食欲魔人日記 09年07月 第3週
7月13日 月曜日
大変ウマーなチョコレートです(現在進行形で激減中)
カレーうどん
麦茶

金曜の夜、急いで少量だけ作ったカレーの残りが、残り若干2人前というところ。親子3人で食べるにはちと物足りない分量が残り、さてどうしましょうと作った当日に小ボウルに移して冷蔵庫に入れようとしていたら、息子が「じゃあ残ったのはカレーうどんだね?」とわくわくした顔をしている。……息子、カレーうどんもお楽しみの一つだったらしい。
 
で、週末か週明けにカレーうどん、と決めて、週末のお出かけ時に駅ビル内のスーパーで生麺タイプのさぬきうどんを買ってきた。パッケージには「恐るべきさぬきうどん」の文字があって、このネーミングも懐かしいなぁという感じ。私がうどんだしを作っている間に、私と一緒に起きてきただんながうどん茹でを担当してくれた。
 
鰹節でちょっと濃いめのだしをとって、醤油と味醂と塩で調味して、片栗粉で少しとろみをつけたらカレーうどんのだしの出来上がり。茹でたてのうどんを一度水で洗い、それをカレー鍋に入れて少し温めてから盛りつけた。ちゃんとコシのあるツルリとした食感の美味しいうどんで大変に幸せ。
 
月曜朝から「わー、さっそく汁が胸に飛んだー!」とぎゃあぎゃあ騒ぎながらの食事。今週もがんばろう。
 
そして今日は「大地〜」の「ベジタS」が届いた日。他に出始めの桃も買ってみたけれど、どうかなー。美味しいと良いけど。セットの中身は
 キャベツ1玉・ミニトマト150g・かぼちゃ1/4個・花にら1束・青じそ1束・小松菜1把
といったものだった。先週届いたトマトがまだ使い切れてないところにミニトマトの登場。……ズッキーニ買ってきてラタトゥイユでもしようかな。

小松菜と牛肉のオイスターソース煮
「魚久」のサワラの味噌粕漬けの炙り
塩揉みキャベツ
焼き茄子のおかか醤油
きぬさやと豆腐の味噌汁
羽釜御飯
麦茶

先日、パラパラと捲っていた雑誌に「小松菜と牛肉のオイスターソース煮」というレシピを見つけて、何かと小松菜が冷蔵庫内に飽和していた頃だったから「これは良いわ」とメモしておいた。だし汁とオイスターソースと味醂と醤油、それに刻み生姜を入れて牛肉と小松菜を炊くというもの。
 
オイスターソースが入らなければ普通に煮物の味付けだけれど、オイスターソース味というのはどんなもんだろうかなと作ってみることにした。……ら、案外普通に煮物の味だった。もっとがっつりオイスターソース味にしてしまって良かったのかも。
 
あとは、届いたばかりのバリッバリのキャベツが美味しそうだったので、適当に手でちぎってフルール・ド・セルで揉んだだけのを1皿。だんなはよく生キャベツを食べながら「いかにもセルロースって味だよね」と言うけれど、私はその「セルロース臭い」感じが大好き。火を通した甘さの出たキャベツもそりゃもう格別だけれど、生キャベツには生キャベツの美味しさがあって、飲み屋の突き出しに生キャベツが出てきた日には(そしてそのキャベツが食べ放題だったりした日には)えんえんとポリポリ食べ続けてしまう。というわけで、今日は生キャベツ。
 
あとは、ベランダで育った茄子を1本息子に収穫してきてもらって、輪切りにしてサラダ油敷いたスキレットで軽く炙って、おかか醤油で。ちょっと収穫のタイミングが遅かったようで、皮がちょっと固めになり、実の中の種も少し目立ちつつあったところだったものの、味には影響なくちゃんと美味しい茄子に育ってくれていた。
 
茄子の隣に植えたトマトも少しずつ実がつき始めているけれど、こちらは収穫まであと数週間はかかりそうな感じ。……で、その隣のズッキーニは未だ一つも実にならず……。
 
魚久」の白味噌味の粕漬けが残っていたので、それも炙ってしまうことにした。お得パックの品なので、とても小さな切り身だったけれど、これがまた、たまらんほど美味しい。いつかこの店の、1万円くらいする贈答用のセットとか買ってみたい。たくさん粕が余ったら、そしたら豚肉とか漬けて焼いてみたいなー、なんてなー……。
 
で、今日の写真は、これというのが撮れなかったので、だんなが出張土産に買ってきてくれた「Jacques Genin」というお店のチョコレートとマンゴーパッションキャラメルの写真。写真はもらってすぐ後に撮影したもので、今はもう3割以上減ってます。
 
元々「LA MAISON DU CHOCOLAT」にいた方が独立して開いたお店なので、味の傾向は似ている感じ。ミルクタイプ(Lait)とビタータイプ(Noir)、それぞれ表面に綺麗な模様が施されていて、添付のペーパーにどの模様がどんな味なのかが記されている。36個入りの箱に詰めて貰ったチョコは、冷蔵ケースに30種類弱並んでいたのを「とりあえず全部1つずつ。で、あとはこれとこれと……」とだんなが選んで詰めて貰ってきたものなのだそう。左右対称にビターとミルクが並べられたそれは、お店の人が丁寧に同じ柄が一ヶ所に固まらないように詰めてくれたのだそうだ。「ミルク1個減らしてビター増やした方が、綺麗だわ」とか何とか言われたとか。
 
もう30度越えもおかしくない季節なので、チョコもマカロンももちろん冷蔵庫に。食べる十数分に室温に出して、少し柔らかくしてから食べている。今日おやつに食べたのは「Secret de Chine」、プーアル茶風味のミルクチョコですって……ほほー……。
 
ビタータイプの甘さは相当控えめなので、「la maison〜」のと比べると、より洗練された大人っぽいチョコレート、という印象。午前と午後に1粒ずつと一応決めているはずなのに、それどころじゃない勢いで減っている気がするのは気のせいかしらどうなのかしら。

7月14日 火曜日
今日の夕飯は炒め物2種
「サンジェルマン」のウィンナーチーズパン
沖縄産マンゴー
アイスカフェオレ

今日の朝御飯は、昨日パン屋で買ってきたウィンナーパン。1人ずつ別のパンを選ぼうかしら、甘いものにしようかしらとお店の中でしばし悩み、結局「しょっぱいのがいいなー」と3人お揃いで、チーズがトッピングされたウィンナーパンにしたのだった。余熱したオーブンで数分温め、きちんと中まで温めたところでもぐもぐ。
 
デザートは、またまた飽きもせずマンゴー。今度のは近所のスーパーで、少々小ぶりの沖縄産のが2個680円で売られていたもの。見切り品というわけでなく、素でその値段だったものだからちょっとびっくりしてしまった。数日前に食べたものに比べるとちょっと甘さが薄かったけれど、それでも充分に甘いし繊維っぽさのない滑らかな口当たりも良い感じ。いつも通りに皮ごと3枚におろして格子に切って押し上げる「花切り」にしたところ、息子がすごい勢いでばくばく食べ始めた。
 
ちょっと、そんなにすごい勢いで食べないでよ、と私も争うようにフォークを繰り出しつつ、
「……そんな君に、種のまわりをしゃぶる権利を与えよう」
とまだ身のたくさんついた種まわりのところを息子に託す。種の方に息子の目の逸れている間にだんなと私で美味しい部分をと思っていたのに、これまたすごい勢いで種まわりをしゃぶった息子が、再び実の部分に戻ってきた。今回はそんなに、「ものっすごく美味しい」というほどのマンゴーでもなかったのに、バキュームカーのようにマンゴーを吸い上げていく息子にびっくり。……そんなにマンゴー好きですか……。

玉こんにゃく
卵とトマトのふわふわ炒め
鶏レバーと花ニラの炒め物
豆腐と茗荷の味噌汁
羽釜御飯
麦茶

今週は美味しそうな花ニラが届いたので、これはちゃんとふさわしい調理法で美味しく食べたいなと思っていた。
「ニラと言ったら……レバニラでしょ?」
と、ここは短絡的かつ直感的にニラレバを選択。ちょうど美味しそうな冷凍の鶏レバーも買ったところだったので、解凍して炒め合わせることにした。おそらく息子はレバーが苦手だろうなと思い、柔らかい口当たりの卵の炒めも添えることに。
 
鶏レバーは酒と片栗粉を揉んでおいて、胡麻油で炒めながら塩と砂糖と醤油で調味。若干こってりめに味をつけたところで、最後に花ニラを刻んだものと炒め合わせてできあがり。本当は、下味をつけた後のレバーを一度油通しすると良いらしいのだけれど、油の出し入れが面倒だったので普通に炒めて終わりにしてしまった。
 
卵の炒め物はトマト入り。
中国の家庭料理には、トマト入りスクランブルエッグというのが割と普通に登場するらしい。友人宅などで御馳走になったりして、これは美味しいなと思っていたもので、先日読んだ『小薇流ひと手間で本格中華のおかず』に、まさにそのトマト入り卵炒めのレシピが載ってこともあって今回作ってみた。
 
卵はあらかじめ炒めて別皿に除けておく。刻みにんにくを炒めたところにざく切りにしたトマトを加え、調味料は塩小さじ1に対して砂糖が小さじ2と顆粒鶏ガラスープが小さじ1/2。案外砂糖がたっぷり入る。トマトに味をつけてから、最後に卵を戻し入れてざっと炒め合わせてできあがり。ほのかに甘くてトマトの酸味と香りを感じる、ご飯にもパンにも似合いそうな炒め物ができた。
 
あとは、「最近、玉こんにゃく全然作ってくれないよねー」と息子に催促されたので、中華炒めに合わせるのはどうかなと思いつつも、こんにゃく炒めて添付のたれを煮絡めるだけの簡単タイプの玉こんにゃくも。豆腐も味噌汁には、私の分だけ刻み茗荷をたっぷり入れた。
 
シャキシャキした花ニラは切った端から家中がニラ臭くなるほどの香りの強いもの。中に空洞があるような茎は、ニラというよりにんにくの芽を調理するのに近い感じがした。期待通りにレバーも臭みのない美味しいもので、でもやっぱり案の定息子は
「……お母さん……この肉……」
と泣きそうな顔になっている。やっぱりレバーは苦手な味だったらしい(焼き鳥屋にさんざん行ってるけど、息子はモツ系はまず食べない)。
 
私もレバーだのハツだのが食べられるようになったのは成人してからだし、そこから更に「好き」と言えるほどになったのは更に数年後のこと。まぁ、まだちょっとこの味は難しいわよねぇと思いながら、息子の皿のレバーを半分ほど引き受けて、代わりに卵炒めを多めによそってやった。
 
でも、レバー料理は大変に美味しかったから、また美味しそうなレバー買ってきて調理しようと思っている。酒の肴用に、こっくりめに煮てしまうのもいいなぁ……「赤ワインビネガー煮」などというレシピも控えてあるし。

7月15日 水曜日
恵比寿のシンガポール料理屋さん行ってきました
「サンジェルマン」のコーンパン
ハムエッグ
白桃
アイスカフェオレ

今日の朝御飯はコーンパン、ハムエッグ、そして月曜に届いた今シーズン初の桃。桃は冷蔵庫に入れすぎると(冷やしすぎると)甘さが落ちるということなので、朝起きてから保冷材も突っ込みつつ氷水に桃を浸しておいてみた。冷蔵庫で30分〜2時間くらい冷やすのが良いらしいけれど、朝食に食べたい時にはそんな事はしていられない。
 
少しでも甘いようにと気を遣いつつ剥いた桃は、充分甘くて美味しくて満足。まだ甘く美味しくなる余地はある味だったけれど、初桃がこれだけ美味しいと嬉しいなー。あと2個、まだ少し堅そうなのが残っているので、もう少し室温に置いておいてから食べる予定。
 
で、今日は午後の少し遅い時間から仕事の打ち合わせ。初めて顔を合わせるお客さんへのプレゼンだし、ちゃんとした格好をとスーツ出してベッドに投げたら、数分後に猫たちがスーツの上に乗って楽しそうにゴロゴロしていた
 
「……何で乗ってるんだよー。君たち今まで別の部屋にいたじゃんよー(だからベッドの上に服出しちゃっていいやって思ったのに)」
「にゃー」
「おら、どきなさい。……どいてくださいりゃんりゃんさん」
「にゃー」
「そこのかすみさんも。隅っこにちゃっかり体乗っけてないで」
「にゃ」
 
僕はこの"僕らの匂いがあんまりしない服"で遊ぶぞー、とばかり爪立てて服にすがろうとするりゃんりゃんを引き剥がし、粘着テープで白い毛を取りまくってからお出かけした。
 
猫たちのこの行動、「出かけちゃイヤン」という可愛いサインだと思いたいけれど、実のところは「わーい、知らない匂いと肌触りのものだー、匂いつけするぞー」という感じなんだと思う。私の服ダークカラーが多いから、ほんと止めてください。特にスーツは止めてください。

恵比寿「新東記」にて
 SET A (海南鶏飯+ミニ肉骨茶) \1260

今日の打ち合わせ先は恵比寿。
恵比寿と言えば、気になってたお店があるんだよねと1時間ほど早く到着するようにして、お昼御飯を食べることにした。向かったお店は「新東記」。なんでも「シンガポール政府観光局による日本国内におけるシンガポール美食発見第1号認定店」というシンガポール料理屋さんらしい。その煽り文句は割とどうでも良かったのだけれど、美味しい海南飯が食べたかった。肉骨茶も食べたかった。ランチにはそれらのセットメニューがあるそうで、わくわくしながらお店に向かう。
 
なんとなく、「ちょっとかしこまった雰囲気の店なのかしら?」と予想していたのだけれど、思いの外カジュアルな雰囲気の、席数もさほど多くない店。4人がけテーブルがいくつか並び、20人も入れば満席かなといった印象だった。店員さん同士の会話はちょっと癖のある中国語だ。店内にはシンガポールの屋台街で嗅いだ記憶のある、肉骨茶のスパイスのような香りや香菜、肉、果物なんかが混ざり合った匂いが漂っていた。
 
注文したのは当初の予定通りに、海南飯と肉骨茶のセット。ご飯大盛りとか肉大盛りとか諸々のオプションがあったけれど普通のサイズにしておいた。単品だと950円の海南飯の鶏肉は、分量は少々軽め。シンガポールのホテルの海南飯はこの3倍量くらいの肉があったなぁと思い出しつつ(でも値段も3倍くらいした)、チキンスープで炊いたジャスミンライスの隣にはトマトときゅうり。肉の下にはレタス少量、肉の上には香菜が少し。
 
別皿で、黒(甘味のある中国醤油)・赤(チリソース)・白(にんにく入りおろし生姜の塩味だれ)の3色ソースも添えられる。チリソースは、半端なお店では「スイートチリソース」が添えられてきて「ちがーう!」という気分になるところ、ここのはちゃんと甘さのないじわっと辛いシンガポールチリソース(こんなの)だった。
 
肉骨茶もしっかり漢方薬臭い、五香粉っぽいシナモンっぽい八角っぽい匂いの良い感じの黒いスープ。骨つきスペアリブもホロリと柔らかく煮えていて、でもトッピングに油揚げを細く切ったのが乗っていたのがちょっと面白かった。ちゃんと海南飯で、ちゃんと肉骨茶で、(というと失礼だけれども)大変に満足。鶏肉の量は物足りないかな、と思ったけれど、肉骨茶がちゃんと肉肉しいものだったので食べ終えてみるとしっかり満腹になった。
 
このお店、今週末の連休に期間限定ディナータイムのみ予約必要4名様からのオーダーバイキング、お1人様90分2900円というのをやるらしい。いいなー、なんだか楽しそう。

「SITAARA Deli」の
 バターチキンカレー
 キーマカレー
 焼き野菜のサラダ
 チーズナン
ビール(モルツ・ザ・ビター)

打ち合わせも無事に終わり、恵比寿駅ビルでお買い物して帰宅。「成城石井」をちらりと覗いて欲しかった中華調味料をいくつか買い込み、「神戸屋キッチン」でパンを買い、総菜コーナーを一通り眺めて「……ナンが食べたい」と「SITAARA Deli」のカレーとナンを買ってみた。余裕があったら恵比寿三越(とかワインマーケットPARTYとか)にも足を伸ばしたかったけれど、東京で33度を越えたという今日の猛暑(群馬では37度とか……)の中では一刻も早く帰りたい気分満載という感じで、無理。
 
昨日今日と近所の神社のお祭りがあって、息子は友達と行ってきたらしい。
「もう5年生だし友達と一緒にお祭り見てきたら?私は仕事が入っちゃって夕方まで帰れないし、私と行くより友達と行くのがいいでしょ?」
お祭り用のお小遣い1000円あげるからそれだけ持って行きなさい、余計なお金持っていくと危ないからねと言付けておいたところ、仲良しの友達誘って何人かとお祭りに行って来たらしい。あれやったこれやったクジで当たって2個のとこ3個もらえた!と息子は大興奮だった。5人でお金出し合って焼きそばとか買って食べたんだって。いいねぇ。
 
息子も私も汗びっしょりで、帰宅後早々にお風呂に入ってさっぱりしたところでナンやカレーを温めて夕御飯。野菜も欲しいけれど家で用意する気力もなさそうだと、タンドール窯で焼いたのだというグリル野菜のサラダも一緒に買ってきていた。入っていたのはかぼちゃにいんげん、パプリカ、人参、ズッキーニなどなど。レタスが添えられ、ほんのりマスタード風味のドレッシングが添えられていた。このサラダが思った以上に美味しくて、「昼に外出!カレーにナンと来たらビールでしょー!」と開けたビールに良く似合っていた。
 
サラサラとしたいかにもなカレーも、「もうちょっと辛くてもいいのに」と思えるほどにマイルドな味付けで、息子はバターマサラに御執心。なんかこれ美味しい、と呟きながら、カレーのボウルを抱え込む勢いでナンを突っ込んでは食べまくって(舐めまくって?)いた。

7月16日 木曜日
焼味弁当風を目指したのですが……まだまだ。
「神戸屋キッチン」のミートパイ
アイスカフェオレ

恵比寿の駅ビルを歩いていたら、神戸屋キッチンを見つけたので久しぶりに食パン「神戸屋スペシャル」を買って帰った。生クリームを使っているらしい、卵色が濃厚なデニッシュ風の食パンで、ほのかに甘くて柔らかで(さぞポイズンなカロリーだろうと思うけれども)素晴らしく美味しい。
 
神戸屋キッチンはあちこちで見かけるようでその実あまり店舗数がなく(新宿、新橋あたりに無い、銀座にも昔あったけど今はないし)、見かけると「神戸屋だー!」とつい足が向いてしまうお店だ。
 
やっかいな事には「神戸屋キッチン」ではない「神戸屋」というパン屋さんもあちこちにあって、そこでは「神戸屋スペシャル」は買うことができない。どうも母体は同じらしい(「神戸屋」は「神戸屋株式会社」が展開するお店、「神戸屋キッチン」は子会社の「株式会社神戸屋レストラン」が展開するお店)から……ややこしい。私が好きなのは「キッチン」の方だ。白地に黒い格子の紙袋の方。
 
神戸屋スペシャルは1/2本買ったのでたっぷりあるけれど、私とだんなは一緒に買ってきたミートパイが今日の朝御飯。このお店はデニッシュ系パイ系もちゃんと美味しいので、久しぶりにミートパイを買ってきてみた。しっかりと層が積み重なった綺麗なパイで、しっかりめに味のついた挽き肉のフィリングも良い感じ。
 
息子は一人神戸屋スペシャルのトーストで、先日お台場でみつけて買ってきたフリーズドライの苺入りの「いちご砂糖」をパラパラふって食べていた。ここ数年、ちょっと洒落た雑貨屋さんなどでよく見かける、「家で醤油や酢を注げば、香り醤油や香り酢が簡単にできるよ」という商品を揃えた「夕香亭」のシリーズのうちの一つ。よくよく見れば「……家でも作れるわ」と思いつつ、瓶のフォルムが可愛いし、発想もちょっと面白いしで気になる商品群だ。
 
お台場のホテルの売店では、このシリーズのお砂糖がずらりと並んでいて、息子の目が輝いちゃったのだった。確かに「みるくの砂糖 ココナッツ」なんて、ちょっと面白いなと思い、私も気になってしまった。
 
「……で、どう?期待ほど美味しくなかった?期待通りだった?」
「ん?美味しいよー、期待どおり!」
私と息子が話す隣で、だんなが
「期待以上って選択肢はないの?」
と苦笑いしていた。……いや、すごい期待していたっぽいから、「期待を遙かに上回る美味しさ」というのは、難しいんじゃないかなーって思って……。

広東風チャーシュー
鶏レバーのワインビネガー煮
湯通し青梗菜
トマトと卵と豆腐のスープ
羽釜御飯
アイスプーアル茶

先日、安売りされていた豚肩ロースのブロック肉を買ってきた。塊肉が大好きだ。「肉!」って感じがして。
 
で、このところの暑さもあって、洋食系よりはエスニック系、シンガポールにマレーシアに台湾、香港、中国といった方面の味が恋しくなっているところ。このところ何かとお世話になっている『小薇流ひと手間で本格中華のおかず』に載っていた「広東風チャーシュー」に挑戦してみることにした。豚のブロック肉の表面をフォークでつつき、合わせた調味料に一晩漬けてから飴がけしながらオーブンで焼けば良いらしい。
 
調味料はオイスターソースや醤油、砂糖や練り胡麻、おろし生姜におろしにんにく、スパイス類と、ひと通り持っているものばかりだったけれど、唯一「腐乳(しかも紅乳)の汁」という材料が載っていて、困った。この本、他にも腐乳が出てくるレシピが色々載っていて、腐乳があったら色々遊べるかしらと、試しに買ってみることにした。残念ながら成城石井では白い方の腐乳しか取り扱いがなかったけれど、無いよりはマシかなとそれを買ってきてみた。1瓶400円弱というところ。
 
豆腐に麹をつけ塩水の中で発酵させたのが「腐乳」で、沖縄の「豆腐よう」も腐乳がルーツであるとされている。台湾の「臭豆腐」は麹じゃなくて納豆菌と酪酸菌の発酵だからまた別で……まぁ、いずれにしても、どれも「豆腐が腐った」みたいな匂いがすることには変わりないかな、みたいな。初めて買った腐乳もなんとも表現し難いモヤンとした香りがしたけれど、案外普通に食べられそうな気もする(豆腐よう、大好きだし)。
 
ともあれ、昨夜のうちにその腐乳の汁も使いつつ、五香粉などを混ぜ込みながら漬け汁を用意してジップロックに入れ、豚肉を浸して冷蔵庫に入れておいてみた。今日はその肉の汁気を切って220度のオーブンで40分ほどかけて焼いていく。焼きながら、蜂蜜を水でのばして醤油を入れた飴をかけて香ばしく甘くジューシーに仕上げていく、という工程だった。
 
肉を焼きつつ、コンロでは鶏レバーのビネガー煮も調理。ワインビネガーを中心に、酒や砂糖や醤油を加えてこっくりめに煮込んでいく。目指すは焼味弁当風ということで、青梗菜も湯通しして用意しておいた。スープはとろみをつけたトマトと卵と豆腐の具のもの。
 
初めて作ってみたこのチャーシュー、チャーシュー(叉焼)と言いつつその実「煮豚」の調理法であるレシピが多い中、ちゃんとオーブンで焼く作り方だったのでかなり期待していた……が、この肉、太さを半分にしてから作れば良かったなと、焼き上がってから軽く後悔。
 
売られていた状態が「ラーメンにでもトッピングしてください」という風な断面積の大きめなごろりとした肉(棒状というより直方体)だったのでそのままやってみてしまったのだけれど、たれをよくよく染みこませてこんがりと焼いた部分の多い方が(=表面積多めの方が)美味しかったと思う。
 
なので端っこの切り落とし様のところが素晴らしく美味しくて、肝心の中の方はちょっと味気ないかな、という風に。適当にスライスして盛りつけた皿の感じも「ちょっと、なんか違う……」という風になってしまった。もっとこう、味が染み染みのテラテラした風のチャーシューを目指したかった。
 
でも味の方は素晴らしく異国の味っぽいいかにもなもので、もっと派手に五香粉をきかせたりしても美味しいかも。香菜添えて「すごい!ちゃんと異国の味だ!」と感動しながらいただいた。まだまだ向上の余地があるけれど、このレシピは楽しい。また挑戦してみようと思う。……腐乳もいっぱいあるし……。

7月17日 金曜日
おいっっしい、鰻でしたー!満足!
バタートースト
アイスカフェオレ

昨日の朝息子が食べていた「神戸屋スペシャル」を、今日は親子3人で。
パンそのものが濃厚な味なのでバターを塗らなくても充分美味しいのだけれど、トーストした後でちらっとバター塗って、昨日息子が使っていた「いちご砂糖」を私も少しもらってみた。
 
ショリショリして甘くて、ちゃんと苺で……そのショリショリ感はシナモントーストのそれに近いような感じ。
 
食後の桃はきっかり6切れに切って、1人2切れずつ。値段もそこそこだったものを「大地〜」の宅配で買ったものだから美味しくないと悲しいところだったけれど、どれを剥いてもちゃんと甘く美味しいのでかなり満足。

南千住 「尾花」にて
 うざく \1500
 焼鳥(2本) \1100
 白焼 \3300
 うな重 \3500
 肝吸い \350
 冷酒 \1000
 凍結酒 \1100

数日前、友人とメールしていて「せりあさん、一緒に南千住に鰻を食べに行きませんか」とお声がかかった。「今度」とか「そのうち」とか「いつか」とか、そんな風なお誘いだったのに、なんだか無性に鰻が恋しかったタイミングだったものだから「明日とか明後日とか空いてるんですが!ぜひ!」と。2人で行くのも良いけど、人数がもう少しいたら鰻重以外にも「白焼き」とか食べられるんじゃない?と、何人かの友人に声をかけたらもう1人一緒に行ってくれる人が現れた。すごい唐突なお誘いで、ほんとすみません。
 
南千住にある鰻屋さん「尾花」は、東京の鰻屋さんというくくりの中で5本の指に挙げられたりする有名店。名店の誉れ高き店、という感じのお店だ。相当混雑するらしく、タイミングが悪いと2時間待ちになったりもするらしい。開店前にも当然のように行列ができ、あっという間に満席になってしまうとか。
 
開店後の最初のお客の枠に漏れたらそこから軽く1時間は待たなければいけないということで、早めに到着して並ぶことにした。土用の丑の日も間近ということでかなり心配して向かったのだけれど、開店30分前で行列は20人弱というところ。それでも開店と同時に店内はあっという間に満席になり、なおかつ店頭に行列もできた。私たちが食事してお店を出た12時半過ぎにも、まだまだ10数人が入店を待っているという状況で、週末になるとこれがすさまじい混雑になると聞いた。
 
お店の門をくぐった先に小さな伏見稲荷の社があり、大きな桜と柳の木。昔ながらの雰囲気そのままといったお店は、浅草の牛鍋屋さんやどぜう鍋屋さんのように広いお座敷にいくつもの塗りの座卓が並んでいる。うな重と白焼に関しては最初に注文した後からの追加はできないとのこと。お酒やつまみ類は追加可能。鰻屋らしく当然に「うざく」「う巻」があり、他には「焼鳥」「柳川」「鯉こく」「鯉のあらい」「枝豆」など。うな重の値段は3種類で3000円、3500円、4000円で、他の品もそこそこの値段だった。
 
せっかく3人いるしということで、白焼を頼み、更に「うざく」と「焼鳥」も1皿。シャーベット状の凍結酒飲み飲み、途中から冷酒も飲み飲み、大変に良い気分になりながら鰻の焼ける数十分をおしゃべりしながらのんびり待った。なんでも注文が出てから捌いているのだそうで、他の鰻屋さんより一層出てくるのに時間がかかるのであるらしい。
 
早々にやってきたのは、うざく。そしてほどなく焼き鳥も。薄切りきゅうりと菊の花と一口大に切られた鰻の酢の物が「うざく」、酢の味も上品で良いものを使っているなという印象。数切れの鰻がすごく柔らかで心地よい食感、嫌味のない品の良い味で、焼き置きの鰻ですらこんなに美味しいんだから!とうな重に否応なしに期待が高まってくる。人気商品らしい焼き鳥は1本あたり550円というものすごい値段ながら、こちらも鶏肉がみっちりと大量に串打たれた食べ応えのあるものだった。確かに美味しい(でも、高いなー、とは思った)。
 
で、待望の白焼とうな重は、これが、うっとりするほど美味しいものだった。ババーンと大ぶりの鰻が2切れ乗った丼、その鰻はかなりの迫力の大きさで、その大きさにまずびっくり。そんなサイズなのに小骨の食感を感じさせない、ふわんふわんとろんとろんの柔らかな仕上がり具合にまたびっくりだった。醤油とわさびでいただく白焼きもまた、香ばしいのに焦げの苦みなど全く感じさせない見事なもの。
 
こればかりは好き好きの問題で、私は関西風の蒸さずに焼くゴワッとした食感の鰻がどちらかと言うと好きだわ、と常々思っていたのだけれど、こういう鰻も美味しいなぁ、好きだなぁと改めて思った。ハヤシライスを好きでいることはカレーを否定するものではない、みたいな、「どっちも美味しい!それで良し!」みたいな。
 
味は思っていたよりもあっさり淡泊なもので、甘さも塩辛さもやや甘めの塩梅ながら「薄いな」と思うほどでもない、良い加減のもの。御飯の炊き具合も(「ひょうたん屋」などに比べると)やや柔らかめだから、全体的にふわふわとした食感なのだった。これは確かに行列になるわ、美味しいわ、と至極納得して、どこもかしこも良い鰻の香りの漂うお店を後にする。本当は、せっかく南千住に来たのだから「カフェ・バッハ」で食後のコーヒーでも、と行きたかったのだけれど、なんと金曜定休とのこと。
 
「うーん、この辺、全然わかりませんしね」
「日比谷線でちょっと出れば秋葉原だけど……行ってどうするという気もするし、いっそ銀座出ますか?」
と、わいわいと3人で銀座に移動した。

銀座 「和光チョコレートサロン」にて
 トロピック \1680

で、銀座を少しぷらぷらして、ここでお茶しましょ、と入ったのが和光のチョコレートサロン。銀座通り沿いに和光のチョコレート専門店ができたのはもう隨分と昔のこと(それこそ、チョコレートブームが起こるずっと前から)だけれど、いつのまにか、そのお店の奥のイートインコーナーが消えて、代わりに1本裏通りに喫茶コーナーつきのサロンが出来ていたらしい。壁も床もチョコレートとカシスの色の雰囲気の良いお店だった。
 
当然ながらメニューはチョコレートものばかり。実に綺麗なケーキ類も全てチョコレートが使われている。ホットチョコレートもあるし、アイスのチョコレートドリンクもある。でもさすがに鰻の後にチョコレートドリンクというのもどうよと思い(パフェもどうよと思いつつも)、夏の期間限定のパフェメニューを選択してみた。名前は「トロピック」、説明書きによると
 

爽やかな酸味のある、香り高いパッションフルーツのムースと、アクセントに胡椒を利かせたバナナ味のチョコレートムース。そして、マンゴーの風味豊かなシャーベット。
これからの季節にぴったりの3つの味わいが、クリーミーなココナッツ味のホワイトチョコレートソースと相まって、お口の中で楽しいハーモニーを奏でます。
 
とのこと。
マンゴーにココナッツにパッションフルーツと、どれもこれも好物だらけの幸せなパフェだった。パフェといってもこれまた外見はたいそう上品で、ホワイトチョコの繊細な葉脈状の飾りがついているのに少しもゴテゴテしていない。一番上で目立っていた濃厚なマンゴー味のシャーベットも美味しかったけれど、さりげなく一番下に控えていたパッションフルーツのムースが絶品だった。……でも、正直な話、ココナッツ風味のソースにはホワイトチョコレートは要らなかったような気も……(ええ、単にホワイトチョコがあまり好きでないという理由だけだと思うんですが……)。
 
高尚な話も交えつつ、途中では「ケンタロウはガチホモなのか」という話で盛り上がったりしてしまい、今日も大変に楽しかった。お茶の後お別れして、使い切ってしまいそうだった化粧品買って、明日のパン買って、お総菜もいくつか買って帰宅。今日の夜は軽くていいやー……。

ミニ稲荷・ねぎとろ巻・ツナマヨ巻
「松露」のう巻き
茹でとうもろこし
水菜のおひたし
トマトと卵と豆腐のスープ
麦茶

今日のお昼、「う巻きよりも、うざくかなー」とうざくを選択したけれど、方々のテーブルに運ばれる「う巻き」がめちゃめちゃ美味しそうだった。
あれも美味しそうだったなと思いながら銀座三越の地下食料品売り場に訪れると、丑の日直前ということで、すごい勢いで鰻屋さんの販売ブースが広がっている。ちらちら眺めて歩いたところ、「松露」で「う巻き」が売られていた。
 
これだ!と小さな包みをもらい、お寿司屋さんでミニ稲荷と手巻き寿司何本かをもらい、あとは八百屋さんで
「朝採れのとうもろこしです!採ってすぐに茹でたんですよー美味しいですよー!」
と熱烈販売されていたとうもろこし(しかも味来だった)も購入。あとは家にスープ残っているし、水菜でも茹でるかなと思いながら帰宅した。
 
これ、う巻きね、こっちミニサイズのおいなりさんね。食べられたら全部食べてもいいし、無理に全部食べなくても、残しても全然構わないからね、とテーブルにあれこれ並べ、私は全部を少しずつもらえば良いや、という感じの夕御飯。大変に手抜きなので私としては「ごめんねぇ」という気分だったのだけれど、息子は「おいなりさんだ!うわ、この玉子焼き、おいしい!」と大喜びだった。松露の玉子焼きは美味しい。久々に買ったけれど、相変わらず「これは家では作れない味なんだなぁ」と思った。期待通りに甘さの強いとうもろこしにも大満足。
 
で、
「昨日も思ったんだけど……トマトのスープって、似合わなくない?」
とスープにダメ出しされてしまった。トマトの卵炒めを中華料理でよく見かけるのと同様に、鶏ガラベースのスープにトマトを入れるというのもけっこうよく見かけるんだけどなぁ。ミネストローネとはまた違う方向のトマトスープで、あっさりしていて私は好きなんだけどな。……ダメですか……。

7月18日 土曜日
だんなと息子と一緒に下北のあのお店に
「木村屋」の
 カルピスクリームあんぱん
 小倉あんぱん
牛乳

昨日は木村屋總本店であんぱん買って帰ってきた。大手デパートのあちこちでもここのあんぱんは買えるけど、でも銀座のあのお店で買うのが一番美味しいような気がする。店頭では「カルピスクリームあんぱん」の試食販売をしていて、それが半分凍っているような食感の冷たいあんぱんだったのがとても素敵だった。カルピスあんは冷たくして食べても美味しいんだなぁ。
 
でも、冷蔵庫に入れるのはうっかり忘れてしまっていたので、常温で食べるあんぱん2種。カルピスクリームは1人1個、あとは桜あんぱん小倉あんぱん、チーズクリームあんぱんなど。お供には当然牛乳。
 
先週末は週末を潰す形で出張に行っていたのに今週も連日午前様帰りが続いていただんなは寝せておいて、私と息子で静かに朝御飯にした。スタンダードなあんぱんももちろん美味しく、カルピスクリームの美味しさときたら!(カルピスがそもそも大好きだし)
 
もっと手軽に木村屋のあんぱんが買えると嬉しいのだけれど、千葉界隈では扱いがないのが悲しい。
 
で、今日はお出かけ、竹橋の東京国立近代美術館へ。
 
今日から始まった息子の夏休み。大きな旅行の予定は入れておらず、せめて色々なところに行ったり色々な体験が出来れば良いなと、6月あたりからネットで調べまくって事前申込みが必要なイベントに息子と相談しつつ色々申込みしてみた。当選の返事が来たものもあり、落選の通知が来たものもあり、予定の1週前にならないと返事が来ないものもあり、色々だ。それでも1週に1つ以上の予定が着々と入りつつあるところ。
 
夏休み初日の今日のイベントは小学生対象の「夏休み!こども美術館」なるもの。小学1〜2年、3〜4年、5〜6年とそれぞれ10人ずつ3グループに分かれ、学芸員と一緒に展示を見て、それを元にした工作やゲームをするとのこと。参加費は無料で所要時間は1時間半。
 
親はそばで見ていても良いとのことだったけれど、ずっとくっついて回っているのもなと、別行動して私は一人常設展を眺めていた。途中で子供の一団が来て、それが息子のいるグループだったから気付かれないようにそっと目の合わないだろう位置に移動してみたりしてみたところ、
「これは、女の人の絵ですね、見て気付くところはありますか」
「首があり得ない方向に曲がってます!」
「腕が……なんか、太い?」
「あんまり美人じゃないよね」
と、やや前衛的な風の裸婦画を前に、子供達は言いたい放題の感想を述べていて、ちょっと面白かった。
 
その後何をするのかしらと思っていたのだけれど、後から息子に教えてもらったところによると、「学芸員になって、"自分だけの美術館を作りましょう"というテーマで、資料の絵の写真を画用紙に切り張りして最後に発表した」とのこと。小学生も高学年ともなるとこういうワークショップもなかなか難しい内容だったらしく、「難しかったけど、楽しかった。友達もできたし」と息子は話していた。こういうのを無料で開催してくれるのだから、ありがたいことだなと思う。
 
一週間働いてお疲れのだんなも出てきてくれて途中で合流して、では移動しましょと下北沢に。

下北沢「タラート」にて
 ガイ ガパオご飯 \997
 生ビール(モルツ) \399

下北沢のギャラリーで今日から開催中の「海のモノ展」に行ってみたいと思っていた。海の生き物をモチーフにしたアクセサリーや雑貨などを作るアーティストたちが集まって、毎年この時期に展示販売会をやっているのだそう。「クラゲのとんぼ玉」について調べていた時にこのイベントを知り、綺麗だな素敵だな行ってみたいなと思ったのだった。で、下北沢に移動しがてら、お昼御飯。
 
あのお店、行ってみる?私が学生時代に何度も言っていたお店でね、1000円以下でサラダとデザートとソフトドリンクも食べ放題!と息子とだんなを誘って、「タラート」でお昼御飯にした。息子はオムハヤシ、だんなは角煮がけ御飯、私はガッパオ。
 
週末、しかもちょっと遅めのタイミングでの昼御飯だったので、前回平日に来た時ほどはサラダ類などが充実していなかった。生春巻を食べたかったのだけれど、残念ながら冷蔵ケースに並んでおらず、ブッフェコーナーは全体的に少しばかり寂しい印象。
 
それでも揚げたての焼売が出てきたり、相変わらずしっかり辛いトムヤムクンもあったり、デザートコーナーのソフトクリームマシンにみんな夢中だったりと、しっかりお腹いっぱいになってお店を後にした。煙が出るほど熱した石焼きビビンバ用の器に御飯と肉炒めと目玉焼きを乗せたガッパオは、バジルの香りがずいぶん控えめだったのが残念だったけれど、味の方はそれなりに異国の味で、「南国のビーチの脇にありそうなゆる〜い感じの安定食屋」みたいな匂いと雰囲気なのがやっぱり好きなのだった。
 
そして、てくてく歩いて「海のモノ展」に。
行って良かった。サイコーだった。
 
アカクラゲの器 クラゲ型の風鈴とか、クラゲや深海魚を描いたグラスリッツェンのグラスやキャンドルホルダー、リアルなウミウシのガラス細工に魚モチーフの銀細工……と、広くはないお店の中がどこもかしこも海の生物だらけで、たいそう萌えた。
 
深海魚ものが多いのにもまた、萌え。このイベント用に作られたオリジナル手ぬぐいに、マンボウなどが描かれた「普通のお魚」バージョンと共にシンカイエソ、メガマウス、コウモリダコなどが描かれた「深海魚バージョン」があったのに興奮しつつ(もちろん買いました)、あれこれお買い物。2000円ほどの樹脂製のクラゲピアスとお皿数種類、クラゲレターセットなどを買ってきた。
 
白地に青い絵の素敵なお皿 茶色の地の皿にアカクラゲの絵付けをしたものは他に似たものがなかったのでこれ1枚を購入。
 
同じ方の作品で、白地に青いモチーフを描いた小皿には何種類も絵柄があって、クラゲ皿とか深海魚皿(リュウグウノツカイ、チョウチンアンコウ、フクロウナギ)などもあった。
 
これは家族3人分買いましょうということで、息子のリクエストでカメ皿を合わせて3枚にして購入。わーいわーいクラゲたくさん〜!
 
「クラゲ、お好きなんですか?」
会計の時にお店の方(多分出店しているアーティストの方なのだと思う)に言われ、「ええ、クラゲ大好きなんです」と。なんでも今年8月に、今度はクラゲの展覧会が予定されているとのこと。まだダイレクトメールは出来ていないんですが住所を教えていただければ……との事だったので、名刺を置いて帰ってきた。
 

ゆでとうもろこし
鰹のたたき
卵豆腐
自家製チャーシュー・鶏レバーのビネガー煮込み
「551蓬莱」の焼売
羽釜御飯
ビール(キリン樽生)

小田急線に揺られていたところ、だんなが「あ、551だ」と。車内に貼られた広告に新宿小田急百貨店の大阪の物産展の告知があったのだった。どうせ新宿経由で帰るし、ぜひ寄りましょうと最後に物産展に寄り道。冷凍庫でも保存するつもりで今回もしこたま豚まんを買い込んで帰ってきた。今日もとにかく蒸し暑く、朝からのお出かけだったのでたいそう疲れての帰宅で、夕飯については「まぁ、適当にやりましょう」ということで。
 
ちょうど「551蓬莱」で焼売も買ってきたことだし、自家製のチャーシューやレバー煮もあることだし、と、あれこれありものを出したら良い感じの献立に。
「ビールないじゃん!買ってくる!」
と夕飯間際に買い物に出かけていっただんなが、「手頃なおつまみありました〜」と赤札だったらしい鰹のたたきも買ってきてくれた。昨日買ったたいそう甘い「味来」の茹でとうもろこしも出して、なんとなく夏っぽい夕御飯。
 
先日自分で焼いてみたチャーシュー、残りは「切り落とし」と言って良い部分だったのだけれど、味の染みた端っこの部分の美味しいこと美味しいこと。
「……うん、買ってくるチャーシュー並にちゃんと美味しい」
「めざせ福臨門ってことで」
「それは無理だわー」
などと言いながら最後の1切れを堪能した。
 
食事中の話題は、「土用の丑の日に鰻を食べるということについて」
「鰻じゃなくても、"う"のつく食べものを食べると良いらしいけどね」
「う……?うどんとか、ウサギとか?」
「ウンパイローとか!」
息子が高らかに「ウンパイロー!」と言ったので、私とだんなは「おおー」「それは正しい」「見事な"う"のつく食べ物だ」と感動してみたり。

7月19日 日曜日
今話題の店の餃子です
「551蓬莱」の豚まん
アイスプーアル茶

連休中日ながら、今日もちょっと早起き。昨日買ってきた豚まんを蒸して朝御飯にした。今日は一日外遊びなので晴天よりは曇天の方がありがたいなぁと思っていたところ、ちょうど良い頃合いの曇り空。
 
「今回のは、皮ばっかり分厚いってことがないね、ちゃんと美味しい」
「うん、こうでなくてはー」
前回、都内のデパートの物産展で買った551の豚まんは、やたら皮が厚くて「こんな感じだったっけ?」と少し残念な出来映えだったのだけれど、今日のはちゃんといつも通りの味がするものだった。玉ねぎ多めの甘さを感じる豚まんが相変わらずの美味しさでとっても嬉しい。

「忍術学校ナルタニア」にて
 ナルトカレー \750
 “暁”カレー \900
 一楽特製焼きそば \600
 変化の術からあげ(カレー味) \400
 お茶など
を、家族でもぐもぐ

週刊少年ジャンプに掲載されていた告知で、「忍術学校ナルタニア」というものがこの夏開催されているのを知った。
 
千葉から電車で10数分、そこから無料送迎バスを使って30分ほどのところに「ターザニア」というレジャー施設があるのだそう。樹上のフィールドアスレチックという風の、ハーネスをつけて安全にターザンごっこを楽しみましょう的なその施設は、この夏、「NARUTO」の連載10周年記念企画ということで全面NARUTO仕様になっているとのこと。
 
ターザニアは案内を見れば見るほど、ジャンプのイベント云々に関わらず、とても楽しそうなところだった。行ってみようかと話していたところで幸い親子ペア券が懸賞で当たったこともあり、これ幸いと予約を入れて行ってみることに。1本の木の上に上れる人数などは限られているので、遊ぶには時間指定つきの予約を入れてから向かわないといけないのだそうだ。私は、春に折った足首がまだちょっと不安なので、今回は見学ということでカメラマン係。
 
予約が取れたのはちょうどお昼頃の時間帯。30分前には少し離れた建物で登録を済ませねばならず、15分前には受付に到着してブリーフィングを受けなければいけない。でもここで何か食べておかないと動けなくなっちゃうねということで、登録して受付に行くまでの数十分の空き時間で急ぎ食事を摂ることにした。ターザニアの入り口に小さな販売ブースがあり、そこでNARUTO仕様のカレーやらかき氷やらを販売している。せっかくだからとカレーや焼きそばを1人1個購入して、ガーリック、コーンポタージュ、カレーの粉で味を変えて食べられる"変化の術からあげ"なんてものも買い、お茶など飲みながらもぐもぐ。
 
この施設は、近隣にホテルやテニスコート、ゴルフ場、別荘地なども含めた巨大リゾート地の一角にあり、それゆえかカレー類もちゃんと美味しかったのがありがたかった。「ナルトカレー」は、カレーにナルトが数切れ添えられただけのものだけれど、息子は満足そうだったし、それもまた良しということで。
 
食後に早々にブリーフィングが始まり、安全器具の使用方法などをみっちり指導されたところで、いざ樹上に移動。
縄ばしごなどを使いつつ木に登る→ロープだの橋だのを伝いつつ、木から木へと移動する→最後は地上まで張られたワイヤーを滑車で滑り降りて、1つのコース終了
という感じのが、全部で10コース近く用意されている。だんだん難易度が上がっていくコースを1から順に最後まで体験すれば終了。コースの後戻りや、「面白かったからもう1回」などというやりなおしはしてはいけない、とのこと。
 
下から見ていてもなかなか楽しそうで、でも最後の方はずいぶん高いところまで(地上10mくらいの高さまでいくそう)息子たちは上っていた。常に命綱付きとは言ってもなかなか怖そうだし、なんといっても「最初の試練」「最後の試練」と名付けられていた"ターザンスウィング"はたいそう怖かったらしい。
 
要するにターザンの「ア〜アア〜」をやれという話なのだけれど、高さもあるしロープのたるみが取れるまでの数メートルは自由落下気分を味合わなくてはいけないし、最後はネットに激突してしがみつかなければいけないしで、こればかりは脇に「迂回ルート」も用意されているほどのアトラクション。
 
だんなが果敢に「ア〜アア〜」と言いながら挑戦したのを見た息子も「僕もがんばる」とばかりに「ア!」と叫んで足を踏み出した途端に
「アアアアアァァァァァァ〜!」
と阿鼻叫喚的な叫びをそこら中に響かせていたのが面白かった。スタッフさん全員、NARUTOのカカシ先生みたいな格好をしているのだけれど、そこらで「おー、がんばってるがんばってる」という風に微笑んでいたのが更に面白い。
 
遊園地の絶叫マシーン的なものは大の苦手な息子が、今日は最初から最後まで音を上げずに頑張っていて、少し頼もしく思えたりした。いいなぁ、次に来る機会があったら私も木の上に行きたいな。

稲毛海岸 「餃子の王将」にて
 冷奴 \157
 餃子 \231
 肉と玉子のいりつけ \525
 ニラ肉炒め \472
 鶏の唐揚 \525
 焼めし \420
 東京ラーメンセット麺大盛 \1029
 生ビール 5×\483
 ドリンクバー \126

無事に怪我もせずにナルタニア体験を終えて、受付のあるフィットネスセンターまで戻り、1人600円ばかりを払って大浴場で汗を流してから帰路につく。途中で京葉線に乗り換えて王将で餃子食べて帰らない?という話になって、息子も「うん僕ラーメン!」としっかり食い付いてきたので、夕飯にはやや早い時間ながら「餃子の王将」に寄って帰ることにした。NARUTOと言えばラーメンなので(漫画の中で、ナルトがしょっちゅう先生にラーメンを奢ってもらったりしている)、それもまた正しい流れだと思う、ことにする。
 
「やっとだよ、やっと王将の餃子喰えたよ!」
と、だんな、御満悦。この不況下で、なんでかマスコミにやたらと取り沙汰されるようになった王将、お店によっては店頭に若いおねえちゃんグループが行列を作るまでになってしまっているとか。
 
ファミリー客向けのお店もあるけれど(我が家が頻繁に行く稲毛海岸のお店なんかはそんな感じ)、基本的にはおっちゃんや男子学生のための店という感覚だったから、「安いのは昔からだし、なんで今更?」という感があって、何だかびっくり。安いし、餃子は確かに美味しいと思う(炒め物類は化学調味料味ぷんぷんだったりもして、それもまた嫌いじゃない)けれど、行列してまで食べるお店ではないという気持ちもあり、本当に「なんで今更?」という感じ。
 
例えて言うなら、今更ソニプラ(今はただの「PLAZA」なんですってね)がおじさん向け雑誌で取り沙汰されて、店内におじさん客が溢れているような、そんな印象。「なんで?ソニプラなんか20年以上前から普通にあるのに」「なんで今、おじさんが?」と、若い子が「キモイよねー」などと言ってしまう感覚に遠くはないんじゃないかなと思ってしまう。
 
ともあれ、馴染みのその店は変わらない客層という風で、ビールは注文すれば数十秒で出てくるいつも通りのありがたさ。曇り空とはいえ30度くらいある気温の中で数時間動きっぱなしだった(私も私で、ワイヤーでするする移動するだんなと息子を追っかけて傾斜のある地上エリアを「待って、待ってー」と右往左往していた)こともあって、一気にビールを2杯飲み、それでも飽きたらず1杯をだんなと半分こしたりした。
 
先日「肉と玉子のいりつけ」風のものを家で作ったので改めて観察して
「ほら、やっぱり筍入ってたじゃん、あときぬさやも入ってるね」
「あー、けっこう塩気も強いね、オイスターソースと醤油と塩って感じかなぁ」
などと、次回への展望もいろいろ。
 
そして餃子は相変わらず美味しかった。皮がパリッで中がジューシーで、「そうそうこれこれ」と美味しくいただく。
夏休み開始早々、いきなりイベント立て続け。明日はちょっとのんびりしたいところ。