食欲魔人日記 09年07月 第1週
7月1日 水曜日
煌びやかなカップケーキあれこれ
いけちゃんのだいじょうぶのあじ
「魚久」の銀だらの粕漬け
わかめとかぼちゃの味噌汁
羽釜御飯
麦茶

だんなは今日から、また遠い国に数日出張。出発の朝くらいは和食にしようと、味噌汁用意して魚を焼いて、粕漬けの魚が嫌いな息子には「だいじょうぶのあじ」(じゃこと葱入り炒り卵)の準備もした。
 
だんなが買ってきてくれていた「魚久」のお得パックは、おたおたしているうちに賞味期限が切れてしまっていて(氷温室の奥で半ば凍っていたからまぁ大丈夫だろうと……)、すっかり「古漬け」の風格に。銀だらは焼くそばから崩れ落ちてしまいそうなほどにやわらかく、しっとりと中の中まで酒粕の良い香りが染みていた。
 
「魚久の漬け粕」とか売っていたら最高なのに、と思いつつ、粕漬けについた粕を丁寧にぬぐって他の魚も漬けようとしている私。あるいは、5千円もするような立派な箱入りの品を買ったら中にはたくさん粕も入っているのかなー?と思いつつ、そんな品を買う勇気は到底ない私……。
 
それではだんな、いってらっしゃーい。留守はまかせろー。

「Fairycake Fair」のカップケーキ
アイスアールグレイティー

昨日、東京駅の地下のGranStaで買ってきたのは、以前から気になっていたカップケーキ。「Fairycake Fair」というお店の1個350円前後の可愛らしいサイズかつ可愛らしい外見のカップケーキをあれこれ買ってみた。朝食後に出してだんなにも食べてもらおうと思っていたのにうっかり忘れ、結局昨日今日とかけて息子と私のおやつになった。
 
買ってみたのは、奥左からフレッシュバニラ、塩キャラメル、レモン、前左からいちごミルク、マンゴー、ミルクティー。
プレーンなタイプのマフィンの上にトッピングだけ変化をつけているのかと思いきや、いちごミルクの生地はちゃんと苺味だし、塩キャラメルにはキャラメルクリームがマフィン生地の中に詰まっているしで、見た目の華やかさ以上にちゃんと工夫されたものばかりだった。
 
息子と分けつつ全部を一通り味見したところ、好きだったのはレモンと、スタンダードなフレッシュバニラ。塩キャラメルも後味にじわっと来る塩辛さが面白かった。昨今はやりの塩味スイーツにはちょっと否定的な感覚があるのだけれど、塩キャラメルは確かに美味しいかも。……でも塩入れなくてもやっぱり美味しいかも……。
 
派手な色のクリームを乗せたカップケーキはアメリカに住んでいた時に嫌というほどスーパーで見かけていたけれど、それはたいてい大雑把な大きさと味で、いかにも子供向けという感じのものだった(いや、大人もしっかり食べていたようだったけど)。ニューヨークあたりにはすんごく綺麗なカップケーキを出すお店があるらしい……とは聞いていたものの当時住んでいた田舎町で出会えるシロモノではなくて、ちょっと憧れの存在だった。
 
たとえば、このお店のカップケーキ(ページ下の方にたくさんのカップケーキの写真が)なんか、相当すごい。大変なまでにカップケーキの上が花畑状態で、でもそれ以前に「Thanksgiving cupcake - decorated with a pumpkin pie」「Thanksgiving cupcake - decorated with a turkey dinner」あたりはもう何がなんだかわからない。カップケーキの上にターキーのディナープレートとかパンプキンパイだとかがデコレートされている。
ともかくも、ここ数年日本でもそういう派手なカップケーキを見るようになって、東京駅のお店も少し前から気になっていた。
 
さすがに米国のような着色料たっぷりのケバケバしさはないものの、1つ1つ見た目を変えて素材の色を綺麗に出したカップケーキはどれもとても綺麗。6個用の箱に詰めてもらうのにかなり悩んで選んだくらいに種類豊富だったから、また覗いてこようと思う。

じゃがいもと人参のきんぴら
豚と葱の炒め乗せにゅうめん
麦茶

夕食は、なんだか麺類が恋しくて、しかもあっさり系の汁麺が恋しくて、「にゅうめん」にしてみた。素麺を使った温かい汁麺が「にゅうめん」。いただきものの「揖保乃糸」がけっこうあったので使うことにした。
 
かつおぶしでしっかりめにだしを取り、醤油と味醂、塩で味をつけたつゆを用意して、トッピングに豚と葱。「胡麻油で葱をしっかり焼き付け、醤油と味醂、少しのカレー粉で味をつけてにゅうめんの上にトッピングする」というレシピをどこかで読んで(多分ケンタロウさんレシピ)美味しそうだなと思っていたので、豚も入れちゃえと豚も一緒に醤油味醂カレー粉味で炒めてみた。あっさり味の汁麺が食べたかったはずなのに、結果、チャーシュー麺を食べるのと大差ない、ボリュームある一品に……。
 
箸休めにと、ほんのりピリ辛味のじゃがいもと人参のきんぴらを。

7月2日 木曜日
朝御飯はフレンチトースト
フレンチトースト
アイスカフェオレ
国産マンゴー

だんなが不在の時くらい夜更かしは止めて健康的な生活を……と思いつつ、昨夜寝たのは12時を回ってから。そして今朝は5時に「餌がなくなってるぞー」とりゃんりゃんに起こされる。
 
今日の朝御飯はフレンチトーストで。
ふかふかした柔らかめのフランスパンを買ってきたところ、卵液をこれでもかと吸い込みまくる。牛乳多めに加えた卵液は4切れのパンにすっかり吸い込まれてしまった。良い頃合いまでこんがり焼いて、バターとはちみつを添えて食べる。お供に沖縄産のマンゴー。
 
国産マンゴーをまた食べたいなぁ(=見切り品がないかなぁ)と、果物屋さんを通るたびに覗いていたところ、見切り品ではない沖縄産のマンゴーが2つで1380円だった。サイズは若干小ぶりで、1個の長辺が13〜15cmくらい。それでも2個でその価格なら充分安いわと、買ってきてみた。
 
鹿児島産だから宮崎産だからどうということはなくて、国産マンゴーはおしなべて美味しいものばかり。輸入品にはガリガリと筋っぽいものも多い中、国産マンゴーは皮を剥いて食べるだけで極上のムースやババロアを食べているよう。今回のもとろけるように甘い美味しいものだった。
 
うかうかしていてすっかり注文せずにいて、通販サイトの多くで売り切れ状態になってしまいつつあるミニマンゴー、思い立って今回はこのお店のを注文してみた。沖縄から送料込みで2パック(450g×2)3480円なら、まぁ高すぎることはないかな、と。同梱で他のものも送料無料で送ってくれるとのことで「豆腐よう」も頼んでみた。真夏の暑い日に豆腐ようをつまみながら泡盛ロック!と想像すると、かなりわくわく。

蒸しとうもろこし
いんげんの胡麻和え
親子丼
麦茶

ここ数ヶ月平穏な割とのんびりした毎日だったのだけれど、ここ数週間ばかり「どうしたことだ!?」と驚くほどに新しい仕事のお話がかかるようになった。デザイン出しの段階まできているところが数ヶ所と、先方の資料待ちなのが数ヶ所と、御相談に乗っている段階なのが数ヶ所。
 
今日はあれこれお返事して「先方からのお返事待ち」の段階になってしまい、夕方には早々に余裕ができたのだけれど、これがもしも全部一斉に火を噴いたら……と思うと背筋が寒くなる。
息子の夏休みが始まるまでに、いくつかはすっきりできると嬉しいなー……。私、この仕事が終わったらAdobe Creative Suite 4 Web Premium買うんだ……。いや、それ買う前にパソコン買い換えないとスペックが足りない、かも。
 
夕飯は、冷凍してあった鶏もも1枚を解凍して、「キャベツと蒸し煮にするかな、塩とレモンでさっぱりと……」の予定だった。が、息子に
「鶏肉?だったら親子丼がいいなー」
親子丼がいいなーいいなー言われて、結局親子丼に。息子、醤油味醂味の丼ものが大好物だ。私も「カツ丼が嫌いな人なんてこの世にはいません!」くらいに思っているから、息子の嗜好は否定しない(できない)。
 
とうもろこし、今回はレンジで加熱してみた。いつもは皮を剥いて3等分くらいに切ってから少量の水で蒸し煮にするように蓋をした鍋を数分火にかけていたのだけれど、むしろレンジでチンの方が美味しいらしいとどこかで読んだ。皮を剥かず、そのままの状態でラップも巻かず、1本600Wの電子レンジで3分加熱。加熱後は皮を剥けば剥くほど中が熱くなっていくので用心しながら綺麗に剥いて、気って盛るだけ。さすがレンジ、どこも昨日にプリプリと美味しく火が通ってくれて、茹でるより確かにこれは美味しいかも。しかもらくちんだ。
 
前回と同じく「青柳」の小山裕久さんのレシピで作った親子丼は前回と同じく美味しかった。最初に一口大に切った肉を醤油で揉んでおくのはとても効果的なのであるらしい。少量であってもちゃんとだし汁をとっておくのも美味しさの理由なんだなぁと。

7月3日 金曜日
予想通り、息子が大喜びだった「パン食べ放題」ディナー
チーズトースト
アイスカフェオレ
さくらんぼ

「パンをトーストしますがー、バタートーストですか?チーズトーストですかっ?」
「ん〜……チーズトースト……」
「はいっご注文いただきました!チーズトーストッ!ようこそ、銚子丸へぇ〜ぃっ!」
 
今日は目覚めが良くて朝から妙にハイテンションな私。息子に朝食のリクエストを聞いた勢いで銚子丸の店員さんの真似をしていたら、息子に冷静な声で「銚子丸にチーズトースト売ってないよ?」と突っ込まれた。……わかってるよ。
 
で、今日はチーズトーストとさくらんぼ、お供にいつものアイスカフェオレ。
だんなは日曜の夕方まで帰ってこないから、この週末は息子と一緒にお出かけの予定。やることやっていかないと、と、息子の登校後は7時半から働き続けてみた。

お台場「AQUA CITY」内「ベーカリーレストランサンマルク」にて
 マルクセット \1575
     前菜色々4種盛り
     和風仔牛ロースステーキ(+\630)
 生ビール \609
 
ホテルの部屋で
 「Quatre」のショートケーキ
 紅茶

土曜の宿泊はどこも高いから金曜に泊まれる手頃な宿を探して予約したら、直前になって土曜の宿泊も同価格帯のがあっさり見つかってしまった。ので、今回は2泊3日で都内でのんびりあれこれして過ごそうじゃないかということに。
 
もっぱら息子との外泊はOZmallのお世話になっている。そこそこのクラスのホテルが1泊朝食つき2名宿泊で15000円で泊まれたりするので本当に便利だ。そのホテルのオフィシャルサイトのプランと見比べ、オフィシャルのプランの方が安いことも稀にあるけれど、大体はOZ〜で探す方が安くつく。今日の宿はお台場のホテルグランパシフィック LE DAIBA
 
学校を終えて帰ってきた息子と、すぐに家を出てお台場に向かうと6時頃。部屋に荷物を置いて、なんかお腹空いちゃったねと早々に夕御飯に行くことにした。息子はホテル内のブッフェレストランが気になっていたようだけど、
「ま、いいから。君のツボにはまりそうなお店見つけてあるから」
とAQUA CITYに移動した。
 
事前にネットで見て「ここ、息子好きそうじゃない?」とチェックしていたのが、"チョコクロ"のサンマルクカフェの系列店の「ベーカリーレストランサンマルク」。次々と焼き上がっていくパンが食べ放題なのであるらしい。外食すると、テーブルにやってくるパンをもりもりとお代わりする勢いで食べるのが常の息子なので、この店だったら「そろそろ止めたら?」と言う必要がないなぁと気になったのだった。チョコクロのお店だったら、パンもきっと美味しいのだろうなと期待して行ってみることに。
 
ディナータイムでもセットメニューが1575円という手軽な価格のお店で、子供向けメニューもあるからか、店内は子供連れがたくさん。私も息子も3種の前菜のうちから1種、10種ほどのメインディッシュのうちから1種を選ぶセットメニューにした。
 
食べたいなと思うメインディッシュはたいがいプラス料金が必要で、あれこれ悩んだ結果プラス料金が必要なステーキを選択。生ビール飲み飲み、前菜から選んだ4種盛りをつつき、次々と持ってきてくれるパンをわしわしとつまみながら、レインボーブリッジの下を通ってお台場に集まってくる屋形船の数を息子とのんびり数えたりしていた。いよいよ週末、金曜ということもあってか屋形船の数はすごいもので、ざっと目に入るだけでも15隻くらいは見える。
 
前菜は、タコのトマト味マリネと桜海老入りのサラダ(胡麻ドレッシング)、いんげんの生ハム巻きと、焼きアジのマリネ。ステーキはやや小ぶりなサイズで、クリームソース和えマカロニとフライドポテトが添えられていた。
 
全体的に味の方はファミレス的ではあったけれど(でも値段もファミレス並なので腹も立たない)、でも焼きたてパンはどれもこれも幸せな味。最初にミルクパンとミニクロワッサンとココアパン、次にレーズンパンとシュガーパンとひまわりの種入りパン、更にガーリックパンにバジルパン……といった風に、本当に次々と新しいパンを「焼きたてでーす、いかがですか?」と持ってきてくれる。どれも大福程度のサイズで、しかも焼きたてのふわふわ食感とあって2口3口で食べられてしまうものの、さすがに10個くらいも食べればすっかり満腹に。狙い通りに息子が御満悦だったので何より。
 
食後はぷらっとAQUA CITYのセール品を眺めて歩きつつ、早めの夕御飯だったしねとホテル前のショップでケーキ買ってホテルに帰還。家から持っていったLUPICIAのダージリンティーを淹れて「Quatre」のケーキを食べた。
 
見た目綺麗なケーキだったけれど、ショートケーキの味は「……普通」という印象。レアチーズケーキを食べていた息子の評価も
「うーん、Bクラス、かな」
との厳しいもの。チーズの風味が軽めでコクがないのがいかんのだそうだ。ちなみに息子の「Sランク」評価のレアチーズケーキは「しろたえ」の。そりゃ、あれと比べたらどの店のも軽いだろうよと思う。
 
部屋は快適。アメニティも充実していて、カネボウの「お泊まりスキンケアセット」なるものが置かれていたのが地味に嬉しかった。拭き取りタイプのクレンジングシートに朝用夜用分けられた乳液に、「マッサージ洗顔」なる洗顔料を染みこませたクロスがあったりで、ありきたりな「化粧水と乳液とメイク落としの小袋3つセット」みたいなものじゃないのが嬉しい。袋入りの入浴剤も2種類置かれていた。LANも無料で使える。
 
部屋からはレインボーブリッジは見えないもののキラキラピカピカな観覧車が良く見えてこれまたお台場らしい風景。

7月4日 土曜日
アメリカンなお店でBLTサンド
「ホテルグランパシフィック LE DAIBA」内「エルベット」にて
 朝食ブッフェ
     リーフサラダ・ツナサラダ・ポテトサラダ
     春雨サラダ・鶏と豆のマリネ・コールドハム
     ソーセージ・ベーコン・スクランブルエッグ
     チリコンカン・ハッシュドポテト
     ペンネのトマトソース和え
     パイナップル・グレープフルーツ・オレンジ
     トースト・ワッフル
     アップルジュース・牛乳
     カフェオレ
……など。

静かで快適な部屋ですっかり熟睡して、起床は7時。
ホテルに泊まりに行く何が快適って、寝心地の良いベッドなんだなぁ。バブルバスを存分に楽しめるお風呂も好き。あとは5時6時に「にゃー」と起こしに来る存在から少し離れられて嬉しいな、とか。平日の「にゃー」は助かることが多々あるけれど(目覚まし時計を止めてからの二度寝は決して許されない)、週末くらいは起こされずに寝ていたい。
 
ほどなく息子も起きてきたので、ホテルプランについてきた朝食券持って1階のカフェでブッフェ朝食を。
普通に行くと大人は3000円ほどもする朝食ブッフェらしかったので期待していたのだけれど、少し手の込んだ料理がある他はビジネスホテルのような風情のブッフェだった。パンの種類はあまり豊富でなく、「オムレツコックさん」もおらず、コーヒー紅茶も自分で運ばねばならず(コーヒー紅茶くらいは注ぎに来てくれるホテルが多い……と思う……)、料理の大半なはなんとなくおざなりな雰囲気が漂っていた。チーズはベルキューブと個別包装のスモークチーズが無造作に混ぜられてボウルに入っているだけだったりとか、そういうあたりが微妙に悲しい。
 
が、息子は元気に
「御飯はっけーん!バターはっけーん!……醤油が、ない……」
とブッフェ台を見て歩き、お店のスタッフに「醤油、ありませんか?」とか聞いている。
 
答えは聞かなくてもわかってたけど、
「君は何を食べようとしているのかな?」
と聞けば、
「ん?バター醤油御飯だよ、わからない?」
と。うん、わかってる、わかってるよ……。んもー、だんながしょっちゅう朝食ブッフェでそんなことやってるから、とうとう息子もやり始めちゃったじゃないか、もー。
 
バター醤油御飯にソーセージにスクランブルエッグに……と、全体的に好物の茶色と黄色のものに囲まれた息子はそれはそれで幸せそうで、私はブッフェ台のものをひととおり少しずつよそってきて食べた。
 
「こないだの移動教室でさ、朝食がブッフェだったんでしょ?どんなの?」
「普通のだよ、御飯もパンもあった。つい両方持ってきちゃって炭水化物食べすぎたんだけど」
「でも、取ってきたものは全部食べたんでしょ?"ブッフェのお約束"だもんね」
「ちゃんと食べたよ、みんなもちゃんと食べてた。でもね、ブッフェ台の野菜コーナーに先生が立っててね、全員野菜も取らなきゃいけないようになってた。取らない人には雷だった」
「そっかー、なってたかー……先生、やるねぇ……」
 
そう言う息子の皿には野菜がひとかけらも乗ってなくて「今の君の皿は雷ものだよ、野菜食べなさい」と説教しつつ、ホテルブッフェでもそういう「野菜係」が立っていれば良いと思った。
「お客様……野菜をどうぞ」
とか言いながら子供(大人も)の皿にざらざら人参とか豆とか問答無用によそったりするの。拒否するとホテルマンから雷が。
でも今日の朝食ブッフェは、あまり「野菜!」という料理はなかったけれどもね。葉野菜のサラダと、温野菜はブロッコリーとカリフラワーくらいだったし。

有明ワンザモール内「讃岐製麺 麦まる」にて
 ぶっかけ温玉(並・冷) \380
 ウーロン茶 \100

チェックアウトのリミットぎりぎりの時間まで部屋でのんびりした後、向かったのは国際展示場で今日から開催の「FLOWER DREAM in TOKYO 2009」。せっかく台場方面に滞在だし、ビッグサイトで何かイベントがあるならと思って検索していてみつけたイベントで、綺麗な花が見られるのかな、鉢植えの花とか買うこともできるのかなと軽い気持ちで行ってみることに。サイトから招待状をプリントアウトして持っていけば入場料も無料に。
 
初日の今日は午後2時に開場とのことで、時間もたんまりあるねと息子のリクエストでトイザラスに寄り道したり、潮風公園で今月11日から正式に公開される等身大ガンダムも見に行ってきた。まだ柵に囲まれてはいるけれど、普通に見ることができるガンダムさん。ゆりかもめに乗っている時も窓から上半身が見えたりして、お台場の風景に溶け込んでいるガンダムは、何だか微笑ましい光景に見えた。息子はガンダムにはてんで興味がないので、「ふーん?」と冷めた感じ。ガンダムはそれほど知らない私すらけっこう「おお!」と感動するんだけどなぁ。
 
朝食をたんまり食べたし夕飯はかなり早めに摂る予定だったので、昼は抜きでも良いかしらねと息子と話していたのだけれど、結局時間もあったので有明に移動して展示場最寄りのビル内で軽く食事することに。「はなまる」的なうどん屋さんがあったはずだよと、目指した「麦まる」というお店は杵屋の系列の讃岐うどん屋さんだった。私は冷たい温玉ぶっかけ、息子は温かいわかめうどんを注文して、手早くつるつる。うーん、今ひとつ「讃岐うどん」っぽくない……ごく普通のうどんだった。やたらとクニョクニョと柔らかく、コシも何もないという感じ。
 
トッピングに温泉卵と葱とたっぷりの鰹節。おろし生姜と天かすはカウンターで自分でいくらでも添えることができる。大きな荷物を持ってのガンダムさん詣でですっかり喉が乾いてしまい、ウーロン茶も一杯。

アトレ品川内「TRANSFER」にて
 BLTサンド \900
 ビール(コロナ) \750

花のイベントは、思っていたのとかなり違う風だったけれど、それなりに楽しめた。ホールのメイン展示だったのは、1m四方くらいのスペースに各フローリストが花を使って表現した立体造形がずらりと100近く。でもすごい混雑だし照明の具合は花を綺麗に見せるタイプのものではないしで、何より多分に「内輪うけ」的な匂いが漂って、「あ、何もしらない部外者が来ても楽しめない空間なんだな」という雰囲気。期待のマーケットコーナーも拍子抜けするほど物足りないものだった。切り花を扱う店が3つくらいと、鉢植えを扱うお店は1つだけ。
 
ただ、ホールを出たところのアトリウムで同時開催されていた「JAL CUP 2009」はとても興味深かった。JALが主催し、「旅と花」をテーマにプロとアマチュアの区別のないコンテストなのだとか。卓上に並べるタイプのアレンジメントが300ほど並び、観覧者も最大3点まで好みのものを投票することができる。投票すればはずれなしの抽選に参加でき、大当たりはフラワーギフト券5000円分なのだそう。
 
「僕、自分で好きなの選んでみていい?」
「うん、私も選ぶから1人1枚投票用紙貰おう」
と、用紙貰って真面目に端から端まで見て歩いた。写真撮影OKだし、アトリウムは天窓があるから自然光もある程度感じられるものだしで、展示された花々はとても綺麗に見える。何より、ホールの中の展示の「異様な必死さ」とは質の違う、肩の力の抜けた楽しそうな作品が多かったのも見ていて和めるものだった。熱帯の葉で靴を作ってみたり、花色だけで綺麗な虹を作ったり、地球を作ったりと面白い作品が多く、私の選んだ作品と息子の選んだ作品が一つも重ならなかったのもまた面白い。
 
で、投票後の抽選で、あっさりと1000円分のフラワーギフト券が当たってしまい、ますます「結果オーライ」な気分で有明を後にした。
 
今日の宿泊は品川。駅から少し離れたところにある宿だったので、一度ホテルに入ったら外食する気分になれそうにないぞと、専用シャトルバスに乗る前に駅ビルで軽く夕飯にすることにした。
「ハンバーガーが食べたい」
と昨日リクエストをしていた息子の意見を汲んで選んだお店はアトレ内の「TRANSFER」。「ニューヨークの街をイメージした店内」だそうで、空港のラウンジや地下鉄を表現した、雰囲気の違うテーブル席が集まっている面白い雰囲気の店だった。隣には「Grand Central Oyster Bar」もある。
 
当然ながらメニューもがっつりアメリカンという風で、パスタにピッツァ、ボリュームのありそうな肉料理などなど。そういうものを食べたい気分じゃないんだなと、息子がハンバーガーを注文したのに半ば合わせる形でBLTサンドを選んだ。お供にこれだ!とコロナビール。
 
大皿に2切れのサンドイッチ、そして山盛りのフライドポテト。ポテトは息子も私も全部は食べきれず少し残してしまった。でも、ポテトは揚げたて、ハンバーガーもサンドイッチも作りたて、しっかりと熱さが感じられるもので、値段もそれなりにしたけれど味の方もなかなか。炙っても脂が染みでてこないありがちなベーコンではなく、ちゃんとジュワッと肉汁が感じられるような厚めのベーコンが使われていたのが嬉しかった。ベーコンをカリッカリに焼く店もあるけれど(それもまた美味しい)、ここのはややしっとり気味。添えられた少量のピクルスは大根と玉ねぎと人参。
 
今日の宿は「御殿山ガーデン ホテルラフォーレ東京」。部屋にはマッサージチェアがあり、アメニティ類はPOLAのもの。スキンケアセット(「クレンジング・化粧水・乳液」の普通のセット)に加えて、ヘアパックや入浴剤の「バブ」が置かれている。息子がさっそくマッサージチェアの住人になり、早々に「このホテルもいいホテルだなー」とか言っていた。
 
私もチェックイン後に早々にお風呂に入った後、マッサージチェアで「疲労回復」コースでもみもみもみもみ。……マッサージチェアのあるホテルって良いものだなぁ……てか、マッサージチェアっていいなぁ……。
 
部屋からは、ちょっと無理目な方向(窓に張り付いて左を見る)に東京タワーが見える。「あ、東京タワーだ」と夜になって気付いたタワーは、上から黄色、赤、緑、青のちょっと変わった配色で、なんでも「2016年東京オリンピック・パラリンピック招致活動応援」の特別カラーで、しかもいつもより長めのライトアップとのこと。必死にデジカメ構えてみたけれど、綺麗に(というか、まともに)撮れているかどうかはちょっと自信がない。
 
今日もLAN使用無料のホテル。到着後の最初のメールチェックで添付ファイルどっさりつきの仕事のファイルが届いていたのは、月曜までは見ない方向で……。

7月5日 日曜日
マッカロンマッカロンマッカロンロン
「DEAN&DELUCA」の
 チョコデニッシュ・ミルクフランス
ミルクティー

今日のホテルは朝食のついていないプラン。朝食ブッフェは昨日の朝も堪能したし、2日連続でなくとも良いかなと、今日は昨日のうちにパンを買ってきておいた。LUPICIAのティーバッグで濃いめにお茶淹れて、買ってきた牛乳入れて、ミルクティーも用意。
 
大きなサイズのテーブルのある部屋だったので、部屋の隅にあったそれを引きずって中央付近まで持ってきて朝御飯。パンは品川の「DEAN&DELUCA」で買ってきた。
 
広くはないコーナーに色々な種類が並んでいたパンコーナー、息子が目敏く「これがいい!」と指さしたのは、名称は違うけれど「ミルクフランス」的なもの。「アンデルセン」のそれの半分ほどの太さしかない小さめのもので、それ1本ではさすがに足りないかなとウィンナー入りのクロワッサンやチョコデニッシュも買ってきた。
 
「おお!このミルクフランスはAクラス!」
だそうで、息子に及第点をもらっていたDEAN&DELUCAのミルクフランス。
「でも、アンデルセンはS級なんでしょ?それよりは下なんだ?」
そう、そうなんだよ、やっぱり僕はアンデルセンのが美味しいんだよ、と、でも旨そうに食べている息子。クリームは自家製らしくふわふわとした食感の良いもので、柔らかなパン生地はほのかに塩気を感じるバランスの良い味だった。ミルクフランス、このくらいのサイズの方が適量で美味しく食べられるような気がする。味の方は、私もアンデルセンの方が好みかなー。
 
今日は早々にホテルをチェックアウトして(そもそもチェックアウトは10時までにしてねというプランだった)、行ってみたのは息子は初めての「しながわ水族館」。息子が初めてということは、私も十数年ぶりということだ。当時はものすごく目新しかった「トンネル水槽」も今は色々なところで見ることができるし、イルカショーなどはあるけれど、さほど広い水族館ではないし、クラゲも深海魚もさほど力を入れていないしマンボウもいないし、そんな偏りまくった私の指標では「特にこれという印象の残らない水族館」という印象。
 
だから、日曜とはいえそんなに混雑してないんじゃないかなー……と甘く見ていたら、甘かった。開館と同時に到着する目処で訪れると、チケット売り場はものすごい混雑。イルカショーは30分前から立ち見のお客が待ち始め、見学ルートの途中では身動きのとれないラッシュ時の列車内のような混雑ですらあった。こんなに混んでいる水族館は初めてというくらい。
 
それでも、30分以上前からのんびり前方の列で待ち続けてイルカショーを見てみたり、「ドクターフィッシュ」の水槽に手を突っ込んでみたり、思いの外充実していた「クラゲコーナー」ではアカクラゲとブルージェリーフィッシュとカブトクラゲに会えたりしたので私は大喜び。
「……お母さんは、クラゲの写真を撮りに来たのかな?」
「……そうだよ?」
と、息子の嫌味に素で返事しながら、来たるべき「えのすいで、またクラゲを撮影しよう」の野望の前哨戦ということでぽつぽつ写真を撮ってみた。でもあまりの混雑に水槽の前には1分と立っていられない状況で、ほとんど撮影はできなかった。一眼レフ抱えて撮影したかったら平日の開館直後にでもふらっと来なくちゃダメね。
 
で、クラゲ撮影(というか水族館の魚撮影)には、「動体モード」を使ったりシャッタースピード優先のモードにしたりするよりも何よりも感度を上げるのが必要だと思い知った。ISOは800、クラゲの水槽は暗めなものが多いので、場合によっては1200とか1600でもいいくらいな気も。ノイズが出るのは最終的にPhotoshopでカバーと割り切って、感度上げて撮るしかないんかなー……アカクラゲの繊細な触手が綺麗に撮れるようになりたい。

枝豆
茄子の揚げ煮
ecute品川で買ってきた「イカ焼売」
鰻の肝焼き
ひつまぶし
ビール(キリン樽生)

今日も地味に蒸し暑く、移動中にマメに水分補給していたら息子も私も今ひとつお腹が空かずに、水族館後はそのまま帰宅。だんなも夕方帰ってくるしと、クーラーのスイッチ入れて家中の掃除をして洗濯して、とりあえず一休みと息子とチューペットをガリガリ食べていたら「成田に着いたよー」とだんなからの連絡が入った。
 
大荷物で帰ってきただんな、今回もお土産は食べ物色々、季節的にチョコというのもどうよということで、チョコ屋のマカロンを色々買ってきてくれた。
写真は奥の丸窓の箱のが「LA VIEILLE FRANCE」のもの、これは私がお台場で買ってきたお土産。左からチョコ、シトロン、ピスタチオ、フランボワーズ、カフェの5個セット。
 
で、手前右のが「LA MAISON DU CHOCOLAT」ので、味はわからないけれど6個入り。手前左のは「MICHEL CLUIZEL」の小ぶりな4種5個セット、カフェとカラメルとチョコとプラリネのマカロン……じゃなかった、「Macarolats」とか書いてある。マカロンは「Macaron」だから、これはナニ??と思ったらところ、マカロン+チョコレートの造語らしい。形はマカロンだけれど質感はメレンゲとは違う、のっぺりマットな感じでちょっと不思議なお菓子だった。
 
でも、チョコも1箱。「LA MAISON DU CHOCOLAT」のシェフパティシエを務めていた巨匠が立ち上げたのだという独自ブランド「Jacques Genin」(ジャック・ジュナン)のチョコ食べてみたい、キャラメル美味しいらしい、マンゴーキャラメルめっちゃ気になる!と出張前のだんなに話していたら、チョコ1箱買ってきてくれた。パッション・マンゴー・キャラメルも買ってきてくれた。
 
キャラメルは包みを開けるなり1個食べたのだけれど、常温では半生タイプでトロリと柔らかく、口当たりは生キャラメルのそれなのに味はマンゴーとパッションフルーツをそのまま囓っているような濃厚さ。バタ臭さや舌に絡みつく乳脂肪分の口当たりなどはなくて、濃厚かつ上品な味だった。うわ、なんじゃこりゃー、めちゃめちゃ美味しい。
 
あとこれデパートで買ったココアねー、機内販売で売ってたOPIのネイルセットねー、空港の免税店で売ってたからリクエストもらってた香水ねーと、お土産山盛り、ほんとにどうもありがとう。
 
そんなこんなで夕御飯、だんなが帰ってくるのを見越して考えていたのは「ひつまぶし」。
生協の宅配カタログを見ていて「鰻が安いってよー」と話したところ、「買いなさい、僕がお金出すからたくさん買いなさい」と後押ししてもらったもの。一緒に万能葱と茄子も買って金曜のうちに届けてもらっていた。
 
茄子は素揚げして酢や醤油ベースの香辣脆入りピリ辛たれに漬け込んだ揚げ煮にして、「ひつまぶし」用に大量に刻み万能葱と刻み葱を用意。うな茶用に濃いめに味を調えただし汁も用意した。あと1品何か欲しいなということで、帰り道にecute品川内の蒲鉾屋さんの串に刺した「イカ焼売」を1人1串。更に肝焼きも用意して、「まぁ、ビールを飲め!」と言わんばかりの献立になった。
 
火を通しても過剰にクタッとならない日本の茄子は海外で簡単に食べられるようでいてなかなか出会えないものの一つなので(あとは、細くてパキッとした歯ごたえのキュウリなんかも同様)、揚げ煮は嬉しいかなぁと思ったら、思った以上にツボだったらしく、茄子4個分作った揚げ煮が数切れ残して綺麗に消えた。ビールお代わりしつつ、ほろ苦い肝焼きつついて、あとは薬味をどっさり散らしたひつまぶしを。
 
たれまぶし、鰻まぶしで軽く一膳、それに薬味を乗せた形で一膳、あとはだし汁と薬味で「うな茶」にして二膳三膳。薬味乗せも良い香りと食感でいくらでも食べられそうな気分になるけれど、うな茶はうな茶で止まらないようになってしまう。
ひつまぶしを食べるようになってから、「鰻に山椒も悪くないけれど、むしろわさびだ」と思うようになった。
 
この数日私も息子も洋食系続きだったので、だしの味や醤油と味醂の味が懐かしいような気分。ついつい勢いづいてあれこれ食べてしまってお腹いっぱい。