食欲魔人日記 07年06月 第4週
6月25日 月曜日
今シーズン初マンゴーは素晴らしい甘さでした
「Johan」のコーンパン
アイスカフェオレ
国産マンゴー

「……マンゴー?」
「そう、マンゴー。国産。宮崎産」
「ほー……」
「見切り品のとこに置いてあったの。なんと300円!」
「ほー……」
「安いなー、って思ってさ……」

週末に別の町に買い物に行った時、そこの大型スーパーでお買い物してきた。まだ7月にもなっていないのに国産マンゴーが売られていて(しかも見切り品なんてものが!)、思わず鼻息が荒くなってしまった私。

「うん、いいから。言い訳しなくていいから。それがすごく安くてお買い得だっつーのは俺にもわかるから」
買えば良いじゃん、止めないよ、とだんなに言われて、真っ赤に熟したアップルマンゴーを1つ籠に入れた。言い訳はだんなと言うより自分に宛てたもので、果実が1個300円というのはたとえ見切り品であってもちょっと高価だと思う。800円1000円となってしまうと、尚のこと手が出せない。国産マンゴーは高級品だ。

で、朝御飯にコーンパン(今日はコストコのじゃなくJohanの←昨日お義母さんにお裾分けしてもらった)囓りつつカフェオレ飲みつつ、デザートにマンゴー。見切り品の原因は、表面が2ヶ所だけ、直径1cmほどの黒い傷みが出てきているだけだった。デザートに加工してしまうのももったいないかなと適当に3枚におろして格子に切っていかにもな形にしてみる。家族全員でフォーク構えて皮から果肉を削り取りつつ食べた。

内側まで見事なマンゴー色をした果肉は繊維っぽくもなく酸っぱくもなく、素晴らしく甘くて良い香り。独特な南国の花のようなマンゴーの香りを久しぶりに吸い込んで嬉しくなった。何度か買ってみて美味しかったミニマンゴーを今年も通販しようかなと密かにたくらんでいるところ。

ミックスリーフのサラダ・スティックきゅうり
きんぴらごぼう
牛肉とブロッコリーの中華炒め
冷や汁
羽釜御飯
納豆
麦茶

マルセイバターサンド

だんな不在の夜。息子と2人だったら冷蔵庫の中のありものを片づけてしまえるなと、半端に残してしまっていた牛肉の炒め物を温め直して食べることにした。
2人で分けると少し物足りないくらいのおかず分量だったので、きんぴらごぼうを添えることに。ミックスリーフのサラダの準備ときゅうりをスティックに切るところは息子に手伝ってもらって、御飯を炊く以外は準備時間15分ほどでぱぱぱっと夕飯の準備をした。これまた冷蔵庫に半端に残っていた冷や汁も出して、夕御飯。

「お父さんがいないとなったら、お父さんが嫌いなものを食べることにしようか」
「!!納豆だ!!」
「そう、納豆だ!」

納豆納豆♪と2人して冷蔵庫の中から納豆パックを取り出し、これでもかとねばねばさせて御飯にかけて食べた。だんなは「あないなクサレマメ」と称してはばからないけれど、
「いーい発酵具合じゃんねぇ?」
「おいしいよねぇ?」
と、息子と2人納豆の旨さをたたえ合いながらねばねばねば。

納豆が粘るのは好ましいのだけれど、他の食べ物まで全体的にねばねばしてしまうのが唯一の難点だよなと思いつつ、でも久しぶりの納豆をおおいに堪能してしまった。あやうくもう1パック追加で開けて息子と半分こしてしまうところだったけれど、「いやいや、デザートにマルセイバターサンドあるじゃん」と踏みとどまって1人1パック。

6月26日 火曜日
味噌味噌してました
いちごホットケーキ
牛乳 with ミルメーク(コーヒー)

先日スーパーに買い物に行った時、見慣れない「いちごホットケーキ」なる冷蔵パックをみつけた。セール品になっていて、1袋1人前の2枚入り。苺風味のホットケーキに苺風味のホイップクリームがついているらしい。
「……息子が喜ぶ?」
けっこう値引きしているみたいだし、と、自分の分も合わせて買ってきた。

ホットケーキは割と小さめのサイズで、綺麗なピンク色をしている割には苺の風味はあまり強くない。
「あはは……やっぱりクリームは植物性か……」
パッケージに心惹かれたのだけれど、中身は期待ほどには美味しくなくて、ほんのり悲しかった。ピンクのパンケーキだ!クリームまでピンク!と、息子はとても嬉しそう。今度生クリーム泡立ててパンケーキを焼いて、フルーツ添えて(今の季節だとブルーベリーとかマンゴーとか?)フルーツパンケーキを作ることにしよう。

「太閤園」にて
 回鍋肉定食
 餃子
 ビール

今日もだんな不在の一日(ただいま某所に出張中)。
「どうする?何か食べたいのある?どこか食べに行くでも……良いけど」
息子に行ったら「醤油ー!ラーメンッ!」と即答された。

ラーメンは私もちょっと食べたいけど、でも息子が食べたい醤油味じゃなくてとんこつ味なんだな、どうするかなー……と思っていたら
「醤油ラーメンと言えば、太閤園!」
と続けられた。太閤園良いね、だったら私定食食べるし……と、夕方本屋や薬局を覗きながらのんびりお店に向かう。「こんばんはー」と暖簾をくぐり、今日は2人だから小上がりじゃなくテーブル席にしようかとテーブルに向かうと、顔なじみのおばちゃんに
「あらー、今日はお父さん一緒じゃないの?」
と言われた。……あはは、ばっちり覚えられてる……。

いつもの茄子野菜かな、それじゃ芸がないな……茄子レバーか青椒肉絲か酢豚か、まだ食べたことない別の料理にするか……と壁のメニューを見上げてしばらく悩み、「御飯に似合うものにしよう、あと、キャベツが食べたい」という理由で回鍋肉定食を注文。かなりしっかり味噌味噌していて、じわっと辛い回鍋肉だった。

茄子野菜炒めほどではないけれど、回鍋肉もこのお店で何度か食べたことのあるメニュー。いつもながら絶妙な野菜への火の通し具合にうっとりしながら味噌だれが絡んだキャベツを堪能した。やや厚めの薄切り豚肉にも下味がしっかりついていて、大きめのそれは食べ応えがある。豚肉とキャベツの他にはピーマンが少し入っただけのシンプルな回鍋肉だった。ビール(スタイニー)飲んで餃子半分こして、あとはラーメンと定食で2000円で釣りが来る。美味しい……素晴らしい……幸せ……と、今日も御機嫌に店を後にした。

「太閤園のおじさんは、シェフだよね。やっぱりシェフの力はすごいよねー」
「そうだよね、一流のシェフだよねー」
そんな事言いながら家路をてくてく。

「ジェフかもしれないよねー?」
「いや、ジェフだと、阪神の抑えのピッチャーになっちゃうし。すごいけど」
「ゼフかもしれないよねー?」
「いや、それだと海上レストランのオーナーになっちゃうし。シェフだしこっちもすごいけど」
ジェフでもゼフでもないのか、シェフなのかー……と、会話はぐだぐだな内容になりつつ帰宅した。

6月27日 水曜日
今年も紫陽花が咲いてます
「Johan」のコーンパン
ベーコンエッグ
アイスカフェオレ
種なし葡萄

卵が食べたい!と朝唐突に思ってしまって、ベーコン炒めてベーコンエッグに。Johanのコーンパンが2個残っていたのでそれもオーブンに放り込んで、フルーツと一緒にテーブルに出した。今日は風もあまり吹いておらず、蒸し暑い一日になりそうだ。そしてJohanのコーンパンはやっぱり美味しい。

今日もだんな不在の一日で、
「今日と明日がんばったら、お父さん帰ってくるね?」
と、特段寂しそうな素振りは見せていないものの、息子がそんなことを言っている。

「うん、帰ってくるよ。明日の夕御飯は多分一緒に食べられるよ?」
そっかー、と満足そうに呟いた息子は、どうやらお父さんと「俺がいない間は、お前が母ちゃんを守るんだぞ」とか何とか男の約束をしていたのであるらしい。

そういえばここ数日は「宿題やった?」「自分の洗濯物しまいなさいよー」といった事を私が口にする前にあれこれ自発的に動いていたなぁと思い出す。もしかして息子はけっこうがんばっている?と思いながら食器の片づけをしていたら
「今日はゴミの日だから、ゴミ持っていくねー」
玄関にまとめておいた大きなゴミ袋をひっつかんで「いってきまーす」と元気に登校していった。おお……息子がまぶしい。

しぐれ丼
茄子の味噌汁
ミックスリーフのサラダ
麦茶

手元にあるアメリカ産の薄切り牛肉。
「アメリカ産牛肉と言えば、牛丼?」と、どこが"と言えば"なのかいまいち不明なまま、丼にしようかねー……と、今日はしぐれ丼の夕御飯にすることにした。

しぐれ丼の定義というのが今ひとつわからないのだけれど、あれこれのレシピを見てみると「牛丼に卵を加えたもの」という理解で大体間違っていないらしい。単に「しぐれ」だと貝類や鮪などを佃煮にしたものを指したりするけれど、「しぐれ丼」になると牛丼になる。卵は親子丼のように肉と絡んでいたり、温泉卵であったり、目玉焼きであったり、あるいは生のままだったりもするようだ。

私がよく作っているのは、初めてそれを作ったレシピ(雑誌に乗っていたものだったと思う)そのままのもので、温泉卵を乗せるもの。揉み海苔や貝割れ大根を添え、割り下はちょっと甘め。酒と味醂と醤油を同量ずつ合わせた中に、更に砂糖も加えるものだ(味醂と同量加えてしまうとさすがに甘いような気がするので心持ち控えめに)。それで玉ねぎと牛肉を煮て、温泉卵などと共に丼にする。

あとは簡単に、ミックスリーフのサラダと茄子の赤だし味噌汁。プチトマトやきゅうりの準備を息子が手伝ってくれた。

「まだ、鍋にお肉残ってる?つゆも残ってる?」
よそってやったどんぶりを眺めて「もっと食べる」と自ら鍋の前に足しに行った息子は、見事な山盛りの煮込みを手にして戻ってきた。残しておけばだんなの朝御飯とかにできるかなー……と思ってちょっと多めに用意しておいたのだけれど、見事に鍋は空。

すっかり「つゆだく」になったしぐれ丼を、
「僕の、すっごい好きな味がするー」
とか何とか言いながらもりもり食べていた。これまで丼ものは「酒:醤油:味醂」を「1:1:1」くらいの味つけにしていたのだけれど、ほんのり甘めにした方が息子には嬉しいのであるらしい。

6月28日 木曜日
久しぶりに作ったコシード(おでん……みたいな?)
コーンフレーク with 牛乳

コーンフレークにする?パンケーキも焼けるけど……と聞けば
「コーンフレーク!こないだ買ったやつ!」
指定も出たので、それにした。久しぶりに買った、甘いタイプのコーンフレーク。チョコやココアやフルーツの味はついていない。

僕、知ってんだー、このまま食べても美味しいってこと、知ってんだー。
とか何とか言いながら、自分のシリアルボウルにざくざくコーンフレークを盛っている。あんたそりゃ食べ過ぎだという分量を盛りつけた後、牛乳もかけずにポリポリパリパリ食べ始めた。1/3量ほど減ったところでおもむろに牛乳をどぱーっと注いで、再びむしゃむしゃと食べている。

「確かにさぁ、コーンフレークは胃に溜まらないからお昼にお腹空くけどさぁ……」
「そう、だから、いっぱい食べていくんだー僕はー」
それにしてもねぇ……という分量で、それを私は苦笑いしつつ眺めながら普通の分量のシリアルを平らげた。……やっぱり牛乳かけた方が旨いと思うな。

ひよこ豆のコシード
ニース風サラダ
ガーリックトースト
ビール(キリン ブラウマイスター)

4日間の出張から、今晩だんなが帰ってくる予定。凝った料理で出迎えたい気持ち半分、でもまた仕事が忙しくなってきたので焦る気持ち半分、塩漬け豚肉があるのでそれを「コシード」にすることにした。以前にも作ったことがある「コシード」、豚と牛と鶏とソーセージと野菜を一つの鍋で煮る面白い料理だ。スペイン語で「煮込み」の意味らしい。

本当は、
1.豚肉、牛肉、鶏肉、ソーセージ、豆類、じゃがいも、玉ねぎ、キャベツなどを壺で煮込む。パスタ(ショートパスタ)も入れる。
2.最初はスープと共にパスタを楽しむ。
3.その後、肉や野菜を楽しむ。
……といった感じのものらしい。
パスタを入れてしまうと水吸って翌日大変なことになってしまうので、今回は入れないことにした。どうせ今日だけでは食べきれないだろうから、明日か明後日に入れれば良いやと。

で、更に今回は適当に牛肉も抜きで。豚肉がけっこう巨大なサイズだったので、鶏肉と豚肉を煮込んでいくことにした。スープの味つけは基本、塩だけ。にんにく1かけとローリエだけ入れておく。途中で朝のうちから水で戻しておいたひよこ豆を加え、玉ねぎとにんじん、さやいんげん、キャベツも加え、更にじゃがいもも加えてじゃがいもが柔らかくなったらできあがり。

じゃがいももキャベツも、どかーんどかーんと大きく切って煮込む方がそれっぽいらしいので(でもネットで検索すると、普通のシチューっぽい外見のものも多い)、ひたすら大きく切って深鉢にどどんと盛りつける。ここ肉ね、このへんキャベツね、と皆でわいわい言いながら取り分けて食べた。数種類の肉を使って良いだしが野菜に染みこむあたり、ピェンローなどにも通ずる美味しさがある。煮込まれたキャベツが旨いよ。

あとは、ちょっと凝ったサラダが食べたいなということでニース風サラダを(参考にしたレシピはここに)。ツナにビネガーやオリーブ油、アンチョビ、オリーブなどを混ぜ合わせて、そこにざっくり切ったトマトとキュウリ、揚げ茄子とミックスリーフを混ぜ合わせるサラダだ。トッピングに温泉卵が乗るのが素敵な、ちょっとこっくりめな食べ応えのあるサラダ。本当はふわふわとした食感のミックスリーフを使うのが似合うのだろうけれど、手持ちのサラダ野菜はレタスしか残っていなかったのでレタスを使った。……できあがったものは、外見、お手本とはかなーり違った感じに……(でも美味しかったので気にしない)。

一応御飯も用意しつつ、でもガーリックトーストをたっぷりめに用意して、数日ぶりにだんなと一緒に食卓を囲んだ。やっぱり、色々煮込まれた肉が美味しいというよりは、野菜が美味しい料理。大きな塊のまま煮込んだ玉ねぎやキャベツがくたくたに柔らかくなっているのが美味しかった。よく煮えたひよこ豆も良い感じ。

6月29日 金曜日
さて、飲もうかね。
ロールパン
コシードの残り少々
アイスカフェオレ

だんなは帰ってきたけれど、でも残念ながら今日の朝御飯は別々に。出張から帰ってきたばかりだというのに、今日の金曜日もいつも通りに元気に朝ジムに向かっていった。

「というわけでー、今日も母ちゃんと君の2人だけなわけですかー」
と、昨日買ってきたロールパンを軽く温め、昨夜のコシードは野菜とスープを中心にスープカップに軽くよそう。肉やソーセージからすっかり良いだしが出ていたので、単なる野菜スープにしてもすごく美味しい。息子の皿には、なるべく玉ねぎ少なめ、キャベツとじゃがいも多めでよそってやった。ゴロゴロとした具がさほど入っていないスープは、端から言われなければ単なる野菜スープだ。普通に美味しい。

……でも、鍋に中にはまだまだ鶏肉とか豚肉とかソーセージとか入ってるんだな。……今日の夕御飯かな。

「シェ・ケン」の前菜プレート (\1,575)
ニース風サラダ(昨夜の残り)
白ワイン(Pinot Bianco Alto Adige '06 / San Michele-Appiano)

で、今日の夕御飯は、私一人。だんなと息子は2人連れだって某所へ出かけていった。私は一人留守番。一人で好き放題やっちゃおうかなということで、あれこれ買い込んで家で一人飲みした。

千葉そごうで買った、「シェ・ケン」の前菜セット。シェ・ケンの総菜コーナーのすぐ近くにあるお酒コーナーではたまたま「北イタリアワインフェア」をやっていて、試飲で何種類か試してみた末選んでみたアルトアディジェ州の白ワインも1本買ってきた。

「……ほら、家にコシードもサラダも残ってるしー」
と御機嫌に帰宅して、1人宴会。酒の肴にとテレビでだらだら流し続けていたのは、撮り溜めてまだ見ていなかった「ブループラネット」。ひたすら数時間、海映像を眺めながら飲み食いしていた。チョウチンアンコウやクダクラゲ、ウミユリにユメナマコ等々の映像をうっとりしながら眺めながらの一人晩酌……端から見るとけっこう変な人かもしれない。

1500円ほどの前菜セットの内容は、かなり豪華だった。多分、「2人分の前菜」を前提にしたパックだったのだと思う。
楕円皿に盛りつけなおしたけれど、数切れのパテやピクルス、マリネなどが盛りきれず、別皿で添えることになってしまった。野菜のテリーヌに甘いマンゴーを乗せた鶏、ぽってり厚めのスモークサーモン、コーンドビーフで和えたちょっと甘いじゃがいものサラダ、すっきり酸味のあるタコのマリネにきのこのマリネ、何種類もの野菜が使われたピクルス……と、味の傾向も色々でお酒が進む。コシードとガーリックトーストも用意する予定だったのだけれど、予想以上だったこの料理の多さに、サラダとこの前菜セットだけで夕御飯が終わってしまった。ワインも1本、いつの間にか空になっていた。

 

最後にひとつ、心理テスト。
お友達に教えてもらった話なのだけれど、

「"四字熟語"と聞いて、ぱっと思いついたものを2つ挙げてください」
というもの。

問いを見てすぐに「酒池肉林」「質実剛健」が浮かんだ私。「質実剛健」を追うように「清廉潔白」という文字も一瞬浮かんできたのだけれど、「そりゃなんか違うだろう」と吟味する間もなくあっというまに消え去った。
だんなに聞いてみたところ、「弱肉強食」「質実剛健」なのだそうで。

……で、これが意味するものは、1つめが「あなたの人生観」2つめが「あなたの恋愛観」なのだそうだ(「」の中をドラッグしてね)。

お互いに二番目が「質実剛健」だったというのも、一番目が「肉」だの「酒」だの「食」だのだったというのも、誰か私たちを止めてください、という感じ。いい年なんだから肉から離れようよ、とりあえず。野菜や魚にしとこうよ。

6月30日 土曜日
祝勝会は、鶴見で中華
ひよこ豆のスープパスタ
コシードの残り
アイスカフェオレ

そういえば昨夜は御飯とかパンとか口にしなかったんだっけ……と、やけに空腹になって目覚めてしまった今日の朝。ワインを1本1人で空にしたこともあってか、二日酔いとまではいかないものの、微妙にだるい。

「……胃に優しい感じのものにしよう……」
と、コシードのあまりを火にかけ、スープを4カップほど漉しつつ別鍋に移してショートパスタを加えて茹でて、スープパスタに。ひよこ豆も鍋からすくってパスタに混ぜた。まだまだ残る野菜や肉も今度は小さめに切り分けて、それは別皿に。それらを適当につまみつつ、優しい味のスープパスタの朝御飯にした。

青空は見えるものの、流れる雲の動きが早くてちょっと不穏な天気ながら、今日は横浜で野球観戦。

横浜スタジアムにて
 崎陽軒の「鯛めし弁当」
 チーカマとかポップコーンとか
 ビール・チューハイ

ドームは天候を気にせず観戦ができるのが嬉しいけれど、やっぱり風を肌で感じられる屋外の球場は気持ちがいい。ちょっと窮屈な印象のある神宮よりも、横浜スタジアムの方が好み。なかなか行く機会がないけれど(←対阪神のカードは滅多にないわけで)千葉のマリンスタジアムの開放感もとても好きだ。
で、今日は横浜で横浜ベイスターズ対阪神タイガース戦。

「横浜と言ったら崎陽軒のシュウマイだよねー」
「だよねー」
「僕!シュウマイ弁当!!」
「……シュウマイ弁当って、でもけっこう煮物とか色々入ってるみたいだよ?」
「そうじゃなくて!シュウマイのみ弁当!!」
「あ、シュウマイだけでいいんだ……?」

やいやい言いつつ、関内で降りて目の前にあるお弁当コーナーであれこれ買い物。息子は宣言通り、15個入りのシュウマイ箱を買ってもらって嬉しそうだ。私はちょっと変わった「鯛めし」を。だんなはチャーハン弁当を。どれも良い感じに素朴な感じのおかずが詰められていて(もちろんどれにもシュウマイは必ず入っている)、千葉における万葉軒のような親しみを感じる弁当なのだった。崎陽軒大好き。

今日は良い感じに雲があってギラギラ照りつける日差しと戦う必要もなく、適度に風も吹いて心地よい気候だった。後半数十分ほど雨に降られたけれど、びしょ濡れに至るほどでもなく、最後まで無事に観戦。先発のエース三浦相手に2回表で早々に3点先取し、微妙なピンチを何度も迎えつつも8回にだめ押しの4点を取って8対2で勝利した。

「勝ってるけど、ビミョーだ……」
「まだチャンスマーチもチャンスわっしょいも歌えてない……」
「煮え切らない……チャンスがない……」
と言ってた矢先での8回の金本と林のホームランだったものだから、応援も盛り上がる。もういいよってくらいに六甲おろしを歌いまくることができた。

で、試合の始まる前に食べてしまった鯛めしは、魚の形をした可愛い容器。頭の部分に鯛めしが詰められ、目の部分が梅干しになっている。きんぴらごぼうに筍を煮たの、かまぼこに玉子焼きにシュウマイ……と、シンプルながら味のバランスが良い弁当だった。

「なにか、おつまみ買ってくるね?」
と一人数百円のお小遣いを握りしめて探検に出かけて行った息子がなぜか「チーカマ」を買ってきたりしたのでそれも分けてもらいつつ、名物「みかん氷」などもしっかり食べつつ、暑い季節はビールやチューハイがほんと美味しい。勝てて良かった。ますますビールが美味しかった。

……で、私たち、どうやら夏休みに甲子園まで行くらしいですよ。

鶴見 「翠華樓」にて
 蝦餃 \550
 大根餅 2×\450
 海老揚げ餃子 \550
 咸水角 \450
 若鶏の唐揚げ \1000
 中国野菜のクリーム煮 \1000
 小龍包 \500
 マンゴープリン \500
 生ビール 2×\500

勝てて良かった勝てて良かった……と、小雨降る中、「祝勝会」は鶴見に移動。雨の中、横浜中華街を歩くのもちょっと嫌だしねと、「鶴見はどうだ」「いいね鶴見」と即決で移動する。
鶴見の駅前にはお気に入りの中華料理店「翠華樓」があって、満席で座れないということはまずない素敵な(?)お店だ。

……というか、私たちが行くタイミングではたいていいつでもガラガラで、一見やる気があるようにはあまり見えない店頭の雰囲気とかちょっと暗めのフロアの感じとか、毎回「大丈夫かな?」と思わせてくれるお店。「美味しいよ」ということを知らずに一見で入るにはちょっと勇気の要る店構えだ。

実のところ、味の方も、時々「料理長以下料理人揃って里帰りでもしてますか?」的にイマイチな日があったり、反してすんばらしく美味しい日があったりで、これまた「大丈夫かな?」という印象を持ってしまうお店なのだった。でも、美味しい日の蝦餃や咸水角なんかは神がかって美味しいし、値段も手頃。マンゴープリンも幸せに美味しいこともあって、毎回「今日は大丈夫かな?」と思いつつ足を向けてしまうお店だった。

息子がずっとずっと「大根餅を食べたい」と言い続けていたので、ならばと2皿注文してこれでもかと大根餅を堪能してもらうことに。定番の蝦餃に小龍包、「野菜炒めたのか何か食べたい」ということで、中国野菜(青梗菜でした)のクリーム煮と、だんなのリクエストで鶏の唐揚げも今回初めて注文。好物の咸水角と、揚げ餃子も別に頼んだら、なんだか揚げ物がやたらと多くテーブルに並ぶことになってしまった。というか、1000円の鶏の唐揚げが素晴らしい山盛りっぷりだ。

「うわ!すげぇ量だ!」
と言いつつ、だんなが実に嬉しそうに唐揚げに取り組んでいる。片栗粉をまぶして揚げた、サクサクッとした歯ごたえの唐揚げで、下味は控えめ。スパイスの香りのする塩が添えられてきていて、それを軽くつけつつ食べた。

今日の料理はどれも「当たり」な感じ(料理長以下里帰りしてない感じ)で、揚げたてのふわふわの咸水角(餅米の五目揚げ餃子)も蝦餃も絶品だった。海老の形がある程度しっかりと残ったプリプリの蝦餃は、浮き粉の皮が厚すぎず薄すぎず、ちょうど良い感じ。どれも気取った感じのない外見なのにしっかりと手間のかかった美味しさが感じられるのが嬉しい。

シメのマンゴープリンも、果肉たっぷりのプルプルツルツル、口の中でクシュッと溶けていくような相変わらずの美味しさでほっとした。カスタードパウダーの色や香りが感じられる、いかにもな中華のマンゴープリンなのだけれど、私はこのお店のマンゴープリンがやっぱり大好き。

「勝って良かった」に「美味しくて良かった」も加わって、御機嫌に帰宅した。