食欲魔人日記 00年8月 第4週
8/21 (月)
Johanの
 シナモンロール
 クリームパン
アイスカフェオレ

昨日、銀座三越にて購入してきたJohanのパンにて朝御飯。Johanのパンは久しぶりだ。
店頭に、シナモンロールが積んでいるのが気になり、シナボンを思い出しつつ購入してきた。あとはアーモンドが飾られたクリームパン。だんなはショコラにウィンナーロール。息子には夕張メロンパン。

グラスにハーフ&ハーフのアイスカフェオレを作ってパンを囓る。
シナモンシュガーがたっぷりまぶされた甘いシナモンロールにはホイップクリームもついている。何だかこってりとボリュームのあるパンだ。手をベッタベタにしながらシナモンロールを食し、どっしり濃厚なカスタードクリームが詰まったクリームパンに囓りつく。ん〜……シアワセ。

木村屋ペストリーショップの
 ビジネスサンド
牛乳

会社近所の木村屋ペストリーショップに出かけていく。
タイミングが悪かったのか、喫茶コーナーは満席。"中でトーストサンド喰ってスープも飲むんだもんねー"という希望はうち砕かれて、冷蔵ケースにて売られていたビジネスサンド1パックを購入して帰る。

みじん切りしたゆで卵、レタスにハムにチーズに自家製コールスローが挟んであるビジネスサンドは今日も相変わらず旨かった。お供は冷たい牛乳500mlパック(喉が乾いていたのよね)。

ベトナム風生春巻
アヤム・ゴレン
ソト・アヤム
ナシ・ゴレン
えびせんべい
ビール(ビンタン、バリ・ハイ、バイ・ハイドラフト)

モンサンクレールの
 マンゴープリン
アイスカフェオレ

だんなの大学時代の親友である"M井さん"が遊びに来る。勝手知ったる友人宅、という感じで上着を脱ぎ、手を洗い、定位置にて食卓に向かっている彼である。
「高校時代、女装コンテストで優勝したんですよ。すっぴんで。」
なんてシレシレと言いながらビールを飲み干しているんである。相変わらずヘンな人なのであった。

今日のテーマは"バリ飯"。
「バリ島土産は、バリ島ならではの酒などを御宅にて飲ませていただければ」
なんつってた彼の為に、バリリキュール4本セットを買ってきた。バナナとココナッツとパイナップルとコーヒーのリキュールセット。どこが"バリらしい"のか良くわからんけど器もバリっぽいし勘弁していただきたい。

で、酒がバリなら料理もね、とバリ料理を準備。バリ島のマーケットで買ってきたインスタント調味料ばかりを使ったものだけど、それにしては手間がかかった料理の数々。アヤム・ゴレン(アヤム=鶏、ゴレン=炒める)の素は手羽先肉にたっぷりと昨日から絡めておいたやつに水を加えて煮込み、茹であがったところでこんがりとフライにする。ソト・アヤム(ソト=スープ、アヤム=鶏)の素は、骨付き鶏肉を煮込んでスープにしたものに溶かして、ビーフンや海老、野菜を放り込んで火を通したもの。
ナシ・ゴレン(ナシ=米、ゴレン=炒める)の素は御飯に混ぜて炒めるだけだけど、海老やパプリカ、玉ねぎなどの具もたっぷり準備。かくして夕方から厨房はてんてこ舞いなのであった。それだけじゃ物足りないかと、生春巻も準備。スパイシーな料理の数々が並ぶことになる。

バリ島から持ってきた缶ビールを次々空けて、宴会の始まり。苦みがあるだけでコクやキレが無いビンタンを飲み干した後はバリ・ハイ。サンミゲール社が作っているバリ・ハイというビールは結構美味しい。カラリとした喉越しはスパイスの効いたおかずに良く似合う。
揚げたてのチキンに囓りつき、サクサクにふくらんだ海老せんべいをぽりぽりと囓る。

で、次はセルフサービスの生春巻。
台所に鍋を置き、たっぷりの湯を沸かしているところに各人適宜向かい、ライスペーパーを一枚取ってお湯にちゃぽりと漬ける。程良くやわやわと柔らかくなったら大皿に引き上げてテーブルに戻ってくる。ビーフン、豚肉、海老にニラにバジルに香菜、きゅうりにサラダ菜。それぞれ美しく並べ、皿の上できゅっきゅっと綺麗に丸めて1本の春巻にする。これがなかなか難しい。巻いて巻いて、最後の1巻きのところで透けるように海老を並べるのがポイントだ。
サンバルソースにスィートチリソースなどをずらりと並べ、適宜甘辛いそれにつけつつ食べる。匂いのある野菜がたっぷり入る生春巻、デパートで買ってくるようなものより野生の味がしてとっても美味しい。

「ああ……美味しいですねぇ。」
「いけますねぇ。」
「3個目、いこうかな。」
と皆してテーブルと台所を往復する。

適度に喰ったところで、だんなが鍋ふるってナシ・ゴレンを作ってくれる。ソト・アヤムと一緒にテーブルに並べて、お食事。
大きな鶏肉の入るソト・アヤムには鶏肉と一緒に揚げた揚げ玉ねぎや揚げにんにくをふりかける。香菜やゆで卵も乗せる。具沢山のスパイシーなスープ、汗が出てくるけどかなり美味かった。

で、食後にケーキ。
だんなが本日、日本橋高島屋で買ってきてくださったモンサンクレールのケーキだ。マンゴプリンにシュークリームにプリンにモンブラン、白桃のガトー、5つのケーキを大人3人と子供1人で食す。くつろぎまくっているM井さんは、当然今日も宿泊予定だ。

8/22 (火)
きゅうりとプチトマトのバジルマヨネーズ
銀ダラの香り煮
カツオのふりかけ
冷やっ汁
御飯
麦茶

家族とM井さん、4人の朝御飯。
独身のM井さんには和食がよろしかろうと白い御飯に冷たい味噌汁を準備。長ねぎや生姜、にんにくがたっぷり入った銀ダラの煮込みに、野菜にバジルペーストを混ぜ込んだもの。ずらりと並べると、なんだか充実した食卓になった。

甘辛い魚の煮込みは御飯が進む。皆でもくもくと白い御飯をかきこみ、魚を食す。
たっぷり用意したきゅうりやトマトはあんまり減らないなぁ……と眺めていると、M井さんは今度はもくもくと野菜を食べ始めた。
「この皿の野菜は、野菜でありますので全部食べます。」
と、わけのわからない事を言っているが、野菜不足の身であるため全部食べる、ということらしい。言葉通り、2本あったキュウリと5個ほどあったプチトマトはほとんど彼が平らげてしまったのであった。

「野菜、いつもそんなに食べないんですか?」
と尋ねたらば
「ええ……大体は液体になった野菜ですねぇ。」
と言っていた。液体って、ジュースっすか……それは大変だ。

オレンジジュース

激ジョブ。しかも今日はやたらと蒸し暑い。
「うなぎ……カツ丼……メンチカツ……鶏から揚げ定食……」
と冷房の効いた屋内から外に出るまでは食欲も気力も充実していたのだが、外に出た途端にブワァと熱気が襲ってくる。
こりゃー、ダメだわ、と100%オレンジジュース一杯。あと1週間で8月も終わるってのになぁ。

茹で豚肉のおろし醤油
煮なす
南瓜と玉ねぎのスープ
御飯
モルツ、麦茶

"さっぱりしたものが食べたいな"
と思って帰ってきたのに、何故か鍋3つがフル回転しているのである。
1つの鍋で茄子をだし汁でフツフツと煮込み、1つの鍋でスープをクツクツと煮込み、1つの鍋では湯をグラングラン沸かして豚肉を茹でているのである。暑い。熱い。厚い。いや、厚くはないか。

で、メインは茹で豚。たっぷり大根おろしを作って、醤油で食べる。醤油と味醂で煮込んだ柔らかい煮なすも作る。南瓜と玉ねぎたっぷりのスープ。あとは御飯。ビールに麦茶。40分くらいで作ったにしては、充実した食事になった。

8/23 (水)
卵御飯 with カツオのふりかけ
南瓜と玉ねぎのスープ
麦茶

昨日買ったばかりの卵が冷蔵庫にある。新しい卵なら、やっぱり卵御飯が美味しいのだ。
醤油を入れてかき混ぜた卵を御飯にかけて、かつおのふりかけもまぶしつつ、わしわしと食べる。

生卵の好きな私。白い紐のような"カラザ"を嫌う人も多いけど、それも平気。ていうか取り除くのがめんどくさいし、そもそも気にならないのであるけれど。
「"気にしない"と"気にならない"には深くて暗い溝があってね。」
とだんなは常々そんなことを言う。
"気にしない"は気付いているけど別に構わない、の意味。
"気にならない"は気付いていない。
がさつな私は大抵"気にならない"のが常なのである。

かすみ亭の
 鶏から弁当
緑茶

会社近所のお弁当屋さんに久々に出向く。かすみ亭は、「お肉屋さんのお弁当」とのれんが掲げられている弁当屋さんだ。ボリュームがあり、割と安価な弁当は近隣の会社員に絶大な人気を誇っている。

チャーハン弁当、牛しゃぶ弁当、中華弁当、色々眺めているとどうしても気になってしまうのは「鶏から弁当」だ。見本の鶏肉が、甘辛そうなその衣が「私を食べて♪」と言っている。言われちゃしょーがないよなー、喰わなくちゃなー(←おい)。
白い御飯の中央に梅干し。4〜5個のごろごろと大きな鶏唐揚げの下には熱でちょっとクタッとなっているキャベツ。しば漬けに茶色く染まった味つけ卵。バターこってりの具なしのナポリタンスパゲティ。鶏唐揚げ以外のおかずは、どの弁当もいつもしば漬け・卵・ナポリタンの3点セットなのだ。これがまた妙にそそられちゃう組合せなのだ。ちょっと濃いめの味つけのそれらは、御飯と絶妙に良く似合う。御飯のおかずにナポリタンスパゲッティ、というのもちょっとヘンな気もするけれど。

久しぶりの鶏唐揚げは相変わらず旨い。
にんにくがたっぷり揉み込まれたような、「会社員の昼食に匂いの強いものはヤバいだろう」とかそういうことを全く考えていないような味つけが良い。噛むと醤油ベースのタレの味と一緒に肉汁がじゅわっと出てくる。いやーん。幸せ。

海老とバジルの炒めかけ御飯
じゃがいものスープ
アールグレイアイスティー

だんなは今日明日と九州に出張なのである。午後5時すぎ、人の携帯電話に
「下関で途中下車してふく天うどん食ってきまーす。」
「がーん!ふく天うどん、売切!」
とか逐一報告を入れてくるだんななのである。どうやら彼は"ふぐの天ぷら乗せうどん"を食しに行った模様である。

息子と二人の夕食、冷凍海老とバジルが残っていたのでこれを使ってアジア御飯。
海老とパプリカを炒めて、ナンプラーベースのたれで煮込み、生のバジルの葉をどちゃっとかける。揚げ焼きにした目玉焼きも用意。これらを御飯の上にどかんと乗せれば出来上がり。安っぽい発泡スチロールの容器にでも入れれば、まるで屋台飯のような感じになるだろう御飯を、陶器のボールに盛り付けて食す。あ、香菜もちょっと残っていたからこれもかけちゃれ。うりゃうりゃうりゃ。

何だか怪しくなったアジア御飯と、あとはじゃがいものスープ。バターで炒めたじゃがいもと玉ねぎを溶けるほどにコンソメスープで煮込んだ、ポタージュ状のスープだ。

だんなのいない、のんびりした夜。
早めの風呂に入ったら、寝室でごろごろしながらビデオ鑑賞。スカパーに加入しているM井さんが録画してくれた、演劇集団キャラメルボックスのビデオをこれでもかこれでもかと見る予定。

8/24 (木)
ロールパンの卵サンド
アイスカフェオレ

息子と二人の朝御飯。
ゆで卵を作り、ロールパンを軽くトースト。パンにバターを塗り、サラダ菜と一緒に輪切りにしたゆで卵をちょいちょいと挟んで、上からマヨネーズ少々。うむ、美しい。売り物のようだ。

で、せっかく美しいロールパンサンドを作ってやったのに、息子は「わぁ!」とか言いながらゆで卵を鷲掴みにして食い始めた。「んまぁ〜」とか言いながら卵を全部食べた後、今度はパンに囓りついている。バターマヨネーズパンって、あんまり美味しくないと思うけどなぁ……どうよ息子。

チョコクロワッサン
小岩井ヨーグルト(カスタード)
牛乳

何だかヨーグルトが食べたくて食べたくて、コンビニに赴く。
この御時世に何だけど、私は雪印のヨーグルトが大好きだ。もう売っているマーケットもコンビニもこのあたりには全然ない。企業の自業自得なんだけど、ちょっと悲しい。で、同様に大好きな小岩井のヨーグルトを買って帰る。籠の中には、何故かチョコクロワッサンも入っている。やや、誰だ入れたのは(←自分だ)。

食後、雪印ホームページを久しぶりに見に行ってみる。チーズの詳しい案内や広報雑誌『SNOW』の案内なんかがあって、割と好きなホームページだったのだ。
んが、接続するといきなり「お詫びとお知らせ」の文章。「全てはお客様のために〜安全を提供しつづける雪印」なんてキャッチフレーズが掲げられて、いままでのお遊びコンテンツは一切休止されていた。ま、遊んでいる場合じゃないわな、確かにな……。

ツナおろしのカッペリーニ
サンミゲール

福岡 ブルーフォンセの
 シュークリーム
アイスアールグレイティー

午後5時の飛行機で、だんなが九州出張から帰ってきた。午後8時過ぎ、家族みんなで夕御飯。

本日はツナおろしスパゲティ、と準備を始める。きゅうりや茗荷、生姜をざくざくと細かく刻む。本当は茄子も入れるけど、茄子がないので代わりにパプリカを入れちゃう。緑や赤の、細かくたっぷりの野菜に醤油をひとたらし胡麻油もひとたらし。そして大根をおろしてツナ缶と混ぜる。こちらも醤油をひとたらし。
で、スパゲティを茹でようと思ったら、カッペリーニしか残っていない。語源「天使の髪の毛」というカッペリーニ、0.9mm太さの極細パスタだ。ツナおろしにはちと合わないかもと思いつつ、仕方なしにカッペリーニで決行。

茹でたての細い細いパスタに、刻み野菜。その上にツナおろし。そして中央を窪ませて卵黄を1個割り落とす。がっしゅがっしゅとかき混ぜて、食うべし食うべし食うべし。うん、爽やかで良い感じ。

「今日、長浜ラーメン食べてきたよー」
福岡空港から飛行機に乗って帰ってきただんなが楽しそうに言う。
「ラーメン400円!替玉、替肉50円!安いですよー」
いちいち報告してくれる。
「でねでね、何だか隠語があるんだよ。メニューにないのに替玉頼むのに"カタイ玉ください"とか言ってるの!」
なんだかとても幸せそうだ。くねくねしている。
「今度一緒に行こうね。あの世界を共に体験しよう!」
しよう!って……一緒に"カタイのください"とか言うの?まぁいいや。言おう。

食後、福岡空港で買ってきてくれた「ブルーフォンセ」という洋菓子屋さんのシュークリームを食す。
「なんでもね、空港にしか売っていない限定ものなんだってさー」
限定ものに弱いだんな。甘いものには何にでも弱い私。
ナッツがまぶされた、カスタードクリームと生クリームがたっぷり詰まったシュークリームは銀のぶどうの"秀くりーむ"にもちょっと似ていて美味だった。

8/25 (金)
バターロール
ベーコンエッグ
牛乳

昨夜、我が家の話題は沸騰していた。何って、毎週楽しみに観戦している「どっちの料理ショー」なのである。
うに丼VSステーキ丼。
これは困る。非常に困る。とっても困る。私はウニも牛肉も超絶大好物だ。(だんなはウニが苦手なので困らない)
穫れたてのウニを見ては、
「ふおぉぉぉぉ」
溢れるステーキの肉汁を見ては、
「ぶえぇぇぇぇぇ」
すっかり人間を辞めているような私なのであった。

番組の中盤、"おいしい応援団"というコーナーがある。題材の料理それぞれについて、3つほどのお店が紹介されるのだ。
「だ、だめだよぅ〜、ウニ蒸しちゃだめだよ〜。」
工夫が凝らされた各店のうに丼を見て、不満のある私はくねくねしていた。
「あ、あ、あ!だめよだめ!御飯にシソなんて混ぜちゃだめぇ〜。」
「やっぱりうに丼はね、御飯に海苔に新鮮な生のウニ!それだけで十分なのよ。工夫凝らしちゃダメなのよ〜。」
私の悲痛な叫びは、ウニの苦手なだんなにはいまいち伝わらなかったらしい。呆れる彼の気配が背後から漂ってきていた。

そしてステーキ丼の側になると、今度はだんながぐぐっと画面に寄ってきた。
「だ、だ、だめだよー。ゴボウなんか乗せちゃだめだよ〜。」
何だか私と同じような事を言っている。
「やっぱりステーキ丼は、御飯に肉に醤油にバターっすよ。他には何もいらないの!」
同じような結論に達したらしい。

「やっぱりシンプルなのが一番よね。」
夫婦間の感性の一致がここにみられた次第である。

……で、本日の朝。
ベーコン焼き焼き、卵焼き焼き、バターロールも温めて、皿に盛ったそれをサンドイッチのようにして食べる。グラスにたっぷりの牛乳。
実のところ、私はうに丼とステーキ丼が頭をぐるぐるぐるぐるしてるのであった。
半熟の卵の黄身を囓っては
「……ウニのまったりさに似てないこともない」
と思い、カリカリになったベーコンの縁を囓っては
「……ステーキの肉汁加減を思い出さないこともない」
と自分をなぐさめてみた。
せ、切ない。

なし (梨じゃないのよ"無し"なのよ)

「銀座のどこかでうに丼が喰えたはずよね」
「ステーキ丼も喰えるはずだわ」
と期待しながら迎えた昼休みは激ジョブだった。忙しくて一歩も外に出られない。
結局、社内の自販機で麦茶1缶。
むなしい……むなしすぎる……。

冷や奴
お刺身山盛り
茗荷と豆腐の味噌汁
御飯
サンミゲール、麦茶

帰宅して、冷蔵庫の中身を覗く。薄切りの豚バラ肉と目が合ったけど、今日はいまいち豚バラ肉な気分じゃない。
うに丼恋しさが転じて"刺身が食べたい……"と思い、未だ仕事中のだんなに電話。
「あのー。お刺身が食べたくなったので、閉店間際のデパートで買ってきてくださいな。」

果たしてだんな、山盛りの刺身を買ってきてくれた。中トロとタイとイカの盛り合わせ。大トロのパック。戻り鰹のタタキ。アジの刺身。4パック、どれもこれも旨そうなものばかり。値段を見ると、大トロパックの定価は「3000円」なんて書いてある。それがマジックで消され消されて1500円に。800円のアジの刺身は400円に。ほとんどが半額かそれ以下になっているのであった。素晴らしきかな閉店間際のデパート。でも、そんなに買うかね君。

たっぷりのお刺身と一緒に、これまた好物な"三之助"のお豆腐をだんなは買ってきてくれた。大豆の味が色濃くする三之助豆腐はとても美味しい。2/3ほどを冷や奴にして、残りを茗荷と一緒に味噌汁にする。刻み茗荷をたっぷり入れた味噌汁に、手で崩しながら豆腐をざくざく放り込む。なんだか御馳走になった。

大トロである。ひれ伏したくなるような、ピンク色のトロリとした本がつおの大トロが目の前に10切れほど。常温に置いておくと脂が溶けてしまいそうな柔らかなそれに、醤油をつけて御飯一口。……至福。欲しがる息子に"お前にはまだ早い"と中トロを与えつつ(←それだって贅沢だだー)、1切れずつうやうやと食べる。2歳児のくせに、"タイはイヤだ、トロを寄越せ"とアピールする息子。もしかして我が家の子育てはどこか誤っていたかもしれない。

生姜醤油をつけたアジも堪能しつつ、おろしにんにくをつけたカツオのタタキもしっかり食べる。刺身は御飯が進んでどうもいけない。だんなもお代わり、私もお代わり。3合炊いた御飯は、残りわずかになってしまったのであった。

8/26 (土)
豚肉入りバター醤油飯
茗荷と豆腐の味噌汁
麦茶

「白いご飯はいまいち食べたくない気分……」
と言っていたら、だんなが炒めご飯を作ってくれた。残り物だった豚バラ肉と、玉ねぎをたっぷり入れたバター醤油ご飯風炒飯。

具沢山のご飯からはバターの濃厚な香りがぷんぷんと漂ってきて、朝食にしてはちょっと充実した内容だ。昨日の味噌汁を温めて、麦茶と一緒にテーブルに出したら、だんな曰く
「なんか炒めご飯に味噌汁って、学食みたいだ。」
だそうだ。

銀座 瑛舎夢にて
 銀座ランチ \1,500也

「ステーキ丼食べるのよ。食べるわ食べるわ食べるわ。」
と先日から燃えている私。手にしているのは『丼の誘惑』(日本テレビ発行)。これには、先日の"どっちの料理ショー"で放映されていたステーキ丼のお店、赤坂"津つ井"の案内が載っている。網焼きにした和牛をそぎ切りにしているというステーキ丼はとてもとても美味しそうだ。
「で……おゆきさん、値段は?」
とだんなに問われて見てみると、2500円。ステーキ丼1つで2500円。これはちょっと……痛い。"ちょっと食べに行こうか"と行くには勇気の要る金額だ。

「銀座でインド料理でも食べましょう……。」
「瑛舎夢(えいしゃむ)に行きましょう……。」
と、良くわからない理由で銀座にお出掛け。インド料理屋、久しぶりの瑛舎夢に向かう。銀座4丁目の裏通り、小さなビルの地下1階にそのお店はある。

銀座ランチは1500円。"シェフの一皿"という前菜に、4種類から選べる日替わりカレー、ナンかサフランライス、デザートにドリンクがついてくる。だんなと私、カレー2種類"海老のバターマサラ"と"チキンオニオンカレー"を選ぶ。

"シェフの一皿"、今日は豪華。白身魚のタンドールに、ヨーグルトドレッシングのサラダ、ゆで卵にタンドールチキンのほぐしたものが上に乗っている。スパイスたっぷりの真っ黄色の魚は飲み込んだ後にビリビリと辛さが襲ってくるもので、甘味のあるサラダがとても有り難い。息子はマンゴラッシーの一気飲み体制に入っている。

そして、お待ちかねのカレーに焼きたてのナン。
ここのナンは巨大だ。持ち上げると自分の首から上がすっぽり見えなくなってしまうような、巨大なやつが1人1枚。皿に乗ってはいるもののその皿は全く見えない、という状態で出てくるのだ。裏面はこんがりと焼けていて、ふかふかなナンはいつもながら絶品だ。お互いのカレーの皿にナンを浸しつつ、カレーとナンを満喫する。欲しがる息子にちぎってあげているのに、全部平らげると満腹になってしまうような充実感溢れるイカしたナンは今日もやっぱり旨かった。

で、本日のデザートはマンゴーソルベに甘いヨーグルトがかかったもの。そしていくつか選べる飲み物からはマサラティーを選択。外は今日も30℃を越える猛暑だけど、熱い熱いスパイスたっぷりのミルクティーに砂糖をたっぷり入れて飲む。やはりマサラティーは甘くなければいけないのだ。

銀座 ハーゲンダッツにて
 抹茶クーラー

ハーゲンダッツでは8/31までキャンペーン中なのである。250円で1個押してくれるスタンプを20個集めると、その日から来年の8月末まで全商品が10%OFFで買えるらしいのである。既に手持ちのカードにはスタンプが9個押されている。380円のかき氷の入った"クーラー"を注文すると今なら5個押してくれるらしい。クーラー2個と、ジュース1つ買えばスタンプは20個になるのであった。
そんなことを計算しながらハーゲンダッツに意気揚揚と入っていく私たちは、ハーゲンダッツに良い様に操られているような気がする。

私は抹茶クーラー、だんなはキャラメルモカクーラー、息子にオレンジジュース。3点買って、歩行者天国始まる間際の銀座通りを眺めながら涼しい店内でアイスクリームを食す。抹茶味のかき氷に抹茶のアイスクリーム、小豆に白玉の乗ったゴージャスなデザートだ。見た目もゴージャスなら、きっとカロリーもゴージャスなことだろう。まぁ、いい。

ハーゲンダッツの抹茶アイスは大好物だ。こってり濃厚な抹茶の味がほろ苦く、甘すぎない程度の甘さがまた嬉しい。だんなのキャラメルモカは、洋酒の匂いのするかき氷が妙に美味しくて、家族みんなで適当に交換しつつ満喫する。

巨大焼き餃子
肉団子スープ
ご飯
モルツ、麦茶

だんなに昨夜、高らかに宣言されてしまった。
「そろそろ、餃子熱が高まってまいりましたぁ!」
と。
彼は3週に1度ほどは餃子が恋しくなる体質であるらしい。私はそこまでの好物ではないものの、ではお相伴しましょう、と本日は餃子。

たっぷりの白菜を茹でて刻んで絞って肉に加える我が家の餃子。
"料理は、より愛のある人が作るべし"
の我が家の掟に従い、タネはいつもだんなが作る。私はバットや皮や水の入った器を用意してスタンバイし、タネが出来たら包む作業に入る。本日の皮はなんだか巨大だった。"大判"にしても、ここまで大判じゃなくても良いだろうというくらい、でかい。大きなタネの塊を乗せても、まだまだ皮に余裕があるような巨大皮。皮のサイズに合うように、コネコネしながら整形していたら、手のひらにどどーんと収まる巨大餃子になってしまった。

だんな、今は定期購読している『dancyu』を初めて買ったのが餃子特集だったと言う。
でかでかと、「餃子の鉄腕」と表紙に書かれたその特集号を見て、思わず買ってしまった学生時代。380円だな、とレジに出してみたら「830円です」なんて店員さんに言われて、思わず出したその手を引っ込めたくなったのだそうだ。月日は流れ、今は自分の金で思う存分『dancyu』買えるようになった今、だんなはとても幸せそうだ。

焼きたての餃子に冷たいビール。肉団子のスープに炊きたてのご飯。
「餃子はビールと合いますねぇ〜」
「ご飯にも合いますねぇ〜」
「良いことですねぇ〜」
「たくさん食べましょう」
と、30個近くあった巨大餃子はビールやご飯と共にえらい勢いで無くなったのであった。

8/27 (日)
カレーピラフ 目玉焼き乗せ
肉団子のスープ
麦茶

午前10時起床。……お腹が空いた。
冷凍庫には冷凍もののカレーピラフ。これでいいやぁ〜、と炒めることにする。たっぷりのバターで炒めて、上には目玉焼き。ちょっと安っぽいような、いかにも冷凍ピラフって感じのカレーピラフだけど、時々こういうものが無性に食べたくもなったりする。海老ピラフとか、あとは冷凍ものの海老グラタンとか。

ROYCE'の
 生チョコレート(オーレ)
六花亭の
 マルセイバターサンド
アイスカフェオレ

先日、だんなが友人S御夫妻から北海道土産を貰ってきた。ロイズの生チョコレートに六花亭のバターサンド。どっちも有名すぎる北海道土産だけど、私とだんなはこれがたまらなく好物なのだ。
ありがとーありがとーSさん!と感謝しつつ2つの箱をぺりぺりと開ける。

柔らかでまったりこってりとした生チョコレート。バターサンドは10個入り。うっとりー、シアワセー、と床にコーヒーやカフェオレやら牛乳の入ったコップを並べて、親子で円座組んでおやつを食す。

生チョコレートは数あれど、やっぱりロイズの生チョコは絶品なのである。カカオパウダーがまぶされたチョコは、口に入れるとトロリと溶ける。甘さや苦さの具合も、ばっちり好みなのである。
「も1個いくか。」
「いこう。」
と、全員2個立て続けに口に放り込み、後はもっと欲しがる息子の魔手から守るために速攻冷蔵庫に戻し入れる。

そしてそしてバターサンド〜♪
北海道物産展の常連商品だけど、すぐに売り切れてしまう魅惑のお菓子だ。明治ン年のバターの包み紙を復刻したというレトロな赤いパッケージも相変わらず心にぐぐっと来る。レーズンがみっちり入っているバタークリームは相変わらずクリーミーで美味しくて、バター好きな私は"もうちっとレーズン少なめでクリームが多い方が……"なんて思ってしまうのだけれども、きっとこのバランスが絶妙で良いのだろう。しっとりしたビスケット生地も相変わらず。どうかこの先50年いや100年、この味が変わりませんように。

だんな特製ミートボールスパゲッティ
だんな特製青梗菜ともやしのサラダ
モルツ、麦茶

おやつを食べて、寝室のテレビでゲームをするだんなの横でごろりと転がったのが最後の記憶。遠くでドアを閉める音や、カチャカチャと鍋の音などが聞こえたものの、そのまま寝続けて気が付けば6時。台所ではだんながエプロンつけて揚げ鍋を前にしていた。
「おお、おはよう。買い物行ったのも気がつかなかった?」
……きがつきませんでした……。
「スパゲッティ用に玉ねぎ買ってきたよー。あと青梗菜とかもやしとか。」
……ああ……ありがとうございます……。
「サラダも作ったよ。青梗菜ともやしのサラダ!」
……おお……すばらしい……。
頭、ぼけぼけである。洗濯物、取り込んである。お風呂も洗ってある。私は今日も健やかに寝まくっておりました。

ともあれだんな、すっかり料理人モードなようである。
ぼけぼけと待っていると、サラダと山盛りスパゲティがほどなく食卓に並んだ。昨日"肉団子のスパゲティをしよう!"と言って材料を買ってきたとおり、本日は肉団子のスパゲティ。
トマトの水煮缶をたっぷりと、赤ワインで作ったトマトソースにごろごろと肉団子。
「肉団子の半分は食感を出すために揚げて、半分は崩しながら煮ようと思って炒めるだけにしてあります。」
と、何やら凝っている。こってりと酸味と甘味が絡み合うトマトソースはとても美味しかった。胡麻の入った酢醤油ベースのドレッシングがかかった茹で野菜のサラダも良い感じだ。

10個以上も、ごろごろと肉団子がたっぷり入った山盛りのスパゲッティを平らげる。肉団子もソースも少々余ったので、これは数日中に茄子のグラタンにでも加工することにしよう。