食欲魔人日記 07年01月 第1週
1月1日 月曜日
美味しいものだらけの元旦でした
かしわ天(昨夜の残り)
お雑煮&あんころ餅
日本酒(英勲 古都千年 純米大吟醸/齊藤酒造)

昨夜きっちり、2007年になるのを待って「あけましておめでとう」を言ってから就寝したので、今朝はすっかり朝寝坊。「昼」というには早いけれど、という程度の遅い時間に起床して、まず餅を焼いた。

今年のお餅は、デパ地下で買ってきた、それなりの値段の美味しそうなもの。昨年か一昨年かの冬に、おっそろしく安っぽい感じの、知らないメーカーのパック餅を買ったことがあるのだけれど、これが全然お餅っぽくなく、どころか「お米の味」ですらなく、プラスチックのような味と舌触りだった。元旦からさすがにそういうのは悲しいなと、少しでも美味しそうなものを探してみて、そして絵のように見事に「ぴよーん」と伸びる今回のお餅。

我が家のお雑煮は、秋田出身の私の母の系統の、ごぼうと舞茸、鶏肉が入る「きりたんぽ鍋」的なもの。ゼンマイなどを入れる親戚もあったし、大根や人参、豆腐などもよく入れる。でも基本はごぼうと舞茸と鶏肉。三つ葉も添える。今回はそれにかまぼこをスライスしたものも入れてみた。だんなと息子はお雑煮でお餅を2個ずつ、私はお雑煮でお餅を1個、そして昨夜時間をかけて炊いてみた小豆であんころもちを1個。

「弁いち」のおせち料理&鳥団子、出し巻き玉子
からすみ大根
お刺身(カンパチ、マグロ、イクラ)
牡蛎のオイル漬け
かしわ天(昨夜の残り)
たくあん
お義母さんのお赤飯
鶏肉と舞茸の澄まし汁
日本酒(英勲 古都千年 純米大吟醸/齊藤酒造)

年賀状と、午前中に到着予定だったおせち料理の到着を待ってから、だんなの実家にお年始の挨拶に。お茶やお菓子や果物をいただきつつしばらくのんびりとおしゃべりして、夕方に帰ってきた。で、夕方から酒盛りしながら、正月料理を大堪能。去年に輪をかけて、今年は食卓に美味しいものばかりがたっぷりと並び、何を食べても美味しくて困ってしまった。昨日も4合瓶をだんなと2人で空にしたばかりなのに、今日もあっさり空っぽに。

今年のおせち料理は、昨年に引き続き、浜松の割烹料理屋さん「弁いち」のもの。いよいよ今年からおせち通販が本格始動することになり、ホームページでのおせち料理のご案内を私が作成して一般公開するやいなや、私自身が「買います!」と申し込みをしてしまったのだった。

デパートで買うようなおせち料理はほとんどが2万円以上、通販ものは価格も色々あるけれど、安いのは安いなりという感じでもあり、手頃なボリュームの手頃な内容のものというのはなかなか見つからない。料理屋さんのおせち、味は当然折り紙つきの、2〜3人用の一段重が15,000円というのは本当に嬉しい内容。今年は更に、例年店頭で販売しているというお総菜類も一緒に頼めることになり、鳥団子や出し巻き玉子の追加注文もさせていただいた。それだけ買っても送料込みで2万円弱。……ああ、幸せ。

というわけで、食卓にはおせち料理と、鳥団子、おろし醤油を添えた出し巻き玉子。おとっときのからすみ(これも「弁いち」さんの……)はお正月ということで常より厚切りにして同じ厚さに切った大根と交互に並べ、年末に買ってきたカンパチとマグロ、イクラなども一緒に。

更に、新潟三條屋の甘酒(越乃寒梅の酒粕を使っているのだそうで)で漬けたのだという甘酒たくあんもスライスし、オイルサーディンがめっちゃめちゃ美味しい竹中罐詰のかきの缶詰(かき燻製油づけ)も開けてみる。どこから見ても「酒呑みの食卓」になってしまったけれど、息子も目の前の肉団子やお刺身、イクラなどに目をキラキラさせている。

昨夜はとてもまろやかな優しい味の長野の日本酒。そして今夜もまた、まろやかなトロンとした美味しい日本酒。なんだか最近どんどんアルコールに強くなっているよねぇ……と美味しく酌み交わす。

今年のおせち料理も、とても美味しかった。他にもお刺身などがあったので全部は食べきらなかったけれど、相変わらず絶品の黒豆(ほんとうに美味しい……もう自分で炊こうなんて気は全然ない……)、プリップリの大きな海老、中の中まで味が染みた鳥団子、立派な子持ち昆布に絶品の自家製からすみの炙りなどなど、「次はどれ食べようかなぁ」とうっとり眺めながらつついていく。色鮮やかな梅麩や手鞠麩、のし梅、金柑の砂糖煮などのそれぞれひとつひとつがしみじみと美味しいのも嬉しいところ。……ああ、でっかい椎茸が美味しい……。

夕方から笑点、そして筋肉バトルなどをテレビで流しつつ、いかにもなだらだらとした元旦の一日だった。

1月2日 火曜日
お雑煮と、あんころもち(これは昨日撮影しました)
磯辺焼き
鶏肉と舞茸の澄まし汁
抹茶入り玄米茶

目が覚めると、9時になろうというところ。
「起きてー起きてーそろそろ9時〜」
と声をかけつつ起きて、簡単に朝御飯の準備。今日はだんなのおばあちゃんの家に年始の挨拶に行く予定で、でも私は大晦日の夜におひつを落とした足の指がなかなかに痛くて歩けそうにないので、お留守番することになった。昨日のだんなの実家詣では自転車に乗って無理矢理行ったのだけれど、まだ歩くのはつらい。家の中をはだしでぺたぺた歩く分には良いのだけれど、靴を履いた途端に拷問になる。……私の黒く染まった親指の爪、いつか綺麗になるんだろうか……まいった。

出発まであまり時間がないねということで、お餅は磯部焼きに。息子が2枚、私とだんなが1枚ずつ。大鍋にたっぷり作ってあったはずの鶏肉のお吸い物もすっかり少なくなってきてしまった。

あんころ餅
抹茶入り玄米茶

そしてだんなと息子が出かけて行き、2007年2日目にしてやけに静かになってしまった我が家。一人静かに太鼓ゲームなどしてみたり年末に買った雑誌を読んでみたりなどして2人の家族を待つ。……テレビではいかにもなゆる〜い番組ばかりが放映されていて、退屈。

一人の昼御飯は、1枚だけ残っていたお餅を焼いて、自家製の煮小豆を添えたあんころもち。
今回、上白糖があまり手元になかったので、「これでもいいかな?」と「きび砂糖」を使ってしまったのだけれど、やはり独特のアクともコクとも言える味が出てしまって、お上品なお汁粉とは言い難いものに。

おせち料理続き
お刺身(ブリ、マグロ)
からすみ大根
ロースカツ、刻みキャベツ
おばあちゃんのきんぴらごぼう
おばあちゃんのお赤飯
日本酒(悦凱陣 純米吟醸「興」/丸尾本店)

夕方、おばあちゃん家でもらったお赤飯やきんぴらごぼう、それになぜか漫画の『NARUTO』の最初の数巻、あと、帰りがけにデパ地下で買ってきたのだという紅茶の福袋を抱えた2人が帰ってきた。紅茶の福袋なんてすごく久しぶり。だんなも私もフレーバーティーはあまり好きではないということで、選んでくれたのは紅茶と中国茶のフレーバーティー抜きのセット。値段は3000円だったそうで、

ダージリンBPS 50g
ハプジャンパルバット(アッサム) 50g
タラジャン(アッサム) 50g
ラバーズリープ・クォリティー(セイロン) 50g
アフタヌーンティー(アッサムとダージリンのブレンド) 50g
イングリッシュブレンド(セイロンとアッサムのブレンド) 50g
デェイエンホンホンツァー(雲南省の紅茶) 50g
黄金桂 50g
台湾夏茶2006 50g
深蒸し煎茶「祭」 50g
伊勢 飯南茶 50g
抹茶きらら玄米茶 50g

という品揃え。どれも普通に飲めそうなものばかりなのでとても嬉しい。アッサムとセイロンが多いから、冬の間にミルクティーにしてせっせと飲むことにしよう。

夕飯は、おせち料理の続きとあれこれと、おばあちゃんの手作りのきんぴらごぼうにお赤飯、そして「何かおかず1品買ってきてくれると嬉しいです。コロッケとか唐揚げとか、そんな感じの」とリクエストしておいたところ、その意図を正確に酌み取ってだんなが買ってきてくれたロースカツ。今日のお酒は、昼のうちに私が「なんか、美味しそうなお酒がまだあるじゃーん」と我が家の酒置き場から引っ張り出してきた悦凱陣(よろこびがいじん)。ここ数日、日本酒はずっと「冷や」で飲んでいるのだけれど、さりげなく大活躍しているのが、年末に買ったこのワインクーラー。見た目はシンプル……というか、あまりお洒落っぽいものではないのだけれど、食事の間ずっと冷たいままでいてくれるし、飲むたびに氷水の中から瓶を出してそれを拭いて……ということをしなくて良いのはとてもらくちん。これは良い買い物をしたね、と、ここ数日はこのワインクーラーが活躍しまくってくれている。

で、「悦凱陣」。昨日一昨日と柔らかい、口当たりの良いお酒が続いていたのだけれど、今日のはかなりはっきりと、キリッとした口当たりを感じる存在感の強いお酒。これまた好みの味のお酒で、ついついお刺身とかからすみ大根が進んでしまった。

……明日はやっぱり、カレーでしょうか。(やっぱり、って)

1月3日 水曜日
鯨のお寿司だってばよ
チョココロネ
カフェオレ

昨夜は遅くまで、親子3人布団に入って並んで漫画『NARUTO』を読みふけり、今朝も起きるなりそこかしこで転がって続きを読んでいる私たち。

突然に昨日、だんなたちが持ち帰ってきたその漫画、おばあちゃん家で会った従姉妹が「もう読まないから」とくれたものなのだそうで、「けっこうあるから宅急便で残りは送るねー」と最初の数冊だけ帰りの電車の中で読もうと持ち帰ることにしたものなのだとか。あと数日のうちに数十冊の漫画が届くことになるらしい。……でもこの漫画、まだ全然終わってないのね……(続きが気になるから絶対買っちゃうわねー……)。おおかたのキャラクターとかは知っていたけれど、読むのは初めて。けっこう面白い。

かなり遅めの朝御飯は、昨日だんなたちが外出ついでに買ってきてくれたチョココロネ。当初の予定では冷凍庫に保存してあるベーグルも焼いて出そうかという話になっていたのだけれど、朝食にしてはかなり遅い食事になってしまったので、ベーグルはやめにしてコロネだけ。

「銚子丸」にて
 いわしのさつま揚げ
 寒ブリ握り
 寒ヒラメ握り
 鯨握り
 ねぎとろ軍艦
 ツナサラダ軍艦
 ハタ握り
 サーモンカルパッチョ握り
 ほたて握り
 穴子握り
 大トロ握り
 真鱈白子みそ汁
 生ビール
などなど

「なんかこう……寿司、な気分?」
「うん、寿司な気分だよねぇ」
だんなと2人、スシースシー言っていたら本当に寿司気分が盛り上がってきてしまい、昼過ぎに銚子丸に。2時頃だったら昼御飯時を外しているし、そう混雑していないだろうと踏んでいたのだけれど、店内は想像を遙かに上回る大混雑。待合い席に15人ほどは待っている状態で、でも寿司熱は冷めやらず、数十分待ってテーブル席に案内してもらった。

今日は全てのお皿をだんなと半分こしたので、腹具合以上に色々食べられた感じ。最初は生ビール飲みつつ、途中から季節限定の「真鱈白子みそ汁」なんてものをいただきつつ、
「いぇーい、初ねぎとろ軍艦〜♪」
「じゃあ、初イロモノってことでツナサラダとかね」
と、好き勝手に色々なものを食べてきた。

「本日のおすすめ」が書かれた黒板にあった、珍しいネタが「鯨」。私は学校給食で鯨肉を食べた記憶がなく(小学校低学年の頃にあるいは出ていたのかもしれないけれど、記憶に残る限りでは献立に「鯨」の文字はなかった)、だから「懐かしい」と思う気持ちは全然ない。面白半分にとってみた鯨の握りは、やっぱり魚肉というより牛肉に近い感じのものだった。乳臭くはないし、ケダモノ臭くもないのだけれど、淡泊な感じの赤身の肉はローストビーフの握りとちょっと似ていると思う。あとは冬っぽい、寒ブリとか寒ヒラメとかハタなどを頼んで握ってもらった。

息子はレーンを眺めて「いくら」と「とびこ」の違いに思いを馳せていた模様で、
「とびこは、トビウオの卵だよ」
とだんなに教えてもらい、帰宅してから百科事典でトビウオを調べて再確認していた。その後、自分のパソコン開いてgoogleで画像検索とかしているところが、いかにも現代の子供というか。

醤油ラーメン
麦茶

すっかり遅い昼御飯をしっかりと食べてしまったので、夜7時になっても8時近くになっても全然お腹減らず。一応、カレーを作る準備と、醤油ラーメン(煮豚があるのでね)の準備は材料を揃えてあったのだけれど、私はもう「夕御飯はいらないやー」という気分。でも、息子の
「醤油ラーメン!食べるー!」
の雄叫びで、夕御飯は軽く醤油ラーメンということになった。夕方から一緒に取り組んでいた、息子の音楽教室の宿題(8小節の楽譜の変奏作成)が一向に終わらないので、準備はだんながしてくれた。麺の上に茹で卵と自家製煮豚と、葱と海苔。本当に普通の醤油ラーメンで、それがまた良い感じだった。ラーメンの中では最も醤油ラーメン(変なこだわりとかうんちくとかがない、本当に普通の醤油ラーメン)が好きな息子は、大喜びだ。

「あ……あれだ、ガラスのクレアが食べて、"おいしい……"って言って溶けちゃうような、そんなラーメンだ」
と、一口啜って呟いて、それて「あれ?」と思う私。ガラスは溶けないだろう。溶けるのは雪女だ。
「あれ?違うよね、ガラス溶けない、クレアは溶けない。溶けるのは雪女だよね、うん」
「そうそう、クレアは鉄郎をかばって砕けちゃうんだよ」
「そうそう、砕けちゃうんだ、雪女は雪女で別にいたんだ」
「そうそう」
"ガラスのクレア"だけでちゃんとここまで話が通じてくれる夫で良かった、と思った。

1月4日 木曜日
カレーが煮えました♪
あんころ餅
麦茶

だんなは今日から出勤だ。小学校の登校は今週末の連休が終わってから。息子の学校もいっそ始まってくれれば私もさくさく仕事ができるんだけどなー……と思いつつ、それでも我が家で息子が賑やかにしている間は正月気分も続く気がして、それも悪くないのかも。今日の息子はぐーぐーと10時頃まで盛大に朝寝坊していて、「……おはよ……」と、ぬぼーっとした風体で起き出してきてからもまだベッドの上で漫画読んだり、パソコン立ち上げて何やらやっていたり。息子が「おなかがすいた」と宣言したら朝御飯にしようと思っていたところ、11時を過ぎてやっと
「……あれ?ぼく、朝御飯食べたっけ?」
と呟いた。朝御飯……食べてないよねぇ。ていうか、もう昼だ。

お餅焼く?それともパンでも?お赤飯もあるし、お正月料理の残りもまだ少々……と「本日第一回目の食事」について息子と話し合った結果、
「この!あんころもち、ぼく食べたいなー」
と、台所に置かれた鍋を覗いた息子からのリクエストで、自家製煮小豆であんころ餅。

少しもねっとりしていない、どころか豆1粒1粒がちょっと固めの"謎煮"になってしまった今回の煮小豆を1人2枚の焼き餅の上からかける。あまりくどくどしい甘さじゃないのが幸いだったようで、息子も、
「美味しいじゃん!これ、美味しいじゃん!」
と喜んで食べてくれた。

おやつにせっせとみかん食べつつ、私は午後からカレーの仕込み。
「おせちに飽きたら」ではないけれど、どうも三が日を過ぎた頃に猛烈にカレーは食べたくなるもので。

ビーフカレー
ほうれん草のバター炒め
かぼちゃのポタージュ
ゆで卵・福神漬け
ビール(キリンクラシックラガー)

今回作ったのはビーフシチュー。コストコで先週購入したステーキ用の分厚い牛肉を氷温室の奥の方にしまってあったのだけれど、「ステーキというより、カレー?」という気分になってしまったため、適当に一口大に切ってカレーに加工した。

最初に塩胡椒とカレー粉を軽くまぶした肉だけをステーキを焼くようにジュージュー炒めて一度鍋から取り出し、肉を炒めていた鍋に玉ねぎ3個を刻んだものを入れて茶色く柔らかくなるまでせっせと炒める。肉を戻し入れ、にんじんも加えて全体をざっともう一度炒めたら、あとは水を加えて煮込んでいく。久しぶりにダッチオーブンを出したので、常以上に念入りにタワシで洗ってからコンロにかけた。

あとはもうダッチオーブンまかせで、とろ火で蓋して数時間放置。最後に追加玉ねぎを2個、適当に切って加え、じゃがいもも3〜4個適当に剥いて切って加え、じゃがいもが柔らかくなる15分ほどを待ってからルーを溶かせばできあがり。特にたいしたこだわりもないカレーで(使うルーも特に決めていない、たいてい"こくまろ"か"とろける"になるけど)、「シーフードカレーはまず作らない」「よほどの理由がなけれが玉ねぎ、にんじん、じゃがいも以外の野菜は加えない」程度の志向しかないカレーだけれど、「家カレー」には抗いがたい魅力がある。やっぱり肉なのよね、んでもって、じゃがいもごろごろにんじんごろごろ玉ねぎどっさり。辛さは問答無用で「中辛」。息子が小さな頃からずっと「中辛」。

ほうれん草がたまたま手元にあったのでバター炒めにして添えることにし、ついでにかぼちゃもあったので、これはポタージュにすることにした。カレーの上にトッピングする卵も茹でて、おおかた準備が整ったところでだんな帰宅。今日も家族皆、良く食べた。息子もしっかりお代わりして、でも大鍋にできたカレーはまだまだ全然なくならない。

1月5日 金曜日
カニ−−−−−−ッ!
2日目のカレー
クリスマスマカロニ入りの野菜コンソメスープ
福神漬け
牛乳

まだまだ冬休み……と、遅めの朝御飯は今日も昼御飯兼用で。

2日目のカレー、パンに添えて食べるのも悪くないなと思いつつも「カレーライス」の魅力には抗いがたいものがあって、結局カレーライスでいただくことに。台所の棚にいつまでも残っているクリスマスマカロニの存在が先日から微妙に気になり続けていたので、玉ねぎ、人参、ブロッコリーなどと一緒にコンソメスープにして添えてみた。2日目のビーフカレーは味もすっかり馴染んで良い感じ。ついついたっぷり食べてしまう。

ダッチオーブンにカレーを一晩以上入れっぱなしにしていると、案外簡単に鍋が錆びてしまう。何度か同じ失敗をしていたこともあり、昨夜、ダッチオーブンでカレーを作って食べた後に別鍋にカレーは移しておいた。ちょっと丹念に手入れしてやるかと、ダッチオーブンを金だわしで軽くこすってコンロにかけ、しっかり水気を飛ばしてからショートニングを全面に丹念に塗り込んでみたところ、これまで以上に黒光りする綺麗な鍋に。

で、そのダッチオーブンの勇姿にすっかり啓蒙されてしまい、今日の午前中は全ての鋳鉄鍋の手入れをしてしまったのだった。我が家にあるのはダッチオーブンの他に、チキンフライヤーと大小のスキレット、懸賞で当たったル・クルーゼのスキレット、スキレットより深さのないグリドル、8インチの小ぶりの両手鍋(サービングポット)、2つのファヒータパン、4つの直径10cmほどのミニミニスキレット、そして「Half Pint Serving Kettle」なる名前の不可思議な物体(ナッツやデザート、サルサやディップなどを盛ってどうぞ!……という感じらしい)。

スキレットなどは大小それぞれ週に2度も3度も使われているし、グリドルも何かと使う機会がある。一食分の煮物などにはサービングポットも重宝で、でも、ファヒータパンあたりはほとんど出番がない。出番がないアイテムたちはすっかり埃をかぶって、ものによっては錆びが出ているものもあった。全部綺麗に洗って、改めて表面にショートニングを綺麗に塗っておく。1時間ほどかけて、全部の鋳鉄アイテムを美しく黒光りするものにしてみた。使い込んているものはほとんど何もしなかったのだけれど、改めて、スキレットとグリドルの「熟成度」は素晴らしいなぁとしみじみ思ってみたり。収納場所には本当に苦心しているけれど(あまりに重いので、上に置いても下に置いても何かと大変……)、どれもこれも可愛い鍋たちだ。おかげでル・クルーゼなどを全然買っている余裕がない。場所がない。

お正月料理の残りあれこれ
かにしゃぶ(かに♪・水菜・人参・椎茸・えのき・しゃぶしゃぶ餅・雑炊)
ビール(よなよなエール)

さて、午前中に、蟹が届いた。
「そういえば、年末年始に蟹食べなかったよ?蟹、蟹、蟹♪」
と、お正月にネットで「蟹福袋」とか検索していて、美味しくてお得そうなものをいくつか発見。
「このセット、数の子はいらないんだよね……」
「こんなに蟹が入っていても困っちゃうかも」
こうでもないああでもないとだんなとも協議の結果、買ってみたのが「新春グルメ福袋 竹」。

1万円(送料無料よ♪)で、

・ずわいがに(約400g)2尾
・たらばがに(メス)(約550g)1尾
・業務用たらばかにしゃぶ(約1kg)1袋
・ジンギスカン用羊ロース肉(約300g)1袋
・イクラ醤油漬け(約250g)1箱
・小樽 愛の寿司波浪(8貫)1箱

が、やってくる。「この、"寿司"って何?」などと少々訝しがりながらも、この内容が好みな感じなので注文してみた。
1/10の確率でフルーツ(宮崎マンゴーか夕張メロンかスイカか山形のさくらんぼ)が当たるというけれど……マンゴーが当たるといいなあぁぁぁぁ〜。

ドカーンとやってきた冷凍蟹は、まさに何というか「業務用」という感じだったけれど、蟹3尾に山盛りの「かにしゃぶ」用の身に、肉にイクラに寿司にと、とても豪華な箱の中身。全てが冷凍ものだったのでイクラとジンギスカン肉には冷凍庫に直行してもらい、丸ごとの蟹もそのまま発泡スチロールのケースのままでいていただき、かにしゃぶとお寿司を解凍してみた。お寿司、ちゃんと握り寿司の状態でタネもシャリもカキンコキンに凍っている。夕飯まで常温で放置しておくくらいで良いのかも、と、かにしゃぶと共に放置してみていたところ、ちょうど良い具合に両方とも溶けた。

「かにしゃぶ」であれば、やはり日本酒。でもビールもちょっとは飲みたいなぁと「よなよなエール」を冷やしておいたら、結局アルコールはその一杯だけで、蟹を堪能し続けることになった。
1kgもやってきたかにしゃぶ用むき身蟹は、やっぱり大量。椎茸やえのきだけを鍋に投入しつつ、蟹を1つずつ手にしてはしゃぶしゃぶと湯にくぐらせてポン酢で食べたのだけれど、案外早くお腹一杯になってしまった。蟹は「剥く楽しさ」もなくはないけれど、剥かずにぱくぱく食べられるのはらくちんな限り。さっと火を通した蟹のプリップリした食感にうっとりしながらぱくぱくと食べていく。

……でも、蟹というのは案外に大量には食べられないもので、結局、半分ほどを残した状態で
「もうダメだー」
「もう全然ムリー」
と、しゃぶしゃぶ用蟹には冷蔵庫にお帰りいただくことになったのだった。

さて、まだ丸ごとの蟹が3杯もあるぞ。どうしよう。

1月6日 土曜日
蟹肉スケスケ天津飯。なんて豪華な……
「サンジェルマン」の
 アップルデニッシュ
 コーンパン 1/2個
 チェダーチーズ・ベーコンパン 1/2個
カフェオレ

パンが食べたい、パンが食べたい、と、頭の中がパンでいっぱいになってしまった昨日の夕方、「朝ごパン」を買ってきた。ほんの数十秒で息子が選んだのはコーンパンとベーコンを巻いた"エピ"というフランスパン。塩味系の2種類を選んで、「ぼくは、これね」と満足そうにしていたのだけれど、
「あれー?こっちの棚に、苺味のがいっぱいあるよ?」
と気づいて私が声をかけたら
「うん、この、苺のも食べたい……でも、さっきの2種類、どっちとも食べたい」
と、食べる気満々の答えが帰ってきた。仕方がないので、その3種類をトレイに乗せ、他のパンも数個乗せる。自分用にはツヤツヤとしたリンゴが美味しそうなアップルデニッシュを選んでみた。

いつもどおりの牛乳たっぷりカフェオレに、温めたパン色々を半分にカットして大皿に乗せてテーブルの中央に。パンとチーズやベーコンってなんでこんなに似合うのだろう。息子が選んだ塩味系パンはどれも私も好きなものばかりだった。

「モスバーガー」にて
 フレッシュバーガー
 オニポテセット(オニポテ、クラムチャウダー)
 アイスウーロン茶

昨日はお正月に親戚から貰ったお年玉を息子と一緒に郵便局に貯金しに行ったのだけれど、ATMに入らない紙も何枚かあったのだった。おばあちゃん家で貰ったのだという、商品券。さすがにこれは貯金できないねぇと持ち帰ったのだけれど、
「これは、どこでどうやって使うのかな?」
と、その見慣れぬ紙切れに息子は首を傾げている。どこでも使えるよ、モスバーガーでも使えるよ、と言ったが最後、もうそれを使いたくて
「じゃあモスバーガー行こう!これでお食事しよう!」
はしゃぎ始めてしまった。じゃあ、君の分はそれで払うと良いよ、と、家族で雨の中(大雨の中……)夕飯の買い物がてらモスバーガーに向かってみた。

ミートソースが美味しいモスバーガーも捨てがたいのだけど、と思いつつ、私はフレッシュバーガーを。あまりの寒さにセットのドリンクをクラムチャウダーにしてもらった。息子はモスチーズバーガー、だんなは海鮮かきあげライスバーガー。
「……また、面白いもの頼むねぇ……」
その、海鮮かきあげライスバーガーの隣にはクラムチャウダーとモスチキンが並んでいて、不思議な光景だなぁと思いつつ呟くと、
「いや、だってさ、モスバーガーいいなと思ったら息子が頼んで、フレッシュバーガーもいいなと思ったら君が注文して……」
だから俺はこれにしたんだよ、と。

えええー、いいじゃん、同じの頼めばいいじゃん!と笑いながら、私は当初の希望どおりのレタスたっぷりフレッシュバーガーにかぶりつくのだった。私たち、しょっちゅうレストランとかで
「え、君それ頼むの?……じゃあ私は別のにしなきゃ」
とかやりあっている。「同じの頼んだら負け」と思っているわけでもないのに、そして、好きなものの傾向が似ているからたいてい重なってしまうのに、色々と要らぬ苦労が多いのだった。……でも海鮮かきあげライスバーガーも美味しそうだなぁ、と。

茹でもやしの中華ドレッシング和え
だんな特製天津飯
日本酒(悦凱陣 純米吟醸「興」/丸尾本店)

昨夜の残りの「かにしゃぶ」用の蟹剥き身、どうしようかと色々相談した結果、
「すっごく豪華な天津飯にしちゃいましょう!」
ということになった。まぁ、なんて豪華なことだこと。

だんなは、正月前からひきこんでいた風邪がまたちょっとつらそうなことになっていて、今日はお医者に行って風邪薬飲んで午後は寝ていたのだけれど、それでも
「でも天津飯を作るのは俺の役目だし」
と台所に立って準備を始めた。焦げたり謎めいた出来映えになっても良いなら私もやるよ?と言ったのだけれど、天津丼が謎めいた出来映えになってはいかんのであるらしい。今日は豪華版だしねぇ。

お酒はお猪口に軽く2杯だけ、お正月に封を切ったお酒を出して軽く飲み飲み。あとの献立は茹でもやしにノンオイル中華ドレッシングをかけただけの1皿で、ここぞとばかりに天津飯を堪能した。

いつもながら、天津飯はと〜っても美味しい見事な出来映え。卵から蟹がそこここに透けて見えるなんともゴージャスなものになっていて、塩気と酸味のバランスの良いさっぱり味のあんの味も良い感じ。そこら中から蟹の香りと味が漂ってくる、すんばらしい天津飯だった。蟹がたっぷりなら筍や葱も卵もたっぷりで、だんなは「お代わり天津飯」のちっこいのも作ってくれた。

蟹、残りまるまる3杯。明日一日でも食べ終わりそうにないので、
「蟹、買ったんですけどあまりに多くて〜……明日持っていっても良いですか?一緒に食べましょう!」
とだんなの実家に助けを求めてみた。お義父さん、お酒用意して待っていてくれるらしい。

1月7日 日曜日
例年通り、七草粥には帆立がたっぷり
中華風七草粥
冷茶

昨夜、もううとうとし始めた頃に
「ああっ、お粥の準備するの忘れた……」
と、半分寝ぼけながら米と干し貝柱を水に浸した。

干し貝柱入りのお粥は、中華風。本当は、米を水に浸ける前に胡麻油を軽くまぶす必要があったのだけれど、気がついた時には米は既に水の底。何の解決にもならないけれど、
「……ま、仕上げに胡麻油垂らせばいいか……」
と、そのまま昨夜は寝てしまったのだった。

で、あとはことこと弱火で煮ていくだけ。けっこうな大きさの鍋に1カップの米を入れ、鍋の口ぎりぎりまでの水で炊いていくこと1時間くらい、たっぷり4人前くらいのお粥ができた。炊きあがり間際に、刻んだ七草を適当に切って混ぜていく。帆立のだしがしっかりと出た、塩味もそれなりについているお粥。
「お粥はさー、美味しいけど、後ですんごくお腹空いちゃうのよね」
なんて言いながら、お代わりして食べる。

ン日目のビーフカレー
グレープジュース

だんなも私も、年末からひきこんでいた風邪が今ひとつピシッと治らない。鼻は詰まるし喉は痛いし、どうにもだるくて活動的になれない私たちだった。……来週はスキーに行く予定なんだけどなー……それまでには全快となりたいところ。

朝がお粥ですっかり空腹になってしまって、昼過ぎにビーフカレー。いよいよ残り少なくなってきたカレー、残りはカレーうどんということで良いかしらね?と言いつつ御飯2合炊いて皆で食べる。

夕飯も控えているからとごく軽めの盛りにしたところ、
「カレーという献立の時に、そんな控えめな御飯の量じゃいかん!」
という天啓を受けてしまって、ついついお代わりしてしまった。

私としては、あらゆるカレーの中で「ポークカレー」が最強で、しかも薄切り肉のじゃなくて塊肉のがごろごろしているものがパーフェクトなのだけれど、牛肉入りも美味しいね。チキンも好き。(シーフードは……うーん……)

だんなの実家で
 チャンジャ・キムチ
 茹で蟹♪(たらば・ずわい)
 鯛と鰺の昆布締め、焼きウニ
 鶏の唐揚げ、クリームシチュー
 土鍋御飯
 焼酎(吉兆雲海/雲海酒造)
 リンゴ

夕方、蟹3杯持ってだんなの実家に行ってきた。先日届いた蟹福袋、調子に乗って買ったは良いけれど、昨日も蟹、一昨日も蟹で、でもきっと今日で残りの3杯の蟹を平らげるのはきっと不可能だ。そうなると明日も蟹。それはちょっと避けたいところ。

だから、昨日の夕方だんなの実家に電話して
「皆で蟹を食べませんか?」
とお伺いを立ててみた。お義父さんは、お酒用意して待ってるよ、とのこと。午後6時頃お邪魔してみると、蟹に合わせて自家製の魚の昆布締めや焼きウニなどなどが待ちかまえていた。子供は蟹が苦手かも、と、鶏の唐揚げやクリームシチューまで。確かに息子は、天津飯は喜んでいたけれど「かにしゃぶ」にはさほど興味がない様子だったので、お義母さんの先見の明に息子大喜び。コーン入りのクリームシチューを喜んで食べていた。

残念ながら義妹はお仕事ということで(連休の中日なのに……大変ね……)、お義父さんとだんなと私、3人で酒を酌み交わす。
蟹は本当に笑っちゃうほど可愛らしいサイズだったのだけれど、それでもそれなりの食べ応えはあって、お義父さんと一緒に飲んでいた蕎麦焼酎もずいぶん進んでしまった。

でも、最後はしっかりと
「あの……シチュー美味しそうだったんで、ちょっといただきたいです……」
と、シチューもいただき、御飯もいただき、お腹一杯。飲み相手のいるお義父さんは本当に楽しそうでご機嫌で、近くに住んでいるのだからもっとちょくちょく来てあげなきゃなぁと思う。