食欲魔人日記 09年06月 第2週
6月8日 月曜日
大根が届いたので鶏と椎茸と煮て中華風
合鴨パストラミとルッコラとトマトのベーグルサンド
夏みかんの蜂蜜がけ
アイスカフェオレ

先日、肉屋で安売りされていた合鴨パストラミを買ってきたのだけれど、特にこれという使い道がなく放置プレイし続けてしまった。そろそろ食べてしまわなきゃと、「合鴨パストラミでサンドイッチにでもしようか」と言いつつ昨日買ってきたのが、チーズトッピングのベーグル。半割にしてバターを薄く塗ったベーグルをトーストしている間に、ルッコラ刻んでトマトスライスして、厚めにカットされていた合鴨も薄めにスライス。合鴨には黒胡椒がこれでもかとまぶされていて、でもそれだけでは味が足りないかなとマヨネーズも薄く絞りつつ、野菜と肉をサンドした。

食後用には、蜂蜜がけの夏みかん。野菜宅配と一緒に頼んで買ってみた夏みかんが、しっかりくっきり目が覚めるほど酸っぱいものだったので、剥いた果肉に蜂蜜をかけておいたみた。多少まろやかになって「ちょっと酸っぱいグレープフルーツ」くらいの味になったので、これなら食べられるねと、家族でもぐもぐ。……仕方ない、残りの夏みかんも剥いて蜂蜜漬けにしておくかな……(いっそゼリーにでもしちゃおうかな)。

今日は月曜、野菜の宅配がやってくる日。今日の有機野菜セット「ベジタS」は
 大根1本・人参3本・ほうれん草1束・レタス1玉・さやいんげん1袋・きゅうり3本・舞茸1パック
という内容だった。あ、やっと小松菜から開放された……。

大根は「冬が旬」と思っていたので、暖かくなるとあまり買わずにいたのだけれど、この野菜宅配では大根がけっこうな頻度やってくる。実がスカスカということもなくちゃんと美味しいし、味をしっかりめに煮含めた大根は弁当おかずにも重宝するので、あれこれ調理法を試しているところ。

もやしと三つ葉の胡麻和え
大根と鶏肉の煮込み
わかめといんげんの味噌汁
羽釜御飯
麦茶

夕飯は、早速届いた大根を煮てみることに。あらかじめ茹でておいた大根を、戻した干し椎茸、一口大に切って炒めた鶏もも肉と一緒に醤油とオイスターソースベースで煮込む料理は、譚彦彬さんの中華料理のレシピから。レシピ通りに作ろうとしたら煮汁がやたらと濃厚で、「ああ、これはことこと煮るんじゃなくて、さっと調味料を合わせるくらいなんだ」と理解しつつ、でも大根に少しは味が染みた方が弁当には良かろうなと水を足して、御飯を炊くくらいの時間は煮続けてみた。砂糖も入るので、ほのかに甘い。酒の肴というより御飯のおかずな煮物ができた。

あとは、週末に食べようと買ったものの、結局食べなかったもやしを調理。もやしと三つ葉をさっと茹でて、多めのすり胡麻と醤油砂糖で和えた胡麻和えを。「もやしと食感を揃えるために」とのことで、三つ葉は葉をちぎって茎だけを使うという不思議なレシピ。三つ葉は使いさしだったし、葉は葉で煮物の飾りなどに使えるだろうしと、書いてあるとおりに三つ葉は茎部分だけを使ってみた。……確かに見た目美しいし、食感もなるほどなという感じだったけど、でも家で普通に食べる分には葉が混ざっていても気にならないかもしれない。久しぶりにすり鉢で炒り胡麻をゴーリゴーリとすったので(しかもその胡麻がたっぷりで)、なかなか楽しかった。

そんな感じの、今日はやや中華寄りな和風料理っぽい献立にしたのに、お皿を出し始めたところで息子が
「え……今日はカレーじゃないの?」
とショボンな表情をして私を見てくる。

「えー……でもおかず、こんな感じだよ?味噌汁だし。でもカレー食べたいの?」
と聞けば、「うん、カレーも食べる」とのことで、結局このおかずの組み合わせと共に、息子はミニカレーも食べていた。息子的には、カレーが何食続こうとウェルカムなのであるらしい。「明日の朝はカレーうどん?」とか聞いてくるし。まだです。カレーうどん、まだです。

食後は、数日後に迫った移動教室の荷物作り。
学校から渡されたチェックシートを広げて、リュックサックとナップザックを居間に置いて「さて」と言ったところで、息子が最初に持ってきたのはトランプ。
いや、そりゃ、しおりには「皆で遊べるカード類などは持ってきても良いです」と書いてあったけど、それが最初に必要なものなんですか息子さん。とりあえずパンツあたりから詰めようよ。

6月9日 火曜日
英気を養うクリームパスタ。
レタスと玉ねぎ、きゅうりのサラダ
合鴨パストラミ
丸パン
枇杷
アイスカフェオレ

毎週届く野菜の宅配と一緒に、今週お試しに天然酵母のパンセットを注文してみた。
「大地を守る会」の野菜は、息子が乳児の頃に注文していた時も今も変わらず、品質や味をかなり信頼しているけれど、当時野菜と一緒にセットで届いていたパンについては「うーん」という印象だった。単に天然酵母が好みじゃないなのかもしれないと思いつつ、やたらパサポソした食感の味気ないパンで、食べていると喉が乾いてくるようなパン。今はずいぶんパンの品揃えも増えたようで、複数のパン工房が週替わりで色々なパンをカタログに載せている。今回頼んでみたセットには、小ぶりのバンズ3個と胡麻パンなどが入っていた。

バンズなのでハムエッグか卵サラダでも挟もうかなと思いつつ「卵は明日の朝いくつも茹でるし」と思いとどまって、軽くトーストしてサラダと合鴨パストラミに添えるだけにすることに。野菜と一緒に届いた小ぶりの枇杷も出す。

軽く炙ったパンは、以前ほどのひどいパサモソ感はなく、ちゃんと美味しいパンだった。天然酵母パンにありがちなわずかな酸味を感じるパンで、いわゆる普通のハンバーガーバンズよりは若干固く、若干パサパサした食感。粉の味を感じるパンに美味しいバター塗って食べたらなかなか美味しかった。でもやっぱり、普段買っているパン屋からこちらの天然酵母パンに切り替えるほどの魅力は、私には感じられないかな……。

旬到来ということで申し込んでみた枇杷は、ものすごく小ぶりで不安になったのだけれど、こちらは見事に甘い美味しい枇杷だった。食べ頃の柔らかさで、桃に通じるような濃厚な甘さが口一杯に広がる。あらやだこの枇杷すごく美味しいわ、と、朝食の後半は皆して口数が少なくなりつつ枇杷をもりもり食べた。

レタスと玉ねぎ、トマトのサラダ
パンチェッタといんげん、舞茸のクリームソースリングイネ
アイスプーアル茶

先日、デジタル一眼レフカメラ用の「広角コンバージョンレンズ」なるものを買ってみた。写真を撮っていて「広角で手前の方まで撮りたいな」と思うことがままあり、でも何万円も出して広角レンズを買うほどの必要性も感じておらず、「なんちゃって広角」くらいで良いんだけどなと調べていて「これだ!」と。携帯電話のカメラ用のマグネット装着タイプのレンズというのがあったりして、これを以前ネットで見かけていいなと思っていたのだった。

……で、思った以上に楽しく遊べそうなレンズが届いて、それに「フォトブック無料券」なるものがオマケに2枚ついてきた。普通に作ると1冊1500円ほどするフォトブックを2冊無料で作れちゃうらしい。しばし悩んで、「おばあちゃんとかにあげたら喜ぶかしら」と息子のキッザニアコスプレ写真集を作ってみることにした。Photoshopで表紙っぽく写真を並べ、あれこれ補正した画像をUSBメモリに突っ込んで、駅前にある写真屋さんへ。ものの1時間ほどで20Pの写真集が出来てきた。

おおー、楽しいな。装丁の具合は、何度か利用したことがあるPhotobackが上だけれど、値段が手頃でこれだけ早く印刷できるなら、便利かも。画像はパソコンのハードディスクを見れば10年ほど前のものから千枚単位で閲覧できるけれど、紙に印刷された写真というのは格別なものがある。

そんな外出ついでに明日のお弁当の材料など買ってきて、午後は真面目に仕事して、なんだか一日があっという間に終わってしまった。息子のリクエストで買ったマンゴーは、国産のものが高くて手が出せなかったので台湾産のアップルマンゴーを。メキシコ産よりはお高くて美味しそうだった台湾産マンゴー、ちゃんと甘いといいなぁ。

千葉県内にまたインフルエンザ患者がちらちら出つつある中、明日から息子は2泊3日の移動教室。何度も荷物を確認して浮き足立ってる息子の、今日の「宿題」は「9時に寝ること」なのだそうだ。明日持っていくお弁当も好きなものにする予定だし、朝御飯もカレーの予定だし、じゃあ前夜も好きそうなものをということで、久しぶりにクリームソースのスパゲティ。買い置きのパンチェッタと、昨日届いた舞茸といんげんを使うことにした。パンチェッタをカリッとなるまで炒め、いんげんと舞茸も次々加えてざっと炒めたら生クリーム注いで煮詰めてパスタと和えるだけ。

パンチェッタは大手メーカー製の、スーパーで安売りになっていたものを試しにと買ってきてみたもので、感覚としては「塩気の強い、生っぽいベーコン」という風。パンチェッタは塩漬け豚バラ肉で、要するに「燻製していないベーコン」だから、割と正しくパンチェッタだったと思う。強めの塩気がパスタ料理には使いやすく、また見かけたら買ってこようと思った。

クリームソースに舞茸(とか、きのこ類全般)を合わせると、クリームの色が濁ってしまうのが難点だけれど、きのこのクリームパスタが私は大好き。香りの強い舞茸と生クリームという組み合わせも不思議とよく似合う。荷造りを終えた息子が「手伝うよー」と言ってくれたので、私が鍋の前に立って、息子にいんげんを木ってもらったり舞茸をほぐしてもらったりしていた。

「お母さん、明日から寂しくなっちゃう?」
と息子が聞くので、
「うんにゃ、猫たちいるしね。お父さんと遊びの予定とかも入れてるから、全然平気よー?」
全然大丈夫よー?と軽く答えたら「さびしくないのか……」と何やらがっかりさせてしまった。いや、寂しいは寂しいから、せっせと予定を入れてるんだってば。

6月10日 水曜日
こんな感じのひとり晩酌。
カレーライス(おおむねラスト)
夏みかんのゼリー
アイスカフェオレ

今日の起床は朝5時半。昨夜寝たのは1時を回った頃だったから、ちょっと寝不足気味。
息子のお弁当を作らなきゃと、半分寝た頭で「フルーツサンドの分はバター塗らない……フルーツサンドは塗らない……」と呪文のように呟きながら、サンドイッチ用の食パンにバターを塗りつつ、なんとか目を覚ます。使い捨て容器に入れて持たせてくださいとお達しがあったこともあって、移動教室に持たせる息子の弁当はサンドイッチ。

「お弁当、サンドイッチにしようと思うけど、いい?」
と数日前に聞いたら、
「じゃあアレ入れてね、アレ!」
と目を輝かせてきた息子。「アレ」とはフルーツサンドのことだ。幼稚園児の頃から、息子はフルーツサンドが大好き。朝作って保冷剤と一緒にリュックに入れれば大丈夫かなーと思い、リクエスト通りにフルーツサンドも用意した。挟んだのは苺とマンゴー。

あとはハムチーズと、鶏もも肉を照り焼きにしてルッコラとトマトと共にサンドしたチキン照り焼き、レタスと挟んだ卵サンド。肉っけのある食べ応えのあるものにして、弁当箱の隙間に甘いプチトマトと苺と鶏の唐揚げを詰めた。それぞれ多めに作って、半分はだんなのお弁当に。

朝御飯は、最後に残ったカレーライスを。「あとはカレーうどんにするだけです」という風な具合に残って、「次はカレーうどんだ!」と息子が鼻息を荒くしていた。……でも、移動教室から帰ってくるまで残しておくのは多分無理だし。どうしましょうと思いつつ、とりあえず冷凍庫に退避させてみた。もうすっかり煮込まれて、じゃがいもはおおむね崩れ、肉も挽き肉並の細かさになっていたカレーはしみじみ美味しい。

デザートには夏みかんで作ったゼリー。あまりに酸っぱくて家族の手が(私の手も)出ない夏みかんだったので、剥いて果肉を細かく裂き、砂糖と水を加えて火にかけて、ふやかした粉ゼラチン溶いてゼリーにしてみた。分量は適当に、「粉ゼラチン1袋で300ccのゼリー液を固めることができます」の表示通りに、水気を300ccにする感じで調整したのだけれど、若干固めのかたまり具合に。果肉の粒がぎっしり詰まったゼリーは酸味も和らいでとても食べやすく、まだ改善の余地はあるけれどなかなか美味しくできていた。

「CHEZ KEN」の
 田舎風テリーヌ
 オードブルセット
レーズンパン
ロゼワイン(Tavignano Rosato 2008)

息子を送り出し、だんなを送り出し、家の中は一気に静かに。今日の夜は私一人の夕御飯、買い物ついでに千葉に出て、千葉そごうの地下でお総菜とワインを買ってくることにした。

食料品売り場をぷらぷら歩いていると、父の日イベントの一環で、一角に泡盛の「瑞泉」の特設コーナーが出ていたので、つい引き寄せられる。
「いらっしゃいませー。泡盛、だんな様お飲みになるんですか?」
「うん、だんなも飲むけど、私も大好きなんです。"御酒"とかすんごく美味しいですよね」
と答えたら、ここぞとばかりにこれどうぞあれどうぞと試飲させてくれた。ちょっと手を出しにくい値段の古酒とか、手頃な価格の、でも古酒とか。瑞泉で漬けた梅酒というのもあった。黒糖梅酒で心地よい雑味が感じられる、これまた好みな梅酒だった。

ストレートの泡盛はアルコール度数が40度くらいあったりするのに、試飲カップにたっぷり注いで飲ませてくれちゃったものだから(お高い古酒はすんばらしく美味しかった……)、デパ地下散策半ばにして酔っぱらいに。結局、「あれば飲むなー、これから沖縄料理を作りたくなる季節だしなー」と、「瑞泉 古酒 40度」を買ってきた。

あとは、CHEZ KENでオードブルセットと田舎風テリーヌ1枚買って、並びのワインコーナーで手頃な価格のイタリアのロゼを1本。本買って、先日注文して取り寄せ商品だったコンタクトレンズを受け取って、そこそこの大荷物で帰宅した。

他に誰もいない夜というのも(あ、猫はいた)、それはそれでちょっとわくわくする。
夕方早めにお風呂に入って、「あとは寝るだけー」な格好して、見たいテレビ番組が特になかったので、「"さよならノーチラス号"見よ……」と、11年前のキャラメルボックスの公演のDVDを引っ張り出してだらだら流しながらワイン飲みつつおつまみとレーズンパンをもぐもぐ。

CHEZ KENのお総菜は美味しい。ちゃんとレストランで作られた味がして、1500円のオードブルセットも手が込んでいる。スモークサーモンに魚介のマリネ、きのこのマリネ、ポテトサラダ……と、全体的にワインビネガー味のもの中心ではあるけれど、ワインのおつまみに似合うものばかり。

「なんというか、豪華な配役だったなぁ」
「また上川隆也と近江谷太朗の掛け合い漫才が見たいなぁ」
「やっぱりこのお話好きだなぁ」
なんてことをつらつら考えながらグラスを傾けていたら、ボトル1本空にしてしまった。すっかり良い気分。

後半、嫌がる猫たちを両脇に1匹ずつ抱えて「猫まくらー猫まくらー」言いながら居間でゴロゴロしていたような気がするけど、あんまり記憶に残っていない。
で、すっかり良い気分でぐーぐー寝ていたところでだんなが帰ってきて、一瞬覚醒して「あ……目覚まし時計を5時半にセットしたままだ……ヤバイ、変な時間に鳴っちゃう……いやでも明日はお休みだから目覚まし時計はかけてなかったんだ……大丈夫……」と思いを巡らせて
「ヤバ……ヤバ……ヤバくなーい!」
とだんなの前で声を発してしまい、
「ヤバくないのかよ!一本とられたよ!ヒーハー!」
とちゃんと返してもらったことも、あんまり記憶に残ってない。

6月11日 木曜日
今日はだんなと飲んだくれ
ルッコラと玉ねぎ、きゅうりのサラダ
目玉焼き
トースト
アイスコーヒー

息子がいないよ、これはチャンスだよ、前から気になっていた新宿のホテルの飲み放題プランに行ってみない?
と、だんなを誘ったのは1ヶ月くらい前。

そこそこ酔っぱらうだろうから新宿に宿とっちゃって、木曜の夜にだんなと落ち合って一緒に飲んで、近場で泊まって、翌日仕事はホテルから向かえばいいし!折しもこの週末は結婚記念日だし!なんて話していたら、今日明日と2日間休みを取ってくれた。ちょうど激ジョブが一段落したからねと言っていたけれど、私は「お休みとれたりはしないんだろうなー」と思っていたから今日の午後は観劇の予定を入れてしまっていた。ああ、観劇のチケット取ってなかったら、今日のお昼に「北島亭」再訪問とかできたかもしれないのに。

息子はおらず、だんなもお休みということでのんびりめに起きた今日の朝。
とりあえず何か食べましょう、と、簡単に用意したサラダと目玉焼きとトーストのプレートを準備した。猫たちに多めに餌置いて、あれこれ準備して、さっそくお出かけー。

新宿ルミネエスト内「美食 米門」にて
 美食松花堂 \1600
     お造り・小鉢・焼き物・御飯・味噌汁・香の物
     サラダ・デザートビュッフェ・ワンドリンク

とりあえずどこかで一緒に昼御飯を食べましょう、と、昼飯時の到着を目処に新宿に移動。
洋食っぽいものが食べたい、ロシア料理はどうか、ラーメンって気分ではないよね……と、電車の中で相談しつつ、「なんか、和食っぽいものが食べたい、松花堂弁当みたいな。天ぷら屋さんとかではなく」ということになった。1品ずつ出てくるような会席のお店はいくつか心当たりがあるけれど、そこまでのものを望んでいるわけではないしねと、駅ビルのルミネエストの中をぷらぷら。「美食米門」というお店のメニューに、まさに「松花堂弁当」があったので、これだ!と入ってみることにした。

四つに区分けされた器の中、左上に肉じゃが、右上にカキフライ、左下にお造り(鯛と鮪)、右下に柚子風味の焼き魚、という組み合わせ。たっぷりめの碗にゆかり御飯と、お麩とわかめの味噌汁。ブッフェ形式のカウンターにはツナや赤玉ねぎ、レタスなどのサラダ類と、ミニケーキ数種とみかんゼリー、ライチのデザートが食べ放題形式になっている。ソフトドリンクも1杯ついて1600円は、手頃なようでいて実際中身を見るとむしろ少し割高に感じられてしまった。だって、店頭の見本写真やサンプルよりも、実際出てきたものが若干貧相だったんですもの……しょんぼりなー。

味の方はまぁまぁだった(タルタルソースが添えられたカキフライはそこそこのボリュームだったし、肉じゃがは皮つきのじゃがいもを一度素揚げにする工夫をしていたり、と)けれど、食べ終えてお店を出て、店頭のサンプルを改めてみて
「この写真と見本には、大きい鮭にイクラ乗ったりしてたのにね……」
「実際はずいぶんちっちゃい焼き魚だったし、イクラも乗ってなかったね……」
と、主にイクラの部分についてがっかりしていた私たち。

パークハイアット東京内「THE PEAK BAR」にて
 Peak of Joy 女性\4500 男性 \5200

昼食後はだんなと一旦別れて、私は新国立劇場で上演中の「夏の夜の夢」を見てきた。

シェイクスピアのこの喜劇は好きな題材だったし、演劇集団キャラメルボックスの男優、細見大輔が出るということでちょっと気になり、他の出演者の顔ぶれ(村井国夫、麻実れい、チョウソンハ、あと神田沙也加とか)も面白いな、と。試しにと空席状況をネットで確認してみたら、インフルエンザ騒動のまっただ中の時期だったからか、前から数列目の席が簡単に取れてしまった。

途中まではちょっと冗長に感じられ退屈する場面もあったけれど、パックが登場してドタバタしてからの流れは実に楽しかった。バレエ衣装のような妖精たちの服も可愛らしかったし、演技も達者。劇中劇の場面では、主なキャストが客席まで降りてきて、観客と一緒に劇中劇を観劇するという趣向。私の斜め前5mほどのところに麻実れいや細見大輔や神田沙也加がずらりと座るという幸せな体験をしてしまった。「失礼しますわね」という風に優雅にお辞儀をして着席する麻実れいの美しさはとんでもないもので、所作や表情、姿勢の何から何までが美しく、若手の女優俳優たちは彼女に比べてしまうと何かと「隙」が見えてしまうように思えた。

神田沙也加は妖精の女王を取りまくお付き4人のうちの1人という位置づけだったけれど、他の妖精たちよりも明らかに重用されていて、1人ソロで歌う場面があったり、メイクも他の妖精より可愛らしいものだったり。愛らしい表情で声も綺麗だったし、なるほどなぁという感じだった。健康そうな太股が実によろしい、と、オジサンみたいな感想も抱きつつ。

劇の締めの演出もまた驚くようなものだったりして、カーテンコールの拍手は役者たちが4度、5度と出てくるほどに鳴り響いていた。終わってみると「ああ、見に来て良かったなー」と思える劇で、帰り際にパンフレットを買ってからだんなと待ち合わせのホテルまで歩いててくてく。良い感じに夕日が沈んでいくなか、高層階の窓際ソファ席のラウンジでたっぷり飲み食いしてきた。

ホテルパークハイアット東京の「THE PEAK BAR」で夕刻から夜にかけてのお得なプランが「Peak of Joy」。

前回お昼に食事に来た時にスタッフの方から「お得なプランがあるんですよ」と教えてもらった飲み放題のプランで、いつか絶対だんなか友人を誘って来ようと思っていた。男性が5200円、女性が4500円で、イタリア料理をベースにしたちょっと軽めの料理と共にアルコールの飲み放題が楽しめる。曜日の限定はなく、「午後5時から9時の間の2時間」(だから入店は5時から7時の間ということになる)に提供されるプランだそうだ。

あらかじめピークオブジョイのプランでということで予約を入れておいたので、窓際のテーブルにはカトラリーと共に専用メニューが用意されていた。夕日が沈んでいく様が見える富士山側の席で、あたりが徐々に暗くなってテーブルにキャンドルがやってくる夕暮れの時間を存分に堪能できた。

料理は、アフタヌーンティーに使われる「三段重ね」の皿ホルダーを使用したもので、大きくはないラウンジのテーブルでも楽しめるようになっている。最初は大きなボウルに入れられたガーデンサラダがワインビネガーとバルサミコ酢の2種のドレッシングで。それから「三段重ね」が2回、1回は「前菜3種盛り合わせ」で、今日は鰹のたたきととうもろこしのババロア仕立て、タンドリーチキンという組み合わせ、2回目は「シェフ特製本日のメインディッシュ」ということで、サフランとチョリソーのリゾット、帆立貝のポワレ タプナードソース、仔羊のトマトソース煮込みがやってきた。2人で分けられるように添え物の野菜も肉や魚も全て2切れずつ盛られていて、分量はやや軽め。お酒を楽しみつつ味わえるような献立で、料理が出てくるタイミングやお酒のお代わりを聞きに来てくれるタイミングは高級ホテルならではの居心地の良さだった。そして何より、出てくるものが全てちゃんと美味しい。幸せなことだ。

飲み放題のドリンクは、白ワイン、赤ワイン、スパークリングワインは1種類ずつスペイン産のもの。「SPIRITS&WHISKY」が6種類、リキュール(ディタ、フランボワーズなど)が5種類。スピリッツやリキュールはソーダやジンジャーエールなどで割ることもできる。あとはロングカクテルが5種類、ショートカクテルが3種類、スパークリングワインカクテルが3種類、という感じ。期待ほどに種類は豊富ではなかったけれど、頼んでみたカクテルはどれも美味しいものだったので、これまた不満はあまり感じなかった。

飲んだアルコールは6種類。

最初にスパークリングワイン(Segura Viudas Brut Reserva)で乾杯して、それからひたすらカクテルばかり。
ロングカクテル2杯
 シーズナルパンチ (白ワイン・アップルジュース・クランベリージュース・ストロベリーシロップ)
 ティージュレップ(ジン・アイスティー・ローズモヒートシロップ・レモンジュース)
の後は、お腹も膨れてきてしまったのでショートカクテルに切り替えて、
 メアリーピックフォード(ラム・マラスキーノ・パイナップルジュース・グレナデン)
 パラダイス(ジン・アプリコットブランデー・オレンジジュース)
 バラライカ (ウォッカ・コワントロー・レモンジュース)
の3種を。余裕があったら最後にテキーラでも飲もうかなと思っていたけれど、思いのほか良い気分になってきたので、そのあたりで終わりにした。カクテルは全体的に甘めなものが多く、女性向きという感じ。

すっかり日も暮れて、ホテルを後にして暗い夜道を宿泊ホテルまでてくてく。
私が子供の頃からある新宿の老舗ホテルの一つで、でも内装はかなりリニューアルされているらしい。上層階の部屋に朝食付きで安く泊まれるプランがあったので、これは良いなと申し込んでみた。

アメニティはロクシタン、シモンズ社のベッドに大きな液晶テレビに無料で使えるLAN回線。モダンな内装もかなり好みな感じで、こりゃいいわーこれは幸せだわーと、早々に眠くなってしまった。

6月12日 金曜日
ホテル朝食〜
ホテルのブッフェ朝食
 サラダ
 ハム・ベーコン・温野菜
 オムレツ(ハム・チーズ・玉ねぎ・マッシュルーム・トマト)
 チーズ入りピラフ
 パン(ミニクロワッサン・チョコデニッシュ)
 ヨーグルト(バナナコンポート、リンゴジャム、ストロベリーコンポート添え)
 牛乳・オレンジジュース・紅茶
など。

昨夜新宿のホテルに宿泊して、夜景の美しさにカーテンを半分ほど開けたまま寝てしまったところ、朝日のまぶしさで目が覚めた。
「朝ダー!」
と元気に起きてみれば、まだ5時半を回ったばかり。そうか、もうすぐ夏至なんだった……夜明けもめっちゃ早いんだった……と、カーテンを閉めようとしなかった自分に軽く後悔しつつ、お風呂入ったりしてのんびりしていた。

だんなが起きるのを待って、8時頃に朝食のレストランへ。けっこう大きなホテルだけあって、朝食が摂れるレストランが数カ所あり、和食バイキングのお店とか、洋食セットメニューのお店なども選べるらしい。結局、「おゆきさんは洋風がいいんだよね?俺は和風が食べたいしー」と、両方食べられる一番大きなブッフェレストランに行くことにした。

スタンダードながら一通りの料理が揃っているブッフェ台には、ちゃんと「オムレツコックさん」も立っていて好みの具材でオムレツを作ってくれた。ハムやチーズ、トマトなどが用意されていて、思わず「全部入りにしてください」などとリクエストしてしまいつつ、ミニクロワッサンやチョコデニッシュを持ってきてもぐもぐ食べる。サラダと並んだ冷菜コーナーでハムやサラミを貰ってきていたのに、更にオムレツにベーコンやソーセージを添えてしまったものだから、かなり肉肉しい充実した朝御飯になってしまった。

こんな半端な時期だからホテルはさして混雑していないだろうと思っていたのに、ブッフェレストランは料理の前に行列ができるほどの混雑。海外からのお客さんが相当数いるようで、給仕のお姉さんにナチュラルに英語で話しかけられて焦ってしまった。だんなは普通に英語で返してるし、私は思わずはっきりきっぱり「紅茶をお願いします」と日本語で答えちゃうし。

いくら丼
冷茶

チェックアウトは午前11時。息子が移動教室から帰ってくるのは夕方だし、特に予定もないし、居心地のいい部屋でだらだらしましょう……と、デパートが開店するくらいの時間まで部屋でだらだらしていた。具体的にはグラビモスとか狩ったりしていた。

充実した朝御飯だったので外食して帰る気分でもないねと、夕食の食材探しがてらデパ地下をうろうろ。沖縄の「あぐー豚」の切り落とし肉を買い、小田急デパートに新規出店したらしい「魚久」で限定販売の徳用パックを買い、鮮魚コーナーのお寿司売り場でお手ごろ価格の海鮮丼をみつけたので昼御飯にと買ってから帰ってきた。

猫たちに「人間が帰ってきたー」とにゃんにゃん鳴かれつつ、家中の窓を開けて空気の入れ替えして、冷茶淹れてお昼御飯。

私はイカのお刺身とイクラが乗ったイクラ丼。ボリュームも適度な感じで、「そうそう、お寿司っぽいの食べたかったの」と思いつつ、キーンと冷えた冷茶をぐびぐび飲みながら平らげた。
あと数時間で大荷物の息子が帰ってくるなー、洗濯物山盛りあるだろうなーと思いつつ、少しお昼寝。

スティックきゅうり with マヨネーズ
いんげんのおひたし
だんな特製 あぐー豚の生姜焼き with 千切りキャベツ
「魚久」の粕漬け 銀だら・沖めだい
豆腐とわかめの味噌汁
羽釜御飯
ビール(キリン樽生)

夕方、息子が元気に帰ってきた。日焼けした顔で「大変だった、超疲れた」と言いつつ、作ってきたのだというカラフルなキャンドルをお土産にくれた。さっそく、洗濯機がフル稼働。

夕飯は、「やる気出ないねー、王将でも行ってビール飲もうか」とだんなも私もウダウダな気分だったのだけれど(今日は蒸し暑かったしね……)、息子も疲れているだろうし家で食べましょう!と重い腰を上げる。「これがあるとやる気出るかな?」と、だんながスーパーにひとっ走り「樽生」を買いに行ってくれたので、俄然やる気が出てきた。ちゃんと味噌汁も作った。買ってきた粕漬け焼いて、だんなが生姜焼きを作ってくれて、いんげんやきゅうりも出したらなんとなく初夏な感じの食卓に。

たまたまデパ地下で販売時間に通りかかって買うことができた「魚久」の「こだわりセット」は、鮭と銀だら、本さわら、沖めだいの4種の小ぶりな切り身がセットになって945円。サイズは小ぶりではあるけれど、普通の切り身の粕漬けが1つ700円前後したりすることを思えば、とってもお得な内容だ。今日は銀だらと沖めだいを焼いてみたけれど、前と変わらずうっとりする美味しさだった。ちょっと甘めで、でも下品な味じゃなくて良い塩梅なんだなぁ……美味しいなぁ……。

外食では口にしたことがある「あぐー豚」も柔らかで味のある美味しい肉。新宿小田急の生鮮品コーナーは奥まったところにひっそりとあったのだけれど、品揃えはなかなかで、銘柄豚もあれこれ揃っていて魅力的だった。

6月13日 土曜日
祝「絹婚式」!というわけで、肉!焼きました!
「木村屋總本店」の
 栗あんぱん
 チーズクリームぱん
牛乳
マンゴー

昨日新宿のデパ地下をぷらぷらしつつ明日の朝御飯について思いを馳せていたところ、「木村屋のあんぱんが食べたい」という天啓を受けた……ら、まさに目の前に木村屋のお店が。あの古めかしい風の木箱が並び、小ぶりのあんぱんがきっちり詰まっていて、「そうそうこれこれ」と1人2個分のあんぱんを買ってきた。

ほの甘い生地に包まれたあんぱんも大好きだけれど、同じパン生地を使ったチーズクリームのパンも、これまた大好き。今回は自分用に、チーズクリームのと栗あんぱんを選んでみた。栗あんぱんは栗入りのあんぱんなのではなく、あん自体が栗色をしている。ほのかにバターのコクを感じる、お菓子のようなあんぱんだった。

お供には当然牛乳。息子に「なんで?」と言われても、あんぱんには牛乳。
ちょっとばかり繊維っぽさがあったけれど甘さも強い台湾マンゴーを切って食べつつ、今日も初夏らしい気温の高い一日になりそう。

千葉そごう内「壁の穴」にて
 ウニ・いくら スパゲティ \1575
 グラスビール \525

先日、千葉そごうに特別出店していた「瑞泉酒造」の泡盛を買ってきて、
「そういえば、御酒(うさき)の古酒も出てたよ?すんごい高かったから手が出せなかったけど」
と伝えたら「御酒の古酒!俺が買う!」とだんながすごい勢いでわくわくし始めた。他にたいして買い物の用事はないけれど、いっちょう千葉までお出かけしますか、と、家族でお出かけ。昼御飯は息子の希望で「壁の穴」に寄った。

そういえば、店名の「壁の穴(hole in the wall)」は「夏の夜の夢」に出てくる言葉なのだとか。
「おゆきさん、こないだの劇に"壁の穴"出てきた?」
と聞かれ、そうそう、引き裂かれた恋人たちが壁の穴を通して愛を語らうってシーンがあったよと思い出したりした。

そんな高尚な由来の店名だけれど、出てくるのは超和風味なパスタ。息子はたらこイクラ、だんなは「若者のアイドル」、私はウニイクラ。昨日の昼もイクラ丼を食べていたことをすっかり忘れて、ついイクラものにしてしまった。

息子のたらこスパゲティのたらこをそのままウニに替えたような風のウニスパは、バターとウニをペースト状にしてパスタに絡めた風の料理。トッピングにイクラと刻み海苔が飾られ、見た目以上に濃厚な味。大きなソーセージやピーマンなどがざくざくと盛られた「若者のアイドル」は私も大好きなのだけれど、どうも壁の穴に実際来ると、別のものを頼んでしまうんだなぁ。

茹でとうもろこし
スティック野菜とレタス盛り
マカロニサラダ
ローストポテト・ガーリック・プチトマト
ローストビーフ
ペニンシュラホテルのヴィシソワーズ
トースト
ビール(キリン樽生)

「Paper Moon」のロールケーキ
アイスカフェオレ

目当ての泡盛古酒も買い、あとは
「夕飯どうしましょうねぇ」
「結婚記念日の夕飯だしねぇ」
と、デパ地下で食材を見て歩く。

「牛丼!」
「……えー……結婚記念日なのに?」
「豪華な牛丼!」
「それ、ヤダ」
「じゃあ王将とか!」
「それもヤダ」
「豪華な王将!」
「すさまじくヤダ」

息子とだんなが次々と不穏な提案をしてくるので却下しつつ、
「旨い肉が食べたいです」
と、肉売り場を覗く。100g1500円くらいのステーキ肉を「ムリムリムリムリ……」と眺め、でも「美味しい肉でローストビーフ作ったらすごく幸せだよね」と呟いたら、だんなが「それ、いい!」と。記念日だし、外食したと思えば安いもんだし、と、冷蔵ケースにあらかじめ入っていたローストビーフ用の肉よりもちょっと大きめサイズのものをカットしてもらってきた。

うーん腕が鳴るな……というよりも、むしろ緊張するなぁ……と、一度はやったことのある調理法で焼いた方が間違いがなかろうなと、以前焼いてみて大成功した焼き方で焼くことに。ジョエル・ロブション、今日もどうもありがとう。あなたのレシピが今日も大活躍だ。

ピーナッツ油をスキレットにひき、塩胡椒したかたまり肉の表面を余すところなく全面焼き色をつける。無塩バターを100gほど入れ、薄皮つきのにんにくとじゃがいもを周囲に散らし、ローリエとローズマリー、タイムを適当に散らしたら220℃に余熱したオーブンへ。5分に一度くらい、鍋底に溜まった油をすくっては肉と芋の上からかけつつ、20分くらい焼けばできあがり。オーブンから出し、スキレットにアルミホイルをかぶせて保温しながら20分ねかせてからカットする。

前回よりも一回り以上大きな肉だったし、オーブンも買い換えてちょっと勝手が違うし、と少々バタバタしたけれど、肉は今日も見事なロゼ色に焼き上がった。少しばかりドリップが出てしまったところをみると、この大きさの肉(800g)なら、あと5分くらい多めに焼いても良かったかも。あるいは、ねかせた後に強火で表面を今一度炙ったりしても良かったかな。

息子のリクエストで、出始めのとうもろこしも買ってきて茹でてみたり、添え物に簡単にマカロニサラダを用意してみたりして。あとはスープは簡単に、ちょっと前に購入した福袋に入っていたペニンシュラホテルの缶入りスープも出してみた。

しっとりと柔らかく、味わいのある和牛はさすがの美味しさ。贅沢に真ん中から切って1人2枚ずつ盛りつけた後、適宜お代わり分を切りながらいただいた。さすがに800gの肉は全ては食べきれず、数日中に朝食でサンドイッチにでもして出そうかなと。

食後のケーキは、昨日到着するように注文しておいた「Paper Moon」のロールケーキ。すんごく美味しいロールケーキらしい、とテレビか雑誌かで見て、どの店とは明言されていなかったけれど「ミルクレープ発祥のお店のロールケーキ」という紹介の仕方で、これかな?と思った。送料を入れると1本3000円ほどというけっこうな値段だし、冷凍状態で届くのも少々興ざめではあったけれど、確かになかなか美味しいロールケーキ。

最近流行(?)の、「の」の字ではなく、中央にどーんとクリームが1本の柱状にたっぷり詰まっているタイプのロールケーキだった。
……うーん、でも、1本3000円と思うと、にょろっと日本橋三越に行って堂島ロール買ってきた方が満足度は高い……かな?

ともあれ、明日から結婚13年目。
昨夜、「そっかー13年目かー。倦怠期〜♪ラララ〜♪」と歌っていたら、だんなに「なんで倦怠期!?なんでラララ!?」と言われてしまった。ラララは嬉しそうだからいかんとダメ出しされたので「ルルル」とか「ヨホホ」とか「ヤハハ」とかに変えてみたけど、それもいかんらしいです。

6月14日 日曜日
そろそろこの料理のシーズン
「DONQ」の
 カスタードパン
 紅茶とリンゴのデニッシュ
枇杷
アイスカフェオレ

「あそこのパン屋さんで朝御飯買いたい!」
と、昨日デパ地下を歩いていた時、息子がそう言い、フロアの奥の方にあるパン屋に向かって「先に見てくるねー」と歩いていった。そこには「DONQ」がある。Johanと同じ系列で、並ぶパンも少し似ている感じがする。Johanと同じくちょっとお高いパンが多いけれど、味の方は安心できるものばかり。

「しょっぱい系を1つ入れれば良かったー」と、昨日の気分で甘いもの寄りのパンを2つ選んでしまったことを軽く後悔しつつ、でもしっかりと練られたカスタードクリームの味や甘く煮たりんごの香りを堪能。クリームの味のパンが好きなのねー……。

冷やし中華
アイスプーアル茶

千葉そごうから永楽製麺所の売店が消えてしまってもうしばらく経つ。幸いにして生鮮品コーナーの片隅の冷蔵ケースで細々と扱いが続いていて、品数は1/10くらいに減ってしまったものの、ちぢれ麺などの定番商品は購入可能だし、夏を前にしたこの季節からは冷やし中華用の「涼麺」の扱いもある。

「お、冷やし中華用の麺だ」
「明日の昼御飯かなー」
と、昨日胡麻味のたれつきの麺のセットを買ってきた。

私が卵2個溶いてせっせと薄焼き卵を作っている間にだんながハムときゅうりを刻んでくれて、ちゃっちゃとお昼御飯の準備。どっさりの氷でこれでもかと冷やした麺に冷凍庫に入れておいたタレをかけると、真夏の昼食にもぴったりな風のキーンと冷えた冷やし中華のできあがり。

スーパーなどで買ってくる麺よりも高価ではあるものの、相応以上の美味しさがある永楽の麺。ちゃんぽん麺や定番のちぢれ麺の美味しさも言うまでもなく、この夏の涼麺も大好き。美味しいチャーシューや茹で鶏を添えた冷やし中華も格別だけれど、麺そのものが美味しい冷やし中華というのも幸せなことだ。

稲毛 「Uo魚」にて
 活魚入りお刺身盛り合わせ \1428
 小皿(縞鰺) \399
 油淋鶏(半羽) \902
 炙り焼き(もも・せせり) \524
 ハムカツ \189
 おつまみせんべい \294
 鶏飯 \336
 ミニ煮込みぶっかけ丼 \315
 若鶏葱うどん \787
 ビール(白富士) 2×\577
 焼酎ボトル \1048
 マンゴードリンク \315

「なんかね、すごく美味しいものが食べたい」
と、だんな。
「すごく美味しいもの、昨日食べたじゃない。あれより美味しいものっていうと、もう相当に美味しいものだよ、"肉と玉子の炒りつけ"(王将メニュー)とかじゃダメだよ」
苦笑いしながらそう言ったら、
「そう……炒りつけと餃子と春巻と……そういうのじゃ、ちょっと足りない……」
と悶えている。

「じゃあ銚子丸で、"紺色皿よりお高いものしか食べちゃダメ"縛りで食べる。これ、けっこう美味しい」
「いや、それ美味しくない……安い皿も食べてこその幸せ……」
「……そうだよね、カニサラダとか恋しくなるよね」

ところで私は「刺身の舟盛り」とかが恋しいんですよ、具体的には「うおや一丁」とか行きたいんですが、と提案して、でも千葉までお出かけするのはめんどくさいねと近所のエリアのお店をネットで調べてみた。

で、見つけたのが「Uo魚」という居酒屋。これまで「土風炉」が入っていたところに入れ替わってオープンしたお店らしい。母体が「土風炉」と同じで、刺身と鶏の炙り焼きがウリの安価な居酒屋らしかった。このあたりではなかなかこれという海鮮のお店がなくて(美味しいけどけっこうお高いとか、変に安くて変に不味いとか……)、行ってみますかー、美味しいといいねー、と、夕方早めの時間にふらりと家を出てそのお店に行ってみた。

内装は、ほとんど「土風炉」の頃とまんま変わらぬといった風。料理はどれもそこそこのボリュームがあり、値段も手頃。期待以上に好みなお店で満足してお店を出ることができた。5種の刺身盛りは鰹、鰺、鯛、サーモン、帆立という組み合わせで4切れずつ。1羽と半羽が選べる油淋鶏は、骨つきの鶏肉が手羽、胸、もも、それぞれの部位が盛り合わせになっていて、これまた揚げたてで良い感じ。

宮崎の「地鶏の炭火焼き」を彷彿とさせる「鶏炙り焼き」も皮やハラミ、セセリ、手羽など好みの部位を組み合わせて炙って貰えるようになっていて(注文したものが葱と一緒に炒められて出てくる)、面白いものだった。美味しい焼き鳥屋さんには今のところ不自由していないけれど、魚も鶏も楽しめるというのはありがたい。

2ヶ月ほど前に開店したばかりだったらしく、まだオープニングキャンペーン中で焼酎がボトル1000円でボトルキープもしてくれるとのこと。芋焼酎(わか松)をもらってロックでくいくい飲みつつ、最後は奄美大島の郷土料理「鶏飯」や、モツ煮込みのぶっかけ飯をもらってみた。裂いた鶏肉と葱や海苔を乗せ、鶏味のだし汁をかけた「鶏茶漬け」という感じの鶏飯、話には聞いていたけれど食べるのは多分これが初めてで、本当の本場の味は知れないけれど飲みのシメにはぴったりなご飯ものだった。

当初の予定以上にしっかり飲んで、かつ食べて、良い気分で帰宅。
ボトル置いてもらってきたし、また飲みに行かなきゃ。