食欲魔人日記 05年02月 第3週
2月14日 月曜日
恵比寿で、すんごいボリュームの天丼食べてきました
「神戸屋」のチョコデニッシュ
カフェオレ
昨日、新橋界隈をぽてぽて歩いていて「神戸屋キッチン」を発見。
「……朝食用のパン、買っていく?……うぉ、でっかいチョコデニッシュ!」
「うおホントだ、巨大だ!」
イートインコーナーつきのお店、レジ近くのケースに置かれていた巨大なチョコデニッシュに夫婦して眼が釘付けになった。バフッと巨大なそのチョコデニッシュ、結局1個ずつ買ってきた。以前、それはそれはチョコパンが好きだった息子は最近はクリームパンにご執心。これまた大きめめサイズのクリームパンを息子は選んだ。

空気をたっぷり含んだ、見た目ほどの食べ応えはない軽い食感のチョコデニッシュをカフェオレと共にもぐもぐ。昨夜のうちにだんながコーヒーメーカーを「あとはスイッチ入れるだけ」の状態にセットしておいてくれたので、1人早起きして弁当を作り終えてからそのスイッチを入れた。

「おはよー。ああ、良かった、コーヒーメーカーのスイッチ入れてくれて」
「え?だって、入れるでしょ。昨日君がセットしてくれたんだし」
「いや、おゆきさんが起きたとき、"スイッチ入れてースイッチ入れてー"って電波一生懸命送ってたんだよ。でも入れてくれなかったから」
「うん、弁当作り終えてから入れようと思ってさ。スイッチ入れるの早すぎても良くないでしょ?」
「電波送りながらうたたねして、次に起きたらコーヒー入る音がしてたから嬉しかったよー。やった電波成功!ってさー」
「いや、だからそれ電波じゃないから。普通にスイッチ入れるから」
そんな、朝から必死にテレパシー送ったり受け取ったりしなくてもねぇ。

恵比寿 「さわき」にて
 特製天丼 \1580
今日はTさんとお昼御飯。数週間前から「美味しい天ぷら屋さん、ご一緒しましょう!」とお誘いいただいていて、本日決行することになった。「さわき」という、恵比寿駅西口から歩いて数分の距離にあるお店。御主人は、銀座の名店「近藤」で修行を積まれた方だという。カウンターだけの小さなお店で、ディナータイムでは5000円のコースで充分お腹一杯になれるお値打ち店!であるらしい。ランチはバタバタしてしまうということで天丼・ヘルシー丼(野菜丼)・特製天丼の3種類のみが選択できる。ランチタイムの天ぷらは、事前予約して午後1時半くらいの遅めの時間からならやってくれるのだそうだ。

開店直後の早めの時間に店を訪れたので、私たちが今日最初のお客。温かいお茶と、ワカメが入った柚子風味のサラダ、しじみの味噌汁はもれなくついてきて、3種の天丼からひとつを選択。

「ここはやっぱり特製で!!!」
「あ、私は……普通の天丼で」
けっこうボリュームあるんですよということで、Tさんは普通の天丼、私は特製。やってきたのは、「特製」の名にふさわしい、1580円という価格とは思えないゴージャスな天丼だった。乗っているのは、車海老数本、小柱入りのかき揚げ、大きな穴子、ししとう、蓮根(まだ何か乗っていたかも……)といった感じで、甘すぎず辛すぎずの好みな味のタレがしっかりと染みている。衣はサクサクッと軽めで、こんなにボリュームがあるのにあまり胃には溜まらない。水分が抜けすぎていないそれぞれの具はしっとり感もあって、目の前で揚げられたばかりの天ぷらで作られた天ぷらをたっぷりと堪能した。分厚く切られた蓮根がほこほことしていて、とっても美味。プリプリとした穴子も幸せな味だった。

子供も「他のお客様に迷惑がかかるほど騒いだりしなければ」ディナータイムに連れてきても問題ないとか。10人も入れば満席のお店、眼鏡の御主人も温かな雰囲気の人で、さほど緊張なく訪れられそうな良いお店だった。

恵比寿 「Le Chinoisclub」にて
 豆腐花・凍頂烏龍茶のセット \1000
天ぷら屋さんにあまり長居するわけにもいかず、
「せりあさん、お茶飲めるところどこかご存じですか?」
「んー……ちょっと高いですけど、ガーデンプレイスのあのお店なら、腰落ち着けてお茶飲めるかなぁ……」
油とタレの染みた御飯と天ぷらをどっさり胃に詰め込んだ後、向かったのはガーデンプレイス内の「Le Chinoisclub」。「赤坂離宮」の譚彦彬さんプロデュースのモダン中華なカフェで、アジアンスイーツの品揃えも豊富。以前一度マンゴープリンを食べに来たことがあったのだけれど、それからまたかなりメニューも変わったみたいで、見たことのない品もあれこれメニューに掲載されていた。

甘いものもいけますかね、いっちゃいましょうかと、豆腐花と温かい烏龍茶のセットで。Tさんはマンゴープリンとプーアル茶。手のひらサイズの桶に収まった豆腐は見た目よりも分量たっぷりで、添えられたソースは2種類。1つは生姜味のソースで、もう1種類は3種類から1つを選択するようになっていて私は「みかんと杏のソース」というものを選んでみた。生姜風味のソースはトロリと甘く、みかんの皮が入ったもう1つのはさっぱり味。大きなスプーンで豆腐をざくざくすくってソースに浸して食べつつ、お茶をくいくい飲んでしばしの間おしゃべりした。Tさんはつい最近香港に旅行されたということで、その時の写真を拝見したり、皮つき豚肉の美味しさについて語ったり。

お茶の後にお別れして、「んじゃ、久しぶりの恵比寿散策をして帰ろう〜♪」と私は恵比寿三越をぷらぷら。食器売り場でセール品だった蛸唐草の深皿を1つ買い、地下食料品売り場へ移動。今日はバレンタインデー、「この店でこれを買う!」みたいなものは全くない(というか最近のショコラティエブームには全くついていけてない……もう誰が誰やら……)ので、なんとなく売り場をぷらぷら。「ピエール・エルメ」のお店の前で「あー、ここは知ってるぞー」を足を止め、ショーケースを見ると6000円のボックス入りチョコレートが3個残っているだけ。「……それじゃ買えない……」とそこを後にし、続いて動物の形をした面白い形状のチョコレートを扱っている店で「わ!カバチョコだ!」と再び足を止める。でも、見本が飾られていた、カバの上半身がかたどられた素敵なカバチョコはもう売り切れ。ショボーンとその店も後にして、よくよく周囲を見るとほとんどのチョコ屋さんでほとんどの商品がもう売り切れ状態なのだった。まだ2時を過ぎたばかりなのに、チョコの姿が消えたバレンタインデー当日のデパ地下光景というのはちょっと不思議な眺め。

「……せっかく恵比寿まで来たのに……手ぶらで帰るのも、なんか悔しい……かといって他の場所に移動する時間もない……」
と、結局、小さな箱入りの「ラ・トゥールダルジャン」のアーモンドチョコを買って帰ってきた。あとはパン屋さん「Johan」でチョコブレッドとカフェブレッドを。一応、家に帰ったら手作りチョコを作ろうと思っていたので、「……これだけチョコものが揃えば、合わせ技1本ってことで……インパクトはあるかしら?」と、チョコ探索は諦めて帰宅。帰りがけにワインショップ「PARTY」に寄って、チーズを2つ。

鶏肉の塩焼き
温野菜 with チーズ(モンドール)
塩豚と根菜のスープ
羽釜御飯
ワイン(DRINK&EAT cheese)

「ラ・トゥールダルジャン」のアーモンドチョコ
自家製生チョコ
カフェオレ

夕飯は、「食後にチョコでしょ、んでもって、買ってきたチーズをおかずに使うでしょ」ということで、ワインと合わせて楽しもうという内容に。2000円ちょっとという嬉しい値段で売られていたモンドール(こんなの)、表面が綺麗な紅色に色づいていて、「食べ頃です」と紹介されて売られていた。白カビでくるまれたちょっと固めの表皮の中は粘りのあるトロントロンのチーズが詰まっているので、ラクレットのように温野菜にかけて食べることにする。用意したのはじゃがいもとにんじん、菜の花、ブロッコリー。それぞれ一口大に切って蒸して皿に盛りつけておき、あとは好みで適当にとろとろチーズをつけながら。スプーンですくうとタラタラこぼれるほど柔らかなチーズはクセもなくはないのだけれど、乳臭さが濃厚でとても滑らか、食べやすい。

あとは、塩漬けしておいた豚肩ロース肉を大根、ごぼう、にんじん、ブナピーと一緒にちょっと和風のスープに。御飯も炊いて万全の準備でだんなの帰りを待った。チーズを食べる夕飯ということで、開けたワインはボトルが可愛いDRINK&EATのチーズ柄(かなり軽めの赤ワイン)。

ワイングラスを傾けながらの優雅な夕食……とはいかないのはいつものことで、
「ん、飲みやすいワインだね」
「するする飲めるね」
とか言いながらくいっくいワイン空けちゃって、
「……肉っ気が足りないね」
「鶏肉も焼いちゃおうか」
と、予定外に鶏もも肉を塩焼きにしてつまんじゃったりと、なんか結局「いつもの宴会」と何ら変わりない食卓になってしまったのだった。

デザートにはコーヒー淹れて、夕方急いで作った自家製生チョコと、買ってきたアーモンドチョコを少しずつ。
生チョコは作るの簡単だと聞いていたけれど、本当に簡単。何年か前に手を真っ茶色に染めながらトリュフを作った事を思うと、15分くらいでちゃちゃっと作れた生チョコは「料理した」とはとても言えないような簡単な工程だった。参考にしたのはAllAboutで見つけたこちらのレシピ。他のいくつかのレシピも見たけれど内容は大差なく、大雑把に言って、沸騰直前に温めた生クリームにチョコレート溶かして洋酒やバターで風味づけしたらあとはバットに流して固めるだけ……という感じ。無塩バターだけ買ってきて、あとは手持ちの水飴も加えたりしつつ、初めての生チョコを夕方に仕込んだら夕飯直前には綺麗に固まっていた。あとは適当な大きさに切り分けて、ココアパウダーをまぶすだけ。

ビター味を買ってきたトゥールダルジャンのチョコはほんのり苦くて大人の味。私の生チョコはかなりミルキーな、洋酒も抜きのちょっとお子様向けな味。どちらもだんなと息子にはなかなか好評で、だんなは相当ワインを飲んで相当あれこれ食べたはずなのに、ぽいぽいぽいと何個も生チョコを口にしていた。……鼻血出ますよ……。

2月15日 火曜日
ネパール料理屋さんのランチ。揚げパンがウマーでした。
「Johan」のチョコブレッド&カフェブレッド
カフェオレ
「Johan」のチョコブレッドは私の大好物。銀座三越あたりだと1日に何回か焼き上がるたびに早々と店頭から消えてしまっていた記憶があるけれど(最近はそうでもないのかしらん)、恵比寿三越や千葉三越だと案外長く店頭に残っている気がする。昨日、恵比寿三越の中をぷらぷらしていた時も、チョコ屋のチョコは完売御礼状態だったけれどJohanのチョコブレッドはたっぷりと残っていた。大好きなこれを1本お買い上げ。すぐ脇に並んで売られていた「カフェブレッド」というのも1本買ってきてみた。チョコブレッドのチョコがコーヒーに入れ替わっただけみたいな、外見はほとんど同じな2本のパンは、それぞれずっしりと重量感がある。「な、なんか大荷物になっちゃったな……」と思いながら、昨日持ち帰ってきたのだった。

今日はだんな、朝ジムの日。だんなが起き出した気配を察して「おはよー……いってらっしゃーい……」と声をかけてもう一度寝ようとしたら、息子がごそごそと起き出して「おはよー」なんてだんなと会話している。時刻はまだ5時半を過ぎたばかり。え?どうしたの?息子まで一体どうしちゃったの?……と、私もなんとなく目を覚ましてしまった。結局そのまま早起きしてしまい、「三文の得」を親子で満喫。息子はこたつに入って携帯ゲームに興じ、私はメール書いたり、恐怖の「さんすうセットの名前つけ」イベントをしてみたり(すごいのよー、ちっこいおはじきとか棒とかつみきとか、500ピースくらいありそうな部品1個1個に名前つけるのよー……シール使ったけど、でも泣きたい……)。1時間以上のんびりしてからゆっくり朝御飯を摂った。

初めてのカフェブレッド、味はかなり大人っぽい。甘さ控えめで、コーヒーの香りがふわんと漂う。コーヒー好きのだんなのツボには入ったかなー……と思いつつ、コーヒーよりはチョコが圧倒的に好きな私と息子は
「チョコのほうが、おいしいね」
「ね。だよね」
と感想言い合いながらいただいた。もちもちねちねち、パンの食感としてはちょっと風変わりな弾力を持つこのパンの味は相変わらず。美味しかった。

幕張 「ジャイネパール」にて
 ビュッフェランチA \1050
1月頭から「終わらないー終わらないー」と言っていた仕事もやっとなんとかカタがつき、その報酬もちらちらと入ってきていて今月来月はちょっと懐があったかい私。だからそろそろ遊んじゃうんだもんね、「今度ねー」となかなか実現できなかった遊びの予定を入れまくっちゃうんだもんねということで、今日はKさんとランチ。先日COSTCOに連れて行っていただいた帰り道に「ほら、ここ、ネパール料理屋さんなのよー」と教えてもらったお店がずっとずっと気になっていて、そこでランチブッフェをやっているということで御一緒することになった。

お店の名前はジャイネパール。ディナーのコース料理もなかなか良さそうだけれど、カレー2種類、おかず2種類、麺類とライスと揚げパンとサラダが食べ放題の900円ランチもなかなかお値打ちだ。早めに入ってのんびり食事したのだけれど、店内はほどなくお客さんでいっぱいになった。

900円ランチには、ラッシーとデザートもついてくる(これはお代わり不可)。それにコーヒーかネパールティー(ミルクティー)をセットにすると1050円。
「お茶、欲しいですね」
「ですよね」
と、お茶もつけてもらってあれこれあれこれ食べてきた。

小さなカウンターの上、白い御飯の隣にチキンカレー、野菜カレー、そして「挽き肉カレー」というのとはまたちょっと違ったマイルドな煮込み料理が並んでいる。その脇にはカレー色をした野菜の天ぷらみたいなものと、ロティー(揚げパン)、カレー色をした「チベット風焼きそば」と、綺麗なオレンジ色をしたドレッシングが添えられたレタスと人参のサラダ。カレーを皿によそって席に戻ってくると、テーブルには小さなグラス入りのラッシーもやってきていた。

我が町にある「Shiba」というカレー屋さんも、確かネパール寄りのインド料理屋さんだったはず。サラリとしたカレーの印象が少し「Shiba」と似ていたけれど、さほどガツンとスパイスが利いていない、辛さもマイルドな食べやすい味のカレーだった。でもしっかりと異国の味。
挽き肉の煮込みには白いカケラがざくざくとたっぷり入っていて、
「……卵、ですかね?」
「白身かな?」
と言いつつ口にしたのだけれど、卵特有のプリッとした感じがない。やけに柔らかくて、「……おやー?」と思いながら白い物体だけを口にしてみたら、それはまごうかたなき「豆腐」だった。豆腐と挽き肉の煮込みネパール料理(写真で、手前にかかっているのがそれ)はちょっと不思議でちゃんと美味しい。

クローブの香りがしっかり感じられるチキンカレーには骨付き鶏肉と共に大根もざくざくと。野菜のカレーにはじゃがいも、いんげん、にんじんなどと共に筍が入っていて、
「これは……セロリ?うど?」
「うーん……あ、これ筍ですよ、筍!」

材料当てクイズみたいになっている私たち。もっちりしたパンはナンとも違うふかふかもちもち感があって、手のひらサイズの可愛いそれをつい食べ過ぎてしまった。カレー味の天ぷらがまた妙に美味しくて、
「これはじゃがいも入りだ……」
「今度は茄子入りみたい……」
なんて言いつつ、もぐもぐと。初めて口にするものも多くて、お店のお兄ちゃん捕まえて
「これ、この衣、お芋とか使ってるんですか?」
などと色々聞いてみてしまった。天ぷらは丸くふわっと揚がっていて、小麦粉と卵と水で作られた案外と普通の衣を使っているのであるらしい。粘りのある衣をしっかりとまぶして揚げたんだなぁという風の、ちょっとパンみたいな食感も感じられる揚げ物だった。
デザートには、さつまいものペーストを練乳で味をつけたようなとても素朴な四角いお菓子。

なんか私たち、しょっちゅう食べ放題行ってますよねぇと苦笑いしながらお店を後に。ちょっとだけ海を見たり、「交通公園」という交通規則を学べる子供用の公園(ゴーカートや自転車を貸してもらえて、それで園内をぐるぐるしながら"踏切の渡り方""横断歩道の渡り方"標識の見方"などを学ぶらしい)を軽く見学し、帰り道もKさんに送っていただいた。

「○○に××ってお店が」
「あー、この通り沿いのあの店も気になりますねぇ」
「そう、まだ△△も御一緒してないし」
シートベルトをするのも苦しいくらいたらふく食べたのに、帰り道もそんな話ばかりな私たちだった。

稲毛 「太閤園」にて
 餃子 \350
 肉ニラ野菜炒め定食 \730
 ビール \580
ここ数日、無性に
「"虎"、行きたい……」
「穴汁、啜りたい……」
という心持ちになっていた私とだんな。じゃあ今晩行きましょうか、と、夕飯の支度をせずにだんなの帰りを待ちわびる。「虎」とは、我が町のラーメン屋さん「虎の穴」のことで、「穴汁」とは、このお店のラーメンスープのこと。それはそれは濃厚なケダモノくさーいスープのラーメンを出すお店で、食べると口の中がネカネカニカニカになってしまう類のものなのだけれど、この店を愛しているファンが山のようにいるようだ。先日も昼過ぎにたまたま通りかかったところ、車3台で乗り付けたガタイの良い兄ちゃんたち総勢十数人が店の中に消えて行ったのを目撃した。そんなに大挙して行ったら溢れるんじゃないかという小さな店なんだけど。

わーいわーい虎だわ虎だわと、「今から帰るよ」コールを受け取った後うきうきと待っていた。あと10分でだんなが帰ってくるぞというタイミングで、ふとイヤな予感がして検索してみれば、「火曜日定休」。

「ただいまー」
「あ、だんなぁ、だんなぁ……」
「なんだぁ」
「今日さ、火曜でさ……」
「休みか!虎の穴!」
「そうなの、お休みなの!」
「あっちゃー、なんてこったー」
「しまったねぇ……」

並々ならぬ衝撃を受け、居間で途方に暮れる私たち。しまったなぁ、たいてい休業日チェックは「行こう」と決めた時点でやっているのだけれど、今回はよりにもよってすっかり失念してしまっていた。どうしようどうしよう、今から何か作ろうか、別のラーメン屋に行こうか、それとも居酒屋……?と深刻な顔をして考えて、「太閤園なら、まだ開いてるかな?」とお気に入りの中華定食屋さんを目指すことにした。営業時間があんまり決まっていないお店なので8時に行ってもアウトだったりセーフだったりと色々なのだけれど、今日は幸いセーフ。幸い店内に空席もあって、テーブル席について欲望の赴くまま注文した。

ビール大瓶1本と餃子2枚。私は肉ニラ野菜炒め定食、だんなは回鍋肉定食、息子はラーメン。肉と野菜がパンパンに詰まったムッチムッチした餃子をつまみながらビールを傾け、その餃子がすっかり無くなる頃にやってきたラーメンを息子は小椀に取りつつはふはふと啜り、その後立て続けにやってきた定食をだんなとおかずを適当につつきあった。

このお店の肝は「野菜炒め・肉野菜炒め・茄子野菜炒め」の3段活用炒め物群とチャーハンにあると私もだんなも思っているけれど、最近は「同じメニューばかり食べていてもね……広がりがないし」と、色々なメニューを試すようにしてみている。今日の「肉ニラ野菜定食」も初めて頼むもので、味付けへ「野菜炒め〜」群と似たものなのかなと思ったら、こちらはかなりさっぱりめの醤油味。「野菜炒め〜」群はかなり甘さも感じられるテラットロッとしたとろみもあるタレが絡んでいるのだけれど、今日のはとろみのないサラサラダレ。甘さも少なく、もやしがたっぷり入っていた。ニラとかレバーとか、臭みのあるものがちょっと恋しかったので、ニラざくざくの炒め物にとても満足。「穴汁」飲めなかったけど、でも満足。

2月16日 水曜日
コッテリコテコテ地元のラーメン。もやし大盛。
「Johan」のチョコブレッド・カフェブレッド
カフェオレ
今日は朝から冷たい雨。気温もぐーんと低いみたい。
「……明け方の地震、すごかったね」
「遠くが震源だったのかねぇ」
お弁当作っていたら、だんなも早く起きてきてテレビのスイッチをポチポチ押した。揺れた瞬間は目覚めたけど、皆そのまま寝ちゃったもんだから震源がどのへんで震度がどのくらいなのかはさっぱり。やけに揺れたと思ったら、震源は千葉からそう遠くないところだったようで。

朝御飯は昨日と同じチョコブレッドとカフェブレッド。
「やっぱりチョコのが好きなのよね」
「……俺も」
意見の一致をみながら、チョコもカフェも同じ分量ずつもぐもぐ。……うーん、酸っぱ苦いグレープフルーツとか恋しいな。今日出かけたら何かフルーツ買ってこよう。

野菜とチーズのサンドイッチ
カップスープ(コンソメ)
ここ数日、飽食ランチが続いていたので今日は軽め軽めの昼御飯。仕事も溜まっていたので午前中にそれらを1つ1つやりつつ、
「……サンドイッチにしよう……ホットサンドじゃなくて、サンドイッチ……」
と昼御飯に思いを馳せる。

作ったのは、野菜とチーズのシンプルなサンドイッチ。ホットサンドにするとどうしてもマーガリンを多めに塗ってしまいがちで、今日はそんな気分じゃなかったのでトーストサンドにした。スライスチーズ1枚ぺろんと乗せたパンと乗せてないパン1枚ずつ焼き、焼き上がってからレタスと輪切りトマトと薄切り玉ねぎをサンド。マヨネーズを軽くにょろにょろとかけていただいた。あまりの寒さにインスタントのコンソメスープも用意する。

「……あ、ピザトーストにしても良かったんだわ……」
と思いながら、チーズびよんびよん伸ばしながらあったかいサンドイッチを堪能した。お供のコンソメスープは、JALのもの。地味に美味しいJALのインスタントコンソメスープは私の密かな大好物〜。

稲毛 「虎の穴」にて
 肉らーめん(中) \950
 海苔増し \100
 煮卵 (無料)
 缶ビール \350
「今日こそ"穴"だ!」
「うん、寒いしね、あったかいラーメン萌え〜ってことで」
2日続けて外食になっちゃったけど、昨日からの悲願継続中ということで、今日もちょっと早めに帰ってきてくれただんなと一緒にいざいざラーメン屋へ。

8時をとうに過ぎた時間帯、店は大混雑だった。私たちの前に5人ほどが空席待ちで並んでいて、私たちが席についた後も続々とお客さんがやってくる。「常に数人が並んでいる」という状態で、ケダモノ臭いラーメンを堪能してきた。お客さんは男性9割といったところ。スーツ姿のサラリーマンや中年のおっちゃんもいるけれど、大体は20代くらいのカジュアルな服着たお兄ちゃんたちだ。お店のオープン時は、濃厚苛烈なケダモノ臭いスープのオーラが店の周囲にもわもわと漂っていて、ちょっと迫力のあるお店。

ラーメン2杯を息子と分け合いましょうということで、だんなは大サイズのラーメンに「肉ごはん」をつけて。私は中サイズの肉らーめん。クーポン持ってって全員に煮卵つけてもらい(息子にも煮卵くれたよー嬉しいなぁ)、きっと息子がバリバリ食べるでしょということでだんなも私も「海苔増量」。
「あと……ビールかな」
「うん、ビール飲みたい」
と、缶ビールも1本ずつ。缶ビールと冷凍庫で冷やされたグラスがカウンターにトンと置かれ、それと一緒に刻み葱とあえて醤油垂らした刻みチャーシューがつまみでやってきた。「おなか、すいちゃったのね。もう、おなか、いーっぱいすいちゃったのね」と言いながらその"ビールの肴"をパクパク食べている息子に器を押しやって食べさせてやり、肉らーめんがやってくるのをじりじりと待つ。

もう何年も「もやしサービス中!」と店内に張り紙のあるこのお店、きっと永遠にサービス中なんだろうなぁと思われる。もやしの大盛も無料。もやしの水気でスープが薄まるのを嫌う人もいるみたいだけれど、私はもやし大盛が素直に熱烈に嬉しい。海苔増量にしたもんだから、もやしの小山の向こうには屏風ともバリケードとも言えそうな、大量の味付け海苔がそびえ立っている。もやしの下にはこれまた大量のチャーシュー、そして少しの茹でほうれん草。中盛になった増量分くらいを息子に分けてやり、海苔とチャーシューもごっそりと息子の小丼に盛りつけてやった。

褐色のスープは醤油ベースなのだけれど、コラーゲンたっぷりの(んで脂もたっぷりの)キラキラネトネトニカニカしたもの。で、素敵にケダモノ臭い。「家系ラーメン」と言うのだそうで(その「家系」というのが私にはまだわかんないのだけれども)、我が町の住民のみならず遠方からもお客さんがやってくるという人気店だ。店に置かれたノートには「明日から転勤です。最後の飯を食べに来ました」なんて書き込みがされていて、目頭が熱くなる。その数ページ後ろには「ウマ−−−−(゚∀゚)−−−−ッ!!」なんて文字もあったりして。

相変わらずのキトキトネカネカラーメンで、食べ終わる頃には口の周囲がベットベト。太い太い麺に濃厚なつゆが絡んで、今日も非常に食べ応えがあった。つゆを含ませた味付け海苔がまた、美味しいのなんのって。
「"虎の穴"でラーメン食べた人は"穴兄弟"になるらしいよ」
「……イヤな兄弟だ……」
そんな事言いながら、「穴汁」満たした胃袋たぷたぷさせて帰宅した。はぁ〜、満足満足。

2月17日 木曜日
アンコウをイタリアンな感じに。……骨が多かった……。
こだわり玉子のクリームパン
カフェオレ
昨夜、1缶のビールでいい気分になっちゃったラーメン屋からの帰り道、
「……明日の朝、食べるものないや……」
と、夜11時まで営業しているスーパーに寄ってきた。惣菜の類が70%OFFくらいになっていたり、「6時からのお買い得!」なんて品が並んでいたり、夜のスーパーはちょっといつもと違う感じでわくわくする。

「ポケモンのパンだー」
と息子が立ち止まった大手メーカーのパンが並ぶコーナーで、1人1個のパンをみつくろってみる。息子は以前買ってよっぽど美味しかったのか(いや、オマケが嬉しかったのか)ポケモンの苺味蒸しパン。私とだんなは「こだわり玉子のクリームパン」。「北海道牛乳使用」とか「ヨード卵を60%使用」などとあれこれ書かれたクリームパンで、そのあおり文句にあっさりとクラッときた。

「今日のシールはこれでしたー、じゃじゃーん」
1袋に1枚のポケモンシールが入っているポケモンパン、今回も全く知らないポケモンのシールが入っていたのだけれど、それでも息子は大喜び。合成香料っぽい苺の匂いが息子の座る席の方面からむわんと漂ってきたけれど、でもそれが美味しいらしいのだった。私の方のクリームパンは、いたって普通のもの。水飴が入ってるようなツヤのあるクリームと、それとは別に「カスタードムース」なるものも詰まっていたクリームパンだったけれど、いまいち味気ない。

「おかあさん、おかあさん」
「ん?」
「ひとくち。クリームパン、ひとくちちょうだい?」
「あいよー、一口あげるね」
「じゃあね、ぼくのもね、ひとくち。ひとくち、あげるね」
「ん、ありがと」

クリームパンを一口欲しがった息子は、自分の苺パンも一口ちぎって私にくれた。この場合の「ひとくち」は非常に正しい使い方だけれど、でもどうも息子は「一口」=「少し」と認識してしまっていたらしいことがつい先日判明した。
「あとね、ひとくち、ひとくち遊んだら、かえるからね」
とか、
「いーっぱい遊んじゃったからね、ひとくちつかれちゃった」
なんて事を言っていたので、「一口」=「少し」というわけじゃないんだよ、「一口」というのは御飯の時だけに使う言葉なんだよ……と、息子の記憶の上書き修正を試みたのだけれど、ちゃんと修正されているかしらどうかしら。

あんこうのグリル レモンオイルソース
茹でブロッコリー with チーズ(モンドール)
ロメインレタスと茹で鶏のサラダ
はまぐりの吸い物
羽釜御飯
ワイン(DRINK&EAT cheese)
麦茶

パイナップル

今日は真面目に真面目にお仕事やって、なんだか昨夜のラーメンがまだ胃にもたれている感じがしたので(←でも朝のパンはしっかり食べたわけだけど……)、昼御飯はスルー。だんなは買ったパンを食べずにコーヒーだけを飲んで出勤していったのだけれど、その残ったクリームパンは
「これ、おやつ?ぼくの、おやつ?」
とか言われながら息子の胃袋に綺麗に吸収されていった。

そう、息子は今日、3日遅れのバレンタインデーのチョコをもらってしまった。お互い延長保育を頼んでいたり、迎えに行ったタイミングが「みなさんさようなら先生さようなら」からちょっと遅れてしまったりと色々すれ違いがあって、息子と仲良しの女の子はずっとずっとチョコを渡すタイミングをうかがっていたらしい。今日、さぁ帰ろうねと自転車にまたがったところで、トトトトトーと寄ってきて「はい。これ、どうぞ」と照れくさそうに渡されてしまった。あらまぁ息子、良かったわねぇ。

今日は息子と2人の夕御飯。魚が食べたくて、しかも「アンコウを焼いて食べる」というのを一度やってみたくって、鍋用のぶつ切りアンコウを買ってきてみた。骨っぽくてヒレッぽいところとか口っぽいところも一緒にパック詰めされていて、いまいち焼くのに向いてなさそうだったけれど、初志貫徹ということでスキレットで焼いてみる。

イタリア料理の誰かのレシピ本に載っていた料理で、皿にはまず塩胡椒とオリーブで和えたルッコラを。アンコウは塩胡椒してからこんがりと焼いて中まで火を通し、最後にざく切りにしたトマトを加えてざっと混ぜる。皿に盛りつけてから、最後にレモン汁とオリーブ油を合わせたソースを適当にタラタラ落としてできあがり。

本当はクラムチャウダーにでもしようと思って買ってきたハマグリ、濃厚なミルク味のスープは今ひとつ気分じゃないなと鰹だしの超和風味の吸い物にしてしまうことにした。御飯も炊いて、何だか怪しい「アンコウのグリル定食」が今日の夕御飯。茹でて裂いた鶏肉をロメインレタスと共に自家製マヨネーズと刻みオリーブとアンチョビペーストで和えたサラダも用意した。

「これ、このお魚、なぁに?」
「これ?アンコウって言います。かっこいいお魚なんだよ」
「ピヨーンって、のびるね」
「うん、ちょっと不思議な魚よね」
もしかしたらアンコウ買ってくるのはこれが初めてだったかもしれない。ものすごく弾力のある肉は綺麗な白色で淡白な味。骨がやたらとついていたけれど、美味しい身だった。深海魚大好きな私は、アンコウの姿形(←あの外見のグロさが大好き……普通のアンコウも好きだけど、チョウチンアンコウはもっと好き……)に思いを馳せながらうっとりといただいた。冬に旬が訪れるアンコウ、なんでも夏から秋は深海に棲息し、冬になると浅いところに移動してくるのだとか。

「うん、次は鍋だな。鍋で食べよう。最後雑炊にできるしね」
なんて言いながら、今日はイタリアンな味のアンコウをもぐもぐ、デザートはパイナップル。昨夜スーパーで買ってきた1/2個分のカットパインはけっこうな分量があって、数日間は楽しめそうなボリュームだった。一気に食べると口の中がシカシカしちゃうしね、ゆっくり食べよう。

2月18日 金曜日
あわただしいランチは、ちょっと辛いタイ風炒め物定食
「かのん」の卵サンド・コロッケサンド
カップスープ(コーンクリーム)
今日は息子の幼稚園の「オープン参観」。授業参観みたいなもので、1日の保育時間いつでも見に行って良いですよー……ということになっている。だんなも仕事をお休みして、一緒に参観。

「今日は俺が息子を連れていってやろう」
と朝から好物のコーンフレークをがっつり食べて御機嫌の息子を幼稚園に連れていってくれただんな、帰りにパンを買ってきてくれた。地元のパン屋さん「かのん」の店頭、朝からサンドイッチ類が豊富に並んでいたらしい。
「これは140円だったよ……こっちはちょっと高かったけど……でも全部で450円くらいだった」
と、手にしていたのは卵サンドが2つとコロッケサンドが1つ。どちらも2切れずつパックに入っていたので、コロッケサンドも半分こしていただいた。

分厚いふわふわの食パンに挟まれた、素朴な味の卵サンド。コロッケサンドにはたっぷりソースが染みていて、多めに挟まれたキャベツにもしっかりそのソースの味が染みていた。近所のスーパーとかコンビニで買うより安いし、しかも美味しい幸せなサンドイッチ。このお店はクリームパンもとても好みな味なので、最近とってもお気に入り。

稲毛 「シアムハウス」にて
 トムヤムクン日替わりランチコース \1200
息子の幼稚園、お昼過ぎに水泳の授業があるということで、その時間帯に合わせてだんなとお出かけ。水泳教室に通っている子供達もやたらと多く、ほとんどの子供たちは10mくらいスイスイと泳げてしまう。色黒の我が息子は外見だけならいかにも泳げそうだけれど、まだ3mも泳げない。やっと顔を水につけて「けのび」が出来るようになったくらいだ。

それでも今日は、「みんな、自分で目標を決めて、"ここから向こうの壁まで途中で立たないで泳ぐ!"ってがんばってみよう!」ということで、息子も目標距離を設定してバタ足でがんばって進んでいた。私もだんなも初めてみるほどの長い距離(5mくらい)をちゃんと泳いで端まで行き、周囲のお友だちからも拍手を貰っていた。去年の夏頃までは水に顔をつける事さえ嫌がっていたのに、今は自分から顔を水につけてちゃんと泳ごうとしている。この調子なら今年の夏には20mくらい泳げるようになるかしらね。泳げるようになっておいて損はしないからなーがんばれよー。

「……さて、お腹が空いたわけですが、お迎えの時間まであと50分もないわけです」
「……ラーメン……カレー……モスバーガーとか?」
「久しぶりにタイ料理屋さん、行ってみる?」
「あー、息子一緒だと行けないしねぇ、辛いもの多いし」

向かったのは、何度か行ったことがあるシアムハウスというタイ料理屋さん。昼はチャーハンセット、焼きそばセット、汁麺セットといったものがあれこれあり、私はミニサイズのトムヤムクンつきの、日替わりおかずと御飯のセット料理がお気に入り。今日のおかずは鶏肉とふくろたけと野菜のピリ辛炒めだった。スイートチリソースをドレッシング代わりに使ったミニサラダと、デザートにパイナップルを詰めたライチ2粒もついてくる。

パラッとしたタイ米をスプーンですくって食べつつ、小粒で真っ赤なやたらと辛い唐辛子が入った炒め物をぱくぱく。筍や、筍と見間違えるほど大ぶりに切られた生姜なんかも入っていて、だんなが注文した汁そばに乗っていたパクチーを分けてもらいながら色々と香りが強い料理をいただいてきた。トムヤムクンがまた、涙と鼻水が同時に吹き出るほどに辛い。一口啜るだけで鼻をガツンと叩かれたような衝撃が顔中に走る。
……息子はなんでも食べてくれるけど、さすがにこのお店には連れてこられないなぁと思う。(チャーハンとかなら平気かしらねぇ……)

千葉 「銚子丸」にて
 季節の5カン握り
 サバの筒寿司
 活タコ
 なめろう
 にべ
 京かもくんせい握り
 穴子
 大トロ
 ビール
などなど。
夕方は、息子のピアノ教室。今晩は明日の夜に向けてあれこれ料理の仕込みをしなきゃいけなくて、その材料も買わなきゃいけないし他にも買いたいものが色々とあるしで何かとバタバタ。
「まずヨドバシカメラでシール用紙買いたいんだよね、"さんすうセット"用の名前シール……すんごくちっこいやつ……」
「あと、牛すじもね、さっき肉屋見てきたんだけどいまいち分量なかったから他の肉屋も見に行きたいなぁ」
なんて言いながら、夕方の千葉駅周辺をあっちにウロウロこっちにウロウロ。帰宅したら台所のガスコンロが全て稼働し始める事が既に決定事項となってしまっているので、こりゃ夕飯は済ませて帰った方がよさそうだねと、お寿司食べて帰ることにした。

向かったのは、いつもの回転寿司屋さん銚子丸。最もお高い「金皿」(500円)相当だけれど、季節の魚が5種類食べられるちょっとお得な「季節の5カン握り」をいつも通り注文し、あとは中瓶のビールを1本、だんなと半分こ。

本日の「季節の5カン」は、まぐろ、寒ブリ、アジ、車海老、イクラ。黒板には「にべ」という見慣れない魚の名前も書かれている。その「にべ」と共に
「白海老の軍艦ください♪」
「活タコください♪」
と、黒板見ながらあれこれ注文して、2カンずつ皿に盛られてくる寿司を
「だんな、1つ食べますかー」
「おゆきさんもこっち1つ食べますかー」
なんて言いつつ分け合っていただいた。品数多めにちょっとずつ食べられて、すごくお得な感じ。

「にべ」はスズキの仲間のお魚なのだそうで、白身で食感がコリッとしたものだった。ちょっと大味。そう値段の高くない回転寿司ということで、同じ魚でも行く時々によってすごく美味しかったりイマイチだったりと色々なのだけれど、今日はテラッと脂の乗った寒ブリと、いつもよりプリプリした食感だった「なめろう」(←千葉の郷土料理。アジやイワシなどの青魚を味噌や生姜、しそなどを一緒にドカドカ叩く)が格別に美味しかった。最後に食べた大トロ(だんなの"あぶり中トロ"と1カンずつトレード)も、今日のは少しも筋っぽくなく、口に入れた途端にホロホロクシュクシュ〜っと消えてってしまいそうな繊細な食感。脂の乗り具合が絶妙で、これで500円なら大満足な味のシアワセな大トロだった。

で、7時に帰宅してちょっと一休みしてからだんなと2人、お料理開始。
「俺、すじ煮の下ごしらえすっから」
「ん、私はバーニャカウダのソースから始めよう……」
「ぼくも、ぼくもおてつだいしまーす」
「じゃあ、にんにくの皮剥くの手伝ってくれる?」

親子3人で台所に立ち、わちゃわちゃと明日の「牡蠣パーティー」の宴会料理の下準備。おっそろしく手間のかかる「バーニャカウダ」のソースを今回初めて自作してみた。牛乳でにんにく茹でこぼして、もう一度茹でこぼして、更にもう一度茹でこぼして、で、柔らかくなったにんにくを潰してから裏ごしして、それをアンチョビペーストとエキストラヴァージンオリーブオイルと混ぜ合わせて……と、これを作るだけで1時間。夕飯外食してらくちんできたはずなのに、気がついたら10時を回っていた。
明日は久しぶりに会う懐かしい人とも御一緒に、大人6人子供2人で牡蠣パーティー。広島から届く予定の牡蠣は6ダース。がんばって剥き剥きしてこよう。

2月19日 土曜日
牡蠣剥いてます、80個剥いてます
「ミスタードーナツ」の
 シュガーレイズド
 ポン・デ・抹茶
カフェオレ
あと1枚カードを貰えば「ポン・デ・ライオン」のお弁当箱がいただける状態だった我が家。
「だから、ドーナツ買って帰りましょう〜」
「明日の朝御飯に致しましょう〜」
と、昨夜帰りがけにドーナツ買って帰ってきた。たまには、普段あまり食べない類の種類のドーナツが欲しいなぁ……ということで、選んでみたのは基本中の基本のドーナツ「シュガーレイズド」。砂糖がまぶされたふわふわのドーナツだ。あと、食感が好きな「ポン・デ・リング」系から抹茶味を。オレンジ色をした楕円形のポン・デ・ライオンお弁当箱と一緒にお持ち帰りした。

休みの日にしては早起きの、今日は8時起床。9時に工事の人が来る予定なので、大急ぎでコーヒー淹れてメール受信して慌ただしく食事した。
「……だんな、今日はどっちもクリーム入りにしたの?」
「うん、なんか食べたいなぁ……と思ってさ」
エンゼルクリームとエンゼルフレンチを前にしただんなはほんのり幸せそう。私も久しぶりなシュガーレイズドを満喫した。

「CoCo壱番屋」の
 うまとろ豚カレー \650
 トッピング(なす) \150
はまぐりのお吸い物
麦茶
本日は、我が家の電気配線工事。古くなった設備の総入れ替えなのだそうで、ブレーカーやインターホン、コンセントまわり等々けっこう大がかりな工事がなされることになっている。予定では9時から15時までということで、その間はずっと停電。そりゃきっと寒いだろうなぁと厚着して待っていたら、工事の人がバッテリーを持ってきてくれていて冷蔵庫とガスストーブだけは動けるようにしてくれた。ガスストーブだけでも動いていてくれたのは有り難かったけど、でもけっこう寒い。

「……ヒマだ……」
「料理の仕込みするにも、台所も資材だらけだしね……」
「パソコンもビデオもDVDも動かせないしね」

しょうがないので携帯ゲームで遊んだり、漫画読んだり。我が家、電気がないと、なんにもできないということが改めて思い知らされた。ストーブとお風呂はガスだけれど、でも電気通ってないと動かすことはできない。唯一使えるのはガスコンロくらいだ。こうなることはわかっていたから、今晩用のパーティー料理を昨夜のうちにあらかた準備し終えていたのだけれど、それにしてもほんとに何にもできない。コンロが使えても、調理台近辺はコンセント周辺から移動させられた調理小物で溢れていたし。

「牛すじねぎスパ」を作りたいねと当初は言っていたお昼御飯、とても調理できる環境ではなかったので、CoCo壱番屋から出前をお願いすることに。私は細く切られた豚肉がトッピングされた「うまとろ豚カレー」に追加トッピングで茄子を、だんなはハンバーグカレーに追加トッピングにうずら卵のフライを、息子はいつもの「お子様カレー」を。こまめに火を入れておいてあった、一昨日作ったはまぐりのお吸い物も残っていたので、それも添えていただいた。

初めて食べたときは「けっこう辛いかも」と思えたココイチのカレー。「多いかも」とも感じていたのだけれど、いつのまにかすっかりこの味とこの量に慣れてしまった。
「トレードしましょう」
「うん、こっちもトレード」
フライもお肉もハンバーグも茄子も、全部少しずつだんなと交換こ。うずら卵のフライとカレーは、危険なほどに良く似合う。

生牡蠣・オイスターロックフェラー
クラッカーとアボカドペースト・アンチョビペースト
からすみ大根
牛すね肉とトマトの前菜
バーニャカウダ
牛すじ煮込み
スペアリブの豆鼓蒸し
魚介のキッシュ
マカロニグラタン
油飯(ユープン)
ビール(ギネス)
スパークリングワイン・日本酒・カクテルなどなど

お茶
レモンケーキ・モカケーキ

赤ワイン
チーズいろいろ

めでたく工事も終了し、あとはゴチャゴチャになったコンセント周辺の各棚やら何やらを綺麗に戻して、出発の用意。今日はMさん家で宴会だ。総勢8人(うち子供2人)のパーティーで、4人の男性陣は高校時代の同窓生。Fさんと我が家は何度か食事したことがあるし、Fさんの奥さまも交えて御一緒に手造りビールに挑戦したこともある。Iさんはアメリカ留学に一緒に行った間柄(徒歩2分の距離に住んでいた)。全員色々と「仲良しさん」で、そしてこのメンバーは全員Mさん夫妻の結婚式にお呼ばれされた仲でもある。高校時代のつきあいが今も続いているというのは素敵な事だし、配偶者や子供も交えての交流ができるというのも嬉しいことだ。

メインディッシュは、なんといっても牡蠣。広島宮島の「沖野水産」というお店からお取り寄せした牡蠣は80個もある。
「……なぜ、80個?」
「え?だって、大人6人でしょー。1人1ダース食べたとして、72個でしょ。繰り上げて、80個!」
「繰り上げですか?繰り上げなんですか?」
という経緯があって、80個。夕方Mさん宅に到着すると、大きな発泡スチロールのケースが鎮座ましましていた。

料理できるメンバーは宴会の準備、料理できないメンバーは子供たちの相手……と自然に役割分担がなされ、FさんとMさんが2人でガッシガッシと牡蠣の殻を剥き始めたのだけれど、途中、鋭い牡蠣ナイフでFさんが手のひらをザックリと。
「キャー、洗面所洗面所」
「はい、じゃあ交代交代」
血の惨劇となった舞台で今度は私が牡蠣剥きに参戦。Mさんと2人で
「チャーチャーチャー、チャッチャー」
なんて、"火曜サスペンス劇場"の主題歌を口ずさみながら、牡蠣をザクザク剥いていった。
80個綺麗に剥けた牡蠣は、30個くらい「オイスターロックフェラー」(ほうれん草のソースをかけた焼き牡蠣)に加工。

我が家が作って持っていったのは、オイスターロックフェラーのほうれんそうペーストと、生牡蠣用のカクテルソースと、牛すじ煮込みと、バーニャカウダ。ワインだ日本酒だとお酒が無節操にあれこれ揃うらしかったので、あえて「牛すじ煮込みとバーニャカウダ」などという謎な組み合わせにしてしまったのだけれど、Mさんも同じようなことを考えていたようで、テーブルには洋風和風中華取り混ぜて色々と宴会料理が並んだ。

「おー、あまーくてうまーいね、牡蠣美味しー」
「焼き牡蠣できましたよー、そっち持ってくよ」
「そっちのスペアリブ、いただけますか?」
なんてわいわいやりながら、3時間くらいみっちりとド宴会。案外とロックフェラーが好評で、ほうれん草1把分、500mlほど入るガラスの瓶にみっちりと詰めて持っていったペーストがすっかり空になるまで焼き牡蠣は皆の腹に消えていった。80個あった牡蠣、最後の3個くらいは
「……あと……誰が食べる……?」
「いや、もう私おなかいっぱい」
「……俺も……」
なんて譲り合う事態になったけれど、でもそれも綺麗になくなった(最後はIさんが飲むように食べてくれた)。

食後はタラタラと、Fさんが持ってきてくれたケーキつまんだり、赤ワイン片手にチーズつまんだり。さんざんあれこれ食べた後で、しかももう12時を回ろうとしている時間だったのに、
「おー、このチーズ、トリュフの匂いがする!」
「ええ、トリュフ入りなんですよ」
「うわっなんだこれめちゃめちゃ美味しい!」
「赤ワインと似合うねぇ」
と、また酒を開封してしまいながら飲み食い飲み食い。私とMさんが"女の子部屋"にひっこんだのはもう1時近くで、その後も"男の子部屋"では2時過ぎまでぽちぽち会話が続いていたみたい。ノリはすっかり修学旅行。

2月20日 日曜日
Mさんの、スペアリブの豆鼓蒸し。うま!
昨夜の残り、色々
 バーニャカウダ
 からすみ大根
 スペアリブの豆鼓蒸し
 油飯
 中国茶
などなど
Mさん家にお泊まりした昨夜。寝たのも遅かったので起きるのも遅く、それでも8時過ぎには皆ごそごそと起き出した。
「飲んだ翌日だし、お粥とか作ろうか?昨日の残りじゃあ重いでしょ?」
とMさんは言ってくれたけれど、「えー、せっかく美味しいのが色々残ってるし」「全然OKでしょー」と、昨夜の残りをずら〜りと並べて、宴会の続きのような朝御飯兼昼御飯(でも酒は抜き)。

昨夜も食卓に出してくれた台湾産のからすみはねっとりしていて香り豊かでほのかに甘く、とってもとっても美味しい。薄切りにした大根と一緒に食べる、明らかに「酒の肴」な食べ物なのだけれど、あんまり美味しかったので
「ね、ね、ね、からすみ残っていたら食べたいなぁ……切ってくださーい」
とお願いして朝食にも出していただいてしまった。ああもう、なんでこんなに旨いんだからすみ。

あとは、本当は熱したソースに野菜を浸して食べる「バーニャカウダ」は冷たいままのソースで出してちと目先を変えてみたり、昨夜ももりもりいただいたスペアリブの豆鼓蒸し(味付けは豆鼓とウスターソース、醤油と砂糖と……という感じらしい)、そして昨夜はお腹いっぱいであんまり食べられなかった油飯(ユープン=台湾の餅米炊き込み御飯)をふかし直す。こっくりした味のお肉や野菜の具がたくさん混ぜられた、「おふくろの味」という感じの炊き込み御飯。今回はほんとうにその名の通りの「おふくろの味」(Mさんのお母様が具を作ってくれたのだそうで)だったらしい。

中国茶ゴブゴブたっぷりいただきつつ、ジャージー姿で皆で一緒に朝御飯。皆三十路もとうに過ぎ、
「同期の○○君、頭頂部がヤバいよね」
「それ言うなら××君も前髪が後退して」
などというセンシティブな会話をしている割には、やっぱり修学旅行みたいな男達だった。

水餃子
ふりかけ御飯
麦茶
本当は、Mさん家から車で行ったところにある美味しいパン屋さんに寄らせてもらおう……とか色々野望はあったのだけれど、だんながどうも風邪気味らしいので早めにおいとま。私も数日前からじわじわと風邪っぽかったのだけれど、昨日昼間の電気工事(寒かった……)と昨夜のはしゃぎ過ぎでほんのり悪化。とりあえずちょっと休もう……と、帰宅するなり3時間くらい昼寝した。

夕方過ぎて、だんなますます悪化。「節々がいたーい」と言っていて、じわりと体温が上がってきていて……それってどうもインフルエンザ??と、恐々としながら介護してみる。私も快調とは言い難いけれど、明日締切の仕事もあるのでそんな事言ってられないしと息子を風呂に入れ、食事の準備。だんなはすうどん、私と息子は水餃子。折良く今日の夕方、千趣会から餃子が届いたので、これで手軽に済まさせていただくことにした。

モニター商品で届いた餃子は、スープ餃子と水餃子。
「息子ー。スープ餃子がいいですか?それとも水餃子?」
「……すーぷぎょうざって?スープの入ってるぎょうざなの?」
「うんにゃ、そうじゃなくて、スープに入ってる餃子ね。スープに味がついてるの」
「んー……水ぎょうざがいいやぁ」
ということで、息子のリクエストに応えて水餃子を茹でる。10個茹でようとしていたら「もっと」と言われ、20個茹でたら14個くらい食べられてしまった。あとは冷凍御飯チンして、ふりかけ御飯で。

肉汁たっぷりの、ちょっと甘い下味のついた水餃子。息子は最近水餃子が大のお気に入りで、焼き餃子を用意すると
「今日は、水ぎょうざはないのか……」
としょんぼりしてしまうようになった。以前皮から餃子を作ったことがあり、"焼き"で食べたらいまいち分厚くてモッチモチしちゃってて食感がイマイチだったのだけれど、水餃子ならうまくいくかもしれない。今度余裕があるときに皮から作った水餃子を息子に食べさせてやりたいわぁ。