買いあげ。
 
そこで止めておけばいいのに、今度は別のお店で「このイクラとタラコ、セットで1000円でいいヨ!」って声にまた足が止まってしまい、
「1500円いただけるならね、このへんのものつけちゃうヨ!」
またまた目の前に色々積み上げられていく。小ぶりの鯵の干物が6枚、大きなパック入りのシラス、冷凍のシシャモが30匹ばかり。冷凍庫の空きあるかなぁ、まぁ入るかな、じゃあいただいていきましょう……と、1500円でイクラとタラコ(とその他たくさん)をお買いあげ。
 
ああもう、後でだんなとアメ横歩こうと思っていたのに、そんな余裕がない(手に持てる重量的にも冷蔵庫冷凍庫の余地的にも)状況になってしまった。でも満足。
 
これから夕飯も食べて帰るのに、4時間以上後になるだろう帰宅まで大丈夫なのかな……とそれだけが心配だったけれど、ガギンゴギンに凍っていたマグロがいい感じの冷却剤になってくれて、そのマグロも凍った状態を保ったまま無事に持って帰ることができたのだった。

赤坂 「Zum Eichen Platz」にて
 お気軽パーティーコース+グラスビール \1980
     5種の前菜盛合せ、ライ麦パン添え
     白アスパラガスのグラタン
     岩塩のついたプレッツェル
     3種の焼きソーセージの盛合せ
     ヘンデル(ローストチキン)
     ビール(SPATEN LAGER /S)
 ビール(Franziskaner Hafe Weissbier / M)
 
赤坂 「赤坂麺通団」にて
 ひやかけ
 かしわ天
 日本酒(南部美人)

そして夕飯は赤坂に移動して、ドイツビールとドイツ料理のお店「Zum Eichen Platz (アイヒェンプラッツ)」でだんなと2人、夕御飯。
 
これは「LUXA」というサイトで買った共同購入クーポン、「49%OFF 【1,980円】ドイツビールの欧風居酒屋≪ドイツ直輸入焼きソーセージ盛り合わせ 他全5品+グラスビール1杯≫赤坂駅 徒歩2分」を使っての食事だ。ディナーのオープン直後の、まだお客さんも少ない時間帯。追加のビールもいただきつつ楽しんできた。
 
本来、1人分3200円の「お気軽パーティーコース」は、
・5種の前菜盛合せ、ライ麦パン添え
(サーモンとイワシのマリネ、レバーヴルスト、生ハム、タプナード)
・カリフラワーのグラタン
・岩塩のついたプレッツェル
・ドイツ直輸入、3種の焼きソーセージの盛合せ
・ヘンデル(ローストチキン)
 
というもの。内容が少し変わっていたけれど、むしろ歓迎な方向の変更で嬉しい内容だった。
 
最初にやってきたのは5種類の前菜(今日の一番上の写真)。生ビールはグラスサイズで、「SPATEN LAGER」。
 
爽やかな苦味と漂う甘さ、こっくりとしていてでも後味はすっきりのとても美味しいビール。ドイツビール全体、ベルギービールもそうだけれど、「ぐいぐい勢いつけて流し込む」より、「ちょっとずつ味わいながら飲む」のが似合う濃厚な味わい。
 
前菜は、スモークサーモンとイワシのマリネが4切れずつ、薄切りのライ麦パンも4切れで、そのうち2切れにはタプナード(にんにくとアンチョビ入りのオリーブペースト)が塗られている。あとは2切れずつ、大きな生ハムと、その手前に添えられたサラミっぽいものは「ブラッドヴルスト」。
 
「ブラッドヴルスト」は、豚の血入りのソーセージ。血液入りのソーセージというと「ブーダン・ノワール」を最初に思い出すけれど、こちらは脂身なども混ぜ込んでサラミ風の切り口になっている。歯触りもサラミのようで、生臭いというほどではないけれど独特の風味とほろ苦さがあった。でもこれ、ビールに合うんだわー。
 
前菜をいただいているうちに一杯目のビールは早々になくなってしまい、次の一杯は、大好きな白ビール(ヴァイスビール)で。これも生があって、「Franziskaner Hafe Weissbier」を、今度はたっぷりめのMサイズ(500ml)でいただいた。
 
だんなは「Franziskaner Hafe Weissbier」の瓶入り、「DUNKEL Bottle」を。白ビールなのにローストしたモルトを使って「色は黒い」という、なんだか矛盾しているような面白いもの。
 
ビールを注ぎに来てくれたマダムが、「この瓶の底の白いものが酵母で」とか、「泡が強いので、最初にグラスを濡らしてからでないとビールを注げないんですよ」なんてことを教えてくれた。ビールの底に残る酵母ごとグラスに注ぎたいため、最後瓶底にビールが数センチ残った状態で瓶を振って、沈殿したものごと最後にグラスに注ぎ入れる……のだそう。"Hafe Weissbier"は「伝統的に濾過していない白ビール」だから、グラスの中のビールはうっすら綺麗な濁りがある。その雑味ごと美味しい、という感じ。
 
「ドイツビールは、大麦とホップ、水しか使ってはいけませんので……」
「そう、そうですよね、確か……"ビール純粋令"」
「あ、だからヒューガルデンみたいにオレンジピールやコリアンダーの香りをつけるのは、むしろドイツではやっちゃいけない事なんですね〜」
なんて話していたら、「お詳しいですねぇ!」と言われてしまった。クーポン持ってくるようなお客さんだと「ドイツビールに興味もないけど、でも安いから〜」という人も少なくなかったりするのかしらん。
 
赤坂「Zum Eichen Platz」にて、白アスパラのグラタン♪うまうま♪ そして卓上には、岩塩がまぶされたプレッツェルもやってきていた。
 
ねちもちした食感はベーグルに似た感じのプレッツェル。そして本来「カリフラワーのグラタン」が出てくるところで、「季節のお野菜を使いました」と、白アスパラガスのグラタンがやってきた。白アスパラ!万歳!
 
隣接するフランスやスイスは「酪農王国」の印象が強いけれど、ドイツはそれらの国ほどには有名なチーズもそう多くなく、だから「じゃがいもとソーセージばっかりなのかしら」などと失礼な事を思っていたりした。
 
けど、目の前のメニューには、バイエルンのチーズ料理なのだという「オバツダ」や、チーズと生クリームベースのドイツ南部の手打ちパスタなどが載っていて、「あ、普通に乳製品もの豊富なのね」と嬉しい気持ちに。このグラタンもチーズたっぷりでクリーミー、とても美味しかった。
 
赤坂「Zum Eichen Platz」にて、ソーセージ3本、でっかいよー。 そして迫力のサイズのソーセージが3本。
 
手前から、フランクフルト、ボックヴルスト、そして白ソーセージ、ヴァイスヴルスト、だと思う。酸味控えめの美味しいザワークラウトと、粒マスタードとケチャップがついてきた。
 
ナイフでざくざく切り分けてだんなと半分こ。
 
私は子供の頃はハムとかソーセージがあまり好きではなくて、それはつまり大手メーカー製の添加物たっぷりの「肉が材料なはずなのに全然肉の味がしない」ハムやソーセージが気持ち悪かったからなんだなぁ……と、大人になってから理解した。
 
切り口から肉汁が滴り落ちてくるような、噛みしめると肉やスパイスの味がじゅわーっと広がってくるような、こんな美味しいソーセージ食べていたら「ソーセージ嫌い」なんて思いはしなくて済んだのだろうけど、でも美味しいソーセージはお値段も良いので、やっぱりこれは「贅沢品」。
 
赤坂「Zum Eichen Platz」にて、シメは1人1本のローストチキン 最後に登場したのが、1人1本のローストチキン。
 
マッシュポテトとコーンソテー、トマトとパセリが飾られた鶏ももは、ほんのりローズマリーの香り。
 
肉の中の方にローズマリーの枝が1本仕込まれていて、そこから良い香りが漂っていた。
 
最後は骨を持ってむしゃぶりつくようにもぐもぐ。
 
普通の、日本の生ビールだったら生中3杯(1500ml)くらいは余裕なのだけれど、今日は800ml足らずしか飲んでいないのにけっこうお腹一杯。メニュー見ながら、「次はどれ飲もうかな〜」なんて思っていたのだけれど、それは次回への宿題になった。
 
面白いなと思ったのが、「パウラナーサルバトア」というビール。
「これを飲んだら以後40日の断食に耐え抜けます」という、修道士の"断食ビール"の元祖だそうで、「液体のパン」と称されるものなのだとか。その秘密は通常の8倍の量使われる麦芽にあるそうで、でもそれだけ麦芽が多いとアルコール分が高くなるのではと思いきや、アルコール度数の方は7.8%と、さほどでもないところがまた面白い(ほら、セレビシエが「糖たべたらアルコール出ちゃった」とか言いながら、糖をアルコールにかもしていくわけなので……by『もやしもん』)。
 
当然、放っておくとどんどんアルコール度数は高くなってしまうので、だから発酵途中で酵母を取り除いて、このビールは完成するのだそうだ。
「あれ?じゃあ、大量の麦芽の割にそれしかアルコール度数が出ないということは、けっこう甘いってことですよね、麦汁って甘いですもんね」
「ええ、だからレーズンのような味わいになるんですよ」
と、ますます興味津々。
 
でもそんな、「液体のパン」をいただけるほどには胃袋に余裕がなかった。残念。
 
……が、それはそれとして、
「でも、シメの炭水化物は欲しい気分〜」
赤坂ってさ、確か麺通団あったよね?と携帯で調べ調べて、ふらふらと「赤坂麺通団」を向かってみたり。
 
で、調子に乗って「お酒も飲んじゃえ〜」とすっかり「二次会」に。
 
「赤坂麺通団」にてシメうどん!お酒も飲むよ〜 うどんは、いつもの「ひやかけ」、おまけにかしわ天。
 
レジのところでセルフの天かすと葱をばっさばさと乗せて、「あと日本酒も」と伝えたら、「こちらセルフサービスです」と、酒器を渡された。
 
焼酎は壁際にずらりとサーバーが並び、日本酒の方は冷蔵庫に入っている。
「日本酒は、席までお持ちになって注いでいただいて大丈夫ですんで!たっぷりどうぞ!」
と、受け皿つきの陶器の器に、こりゃ嬉しいなと岩手の地酒「南部美人」をたっぷりいかせていただいた。
 
だんなはというと香川の地酒「悦凱陣(よろこびがいじん)」を選んでいたのだけれど、この一升瓶がほぼ空。新しいのをお出ししますと言われたまま、他のお客さんの対応で忘れ去られてしまい、うどん半分くらい食べたところで「あの〜お酒は〜」ともう一度声にかけに言ったところで「スミマセン!今お出しします!」と。失礼しました〜と、サービスで悦凱陣、酒器2つ分入れていってくれた。けっこう深めな受け皿にまでたっぷりと2杯分。
 
あらまぁなんだかすごい二次会になったわねぇ、と期せずして増えた酒の量に苦笑いしながら、でもキリッと辛くてでも旨味もある美味しいお酒を残すはずもなく、しっかりたっぷりいただいた。
 
赤坂麺通団のうどん、ちょっと茹でおきの状態だった感があるけれど、だしも美味しかったし、何より酒のシステムがなんだか楽しい。土日限定の「Sakeブランチ」も楽しそうで、なんだかいいなぁ……と思ったのだった。
 
息子は息子で、ひいばあちゃんや大叔母さんたちとお寿司を御馳走になったそう。お互いに「今から帰るよー」「僕も電車乗ったよー」などとやりとりしながら帰宅して、息子も土曜の一日を楽しんできたらしかった。
 
帰宅した後は、「酔っぱらっていられない〜」と、急ぎ魚介を冷凍&冷蔵処理。美味しいお魚、せっせと食べなきゃ。

4月17日 日曜日
うにどんー。
鳥はむとチーズ入りのオムレツ
グリドルで焼いたバゲットトースト
ヨーグルト
カフェオレ

私が最初に起きて、続いて息子も起きてきて、でもとーちゃんが起きてこない、いつもな感じの週末の朝。
 
朝御飯は、昨日買ってきたバゲットをスライスしてトーストして、卵添えて。赤坂の、ごく普通なスーパー(マルエツ)に寄ったときにみつけたパンで、でも大手メーカー製ではなくて地元のパン屋さんが納入している品らしく、バーコードもないようなシンプルな袋に包まれて売られていたもの。お値段もお手頃だった。
 
コーヒーメーカーと、動かしてしまった洗濯機等とではブレーカーが落ちてしまうかなと、パンのトーストにオーブンを使うのは止めてガスコンロにグリドル(フチのない平たいスキレット……みたいなの)乗せて、その上で炙ることに。こんがり良い色に焼くと、オーブン以上に表面がサクサクと心地よい食感で香ばしく良い感じ。美味しいバターをこてこて塗りながら食べた。
 
卵4個使って作ったオムレツには、鳥はむとチーズを散らして具沢山に。
 
今日は何も予定が無い日、
「でもお買い物は行かなきゃねー」
「牛乳とか……あと卵も買ってこなきゃ」
お昼御飯どうしよっか、なんて話しながらもぐもぐ。

マグロ屋さんでもらった謎ピザ
ケンタの新パリパリ旨味チキン
三ツ矢サイダー

手元には、昨日アメ横でマグロ買ったらついてきた謎ピザ(多分、ツナピザ?マグロ屋さんだし)が1枚。1人で食べきれるくらいのサイズだったので、昼御飯に食べるにしてもこれだけじゃ物足りないねと、午前中買い物ついでにケンタッキーフライドチキンの「新パリパリ旨味チキン」を1人1ピース買ってきた。飲み物はスーパーで買った三ツ矢サイダー(息子のリクエスト)。
 
計画停電が行われなくなってそこそこ日数を経たけれど、でもまだスーパーのヨーグルトの品揃えは幾分不安定。そこそこ種類は揃っているものの、棚にはしっかり「お一人様一個まで」と書かれたペーパーがぶら下がっている。今日はだんなと2人で買い物しに来たから2パック買えるね、と、小分けパックのヨーグルトを2つ籠に入れた。
 
そうそう、で、卵も高い。今日買ったのは1パック確か230円くらい。今までどんなに高くても1パック180円くらいで買えていたもので、5年くらい前には「今日の特売、卵1パック79円」なんて案内もそこそこ頻繁に見られたものだけれど、そんな価格の卵はもうさっぱり見られないようになってしまった。でも卵が使えない生活はちょっと考えられないしなー……と1パック購入。
 
ビールの棚とソーダなどの清涼飲料水の棚も若干寂しく、まだ「非常時下」という印象が消えない現状だ。飲料水の棚では、スーパーの店員さんがすごい勢いで補充しているところだったり。
 
買い物も終え、そろそろ家に帰るよというタイミングで息子に連絡してピザをオーブンに入れておいてもらい、帰宅してから冷蔵庫内のシュレッドチーズを追加でトッピング。チキンがまだ温かいうちにと、急ぎ昼御飯にした。
 
怪しいピザ(箱などに入ってなくて、品名が書かれたシールもなく、ただラップ状の透明ビニールにくるまれているだけだった……)は、でも案外ちゃんとした味。チキンかツナか、外見だけでは判然としなかったけれど、やっぱりツナピザだったらしく、ブロッコリーなども散らされていた。しっかり焼いたので生地もクリスピーでなかなか良い感じ。
 
初めて食べた「新パリパリ旨味チキン」もたいそうツボだった。皮が本当に、その名に偽りなくパリッパリ。
 
ケンタのチキンならではの、あのちょっとしっとりした衣とか独特なスパイスの香りだとかからは遠ざかっているのでそこは物足りなかったけれど、そこをカバーしてあまりある皮のパリッパリさの心地よさと塩胡椒のしっかりめの味はとても好みだった。……いかん、これは、平日お昼に一人でふらっと行ってまた買ってきたくなる感じだわ……。(自重自重……)

チーズ(モンドール)とクラッカー
レタスのサラダ
マグロの尻尾の塩焼き
ウニ・マグロの刺身
豚肉ともやしの炒め物
大根と油揚げの味噌汁
羽釜御飯
日本酒(越の誉 原酒生搾り 大吟醸無濾過生原酒)

夕御飯は、「買ってきた魚介をとにかく食べましょう」がテーマ。
 
マグロのトロは案の定スジが多かった(まぁ、あの価格ではねぇ……そのあたりはあまり大きな期待は抱いていない)けれど、味の方は悪くなく、スジの多いところは細かく刻んで猫にあげたら大喜び。少なくとも、地元の魚屋さんで普通に赤身を買うよりは安く入手できたので(しかも怪しいオマケいろいろつきで)良しとする。
 
その、怪しいオマケのひとつ「マグロの尻尾」。
「ハンターが切り落としたモンスターの尻尾ですか?」みたいな、あるいは「ギャートルズの輪切り肉ですか?」みたいな、見事な絵面の輪切りの尻尾、両面にしっかり塩してからスキレットで15分ばかり、じくじくと焼いてみた。かなり気合いを入れて焼いたのだけれど、それでもちょっと焼きが足らずに、一番中央は若干レア気味。厚さ3cmはあろうかという尻尾の輪切りが4つもあったので、とりあえず全部焼き、食べきれない分はほぐして加工しようかな、と。
 
買ってきたもやしは、少量の豚薄切り肉と共にだんながささっと炒めてくれて、味噌汁は魚介に似合うかなと、いりこだしで大根と油揚げで。りゃんりゃんはだしを取ったあとの煮干しをもらって御満悦で、かすみさんはマグロをもらって御満悦。猫も嬉しい夕御飯になったのだった。
 
お刺身だし日本酒良いかも!と冷蔵庫から出したのは「越の誉 原酒生搾り 大吟醸無濾過生原酒」。冬の間に原酒系の"要冷蔵酒"を4〜5本買い込んでしまって、それが野菜庫を圧迫していたところ。冷やで飲むお酒は暖かい季節に飲むのもまた格別だしねと、トロッと濃厚な原酒ならではの旨味たっぷりのお酒を堪能した。
 
で、シメは豪華「ウニ丼」。
ウニを食べるのは家族では私しかいなくて(だんなは本当に甘くて美味しい、臭みも苦味もないウニなら好きだそうで……なんと贅沢な……)、だからしこたま御飯の上に乗せて、揉み海苔散らして醤油ちらっと垂らしてわさび添えてもふもふ食べた。ミョウバンの苦さを若干感じる、「うん、スーパーで買うウニもこんな感じだしね」という可もなく不可もなくな印象のウニは、でもまだたくさんあるので明日の私のお昼御飯もきっとウニ丼。火を通した方が苦味は和らぐらしいので、ウニパスタかウニリゾットも良いかもしれない。