食欲魔人日記 06年12月 第3週
12月11日 月曜日
家で「すた丼」っぽいものを、ということで
「ミスタードーナツ」の
 ミスドノエル(カスター&マロン)
 チーズマフィン
カフェオレ

漁師宿でがっつりと魚介を堪能してきてしまったものだから、洋風のこってりしたものとかドカンとした肉とかが恋しくなっている週明けの本日。

「……ミスドじゃん?」
「いいねぇミスド」
と、昨夜大荷物での帰り道、ミスタードーナツでお買い物してきた。折しもミスドノエル(ミスドのLにあらず)の発売中。ミスドのMとかミスドのSとかはないんやで〜、なんて言いつつ、キャラメルナッツ、ストロベリー、チョコレートなどのフレーバーのある中から「カスター&マロン」を選んでみた。あとはお気に入りのチーズマフィンと。

ブッシュドノエルのような形状の「ミスドノエル」、切り株の断面にあたるところにシュガーコーティングがなされていて、それがこってりと甘い。このところ濃厚に甘いドーナツは食べていなかったので、ちょっと新鮮な気分だ。

ハイジの白パン
ミルクティー

週末に遊びまくったツケで、今日は一日真面目にお仕事。旅行前に「こりゃ旅行行く前までに消費しきれないな」と冷凍庫に放り込んであった「アンデルセン」の「ハイジの白パン」をオーブンに入れて、バターもジャムもなしで、代わりに甘いミルクティー傍らにもぐもぐ食べる。中まで解凍するように温めたらすっかりトースト状になってしまって、白パンの白パンならではのフカフカさがなくなってしまった。……しょんぼり。

「すた丼」もどき
刻みきゅうりwithマヨネーズ
玉子豆腐
茄子と牛肉の生姜煮
白菜と豚肉のスープ

昨日、新潟から我が家まで一気に帰ってきてしまったのだけれど、当初の予定では
「漁師宿で魚ばっかり食べてくるわけじゃないですか、だから品川に寄ってーすた丼食べて帰るというのはどうだろう?」
なんて話になっていた。だんなが「すた丼♪すた丼♪」とうきうきしていたのに、イタリアンを大量に食べてしまって、すた丼どころではなくなったのだ。

で、その代わりにはならないながらも、こってり濃厚味の豚丼を用意してみた。豚バラ肉の薄切りをおろしにんにく、おろし生姜、刻み葱と共に胡麻油でじくじくと炒め、ニラを投入。味付けは酒と味醂と醤油の甘み強め。スタミナと言ったらこれだよねぇと、温泉玉子もしっかり用意した。とにかくコッテリとした味付けの下品なほどの炒め物が良いんだよねと、思い切って味醂や醤油を投入。軽く煮詰めたらいかにもな味になった。

あとは、冷蔵庫の中を整理しながら茄子を薄切り牛肉と生姜入りの醤油味醂味で炊いてみたり、冷蔵庫にしまっておいたスープの残りを出してみたり。きゅうり刻んでマヨネーズ添えて、
「なんかこう、冷たくてプルプルしたのが恋しいので玉子豆腐を買ってきてください」
とだんなにお願いもしてみたりして、ゆるい感じの夕御飯のできあがり。「すた丼もどき」はなかなかの良い出来で、夫子供にも好評で何より何より。

12月12日 火曜日
キャー、いくらなんでもケチャップかけすぎ!!
焼き餅(磯辺巻き)
ほうじ茶

手元に、いただきもののお餅が数個。
「焼いたら食べる?」
「食べる!醤油味!」
と息子にも快諾いただけたので、磯辺にすることにした。

我が家の磯辺焼きは醤油と海苔だけのシンプルなものだけれど、話によるとマヨネーズが似合うのであったり、「醤油でなく砂糖醤油」であっても美味しかったりするのであるらしい。……まだ試したことはないんだけどね。

茄子と牛肉の生姜煮
ふりかけご飯
麦茶

昨夜煮た、茄子と牛肉の生姜煮の残りが少々。ご飯をチンして、生姜煮をおかずに簡単に昼御飯にしてみた。
「すた丼」との組み合わせを考えて、昨夜、あえて薄味に調味していたたのだけれど、ご飯のおかずにするには少々薄味が過ぎるかな……という感じ。でも茄子と牛肉の組み合わせは旨い。オイスターソースで炒めたりしても旨いのよねと思いつつ、さっぱりした味の煮物をつつく。

今日は一日冷たい雨。
あったかいシチューかスープか作りたいなぁ……と思いつつ、食後にふらりと駅ビルにお買い物に行った。本当はブロッコリーと鶏肉を使ったクリームベースのスパゲティとあさりとキャベツのスープを考えていたのだけれど、「キャベツ、丸ごとあるんだよなぁ」と考えていて天啓のように
「ロールキャベツ」
の文字が頭に浮かぶ。もうロールキャベツしかないロールキャベツ以外の選択肢はありえない!……という気分になってしまって、ひき肉を買ってきた。たまたま「よつ葉チーズフォンデュ」なる、白ワイン(もしくは牛乳)を沸かして溶かせばできあがり、のチーズフォンデュミックスもお安かったので、
「今日はロールキャベツとチーズフォンデュ〜♪」
ということにして帰宅した。

ミックスリーフのサラダ
チーズフォンデュ(フランスパン、ソーセージ、じゃがいも、ブロッコリー)
ロールキャベツ
ビール(ジョッキ生)

仕事が一段落した夕方、キャベツを丸ごと1個茹ではじめ、ロールキャベツの準備開始。豚ひき肉にパン粉と卵と刻み玉ねぎ、塩胡椒を混ぜて、更にキャベツの葉から取り除いた芯の部分も刻んで混ぜる。肉の方に少し強めに塩をしたので、スープは薄味になるようにしてみた。チーズフォンデュの具はじゃがいもとブロッコリー、ソーセージとフランスパン。

私は、ロールキャベツにケチャップが必須な人間。
「ロールキャベツは、このコンソメの味で食べるからいいんじゃん」
というだんなの言葉に、この時ばかりは背きまくって今日もケチャップをかける。だばだばかける。……って、今日は(写真参考)さすがにかけすぎた。いつもはこんなにかけません。

我が家が現在使用中のケチャップはこの逆さ置きケチャップなのだけれど、どうも出がいまいちよろしくない。スムーズに出てきてくれないから、力を籠めて握らなければならず、そうすると大発射とばかりに盛大な量のケチャップが吹き出てきてしまう。「萌え萌えオムライス」みたいな造形物に挑戦したいわけじゃないのだけれど……もうちょっとステキに絞り出したかった。いくらなんでも、これはかけすぎ。しかも美しくない。

ともかくも、ロールキャベツもチーズフォンデュも、好評で良かった。チーズは息子が最後まで舐めるように食べていて、野菜もパンも綺麗に消えた。

12月13日 水曜日
きりたんぽ鍋の季節がやってきました〜
「アンデルセン」のミルクフランス
カフェオレ

このところ、地味に私の中で大ブームを巻き起こしているのが「ミルクフランス」。甘い練乳クリームが挟まったフランスパンに、どうしようもなく魅了されている今日このごろ。
「やっぱりこれだよな、これしかないよな」
と、昨日もついこれを買ってきてしまったのだった。そろそろ飽きた方が良いと思うぞ、私。

甘いパン囓りつつ、甘くないカフェオレを飲む。食後にお義母さんからお裾分けしてもらったでっかい柿を剥こうと思っていたのに、ミルクフランスの美味ですっかり満足して剥き忘れてしまった。

「田吾作」の
 黒糖いなり
 わさびいなり
ほうじ茶

今日は夕方から雨の予報。買い物は早いうちに行った方が良さそうだなと午前中にお出かけして、ついでに昼食用のおいなりさんを買って帰ってきた。表面がかなり黒々しいことになっている「黒糖いなり」と、お気に入りのわさび風味の「わさびいなり」。おかずの類は買わずに、家に帰ってお茶煎れて食べた。

実はいなり屋さんの隣に並ぶおこわ屋さん(店名一緒)の「豚角煮おこわ」がすっごく気になってしまったのはここだけの秘密。

きりたんぽ鍋
 (きりたんぽ・比内鶏・阿波尾鶏・白滝・舞茸・ごぼう・せり・ねぎ)
日本酒(末廣酒造・ぷちぷち)
麦茶

昨夜、秋田から届いたクール宅急便。中には母が送ってくれたと思われる「きりたんぽ鍋セット」が詰まっていた。ごぼうはすでにささがきにされ、白滝も既に食べやすく切られている模様。比内鶏の包みと、きりたんぽと、長ねぎとせりと舞茸も濃縮スープも全部ひとまとめになっていて、届いたその場で食べられるようになっていた。

「……でも、これじゃあ肉が足りないんだよねぇ……」
きりたんぽは10本くらいあるのに、肉はほんの300gくらい。これじゃあ足りない、全然足りない……と、肉屋さんで地鶏(残念ながらこのへんで比内鶏を買うのは不可能なので、代わりに「阿波尾鶏」を)を買ってきた。「追加舞茸」も買ったけれど、「追加せり」は今日に限って数カ所の八百屋全てで売り切れ。青みが足りないなぁと思いつつ、せめてもと長ねぎは盛大に切ってみた。

濃縮スープを同量の水で薄めて、ごぼうと鶏を軽く煮てから白滝と舞茸を投入。きりたんぽ入れて、ねぎとせりを最後に入れればできあがり……という感じ。セットについていた説明ペーパーの写真とか、あるいはイメージ検索で出てくる「きりたんぽ鍋画像」とかでは、きりたんぽが何本も何本も鍋の中に投入されていたりするけれど、実際にそれをやってしまうと鍋の中できりたんぽがドロドロのグズグズに溶解してしまって大変なことになってしまう。実際には2〜3本ずつ、食べながらその都度入れていくのが普通だと思う。

お供のお酒は、だんながお友達からいただいてきた末廣酒造ぷちぷちなる、可愛い名前と可愛いパッケージの微発泡の日本酒。アルコール度数は7〜8度と低めで、その味わいは炭酸ジュースのよう。すず音に似たお酒だったけれど、すず音に輪をかけてとろんと甘かった。日本酒らしさをあまり感じないお酒で、口当たりが良くてスルスルといくらでも飲めてしまうので食前酒にちょうど良いかも〜……なんて言いながら1瓶ぺろりと空けてしまって、あとは麦茶傍らにきりたんぽ鍋を満喫。

きりたんぽは1本でお茶碗1杯相当のご飯(いや、もっとかも)くらいあるので、2本も食べるとお腹一杯に。追加肉も調子に乗って買いすぎてしまったようで、土鍋にはたっぷりのスープと共にたっぷりの肉やら何やらが残ってしまったのだった。明日の朝、続きを食べよう。

12月14日 木曜日
初めて、大川雅子さんのカフェに行きました
きりたんぽ鍋の残り
麦茶

土鍋に中には、まだたんまりときりたんぽ鍋の残り。
「きりたんぽも山ほどあるしー……きりたんぽ入れちゃう?」
「いや、ここはあえてうどんを入れるとか」
などと話していたのだけど、こういう時に限って冷凍うどんのストックがほとんどない。1玉しかないうどんを家族3人で分けるのも悲しいので、結局きりたんぽを1人1本ずつ入れて軽く煮込むことにした。

だしを吸いまくってグズグズに柔らかくなったきりたんぽも一興ではあるのだけれど、私はちゃんと形が残る、適度に歯ごたえが残るくらいのきりたんぽが好き。鶏の旨味を吸いまくっただしも美味しいし、そのだしをたっぷり含んだきりたんぽも美味しい。……で、今朝消費しても更に3本ほど残ることになったきりたんぽは、さてどうすれば良いのか(甘味噌塗って焼きおにぎりみたいに炙っても美味しいんだってさ)。

田中玉緒さんのお料理教室にて
 ピーマンのブルスケッタ
 ラザーニェ
 タリアータ
 ズコット
 スプマンテ・赤ワイン(Il Baciale Doc(Braida))

今日は田中玉緒さんの料理教室へ。クリスマスメニューの講習内容が美味しそうで気になっていたところ、「このあたりでしたら席に余裕が」とお誘いいただいて、飛び入りで参加させていただくことに。
スタジオのダイニングテーブルは、すっかりクリスマスの装い。「赤と緑」の定番の色使いではなく、黒が基調となったシックなピンクと金銀がとても素敵。他の生徒さんたちと「ステキー、とってもステキー」ときゃあきゃあ騒ぎながら、試食の前はテーブルレイアウトの写真撮影会となった。黒は私も大好きな色だけれど、度胸がないのでテーブルクロスなどにはとても使えない。シックでいいなぁ。

今日のメニューは黄色いパプリカを使ったブルスケッタ、"絶対失敗しない"ベシャメルソースと、ポルチーニを使ったボローニャ風ラグーで作るラザーニェ、ドリップが出ないタリアータ(牛肉の"たたき")、そしてカソリックの僧侶がかぶる帽子の名前を持つ「ズコット」という名前のお菓子。私が作るとどうしても「アメリカの田舎のダイナー」風の味になってしまうラザーニェ、今日いただいたのは上品なリストランテの味だった。チーズもたっぷり使われているし、ベシャメルソースも濃厚、でも野暮ったい味になっていない。タリアータの火の通し方含めて実り多きレッスンだった。

固まり肉を、内部が綺麗にロゼになるように焼き上げたタリアータは薄切りにして野菜と共に。薄切りのパルミジャーノ・レッジャーノと共に白トリュフオイルがかけられていて、テーブルに出していただくなりそこら中に良い香りが漂ってくる。トリュフ効果からかクリスマス効果からか、参加の生徒さんたちは(先生曰く)いつもより饒舌でとても賑やか。一足先にクリスマス気分を味わえた楽しい数時間だった。

表参道 「a Piece of Cake」にて
 チョコマーブルチーズケーキ
 アイスチャイ

「このあと、お時間あります?御一緒にお茶でも」
と、玉緒さんにお誘いいただき、レッスン後に表参道でお茶を。裏通り沿いにある岡本太郎美術館の中には料理研究家、大川雅子さんがオーナーのカフェa Piece of Cakeがある。カウンターにはオーナーの大川さんがいらっしゃって、玉緒さんと共にご挨拶した後、チーズケーキいただきながらお茶をした。

何種類かあるチーズケーキの中から、彩りが美しいチョコマーブルを。洋梨とプルーンのコンポートが添えられたケーキは、どっしりと密な感じがある。でも、くどい感じはなくて、口の中でほろりととろける食感。甘さは控えめで、スパイシーなチャイをゆっくり飲みつつ、しばしおしゃべりしていた。

大川雅子さんと言えば、「黄金配合のパンケーキ」。このカフェで「あとは卵と牛乳を入れるだけ」のパンケーキミックスが売られている。残念ながらプレーンタイプはちょうど売り切れてしまったところだったのだけれど、チョコレート味のを1袋買ってきてみた。一時期バターミルクパウダーが入手困難だという理由で販売を中止していたのだというパンケーキミックスだけれど、国産のバターミルクパウダーを使えるようになって再開したのだという。近々、材料に使われるショートニングも有機栽培の材料を使用したものに切り替えるのだそうで、きっと私が適当な材料で作っている黄金配合パンケーキよりずっとずっと美味しいんだろうなぁ、と。

玉緒さんとはまた別の方向に自然体な感じの魅力的な方でした。

玉緒さんのラザーニェ
ブロッコリーと玉ねぎのクリームソーススパゲティ
ロールキャベツ
ビール(エビス ハーフ&ハーフ)

玉緒さんのズコット
カフェオレ

「これ、お留守番してくれている息子さんに」
と、教室で作ったズコットとラザーニェをお土産にいただき、帰宅。ズコットの箱にはしっかり息子へのメッセージが手書きで書かれていて、
「わー!たまちゃんだー!」
息子大喜び。幸い今日の夕御飯はスパゲティの予定だったので、献立的にもばっちりだねとラザーニェを温め、ズコットは冷蔵庫で冷やしておいた。

先日安売り店で1箱買って、お義母さんと半分こしたブロッコリーがまだ3株弱残っている。これを食べてしなわなきゃと、ブロッコリーと玉ねぎをたっぷり使ったクリームソースのスパゲティを用意した。あとは、数日前に作ったロールキャベツの残りを。

上品な味のラザーニェは家族にも好評で(私が作ったわけでもないのに鼻高々な私)、食後にはズコットを3等分して。
「美味しい!これはとっても美味しい!」
だから、たまちゃんにありがとうのメール書くんだ〜また遊ぼうねって書くんだ〜……と、息子、パソコンの前で何やら文章を打っていた。……どんなメール送ったんだろう。

12月15日 金曜日
揚げ海老が、と〜っても美味しかったのでした
「ミスタードーナツ」の
 ポン・デ・黒糖
カフェオレ

「駅前のミスドが100円セールだったよー」
と、"朝ごパン"代わりにドーナツを買ってきてくれただんな。
「おゆきさん、こないだチーズマフィン食べてたから今日は別のマフィンをと思ったんだけどさぁ」
結局チーズマフィンになっちゃったよ……と、私の分はポン・デ・黒糖とチーズマフィンだよと言った。

「ああ……別のがいいかなってひととおり眺めたんだけど、チーズマフィン以上に私が好きそうなのなかったんだ?」
「そうそう、他のは"なんか違うだろ、これ"って思って……」
私自身、しょっちゅう「たまにはチーズマフィンじゃないマフィンを」と思って「パンプキンマフィン」「メープルマフィン」などを買おうとするのだけれど、いざ目の前にすると今ひとつピンとこなくて、結局チーズマフィンにしてしまっている。だからいいの、チーズマフィンで良いんだよ、だんな〜。

ドーナツを買ってきてくれただんなは一足先にドーナツを食べて朝ジムに向かっていったので、朝御飯は息子と2人で。
柿も剥いたのでドーナツ2個は少し重いような気がして、朝のところはポン・デ・黒糖だけを食べてみる。

ロールキャベツ(ラスト)
「ミスタードーナツ」のチーズマフィン
紅茶

お昼御飯は、1つだけ残っていたロールキャベツと共に、ミスドの続き。チーズマフィンを温め、ロールキャベツももちろん温め、全体的にあったかい感じにして美味しいウバ茶も煎れてみる。

葉も芯もすっかりクタクタに煮えきってしまったロールキャベツは、これはこれで悪くないもの。私は千切りキャベツがめちゃめちゃ好きではあるのだけれど、スープを存分に含んだ煮キャベツが「キャベツの一番美味しい食べ方」なのかもなぁと思っている。ロールキャベツのキャベツラブ。水炊きのキャベツも超ラブ。

めっきり寒くなった今日この頃、煮込みものと鍋ものの献立ばかりが並んでいるような気がする。
そろそろガッツリとしたステーキみたいなのが恋しい気分。

友人宅にて
 チーズあれこれ
 ビーフシチュー
 豚軟骨と根菜のスープ
 海老の唐揚げ にんにくだれ
 青菜と牡蠣と卵の炒め
 大根と帆立の和え物
 ご飯
 「パステル」のプリン
 白ワイン、日本酒、梅酒、お茶

今日は友人宅で宴会の予定。「料理は大丈夫〜、適当に色々作るよ〜」と言ってくれた友人に甘えて、我が家はワインとチーズとお菓子を持って遊びに行くことに。夕方は息子の音楽教室だったので、それが終わってからデパ地下でお買い物だ。

夕方のデパ地下は、入るなりなんだか良い香り。入り口のあるエリアは和菓子屋さんや乾物屋さんが並んでいるのだけれど、そのどちらでもないほのかに甘いあったかい匂いが漂っている。
「……なんか、匂いするね」
「なんだろうね?」
息子と一緒にデパート入って数歩歩いて、「あ、そうか!」と息子は立ち止まり
「お母さん!これ、おでんの大根の匂いだ!」
と誇らしげに宣言した。おお、おお、確かにそんな感じ。だしで煮た大根の匂い。

しっかし、そんなのよくわかるねぇ……あんまりうちでおでん作ってないじゃん?と話しながら洋菓子売り場に向かって歩く。
「そうだよ、ぼく、おでんすっごく好きなのにさぁ、お母さんあまり作ってくれないよねー?」
と言われてしまった。息子、おでんはあまり好きじゃないと思っていた(からこっちも頻繁には作らなかった)のだけれど、間違った認識であったらしい。じゃあクリスマスになる前におでん一度やりますか。大根たっぷり、ちくわぶも忘れずに。

ワインはだんなが「Villa Russiz」の「Tocai Friulano 2004」をワイン屋さんで買ってきてくれた。白ワインなら白カビチーズとか美味しいかなー?と、デパ地下のチーズコーナーで「今が食べ頃ですよー、ちょうど良い感じです」と見繕ってもらった白カビチーズを1塊。デザートは「パステル」のいちごプリンとかチーズプリン、ブランマンジェなどなど。

「赤ちゃんがいるから、赤ちゃんも食べられるおやつにしないとなー」
と息子が各店のショーケースを覗いて選んでくれ、
「あ!ぼく、いちごプリンが食べたい!」
とパステルの前で立ち止まったのだった。
結局自分の食べたいものを選んだみたいだったけれど、結果的に友人宅の娘さんもプリンが激好物だったということでちょうど良いお土産に。

で、持参した白ワイン1本だけじゃ飽きたらず、友人宅にあった2合瓶の吟醸酒も空け、日本酒で仕込んだ梅酒なるものも相当量空けることになった大宴会。友人はビーフシチューの他に、あとはお得意の中華料理的なものをたくさん用意してくれていた。豚軟骨がコリコリする、大根やにんじん入りのスープに、海老に軽く粉まぶして揚げたところに刻みにんにくがたっぷり入ったタレをかけたもの、海老と卵の炒めには青菜もどっさり。

私と息子が一足先に到着して、ほどなく夫たちも帰宅。親子交えて6人で大騒ぎしながら隨分長くくつろいでしまったのだった。久しぶりの「酒の席」だったらしい友人は、「こんなに酔ったの久しぶり〜」とご機嫌で、こちらもと〜っても楽しかった。

12月16日 土曜日
人生初モツ鍋!
「ファーストキッチン」にて
 ベーコンエッグバーガー
 ハッシュブラウンポテト
 ドリンク(カフェラテ)

なんでも今週末は、パシフィコ横浜でポケモンの「バトルフェスタ2006」なるイベントが開催されるとか。なかなか手に入らないポケモンのデータを入手できて、その他諸々のゲームや体験ものが楽しめるそうだ。混雑は承知の上で、
「でも行ってみたい!」
と息子が燃えていたので、今日は朝からお出かけすることに。開場直後に到着できるように、朝6時半に目覚まし時計をセットした。

「でも何か食べて行かなきゃね」
「駅前のパン屋さんは7時からやっているよ」
などと話しつつ、結局「ベーコンエッグバーガー!」の息子のリクエストでファーストキッチンに。朝セットのハッシュブラウン&ドリンクセットにした。

フライドポテトも好きだけど、ハッシュブラウンポテトも大好物。ケチャップつけつつぱくぱく食べる。

横浜 クィーンズイースト内「Sam Choy's」にて
 チーズハンバーグロコモコ \766
 ビール(モルツ) \399

桜木町の駅から、既に道路はけっこうな混雑。会場の入り口で限定データを配布しているので、入場そのものに時間がかかる。長蛇の列を数十分並んで並んで、やっとデータを入手して入場することができた。それでも早めの入場だったようで、入場後1時間くらいはさほどの行列もなく諸々の体験や有料ゲームなどで遊ぶことができた。

案外楽しかったのが「おえかき教室」。参加費(画材代)500円で2人が参加できて、スケッチブックと鉛筆2本、消しゴム1個(もちろん全部ポケモン柄)をもらえる。「ここにお団子を描きま〜す!」「次は首の模様だよね!」てな感じにポケモンキャラの書き方を数十分で教えてくれる。私もスケッチブックから1枚分けてもらって息子と一緒にポッチャマを描いてみたり。

そうこうしているうちに、会場は混雑するばかり。グッズを買うことにすら行列に並ばなければならず、
「もう会場出て、ポケモンセンター行かない?ポケモンセンターでも別のデータ配信してるってよ」
と、イベント会場を後にした。パシフィコ横浜から桜木町に戻る途中のビルに「ポケモンセンターヨコハマ」がある。ここに寄ろうね、その前に腹ごしらえしなきゃねと、この界隈で御飯を食べられそうな場所を探す。

ちょうどお昼時でどこもけっこうな混雑、デパ地下のフードコートにあるSam Choy'sがちょうど座れそうな感じだったので、そこでチーズ乗せのロコモコをいただいた。チーズ乗せハンバーグのドミグラスソースがけが御飯の上にどどーんと。目玉焼きとマカロニサラダとレタスの葉がトッピングされている。
それなりにお手軽な価格で、お疲れさまとビールも1缶。ハンバーグはなかなかに巨大で、卵はちゃんと半熟だった。

食後に軽くお買い物して、ではポケモンセンターに……と向かってみると、これがまたうんざりするほどの大行列。こりゃダメだー……と、とっとと東京に戻ることにした。同じポケモンセンターでも東京店だったらここまで行列はしてないでしょう、ということで。

東京 丸ビル内「もつ福」にて
 もつ福名物、ればかつ 2×\330
 もつ焼(しろ) 2×\190
 もつ焼(ぎあら) 2×\199
 もつ焼(つくね) \241
 福たま焼 \4908
 さつま揚げ \514
 揚げじゃがバター \514
 もつ鍋(海の神) 2×\1039
 追加もつ \619
 ちゃんぽん玉 \378
 ぶっかけちゃんぽん \514
 ウーロン茶 2×\346
 生ビール 2×\619
 焼酎(花と蝶) \619
 焼酎(今月の黒糖焼酎) \588
 焼酎(天狗櫻) \556
 すだちサワー \451
という感じで、家族でモツまみれ。

で、ポケモンセンタートウキョーに移動し、無事にデータを入手。横浜ほどではないものの、東京店もかなりの混雑。店頭から十数メートルの「データ入手待ち」行列ができていて、やっとの思いで目当てのデータを手に入れた。そのままクリスマスの町を眺めながら明治屋で食材買ったり、伊東屋で文房具買ったり。昼御飯が軽かったうえに東京駅から銀座駅まで歩き回り、一同激疲労、激空腹になった。でもまだ夕飯にはちょっと早い時間。日は暮れてそこらでイルミネーションが輝きはじめたけれど、でもまだ5時前。でも空腹。おなかすいたー。

「……で?夕飯はどうしよう……」
当初は中華街で中華料理を食べてこようねという話だったので、銀座界隈で何かを食べようということは全く想定していなかった私たち。「ひょうたん屋はどうだー?」「ふぉー、まだやっていないー」と、銀座をさまよい歩きつつ、そのままなんとなく国際フォーラムまわりで東京駅方面に戻ってきてしまった。オレンジ色の色鮮やかなイルミネーションが輝く丸の内界隈、TOKIAの地下までやってきて
「……小龍包屋さんがあるよ?」
「ああ、それは当初の予定の中華っぽいねぇ」
このお店で夕御飯にしようか、と、小龍包屋さんの前にやってきて店頭のメニューを眺め、あと数分待てば始まる夜の営業を待つことに。

手持ち無沙汰に近くのマガジンラックにあった丸の内の情報誌を手にしてパラパラと捲っていたところ、「丸ビルにモツ鍋屋オープン」の文字が目に入った、だんなと2人、「あっ……」と、その記事に釘付け。そういえば私は、こんなにモツ好きなのにモツ鍋を食べたことがなかったのだ。お店の名前はもつ福。モツ鍋いいね、モツ鍋食べたいよ、と、モツ鍋はおそらくさほど好きではないだろう息子に申し訳なく思いつつも、モツ鍋屋に初上陸することになったのだった。

畳の掘り炬燵式の座敷が広がる古めかしく演出した内装のお店で、モツ鍋は「海の神」(塩味)、「山の神」(味噌味)、「火の神」(チゲ)、「風の神」(しゃぶしゃぶ)の4種類。

「チゲっぽく辛いもの……ってイメージがあったけどそうでもないんだ?」
「うん、俺の食べたことあるのは醤油ベースの唐辛子たっぷりってやつだったけどねー」

どの味が良いのかなぁ?と話し合い、今日は塩味のをいただいてみることに。卓上には浅めの量手鍋に白濁したスープとモツ、そのモツが見えないほどのキャベツとごぼうとニラが積まれてやってきた。IHコンロでそれを温めつつ、別注文したモツの串焼きとか、この店の名物だという「レバカツ」なるものもだんなと1本ずつ。息子用に「ぶっかけちゃんぽん」なるものも注文してみた。

ビール傍らに食べた、「レバカツ」は、薄く叩いたレバーのカツ。どぶどぶにソースがかけられていて、練り辛子と千切りキャベツが添えられる。ソースと辛子でレバーの血生臭さが軽減されて、独特の甘みと柔らかな食感が感じられる串揚げは、すばらしくビールに似合っていた。塩味の串焼きも、特に「シロ」が良い感じ。鶏皮に似たプルプルした肉がなんとも美味しい。お、美味しいね、悪くないね、と言いつつ、ビールから焼酎に移行していざいざモツ鍋。あれこれつついている間にキャベツもごぼうも良い感じにクタクタになってきたので、適当に取り皿によそいつつ食べる。

使われているのはいわゆるモツ(小腸部分のシロ)だけかと思いきや、センマイやハツも入っていた。黒々として表面にみっちりとプチプチとした隆起があるセンマイは、見た目はかなり強烈だけれど、コリコリとして良い感じ。第一胃袋のミノ、第二胃袋のハチノス、第四胃袋のギアラは白い状態で出てくるものしか見ていなかっただけに、黒々としたセンマイは衝撃的な外見だった。センマイ食べるの、多分これが初めてだ。

甘さのあるハツも、初体験のセンマイも悪くなかったけれど、やっぱり何といっても美味しかったのがシロ。豚足のようにフルフルとした半透明のコラーゲン状の部分が、塩味のスープを吸ってたまらない柔らかさになっている。柔らかく煮えているキャベツやニラももりもり食べつつ、モツだけお代わりして鍋に入れてもらった。

シメは当然チャンポン。食べ終えたところの鍋に茹でた麺を入れて軽くゆがき、スープごとそのままいただく。いつのまにかお酒も3杯目になり、すっかり酔っぱらいの私たち。
「……うめー、チャンポンうめー」
「モツ鍋いいなぁ、モツ鍋美味しいなぁ……モツ鍋ずるいよね、何がずるいって、このシメのちゃんぽんが」
このシメがたまらないよねぇ……と、あやうく夕食難民になりかけていたのに美味しい夕飯食べられてご機嫌に帰宅できて、何より何より。

12月17日 日曜日
そんなに好きか、と、息子は大盛り
「サンマルクカフェ」の
 チョコクロ
 クリームパン
カフェオレ

日本橋から京橋、銀座に向けてクリスマスな町並みをてくてく歩いていた昨日の夕方。
「……ちょこくろ?」
とだんなが呟き
「……ちょこくろ?」
と私が答え、そして道中のサンマルクカフェでお買い物。実はチョコレートがあまり好きではないらしい息子は、「チョコクロ」をあまりお好きでないらしい。
「これ、こっちのパン、ぼくのね?」
と、彼は一人大人っぽくタラコポテトパンとか選んでいる。私とだんなは当然チョコクロ。そしてクリームパンを1個。

昨日は本当に朝から晩まで歩き回り、大変に疲れた一日。だんなも私も足の裏に湿布を貼って就寝し、今日もさすがに寝坊気味。朝起きたら、息子がひっそりと一人ストーブの前で、昨日の戦利品をポケモンセンターの袋から一つずつ取り出してはうっとりしていた。新しいフェイスタオル(←旅行用)、学校用の新しいランチョンマット、新しいハンドタオル、新しいお箸入れ。

かなりごっつめの板チョコが挟まったチョコクロは、相変わらず美味しい。1個のチョコクロをぺろりと食べ、クリームパンはだんなと半分こ。もう少しだけ食べたい気分?と、チョコクロ1個を更にだんなと半分こして食べた。息子は大きなタラコパンを手に満足気。

「吉野家」の
 牛丼(並)
 半熟玉子
麦茶

今日は全体的にやる気無く過ごしてみる。だんなは筋肉イベントに実家のパソコンメンテナンスにとバタバタしている中、私は2日分の日記をつけてみたり、本読んでみたり、太鼓叩いてみたり。

すっかり「お出かけ態勢」になっていただんなが、お昼御飯もそのまま
「じゃ、ちょっと買ってくるねー」
牛丼食べる?ランチタイムに食えるようになったんだよねー、あ、もう発売されているよね、と、慌ただしくテイクアウト牛丼を買ってきてくれた。「卵、卵も買ってきてくださーい」と半熟玉子もつけてもらう。

そういえば数ヶ月ぶりの牛丼。毎日提供されるようになっただけあって、以前の味に戻りつつあるような気がする。そうそうこの味この味、この味だよねぇ〜と、心底しみじみしながら食べたのは秘密。だんなの大盛りをちょっと「いいな」と羨ましく思ったのも秘密。

たらこスパゲッティ
茹でブロッコリーと帆立のサラダ
アイスティー

だんなは午後から筋肉イベントにお出かけ。筋肉イベントに行ったら、ぜ〜ったいお友達たちと宴会して帰ってくるので、今日は息子と2人の夕御飯。折しも、ちょうど夕飯時の時間帯に「スキー合宿説明会」なるものが開かれることになっている。

「何時に終わるかわからないし、家帰ってからパパッと作れるのにしとこうね。……たらこスパゲッティとかどうだろう?」
と提案したら、朝からずーっと(確か朝食はタラコパンではなかったかと思うのだけれど)、「たらこスパ♪たらこスパ♪」と楽しみにしていた模様。説明会が終わったのは夜8時近くで、だから
「けっこう遅くなっちゃったし、寒いし、ラーメンでも食べて帰るかい?」
と提案したのだけれど
「だめーたらこスパゲティ作って食べようよ。ぼく手伝うよ?」
とあっさり返され、急ぎ帰って急ぎ湯を沸かす。

たらこスパゲティはお湯を沸かす鍋1個あれば良いのが嬉しいところで、脇のコンロでブロッコリーを茹でて缶詰帆立とマヨネーズで軽くあえたサラダも準備。生たらこをほぐして昆布茶と室温に置いたバターと和えたペーストを作り、茹でたてパスタをそこに絡めればできあがり。先日外で食べた時に、
「中盛じゃ足りない、大盛でも大丈夫」
と、中盛たらこスパを名残惜しそうに食べていた息子なので、今日はこれでもかという量を茹でてみることに。私が120gくらいとして……息子は150g?いや、200gくらい??と、結局、余ってもいいやという思いで350gくらい茹でてみた。……けど、息子には嬉しい分量だったみたい。

私の取り分は当初の予定どおり120gくらい。息子は私のほぼ倍量。このうえなく、どっから見ても、完全無欠の「大盛たらこスパ」を前に、息子はすんごく嬉しそうで、笑顔のままもりもりとパスタの山を平らげていく。半量ほど減ったところで
「どうよ。……さすがに多くない?」
と聞いてみれば
「ううん?まだまだね、おなか、スカスカ」
とか言っている。ひえぇと思いつつ私の皿から一巻き分パスタを息子の皿に移してやり、でもほどなく彼の皿は見事に空になったのだった。すごい、すごすぎる。私もちょっと食べられない量のパスタを食べ切ってしまった。

そんなに好きかーと呆れながらお皿を片づけたのだけれど、そんな私の心情を推し量ったように背後から息子が言うには
「でもねぇ、こんなにたらこスパゲティが好きなんだけどね、でもマッケンチーズの方が大好きなんだよ?」
だそうで。……そんなに好きかー。