食欲魔人日記 09年04月 第3週
4月13日 月曜日
人参が素晴らしく美味しかったのでした
ナイススティック
カフェオレ

「朝御飯買ってきたー」
と、昨日豚バラ肉買いがてら、他のものもあれこれ買い足してきただんな、手にはヤマザキのナイススティックも持っていた。1人1本。

「元祖ミルクフランス」というか、そもそもフランスパンじゃないからミルクフランスとは関係ないじゃないかといった風の、かなり昔からある、長く細いコッペパンのミルクサンド。パン屋さんの「ミルクフランス」に比べると、当然ながら安っぽ〜い味なのだけれど、その安っぽさが美味しかったりする。時々食べたくなることがあるけれど、母滞在中は母がこの手のもの(=コンビニで買えるような大手メーカーのパン)を毛嫌いしているから、見ることがなかった。

しまったわ、果物がなくなってしまったわ、と思いつつ、今日の朝御飯はパンとコーヒーで。また苺でも買ってくることにしよう。

グリーンリーフのサラダ
牛肉とじゃがいものワイン煮
人参のグラッセ
コーンスープ(インスタント)
羽釜御飯
麦茶
一人でも買い物に行ける目処は立ったのだけれど、今回、もしものためにと保険のために「三越くらしの御用達便」なるものを使ってみることにした。1ヶ月はお試し期間ということで、通常1回210円の配送料が無料になるとのこと。三越のデパ地下で扱う総菜類や菓子類をはじめ、野菜や肉などの生鮮品は「大地を守る会」のものが届くのだそうだ。「大地〜」は息子が乳児の頃、一時期利用していた。

「大地〜」の野菜は、時々びっくりするほど虫がついているものもあったけれど基本的には悪くなかったし、根菜類は特に美味しかった。ただ、冬場になると、届く野菜が本当に根菜だらけになり、特に大根と蓮根が立て続けに届くのに辟易してしまい、それが一番の理由になって結局止めてしまった記憶がある。無農薬減農薬は嬉しいけれど、その分どうしても割高にはなるし。

そんなことを思い出しつつ資料を取り寄せ、とりあえず6〜7種類の野菜と果物が入って1400円というSサイズ野菜セットを貰ってみることにした。野菜は旬のもので、何が届くかは当日になるまでわからない。……で、
・このエリアは配送が月曜とのこと。週明けすぐに野菜が届くことになり、これでは週末の買い物計画が立てづらい……
・三越関係の品が半分はあるかと期待したけど、取り扱い商品の1/5ほどでしかなかった。残り4/5は「大地〜」のもの
という感じで、期待していたほどに使い勝手はよろしくないことがわかった。もっと色々、いかにもデパ地下っぽい総菜が買えると重宝するのになと期待したのだけれど、そうでもないんだな……。

ともあれ、美味しかったら続ければ良いしと期待しつつ、今日届いたセットの内容は
人参3本、蓮根1節、グリーンリーフ1株、土佐ぶんたん1個、ニラ1束、小松菜1束、ブラウンマッシュルーム1パック
というところ。

「蓮根来た、蓮根来たよ……」
と、10年くらい前に必死に蓮根を食べ続けた事をほんのり思い出してしまいつつ、今回は1節なのでどうにでもなるかなと前向きに調理することにした。
せっかくの減農薬ぶんたんは、ちょっと手間かけて皮を砂糖煮にしてみようかと。

週末に買った薄切り牛肉があるので、今日はそれを届いたマッシュルーム、手持ちのじゃがいもと一緒にワイン煮にすることにした。赤ワインと水を合わせてケチャップ少量と蜂蜜少量を加えて火にかけ、沸騰したらじゃがいもを投入。別フライパンで塩して炒めた牛肉とマッシュルームも加えたらじゃがいもが柔らかくなるまで中火で煮込む。人参は隣のコンロでコンソメとひとかけのバター、少量の砂糖で煮てグラッセにしておいた。冷蔵庫に残っていたパック入りのコーンスープと、玉ねぎとプチトマトを入れたグリーンリーフのサラダも添えて夕飯のできあがり。ワイン煮は御飯と共に一皿盛りにしてしまい、御飯の上にはフライドオニオンをひとつまみ乗せた。

「ああ、そうだよ、人参が美味しかったんだよね……」
あの時は、まだ結婚して(=料理をするようになって)数年だったし、献立を考えるのが大変だったんだよね……と思い出しつつ、しっかりと濃い味の人参を味わって食べた。ワイン煮に入れたマッシュルームの味もちゃんと感じられたし、やっぱりここの野菜は美味しいかも。

今は料理すれば息子もだんなも(だんなはお弁当でだとしても)食べてくれるし、このくらいの野菜の量なら良い具合に消費していけるかも。扱う種類が少ないとはいえ、毎週の野菜と一緒に「陳健一の貝柱焼売」なんてのも買えたりするのは魅力的ではあるし、とりあえずお試し期間一杯は試し続けてみようと思う。……で、来週も蓮根が届いちゃったらちょっと考えようと思う。

4月14日 火曜日
簡単に作った割に大成功なチヂミ風の玉子焼き
「marond」のカスタードブレッド
目玉焼き
グリーンリーフのサラダ
カフェオレ
文旦

今日はなんだか「ちゃんとした朝御飯」なものが恋しい気分だったので、目玉焼き焼いてサラダも用意して、デザートに文旦も。
多分、昨日あれこれ美味しい野菜が届いたものだからやる気に満ちあふれてしまっているのだと思う。ちぎったグリーンリーフはオニオンスライスとスプラウト(鰹のたたきの時の残り)と和えて、文旦も皮が綺麗に4等分になるようにナイフを入れ、皮を取り置いた。

先日カレーパンと一緒に買ってきた「カスタードブレッド」という名前の小さめの食パンは、デニッシュ生地の濃厚なもの。普通の食パンの1/3ほどの断面積しかないので、厚めに切って軽くトーストして、楕円皿に盛った卵とサラダの横に乗せる。

文旦は、ジャムにしてもあまり消費しそうにないしなと、果肉を普通に食べた後、皮はグラニュー糖をまぶしたオレンジピール(オレンジの皮の砂糖煮)の文旦版にしてみることに。苦みの強い皮だろうしと念には念を入れてじっくり仕込むことにして、今日は白いところを落とした皮を3回茹でこぼして水にさらすところまで。今日明日一杯、水を変えつつ冷水につけ続け、木曜日に砂糖に漬け込み、金曜に煮ることにした。

今回初めて文旦ピールの作り方を検索した。皮の使い方が、「とにかく白いところは全部とって、表皮を使う」「逆に、表皮は薄く削いで捨て、中の白い部分のみ使う」「果肉を取った後の表皮と白い部分全部使う」と、大変に色々。白い部分だけ使うというのも色合いが綺麗で食感も良いのだそうだけど、私はあの白い部分の強い苦みがあまり得意ではないので、香りをメインに楽しめれば良いかなと、「とにかく白いところは全部とって〜」を選択してみた。目指すところは、チョコでコーティングしてチョコ屋さんで売るのが似合いそうな感じの文旦ピール。

で、3回茹でこぼしたその茹で汁は、お風呂に入れてみた。柚子湯っぽい香りが漂ってくれれば幸い、でも文旦1個ではたいして香らないかなー。

蓮根と豚ヒレ肉の中華煮込み
ニラと新玉ねぎの玉子焼き
小松菜と豆腐のとろみスープ
羽釜御飯
麦茶

「……そうなんだよ、蓮根がなー……」
と、昨日の私の日記を読んで苦笑していただんな。人参も美味しかったし、今朝の野菜もやっぱり美味しかったし、品が悪くないのは間違いないと思うけれど、でも私もだんなも、"大地を守る会"と"蓮根"の2つの単語が揃うと、苦笑いするしかないというほどにちょっとしたトラウマになっている。酢漬けの蓮根もそう大量に食べたいものではないし、あとは筑前煮とかきんぴらとか天ぷらとか挟み揚げとか……いずれにせよなかなか「食事のメイン」にはなりにくい食材だ。

でも届いてしまった1節の蓮根、今回は豚ヒレ肉と一緒に中華煮込みにしてみることにした。参考にしたのは、もう何年も前の『dancyu』に載っていた崎陽軒の「 牛すじとれんこんの柔らか煮」というレシピ。調味料を見ていたら、豚肉でも普通に似合うのではないかなと思って、買い置きの豚ヒレ肉のブロックを切って調理してみることにした。

豚肉は醤油と砂糖、おろしにんにく、おろし生姜、ローリエ、クローブ、八角、シナモンを入れた湯で気長に煮込む(レシピでは圧力鍋を使うことになっていた)。途中で一口大に切った蓮根を加えて15分煮たら、塩とオイスターソース、追加の醤油を加えて更に15分。煮汁がおおむねなくなったらできあがり……という感じ。

蓮根を加えたところで、ほどなく蓮根が肉もろとも黒く色づいてきてしまい、肉を煮るために鋳鉄鍋を使っていたから「あれ、蓮根って鉄鍋で調理したらいけなかったんだっけ!?」とたいそう焦った。……ら、やっぱりそうだったらしい。蓮根に豊富に含まれるタンニンは鉄と結合して「タンニン鉄」になってしまうのだそうだ。
一応酢水に漬けてから調理してはいたのだけれどそれでは充分ではなかったらしく、味はともかく見かけはがっかりな煮物になってしまった。くそう、蓮根め……次は濃いめの酢水に漬けて、そして鉄鍋は使わずに、綺麗に煮てやるからな……(←多分また届くだろうなと思ってる……)。

あとは、みじん切りにした小松菜と豆腐の入った中華風の少しとろみのあるスープと、玉子焼き。チヂミほど本格的でなく、卵液に刻んだ新玉ねぎとニラを混ぜ、胡麻油をひいたフライパンに流し入れてパンケーキ状に丸く焼いただけの玉子焼きを用意したところ、これが思いのほか上手くできた。

ちょこちょこと台所を見に来て皿を出したりするのを手伝ってくれていた息子。
「あー、肉じゃがみたいなの作ってる!……肉じゃが、じゃ、ない……蓮根?これ蓮根?」
「こっちはお好み焼き?お好み焼きみたいな匂いがする!……え?ニラ……?」
鍋を2つ覗いてそれぞれにショックを受けてしまったらしく、ニラも嫌いじゃないけど、蓮根だって食べられるけど、でも肉じゃがじゃないしお好み焼きでもないんだ……としょんぼりしていたので、ちょっと申し訳ない気持ちになった。お好み焼きなー……お好み焼きは、ちょっと私一人で作れる自信がないなぁ……そのうち週末にでも父ちゃんと作りますか。

4月15日 水曜日
新宿まで、今日は片松葉杖で
「聘珍樓」の叉焼包
アイスウーロン茶

冷蔵庫内に、母が買って置いていってくれた「聘珍樓」の叉焼包が1袋。今日はそれを蒸かして食べることにした。

ここ数日は、「暖かい」を通り越して「暑い」と感じるほどの陽気続き。ほんのわずか残っていた桜の花びらもこの週末からの暖かさであっという間に葉桜になっていった。そろそろアイスティーのシーズンだわねと思いつつ水だしのお茶はまだ用意してなかったので、ウーロン茶を淹れて氷を詰めたピッチャーに注ぎ入れ、急ぎアイスの中国茶に。

手元にあるのを淹れちゃえとペニンシュラブティックのお高い茶葉を使ってしまったのだけれど、それだけに素晴らしく香りの良いアイスティーができてしまった。もったいないので何煎もお湯を継ぎ足し継ぎ足し、ピッチャーを満たしてから冷蔵庫に移しておく。とりあえずアイスプーアル茶を用意しておこう。

新宿 「RISOTTO & Co.」にて
 チキンとコーンのイタリア米リゾットセット
 (サラダ・アイスティー)
 イチゴのタルト

今日は新宿で仕事の打ち合わせ。
松葉杖を2本抱えていたのでは身動きも取れないし、もう仰々しいような感じもするしで、万が一の支えがあれば良いやと1本だけ持って行くことにした。靴も、ギプス用のサンダルを履き続けるのはなと、ウォーキングシューズを履いてしまうことに。まだ若干むくんでいるのか左足は少々きついし、傷のところに微妙に靴が当たるしでまだ問題は残るものの、でもかなりまともな格好で出かけることができた。靴下だけでは心許ないというのがよくわかったので(かといって包帯巻いたりするのも大袈裟で嫌だ)、明日100円ショップで足首用のサポーターでも見て来ようかなと思う。

御飯でも食べながらということで、東口を出てすぐのところにあるRISOTTO & Co.でお昼御飯をゴチになった。日本米、カルフォルニア米、イタリア米それぞれを使ったリゾットがあるリゾット専門店で、サラダとドリンクのセットメニューもある。ここはやっぱりイタリア米でしょうと、鶏肉とコーンの入ったチーズ風味のリゾットにしてみた。ほっこりと、でも適度に芯の残った炊き具合で良い感じ。

食後、そのまま打ち合わせもしちゃいましょうと、お茶のお代わりとデザートの苺タルトも注文して、それをつまみつつ仕事の話。相手は大学時代の先輩なので打ち合わせといっても気楽なもので、
「そりゃ無理です」
「そりゃ酷いです」
と軽口叩きながら「では続きはメールで」と、結局ただの昼食会のような感じで打ち合わせは終了した。苺がどっさり乗ったカスタードクリームの詰まったタルトがボリュームたっぷり、お腹いっぱいになってしまいつつ帰宅。

稲毛 「串じまん」にて
 おつかれさまセット 2×\1050
 串コース5種類 \735
 串焼き(つくね) 2×\168
 串焼き(白レバー) 2×\189
 串焼き(もも) 5×\136
 串焼き(皮) 3×\136
 串焼き(チーズ焼き) 11×\189
 牛もものたたき \580
 豚しゃぶサラダ \577
 えびせん \336
 どーんと鶏もも一枚揚 \819
 揚げだし豆腐 \441
 特製煮込み \504
 ねぎとろガーリックトースト \661
 お茶漬け \420
 焼おにぎり 2×\136
 ビールとか焼酎ロックとか日本酒とか
たいそう色々食べました〜。

買い置きの肉も多少あるし、野菜もけっこうあるし、デパ地下の総菜気分でもなくて何も買わずに帰ってきた。帰ったら帰ったでやることが色々あって、「さて、夕飯どうしましょう……」と考えているところで友人から電話。
「足の具合はどう?良かったら夕食御一緒しない?」
と嬉しい誘いがあって、しかもこちらまでやってきてくれた。友人一家と私と息子で、さてどこに行こうと考えて、結局安くて美味しい地元の焼き鳥屋さん「串じまん」に。

大人が3人いるとあれこれ頼めるもので、このところご無沙汰していた「鶏もも一枚揚げ」からサラダや煮込みや豆腐料理におつまみあれこれ、焼き鳥もしっかりたっぷりいただくことができた。

「おつかれさまセット」についてくる串焼き5本、今日はぼんぢり、しそ巻き、つくね、ハツ、ねぎまという組み合わせ。ここしばらくずっとねぎまではなくアスパラ巻きだったりしたので「おお、別のが来た」となんだか新鮮な気分だった。どうも「ぼんぢり、しそ巻き、つくね、ハツ」が固定で最後の1本が色々らしく、基本はアスパラ巻き、時によって豚ハラミだったりねぎまだったりという感じ。何が出てきても大嫌いというものはないので(しそは苦手だけれど、梅味噌つけて食べるしそ巻きはけっこう好き)、最近は「この5本串って何が出ますか?」といちいち聞かないようになってしまった。

最近また食べるものの種類も量も幅を広げつつある息子は、お気に入りの「チーズ焼き」を5〜6本も食べまくっていた。鶏ももの焼き鳥に溶けるチーズを乗せたそれがそんなに美味しいのかしらねと大人たちも追加注文して1人1串食べてみたところ、パラリとかけられた胡椒が効いていてチーズたっぷり、確かにグラタンのようでとても美味しい。

うっかりメニューに「醸し人九平次」が載っているのを友人が見つけてしまい、
「由紀さん、九平次あるよ九平次」
「わ!飲もう!それ飲もう!」
と、芋焼酎のロックを飲み干したその次に冷やで友人と日本酒1合を半分こ。先日のホテルランチで"九平次美味しいよ"と皆で飲んで以来、日本酒があまり得意でない友人も「これは美味しい!これは飲める!」とお気に入りになった日本酒だ。普通の大吟醸でも充分美味しい(と言っては大変に失礼だけれども……)、米の香りと甘味がしっかり漂うのにどこかフルーティーな感じのする、あか抜けた風味の日本酒だ。辛さは感じず、でも甘ったるいわけではなく、女っぽいようでいてなんかこう、若武者のような。私の好きな方向の味とは違うはずなのに、九平次はすごく好きなお酒だ。ネーミングとかパッケージなんかもいちいちセンスが良いところも素晴らしい。

……と、日記書きつつお酒の味を思い返していたら、「ほぼ日刊イトイ新聞」内の記事「タモリ先生の午後2009」に出てきた、酒を女に例える話を思い出してしまった。タモリが福山雅治とリリー・フランキーの3人で飲んでいたら、福山雅治が「オレはソムリエが気に入らない、森のシダクサの匂いだとかなんとか、例えがしゃらくせえんですよ」と言い出す、という。で、その3人でウイスキーを女に例えながら飲んだんだ……というお話。

話は戻って、少し遅めの夕御飯でしっかり大量にお酒もいただいてしまって、すっかりご機嫌で帰ってきた。コンビニに寄り道してアイス買って、家で猫愛でつつハーゲンダッツのバーをもぐもぐ。
友人の娘さんが
「子猫さんじゃない!」
と、巨大化したりゃんりゃんに脅えて後ずさっていたけれど、このところめっきりお客さんへの愛想が良くなってきた我が家の猫たち。

かすみさんも、ついこの間までは「ツンデレ」にも至らない「ツンツレ」とでも言うべき(どころか「ツンばっかりでデレがないよ!」くらいの……)そっけなさだったのに、最近はすっかり「ツレデレ」くらいの勢いに。近くをうろうろごろごろしてくれるのは嬉しいけど、でも今はまさに抜け毛のシーズンで、友人たちは毛まみれになって帰っていったのだった。すみません……。

4月16日 木曜日
小松菜って美味しいんだわぁと思いつつ。
「marond」のミルクフランス(?)
カフェオレ
ルビーグレープフルーツ

昨日、焼き鳥屋さんで飲んで食べてお店を出たら、お店のすぐそばにあるパン屋さん「marond」が閉店間際のセール中。パンの商品札などはとうに片づけられていて、入り口際の棚にまとめられたパンには1個120円の赤札がついていた。

「安売り安売り♪買う買う〜♪」
と、ミルクフランスらしき外見のパンがあったのでそれを1人1本。「だんなのお弁当になるかな?」とうっかりコロッケまで買ってしまい、でも今朝はお弁当を作らなかったのでそれは氷温室にしまっておいた。

で、赤色のグレープフルーツの買い置きがあったので、それを半割にしてだんなと私とで。「グレープフルーツは苦いから嫌い」という息子には文旦を出してやった。

このお店のミルクフランスを食べるのは、多分初めて。明らかに自家製っぽいクリームは、他店のものより甘さが軽めでふわっとしている。黄色味が濃厚なのは、コンデンスミルクよりバターが多めだから……かな。
「まぁ、でも、どの道、ポイズンであることには変わりないよね……」
と内心思いつつ、柔らかで食べやすいソフトタイプのフランスパン生地にがぶがぶとかぶりついた。

今朝まで丸2日冷水に浸しておいた文旦の皮は、今日は水気を絞って刻んで砂糖漬けに。皮と同量の砂糖を用意して、刻んだ皮に和えるようにしながら再びタッパーにしまい、冷蔵庫に。砂糖漬けにして1日置いて、明日になったら火にかけて砂糖煮詰めて乾かして、グラニュー糖まぶしてまた乾かしたら文旦ピールのできあがり、の予定。

牛しゃぶサラダ
小松菜と油揚げのおひたし
「marond」のコロッケ
小松菜と豆腐のとろみスープ
羽釜御飯
麦茶

月曜に届いた諸々の野菜は、このくらいの分量がちょうど良かったらしく、日持ちのする人参を除いておおむねなくなってきた。あとはグリーンリーフが半株ほどと、ニラ、小松菜がそれぞれ半束ほど。

今日は残った小松菜を調理してしまおうと、茹でて刻んでおひたしにした。湯通しした油揚げと合わせて薄口醤油と塩と酒少量で和える。
だんなのお弁当にも入れるつもりで、塩気は心もちしっかりめにつけてみた。ほうれん草と違って小松菜は火を通してもさほど縮まないもので、今日調理したのは残っていた3株程のものだったのに思った以上の分量おひたしができあがり。

小松菜と豆腐のスープの残りもあったし(毎日火を通していたから小松菜の色がすっかり悪くなったけど、仕方ない……)、昨日買ったコロッケもあるしで、あとはサラダを用意すれば充分かなとグリーンリーフをちぎって玉ねぎ、ピーラーで薄く削いだ人参と合わせた。牛の薄切り肉を使ってしまいたかったので、冷しゃぶにして上にトッピング。

小松菜と人参があからさまに美味しくて、「あ、やっぱり野菜の宅配は幸せかも」と改めて思ってしまいつつ、サラダをお代わり。牛しゃぶがサラダに乗っていたとはいえ息子にとってはそれとコロッケだけでは肉っ気が足りなかったらしく、
「おかず何かお代わりしたいなー…。……あ!角煮がまだあるじゃん、食べていい?これ食べていい?」
と、小鍋に少量残っていた豚の角煮の残りを温めて皿に盛っていた。気がついたら角煮の鍋が空っぽになっていて、私、ため息、息子もため息。息子よ、まだ食べ足りなかったんかい。

4月17日 金曜日
頑張った甲斐あって。
カスタードブレッド・卵パン
グリーンリーフのサラダ
カフェオレ

昨夜ちぎってちぎってちぎったサラダ用のグリーンリーフが食べきれずに残っているので、朝食にも出してしまうことにした。ごわっとした力強い感じの葉っぱなので普通のレタスと比べると食べ応えがあって、なかなか減らなかったりする。固く歯触りが悪いというわけではないのでサラダにしてもちゃんと美味しいけれど、むしろ焼き肉とか巻いて食べたい感じかも。

その横に、軽く温めたカスタードブレッド1切れと、卵サラダが乗った総菜パンを1人1つ。今日は一気に気温が低くなり肌寒い朝だったのでカフェオレが美味しかった。

で、午前中のうちに文旦ピール作りの総仕上げ。
昨日から砂糖に漬けておいた文旦の皮を砂糖ごと鍋に移して弱火で煮詰めていくこと45分くらい、最後の15分くらいは鍋につきっきりで焦がさないようにぎりぎりのところまで水分を飛ばしていく。火を止める目安は煮詰まった砂糖が結晶化してきた頃だそうで、それを見極めたところでテーブルに敷いたオーブンシートの上にアツアツの文旦ピールを重ならないように広げた。重ならないように綺麗に並べて数時間乾かしたらグラニュー糖をまんべんなくまぶしてできあがり。固すぎず柔らかすぎずの食感に仕上がって、ほろ苦さも適度な感じ。思った以上に美味しくできたものだから、できた端からもぐもぐと何本も食べてしまった。

表皮の色が普通のものよりやや薄めな感じの文旦だったので、できあがりもレモン色に限りなく近い山吹色。酒の肴にはなりそうにないけれど、良い香りだし甘いけれど口の中がさっぱりするしでしばらく良いおやつになりそう。

グリーンリーフのサラダ
小松菜と油揚げのおひたし
茄子とニラと豚ヒレ肉の煮物
牛うま煮少々
羽釜御飯
わかめスープ
麦茶

今日はかすみさんがベランダから外に脱走した以外は平和な一日。
ベランダへの窓を開けた隙をついて外に飛び出してしまったかすみさんは、でもものの10分ほどで帰ってきて、猫用蟹かまにつられて実にあっさりと家に入ってきた。家出をしたかったわけではなく単に外が気になって遊びに行きたかったのであるらしい。足を洗ってやった後は、もう出たがるそぶりも見せず家でゴロゴロしていた。

日々巨大化していくりゃんりゃんは、いつも通りに私の仕事の邪魔をしたり、ツチノコのように寝そべったり、邪魔したり、いたずらしたり、邪魔したり、餌食べたりで今日も平和。子猫の時の虚弱っぷりは嘘だったかのように、このところますますもって傍若無人になってきた。植えてある植物を引っこ抜いて「俺の場所」(=ベッドの下)に運ぶのは止めてください……。もやしもんグッズを運ぶのも止めてください……。

で、夕御飯は、ありもので適当に。豚ヒレ肉のブロックの残りがあったので、細かく刻んで茄子とニラと共に醤油味醂味の煮物にした。ケンタロウさんの「なすとにらとひき肉の煮物」というレシピを参考に、にんにく生姜を少々強めに味付けして御飯に添えた。
長ねぎとにんにく、生姜を炒めて輪切りにした茄子と刻んだ挽き肉を順に加えて炒め、醤油と味醂と酒、ひたひた程度の水を加えたら強火で5分、最後に刻んだニラを加えてざっと混ぜたらできあがり、という感じ。

だんなのお弁当に用意した牛肉のうま煮(それ使ってお弁当は牛丼)も残っていたのでそれも添え、サラダもあるしおひたしも残ってるしと、今日も夕飯の準備は簡単に済んでしまった。この1週間は、飽食が続いていた先週までの反動のように醤油味醂味の煮物ばかり作ってしまった感があるので(おかげでいつ写真撮っても渋茶色なんだ……)、来週は中華や洋風の献立も考えるかなと。
そして来週こそタモさんカレーを作りたいなと。

とりあえず、明日の朝はコーングリッツ入りのビスケット焼いてみる予定〜。

4月18日 土曜日
お昼に、北京ダックが乗ったあんかけチャーハンを
カスタードブレッド
牛乳

昨夜のだんなの帰宅は今朝だった。表現が変だけれども、隣にだんなの気配がしたので
「おかえりー」
と声をかけたところ、周囲がもうすっかり明るくなっていたので、思わず「あれ?おはよう?」と言い直してしまったくらいの時間。時計は5時半を指していた。

当然早くは起きられないだろうなと、「10時に起きたとしても睡眠時間4時間ちょっとだしなぁ……もっと寝ているだろうなぁ」と、今朝予定していたビスケット作りは明日に持ち越すことにした。今日はお買い物に行く予定だし、その予定の方が大事なので「だんなが起き次第お出かけしましょう」と。

朝8時に起きた私と息子はさすがにお腹が空いてしまい、10時を過ぎた頃にありものを簡単につまむことにした。私は残り1切れだったカスタードブレッドと牛乳を、息子はコーンフレークを。

千葉 「東天紅」にて
 海老入り春巻 \500
 海老蒸し餃子 \500
 肉焼売 \400
 蟹焼売 \460
 五目炒飯 \1300
 北京ダックのあんかけ炒飯 \1890
 五目焼きそば \1300
 青島ビール 2×\600
を、家族でもぐもぐ。

買い物目的地の千葉に到着したのはちょうど昼頃。

息子は
「銚子丸と串揚げだったら、串揚げがいいなー」
と言い、私は
「私は銚子丸の方がいいかなー」
と言い、だんなは
「うーん、それよりは中華料理とかの方がいいなー」
と、意見バラバラ。

我が家の掟は「スポンサー様の意見が最強」なので、だんなの中華案が採用されて、デパート内は混雑する時間だしねと駅近くのオフィスビルの上にある「東天紅」に行くことにした。値段はそこそこ、普通に美味しい普通の中華料理店、という感じのお店だ。

折しも今は「北京ダックフェア」開催中だそうで、皮と共に肉も巻いて食べる「広東式」と呼ばれる食べ方のメニューがあれこれと。
さすがに北京ダックそのものはお昼に食べるには値段の張るものだったけれど、北京ダックをトッピングしたあんかけチャーハンや汁そばなどのアラカルトメニューがあった。これ、私はこれを食べたいです、と「北京ダックのあんかけ炒飯」を頼むことにして、だんなと息子もそれぞれ焼きそばや炒飯を。ついでにビールと一緒に食べたいねと点心も数品注文した。

ビール頼んで、オーダーの順番も(一度に注文したけれど)点心を最初に伝えて「あと、これとこの炒飯、焼きそばを」と頼んだのだけれど、やはりきちんと伝えなければいけなかったのか、テーブルに一番最初にやってきてしまったのはあんかけ炒飯。続いて、ほぼ一気に春巻きやら焼売やらが焼きそばなどと共にやってきて、ちょっとびっくりしてしまった。うーん、ビールと一緒に春巻きとか楽しんでから炒飯食べたかったかなー。

あんかけ炒飯には、大ぶりの肉つきの北京ダックが5切れほどと焼き葱がトッピングされていて、シンプルめな卵炒飯には椎茸と筍入りのあんがたっぷりと。肉汁が溢れそうな北京ダックが美味しかった。添えられたスープは豚肉と豆腐のとろみ強めのもの。

野菜たっぷり春巻や大ぶりの焼売も食べてしまったので、さすがに炒飯類は全ては食べ切れず、息子の五目炒飯の半量ほどは包んでもらって持ち帰った。

で、今日のメインイベントは「家電買い」。
結婚して12年、新婚当時に揃えた家電が最近になって次々とダメになってきた。騙し騙し使っているものも多いけれど、洗濯機から異音がするようになり、「これはさすがに買い換えないと」と言っていたところで、今度は電子レンジが昇天。SF映画に出てくる怪しいマシンのように、電子レンジを動かすと庫内がスパークするようになり、これも買い換えることになった。給付金が出るタイミングで良かったような悪かったような。結局家電に消えちゃった、という感じだ。

洗濯機は「とりあえず使えるもの買って、いつかお引っ越しすることになったらドラム式洗濯乾燥機に切り替えましょう、と、適当なものを。電子レンジの方も設置場所の問題から大きなものは選べず、東芝の石窯オーブンなるものにした。オーブン自体は巨大なもの(結婚した時にお義母さんから譲りうけた)があり、それで現状パンやピザなどを焼けているから、電子レンジをメインに使うオーブンレンジならこのサイズで充分かなと。んでいつか引っ越したら(←予定は全然ないんだけども……)、システムキッチンビルトインのコンベクションオーブンを……という野望があったりなかったり。当分先の話です……。

グリーンリーフのサラダ
茄子とニラと豚ヒレ肉の煮物(昨夜の残り)
目鯛の中華蒸し
豆腐とわかめの味噌汁
羽釜御飯
ビール(プレミアムモルツ)

無事に家電も買え、他にあれこれ買い物も済ませてから帰宅。夕飯の材料も見ようと駅ビルを歩いていたら、魚屋のおっちゃんが
「今日はこれだよ!絶対おすすめ!メダイとキンキ!」
と。目鯛は半身で700円弱。大ぶりでこの価格は結構安い?と買ってみることにした。おっちゃんのお勧めはごぼう入りの煮付けだそうで、そのつもりで買ってきたのだけれど、いざ夕飯の支度という段になると、なんか煮付けは違うなぁという気分に。御飯炊いて味噌汁用意して、結局目鯛は中華風のあっさり味蒸しものにしてしまうことにした。

切り身には強めに塩をふり、生姜の薄切りを数枚乗せて7分蒸す。中華鍋を使って皿ごと蒸し、蒸し上がったら生姜を取り除き、白髪葱をたっぷりと。その上から煙が出るほど熱した胡麻油をかけて、オイスターソースと薄口醤油を合わせたタレをかけてできあがり。

目鯛はお勧めされただけあって、脂がしっかり乗った身はホロホロと溶けるような優しい食感でとても美味しかった。淡泊だけれど味のある魚で、白身魚は全般この「清蒸鮮魚」の調理法が似合うけれど、この魚も大変によく似合っていた。胡麻油ではなくピーナツ油を使うのも良いそうで、中華料理のレシピには何かと登場することもあるし買っておこうと思いつつ、まだピーナツ油は買ったことがなかったりする。

4月19日 日曜日
ビスケット焼いてみました
コーングリッツビスケット
ソーセージのグリルとスクランブルエッグ
カフェオレ

日曜の今朝は、ビスケット作りから。
そろそろ不自由なく家の中を動けるようにもなったしと、かねてからの希望だったビスケット作りをしてみることにした。思い立ったのは一昨日で、週末にビスケット作りをしたいなと一昨日のうちに材料を計量し、バターも刻んで冷蔵庫に入れておいた。昨日は結局お昼に外食するべく出かけてしまったので、決行は今日。

あいにくお店にはまだ行ったことがないのだけれど、表参道にあるA.R.Iというマフィン屋さんのオーナーをしている森岡梨さんのレシピ本は手元に全て持っている。マフィンの本とクッキーの本、そして今年になって発売されたのが『A.R.Iのビスケット』というビスケットの本。ニューヨークで製菓を学んだ彼女のマフィンやビスケットは、「そうそうアメリカでそういうのあったあった」と懐かしくなるようなものが多く、殊にビスケットには心惹かれるものがあって、マフィンよりも先にビスケットを作りたいなと思っていた。

アメリカで朝食によく食べられていたビスケットは、お菓子に分類されるようなものではなくて、甘さはなくむしろ塩気があり、ケンタッキーフライドチキンのそれほどには油っこくはないもの……という印象がある。ポソポソモソモソするだけで味気のないビスケットもいくつもあったけれど、でも「The Flying Biscuit Cafe」というお店で食べたビスケットなどは素晴らしく美味しかった。

で、薄力粉とコーングリッツ、ベーキングパウダー、粗塩と砂糖をバターと合わせてこねこね。あとは卵と牛乳、缶詰のホールコーンも加えて更にこねこね。材料と言ったらそのくらいの簡単なもので、しかもパンほどには情熱的にこねる必要もなく、焼き時間を入れても30分ほどで出来上がるビスケットは思った以上に簡単なものだった。まだセルクルを持っていないので、適当なコップの縁で丸く押し切って成形したビスケットは、見事に「オオカミの口」状のものもできて、見ためはスコーンのよう。作り方もほとんどスコーンと同じ感じだ。

ビスケットが焼ける間にソーセージを炒め、スクランブルエッグも用意して、なんとなくアメリカンな朝御飯っぽい朝御飯に。
表面が薄く色づく程度に焼けたビスケットは、コーンの粒とコーングリッツ両方が入っているので、かなりしっかりとしたとうもろこし味。コーングリッツはザラリとした舌触りなので、素朴な風合いのビスケットになっていた。ちゃんと中まで焼けていて、「そうそうこれこれ」という食感になってもいたビスケットは、目指すところの「空飛ぶビスケット」ほどではなかったけれど充分美味しいもの。甘ったる〜いマフィンも焼いてみたいし、最近ご無沙汰のパンやらベーグルやらもまた焼きたいし、また小麦粉をたんと買っておかなきゃなと思ったりした。

うどん(ひやひや)
アイスウーロン茶

ポップコーン
ビール(銀河高原ビール ペールエール)

午前中は待望のニュー洗濯機とニューオーブンレンジがやってきた。洗濯機を運ぶにあたって玄関まわりから廊下から台所まで諸々物を移動させなければならず、午前中はけっこうな重労働。普段動かさないものを移動させたのでこの際きっちり掃除もしておきたいと、午前中はずっと動き回っていた。

オーブンレンジは、10年前のものとは桁違いに機能がすごくて、多分使い切れないぞーと思いつつ、マニュアル好きな私は説明書のレシピページまでじっくり読み込んでしまう。
「シュークリームモード」とかあるらしいのだけれど、そんなにシュークリームって頻繁に作るものなのかしら。あと「カレーモード」とか「肉じゃがモード」もあったようだけれど、さすがに電子レンジでカレーや肉じゃがは作りたくないかなぁ……とか(カレーも肉じゃがも、鍋で作るあの過程からがわくわくするものだと思うのね……)。でもきっと「ピザ」とか「グラタン」とかのモードは活躍するんだ、多分。

お昼御飯は、簡単に冷凍うどんを茹でて「ひやひや」で。冷凍庫に入っていたさぬきうどん用の濃縮だしを薄めて使うことにして、刻み万能葱と揚げ玉を添えて。私がバタバタ掃除機や雑巾と格闘していたので、だんなが全部用意してくれた。

午後はだらだら、先週日本で放映されたのを録画しておいたWrestleMania25を流しつつ、ポップコーンとビールという「アメリカのダメなお父さん」な感じな組み合わせ。せっかくの新しいオーブンレンジの初稼働が「レンジでチンするポップコーン作り」というのはどうよと思いつつ、ちゃんと動いたのでめでたしめでたし。

このところ「録画しても見る暇が全くない」とアメリカンプロレスの視聴は契約していなかったので、クリス・ジェリコやらマット・ハーディやらレイ・ミステリオやらを見るのは本当に久しぶり。アンダーテイカーは相変わらず素敵でした。WWE殿堂のセレモニーでストンコが相変わらずの勇姿を見せてくれたのも素晴らしかった。そんな感じの日曜の午後で、今日は全体的にアメリカン。

グリーンリーフとプチトマト
人参とコーンのサラダ
ガーリックマッシュポテト
イノシシラックのバーベキュー焼き&クミン照り焼き
羽釜御飯
ビール(プレミアムモルツ)

別に狙ったわけではないのだけれど、アメリカンな感じのビスケット焼いて、アメリカンプロレス見て、夕飯はThe Meat Guyという、なんともコテコテなアメリカンな感じのお店で購入した肉を焼いて食べることに。ガツーン、バボーンとした、いかにもなごっつい肉を扱うこのお店からのメールマガジンで特価品の骨付きリブロースのイノシシ肉というのが出たので、試しにと2ブロック買ってみたのだった。冷凍のパック詰めで昨日届いた肉は冷蔵庫で解凍しておいた。

イノシシ肉は調理したことがなく、ましてや骨付きブロックの生肉を触るのなんて初めて。見かけはラムラックと変わらないけれど、とりあえずベイビーバックリブの要領で蒸しておこうかなと、午後2時間ほどかけてじくじく蒸してみた。あれこれ調べた結果、半量はベイビーバックリブの食べ方と同じく、バーベキューソースを絡めてオーブン焼きすることにして、残り半量はラムラックを使う「仔羊のクミン照り焼き」なるレシピを参考にスパイシーな照り焼きにしてみることに。添え物はグリーンリーフとトマト、ガーリックマッシュポテトでどうでしょうと献立を考えた。朝食用に開けたコーン缶も残っていたので、人参と一緒にセロリの香りのサラダも添えることに。

というわけで、イノシシ肉の半分は市販のバーベキューソースを絡めてオーブンに入れ、半分はちょっと変わった照り焼きに。スキレットに油を熱してクミンパウダーを入れ、香りが出たところで肉全面に絡めつつ焼き色をつけ、肉を一度除けてから酒と味醂をその鍋に加え半量になるまで煮詰める。そこに醤油を足したら肉を戻し入れて肉にその照り焼きだれを絡めればできあがり……というもの。本来のレシピのラムでも試したことがない料理で、実のところどういう味になるのか今ひとつ想像がつかなかった。

ものの数日で、件の骨付きリブロースのイノシシ肉は売り切れたようで、他の人はどうやってこれ食べるのかなーと思いを馳せつつ、2種類の骨付き肉を焼き上げた。

何も知らないで口にすると、「あれ?肉質は豚っぽいのに、この肉、何の肉?」と絶対思うだろうなというほどには、しっかりはっきりケダモノ臭い肉。羊ともまた違う匂いがあるけれど、でも、仕込みをしている間は「一体どこの野生の王国ですか」というほどに家中がケダモノ臭かった事を思うと、仕上がった肉はそれほどの匂いでもなく、ちゃんと美味しくいただけた。

独特の匂いはあれど、バーベキューソースを絡めた方は「あ、普通のバーベキューのスペアリブだ」という感じで、クミン照り焼きの方はほんのりスパイシーな甘辛さがあって、目先が変わってこれもまた悪くない感じ。どちらが好きかと言えばバーベキューソースの方が、わしわしがしがし食べられて良かったかも。クミンはやっぱりラムにこそ似合うスパイスだなと思った。ラムラックでこのクミン照り焼きやったらとても美味しそうだ。

思った以上にセロリ風味になってしまったコーンのサラダは少し残ってしまったけれど、ガーリックの香りのマッシュポテトも綺麗になくなり、2かたまりの肉も完食。
イノシシ肉調理はなかなか楽しかったし、このお店、クール便での送料が650円で済んだというのも有り難かった。今度はこの「サプライズ! お肉3s分 おまかせ特価品【訳有り福袋】 \3980」なるものを買ってみようかなー、と密かに思っている。……でも、冷凍肉が3kg届くなら、すごい勢いで冷凍庫内を片づけないと……(今はちょっと無理……)。