食欲魔人日記 06年8月 第5週
8月28日 月曜日
勝浦のおみやげ、サバの干物
コーンフレーク with 牛乳

昨夜の帰宅はもうとっくに日も暮れた頃で、冷蔵庫の中身はすっからかん。半分寝ぼけたようなだんなは
「コーンフレークか……ホットケーキくらいなら作れるよ、あと、お茶漬けとか」
との提案に
「うんにゃ、外で何か食べてく……」
よれよれと出勤して行った。この週末はとにかく遊びまくったのでまだ疲れが取れていない様子。大丈夫かな。

私と息子は、朝御飯は軽めにコーンフレーク。午前中早々にお買い物に行こうねと言いつつも、数日ほったらかしていた仕事がそれなりに溜まっていたのでまずはそれから。息子は息子で明日から学校だというのにまだ絵日記や観察日記の宿題が1枚ずつ残ってしまっていたのでそれを必死に片づけていた。絵日記は楽しかった夏休みの遊びの報告だらけ。犬と遊んできたり海で泳いだり、今年も盛りだくさんだったようで絵日記は全体的に海やプールや空の色をしていた。

「モスバーガー」にて
 シーザーサラダ
 モスチキン
 アイスティー

明日から学校始まっちゃうし、買い物ついでにモスバーガーに行くか!と、昼御飯はモスバーガー。
「おかあさん、あのさ、あのさ」
自転車こぎながらうきうきとした声で話しかけてくる息子。
「あのさぁ、ハンバーガーとって、それと別にモスチキンも食べていいかなぁ?」
とか言っている。私やだんなが時折注文しているのを見て、横から味見させてもらったりしていて「いいなぁ、美味しいなぁ」と常々思っていたのであるらしい。

で、息子はチーズバーガーとモスチキン、ストロベリーシェイク。私はハンバーガーが食べたい気分じゃなかったのでシーザーサラダとモスチキン、アイスティー。生姜醤油味のモスバーガーのフライドチキンは、ケンタのそれよりかなり和風っぽい。カリカリの揚げたて衣は香ばしくて確かに美味しくて、そして息子はぺろりと全てを平らげた。食後、満足げに
「ぼくね、これからポテトいらない。モスチキンがあればいい」
とか言っている。ついこの間までハンバーガーが1個食べきれない状態だったような気がするのに、おそらくモスチキン1本じゃ足りなくなるのは遠くない将来だ。

豚しゃぶと茹で野菜 ポン酢添え
鯖の干物
チャンジャ
羽釜御飯
豆腐とわかめの味噌汁
ビール(キリン樽生ブラウマイスター)

先日までの旅行のお土産、いろいろな干物。朝御飯に似合わないものは夕御飯に食べようということで、今日はさっそく鯖の干物を焼いてみた。緑黄色野菜が恋しくなっていたのでブロッコリーやかぼちゃを茹でて、もやしも茹で、ついでにしゃぶしゃぶ用の豚肉も茹で、全部を合わせてサラダ仕立てに。ポン酢と胡麻だれを添えた。あごは御飯と味噌汁、チャンジャにビール。野菜は山盛り用意したのだけれど、全員もぐもぐと威勢良く平らげてくれて少しも残らなかった。歯ごたえを残すように茹でたかぼちゃにポン酢が素晴らしく良く似合う。ビールも素晴らしく良く似合う。

8月29日 火曜日
ちょっと久しぶりなクリームのパスタ
ハムチーズパン
牛乳

なんとトッピーが復活なんですよ奥さん。復活したんですよ奥さん。
数日前、スーパーの片隅で「きゃあああぁぁぁぁ」と小さく喜びの声をあげていた私。

永谷園のトッピー、公式サイトによると

「トッピー」はトースト用のふりかけです。平成8年に発売され、大きな話題となった商品です。
平成11年に販売中止となりましたが、お客さまから復活を望む声が強く、このたび、よりおいしくなって再登場しました!

なのだそうだ。前に口にしていたのは平成8年から11年のこと。私たちが結婚するちょっと前から、息子が1歳くらいまでの間、ということになる。私はけっこう気に入っていて、何度も買っていたのだけれど、突然プツリと市場から消え失せちゃったのだった。バタートーストにかけて食べるだけの、復活したのは「チョコクランチ」「ハニーアップル」「いちごミルク」の3種類。

「トッピーですよ息子さん!!」
「なに?とっぴー?」
「これ、お母さんけっこう好きだったんだぁ……」
「ぼく、いちごミルクね!」
「おかーさんはチョコクランチかなっ!」

息子はいまいちトッピー復活を一緒に喜んではくれなかったけれど(覚えているはずないものねぇ)、うきうきと2種類のトッピーを買ってきた。当然パン屋さんで食パンも買ってきた。でも、ついでにハムチーズパンも買っちゃって、今日の朝御飯はトッピー改めハムチーズパン。トッピーはいつでも食べられるさ、と、今日のところはハムチーズパン。

そして近日中にトッピートースト。

中華つけ麺
茹で豚・ゆで卵・刻みきゅうり・スライストマト
麦茶

今日から息子は新学期……じゃなくて、学校開始。2学期制の千葉市では、今はまだ「1学期」で、7月の休み前は「学期末」ではないし今日からの登校も「新学期」ではない。あと2ヶ月もすれば秋休みも控えていて、やっぱりなんだか変な感じ。明日からは早々に授業も給食も普通に始まる。

それでもひっさしぶりに子供の声のしない午前中を堪能した私。家中の掃除をみっちりやって、静かなうちに仕事もして、あれやこれやしているうちに頭から汗みどろの息子が「ただいまーっ!」と帰ってきた。

お昼御飯は、中華つけ麺。薄切り豚をただ塩茹でしただけの茹で豚、スライスしたゆで卵、千切りにしたきゅうり、薄くスライスしたトマトを別皿に並べて、とんこつ醤油味の熱いつけ汁にそれらの具も適当に浸しつつ麺を啜った。美味しいつけ麺が食べたい気分だったので、スーパーで割とお高めの値がついていた、凝ったパッケージのものを買ってきたのだけれど……うーん、ちょっと油っこすぎて、いまいち……。

食べ終わって何分も経たないうちに「あーそびましょ!」と近所の子供たちが息子を誘いに来てくれて、学校開始早々、夕方まで外で遊びまくっていた息子だった。夏休みでもそうじゃなくても、息子はいつも楽しそう……。

きのこと鶏肉のクリームソーススパゲティ
グリーンサラダ
ビール(キリン樽生ブラウマイスター)

そろそろスパゲティとか食べたいな、ということで、今日はクリームソースのスパゲティ。
「マッケンチーズかなー、クリームのスパゲティかなー」
と踊る人がいるので、しょうがないなと生クリームを買ってきた。

具はエリンギとしめじ、玉ねぎと鶏肉。鶏肉と玉ねぎを鍋で炒めつつ、きのこも加えて炒めたら生クリーム1パック全量どぱーっと鍋に注ぎ入れて、軽く煮詰めてソースにする。塩は心持ち強めに心がけないと味がボヤけちゃう。茹でたパスタを鍋に加えてざっと和えたらできあがり。お店のものはもっともっと濃度が強めのぽってりとしたソースのところが多いけれど、家で作るちょっとサラッとしたソースも私は好き。具沢山だからなとパスタは家族3人分で330gほどしか茹でなかった(それでも1人前80g換算で4人分……)ところ、いまいち物足りない分量になってしまって、今度は380gほどは必要かなと思った次第。

あとは簡単にありもの野菜(レタス、玉ねぎ、きゅうり)でサラダを作って、玉ねぎドレッシングをばしゃばしゃかけながらいただいた。

8月30日 水曜日
ジンギスカンっぽいかなー……と思ったけど(そうでもなかった)
カマスの干物
豆腐とわかめの味噌汁
卵御飯
麦茶

干物がまだまだあるなと、今朝は和食で。今日は弁当作りもだんなから頼まれていたので、ちょっと早起きして御飯を炊いて肉を焼いたり野菜を煮たり、最後に朝食用のカマスも焼いたりしていた。

炊きたて御飯を使うにはちょっともったいないかなと思いつつ、生卵を添えて家族全員卵御飯。半端に残っていた味噌汁と、塩が案外強めに効いていた、こんがり焼けたカマスの干物の朝御飯。カマスの干物はアジよりも淡泊な感じ。火を通すと脂が溶けてこぼれるほどに脂の乗ったサバも美味しかったけれど、カマスのキュッと締まった身もたまらない美味しさだった。朝御飯向きな味の魚。

おうちで弁当
 きじ焼き丼
 枝豆入りの玉子焼き
 コールスローサラダ
 茹でブロッコリ
麦茶

久しぶりにだんなに頼まれたお弁当作成、
「焼肉弁当がいいな、いや、焼肉弁当にしてください」
と言われていたのだけれど、手元にあるのは牛肉ではなく鶏肉。鶏ステーキ丼でも喜んでくれるかなぁと思いながらスキレットで鶏もも1枚塩焼きにして、焼き上がったところで酒と味醂と醤油をかけて煮絡めた。
添えたのは塩味を強めにしてマヨネーズを少なめにしたコールスローとブロッコリー、そして枝豆を散らしながら巻き込んだ醤油味の玉子焼き。

日々それなりの頻度でお弁当を作っていた頃は30分で調理から盛りつけまで完了できたのだけれど、久しぶりに弁当を作ってみると手際が悪い悪い。料理と菓子作りは似ているようでいて、その間には深くて暗い溝が存在しているけれど、「お弁当」というジャンルも日々のおかず作りのスキルとはまた別のものを要求されると思う。いかんなぁすっかりカンを忘れたなぁと、ちょっと焦っている私。きじ焼き丼はちゃんと美味しかったけれども。

「サイゼリヤ」にて
 イタリアンサラダ(息子と半分こ) \499
 子羊と夏野菜のバーベキュー 生ビールセット \989

夕方は息子の習い事。その後に眼医者の予約を入れていたので診療を済ませに行ったら今日はやけに混雑していて午後7時をすっかりまわってしまった。夕飯は肉詰めピーマンを予定して材料も買っていたのだけれど、帰って準備するとなると夕飯が遅くなりそう……。
「おなかすいたねぇ、おかあさん」
「……うん、私も……」
病院出てから、さてどうしましょう肉詰めピーマンは明日ということにして帰って蕎麦でも茹でることにしますか、なんて話しつつ、結局サイゼリヤで食べて帰ることにしてしまった。今日はだんなの帰宅も遅いらしいということもあり。

見慣れないメニューがあったのでまじまじと眺めると「夏の限定メニュー」とのこと。生ビールセットなる魅惑的なものがあった(単品でそれぞれ注文するより50円ほどお安いらしい)ので、その「子羊と夏野菜のバーベキュー」を注文し、息子と半分こしようとイタリアンサラダも。息子はカルボナーラスパゲティ。

実のところ、ここしばらくジンギスカンが恋しくて恋しくてしょうがない私。バーベキューはつい先日楽しんだばかりだから、肉やバーベキューだれの味が恋しいというよりは薄切りラムが恋しい、という気分なのであるらしい。だから「子羊と夏野菜のバーベキュー」でその餓えを満たそうと思ったのだけれど……あんまり満たせなかった。思ったより厚めな肉は6〜7枚ほど。肉の下はキャベツと玉ねぎ、トマトやかぼちゃなどなど。ジンギスカンと似ているようで斜め45度くらい異なる感じで、
「悪くない、悪くないうえにお安い……が、やっぱりちょっとばかり物足りぬ……」
と思いながら鉄板の上に乗った肉と野菜をつまみつつビールを飲む。今週末もあれこれ食べる予定だしなと、フォカッチャなどをもらうのは止めにして、サラダぽりぽり。

8月31日 木曜日
私の取り分は4個。
バタートースト with トッピー(チョコクランチ)
牛乳

今日の朝御飯は、満を持してトッピー
「わーい、ぼくいちごね!」
「うん、私チョコね!」
だんなは今日朝ジムで、パンを食べて出かけていったらしいけれどトッピーを使った形跡はなかった。私と息子2人でうきうきとトッピーを開封。中には4つ小袋が入っていて、1袋でトースト1枚分だ。バタートーストにかけて食べるだけ。

いかにも「ふりかけ」といった感じのザラザラした粉をかけると、でも溶けたバターや熱を吸ってゆるゆるとその粉が溶けていく。適当にペーストっぽくなったところを端からばりばりと食べた。前回食べたのはもう5年以上も前の話だから記憶も判然としていないのだけれど、昔はもっと甘かったような??こんな味だったかなぁ、こんな味だったかもなぁ……と記憶の中の味と照らし合わせつつ、確認するように平らげた。息子の食べていた「いちごミルク」味がさりげなく美味しそうだ。

即席冷や汁
麦茶

今日も一日みっちりとお仕事。息子が登校していった午前7時半からパソコンに向かい、ひたすらお仕事。昼はどうしても冷や汁が恋しくなったのだけれど、丁寧に準備している余裕はなく、すごく乱暴な作り方をしてしまった。

1.すり鉢に麦味噌と、顆粒のいりこだしを入れる
2.水を注いでごりごり混ぜる
3.氷を入れてキンキンに冷やす
4.豆腐を適当に崩しながら入れ、きゅうりも入れる

温かい味噌汁に輪をかけて、冷たい味噌汁はインスタントだしのインスタント臭さが鼻についてしまう気がするのだけれど、今日は私の分だけだしということでこんな感じで。麦御飯が冷凍庫に残っていたので、軽くチンして冷や汁かけてつるつると啜った。

食べ終わって気が付いたのだけれど、そういえば「冷蔵庫で冷やしておいて、あとは開けるだけ」の汁状の冷や汁も、宮崎旅行で買ってきたんだったわ。

食後は再びひたすらお仕事。息子が「ただいまーっ!」と帰ってきた後も1時間くらい仕事して、やっと午後3時半頃に「今のところはもう、やることなし。とりあえずお返事待ち」というところまで行き着いた。

「おわったあぁぁぁぁぁぁ」
と雄叫び挙げてベッドに横になると、「なんだなんだなんだ!?」と息子がすっ飛んできて、
「じゃあ、おつかれさまのお母さんに、マッサージ〜」
と言いつつ人の背中に乗っかってきて腰を踏み踏みしてくれた。足の裏もぐりぐり揉んでくれた。息子はマッサージの先生になったりアニマルセラピーの先生になったり、我が家で役割がいっぱい(何かあるとすぐに「アニマルセラピーの先生〜!癒してください〜!」と息子の腹にすがりに行くお母さんは私……)。

肉詰めピーマン
ほうれん草とランチョンミート炒め
バターコーン
豚汁
羽釜御飯
ビール(キリン樽生ブラウマイスター)

昨日スーパーに寄ったら1盛り98円の、素晴らしく良い感じのピーマンが売られていた。肉厚そうで、ツヤツヤ光っていて、小さすぎず大きすぎずの良い感じのピーマン。
「肉詰めにしたら美味しいかなー……ちょっと厚ぼったすぎるかな」
と思いつつ肉コーナーに行ったら、今度は合い挽き肉が100g75円ほどで、もうこれは肉詰めにしちゃいなさいという神のお告げかと。

で、昨日はあとはほうれん草や桃なども買って帰宅したのだけれど、夜になってから「……あ、豚汁も作りたいなぁ」と思ってしまった。
「明日の夜、ピーマンの肉詰めにする予定だよ。あと豚汁もあったら嬉しい?」
と帰宅しただんなに告げると、顔がぱあぁぁぁぁと輝いた。肉詰めが嬉しいのか豚汁が嬉しいのか謎なところだ。

「あ、いや、でも、豚汁用の豚肉は買ってきてないんだよ……今回は普通の味噌汁でいっか」
と続けたら、
「いや、買ってきなさい。豚薄切り肉買ってきなさい。すぐ近所のスーパー行って買ってくればいいじゃん」
と猛烈な勢いで返された。

「いや、でもね、肉はBスーパーが安いんだよ。でもBスーパーは遠いんだよ、Aスーパーは近いけど」
「遠いって、AからBは何百メートルも違わないじゃん」
「だって間に信号あるんだよ。遠いよ」
「もう君が何言ってるんだか全然わかんない」

「そうそう、私ね、ずっとジンギスカン食べたいんだよー。金曜日一緒に行く?ヤマダモンゴル」
「……バーベキューこないだ喰ったじゃん」
「バーベキューじゃなくてジンギスカンが食べたいんだよー」
「せめてジンギスカンじゃなくて銚子丸にしとかない?」
「"せめて"って何が"せめて"だ……君が何言ってるんだか全然わかんない」

全然わかんないよと夫婦でツッコミしあって夫婦間の信頼に軽く溝を入れて遊んでいた昨夜遅く。しょうがないので今日、豚汁用の肉だけ買いに午後にちらりとお出かけしてきた。

そういうわけで、まだまだ残暑が続く陽気の中、豚汁作成。豚の脂が良い感じにヒラヒラと浮かぶ具沢山の味噌汁ができた。我が家の豚汁の具はごぼうと大根と人参。芋系は汁がドロドロになってしまうので、まず入れない。ほうれん草はランチョンミートと合わせて塩炒めにして、あとはバターで炒めたコーンも添える。苦みがあるのでさすがにちょっと苦手らしいピーマンもちゃんと食べてねということで、息子の好物のコーンを添えた皿、それぞれに3個、4個、5個と肉詰めピーマンを盛りつけた。

久しぶりの肉詰めピーマンは、実にうまー。息子もしっかりピーマンを平らげた、ほうれん草ももちろんコーンも平らげ、でも一番嬉しそうだったのは豚汁だったようだ。