食欲魔人日記 10年7月 第1週
7月1日 木曜日
先生作チェリーパイが焼けました!ああ美味しそう……♪♪
目玉焼き
自家製練乳ミルクパントースト
アイスカフェオレ

昨夜、夕飯を済ませる頃になって「明日の朝御飯を全く考えていなかったわ」と気がついた。
パンケーキの材料くらいはあるし、御飯を炊いて味噌汁を用意することもできなくはないけれど「そういう気分じゃないんだなぁ」と。
 
なら、いっちょ久しぶりにホームベーカリーを動かそうかなと、ネットで調べてみつけた練乳ミルクパンを焼いてみることにした。水の代わりに牛乳を使い、若干バターが多め。そして砂糖も多め。さらに練乳も入る。
 
手ごねで作る時は4時間もあれば焼きあがるパンだから、夜寝る頃までにはできあがるだろうと踏んでいたら、夜11を過ぎてもまだまだ発酵中。そろそろ寝ようかなという頃に急にウィーンと動き始めたりして、たいそう不穏な状況だった。あげくに夜中2時頃に「ピピピピピ」という電子音と共に焼きあがり、家中に香ばしい匂いが漂う羽目に。
 
夫と息子はそんな音では目覚めなかったけれど私はうっかり目覚めてしまって、「……パン焼くならもっと考えて焼くべきだった……」と後悔しながら朝を迎えた。でも家の中には朝になっても焼けたパンの香りがほんのりと漂っていて、それはそれでちょっと幸せだった今日の朝。
 
焼けたパンをスライスして、「4つ切りくらいの分厚いパンが食べたい」というだんなのリクエストに応えて、厚切りのトーストに。バター塗ってオーブンに入れ、「上に乗せて食べるも良し、添えても良し」と目玉焼きも用意した。
 
思った以上に甘く焼きあがったパンは、糖分が多めだからか焼き色も濃いめ。バター多め水分多め、ソフトモードで焼き上げたからか、ホームベーカリー付属のレシピで焼いた食パンよりもずっとふわんふわんに焼きあがった。なかなか良い感じ。

玉緒さんの料理教室にて
 サラダを添えた オニオンタルト
 温かいチェリーパイとバニラジェラート
 白ワイン・お茶

今日は先週に引き続き、田中玉緒さんのアーリィ・サマー・ベーキング・レッスン。
今週はチェリーパイがお題とのことで、一緒に教えていただけるのだというオニオンタルトへの興味があることもあって、参加させていただくことになった。今日も私と仲良しの友人数人と一緒にいそいそとお出かけ。
 
焼きたてのオニオンタルト。香りも素晴らしい♪ 今日は実習込みの3時間コース。
 
タルト生地、パイ生地の仕込みをしながら並行してそれぞれのフィリングの用意もすすめ、最後は生徒も参加してのばしたパイ生地を直径12cmほどの型に1人1台敷きこんで、フィリング詰めて、上に格子にパイ生地を乗せる。
 
先に焼き上がったオニオンタルトは卵液が上までたっぷり。
 
焼きたてのタルトはアパレイユが溢れそうなほどにこんもりと上まで詰まり、時間が経って冷めるにつれて生地は少し沈んだ感じになっていく。でも、余所で見るキッシュなどはアパレイユが中央すっかり沈んでしまって薄っぺら〜くなっているものもたくさん見かける中、これは最後までしっかりと厚みのある食べ応えのあるものに仕上がっていた。その「沈まないコツ」もちゃんと教わってきた。
 
1人で1台食べたい感じのオニオンタルト オニオンタルトを焼き、続いて大サイズのチェリーパイを焼き、その後「生徒たちが1人1個成形した自分のパイ」(これはお土産として持って帰る)が焼きあがる間に、先生の味を試食。
 
きゅうりの入ったカプレーゼ風サラダを添えたオニオンタルトは白ワインといただいた。
 
ほろほろと崩れていく心地よいタルト生地の食感も、炒めるのにそれは骨が折れるだろうたっぷりの玉ねぎとても幸せな味。
 
その後には紅茶と一緒にチェリーパイも。
 
温かいタルトと冷たいアイス、さっぱりした夏向きの味 パイも、扱い易く食感も軽めのショートニング入りの夏向きのもの。
 
チェリーの酸味も蒸し暑い季節に心地よく(でも甘さもしっかりある)、サクサクのパイ生地が「ああ、モフモフに膨らんじゃう冷凍パイ生地とは全然違うなぁ……」手間はやっぱりかけただけちゃんと美味しいんだわ、と思いを新たにしながらじっくり味わった。
 
けどやっぱり、難易度で言ったら先週のコーンブレッドよりはずっと大変(なにが大変って、やっぱりパイ生地が……混ぜ込んだバターが溶けちゃったら綺麗な層はできないので)。早く復習しないとと思いつつ、復習できるのはちょっと先かなぁ……。冷房ガンガンかけて朝の涼しいうちとかにパイ生地を仕込んだらなんとかなるかな……。
 
こちらが生徒作。手前が友人の、奥の焼き色イマイチなのが私の…… 最後に、焼き上げたミニパイを1人1個いただいて、レッスンはおしまい。
 
写真は手前が友人作で、奥のイマイチ焼き色が美しく出なかったのが私の。
 
最後に卵水を表面にしっかり塗るのをおろそかにしてしまったら、やっぱり焼き色は綺麗には出なかったのだった。
 
卵水大事。とっても大事……と、大切な事を1つ学んだ。あと1つ重要なのは「表面の格子も隙間をそれほど空けずにたっぷりしっかり乗せた方が綺麗だし、それっぽい」というもの。うん、やっぱり忘れないうちに早めに復習しなければ。

牛もも肉のタイ風サラダ
アスパラと生ハムのクリームソースパスタ
メロン
白ワイン(Gravina Botromagno)

今回、玉緒さんのとこのwebサイトのあれこれをお手伝いして、
「よろしければお夕飯御馳走しますよ、息子さんやだんなさんも良ければご一緒に」
という展開に。ちょうど発生したパソコントラブルの対応もちょうどして差し上げたかったところなので、お言葉に甘えてレッスン後も引き続きお邪魔させてもらうことになった。
 
あいにくだんなは送別会が入っちゃったとのことで、御馳走にあずかったのは私と息子、友人の3人。息子には学校が終わってから一人青山まで来てもらった。
「何度か来たことあるけど、一人で来られる?大丈夫?」
と息子に聞いたらダイジョブダイジョブとgoogleストリートビューで道のりを確認して「うん、一人で建物まで来られる」と。急遽、切らしてしまった食材購入のお使いなども頼んでしまったけれど、危なげなく一人で電車を乗り継いでスタジオまでやってきた。
 
写真を撮った後で、更に生ハム増量サービスが じゃあ息子くんの好物のパスタにしましょうね、と、お気遣いいただいて、夕飯は甘いアスパラと柔らかな食感の美味しい生ハムの乗ったクリームソースのスパゲティ。
 
生のままでもむしゃぶりつきたい感じの上質な和牛のもも肉をたたき風にしたタイ風のサラダには香菜や茗荷もたっぷり盛られた香りの良いものだった。
 
息子は夕飯準備をちょこまかと手伝って満足気。
「パスタ、何グラムくらい茹でましょうか?」
「僕!たくさん!」
「うん、120gくらいは余裕で食べるよね、君は。私は100gくらいは……」
「えええええ!?」
 
うち、まかないで食べる時も60gくらいとかですよー?と笑われつつ、「ほんとに……ほんとにこの量茹でちゃっていいの……?」とたっぷり茹でてくださったパスタ、息子の分だけおっそろしいほどの山盛りになったけれど、「チーズも!チーズもたくさん欲しい!」と、トッピングのチーズも山ほどかけてもらった息子は、私や友人が食べ終わるよりも早くその大盛りパスタを平らげて大人たちを驚愕させたのだった。
 
ええ、うち、夫が作るときは親子3人分で500gの乾麺茹でて無くなっちゃったりするくらいなんで……と言ったら、先生がまた絶句。
男性ってほんとによく食べますよーなんて他人事のように言いつつ、私も120gくらいなら普通に食べてしまうのだから、いやほんとスミマセン。

7月2日 金曜日
「とんかつ屋さん行っちゃえー」ということで
「アンデルセン」の
 青山クリームパン
 クールサマーブレッド(アルフォンソマンゴー)
アイスカフェオレ

昨日買ってきた青山アンデルセンのパンで朝御飯。
 
「冷蔵庫で冷やして美味しい」と紹介されていた「クールサマーブレッド」というパウンドケーキのような形状のパンの他、「青山クリームパン」という名前のマフィン型に作ったようなちょっと変わった形状の小ぶりのクリームパンなどなど、昨日いくつか買い込んできた。「あ、このパンいいな、地元のアンデルセンにもあれば良いのに」というようなのがいくつもあって、でもそういう美味しそうなのは駅ビルにくっついた小さなアンデルセンには置いてないんだなぁ。
 
冷蔵庫に一晩入れておいたクールサマーブレッドは、感じる甘さも控えめで、さっぱりとした口当たり。同じシリーズにりんご入りのもあって、これもきっと美味しいんだろうなぁと思いながらもぐもぐ。
 
昨日はお昼も夜も"料理のプロ"に作ってもらった美味しいものばかりを口にしていたので、今日の夜くらいは気合い入れて何か料理しようかなと思った……んだけど、
「今日は仕事で遅くなりそう」
と、だんな。
 
「君、昨日まで3日間、ず〜っと飲み会だったじゃん」
大変な仕事が終わったから打ち上げが続いているのはわかるけど、でも今日は「仕事で」遅いわけ?何それ?昨日まで飲みまくって午前様だったのに今度は仕事で遅くなるわけ?と私は軽く不機嫌。
 
その状況は、まぁわからないでもなかったのだけど、
「私は〜残った薄切り肉で夕御飯〜♪手抜き料理で牛丼豚丼、卵とじぃぃぃぃ〜♪」
とミュージカル調で詰め寄ってみた。
 
「私だって飲みたいのにぃ〜冷蔵庫に残った薄切り肉じゃなくてとんかつとか食べたいのにぃぃぃぃ〜♪」
「でもお金ないから薄切り肉〜♪」
と続けたら、「じゃあこれで美味しいもの食べなさい」とお金をくれた。おお、イベリコ肉のとんかつでもいけそうな金額だ。
 
我が家は「この人が家計管理してます」というものがないので、「今日は私が奢るよ」とか「今日は俺が」というのがあったりする。一緒に出かけて食料品を買う時も、肉や魚の大きな買い物はだんながお金を出す代わりに、「じゃあデザートは私が買おう」ということになったり。
 
なので、とんかつを食べられる臨時収入に感謝しつつ、じゃあ本気でとんかつ食べに行っちゃおうと、夜は習い事を終えた息子と待ち合わせすることにした。

千葉そごう内 「とん亭」にて
 人気銘柄豚とホタテの盛合せ御膳 \2000
 生ビール(中)
 
帰宅してから
 チェリーパイwithバニラアイス
 アイスカフェオレ

千葉駅近辺で、落ち着いてとんかつを食べたい時に重宝しているのが、千葉そごう内のとんかつ屋さん「とん亭」。
 
巷のとんかつ屋さんと同様、定食にすると御飯と味噌汁、キャベツのお代わりが無料になる。「かつ丼」はないけれど、御飯と別盛りでやってくる「かつ煮御膳」が息子は大好物で、
「もしかしたら僕、普通のかつ丼よりこっちの方が好きかもしれない」
というほどのお気に入り。
 
今日も食べながら
「僕、これが毎日夕御飯でもかまわないなぁ……てか、嬉しいなぁ」
なんて呟いているのだった。
 
私が選んだのは、「人気銘柄豚とホタテの盛合せ御膳」という長いネーミングの盛り合わせ定食。
 
おかずは平田牧場三元豚ヒレかつ、いももち豚薄切りロース重ね、ホタテフライ、オニオンリング。千切りキャベツとタルタルソース、くし切りレモンが添えられて、更に温泉卵、自家製ぬか漬け、御飯(千葉県産こしひかり、なんだそう)、豆腐とわかめの赤だし、そしてデザートかソフトドリンクがセットになって2000円。
 
じゃあソフトドリンクは息子にあげるよと、私は別にビールを注文。今日も気温と共に湿気が高くて汗が全然蒸発しない感じ。じめじめと不快な空気で、冷たいビールがなんとも美味しかった。
 
薄切り肉を重ねたかつを食べたのは、これが初めてというわけではなかったけれど、これはとても良い感じ。適度に脂も入った柔らかな肉を重ねて揚げているので、ほろっと口の中で溶けるような独特の食感だった。とんかつは厚めのロースにガブーッとかぶりつくのがやっぱり好きではあるけれど、今日食べたヒレも薄切りロース重ねも美味しくて満足。
 
「……で、オニオンリングときたらやっぱりビールなのよねえぇぇぇ」
と、千切りキャベツもモリモリ食べながら、揚げ物とソースとビールって最強!と改めて思ったのだった。
 
コンビニでアイスを買っての帰宅途中、「これから帰るよ」とだんなから連絡があって、だんなの帰宅を待ってから家で夜のおやつ。
昨日私が成形して持ち帰った小さなチェリーパイをオーブンで温めて、アイスを添えていただいた。
 
濃厚こってり味のバニラアイスももちろん似合うけれど、案外ラクトアイスっぽいのもさっぱりして美味しいかも?と、買ってきたのは「スーパーカップ」。
 
一晩おいてもまだパイ生地はサクサクと心地よい食感で、「暑いから生地がダレちゃう」だの「涼しくなったらそのうち」だの言ってないで、忘れないうちに復習しなきゃと改めて思った。
 
チェリーの他にブルーベリーやピーチの缶詰など使っても同様にできるそう。明治屋の缶詰あたりには「枇杷」「りんご」「あんず」といったものもあるし、フルーツの缶詰なら洋梨もメジャー。甘さの調整が難しそうだけれど、そのあたりを使ってもとても美味しくなるような気がする。

7月3日 土曜日
やっぱりオオマのアマミのクロマグロ♪
「アンデルセン」の
 青山あんぱん
 コーンパン
アイスカフェオレ

先日、青山アンデルセンで買ってきたあんぱんは、ちょっと面白かった。なんでも、和菓子の「とらや」の餡を使ったものなのだとか。
 
値段もなかなか良かった(木村屋のあんぱんの倍くらいのお値段だった……)そのあんぱんは、こんな感じのもの。買ってきたのは小倉あんぱん。一緒に買ってきたコーンパンもオーブンで軽く温めて出した。
 
そうそう、とらやの羊羹の味ってこんな感じだよね、という、ねっとりとした口当たりの濃厚なあんこが詰まったあんぱんは、とても「和菓子」な感じがした。
 
パンが主役というより、あんこが主役という感じ。すごく美味しかったのだけれど、木村屋のあのあんぱんはパンと餡が共にお互いを引き立てている感じがするのに対して、こちらの方は「美味しいあんこを食べるあんぱん」という印象だった。悪い表現をするなら、ちょっとちぐはぐ……というか、あんこが出しゃばりすぎてる、というか。
 
食後、だんなは一人整体にお出かけ。私と息子は「今日も暑〜い」と家でごろごろ。

「吉野家」の牛丼(並)
麦茶

お昼は、外出しただんなが帰りがけに買ってきてくれた吉野家の牛丼。久しぶりの牛丼。
 
そういえば私はまだ一度も「トッピング牛丼」(コーンマヨとか辛みそネギたまとか、4種類ほどある)食べてみたことないんだわーと思いつつ、息子の「チーズ牛丼」をちょっと良いなと思いながら、私は基本中の基本のメニュー「並」をもぐもぐ。

ほうれん草の胡麻和え
厚揚げのおかかねぎ挟み焼き
お刺身いろいろ
 生カツオ(鹿児島)
 関イサキ(大分)
 キンメ(銚子)
 本マグロ大トロ♪♪♪(奄美・養殖)
鶏とごぼう、舞茸の吸物
羽釜御飯
ビール(アサヒゴールド復刻版)
日本酒(岐阜 醴泉 活性にごり 純米吟醸 生酒)

昨日、千葉そごうで息子と夕飯を摂った後に、7時過ぎて閉店前熱狂割引セール中の地下食料品売り場に行ってみたのだった。
 
肉よりお総菜より、目指すべきは鮮魚コーナー。閉店前デパートの鮮魚の割引率は相当なもので、元が良い値段な分「半額」などの文字を見ると胸が躍ってしまう。
 
「マグロとか安かったら買って帰ろう」
「でーもでもわーたしがおーすすめするのは♪」
「やっぱり大間のクロマグロ♪」
と、2人で歌いながら鮮魚コーナーを目指すと、い〜い感じのマグロのサクが並んでいた。中トロもあるし大トロもある。奄美の養殖クロマグロだそうで、いかにも美味しそう。
 
「おお……オオマさんじゃないけど……」
「美味しそうだ!」
と、元々の価格が2000円弱ほどだった大トロのサクを半額の998円でお買いあげ。
 
その後、鮮魚専門店の「尾辰商店」の売り場にも向かった。上質な美味しいお刺身を扱うお店で大好きなのだけれど、普段は1パック(=6切れほど)で700円とか1000円といった良いお値段。それが「全品3パック1500円」という嬉しい価格になっていた。
 
「……おぉ〜キンメも残ってる……」
「今日は生カツオがお勧めですよっ。是非持ってってくださいっ!」
「うん、ここのお刺身大好きなんですよ〜」
けど普段のお値段じゃなかなか手が出せないもんだから、いっつもこんな時間に買いに来てるんですよホントすみません……と苦笑いしながらケースに貼り付く私。
 
結局、1パックそれぞれ1000円の値札がついていた関イサキとキンメ、カツオをいただいてきた。マグロと共に全品半額でお買い物できて、かなりご機嫌。
 
買った昨日のうちに食べる方が、刺身の方は最高だったのだろうけど、今日の夕飯にあれこれ盛りつけていただいた。
美味しい厚揚げには厚み半分に切り込み入れて、醤油でまぶしたおかか葱を詰めてテフロンのフライパンでじっくり表面を焼きつける。ほうれん草は甘さ控えめの胡麻和えに。肉っ気がないからと、吸物は鶏肉とごぼう、舞茸と豆腐の具沢山なものにした。
 
テレビで野球観戦しながら、ビール1缶空けた後は冷蔵庫で冷えていた日本酒に移行。
にごり酒は、なんとなく「冬に飲むべきもの」みたいな印象が(私には)あるのだけれど、発泡する活性にごりとなると、口当たりが爽やかだから暑い季節にもよく似合う。すっきりとした口当たりの、でも米の甘さを感じる美味しいものだった。500mlという手頃なサイズだったこともあって、ビールを飲んだ後だったのにすんなり飲みきってしまったのだった。
 
それにしても、お刺身の美味しいこと美味しいこと。
大トロはそう大きくはないサイズのサクではあったけれど、それでもたっぷり15切れほどにはなった。舌に触るようなスジっぽさもなく、軽くつけた醤油の皿に脂の膜が浮いてくるほどの脂の乗りっぷり。
 
「だってさこのサクが、"銚子丸の金皿2枚分"(=大トロは金皿商品、2貫で500円)と思ったら買うでしょ?」
「そりゃ、買うねぇ」
良い買い物したねぇ、と、銚子丸の金皿5枚分相当以上はありそうな分量の大トロをたっぷり堪能したのだった。キンメとイサキとカツオの方もそれぞれ最高に美味しくて、安く済んで豪勢だった今日の夕御飯。

7月4日 日曜日
洋食屋さんで出てきそうなパスタ、「ダニエル」
残りパンあれこれ盛り合わせ
アイスカフェオレ

イングリッシュマフィンが1個とか、自家製練乳ミルクパンの端の部分が2切れとか、割とどうしようもない感じの分量でパンがちょこちょこと数種類残っていた日曜の朝。
 
「……とりあえず、全部焼いちゃうか」
と、マフィンは横2つに割ってチーズトッピング、自家製パンはバタートースト、コーンパンはそのままで……と、全部オーブンに入れて中までしっかり温めてみた。大皿に盛りつけて、皆で好き勝手な感じにつまんでみる。
 
今日はうっかり8時過ぎまで寝こけてしまい、お昼御飯も数時間後だしねと軽めに済ませた朝御飯なのだった。
カットして4切れにしたチーズ乗せマフィンは、速攻で息子が最後の1つを奪っていった。

だんな特製 ダニエル風スパゲッティ
コカコーラ

「お昼は、"ダニエル"を作ろうと思います」
と、だんな。
 
今日もクーラーをかけてもかけても一向に室温温度が27℃から下がらない蒸し暑い日で、そんな中パスタ鍋をぐらぐら言わせ、中華鍋をあおりながら炒めスパを作ってくれた。
 
「ダニエル」とは、ベーコンと卵のスパゲティ。ほんのりとにんにく風味。具はベーコンと卵の他にマッシュルームと玉ねぎで、一見カルボナーラのようにも見えるけれど、卵は炒り卵状になって麺に粒々と絡んでいる感じ。卓上で粉チーズと黒胡椒をかけながらいただく。
オーバーボイル気味に茹でた太い麺(かなり太めな麺)を、具と共に炒める、いわゆる「ロメスパ」と呼ばれるジャンルの料理だ。イタリア人が見たらびっくり、みたいな。
 
なんでも虎ノ門にある「ハングリータイガー」というお店の名物パスタなのだそう。「ハングリータイガー」という店名は、横浜を中心に展開するステーキとハンバーグ屋さんのチェーンの名前の方がむしろ有名みたいだけれど、それとは全く違うお店。お店のおばちゃんがなかなか強烈で、「あそこはね、知らないで入っちゃいけないお店なんだよ……」とだんなが遠い目をして呟いている。
 
しっかりとにんにくの香りが効いている炒めスパは、生クリームなどが入らないので案外とあっさりとした風味。
「もっと油を入れた方がそれっぽかったなー」
とだんなは言っていたけれど、"本当のダニエル"は知らない私には、このくらいでちょうど良いかなという感じ。ベーコンざくざくでボリュームたっぷりだ。
 
「やっぱり、こういう店にありがちな感じで、注文すると普通に大盛りなの?」
ともりもり食べながらだんなに聞けば
「うんにゃ、普通のサイズはそんなに多くないよ。普通だよ」
とのこと。
 
ただ、100円増しの中盛り、150円増しの大盛りというオプションがあり、中盛りになるといきなりボリュームが激増するのだそうだ。「大盛りは、ちょっと今の俺では喰えない」というほどの量になるらしい。
「でね、お店のおばちゃんが強要するんだよ。"男の人には普通は少ないわよ、中盛りにしときなさい!ね!"って感じにさ」
強要するおばちゃんはここにはいないのだけれど、なんとなく皆して中盛り的なボリュームのお昼御飯。息子も「これ、旨いね」と言いながら私より多くよそわれたパスタを食べきっていた。

焼き茄子、焼きししとう、プチトマト with おろし醤油
千切りキャベツ
だんな特製「必殺ポークジンジャー」
鶏とごぼう、舞茸の吸物
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

夕飯は、「ポークソテー的なものが食べたいね」と買ってきた、生姜焼き用の厚めの薄切り豚肉でポークジンジャー。
 
当初はバターとウィスキーでいわゆるポークソテーをだんなに作ってもらう予定だったのだけれど、食事前にお風呂に入っちゃったら
「ビールだな!で、ビールに合うのはむしろ生姜焼きだな!」
ということで、急遽生姜焼きに。添えるのはどのみち千切りキャベツだし、だんなも「ポークソテーより生姜焼きの方がずっと手間かかんないし♪」と言いながらざっかざっかと炒めてくれた。できあがったそれは、曰く「必殺!ポークジンジャー!」なのだそう。
 
何か野菜料理もつけたいよね……と、冷蔵庫からししとうとトマトを出して、あとはベランダから茄子を1本収穫してきてみた。
 
これまで何回かベランダのプランターで茄子の苗を育ててみたことがあったけれど、普通に水をやっているだけではアブラムシやら病気やらで今ひとつちゃんと育った試しがなかった。
 
今回はすごく丹念に病虫害の対策をたてて(殺虫剤を使うのは嫌なので、焼酎に刻んだ赤唐辛子とにんにく、ローズマリーを漬け込んだものを薄めて3日に1度ほどスプレー)、肥料もマメにあげてみていら……ら、立派な茄子がいくつかなりはじめ、今日収穫したのは最初の1本。市販の茄子に負けないサイズの立派なものだった。スライスすると断面から水が浮いてくるほど瑞々しく、ピチピチムチムチしてとても良い感じ。
 
スライスした茄子はししとうと共にフライパンで焼きつけ、おろし醤油を添えながらいただいた。……でもなぁ、育てる手間暇を考えると、茄子の苗が100円だったとしても20本くらい収穫できたくらいでは元がとれた気になれそうにない。間違いなく無農薬だし、どんな店で買うより「採れたて」なわけだから、そのあたりが代え難い魅力ではある……かな。
 
今年はALA入りの液体肥料を使ってみたところ、どうもこの効果がすさまじいようで狭いベランダがジャングルと化しつつある今日この頃。