食欲魔人日記 08年01月 第3週
1月14日 月曜日
だんなと息子が2人で賑やかに作ってました
肉まん
プーアル茶

蒸籠を出してお赤飯などを蒸かしていると、
「おまんじゅうの匂いがする!おまんじゅうの匂いがする!」
と喜んでいた息子。竹製の蒸籠からふわふわと竹の香りが漂ってくるので、どうもそれを"=おまんじゅうの匂い"と感じているのであるらしい。お饅頭違うよ、赤飯だよ……と中を見せるたびにがっかりしていたので、昨日スーパーで中村屋の肉まんを買ってきてやった。5個という微妙に半端な個数が入った袋入りのもので、一目見るなり
「じゃあ僕、2個ね!」
と宣言している。……今日も元気だねぇ……。

で、私とだんなは1個ずつ、息子は2個、肉まんを蒸かして食べた。筍と椎茸がざくざく入ったしっかりした歯ごたえの肉まんで、なかなか悪くない。今日は一日、友人から借りていたニンテンドーDSのゲームをそろそろ返さなきゃなと真面目に取り組んでみたり、録りためたDVDを整理してみたり。

だんな特製 チャーシュー入りチャーハン
プーアル茶

ちょっと用事があるんだー、と、だんなはお出かけ。昼、チャーハンしようか?そしたらチャーシュー買ってくるし。で、夕御飯はどうしよう?……と、だんながいつにも増して何だか前向きだ。別に私の体調が良くないとかそういったことはカケラもない(急ぎの仕事とかしているわけでもない)のだけれど、昼も夜もだんながおさんどんしてくれることになってしまった。ありがとう。

千葉そごうの地下食料品売り場には美味しいチャーシューを売るお店があって、しかも値段もなかなか手頃ということで、何度か買ってきたことがある。だんなも今日そこで買い物してきたようで、
「もも肉のチャーシューの切り落としが、すごく安かったのでしたー!」
と、意気揚揚と帰ってきた。チャーハンだから切り落としが良くね?で、あまり脂っこくてもなって、もも肉の買ってきたー、と、帰宅するなり楽しそうにチャーシューを刻み始めた。いつものように、炒めた冬菜を混ぜた、卵と葱入りのチャーハンで、角切りチャーシューが嬉しい感じにごろごろと入っている。
朝にマグカップに淹れてたっぷり飲んでいたプーアル茶を昼も引き続き飲みつつ、チャーハンをぱくぱく。

チャーハンは塩加減が他の料理以上に難しい感じがする。塩気が足りないとなんとも物足りない感じがするし、かといって足していくとある瞬間から突然「しょっぱい」と感じるようになってしまうしで、「適度な塩加減」の幅がかなり狭いような気がする。たとえば和風味の煮物、炒め物あたりはその幅がある程度広かったりするのだけれど、ホワイトソースや吸い物、チャーハンあたりの塩加減は本当に難しいと思う。

今日のだんなのチャーハンはかなり完璧な塩加減で、家族も絶賛、だんなも絶賛。

だんなと息子特製 ミートボールスパゲッティ
ビール(ザ・プレミアム・モルツ〈黒〉)

苺 with 牛乳・コンデンスミルク

今日の夕御飯は、ミートボール入りのミートソーススパゲティ。
「僕が、僕が一緒に作りたい!」
と息子が宣言し、夕方になってからだんなと2人で台所で賑やかに料理し始めた。当初は"肉団子を丸めるところ"だけを手伝ってもらう想定だったらしいけれど、全部やりたい、色々手伝いたい!と息子のやる気がみなぎっていた模様で、玉ねぎなども一緒に刻んでいたらしい。
「泣けるー!」
「涙出てきたー!」
と、台所からやたらと騒がしい声が聞こえてくる。

肉団子の材料になんでパン粉を入れるのか、とか、ソースにワインを入れるときはちゃんと飛ばさないと酸っぱくなるよとか、半ば料理教室のようなノリで一緒にミートソースを作り上げていたようだった。肉団子の材料を練ってから丸めて、それを更に焼いてからソースに混ぜ込んでいくので、ミートソーススパゲティはかなり手間がかかる。息子はちゃんと戦力になっていたようで、頼もしかった。

……で、スープかサラダを私が添えようかなと思ったのだけれど、そういえばこれという材料も無くて断念。ミートボールたくさん出来たからスパゲティをがっつり食べましょうという夕御飯になった。せめてもと、食後に大粒の苺に牛乳と練乳を添えて。

こんがり良い具合に焼かれた肉団子がごろごろと入るミートソースは、甘さ控えめの大人っぽい味。ピンポン玉ほどのミートボールはどれも同じくらいの大きさに綺麗に丸まっていた。ひき肉とトマト、ワインと塩だけで作ったというミートソースはいつも通りに肉肉としていて、そしてすっかりお腹いっぱい。
さて、明日は根菜とか色々買ってこようかな。

1月15日 火曜日
何か緑のものを入れれば良かったと思いました、筑前煮。
あんころ餅
抹茶入り玄米茶

正月用に買った切り餅が、まだ若干。小豆を煮たのも、まだ若干。
「というわけで、あんころ餅食べますか?……今日は磯辺焼きにしとく?」
「あんこ餅ー!!」
息子のリクエストにより、あんころ餅決定。焼き餅に温めた自家製餡を添えて出した。

餅用に、一応きなこも買ってあるのだけれど、なかなかその出番が来ることもなく雑煮とあんころ餅と磯辺焼きで消費されつつある切り餅。おろし醤油とか添えて食べるのも美味しいんだよね。

ねぎとろ・イクラ
冷や奴
筑前煮
大根と油揚げの味噌汁
羽釜御飯

「なんか、筑前煮が食べたい」
という気分が無性に盛り上がってしまって、材料を買ってきた。聞けばだんなも大好物だそうで、でもまだ数えるほどしか作ったことのない料理(実家でもあまり出なかった……と思う)だから、何が入っているのか、今ひとつわからない。

先日だんなとスーパーをぷらぷらした時に
「筑前煮って、何が入ってた?筍と蓮根、にんじん、ごぼうあたりが入るよね」
「あと、椎茸とか?そうそう、こんにゃくも」
などと話しながら売り場をブラウン運動していた私たち。結局野菜売り場に「筑前煮用野菜パック」なるものが売られていて、その材料を見て確認したりしていた。そうそう、里芋も入るらしい。

そういうわけで、今日使ったのは鶏肉、筍、蓮根、にんじん、ごぼう、里芋、椎茸、こんにゃく。作ってみてから「あ、緑色のものがなんか足りない」と気がついた。彩りのためだけでも、さやえんどうあたりを加えるべきだったー……と思いつつ、具沢山の筑前煮を大皿に盛りつけた。味つけは濃口醤油と薄口醤油、酒と味醂と砂糖。いかにもな和風の味つけで、最近こういった味のものを恋しくなる頻度が増してきたような気がする。

あとは、半端に残っていたねぎとろとイクラ、簡単に冷や奴、大根多めの油揚げ入り味噌汁と、炊きたて御飯。

1月16日 水曜日
洋食屋さんのビーフカツ
「ミスタードーナツ」の
 エンゼルクリーム
 フレンチクルーラー
カフェオレ

「朝御飯が何もないので、何か買ってきてくださーい」
とだんなにお願いしたら、あまり品揃え良く無かったんだけど、と、ドーナツ買って帰ってきてくれた。で、私はあまり食べる機会がないエンゼルクリームやフレンチクルーラーを食べてみる。特にフレンチクルーラー系のものは自分ではあまり選ぶことがないので、新鮮な感じがした。

チョコレートコーティングのフレンチクルーラーだったのだけれど、中に詰まっていたのはなぜか抹茶クリーム。ホームページに案内がないのだけれど、新商品だったのか、何なのか。私は抹茶が好きなので、ちょっと得した気分だったりしながら、カフェオレたっぷり飲み干して外出の準備をした。

浅草 「ヨシカミ」にて
 ビーフカツセット \3000
 (サラダ・コーンスープ・ビーフカツ・ライス)
 赤ワイン(ハーフボトル) \1800

昨夜、友人から電話がかかってきて「一緒に合羽橋、行かない?」と。
「んでね、お昼にヨシカミ行ってみたいと思ってたんだけど、あそこ1人で行くのはちょっと勇気がなくて……」
とのことで、メインのお誘いは合羽橋とヨシカミどっちなんだろうと思いつつ(ヨシカミ?ヨシカミですか?)、喜んで御一緒することにした。ヨシカミ、すんごく久しぶりだ。浅草の本店にも、市川の支店にも行ったことがあるけれど、それでも5年ぶりとかそんな感じだと思う。浅草本店でハヤシライスを食べた記憶があるのだけれど、それは果たしていつ頃の事だっただろう。

「うますぎて申し訳けないス!」
というキャッチコピーと、どこかレトロな感じのコックさんのイラストが目印の老舗の洋食屋さんは、今でも変わらずたいそうな人気らしい。ランチの営業と同時にお店に行けばきっと座れるでしょう、と、開店の少し前に待ち合わせ。お店の前に到着すると、既に10人以上が行列していて、開店するやいなやすぐに満席になってしまった。

久しぶりに来たことだしと、ついつい気張ってしまって年始特別メニューとかいう期間限定メニューの「ビーフカツセット」3000円也を注文してしまった。サラダとスープ、ライスがセットになっていて、でも他の一品料理も1500円前後で、それにスープとライスをつければ+1000円という感じ。全体的に、値段はそう安くはないのだった。友人はポークカツを注文し、「せっかくですし」「車で来たわけでもないですし」と、ハーフサイズの赤ワイン1本貰ってちびちびと飲んだくれ。

ホワイトアスパラが上に1本乗ったサラダはレタスがベースで、パセリやトマトが飾られている。ドレッシングは玉ねぎ多めのフレンチドレッシング。案外とさっぱりとした味のコーンスープと、平皿に盛られたたっぷりめの御飯、そして刻みキャベツとポテトサラダが添えられたビーフカツには濃厚なドミグラスソースが添えられていた。箸で切れるほどの柔らかな牛肉で、サクサクの衣の食感がとても気持ち良かった。ソースをカツでぬぐうようにしながら食べつつ、どこか懐かしい感じのポテトサラダも平らげる。友人の皿にはにんじん、いんげん、コーンといういかにもな添え物が添えられていて、それも美味しそうだった。

ついお酒もいただいてしまって、上機嫌なままに午後は合羽橋散策。
「せりあさんは、何買うの?」
「うーん……別に、これという欲しいものないんだぁ……バターがあれば欲しいけど、くらいだけど、バター無いよね、きっと」
と、物欲ゼロでーす、みたいな顔で当初歩いていた割には、大変にあれこれ衝動買いしてしまった。壊れかけていたキッチンタイマーの新しいのを買い、かなりボロボロになっていた樹脂製ペナペナまな板の新しいのを買い、気になっていたけど買っていなかったOXOのミニサイズの計量カップを買い、玄関飾り用の水盤に浮かべる造花とミニつくばいのセットを買い、好みな感じのガラス製サラダボウルを買い、その名も「にんにく鍋」という名前がついていた、にんにくオイル焼き用の蓋つきの小さな鉄鍋を買い。

最後には、いつも立ち寄る本間商店で業務用カルピスバター(非発酵、450gで800円ちょい)を見つけてしまい、「きゃあああ、バター売ってたー!」と2包みお買いあげ。他の業務用食材を扱うお店では軒並バターは壊滅状態だったのだけれど、この商店だけはバターの在庫がそれなりにあった。残念ながらカルピス発酵バターは無かったけれど、四つ葉もあったし森永もあった。すごいな、頼もしいな本間商店。
しまったなぁ、最後に大変重いものを買ってしまったよ……と、荷物をなるべく小さくまとめて、それぞれの戦利品を抱えて友人と別れ帰ってきた。

気になっていたけど買わなかった(買えなかった)のは、「パーティープレート」と名のついた、すごく好みな形だったシンプルな白い楕円皿。楕円の形も深さも何もかも好みだったのだけれど、いかんせん巨大すぎた。「これはもう冷蔵庫の上くらいしか置き場所はありません」という巨大なサイズで、でも値段はたったの1000円。置ける場所があったら絶対買いたかった皿だった。

あとは、イタリアのメーカーが作ったのだという、一見赤い漆器、でも中身は陶器、という皿のシリーズ。渋い赤の発色も、それが少し剥げて覗ける黒の色合いも、パッと見はどこをどう見ても漆器なのに触ってみるとひんやりと冷たい陶器の手触り……という、面白い皿だった。漆器はなかなか怖くて気軽に触れない(し、食器洗浄機にもかけられない)けれど、陶器だったら他の皿と同様に扱えそう。その色合いも、皿の形も洗練されていてとても素敵だった。大皿の1枚でも欲しかったけれど、でも我が家の和食器は青系が多くて、取り皿などともどうにも相性が悪そうで諦めた。確か、その皿を見たのは陶庵やぶきたというお店。ちょっと洒落た器が手頃な価格で売られていて、いつも寄るお店の一つだ。ああ、でも本当に素敵な皿だった。ちょっと忘れられそうにない。

水菜と油揚げのサラダ
海老かき揚げ丼
なめこの味噌汁
ビール(ザ・プレミアム・モルツ〈黒〉)

合羽橋散策にはこれまで田原町の駅を起点に使っていたのだけれど、今日は浅草方面から入って浅草方面に戻ってきた。歩き疲れて、少し楽して帰りたいなと雷門近くからバスに乗って亀戸まで出て電車に乗ることに。バス停を目指すと、その前に天ぷら屋さん葵丸進があった。一度だけ天丼を食べに来たことがあるお店だ。店頭ではお土産用の天ぷらも売られていて、
「夕飯……天丼でもいいかなぁ……今から帰るともう6時を軽く過ぎちゃうし」
と、かき揚げ3個買って帰ることにした。天つゆも1パック160円で売られていて、それも1つ。

「つけて食べる用の天つゆですよね、丼に使ったら薄すぎますよね?」
と聞いてみたら
「丼にするんだったらね、ちょっと醤油と砂糖足せば良いですよ。簡単に仕度できるから、あると便利ですよぅ〜」
とのことだったので、これを使って丼つゆを作ってしまうことにした。

家に帰って、急ぎ夕飯の仕度。美味しそうななめこが八百屋さんに出ていたので、それを使ってなめこの味噌汁、あとは水菜と玉ねぎ、プチトマトを合わせたところに、オーブンでカリカリにした油揚げを混ぜて市販の胡麻味ドレッシングで和えたサラダを、買ってきたばかりのサラダボウルを急ぎ洗って盛りつけてみる。よくよく見ると大変に巨大だったかき揚げは、時間をかけてオーブンで温めた。こりゃ天丼だけでかなりお腹いっぱいになっちゃうな……と、あと一品増やすのは止めにした。

天ぷらは天丼でも良し、おかずとしてつつくでも良し、という想定だったのだけれど、息子が「天丼!天丼食べたい!」と天丼大絶賛の方向だったので、当初の予定通りに天丼で。天つゆには醤油と砂糖を大さじ2くらいずつ足して丼つゆっぽい味に調味した。大ぶりの海老がたくさん入った豪華なかき揚げで、使い慣れたどんぶりに盛りつけると、見知った器だけにかき揚げの迫力の大きさが際だった。直径もすごいし、厚みもすごい。野菜もたっぷり入ったかき揚げは、時間をかけて温めていたせいもあってか良い感じにサクサクとしていた。丼つゆは少しばかり薄めな感じがしたけれど、その分たっぷりめに御飯に染みさせて、皆でどんぶり飯をわっしわっしと食べた。

あまりのかき揚げの巨大さに息子がリタイアして、息子の残りを引き受けてくれただんなは大変に腹一杯になってしまったらしい。私も私の分だけを平らげて、大変に腹一杯になってしまったのだった。

1月17日 木曜日
あまりに寒くてクリームシチュー
「アンデルセン」のチェダーチーズパン
カップスープ(コーン)

店頭で試食販売していたチェダーチーズをトッピングしたフランスパンが美味しかったものだから、昨日はそれを買って帰ってきた。
今日はやたらと寒くて、
「寒い……寒い、寒いよ……なんか今日、寒い」
と洗濯籠を持って洗濯機に向かおうとする私に、息子が満面の笑みで飛びついてきて
「雪!雪積もってる!!」
と。ごくうっすらとではあったけれど、見やると家の屋根や車の上に雪が確かに積もっていた。どうりで寒いはずだ。

「雪合戦、できるかなぁ……雪で遊べるかなぁ……」
と、息子は明らかに浮き足立っている。明らかに雪合戦とかやりたがっている。残念ながら、雪を掴めるほどには積もっていなかったようだけれど、それでも「ちょっと早く出て、学校で遊ぶ!」と朝食後早々に息子は家を飛び出して行った。

角切りの大きなチェダーチーズがいくつも乗ったパンは大きなまま温めて、4等分して1切れずつ皆で食べた。基本的にはフランスパン生地のものより食パンの柔らかい生地の方が好きではあるのだけれど、時々ゴワッと固い皮のパンが恋しくなる。あまりの寒さにカップスープも用意したのだった。

水菜のサラダ
クリームシチュー
「アンデルセン」の長期熟成パン
アイスティー

昨日はすっかり遊び呆けてしまったので、今日は一日真面目にお仕事。

午後、気分転換ついでに今日の夕飯の食材の買い物に出て、凍えそうになった。乾いた冷たい風が震えるほど寒くて、
「焼き魚あたりにしようと思ったけど、無理無理無理……夕飯は煮込み料理か鍋じゃないと」
という気分に。これという美味しそうな魚がなかったこともあって、シチューの材料を買って帰ってきた。帆立や海老を入れた魚介のシチューも悪くないかもと思いつつ、結局はド定番のチキンクリームシチューに。あとはじゃがいも、玉ねぎ、人参、そして安売りされていたスナップえんどうも入れてみた。

残念ながらだんなは激ジョブで夕飯の時間には帰れずということで、シチューの他は昨日買ってきた食パンをスライスしたのと、簡単に用意した水菜のサラダでちょっと軽めに。
「買ったばかりのふわふわのパンがあるけど、白い御飯の方がいい?パンにする?」
と息子に聞いて「パン!」との返事を貰ったからパンにしたのだけれど、食卓についた息子が開口一番
「なんか、パンの御飯だと、"軽食"って感じだよねー」
とのたもうた。いや、パンが良いって言ったの君だから。君のリクエストだから。

そういえばこの冬初めてだった気がするクリームシチュー。いつも通りに市販のルーを使ったのだけれど、箱の表示通りに水入れて牛乳入れて作ったらちょっと濃いめの味になってしまったので、牛乳で少しだけ伸ばしてみたり。きぬさやよりも中の豆が圧倒的に大粒なスナップえんどうが思ったよりも良いアクセントになってくれて、その粒々コリコリした食感を楽しみながら煮えた肉やら芋やらを美味しくいただいた。

クリームシチューは、ベシャメルソースをブイヨンで伸ばしても作れるそうなので一度試してみたいと思いつつ、あのいかにもなルーの味がどうにも好き……というか、「家のクリームシチュー」を想像した時の味が市販のルーのシチューの味だったりするので、なかなか試す機会が訪れない。それこそ帆立と海老のシチューとか作る時に試してみても良いかもしれない。

ともかくも今シーズン初シチューは家族全員に好評で、息子も私も、そして8時半頃に帰宅しただんなも全員がシチューをお代わりして食べたのだった。しかし寒いね。

1月18日 金曜日
夕御飯に食べた、スズキのパイ包み焼き
フルーツグラノーラ with 牛乳

今日はすっかり朝寝坊。朝寝坊を抑止する重要な役割を担っているだんなは朝ジムでとうに家におらず、いつも通りに鳴った目覚まし時計を止めたは良いけど速攻二度寝に入った息子と、それを知りつつもなかなか起きられなかった私。30分くらい経ったところでようやく起きたものの、もう息子の登校時間は目前だった。

「……時間ないし、コーンフレークで良いですかね……牛乳たくさんあるし」
「うん、コーンフレークでいいよー」
ていうか、お母さん最近全然コーンフレーク出してくれないじゃん、僕かなり好きなんだよ?……と思わぬ横槍をいただいてしまいつつ、買い置きのフルーツグラノーラをざらざらとシリアルボウルに入れた。コーンフレーク、私も大好きなんだけど、あれは昼までお腹が保たないからと、最近は頻度が落ちる一方なのだった。

買い置きのフルーツグラノーラは、ココナツやマンゴー、パパイヤなどの入った南国味。寒いこの季節は、かぼちゃと小豆入りの冬バージョンが発売されているようだけれど、私は夏限定のトロピカル味のがすごく好きだ。

「CHEZ KEN」の
 スズキのパイ包み焼きと温野菜
 サーモンのマリネ
ロメインレタスのサラダ
チキンクリームシチュー
トースト
銀座カクテル(ピーチ)

今日もだんなは仕事が忙しくて帰れないそうで、でも家には昨日煮たシチューがまだ半分ほど残っている。
「シチューは足が早いし、今日帰って食べなきゃね」
と、息子の習い事終了後、デパ地下でお総菜買い足して帰ることにした。

揚げ物って感じじゃないし、洋風のお総菜が何か欲しいよね……と、眺め歩いて立ち止まったのが、千葉のフランス料理屋さん「CHEZ KEN (シェ・ケン)」のデリショップ。テリーヌやケーキ類をはじめ、前菜セットや肉料理、魚料理などメインディッシュになる料理も置いている。ラムチョップの香草焼きがとても美味しそうだったけれど、今日は「スズキのパイ包み焼き」が割引キャンペーン中だったようで、2切れ1000円ほどだった。これならシチューを添えるのも似合いそうだしこれにしましょうと、2切れ購入。にんじんといんげんの温野菜もついていて、別添でパイに添えるクリームソースの容器もついてきた。あとはサラダに添えられそうなサーモンのマリネも1パック。

ロメインレタスのサラダにサーモンのマリネを添えて、パイ包み焼きと添え野菜は温めて皿に盛る。ソースも耐熱容器に移してチンしてからパイにかけた。メインディッシュがけっこうなボリュームになったのでシチューは添える程度の分量にして、御飯ではなくトーストを添えた。7時に帰宅して15分ほどで用意した食卓は、買ってきたお総菜のおかげでかなりゴージャスな感じ。どうよ息子、今日は「軽食」って感じじゃないでしょうが。

あれこれ種類を買い置きしてある銀座カクテルも1つ飲もうかなと、冷蔵庫で冷えていたピーチ味のを開けてみた。このシリーズはどれもねっとりとした口当たりで甘さも強いのだけれど、フルーツ系のチューハイにありがちな香料臭さがほとんど感じられなくて、どれもとても好き。マンゴー、ストロベリー、グレープ、グレープフルーツあたりは特に時々恋しくなる。今回初めてピーチを飲んだけれど、これまたいかにもな駄菓子っぽい「桃臭さ」がなくて、爽やかな本物の桃の味が感じられた。ピーチも美味しいなー……。

大きなスズキの切り身をパイで包んだメインディッシュは、レンジとオーブンを使って温めたら良い感じにサクサクになった。肉厚の美味しいスズキで、添えられたクリームソースはサラサラとしたあっさり味。
このお店で売られているオードブルセット(1500円くらいだったと思う)も、どれも手抜きがない感じのもので、しっかり手がかけられたテリーヌなどと共に、デパ地下でお馴染みのチェーン総菜屋さんとは一線を画している感じがあってとても好き。まだケーキは試したことがないので、そのうち機会を見つけて買って来ようかなと思っている。

1月19日 土曜日
久しぶりの美味しいロールケーキ
「萬珍樓」の
 肉まん1/2個
 牛肉まん
麦茶

昨日デパ地下を歩いていたら、「横浜中華街フェア」なる特設ブースが出来ていた。あまり聞き慣れないお店の焼売や餃子が並んでいたりもしたのだけれど、その一角の冷蔵ケースには見知った店名の冷蔵肉まんがどっさりと。
「……あ、萬珍樓だ。翠華のもある……」
思わず立ち止まってケースの中をじーっと見ていたら、一緒に歩いていた息子も
「わ!いろんな肉まんがたくさん!!」
と歓声を挙げた。そのまま何種類か肉まんを見繕い、賞味期限も確認して月曜火曜に食べても大丈夫そうなものと、翌日くらいには食べた方が良いものと、買ってきた。

今日食べたのは、「萬珍樓」の大きな肉まんと、2まわりほど小さな牛肉まん。肉まんも牛肉まんもそれぞれ2個セットだったので、肉まん1個は息子にやり、私とだんなは半分こ。代わりに牛肉まんは1個ずつもらった。

割と皮が厚めの、そしてその皮はふわふわと好みな感じに柔らかな肉まん。具はシンプルに肉と玉ねぎのみといった風で、椎茸や筍がざくざく、といった感じのものではなかった。椎茸や筍などが入っているのも嫌いではないのだけれど、玉ねぎの甘さがしっかり感じられる肉まんの方が好みなので、とても好きなタイプの肉まんだ。値段さえ気にしなければ(1個400円ほど……)何度も買いたい味ではあったのだけれど、値段を考えると「551蓬莱」の豚まんが無性に恋しくなってしまう。1個140円で美味しい肉まんというのは、ありそうでそう見つからないものだ。

牛肉まんは、オイスターソースを使っていると思われる醤油だれの味が強いもので、肉まんとは違った方向に濃厚なもの。こちらは椎茸の存在感が感じられる、肉の形もしっかり残ったものだった。

「吉野家」の
 牛丼(並)
冷茶

だんなは午後に外出の用事があるそうで、「その前に何か食べて行きたい……」と居間や台所をうろうろ。
「……吉野家で牛丼を買ってくるというのはどうだろう」
と提案したら、「それだー!」と、すぐに腰を上げて買いに行ってくれた。私と息子は並盛、だんなは特盛。半熟卵も添えたかったけれど、それは家で用意できそうだしと、卵の準備をしてだんなの帰りを待っていた。

で、自家製温泉卵を落としつつ、牛丼のお昼御飯。いわゆる「牛丼」の味(=すき焼きの味……みたいな)を想像すると明らかに「なんか違う」という味の吉野家の牛丼だけれど、「吉野家の味は青春の味」のだんなと一緒に何度も食べているうちにすっかり好きになってしまった。いつのまにか欠かせなくなった紅生姜も盛大に添えつつ、もぐもぐ。

「LE PATISSIER Yokoyama」の
 ロールケーキ
カフェオレ

牛丼を食べて出かけていっただんな、目的地が谷津方面だと聞いたので、
「だったら帰りにヨコヤマでロールケーキ買ってきてくださーい」
とお願いしてみた。

LE PATISSIER Yokoyama (ル・パティシエ ヨコヤマ)のケーキはすんごく美味しい。名物のシュークリーム(岩シュー)も美味しいけれど、私はどちらかというとロールケーキの方が好き。一度、誕生日祝いにホールのショートケーキを買ったことがあるのだけれど、それも素敵に美味しかった。惜しみなくバターを使った感のある焼き菓子とか、クリームの風味がとても良い生ケーキとか、何を食べてもちゃんと美味しい。洗練された外見のケーキ類は、でもどこか暖かみも感じられるし値段も手頃。2年ほど前に2号店が京成大久保駅近くにできて、ますます繁盛しているらしい。

「残念ながら、ホールのロールケーキは売り切れだった……でも、カットされてたのは残ってたから、買ってきたよ」
と、おやつ時に帰ってきただんなの手には、カットタイプのロールケーキと「半熟チーズケーキ」、それと「谷津干潟の卵」が。「卵」は明日食べることにして、ロールケーキと一口サイズのチーズケーキをおやつに食べた。

"の"の字に巻かれたケーキ、中に巻かれたクリームの量は「もう少し、心持ち多い方が好みかも」といった感じなのだけれど、でも周囲にたっぷりクリームが塗られているので囓ると実にちょうど良い感じ。ふわふわのスポンジにクリームだけ、というシンプルな構成のロールケーキは相変わらずの美味しさだった。しっとりとした口当たりの半熟チーズケーキも濃厚でとても好きな味。

用事がないとなかなか出向くことのない、谷津にある小さなケーキ屋さんなのだけれど、本当に美味しくて大好きなお店。
息子の誕生日にでも(あ、私の誕生日でも良いのか)、また予約してホールケーキを買おうかな。

千葉 「うおや一丁」にて
 めひかりの唐揚 \504
 だし巻き玉子 \399
 刺身5点盛り \1344
 チーズ春巻 \399
 かに味噌甲羅焼き \714
 あじ味噌たたき \504
 仕上げらーめん \399
 ねぎとろ軍艦寿司 2×\189
 とろたく巻き \609
 かに汁 \399
 生ビール(中) 2×\473
 焼酎(屋久島) \630
 焼酎(黒甕) 2×\473
 焼酎(黒一刻) \473
 ぶどうジュース \294

息子の音楽教室、毎年3月が発表会だったのだけれど、今年は2月半ばに発表会とのこと。そろそろ発表会のための特別練習を始めなければいけないということで、今日と明日、教室に行かなければいけないことになっている。来週も再来週も、週末はなかなか忙しいことになりそうだ。

今日の練習は午後6時からという遅めの時間帯だったので、それが終わってからだんなと落ち合って皆で一緒に夕御飯を食べて帰ることになった。お正月あたりに千葉をぷらぷらしていて、うおや一丁がいつの間にかオープンしていたのを知ったので、今日はここに行ってみることに。

北海道の海鮮居酒屋の「うおや一丁」、都内では銀座とか新宿あたりで何度か入ったことがあるけれど、お刺身8点盛りの舟盛りが1980円だったりして、私の中では「舟盛りが恋しくなったら、うおや一丁」という感覚が少なからずあったりする。新宿も銀座も微妙に不便な場所にあるのでなかなか足を向けられず、千葉駅近くにオープンしたのは本当に嬉しいことだったりした。

一足先にお店に入って私たちを待っていただんなの前には、早速にだし巻き玉子と、あとはめひかりの唐揚げが。小さなイワシのような、シシャモのような小魚のめひかり、体長はまさにシシャモと変わらないほどに思えたけれど、丸々と太っていて小骨は少なく、淡泊だけれど味のある身が美味しかった。急ぎビールを注文して、揚げたての魚をパリパリつまみながらメニューの相談。

「ああ……舟盛り……♪」
「いや、でも、さすがに多くありませんか奥さん。8点盛りだと」
「……そうだよね、そっちの5点盛りくらいでちょうど良さそうだよね」
「5点だと舟じゃなくなっちゃうけどね」
「うん、舟じゃなくていい……」
ごにょごにょと舟だ舟じゃないと話し合って、今日は5点盛りを食べることにした。ヒモつきの帆立、ブリ、マグロ(中トロ、大トロ)、アジ、タイの盛り合わせで、それぞれ3〜4切れの盛り、各1切れが異様に分厚い。大トロは少しばかりスジっぽかったけれど、とろけるような中トロとブリは最高だった。アジもぷりぷり。

そうそう、こういうのが食べたかったのよねと、息子のためにチーズ春巻やねぎとろ軍艦、「仕上げらーめん」なども注文しつつ、大人たちは「かに味噌甲羅焼き」とか「あじ味噌たたき」などの魚介尽くし。卓上で炙って食べる甲羅焼きは、蟹の甲羅に刻み葱と蟹の身、味噌をこんもり盛ったものだった。ついついお酒も進んでしまって、最後にとろたく巻き(ねぎとろと沢庵の巻き寿司)と蟹汁で締める頃にはすっかり良い気分に。

「冬はさ、飲んで帰る時気持ちいいよねー。夏は酔って外に出て"なんじゃこの蒸し暑さは!"ってなるけどねー」
酔ってると冷たい風が気持ちいーよねー……と、駅への道中、少しばかりフラフラとしながら帰宅。今度は「炙りもの盛り合わせ」(ほたるいか・鮭とば・うるめいわし・えいひれの盛り合わせ、だそうで)とか食べたいところ。

1月20日 日曜日
久しぶりに「家焼き餃子」
「ほんのり屋」の
 鮭まぶしおにぎり
 銀杏入り舞茸おにぎり
抹茶入り玄米茶

昨夜、半ば酔っぱらいながら帰宅しつつ、
「……朝御飯、どうしよう」
という話に。千葉駅構内におにぎり屋さん「ほんのり屋」があったので
「……おにぎりはどうだろう」
「……おにぎり、良い。すっごく、良い」
という話になって、おにぎりを1人2個ずつ買ってきたのだった。

私は、鮭まぶしおにぎりと、銀杏を混ぜこんだ舞茸おにぎり。今日は私が一番の朝寝坊で、だんなに「……9時過ぎましたよ、奥さん」と起こされてしまった。本当に冬はなかなか起きられなくてよろしくない。時間をすごく無駄にしている自覚はあるのに、でも布団から抜け出せない。

だんながお茶を淹れてくれているのをボーッと眺めつつ、だんながおにぎりを温めてくれているのをこれまたボーッと眺めつつ、私はとりあえず皿だけテーブルに並べてみたり。鮭まぶしおにぎりは何度か食べたことがある気がするのだけれど、期間限定品らしい舞茸おにぎりは今日が初めて。銀杏が思いの外たくさん混ぜ込まれていて、コリコリした食感が楽しかった。

チキンドリアもどき
アイスティー(アールグレイ)

昨日に続き、今日も息子の音楽教室。行く前に何か食べていかなくちゃと、鍋底に実に半端な量残っていたクリームシチューの残りを、だんな発案でドリアにすることにした。

「何?シチュー少しだけ残ってたの?じゃあ、御飯にかけるか混ぜるかして、ドリアにすれば良いじゃん、チーズ散らして」
と、朝食後に発案いただいたので、ならばとさささっと15分くらいで作ってみる。シチューに塩を足して、軽く煮詰めてからチンした冷蔵御飯を混ぜ、耐熱容器に移し替えてチーズとパン粉を散らしてオーブンで焼いただけ。手持ちのチーズはどれもこれもが半端な量で、ピザ用チーズとパンに乗せて焼く用のスライスチーズ、それでも足りずにレッドチェダーを皮剥き器でスライスして散らしてみた。その上からパン粉をふって、更に粉チーズもかけてオーブンに。

こちらを見ると、「ドリア」の起源は

1925年に横浜にあるホテルニューグランドのフランス料理長として来日したスイス人のサリー・ワイルが、ライスに小エビのクリーム煮をのせてベシャメルソースをかけ、オーブンで焼き上げたものが現在のドリアの始まりである。

といったところにあるようだけれど、このあたりのレシピを見ると、"チーズonホワイトソースonケチャップ味のチキンライス"という形になっている。私は"チーズonホワイトソースon塩味のピラフ"がイメージするドリアだけれど、だんな曰く「いや、ホワイトソースとピラフが混ざっていても良いんじゃない?普通にアリでしょ」なのだそうで、調べているうちに「ま、美味しければ何でも良いけど」という気分になってきてしまうグダグダな私だった。

ていうか、「ドリア一族」なんて一族が存在していた事に驚き。
なんと美味しそうな名前だ……と思ってしまうけれど、自分の一族の名が後々まで残って「チキンをトッピングしたセリアをチキンセリアと呼ぶ」なんて言われた日には、頼むから止めてくれと言いたくなりそうな気もする。

もやしのナムル
チャーシュー盛り合わせ
焼き餃子
牛肉とわかめの韓国風スープ
羽釜御飯
ビール(琥珀ヱビス)

音楽教室に行って、帰りがけに夕飯の材料の買い物を。

「焼き餃子はどう?したら俺、仕込みするしー」
とだんなから言われていて、
「というわけだけど、夕飯は餃子でどう?」
と息子に聞けば
「焼き餃子だったら、思いっきり食べるよ?」
と返され、今晩は餃子に決定。駅ビルでひき肉買って皮買って白菜買って、その他諸々手頃な値段の野菜や肉を買っていたら大きな手提げ2つ分になってしまったので息子と手分けして抱えながら帰ってきた。普通に2〜3kgの荷物を運ぶ手伝いができるようになった息子、大変に戦力になってくれる。

帰宅して夕方、「スキーにまた行きたいね」という話になって、最初は地味めに「ガーラ湯沢日帰りでどうよ」と調べていたのだけれど、いつの間にか話が壮大になってしまって「寝台列車で東北に行くのはどうよ」という話に。車中1泊、現地1泊のツアーが思ったよりも手頃な値段で出ていて、思わずそれに申し込んでしまったのだった。

寝台列車は、私にとってはとても懐かしい乗り物だ。
東北新幹線が開通するまでは、母の郷里の角館に行くのはもっぱら寝台列車を使うことばかりで、幼い時は母と一緒にA寝台の下段に添い寝だったし、その後はB寝台を1人で使ったりも。A寝台の下段だと大きな窓がすぐ脇にあって、冬の時期には目が覚めると窓の外が一面の雪景色になっているのがとても感動的だった。夜遅く、上野駅から寝台列車が発車するあの独特なわくわく感は、新幹線ではなかなか味わえないものだと思う。

……で、私はもとより息子もわくわくするのも当然ながら、実は一番わくわくしていたのはだんな(=寝台列車未体験)だったのであるらしい。
「楽しみだね、寝台列車。私も久しぶりだから、すんごく楽しみ」
と予約後に話していたら
「俺もう、トイレのカレンダーにスキーの予定書きこんできたもんねー」
と、予約してからまだ10分も経ってないというのに、そんなことを言っているのだった。ともかく、楽しみ。「カシオペア」などのホテルじみたものじゃない、昔ながらの寝台列車が未だ走っているということに(スキー期間中の臨時列車であるらしいけど)驚きだ。

そんなこんなで、当初の予定から少しばかり過ぎた頃から夕飯の仕度を開始。私がもたもたと「乗る電車のB寝台って、2段のやつなのかなー3段のやつなのかなー3段は3段でけっこう楽しいんだけどなー」などとパソコンから剥がれられずにいるうちに、だんながいつの間にかさささっともやしのナムルとワカメのスープの準備を終えていて、淡々と白菜の葉を剥がしている。結局私はちまちまと調理器具の片付けなどをしつつ、餃子包みの段階で初めて戦力らしい戦力になったのだった。

今日は息子も一緒に包む。
まだまだ器用にとはいかないものの、「そのうち君、餃子30個とか40個とか食べるようにきっとなるんだから、そうなったら包むの手伝ってね」と告げたら
「じゃあ、今から練習するー」
と、一緒にテーブルについて包み始めた。具を乗せたら2つに折って"片側だけ"にヒダを寄せる、というのがどうにも難しいようだけれど、それはもう個数をこなすしかないということで、頑張っていただく。餃子が上手に作れる男は、きっとポイント高いと思うぞー。何しろお母さんは、料理ができるお父さんにメロメロなのだから。

餃子は「肉料理」という感覚があるけれど、実のところ、ひき肉の分量以上に野菜が入っている。今日の餃子は、ひき肉400gに対して、大きな白菜が1/4玉分(普通のサイズの白菜だったらきっと1/2玉分ほど)。フードカッターで細かく刻んで塩して、染み出た水分をこれでもかと絞ってからひき肉と混ぜていく。これでもかと絞った状態の白菜で、ひき肉以上の分量があるので、「肉を食べている」という感覚よりも「肉汁たっぷりの野菜を食べている」という感覚に近いかもしれない。野菜が多いほど甘味や旨味も増すような気がするし、お腹はいっぱいになってもあまり胃にもたれないと思う。

今日出来た餃子は70個。息子もたいそう食べたのだけれど、さすがに全部は食べきれなくて、焼いた56個を平らげて、残りは冷凍庫にしまっておいた。今日もだんながスキレットで次々焼いてくれた餃子は、今日は少々焼き色強め。でも「焦げて苦い」というほどでもなくて、カリカリに焼けた皮を堪能しながら私もかなりな量食べてしまった。餃子は……後でお腹の中で膨れるんだよね……。