食欲魔人日記 99年5月 第2週
5/3 (月)
朝食ブッフェ \2,600也

ひっどいんだ、パンパシフィック。
予約したときにね、「2人です。ツインで」と頼んだですよ。「朝食つけますか?」も何も聞かれなかったから、宿泊には全部朝食がついてくるか、さもなければついていないのか、どっちかだと思っていたのだ。
昨日チェックインした後に、「朝御飯ってついていないんですね?」と部屋からサービス係に聞いたらば、
「予約時にそう言って頂ければ、そういうプランもございました。が、今からですと……」
「朝食つきに変更できないんですか?」
「あいにく……」
との事だ。そんな、プランがあるなんて最初に言ってくれなきゃわからないじゃないか。「言って頂ければ」なんて、そんな話、あるかい!
でも、「そっかー、言わない私も悪かったのかー」と引き下がってしまったんですね。で、自腹切ってお一人様2,600円の朝食。
(だんなに言ったらば、「なんでそこで怒らないの〜!」と逆に怒られてしまいました。しくしく)

まぁ、とりあえず朝食です。昨日から怒りっぽくてどーもすみません。うう、カルシウム足らないかなぁ。
ブッフェは定番、パン7〜8種と野菜、果物、ジュース5種類くらいとスクランブルエッグ、ソーセージやベーコン、ブースの隅っこにオムレツパン持った、オムレツ担当職人1人。
朝食は1日の原動力だから、大切です。昼食も夕食も大切だけど、ホテルの朝食ってわくわくするのよね。
ん〜、でーもー、あまり充実してないぞ。オムレツコーナーは大行列でとても頼む気になれないし。スープも無いし。
 全日空ホテルはトースターが置いてあったぞー。
 パークハイアットはチーズやハムもあったぞー。
 インターコンチだって、牛乳が2種類あったりしたぞー。
……と口の中でゴニョゴニョ愚痴たれながら、子供のおやつにとチョコレートパンを3つくすねて持ってきた私であった。

レディースランチ

楽しい横浜小旅行も終わり。
昨日今日と、桜木町も大変な人混みだ。昼に余裕あったらクィーンズスクウェアの「熱烈食堂」というアジア料理店(マンゴプリンがあったんだよー)に入ろうと思っていたのだが、開店30分後に既に満席のようだ。
お土産持って、ボストンバック持って、ほてほてと桜木町に向かって歩いていくと、「1時間待ち」の札が掲げられたロイイヤルパークホテルニッコーの前だった。今日もランドマークタワーの展望台は大盛況らしい。

「最後にここで軽く食べよっか」の母の言葉に、ロイヤルパークホテルニッコーに初めて足を踏み入れる。陽の良く入る、明るい開放的なホテルだった。地下1階のカフェ、フローラにて「レディースランチ」\1,700也をいただく。
「小さな世界の旅」がテーマというコンセプトのランチで、どうやら5月はフランスがテーマのようだ。
ホテルのレストランパンフレットを見ると、アウタヌーンティセットなんかで良く見る3段重ねの皿に料理が盛られている。……ヘンなの。ヘンだけど、美味しそうだ。軽食という感じだし。
内容は、

ミネストローネ風、豆のスープ
前菜の皿
 レンズ豆と肉のパテ(のよーなもの)
 魚のテリーヌ乗せラタトゥイユ
 3種のチーズ乗せ黒パン
主菜の皿
 ポテトサラダとウィンナーのロールパンサンド
 鴨肉としめじのソテー 赤ワインソース
 帆立のソテー赤ピーマンソース
デザートの皿
 チョコクリームのムース
 ココナッツのスフレ
 パッションフルーツのスフレ
 苺、キウイフルーツ
ミルクティー

どれも冒険のしてない、というか、想像範囲内でちんまりと収まっている、良い意味で安心の出来る料理の皿だった。うん、良いコストパフォーマンスじゃないか、とっても満足。今度はこのホテルに泊まりたいなぁ(笑)

オリエント急行のミートソーススパゲッティ

帰宅、3時過ぎ。
いそいそとホームページの更新を始める私である。2日食べまくってすっかり胃が重い〜。
だんなの昼食が遅かった事もあって、夕食はかるーくかるーく(ホントか?)スパゲッティー。
ずっと前明治屋で買ってきた、オリエントエクスプレスのミートソースでした。う、美味しい。レトルトのくせにっ。……ぬー。

5/4 (火)
スコーン&ストロベリージャム、ホイップクリーム
 プレーン
 レーズンスコーン 半分
 大納言スコーン 半分
エキストラダージリンティ

昨日、ロイヤルパークホテルニッコーで購入してきたスコーンを紅茶でいただく。
「大人気大納言スコーン!」などと、スコーンの中央が窪んで小豆の煮たのが詰まっている奇妙なスコーン(最早スコーンと呼べるのか、はたして)があり、お試し気分で1つ購入、ついでにレーズンも1つ、プレーンを2つ求めてみたのであった。だんなと等分して食べる。
うーん、美味しいです。大納言スコーン。
やっぱり最早スコーンでは無いような気がするけど、甘い小豆とポソポソしたスコーン生地が良くなじんでいます。生クリームとも妙にマッチするし。しかも紅茶にも悪くない。

ヨコイのスパゲッティ ウィンナー乗せ
麻布ラ・ピラミッドのお菓子
コーヒー

昼から高校時代からのお友達、Pさん夫妻が遊びに来る。
せりあ家ヨコイスパ伝道の掟に従い、今回もヨコイのスパゲッティーを供する。今日の具はシンプルに玉ねぎ。上にアスパラとウィンナー、てな感じである。おいしかったですかー?>N君&Pさん
で、手土産に麻布のラ・ピラミッド(←こっちは店名)のピラミッドミルフィーユ(←こっちはお菓子名)を頂いたので、食後に美味しくいただく。
ラ・ピラミッドのお菓子、美味しいす。デパートの地下などに売ってますです。殊に、ピラミッドミルフィーユは最高す。種類はオレンジと抹茶とチョコの3種類。それぞれの味のクッキーがバニラ味のクッキーと層になっていて、間にパイ生地が入っているです。ケーキも美味しいのよねん♪
と、「せりあちゃんのダイエットはすすんでいるの?」と鋭いPちゃんのツッコミにも負けず、やっぱり私は甘いものを熱く語ってしまうのでありました。

回鍋肉
グリーンサラダ with 手製中華風ドレッシング
ビール、豚肉のスープ、御飯

本日は中華な夕食。
先日、合羽橋で安くて新鮮なキャベツを求めてきたので、赤ピーマンとアスパラガスを混ぜて豚バラ肉と回鍋肉にする。
だんな、鍋ふるい担当、せりあ、その他担当。「次、生姜とにんにく、んでもって野菜投入、んでもって調味料〜」と指示しつつ、今回はほぼ完璧に近い回鍋肉が完成した。ちょっと油多めの、油の膜の中に味噌あんが浮かぶような、野菜と肉が良い感じにくんずほぐれつする回鍋肉だ。う、甘味と辛味も完璧な調和じゃないの、上出来上出来♪とビールで祝杯をあげつつ、御飯2合があっというまに空になった。ふ〜(溜息)

5/5 (水)
コンビニパン
マカロニサラダ
コーヒー牛乳

昨日、熊のように2合の米をたいらげてしまった為、今朝食うべき主食が見あたらない。パンも買い置きが無い。しかも子供が腹すかせて今にも泣きそうだ。っていうか、もう既に泣いてるし。
ってんで、家族でほてほてと近所のコンビニに出向き、サンドイッチやらを買ってくる。
う、すまん息子よ。子供の日だと言うのに。

スパゲッティナポリタン
バニラアイスクリーム

本日は"家でだらだら"がコンセプトであります。
朝からゲームしたり読書したり、パソコンいじくったりメール書いてみたりでだらだら。
だんな特製ナポリタンを食べた後、わたくしは、初めて"デロンギアイスクリーマー"(だんなから貰った、今年の誕生日プレゼントだ。なんと定価は\19,800もするらしかった)でバニラアイスの作成に励む。なに、励むと言っても卵黄を砂糖と一緒に泡立てて、牛乳加えて、ホイップクリーム混ぜてセットするだけという、至って簡単なものなのであります。
これがこれが。美味しかった美味しかった。なーんだ、もう、コンビニで"彩"(←好物)とか"ハーゲンダッツ"(←もっと好物)とか買わないで済むじゃないか。今度はオレオ買ってきてクッキー&クリームにするのじゃ。るんるん。

まぐろの刺身&鰺のたたき
茹で枝豆
いんげんの胡麻和え
グリーンサラダ (昨日の残り〜)
ビール、吸い物、御飯

「刺身用鰺」っちゅーのを、生協で買ってきてみた。
鱗も内臓もついたままの、丸のままの魚だ。困惑しながら初体験"たたき"加工に入る(でも魚さばくのは4度目くらいじゃ)。
 鰺特有の"ぜいご"(尾びれから7cm位、細いトゲトゲの隆起のことだ)を取る。大丈夫。
 鱗も取る。これも問題無い。
 次は頭だ。エラから包丁入れて、ドカッと首ちょんぱだ。……うう、ちょっとグロイ。ああ、目玉触っちゃったよ。
 更に、内臓だ。腹かっさばいて、中身を出す。ああ、更にグログロ。スプラッタ佳境だ。
 で、勢いづいて、つい手開きに。干物のように。おいおい、たたきは開きにしないんだぞ、と。
 開きになっちゃって、どうしようも無くなった1匹は続きをだんなにやらせ(ひでぇ)、もう1匹は反省をこめて本を見ながら3枚におろした。
 皮剥いて、軽く叩いて、鰺のたたき、完成。
……と、書くのは楽だけど、結構大変だったりした。肉が綺麗に取れないしー。小骨はやったらめったらあるしー。
魚の1匹もかっちょよくさばけると格好良いなぁと思うので、これからも精進努力してみますです、はい。
で、ビール飲んで枝豆つまんで、テレビは阪神×巨人だったりして、なんかすっかり日本の夏、キンチョーの夏という風情なのであった。

5/6 (木)
チーズマフィン
フルーツチーズパイ
牛乳3杯

ゴールデンウィーク、終わってしまって気が付いた。
「そーだ、OZONE(←新宿パークタワーにある。コンランショップがある。インテリア系イベントもやる。)に行きたいと思ってて、結局行ってないじゃないか!」
考え始めたら止まらない。だんなはお仕事、息子は保育園。今日は一人でふらふらりである。

子供送って、まだ9時すぎ。新宿に向かっても、まだ開店してない時間だ。家に戻るのもめんどっちいので、そのまま大手町のミルククラブに向かい、一人朝御飯を食べる。そういえば先週も行ったばっかだ。まぁ良い。
朝御飯本命は、マフィン&チーズケーキだったのだが、ケースの中に、いつも積んであるケーキが無い。「売り切れました」とか書いてある。がびーん。何故、開店1時間で無くなるのだ!……と思っていたら、奥の方から良い匂いがしてくる。しかも、お姉さんが一心不乱にボールでチーズを練っている。どうやらまだ焼き上がる前のようだった。がっくし。
パイはクリームチーズみっしり、リンゴ入りでした。これも美味。タダ牛乳を3杯かっくらい、次へ進む。

で、OZONEなわけです。都庁の更に奥。歩ける距離ではあるけれど、新宿エルタワー前から無料送迎バスに乗ってみる。
目指すコンランショップで以前キッチングッズの本で見たツールを探すも、無し。ベッドカバーから食器からステーショナリーまでかっちょいい小物がいっぱいだ。眼福眼福。しかし、ベッドカバー\28,000なんて、ちょっと買えない。コンラン、もうちょっとまかってくれよ。
OZONEでは現在「おいしいごはんとおわん展」というのをやっていたりする。これを見るのも目的の一つ。広くないコーナーに、50人の作家が作る、100個の御飯茶碗がずらりと並ぶ。壮観じゃ、壮観じゃ。ガラスの茶碗やら、銀で出来たようなのまである。\400の竹の器に私は惹き付けられたのだが、先約済みとの事で、入手不可能。もうひとつ、良い感じの\3,000の器の前でしばらく煩悶していたけど、結局やめた。なかなか"これぇ!"っていうものってないのね。どういうもんだ、と聞かれても困るんだけど。
おわん展のカタログだけ買って、新宿を出る。

上海風角煮セット
杏仁豆腐

で、銀座方面に戻ってきて、気が付けば12時半。おなかすいた。
「なんか、クサいものが食べたいな〜」
とインド料理屋やらタイ料理屋やらを頭の中のデータベースからひっぱり出すも、いまいちピンと来ない。
「こう暑いと、やっぱ香菜だよなぁ」
と自分以外には全くわけのわからない理由により、久々にコカレストランに入る事にする。タイ風飲茶を出すこの店は、手軽な値段でなかなか美味しいものが食べられる。どの料理にも香菜が乗ってるのも、最高に私好みだ。
昼は、一品料理にサラダとスープと御飯とザーサイが無料でついてくるんだって。思わず上海風角煮\900を注文。ここなら、良い感じにクサい角煮(この場合、"クサい"は褒め言葉)が出てくるに相違ない。お茶飲みながら待つこと5分、良い感じに八角が香る角煮が出てきた。脂のところがとろんとろんになっていて、箸でつつくとずるずるとスープに沈んでしまいそうな角煮だ。んめー。

ここで止めておけば良いのに、ついついデザートも注文。杏仁豆腐は\400。
ここの杏仁豆腐、好物っすー。豆腐のうすっぺらいような、板状の豆腐がシロップに入るという奇妙な風体。フルーツは乗っておらず、緑豆(……とも違うなぁ。小豆の小さいような、緑色の豆)がちょこちょこと乗っている。で、歯触りが異様にプルンプルンで、ゴムのようなねちっこい弾力性があるんですね。ほわんとした甘さで、ちょっとハマる味なのだ。なんか、杏仁豆腐とは言わないような気もするが、まぁ良いのだ。
今日の杏仁豆腐も美味だった。満足。

本日最後の寄り道は、有楽町阪急でやっているアランジアロンゾ展。
先週行って、あまりの人混みにほとんど見られず、やっとの思いで「かっぱ」と「うお」の座布団カバーだけ買ってきたのだ。しみじみ見ていたら、なんか愛着が沸いてしまって。もう一度展覧会を覗きに行く。
あったら買おうと思っていた湯呑みセットは予約分まで完売。こないだ買えた座布団カバーも、予約分まで完売。ついでに欲しかった、クッションもやっぱり完売。……ぬぅ、全部完売。しょうがないので本2冊と、ヘロヘロバッグとかっぱ柄のタオルと、ハガキをたくさん買うことにした。しょうがないという割には隨分買ってるな、自分。

以上、今日の散策終了。パンと肉と野菜と惣菜買って、ヒーヒー言いながら帰宅したのでした。まる。

ウォッシュチーズとゴルゴンゾーラ with リッツクラッカー
マメアジのポン酢サラダ
若筍のサラダ
ベトナム風 生春巻
鶏肉の塩焼き
ビール、トマト入り野菜スープ、御飯

本日の夕食は手抜きだ。米炊いて、スープ作って(←ミネストローネ風に、完熟トマト使って一応凝ってみた)、鶏に塩ふってオーブンにぶっこんだだけ。
というのも、月替わりサラダを出しているR1/F(あーる・えふ・わん。ほぼ全てのデパートに入っている惣菜屋)がいけない。
5月になって訪れたところ、今月は「青柳」小山さんのサラダになっていた。徳島が本店の割烹料理屋、「青柳」のレシピは色々なところで参考にさせていただいているのである。この方のレシピの「昔プリン」はサイコーである。鶏肉の利休煮なんかも作ってみたら美味だった。……で、思わずマメアジと若筍の2種類購入。ついでに、先日買って大ハマリした生春巻も購入。和風のサラダとエスニックなおかず。なんかバランス悪いぞ。これで味噌汁なんか作ったら献立バランス崩壊の危機なような気がする。で、無難な洋風スープにしてみた。肉も焼いただけ。

サラダはなかなか美味しかったです。でも、揚げたアジのカリカリ感がいい加減損なわれてしっとりしてしまっていて、ちょっと悲しかった。パック入り惣菜だから、どうしようも無いんだけど。先月はKIHACHIの熊谷喜八さんのサラダ(結構美味しかったです)、来月はリストランテ・ヒロの山田宏巳さん。敬愛してやまない、日高良美さんも予定されてるらしい。知ってる名前ばかりで、ちょっとわくわく。

5/7 (金)
チーズトースト
スクランブルエッグ
アイスカフェオレ

久々にパンの朝食。昨日買ってきたjohanのパンで、チーズトースト。
実は、冷蔵庫に入れておいたエメンタールチーズが表面ややカビで、グリュイエールチーズもやっぱりカビカビで、でも量が結構あったので勿体なくて包丁でこそぎつつ、パンに乗せたのであった。火通したし、大丈夫大丈夫……(ホントか?)
厚さ5mmくらいに、みっしりチーズを乗せたら憧れの「アルプスの少女ハイジのチーズ乗せパン」風になって幸せでした。カビだったけど。

コーンフレークス with 牛乳

かる〜く昼御飯食べて、久々にスポーツジムだ。GW中は休日扱いなので、平日会員の私は行くに行けなかったのねん。
「ベーシックエアロビクス」に参加。んが、ベーシックなにそれ状態で、この曜日の先生は踊る踊る踊る。前後に移動するわ、スピンは入るは、挙げ句に片足立ち20カウント。ふらふらになり、帰宅。おなかすいた、何か食べたい、でも夕食はステーキの予定だし、さっき測った体重はあまり認識したくない数値だったし、……と悶悶としつつ、食物の宝庫台所に背を向け、読書。手に取ったのは『dancyu』。……おなかすいてる状態で料理の本見てどーする。私は自分に拷問してるのか。気を取り直して『ダ・ヴィンチ』を読む。ふー。

ヤケクソになり、抜き

おなかすいてすいて、午後5時から夕飯の仕込み開始。
今日は暑かったから、冷たいスープ。かぼちゃをコンソメで煮て、つぶして牛乳入れてパンプキンスープ。冷蔵庫で冷やしておく。
お米も研いで炊飯器にセットして、ステーキの付け合わせ野菜(単純にグリルするだけにすっかなー、という感じ)も切る。
そうそう、ステーキ肉は冷たすぎちゃいけないのよね、早めに冷蔵庫から出すのよね、と肉も出す。
万事OK。

なのになのに、20時過ぎてだんなからTEL。
「もうしばらく帰れない〜」
なんだよ、それー。こっちはお腹すかせてずっと待っていたのにー。
電話切ってから、フツフツと怒りは沸き上がる。
「それならそうで、早く電話すれば良いのに〜」
 (出来ない時もあるのよね、わかってるわよ)
「大体、通勤時間30分で、なんで8時過ぎて帰ってこられないわけ?」
 (仕事が大変なのよね、わかってるわよ)
「残業させる上司も上司だよ。金曜日くらいだんな早く返しなさいよ。管理能力皆無なんじゃないの上司。」
 (やつあたりだわよ、わかってるわよ)
「おなかすいてるのにー。誰が何の権利があって、私を空腹のままにさせとくのよぅ!」
 (だったら自分だけ食べれば良いのよね、わかってるわよ)
わかってるよ、わかってんだけどさ、何もせっかくステーキしましょ♪という日にドタキャンするこたーないじゃないか。
ムカつく。まったくムカつく。
だんなにムカつく。上司にムカつく。会社にもムカつくし、社会情勢にまでムカついてくる。
……ううー、空腹時に腹たってくると際限無いのよね。

と、怒っていてもしゃーないので、何か食べようかと私は立ち上がりかけた。そうしたら、
子供が、クサイ。
こんな時に、彼はどうやら出すものをお出しになったらしいのだ。こんな時に。私が飢えて飢えて不機嫌でやる気なくて、やっとの思いでかき集めた、「なんか、食べよ」の決意をふみにじるが如く、こんな時に。
子供に罪はない。ないけどさー、君たち、夫と子供と二人して私をいじめてる?いじめてる?
結局ここで食欲も消え失せちゃって、お風呂に入っちゃったのでした。

さて、夜11時も過ぎました。(ヒマなのでリアルタイムに日記つけてます)
ニュースステーションもまったりとした感じになり、「最後の晩餐」コーナーが始まった。今日のゲストは、死ぬ直前の最後の晩餐には"葛湯"を飲みたい、と言っている。そんな、腹にたまらないものは私はイヤだ(←もうお腹すいて正常な思考ではないらしい)。
私が食べたいものー、それはー。
 かつ丼。天丼。親子丼。
だから今食べたいものじゃなくて。最後の晩餐だってーの。
 ……焼き肉。すき焼き。ちがうだろ。
 ……ソフトクリーム。マンゴプリン。杏仁豆腐。ココナッツミルク。甘いものもなぁ。
 ……コロッケ。ハンバーグ。カレーライス。母の味系ですねぇ。
う、いかん、なんか食べたくなってきちゃった。
水飲んで、寝よ寝よ。だんななんか、もーしらんもんね。
(結局12時前に彼は帰って来たのでした)

5/8 (土)
アジアごはん スパイシーチキン2
プリリンリン マンゴ

朝起きると、10時半だ。
寝坊すると、何かタイムスリップする気分になってしまうのは私だけ?
今日は日本橋高島屋でやっている「ねこのダヤン 池田あきこ原画展」を見に行く予定だったのにー。しかも3時からは菊籬高志堂社中会同に参加予定なのにー。と考えつつボーゼンとしていると、だんなが近所のファミリーマートで朝御飯を買ってきてくれた(昨日の罪ほろぼし?)。しかもデザートつき(昨日の罪ほろぼし?)。

ハヤシライス
アイスティー

朝飯かっくらって、日本橋であります。
日本橋高島屋、件の原画展はゲロ混みだった。どうやら間の悪いことにサイン会直前に来てしまったようだ。
人混みをかき分けかき分け、なんとか鑑賞完了する。10年以上前の原画なんて、そうそう見られないし。
カタログはじめ、原画展限定の絵はがきセットやらTシャツやらを買って貰う(昨日の罪ほろぼし?)。
で、昼御飯。以前から懸案だった丸善屋上のゴルファーズスナックに連れていってもらう。無論だんなのおごりだ(昨日の罪ほろぼし?)。
日当たりさんさんの、ゴルフ練習場の片隅に小さなレストランが立っており、ここのハヤシライスが美味しいらしいと評判だ。
本屋の屋上にゴルフ練習場があるというのも意外だが、スナックコーナーがあるというのも不思議なことだ。しかもここに名物料理があるとなると、一層謎は深まるってやつで。ハヤシライス\900、大盛ハヤシライス\1,100を注文。
ほとんど待つことなくやってきたハヤシライスはかなり黒っぽい茶褐色の、「3日間煮込んでいます〜」的な濃厚なソースだった。確か実際も隨分日にちをかけて作っていると聞いている。苦みがあり、けれど甘いハヤシライスはかなり美味しかった。だんな的には浅草のヨシカミが勝つらしいけど、私はかなり好きだったなぁ(でもちょっと高いね。\700くらいだと、尚良し)。

レアチーズケーキ
紅茶

午後3時から、菊籬高志堂第三回社中会同に出席だ。
これ即ち、林望読者サロンの総会である。
銀座の田崎ジュエリータワーで開催、前半は混声4重唱のサロンコンサート、後半は歓談タイムだった。初めて目の前に見る林望先生は思ったよりも小柄な人で、声も想像よりやや高い、私の空想よりも"普通のおじさん"的人だった。笑うと顔に皺がくしゃっと出来て、キュートだ。
会で初めて「あんこまパン」なる歌を聞く。氏はあんこまパンがいたくお気に入りで、とうとうこんな楽曲まで作ってしまったという。
「あんこまパン」とは。
 サンドイッチ用パンを用意する。
 バターを塗る。
 こしあん(粒あんではいけない)をたっぷり塗る。
 而してその上にマヨネーズ(キューピー必須。味の素はよろしくない)をたっぷりとかける。
ってな4段階で完成される、至極簡単な料理である。先生の言ってることはわかるけど、でも、私はこれを食べる勇気がありません(そんな人ばっかだから曲まで作ったんだな、きっとな)。

枝豆
茄子のオリーブ油焼き
伏見とんがらしの塩焼き
ガーリックステーキ
コールドパンプキンスープ
ガーリックライス
ビール

昨日作れなかった料理を、そのまま今日の夕食にしてみた。
準備すっかー、と思って立ち上がると、だんなが、「御飯は任せて貰っていい?ガーリックライス作るから」という(昨日の罪ほろぼし?)。
どれも美味しくできて、良い感じの夕食でした。美味しくてダイエット気分が希薄になってしまうのが困ったもんだけど。

5/9 (日)
ピザトースト
アイスカフェオレ
翠園酒家で飲茶
 スペアリブの醤油蒸し
 四寶鶏扎 : 鶏肉と腸詰の湯葉巻き蒸し
 明爐叉焼飽 : チャーシュウ入りまんじゅう
 北京片皮鴨 : 北京ダック
 筍尖鮮蝦餃 : 海老蒸し餃子
 焼き韮団子
 香煎肉餃子 : 豚肉入り焼き餃子
 香煎腸粉 : 焼き腸粉
 皮蛋痩肉粥 : ピータンと豚肉入りのおかゆ
 鮑と細切りあひるのスープ
 蟹黄蒸焼売 : カニ玉子の蒸しシュウマイ
 時菜牛肉球 : 牛肉団子の湯葉包み蒸し
 酥皮蛋撻仔 : カスタードパイ
 冷たい豆腐のシロップがけ
 什菓凍豆腐 : 杏仁豆腐
 時菓凍布甸 : 果物入りプリン(マンゴプリン)

昨日から「翠園酒家に行きたい」という呪いをだんなにかけ続けていた私。
呪い成就し、今日のお昼は飲茶に決定。
朝9時に起床、ピザトーストを食べてそそくさと準備し、新橋は翠園酒家に向かう。マキシムグループの1つ、香港に本店を持つ中華料理店だ。土日はワゴンサービスの飲茶が昼夜通して供される、という。

店は、新橋のちょっと奥まったところ、店頭に大きな看板が掲げられ、豪奢でちょっと敷居が高そうな雰囲気だ。
「飲茶だからいーのよね」とジーパンにスニーカー(だんなに至ってはサンダルだ)で来てしまったが、まぁ大丈夫だろう。
入店12時過ぎ、既に席はほとんどが埋まっており、通路に止まるワゴンをかきわけかきわけ席に案内して貰う。
店員はほとんどが中国人、客まで中国語を話しているのがいる。うう、なんか本場に来た気分。否応なしに盛り上がる。
ジャスミン茶(最初に勝手に出てきてしまった。プーアルが好きなのに〜)を飲みながら、目の前を通るワゴンを止めては美味しそうなものをテーブルに乗せてもらう。伝票は650円、900円、1300円と区分けされたマスに個数分だけサインが入る。そういう方式だ。
以下、2人で食べたもの。

スペアリブの醤油蒸し \650
最初に通りかかったのが蒸し料理のワゴン。「これも美味しいヨ」と話の巧い店員に乗せられ、以下の3皿貰う。
正式名称の分からない、「スペアリブ」と説明されたこの料理は、骨付き豚の小さなぶつ切りが醤油系甘辛いソースに浸る蒸しもので、八角の香り濃厚な異国の味がするものだった。見かけシンプルな料理だったが、ごっつぅ美味しい。これで御飯3杯はいけますねっ、という感じだ。

四寶鶏扎 : 鶏肉と腸詰の湯葉巻き蒸し \650
やや塩味の効いたスープに鶏肉と腸詰が薄い湯葉で巻かれたのが2つ。
本場の中華腸詰は歯ごたえがあって噛めば噛むほどしみじみ旨くてサイコーだ。

明爐叉焼飽 : チャーシュウ入りまんじゅう \650
暫定日本一のチャーシュー饅決定。パチパチパチ。
やや赤色の、とろんとしたチャーシューの細かいのがみっちり詰まっている中華饅。ひっじょーに美味しい。人によっては"ちょっと甘い"と感じるかもしらんけど、私はこの感じが好きだなぁ。肉肉してます。

北京片皮鴨 : 北京ダック \900×2
何故、飲茶ワゴンでこんなものまで来るのだろう。
と思いつつ、美味しそうなので注文。一人一つで900円。ちょっと高いね。
北京ダックはやっぱり北京ダックで、こんなもんかな、という感じ(美味しいには違いないけど)。一緒に添えられたエビ煎餅が、良い。

筍尖鮮蝦餃 : 海老蒸し餃子 \650
店に入るなり、「ハーカウ(蝦餃すなわち海老餃子のこと)はないかー、ハーカウは来ないのかー」と言っていたのが、やっとやってくる。蒸しものワゴン、タイプ2だ。
餃子系、焼売系がほこほこと湯気をたてるワゴン。もしかしたら店で一番魅惑的なワゴンかもしれない。でも、この次点で焼き物も頼んでしまっていたので「全部食べてから考えよう」と蝦餃のみ所望。
海老餃子は4つ入り。プリプリのモチモチで、期待通りの味だった。

焼き韮団子 \650
焼き物ワゴンも登場。その場で焼ける、鉄板つきのワゴンで、注文と同時に餃子や饅頭を焼いてくれる。思わず3皿注文。
韮の香りがホワンと漂う、外側が浮き粉の皮でくるまれた団子がこんがり焼かれて出てきた。油たっぷり、外側パリパリ。太りそうだ。だが、食う。……香ばしくて、ダイエットが脳裏から薄れていくのを感じる。

香煎肉餃子 : 豚肉入り焼き餃子 \650
「飲茶屋の餃子」といった、如何にもな感じの餃子を焼いた風情で、けっこうはまる。
日本のラーメン屋の餃子はにんにくやニラが入り胡麻油の風味だけど、こちらは「肉だけでーす」といった感じの、やや固めのあん。どうやら海老なんかも入っている様子。匂いの強いものは入って無く、みっしりと腰の据わった餃子である。

香煎腸粉 : 焼き腸粉 \650
上に甜麪醤風の甘いたれがとろんとかかって出てきた。
腸粉という中華風のクレープは、普通蒸しもので出てくるけど、焼いたものも香ばしくて良いもんだ。

皮蛋痩肉粥 : ピータンと豚肉入りのおかゆ \900
焼き物系をあらかた片づけた頃、スープの入るような器を4つくらいはめこんだワゴンが通る。粥とスープ、2種の温かいデザートが入っているらしい。粥とスープを注文。
粥皿にピータンをころころと入れて、お粥をとろりとかける。で、上には油条と葱と香菜をはらり。
これが、これが、これが。想像以上というか、元々「まぁお粥食べてみるか」程度の期待だったのが、めちゃめちゃ美味しくて。甘さが感じられる上質のピータンに、柔らかい豚肉。その上に愛してやまない香菜の香りがまた絶妙で〜。っと、スープ食ってるだんなを後目に、がつがつお粥を食べていたのであった。

鮑と細切りあひるのスープ \900
お粥と一緒に頼んだスープ。やや茶色味の、具沢山なスープだ。
元のスープがしっかりとした味で、筍の千切りが良い感じの食感。鮑もあひるもこれまでじっくり味わったことないので、スープの中で「このへんが鮑で、あひるだ」というのが実はあまり分からなかったんだけど。でも美味しいからオッケーなのさ。

蟹黄蒸焼売 : カニ玉子の蒸しシュウマイ \650
蒸しものワゴンタイプ2、再び登場。
さっき頼み損ねた焼売を注文する。
蟹の味がしっかりする焼売は、歯ごたえもやや固めのコリコリ感。
ここまで来ても「なんか美味しくない」というものが1つも無い。全部本気で美味しい。
困った困った。
なんかかなり食べてるような気がするけど、止められない。

時菜牛肉球 : 牛肉団子の湯葉包み蒸し \650
湯葉で巻かれた牛肉団子。肉汁たっぷりで、美味。下に残るスープもまたよし。

酥皮蛋撻仔 : カスタードパイ \650
ここらで、タイミングばっちりでデザートワゴンが通りかかった(っていうか、既に食べ過ぎの状態のような気も)。
「こっち来て、こっちこっちこっち」と目で訴え、ワゴンを寄せてもらう。
ケースの中には揚げ胡麻団子やココナッツ団子。ワゴンの上には何故か巨大なタル。タルにかかった札には「〜豆腐」とあり、
「これはもしや、香港で食べたうすら甘い豆腐ではぁぁぁ!」
と驚喜する。蛋撻と豆腐、早速注文。
蛋撻は香港正当派、皮はやや粉っぽいサクサクのやつで、中のあんはとろりと崩れるババロア状のもの。巷で流行っている"エッグタルト"などはニセモノじゃあ、こっちがホンモノじゃあ!と香港派贔屓の私は美味しくいただく。甘味も食感も丁度良い。そうそう、こんな感じ。

冷たい豆腐のシロップがけ \650
タル入り豆腐。ワゴンのお姉さんが金属のヘラでガラスの器にたっぷりよそってくれる。上からシロップを、とろり。
予想に反して、温かい豆腐じゃなかった。冷たくて、緩い杏仁豆腐状といったところ。ああ〜、やっぱり豆腐だ豆腐だ豆腐だ、甘い豆腐だ、と豆腐が甘くて喜ぶ変な客である。いや、実際には豆腐そのものが甘いんじゃなくて、かかっているシロップが甘いだけなんだけど。
豆腐は大豆の香りがしっかりする、本当にただの「豆腐」。
でも、家に絹ごし豆腐買ってきてシロップかけても、この味にはならないと思うんだな。

什菓凍豆腐 : 杏仁豆腐 \650
最後の最後に、別途注文。好物の杏仁豆腐とマンゴプリンをいただく。
もしかして(しなくても)デザートだけで一人\1300、二人で\2600も食っている我ら。いいのか?……いいよね、うん。
杏仁豆腐は極めてトラディッショナルな"typical"杏仁豆腐。アーモンドエッセンスやらアーモンド粉などは使わない、杏仁(とは、杏の種芯の事なのだ)を使った、豆腐の甘味が無いものだった。シロップだけが、甘い。
なかなか相当に美味しいものだったけど、やっぱり杏仁の風味ってのはどうしても乏しくなりがちで、柔らかさももうちょっとふわふわの方が良いかな〜っといった感じ。これはこれで、本当にホンモノの杏仁豆腐なんだけど。

時菓凍布甸 : 果物入りプリン(マンゴプリン) \650
マンゴプリナーとして、当然はずせない、マンゴプリン。
詳しくは、やっぱりここを見ていただきたい、んだな。
(マンゴプリンページと完全連動!インタラクティブコンテンツを擁するせりあ"次世代"ホームページ〜!(なんだそりゃ))

して、食べた食べたの16品目。お勘定は……ちょっと(いや、かなり。とても。極めて。)冷や汗の1万5千円。
昼から1万円以上食ってどうするんだよ、おい……。
今度は控えめに行こう。上品に、飲茶3品くらいで(絶対無理)。

鰹のたたき
かんぱちの刺身
三之助のふわふわ豆腐の冷や奴
ビール、茄子と豆腐の吸い物、御飯

昼にいい加減食べ過ぎたので、夜はかる〜くかる〜くお刺身。
2品もあったら軽くも無いような気もするが。
昼間暑くて暑くてたまらなかったので(翠園酒家の店内もちょっと暑かった)、冷たいおかずを用意して、ナイター見ながら乾杯する。
鰹のたたきのたれ、添付されてたのを酢と砂糖と醤油で増量化を目論んだらちょっとだけ失敗しました〜(甘くなっちゃったのよね)。う、ごめんなさい、精進します。