食欲魔人日記 10年4月 第5週
4月26日 月曜日
日本で作ると材料費がばかにならないという、「貧乏人のパスタ」
「551蓬莱」の豚まん
プーアル茶

池袋西武デパートの催事に、「551蓬莱」が出店しているらしい。
 
「ゴールデンウィーク中ずっとやってるの?じゃあ行かなきゃねぇ」
買わなきゃねぇ……と、ではお出かけ前に冷凍庫の中を片づけなければなりますまいと、冷凍庫にしまってあったラスト3個の豚まんを蒸して食べることに。以前15分蒸して、「中心部がしっかり温かくなってないかも」という感じになってしまったので、今日は20分、しっかり蒸した。蒸しすぎたら蒸しすぎたで、皮が水分含みすぎてベチャッとしてしまうし、やっぱり冷凍じゃなくてお店で作りたて蒸したてのが食べたいなぁ、なんて思ってしまう。
 
ともかくも、ほの甘い豚まんはいつもの美味しさで、プーアル茶飲みながらもふもふ平らげて息子の登校を見送った後、居間で朝の情報番組などつけてみる。まさにその池袋の催事のニュースが流れていて、551蓬莱は今回もかなりの行列になっているらしい。
「……なんかさ、催事に必死になって行かないで、送料かかっても通販で頼めばいいんじゃね?って気分になってきたよ……」
「そうね……」
と、呆然とテレビを見ていたのだけれど、その催事に新潟の「イタリアン」なども出ていることがわかって、俄然やる気になってきていただんな。
 
でも、改めて調べたら、イタリアンも、宮崎の肉巻きおにぎりも、あと、いか焼きも焼きトンも水曜日までの出店なのだそうで、だんなは激しくうなだれていた。うん、行こうとしてたのゴールデンウィーク入ってからの日程だったしねぇ……。

玉ねぎドレッシングの牛しゃぶサラダ
貧乏人のパスタ
アイスティー

今日も一日真面目にお仕事。
ゴールデンウィーク目前で自炊の予定がはっきりしないしと、今週は野菜の宅配はお休みして、プチトマトとかキュウリとかを単品で少しばかり頼んでみた。明日はだんなのお弁当も不要ということで、ゆる〜い感じの夕御飯にすることに。
 
簡単なパスタがいいな、「貧乏人のパスタ」にしようかな、と、久しぶりに、卵とチーズだけを使う簡単パスタ料理を用意した。半熟の目玉焼きを1個用意しておいて、それとは別にパスタが茹で上がる直前にもう1個目玉焼きを作り、その卵を絡めるように茹でたパスタを和えて、あとはペコリーノ・ロマーノ(パルミジャーノ・レッジャーノの羊乳版みたいなチーズ)を削ったのをぐわっと混ぜてできあがり。皿に盛ったパスタの上に除けておいた目玉焼き乗せて、更にチーズふって黒胡椒でもガリゴリして、好みでE.V.オリーブ油とか垂らしてみる。
 
「貧乏人のパスタ」は、つまり「肉もなんにも用意することなく、家のありものだけで作れるもの」という意味だからアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノあたりも「これが"貧乏人のパスタ"である」と紹介されているのを見たことがある。ペコリーノ・ロマーノと卵のこのパスタは私は雑誌で知ったのだけれど、改めて検索したら「そうそうこれこれ」というレシピがみつかった。そうそう、こんな感じ。
 
実のところ、日本でペコリーノ・ロマーノを買うのは「近くのスーパーで手軽に」というわけにもいかなくて、値段も安くなく、全然「貧乏人のパスタ」という気持ちにはなれないのだけれど、簡単でシンプルでちゃんと美味しいからこのパスタが大好きだ。
 
で、さすがに肉っ気がゼロなのも少し寂しいなと、余っていた牛薄切り肉を冷しゃぶにして、レタスとトマト、キュウリなどと盛り合わせて具沢山のサラダに。ちょうど今日、親戚から荷物(主なものは息子への誕生日プレゼントのお菓子)が届いたところで、その中に美味しそうな玉ねぎドレッシングが入っていたので、さっそく使わせてもらうことにした。
 
もへじ」という耳慣れないメーカー名は、カルディ・コーヒーファームのグループ企業なのだそう。「黒酢たまねぎドレッシング」は、見事に玉ねぎたっぷりで、尖った酸味のない優しい味がとても好みだった。「カレーのかくし味にも」と紹介されていて、なるほどなぁという感じ。

4月27日 火曜日
「男の」肉じゃが!だそうです。ごろりごろごろ。
「アンデルセン」のカルツォーネ
カフェオレ

カレーパンが好物なれど、パン屋に行くたびにカレーパン買うのもどうよ……と、昨日はちょっと趣向を変えて「カルツォーネ」を買ってきてみた。ちょうど焼きたてのそれがパン屋さんの入り口の台に積まれていて、とても美味しそうな香りを周囲にふりまきまくっていたのだった。
 
「カレーパンっぽいけど……カレーパンじゃないのを買ってきましたよ」
とだんなに告げたら、
「シチューパン的な?」
と。
 
シチューじゃないなぁ、そっち系じゃないなぁ……と答えているうちに、「揚げるんじゃなかったらクリームパンの揚げ煮?」とか「チョココロネの煮浸し?」と、どんどん怖い会話になっていってしまった。チョココロネの煮浸しは、かなりエグいメニューだと思う……。
 
ともあれ、カルツォーネ。
デパ地下には、イタリアンのお総菜屋さんの本格的なカルツォーネの扱いがあったりして、そちらも無論美味しいのだけれど("ANTONIO'S"のとか、息子が大好物)、パン屋さんの、しっかりどっしりとしたパン生地を使ったカルツォーネもその食感が良い感じ。
トマトとチーズとハムが包まれた半円形のころりとしたカルツォーネを、ハフハフ言いながら皆で食べた。

色々野菜のバーニャカウダ風
さっぱりすじぽん
"男の"肉じゃが
豚汁(ラスト!)
焼き鯖寿司♪♪♪
ビール(ヱビス ザ・ホップ)

朝食時、
「今日は牛バラ肉を煮ようと思いますが、中華風の御飯にかけるような煮物と、洋風のビーフシチューだったら、どっちがいいですかー?」
と、だんなと息子に聞いてみた。
息子は「御飯にかけるのがいい!」と答え、だんなは「ビーフシチュー……かなぁ?」と答え、さてどうしましょうと思いながら、野菜の宅配と共に買った冷凍の牛バラブロックを解凍してみる。
 
思っていたよりもそのブロックは小さなもので、これでビーフシチューを仕込むのもちょっと中途半端だわと改めてレシピを探していたら、もう10年くらい前の『dancyu』に掲載されていた「男の肉じゃが」というのがみつかった。「男の〜」と冠するだけあって、地味に手間がかかり、肉肉した分量は男性が好みそうな感じ。バラブロックを使う肉じゃがも美味しそうだなぁ、何より、そろそろ食べきりたかった豚汁とか牛すじの煮たのとかと、献立の組み合わせは合うよなぁ、と、これを作ってみることにした。朝のリサーチを少しも活かしてなくてどうもすみません。
 
まず、いりこだしを7リットル用意せよ、とある。7リットル!?と驚きつつ、レシピ通りの分量で、パスタ鍋に大量のだしを用意した。
 
あとは、一口大にカットした牛バラ肉を鍋(私は中華鍋を使用)に焼きつける→こんがり焼き色ついたら酒少量注いで飛ばす→本当はここでビールを1/2缶ほど入れる(今回はスルー)→だしをひたひたに注ぐ→醤油(薄口と濃口両方使う)、砂糖、味醂も加える→50分ほど煮込む→人参加えて、だしをまたひたひたに足す→40分ほど煮込む→玉ねぎ加えて、だしを以下略→5分煮込む→じゃがいも加えて、だしを以下略→20分煮込む
……で、できあがり。
 
マメにアクはすくわなければいけないし、時間かけて作るしで、「今日は簡単に肉じゃがにでもしようかしらね」という方向とは異なる肉じゃが。でも、レシピ通りに数時間かけて煮あげた肉じゃがはいかにも美味しそうな風に仕上がった。
じゃがいもは、普通にメークインを使うレシピだったけれど、手元に新じゃががあったので、たわしでこすっただけの皮つきのものを丸ごと使ってみた。
 
あとは「すじぽん」と豚汁、そして生野菜をあれこれ盛り合わせた"冷たいバーニャカウダ"風サラダ。
 
数日前にスーパーで見かけて試しに買ってきたモランボンの「野菜のためのディップソース」、「にんにくとアンチョビを効かせ、バーニャカウダ風に仕上げました。」と説明にあるとおりに、にんにく濃厚なディップソースで、これがなかなか美味しい。キュウリや人参、パプリカにプチトマト、ちぎったレタス、とあれこれ盛り合わせて、肉肉しいおかずの合間にぽりぽり食べた。
 
嬉しいことに、そんな献立にぴったりの、だんなの今日のお土産(今日は飛行機乗って北陸方面に日帰り出張……)は、焼き鯖寿司。
「北陸だから、空港に旨そうな日本酒色々売ってるよ。あと、焼き鯖寿司も」
と、だんなから帰り際にメールがあって、
「サバーすしー(*°∀°)ノ」
と返事したら、めでたく焼き鯖寿司が(日本酒も)だんなと共に帰ってきた。ビール飲み飲み肉じゃがとか牛すじつまんで、シメに鯖寿司と豚汁だなんて、なんて豪華な夕御飯。

4月28日 水曜日
こしあぶら、とても爽やかな香りの山菜。
バタートースト
炒めウィンナ&焼きチーズ
目玉焼き
カフェオレ

美味しいソーセージもまだあることだし、普通に「ウィンナ炒めて卵焼いて、トースト添えて」な朝御飯がいいなぁと、6枚切りの食パンを買ってきた。本当のところは4枚切りの厚さの方が好みではあるのだけれど、3人家族では4枚切りは不便な事このうえなくて、選ぶのはたいてい妥協しての6枚切りか、でなければ塊のパンを1.5斤分(=1/2本)買ってきて、4枚切り相当の厚さに切ってみたりしている。
 
冷蔵庫を覗いたら、先日デパ地下のチーズ屋さんで買ってきた燻製チーズと目があった。ころりと小さな球状、ぼんたん飴くらいの大きさに丸められた「スカルモツァ アッフミカータ」は、8個がまとまって1つのパックになっていた。
 
「カチョカヴァロみたいに火を通して食べると美味しいって言ってたなー」
と、お店の人の言葉を思い出して、ウィンナーを焼いているフライパンの端っこにチーズも3つ並べてみたのだけれど、焼き時間が今ひとつ足らなかったみたいで、あまり"とろとろ、ぴよ〜ん"という風な食感にはなってくれなかった。フライパンに蓋して弱火でじくじく火を通せば良かったのかも。
 
私の仕事ははっきりとしたお休みはないけれど(急な依頼があれば正月でも旅行先でも対応するし)、金曜にだんなはお休みを貰えたそうなので(でも息子は普通に学校だ)、明日からはゆるくゴールデンウィーク。

へしこのお刺身
はんべん・ごぼう天
男の肉じゃが(昨夜の残り)
かきたま汁
こしあぶらともみわかめの混ぜ御飯
焼酎ロック(芋・一刻者)

お昼頃、宅配便が届いた。
北陸に住む友人がプレゼントしてくれた保冷箱の中身は、小樽に入ったのと真空パックになっているのとの2種類の「へしこ」、お茶漬けにしても良いらしい、ふりかけの「へしこ」、薄いパリパリした乾燥わかめといった風な「もみわかめ」、さつまあげ様の「はんぺん」と「ごぼう天」、そして山菜の「こしあぶら」。
 
「へしこ」、名前はうっすら聞いたことがあるけれど、口にするのは初めて。鯖の糠漬けで、漬ける前に塩を強めにするのでけっこう塩辛いものらしい。漬け終えたものをそのまま「刺身」としていただいたり、炙っても美味しいのだそう。からすみのように、薄切りにした大根や蕪などと合わせたりもするそう。
 
さっそくへしこいただいてみようかな、だったらお酒も要るよなぁ……と、焼酎ロックを用意して、お刺身パックのへしこを開けてみた。軽く炙ったはんぺんとごぼう天も添えて、あとは昨夜の残りの肉じゃがも。
 
「こしあぶら」は、「たらの芽」と似た風な山菜で「山菜の女王」という別名もあるらしい。
食べ方は、他の山菜類と同じく天ぷらが一番とのことだけれど、揚げ物メニューを滅多にやらない自分にとっては天ぷらは鬼門に等しく(先日のふきのとうの天ぷらも散々な出来映えだったし)、"素材の味を活かせない自信"というか"素材の味を殺す自信"がものすごい勢いで、ある。
 
醤油とかで味付けちゃうとこの香りが勿体ないしなぁと色々調べたら、「混ぜ御飯」「おひたし」というレシピが出てきた。混ぜ御飯はきんぴら風に炒め煮したものを混ぜるレシピだったけれど、「おひたし」として普通に茹でたこしあぶらと鰹節と醤油で食べているのを見て、「塩ゆでしたこしあぶらを御飯に混ぜるのはダメかなぁ?」と思い至る。
 
で、試しにと、塩ゆでしたこしあぶらを刻んで、今日一緒にいただいたばかりの「もみわかめ」と共に炊きたて御飯にざっくり混ぜて、適当に塩味もつけてみた。これがなかなか、悪くない。危惧していた苦みはほとんど気にならず、爽やかな香りと茹でてなお鮮やかな緑色がとても心地よかった。「苦かった時の保険に」という意味合いも込めて、息子の好きなわかめも混ぜてみたわけだけれど、これもまた、ほんのり潮の甘さが加わって悪くなかった。
 
さらっと2膳分の混ぜ御飯にしたので、残りのこしあぶらは、胡麻油でさっと炒めて塩をベースに、醤油をひと垂らしだけ加えて調味して、胡麻を混ぜ、佃煮とふりかけの間のようなものにした。これも御飯に乗せたら美味しいだろうな。
 
そんな御飯を後に控えさせておいて、今日の夕飯はのんびり焼酎飲みながらあれこれつまむ感じで。
初めて口にした「へしこ」は、思った以上にしっかりと塩味がついていて、なるほど、これなら確かに「大根と一緒に」という風になるのだな、と理解した。塩が染みて適度に水分が抜けた口当たりは、からすみに通じるものがあり、でも味は紛うかたなき「鯖」そのもの。
 
これはいいわぁ、とつまむ私の隣では、息子が
「これ!すごく美味しいんだけど!お代わりある?」
と、はんぺんにかぶりついていた。外見も味も「さつまあげ」といった風のものだけれど、歯ごたえがねちもちとしていて味も濃厚。ちゃんと美味しい魚を原料に作ったものなのだなと伺える美味しさで、「いいなぁ……日本海いいなぁ」と、漁港に思いを馳せてみたりしていた夕御飯だった。

4月29日 木曜日
今日のお昼御飯。これのために週末に牛すじ肉を仕込んでいただんなだったのでした。
レタスとプチトマトのサラダ
炒めウィンナ・目玉焼き
チーズトースト
カフェオレ

今日は祝日なれど、ゴミの収集日。
「ゴミ出さないと大変……猫砂も取り替えたいし……」
と、「早く起きるぞ」と決意しながら昨夜ベッドに入ったところ、目覚めた時間は6時過ぎ。いつもの平日よりもむしろ早いくらいの時間に目が覚めてしまった。
 
せっかく目が覚めたからと、そのまま起きてゴミ出し、猫トイレ掃除など諸々済ませたら二度寝する気分でもなくなってしまい、そのまま起きていることに。だんなもなんとなく早く起きてきて、朝7時にして家族全員こたつに足を突っ込んでいる(←まだこたつが片づけられない……いつまた寒くなるかと思うと)という事態になった。おかしい。休日なのに。
 
じゃあ朝御飯にしましょうかねと、休日にしてはずいぶん早い朝御飯になった。
ウィンナー炒めて目玉焼きも焼き、サラダ用にちぎっておいたレタスと共に皿に盛りつける。今日のトーストはチーズ乗せ。

だんな特製 ねぎ焼き
カクテルチューハイ

今日は特に予定もなく、一日のんびり。
昼御飯は、だんなが立ち上がり、台所で目まぐるしく動き回りながら「ねぎ焼き」を作ってくれた。
 
先日、だんなが大阪出張の折りに食べてきたという「ねぎ焼き」。私も本場大阪で一度だけ食べたことがあるけれど、それは遙か10年も昔のこと。東京のお好み焼き屋さんで「ねぎ焼き」の文字を見ることとはあっても、「でも、大阪で食べたのが美味しかったんだよなぁ……」と、注文することはなかった。
 
で、だんなが「"すじねぎ焼き"食べよう!家で牛すじ煮て作ろう!」と奮起してくれて、この度、休日のランチメニューに。
「すじねぎ焼き」はこんな感じの、お好み焼きの仲間。牛すじを甘辛く煮たものが入り、これでもかと刻んだ万能葱が入っている。お好み焼きのように「ソースとマヨネーズ」ではなく、「醤油だれ+レモン汁」を添える。
 
店で見てきたんだよ、と、生地を丸く敷いた上に刻みキャベツやら何やらを積み上げて、葱も積み上げて、すじ肉も積み上げて、生地を少しぴらっとかけてぺたぺた叩いて平らにして……と、あれこれやっている。焼き上がった"1枚目"は、ちょっと焦げていて、葱の部分も少しクタッと柔らかめだったけれど、よく煮えた牛すじと香ばしいねぎと、レモン醤油のさっぱりしたタレがよく似合っていた。
 
まだ向上の余地はあるねと、だんなは数切れパクパク食べた後"2枚目""3枚目"の作成へ。
焦げるってことは火加減が強いってことで……と、あれこれ工夫を重ねて、1枚ごとに美味しくなっていくのが感動だった。3枚目焼き終えた段階で葱がなくなってしまったとのこと。「でも、タネも牛すじもキャベツもまだあるんだよねぇ」と、だんなが小さめの「牛すじ玉」(牛すじ入りのお好み焼き)も焼いてくれた。
 
ねぎ焼き自体はさほど小麦粉の生地を使っていないから、いくらでも食べられそうな気分になりそうなものの、やっぱり牛すじ肉はなかなか胃に溜まる。「牛すじ玉」が出てくる頃には小麦粉もお腹の中で膨らんで、すっかりお腹一杯になってしまった。
 
お供は「関西つながり」ということで(?)、甲子園球場名物「カクテルチューハイ」。大きなグラスに、アイスボックス(何味でも、好みのを)を入れて、その上から缶チューハイ(レモン味がベスト!何味のアイスボックスにも合う)を注いだもの。ほのかに加わる甘さが良い感じで、氷がざくざく入るから冷たさも持続する。氷をバリバリ食べても、普通の氷と違って美味しいし。
 
今日は気温も高くて、食後はすっかり体が温まってしまったものだから家中の窓を開けて「風けっこう強いね」とか言いながらごろごろごろ。

スティックきゅうり・チャンジャ・キムチ
へしこのお刺身 スライス大根と一緒に
はんべん・ごぼう天
豚肉と人参の炒めもの
こしあぶらの胡麻油炒め
大根の味噌汁
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

お昼に軽くアルコールを摂ってしまったせいか、やる気なく買い物にも行かず夕方までごろごろごろ。
夕飯の支度もめんどくさいが、外出の用意をするのもめんどくさく、そして明日からは本格的にあちこちお出かけ、外食が続く。
 
「やっぱり今日は家御飯だよねぇ……何かあったかなぁ……」
と冷蔵庫見たら、使いかけの豚薄切り肉が出てきた。おお、炒め物くらいならできるかな。
 
昨夜息子と2人で食べた、友人から送ってもらったさつまあげもまだたっぷりあるし、「へしこ」もある。あとはお肉炒めれば体裁が整うかも!と、御飯を炊く準備をして大根の味噌汁を用意した。冷蔵庫からチャンジャとキムチ、きゅうり、昨夜のうちに作っておいた"こしあぶら"の炒めも出して、さつまあげはグリルで表面を炙ってみる。
 
あとはこれだな、と、胡麻油で豚肉を炒めて、にんにく入りの塩(だんなの南米出張土産、妙な旨味があっておいしい)で軽く調味、人参も加えて炒め合わせたら、醤油と味醂で味を調え、小人参の葉を刻んだものを混ぜ合わせてできあがり。
「家庭料理っぽく、何のへんてつもない味にしてみました……南米の塩入ってますが」
と言ったら、だんなが「じゃあ南米の家庭料理だ」と笑っていた。いやでも醤油も入ってるよと言えば「じゃあ南米お住まいの日系人の家庭料理……」って、わけがわからない感じに。
 
今日は「へしこ」のお刺身を、スライスした大根と交互に挟んで皿に並べてみた。「へしこ」の塩分が大根に染みて、適度にクタッとなった食感が良い感じ。ビール飲み飲みいただいたけれど、これはやっぱり「珍味」なのだな。強いお酒の方が似合いそう。
 

4月30日 金曜日
6年ぶりの美味。ああ幸せ……♪
「ミスタードーナツ」にて
 ポン・デ・きなこクランチ
 アイスカフェオレ

今日は息子は普通に学校。
だんなはお休みを貰っていて、だから日中ちらっと都心のデパートの物産展でも覗きに行こうかと相談しているうちに、友人と示し合わせて西麻布で「がっつりランチ」を御一緒に、という流れになった。長らく「行きたい、もう一度行きたい」と思っていたお店で(私はもとよりだんなも、いやだんなの方が、そのお店が大好き)、初来店の友人と共に「しっかりお腹空かせていきましょう」と。
 
昨日は買い物にも出なかったのでパンの買い置きもなく、息子の「カリカリで全然いいよー?」という言葉に甘えて息子にはコーンフレークを食べてもらって送り出し、私たちは銀行に寄る用事もあったりしたので、早めに家を出てミスタードーナツに寄っていくことにした。
 
何しろ昼が昼なので、アイスカフェオレ飲みつつドーナツは1個で。
「ポン・デ〜」シリーズは、かつて私が大好きだったミスドの商品「きなこボール」の食感とそこはかとなく似ている感じがして、きなこボールを思い出しながら食べてしまう。今日選んだ「きなこクランチ」は、中にきなこクリーム、表面にきなこ、と、より一層「きなこボール」への思いを高ぶらせてくれちゃう味だった。美味しいなぁ。きなこ大好き。

西麻布 「三河屋」にて
 ミックス定食 950円

で、開店前の到着を目指して伺ったのは、西麻布の交差点からほど近いところにある定食屋さん「三河屋」。
 
土日休日は休業、ランチのみの営業……と、食べに行くチャンスがあるようでなかなか作れないこのお店、何よりだんなは「平日に職場からこのお店への往復は無理!」と、行くに行けない悲しい状況。今回、誰よりも楽しみにしていたのはだんなだったかもしれなかった。
 
……で、ゴールデンウィーク谷間の平日ということで、営業しているかの確認の電話を入れてみることに。「夜の営業」があるわけではないから午後3時頃に電話しても微妙な感じだし、営業時間中に電話するのも申し訳ない……と、営業開始1時間くらい前のタイミングで、数日前に一報入れてみた。
 
「あの、お忙しいところスミマセン、ちょっとお尋ねしたいのですが〜」
「はーい、いいのよいいのよ大丈夫よ、電話どうもありがとうねぇ」
「4/30の金曜日は営業していらっしゃいますか?」
「金曜日?やってますよ〜」
「ああ良かった。ゴールデンウィークに入っちゃうからどうかな、って思ったんです。じゃあ伺わせていただきますね」
「お待ちしてますよ〜。翌日から休みになっちゃうでしょう。だからねぇ、けっこう混むと思うし、早く無くなっちゃうかもしれないから、早めに来ていただけると確実だねぇ〜」
「開店と同時に伺います!」
 
……と、そんなやりとりを。
 
このお店、おじちゃんとおばちゃんが非常に良い感じなのだ。「いっぱい食べてね、美味しく食べてね」という愛に溢れている。前回伺ったのはもう6年も前のことだけど、電話の対応で「ああ、全然変わってないんだなぁ」と思った。
 
カウンター席の他にはテーブルがいくつかあるだけの小さなお店。多分20席もないくらいだと思う。「チキンカツ」「メンチカツ」「ハムカツ」……といった揚げ物メニュの定食だけがあり、やはり人気はこちらの写真の羅列に如実にあるとおり、「ミックス」が最強。他のほとんどのメニューと同じく950円なのだけれど、あれこれ盛られて幸せな内容になっている。
 
組み合わせは日替わりだけれど、基本的にはメンチカツ1個・コロッケ2個・チキンカツ1切れという組み合わせの時が多いらしい。今日は「コロッケは本日1個です」とのことで、代わりにチキンカツが2切れになった。だんなはリクエストしてハムカツを入れてもらい、やってきた皿を見るとチキンカツとの交換になっている。
 
写真の、バボーンと巨大な俵型をしているのがメンチカツ。このお店のメンチカツは鶏肉を使っていて、「ハンバーグを揚げた感じ」のメンチカツとは全く違うもの。断面から肉汁がじわじわと染みだしてきて、全体的に衣はサクサク。なんとも香ばしく揚げられたこれは、きっとラードで揚げているのだろうなと思う。卵みたいな形と大きさのころりと丸いものがポテトコロッケ、薄めの長方形っぽいフライ2切れが鶏むね肉のフライ。卓上のソースだばだばかけて、千切りキャベツの脇に添えられたレモンをチキンに絞ってみたりすると、「フライって美味しいなあぁぁぁぁぁ」という思いと幸福感で口も胃も満たされてしまうのだた。ああ、やっぱり美味しい。ここのメンチカツ大好き。
 
「はい、たっきたての御飯だよ〜」
「味噌汁ね、あっちあちだからね」
と、フライが出てくる直前のタイミングでおっちゃんが御飯と味噌汁を運んでくるその感じも6年前と全然変わっていなかった。「御飯たくさん食べていってねぇ、ふりかけありますよ」「お代わりも遠慮なく言ってくださいねぇ」と、このお店は「フライが無くなり次第終了」ではなくて、「御飯が無くなり次第終了」という面白いことになっている。
 
実のところ、女性だったらミックスフライ定食を食べきるのはなかなか困難に思うボリューム感で、おっちゃんも女性客には御飯の盛りを軽くして出してくれる(もちろんお代わりはできる)。久しぶりのミックス定食、ふうふう言いながら食べきった。でも、コロッケもう1個出してもらったらそれもきっと食べちゃってたな。
 
幸せなランチの後は池袋西武デパートに移動して、「全国味の逸品会」の催事を覗きに。
 
お目当ては「551蓬莱」の豚まんで、30分ほど並んで(だんなが並んでくれて)無事に購入。だんなが並んでくれている間にフロアをうろうろ歩いて、タータン珈琲 コーヒー味のソフトクリームを買ってきてだんなと一緒に食べてみたり(ほろ苦くて美味しかった……♪)、石川県の橘香堂というお店のミニバームクーヘンを買ってみたりした。
 
無事に豚まんを買えた後は、実演販売コーナーの富士宮焼きそばを1パック貰って、常陸野ネストビールの生ビール(日替わりで、今日はホワイトエールだそう)を貰って、一休み。オレンジピールとコリアンダー、他にナツメグなども入った透明感のあるビールは、爽やかな香りと酸味があってほんのりスパイシー。
 
最後は階下のギャラリーに移動して、「y-Generation II」を見に。「友人の友人」という繋がりで知り合えた大串祥子さんの美青年写真を堪能してきた。美しい男達の写真があれこれあれこれ……飾られていたのはほんの10枚ほどで、もっとたくさん見たかったなと思ってしまった。先日、名刺サイズで見せていただいた写真がどれもほんとに美しかったので。

きのこのキッシュ
ネギ和えチャーシュー 刻みキュウリ添え
ビール(ヱビス ザ・ホップ)

そして夕方、けっこうなボリュームの昼御飯と、うっかり"おやつ代わり"に食べた焼きそばで、満腹さめやらぬまま帰宅。
 
息子には、「私たちだけ美味しいメンチカツとか食べて来ちゃったし」と、デパ地下で息子の分だけのメンチカツとコロッケを買ってきてやり、私とだんなはビール飲み飲み、御飯も抜きで、キッシュを1人1切れ温めて、特売していたチャーシューを刻み葱を混ぜて焼き豚のタレをかけたものを出した。組み合わせが妙な具合になってしまったけれど、「いいの、美味しくビールが飲めるおつまみが欲しかったの」ということで。
 
キッシュ、私は「きのこ」にしたけれど、息子の分は「ほうれん草とチーズ」、だんなは「海老とアスパラガス」を選んでいた。キッシュの具といえばほうれん草がメジャーだけれど、「あっさりしたのがいいな」と選んだきのこが不思議な旨味たっぷりでとても良い感じ。
 
さーて、明日から本格的にゴールデンウィーク〜。旅行じゃないけど、ちらっとお出かけ!