カフェオレ
苺 with コンデンスミルク・砂糖
「……単に、手巻き寿司食べ過ぎたってことなんだけどねー」
と、卵やベーコン抜きで、トーストだけの朝御飯。私は「バターちょっと塗るだけでいいや」と思っていたのだけれど、だんなと息子は
「俺、これ塗ろう」
「ぼくもぬろう」
とか言いながら「ホテルオークラ」のチョコスプレッドをこてこて塗ったトーストに囓っている。
「クーベルチュールチョコ使用」というパッケージの文字がまぶしくて先日衝動買いしてしまったチョコスプレッドは、しっかりぱっきりとしたチョコ味でとても美味しい。でも、あまりにはっきりとしたチョコ味で、逆に朝御飯などに食べるにはちょっと重く感じてしまう。……でもだんなと息子が2人、目の前でチョコペースト塗ったくって食べていると「……お、おいしそう……」と思ってしまったりして。
食後の苺にはコンデンスミルクを入れた小皿と上白糖を入れた小皿を用意して、好きなようにつついて食べた。
キャベツとツナのサラダ
麦茶
「……じゃあ、懸案のアレを食べよう」
昼御飯は、先週から予定していた「葱と香菜の和えそば」。だんなは香菜がいまいち好きではなく息子もやっぱり好きではなさそうなので、私の大好物の香菜を心ゆくまで食べるには平日の昼がよろしかろうと、ずっとタイミングをはかっていたのだった。
香菜、以前はデパ地下の八百屋さんなどを覗かないと置いていなかったりしたものだけれど、今は色々なところで買えるようになった。初夏の頃には千葉近郊で栽培しているものと思われる、青くフサフサした立派な香菜も店頭に並ぶようになって、私は密かにとても喜んでいる。先日も、199円で立派な香菜の束を買うことができて、海南飯を作ったときにざくざく使ったのだった。
香菜は、柔らかい葉の部分をぶちぶち手でちぎって両手にひとすくい分くらい用意しておく。長ねぎは白髪にして、赤パプリカも細切りに。中華麺を茹でたら胡麻油と酢を軽くまぶしておき、野菜を和えたら煙が出るほど熱したオリーブ油をジャッと大さじ1くらいかける。更に、酢と砂糖と醤油と胡麻油とスープを混ぜた合わせダレも麺と野菜にかけ、ざざっと和えたらできあがり。野菜をちょっと取り分けておいて、仕上げにこんもりと盛りつける。
「ふっふっふー。山盛りの香菜〜♪」
どーだ!と見せびらかす相手もいないのだけれど、心もち胸などはりながら一人飯。だんなのお弁当に詰めたキャベツのサラダを小鉢に盛って脇に添えた。
数ある香味野菜の中でも、香菜の匂いは格別だと思う。嫌いな人は「カメムシ臭い」と言うけれど、香菜好きな私も「確かにカメムシ臭いかもー」と思ってしまう。ニラとかセリとか、匂いの強い野菜はもともと嫌いじゃないけれど、香菜のあの臭さがもうたまんなく好きな私だった。その香菜の匂い満載の、香菜を食べるための麺料理みたいな料理で、何度か作ったことがあるけれど私はこの和えそばが大好き。くさくて大好き〜。
麦茶
「……じゃあ、昨日の残りで簡単に済ませちゃおうか」
と、息子と2人で第2回手巻き寿司。半端にお刺身も残ってるし、玉子焼きもあるしで、2合分の寿司飯用意して山盛りの焼き海苔用意して、昨日に続いてせっせと巻いてせっせと食べた。マグロにブリにタイにサーモン、甘海老。
息子は今日も玉子焼きを山盛り前にして、せっせせっせと"玉子巻き"を作りまくって口にしている。そんなに玉子が好きか……と呆れてしまうほど、息子はお寿司用の甘い玉子焼きが大好き。そんなに好きなら、今度築地あたりで美味しそうなの1本買ってこようかしらねぇ。
ミニサンド(チョコ&ピーナッツ)
カフェオレ
「……ま、いいか……他の曜日で……」
と、見守っちゃってお買い物はなし。夕飯は問題なかったのだけれど、朝御飯について全く考慮していなかった。
で、
「……というわけでしてー……帰りにコンビニでもいいから何か見てきてくれる?」
とだんなにお願いしたところ、コンビニでパンをざくざく買ってきてくれた。自分用にはチョコデニッシュ、私と息子には「薄皮ミルクパン」と「チョコ&ピーナッツのミニサンド」。どうもありがとう。
「なぁに?なに、このパン?」
「ん、昨日の夜、お父さんが買ってきてくれたの」
「そっかぁ!」
だんなはジムに出かけてしまったので、息子と2人、買ってきていただいたパンを2人でもぐもぐ。白いクリームの詰まった「ミルクパン」は確かに「クリームパン」じゃなくて「ミルクパン」で、練乳の匂いがぷんぷん。美味しかった。
鰻重(上の大盛)
三越地下にて、パパイヤミルク
「そゆわけでー、昼頃都心に出るわけですが、一緒に昼御飯でもいかがー?」
だんなに声をかけ、今日は一緒にお昼御飯。銀座にしようか、釜飯か、イタ飯か、ハンバーグの美味しい定食のお店かー……とあれこれ話し合い、結局「鰻」になった。だんなはちょこちょーこ(2ヶ月に3回くらい……とか)行っているそうだけれど、私は久しぶりの「ひょうたん屋」。鰻を蒸さずに焼く、ざっくりとした歯触りの、「上品」というベクトルには向いていない鰻の蒲焼きを出してくれる鰻屋さんだ。表面は僅かにバリッカリッとした部分もあって鰻そのものの味が濃厚な素敵な味。しかも「特上」「上」「中」「並」と揃っている鰻重で「上」を頼んでも1800円という値段も嬉しい。1年ぶりくらいにやってきたけれど、相変わらず平日ランチはサラリーマンで大混雑だった。
「あら、いらっしゃい。上の大盛ね」
だんな、あまりに頻繁に行く(そして常に「上の大盛」を注文する)ものだから、お店のおばちゃんにすっかり注文内容を覚えられている。私も、私もそれでお願いしますー、と、空腹の私も大盛で。
野趣溢れる相変わらずの美味しさの「ひょうたん屋」の鰻重。重箱にみっちみちに御飯がたっぷり詰まり、大きめ鰻の蒲焼きが1枚どどーんと。タレは甘さ控えめの若干さっぱり味だけれど、それが逆に鰻によく似合っていて、今日も涙ちょちょ切れるほど美味しかった。
上の大盛を私もだんなも綺麗に平らげ、
「んじゃ、ジュース飲みに行こうか」
「へ?ジュース?……ああ、ジュースね」
すみやかにお店を出て、てくてくと今度は三越に移動。なんでも、ひょうたん屋で鰻を食べたら、三越の地下のジューススタンドでフルーツジュースを飲むのが「お約束」なのだそうで(なんでだろう……)、
「俺、メロンジュース〜♪」
「じゃあ私パパイヤメロン〜♪」
と、デザート代わりのジュースをいただいた。
「まーたおゆきさんにたかられちゃったよ……」
というだんなは、なのにやけに御機嫌に鰻もジュースも奢ってくれて、
「これから溜池移動すんでしょ?ほれ」
と地下鉄回数券を2枚くれた。
サッポロポテト揚げ \294
カツオの叩き \399
炙り焼きチャーシュー \399
バターコーン \294
ポテトフライ \294
サイコロステーキ \504
焼き餃子 \294
焼き鳥(手羽先) 2×\168
おこさまうどん \378
すきやき鍋セット \819
ざるそば・ミニ天丼セット \798
ビール(ブラウン・中) 2×\441
グレープフルーツサワー \441
シークワーサーサーワー \315
ドリンクバー \294
……家族3人、よく食べました……
「地震、こえーじゃん、最近揺れるじゃん。だから、備蓄いろいろあるんだよ今」
カップラーメンでも出てくるのかと思えば、
「こっち、この段ボール、米軍のレーションな。あと韓国軍のもあのへんに……」
「……なぜレーションですか」
「えー?日持ちするじゃん?」
「どこで買うんですか……」
「ネットオークションにザクザクあるぜー」
事務所はますます変な方向に進化していた。いつでも籠城できそうだ。……イタリア軍とフランス軍のレーションは旨いらしいですよ、ボス。
それはそれとして打ち合わせも無事終了し、息子をみていてくれただんなの実家目指して帰宅。さすがに1人で留守番させるのは難しかろうと、
「息子みていていただけますか?……で、まだ一人でおばあちゃん家には行けないんじゃないかと思うんで、うちに来ていただいて息子ひろってもらえれば……」
とお義母さんにお願いして、その旨息子にも言い含めておいたのだけれど、息子は何を勘違いしたのか学校からてくてく歩いて直接おばあちゃん家に向かってしまったそうだ。たまたまお義父さんが家にいて出迎えてくれたそうだから良かったものの、ちゃんと人の話を聞け息子よ。
迎えに行きがてら、お義母さんと庭の花についてあれこれ話をして帰宅は6時過ぎ。洗濯物畳んでメールチェックして仕事メールのお返事書いて、そんなことしているうちに7時。だんなから「今から帰るよ」電話があったけれど今日はまだ何も準備できてなくて、
「……あー……ビールでも飲みに行く?」
ということになった。
息子の「バターコーンたべたいなー」の一言でいつもの「天狗」で飲むことに決定し、欲望のままにあれこれ注文して今日も食べた食べた。居酒屋らしく、1品の分量はそんなに多くなくて、3切れ盛られた「サッポロポテト揚げ」を1人1切れつまんだり、数口分でなくなってしまうサイコロステーキをつついたり。四角く分厚い、大根餅のような外見のサッポロポテト揚げ(マッシュポテトにチーズ詰めて四角く固めて揚げた……てな感じのもの)がビールに似合って旨かった。
最後には各自、うどん啜ったり蕎麦啜ったり、小さなすきやきつついたり。「すきやき鍋セット」はだんなの大好物で、毎回私がだんなの皿からちょこちょこ分けてもらっていたのだけれど、今日は1人でそれを食べてみたいなと私がそれを注文。
「最後に残った溶き卵をね、御飯にかけて喰うのが最高なんですよ奥さん」
とだんなからアドバイスをもらいつつ、しっかり食べちゃってお腹一杯だわ酔っぱらいになるわ。
「ふいー、今日はもう寝るじゃー」
「お風呂は明日にするのじゃー」
と、息子も巻き込んで、帰宅後パジャマに着替えて風呂もはいらんと(日記もつけんと)寝てしまったのだった。
ポン・デ・黒糖
六実デリサンド ツナマヨベジ
カフェオレ
「ミスド希望」
とお返事が。ポン・デ・リングとパイ1個買ってきてねと細かな指定までついていた。……で、待ち合わせ前に息子と2人でドーナツ屋さんへ。
「ぼくね、ディーポップ〜」
「うん、君はそれだよなぁ……あ、ポン・デ・リング発見」
だんなにポン・デ・リング、私用にポン・デ・黒糖。「パイ買ってきてね」の意味するところは「しょっぱい系のパイを買ってきてね」と解釈したのだけれど、でも棚にはアップルパイとかチョコカスタードパイしかない。「六実デリ」は置かれていたので、
「……ここはきっと、甘いパイを買うよりこっちの六実デリを買うほうがきっと喜ばれるに違いない」
と、ツナマヨベジとベーコンポテトを1個ずつ選んでみた。
「そうそうそう、メールに"パイがなかったら六実デリを"って書こうとしたんだけど、夜に行っても置いてないかなと思ったんだよね。ナイス読み〜ナイス電波〜」
だんなに誉められた。私の読みは完璧に正しかったらしい。ナイス電波〜ナイス夫婦〜。いぇーい。
六実デリも、ポン・デ・リングシリーズも、どちらもモチモチモチャモチャモニャモニャした不思議な歯触りで「ドーナツ」とはちょっと違う食べ物のような気がする。最近、だんなも私も「ポン・デ〜」シリーズの歯触りが楽しくて、密かなマイブーム。
麦茶
そんなこんなで気がつくと12時も過ぎて午後1時をまわろうとしていた。一人の昼御飯、今日はあんまりやる気もなくて、
「納豆あったな。納豆納豆……」
昨日お義母さんがおすそわけしてくれた納豆を出し、冷凍御飯をチン。ただただ「納豆御飯」をちゃかちゃかっといただくだけの昼御飯にした。
本当はこの納豆、息子のためにくれたもの。
「一緒にお買い物行ったら、"なっとう大好き!"って言うから買ってきたのよー」
とお義母さん。だから本当は息子のための納豆3パックだったのだけれど、「1個だけもらうよーすまんねー」と1パックいただいてしまった。葱なども入れない、添付のタレ混ぜただけの超シンプル納豆。数時間後に帰ってきた息子に、あっさりと
「あー、お母さん、おうち、なっとうの匂いがする!」
と看破された。
息子の今日の給食は
鮭の洋風焼き・炒り鶏煮・ひじきの煮物・御飯・牛乳・りんご
だそうで、御飯と炒り鶏煮をおかわりしたのだそうだ。
「……おかわりするのは君だけなの?」
「ん〜、あとね、4人いたよ。男の子」
「ほー」
「グレープフルーツきらいな人も、いるんだよ。ぼく平気」
「ほー」
「まだ一度ものこしたことないよ」
「ほほー」
……いいなぁ、給食。
キャベコーン
野菜たっぷり味噌スープ
麦茶
「今日は遅くなりそう」
の連絡に、お弁当にも使えそうな料理にしようかなと方向転換。混ぜ御飯にしてしまうことにした。
豚挽き肉はにんにく、生姜、葱のみじん切りと一緒に炒め、そこに刻んだ椎茸と茹で筍を加え更に炒める。味つけはオイスターソースと醤油と塩胡椒。濃いめの味をつけ、それを炊きたて御飯に混ぜ合わせてできあがり。
「これはきっと香菜が似合う〜♪」
と、上に葉を摘んだ香菜をこんもり盛りつけた。
添えるスープは野菜たっぷりのがいいなー……「味噌汁」みたいに濃厚なのじゃなくて、味噌味だけどさっぱりしたのが飲みたい気分……と、ちょっと薄目な「味噌スープ」というようなものに。ベーコンと茄子と玉ねぎとさやえんどうを適当に刻み、ざっと炒めてから水を注いで軽く煮込む。薄めに味噌を溶いて塩で味を調整し、椀によそってから黒胡椒をガーリガーリと挽いてテーブルに。どこかの本で見た味噌汁の作り方だったけれど、これがなかなか美味しくて、"ベーコン"という食材も案外味噌味に似合っていた。
そしてもう一品添え物に「キャベコーン」。息子がコーンの缶詰持って
「きょうは、これを使わないのかな?きょうはコーンじゃないのかな?」
と踊っていたので、その缶詰使って、残りもののキャベツと一緒に蒸し焼きに。鍋に汁ごとコーンのホール缶をあけ、一口大にちぎったキャベツをかぶせて蓋をし、中火で10分。キャベツがクターッとなってコーンの風味がついたらできあがり。
「わ!コーンだ!チャーハンだ!」
「チャーハンじゃあないけどね、まあ似たようなもんか」
息子への受けも上々だった。炊き込みご飯もいいけど、混ぜ御飯もちょっと楽しい簡単料理。
とだんなから言われていたので、昨日の夕飯時から「これ作ればお弁当に使えるかなぁ」とか色々考えて準備していたのだけれど、
「……明日、仕事で朝6時すぎに家出なきゃいけなくなっちゃった……」
昨夜遅くに衝撃の告白。お弁当作りはキャンセルになった(朝5時半に起きて作ってあげればいいんだけど、そこまでの気力はないヘタレな私……)。
「そゆわけで、今日の朝御飯はお母さんと2人だよー」
「……お父さん、かえってこなかったのかな?」
「ううん、帰ってきたんだけど、今日はお仕事で早くいかなきゃいけないんだって」
「そっかー……」
ちと寂しそうな息子は、「あさごはんは、これがいいと思いまーす」と、がさがさとコーンフレークが入ったケースを引っ張り出している。
「これ、これ、このあいだ買ってきたから、フルーツループ食べるー」
「ん、いいんじゃない?」
「せっかくだから、ね」
「うん」
「やすかったんだよ、ね」
「うん」
「とってもおいしいから、ね」
「いや、別に一生懸命理由言わなくていいからね。食べてもいいよ」
どぎつい色で、漂う匂いもいかにもな合成香料ぷんぷんといった感じの「フルーツループ」は、私はあんまり好きじゃなくて息子にもあんまり食べて欲しくない。それを理解しているのか、息子は必死にあれこれ理由をつけて「食べてもいい?」と言うのだった。
で、息子はフルーツループ、私はフルーツグラノーラ。牛乳かけて、2つ割りにした苺を数粒トッピングした。
野菜たっぷり味噌スープ
麦茶
「お昼御飯は昨日の肉炒め使っちゃうことにしよう〜」
と、本当はお弁当に使うはずだった昨夜の挽き肉と椎茸と筍の炒め物を食べちゃうことにした。昨日と同じに混ぜ御飯にしては芸がないので、うどんを茹でて水で締めたところにその肉炒めをトッピング。やっぱりこれには香菜が良く似合うわと、ちぎった香菜の葉をうどんの上にてんこ盛りした。
昨夜の残りの味噌スープもあっためて、一人昼飯。挽き肉炒めは御飯にもよく似合っていたけど、うどんにかけても案外いける。冷たく締めたうどんに、あっためた肉炒めをかけたので、その温度差が舌にチュルチュルと心地よかった。
「……ふーん、今日の給食はポークビーンズとレーズンパンかぁ……」
今日は何をおかわりして食べてるのかなぁと思いながら、うどん1玉美味しくいただいた。
そして息子は、今日は「茹で野菜の和えもの」をおかわりしたらしい。
カプレーゼ
ルッコラとレタスのサラダ
海苔の少し辛いクリームソースのスパゲティ
かぼちゃの冷たいポタージュ
ホッピー
豆乳杏仁豆腐
「今日の夕御飯、食べさせてくださーい」
とメールが来た。お義母さんとお義父さんが2人でお出かけするらしい。どうぞどうぞとお返事出したら、午後にはお義母さんが
「悪いわねー、今日はよろしくねー」
と肉持ってやってきた。塊の豚のヒレ肉と、薄切りロース肉。せっかくだからいただいたお肉を使わせていただこう……と、いただいた肉を使う方向で献立を組んでみた。
我が家では滅多に買わない豚ヒレ肉、どうしようかなーとあれこれ考え、茹でて薄切りにして「トンナートソース」を添えることにした。「トンノ」(tonno)はイタリア語でマグロのこと。缶詰のツナにマヨネーズを混ぜ、お上品にしたかったらそれを裏ごししたようなソースが「トンナートソース」で、肉に添えたり野菜に添えたりするらしい。茹でた豚肉に添えるのが不思議と美味しくて、これまで何度か作ったことがある。
ツナとマヨネーズには、レモン汁とウスターソース、ウィスキーと塩で適当に風味づけ。茹でて薄切りにした豚ヒレ肉にそのソースをたっぷり添えた。半端な分量残っていた舞茸やブナピー、エリンギなどのきのこは、オリーブ油、ローズマリーと共に炒めて肉の添え物に。これまた半端に残っていたモッツァレラチーズはトマトとバジルと共に並べて「カプレーゼ」にした。
そして、かぼちゃは早めに牛乳で茹でてフードプロセッサーにかけ、冷蔵庫で冷やしておいてキーンと冷たいスープに。美味しそうなルッコラが売られていたので買ってきて、レタスや玉ねぎ、にんじん、きゅうりと共にサラダの用意もしておいた。このおかずの並びからすると、主食は御飯じゃない方がいいかしらん……と、時々作る海苔のパスタを作ることに決定。
海苔のクリームパスタは、アクアパッツァの日良実さんが編み出した和風のスパゲティ。海苔(レストランでは生海苔が使われているらしい)を、熱した湯の中に入れてトロトロのペースト状にし、そこに生クリームを注いで、塩と柚子胡椒で味をつける。海苔と柚子胡椒と生クリームという並びは違和感を感じる組み合わせなのに、これがすごく美味しい。具に海老や野菜、お肉を混ぜたりすることもあって、これも優しい味のソースによく似合うのだった。海苔と柚子胡椒は家に常備されているので、生クリームさえ買ってくれば作れてしまう簡単なところもありがたい。お客さんに食べさせると大体驚いてくれるので、それもまた密かに嬉しかったりして。
簡単なだけに塩と柚子胡椒の分量が難しいスパゲティ。塩が少ないとボーッとした味になるし、柚子胡椒が少ないとこれまた印象の薄い味になるし、かといって柚子胡椒入れすぎると、息子が
「お母さんは、どうしてスパゲティをおいしくなくしちゃうのかなぁ……」
からいよ……と悲しそうな顔で呟くし。今日はそこそこ美味しくできた……と思う。
デザートには、スーパーで試食販売していた「とうふ杏仁」とかいう怪しいものを。豆乳を使った杏仁豆腐だそうで、「豆腐花」と「杏仁豆腐」が混ざったような不思議な味の甘さ控えめな冷たくプルルンとしたお菓子。
こんな感じでひととおり用意して、だんなもちょっと早めに帰ってきた。……けど、肝心の義妹が、仕事にはまって帰宅が遅くなるとのこと。先に私とだんなと息子で食事を済ませ、10時頃にやってきた義妹のためにもう一度パスタを茹でて準備をした。ほんとは一緒に食卓囲めれば良かったんだけど、残念残念。
やってきた義妹に夕食あげつつ1時間ほどダベダベ。うら若き妙齢の、嫁入り前の娘さんだというのに帰宅が深夜2時3時はあたりまえという大変な仕事をしていて、「もーいかに大変かー」について色々聞いていた。仮眠室から出てきたら、椅子3つつなげて業者さんが寝ていて、同僚の男子はプチプチにくるまって床で寝ていた……とか、色々。なんで深夜の作業は変な風にハイテンションになっちゃうんだろうねぇなんて話で盛り上がって、11時すぎにお開きとなったのだった。おつかれさまー。
牛乳 with ミルメーク(コーヒー味)
だから、
「御飯チンしてさ、味噌汁も余ってるから。んでもってこのおかずの残りがあって……」
というような選択肢もあげてみたりするのだけれど、寝起きで眠くてだるいだんなはそこまであれこれ準備する気力がないらしい。それよりも簡単に食べられる菓子パン1個の方が嬉しいらしいので、四角いミニチョコブレッドを昨日の夕方買ってきてみた。そういうものなら寝ぼけながらでも食べられるということか、こういうものは毎回ちゃんと消えているのだった。
3個入りのミニチョコブレッドだったので、私と息子もそれを1個ずつ。食パン風の生地とチョコ生地が交互に層になったモチモチしたパンで、ペリペリと1つずつの層がぺろんと剥がれる。息子も私も、なんとはなしに生地を裂くようにペリペリと薄く剥がしながら食べてみたりして。
「えへへ、お母さん、ほら、のり巻き〜」
「海苔巻きって……海苔ついてないじゃん」
「じゃあね、パン巻き〜」
「コラ、食べ物で遊ぶな」
薄く削いだパンを、息子はくるくるとロールケーキ状に巻いて楽しそうに食べていた。
ほうれん草のポタージュ(インスタント)
「……ガーッと御飯を食べるより……サンドイッチみたいなの食べたい気分……」
と、昼御飯はトーストサンド。冷蔵庫に保存してあった塊の食パンを適当な厚さに2枚スライスし、バターを塗って3分ほどトースト。そこに1枚のパンに1枚ずつスライスチーズを乗せ、更にそれが溶けるまでトースト。2組のチーズトーストの間に焼き海苔1枚ぺろんと挟んで、サンドイッチにした。断面が
パン・チーズ・海苔・チーズ・パン
となった、ちょっと豪華なチーズサンド。
海苔という食材は、昨日のクリームパスタのように生クリームにも似合うし、チーズにもバターにも似合う海の幸。
「……しまった、海苔、刻んでおけば良かったなぁ……」
パンの隙間から噛みきれなくてにょろにょろとはみ出てきてしまう海苔を噛みしめ噛みしめ、運動後にはちょっとだけ物足りなかった昼御飯。
レモンケーキ
お茶
「行くぞー」
とすぐに向かわなければ間に合わないレッスンのタイミングで、そんなに大変な思いをするならレッスン日変えるなり辞めるなりしてもいいんだよ……と私は思ってしまうのだけれど、息子は
「ん、でもピアノ好きだから。今の先生も好きだから」
と、すごく前向きに通っている。息子の目標がどこにあるのかは謎なのだけれど(「すごく上手くピアノを弾けるようになりたい」なのか、「あの曲が弾けるようになりたい」なのか、何なのか……)、やる気のあるうちはがんばれよー、と後ろから応援してやろうと思っている。
……でも、教室には「どうやって子供にやる気を出させるのかが大変で」と必死になって子供を連れてくるお母さんもいたりして、"子供についてきてやっている"じゃなく"子供に来ていただいている"になっちゃって腫れ物に触るように子供に接している人もいる。
レッスン中に
「おかあさんが!これもってきてくれないから!これやりなさいって言わないから!」
弾くのを少しつっかえてしまったりするのを全て母親のせいにして、そこからもう弾けなくなって鍵盤バンバン叩いて泣きわめいちゃう子供がいて、でもお母さんは全然怒りもせずに「ごめんね、ごめんね」とか言ってて、なんだかなぁ……と。
……そうまでしなきゃいけないほど、「子供にやってもらわなきゃいけない事」なんて何もないと思う私は、その子が乱暴な口調で母親をなじるたびに、頭をスパコーンとはたきたくなってしまう。……で、ここ数ヶ月、その"スパコーン"欲が高まる一方(=お子様の悪口ぶりが悪化する一方)で、私はかなりうずうずと欲求不満を感じているのだった。どうやら先生も同様だったようで、今日はついに
「お母さんは関係ないでしょ。君がちゃんと弾けていないだけでしょ、お母さんのせいにしない!」
珍しくきつい口調で、スパンとその子に言っていた。もう泣きわめいちゃって、聞こえていなかったと思うけどー……。
そんなこんなのレッスンで、でも息子はいつも通りにのほへーんと席について、
「これはね、これはね、練習したんだけどー、むずかしかったから、ぜんぜんダメだったー」
なんて笑いながらあれこれ弾き、レッスン後には今日は電車に乗らずに千葉駅前からバスに乗る。今日は、ハムスターの赤ちゃん(と、おばあちゃん猫のこたつ)に会いに、息子を連れてKさん家に行くのだ。
Kさん宅、冬に飼い始めたつがいのハムスターが数週間前に赤ちゃんを産んで、その8匹の貰い手を現在募集中なのだ。せりあさん貰ってくれないかなぁ?とお願いされていたのだけれど、どうも動物の毛に多少のアレルギーがあるらしくてペットショップの小動物コーナーに近寄ると鼻水とくしゃみに悩まされる私。以前うさぎや猫を飼っていたときも、そういえば家にいるときはいつも鼻をぐずぐずさせていたっけ……という記憶がある。ハムスター、いただけないけど、でも赤ちゃんハムスターは見たいなぁ……という勝手な野望に基づいて「ハムスターの赤ちゃん!?ぼくも見たーい」という息子を連れて夕方ちょりっと寄らせていただいたのだった。
つがいのハムスターに加え、生まれた赤ちゃんハムスターが8匹、そしておばあちゃん猫のこたつという、すっかり「動物ハウス」のようになっているKさん家。親指ほどの長さしかない赤ちゃんハムスターは、そのままバッグに入れてお持ち帰りしたいほど可愛らしかった。ああ、いいなぁ……でも、ハムスターのケージの置き場所もそもそもないしなぁ……また鼻炎のアレルギーが復活するのは、できれば避けたい。
「ま、せりあさん、お茶でもー」
と、三越の半額セールで買ってきたのだと笑いながら切ってくれたレモンケーキとお茶をいただいて、2時間ほどのんびりと。
レモンの風味が強すぎるレモンケーキはちょっと苦手なのだけれど、優しい香りのカステラみたいなレモンケーキで嬉しい味だった。ほのかにレモンだけれど、ちゃんとレモン。
コーン、照り焼き帆立軍艦
中トロ、アジ、ハモ
穴子、焼きとろサーモン
煮穴子、ねぎまぐろ
さくら鱒、唐揚げマヨネーズ
パンナコッタ
お茶
とKさんに言っていただいていて、でも
「いや、だんなが帰ってくるみたいだから帰りますよ」
なんて言っていたのだけれど、テーブルの上に置かれていた回転寿司屋の広告を2人で凝視してしまい、やたらと回転寿司熱が高まってしまった。
だんなもどうやら帰宅が遅くなってしまうみたいで、
「……もうすぐあんちゃんも帰ってくるなぁ」
「寿司っすか寿司っすか」
「ぼくー、おすし行くー」
急遽、回転寿司屋に御一緒することになった。お寿司屋さんの名前は、スシロー。なんと、全品1皿105円というすごい価格のお店だ。中トロもウニもイクラも、全部100円。ただし、中トロや大穴子、生サーモンなんかは1皿に1貫しか乗っていない。……でも、105円ってのはなかなかすごい。
「……まぁ、それだけに"値段相応"みたいなところはありますけどね、味だけなら明らかに銚子丸が上だし」
「いやいや、こういうところ、わくわくしますよ。ツナサラダみたいなの大好きだし」
わいわいと、学校帰りのお兄ちゃんとも合流して、Kさんと私、お子様合計3人計5人であれこれ食べてきた。2貫乗ったハモも105円ってのは……やっぱりすごい。
回転寿司ならではのものもあれこれ食べながら、息子は4皿私は12皿、おおいに食べた。帆立を甘く煮付けたやつにマヨネーズ添えて軍艦にしたものとか、鶏の唐揚げの甘酢あんかけにマヨネーズ添えて軍艦にしたのとか、牛すき焼きに半熟の卵のっけて軍艦にしたものとか、大変に怪しいものも数多く。
各テーブルに「お客さんのテーブルは"金"よー」「お客さんのテーブルは"紺"よー」なんて設定がしてあって、リクエスト(テーブルについているインターホンで流れてこない品を注文する)した品は「紺のテーブルからのリクエスト」なんて下敷きつきのお皿がレーンに流れてきたりと、回転寿司の中でもちょっと特殊な風のお店だった。各皿がランダムに流れるんじゃなくて、「えびサラダ」なんて札が先頭にたち、その後4〜5皿ずらずらとその「えびサラダ」がやってきたりするのもちょっと変わっている。目の前をぞろぞろとカズノコ握りが去っていく光景などは、かなりシュールだ。
「せりあさん、そのマヨネーズ、ちょっと除けてから食べた方がいいですよ。マヨネーズかなり多いから」
「ん?そう?じゃあ除けて食べるね」
高校生のお兄ちゃんからアドバイスもらっちゃったりしつつ、さすがの食べっぷりの高校生の食欲を目の当たりにしながら、それでも私も12皿いただいてしまった(←1貫盛りのお皿もけっこうとったからね……)。
「ふふ、今度はコストコでー」
「インド料理でー」
Kさんとの交流は、なんだかいつも食べ物絡み。
海老蒸し餃子
抹茶入り玄米茶
「おはよう、お母さん」
「たんじょうびおめでとうございまーす」
「ありがとうございまーす。……うふふー」
ドラえもんのような声で「うーふーふーふーふー」と笑っている息子、今日は息子の誕生日。今日は一日、息子に色々かまってあげましょう、多少のわがままはきいてあげましょうスペシャルデーということになっている。
とりあえず、朝御飯はうどん。先日届いたばかりの千趣会のさぬきうどん、今月は「なかむら」というお店のもので、麺を茹でて流水でキーンと冷やし、だしも冷たいのを用意して「ひやひや」で。刻み葱とすり胡麻をたっぷり乗せていただいた。ここしばらく、うどんは温かいものばかりを好んで食べていたけれど、冷たいものもやはり格別。ぴよーんと伸びるもっちりとしたうどんにすっきりとしただしが美味しかった。冷凍庫に残っていたモニター品の海老蒸し餃子も「これも早いとこ食べなきゃ……」と気になっていたので少しふかして。
クリスピー4
ハムとトマトのチーズクリームソース
ホタテとハムのチーズクリームソース
バーベキューチキンのマヨネーズたまごソース
ベーコンとコーンのマヨネーズソース
焼きたてポテト
ビール(モルツ)
「じゃあ俺はクリームコロッケでも作ろうかな……スコッチエッグとか……あぁ、チーズ入りのハンバーグでもいいかなぁ」
「……本人に聞いてみれば?」
「……そうだな。おーい、どれがいい?」
「チーズのハンバーグがいいなぁ〜」
「よーし、じゃあ、それとー……エビピラフ作るか……」
白い紙にイメージ図まで描いてしまいながら、
「マッケンチーズがいいなぁ〜」
「おっけー」
「あとね、バターコーンとね、コーンのスープ」
「両方コーンじゃん……まぁいいけど……」
なんとか献立も決定し、じゃあ材料買いがてら外で軽く昼御飯食べようかということに。誕生日で今日だけは主役の人に、何がいいか「昼御飯は?これがいいなぁ〜っての、ある?」と聞いてみる。
息子の食べたいものは「ピザ」なのだそうで、それも「おうちでつくるピザ」か「届けてくれるピザ」が良いらしい。ピザハットの「クリスピー4」なる新商品が気になっていたところだったので、これを注文してみることにした。「おうちでつくるピザ」は美味しいんだけど……あれはお時間が2時間くらいかかっちゃうからねぇ……買い置きの粉もないし。
15cmくらいの正方形のピザが4枚箱詰めされてやってくるちょっと不思議な形状のピザ。カリサクッとした土台は「クリスピーピザ」というより「クラッカー」という感じでもあって、でもスナック菓子みたいで美味しかった。けっこう好きかもー。お供についビールを1缶だんなと半分こして飲んでしまう。ピザにはビールがお似合いなのよねん。
チーズ入りハンバーグ ドミグラスソースかけ
鶏の唐揚げ
バターコーン
フライドポテト
ポテトサラダ・きゅうり・プチトマト
マッケンチーズ
海老ピラフ
コーンスープ
ビール(モルツ)
「不二家」のショートケーキ
カフェオレ
「……この玉ねぎ、使う?」
「うん、使う使う。きゅうりは?このくらいあればいい?」
「うん、充分充分」
お互いにどんな材料使ってどんなことやるのか大体把握しているので、今日も速やかにあれこれ準備が進んでいく。
息子からのリクエストは、マッケンチーズとハンバーグとバターコーンとコーンスープ。サラダも一品くらいあった方がいいよねとポテトサラダにプチトマト添えたり、御飯ものも欲しいなぁとピラフを作ったり、揚げ物も1品くらい……と、鶏から揚げとフライドポテトも準備することにしたりして、お子さまランチらしいお子さまランチを目指してみた。2時間でなんとか全部作り終えたけど、でも台所は鍋だらけボウルだらけバットだらけの大変な状態に……。
年に一度くらいはと思うから作る気になれるけれど、お子さまランチは本当に大変だ。自分で作ってみると
「……これは1500円くらいもらわなきゃ割に合わないかも……」
と思えてしまう。……実際、レストランでもお子さまランチは利益がほとんどあがらない商品なのだと、以前どこかで耳にしたような気が(高い料金にできないし、手間はこれでもかとかかるし……)。
それでも息子は毎年喜んでくれるし、今年はついに
「ぼく、7才だからね、お手伝いできるよ〜」
ハンバーグ、ぼくも作りたいなぁ〜……と寄ってきたので、私が唐揚げを揚げている背後でだんなと2人、ぺたくたとミニハンバーグ作成を手伝ってくれた。小さめサイズのハンバーグの中央に、とろけるチーズをぎゅっと詰めてそれがはみ出ないように綺麗に成形。一度やりかたを教えたら、案外上手に次々とハンバーグを作っていて、こりゃ来年あたりには1品くらい1人で作れてしまうようになるかもしれない。
お子さまランチでお祝いして、ショートケーキにろうそくたてて「ふーっ」とやって、そしてプレゼントを渡す。だんなからは阪神タイガース版野球盤(なぜタイガース版……)、私からはサウンドプラレール 特急サンダーバードセット、おまけに、たまたま見つけたムシキングの本も。小学校祝いも兼ねて奮発したんだけど、「プラレール、好きなのなんでも買ってあげるよー」と言ってリクエストされたのが5000円近くする品だったなんてお母さんはちょっとびっくりだったさー。駅に近づくと勝手に止まったり音が出たり、最近のプラレールは大変なことになっている。
おたんじょうびおめでとう〜。
チョコデニッシュ・クリームデニッシュ
カフェオレ
「ぼく、ぼく、これ食べていいかな?」
「ええ、どうぞどうぞ」
昨日もけっこうな分量食べたはずなのに、今朝も真っ先にマッケンチーズに手を出す息子。チェダーチーズのソースで和えたマカロニ料理はそれはそれは息子のお気に入りで、他にどんな料理があろうとも、今朝もやっぱり一番最初にそこに手を伸ばしている息子だった。温めなおしたとはいえ、昨夜作ったマカロニ料理なんてそんなに美味しいものじゃないと思うのだけれど、全く問題ないらしい……。
鰻重
当初はだんなの実家に行って、その後我が家にも寄って……と考えてくれていたらしいのだけど、
「え、お義母さんたちみんなで鰻屋さん行くの?私たちも行く行くーうなぎ食べるー」
と、半ば鰻目当てにして、その食事場所に我が家が合流しちゃうことにした。……一応、兄嫁としては、「んな、彼氏の実家行くだけでも緊張するのに、兄の家にもハシゴして行くなんて苦痛でしょうよ……」という思いも少しだけあったんだけど、でも気持ちの半分以上は鰻目当て。
蒸してから焼く、ふくふくの柔らかなとても上品な味の鰻重と、たっぷりの漬物、肝吸いつき。一応店名は「割烹」と名がついているけれど、実際のところは鰻専門店という感じで、4人卓2つの小上がりだけがメインの小さな小さなお店。貸し切り状態で、のんびりと皆で鰻をいただいた。
私は、だんなの家族の中に一番最初に入ってきた「他人」で、一人っ子だった私は結婚することで弟と妹が1人ずつできた。これから妹が増えて、そのうち弟も増えるかもしれなくて、「夫の弟のお嫁さん」とか「夫の妹のだんなさん」と一緒にだんなの実家に集まることになるんだなぁ……と思うと、とても不思議な感じ。彼女さんは私より年下と聞いていたけれど、落ち着いていて賢そうな人だった。仲良くなれるといいなぁ。
牛肉とわかめのスープ
スティックきゅうり with マヨネーズ
羽釜御飯
ビール(モルツ)たらふく
「不二家」のショートケーキ
紅茶
「あはは……なんか、たいしたことしてないのに、この週末があっというまに過ぎ去ったって感じだよ……」
「まぁ、いいじゃん。息子はすげぇ楽しそうだったし」
「まぁね、来週はもうゴールデンウィークだしね……」
日が暮れる頃には力尽きて、ベッドでごろごろ。夕飯は、冷凍庫を圧迫しまくっていた冷凍餃子の類を片づけちゃうことにした。焼き餃子用の餃子は焼いて、水餃子用のは茹でて。御飯炊いて、お風呂入って、私が入っている間にだんなは牛肉とわかめのスープを作ってくれていた。
「……せめてキュウリくらいは切るか……」
「ビールはいっぱい冷やそう。1人2缶ってことで」
外食でのむと、大ジョッキ1杯飲んでもどうってことないのに、家で飲むアルコールはすっごく回る。後半はフニャフニャになりながら焼き餃子つついて御飯頬張って、だんなと2人
「オー、パッキャラマーオーパッキャラマーオ〜♪……って、楽器なんだっけ?トランペット?」
「ちがうちがう、クラリネットだよ」
「とってーも粗末にしてーたーから〜♪壊れて出ない音〜だーらけ〜♪」
なんて歌っちゃいながらへろへろと酒盛りしていた。
……いい週末だったなぁ……。