食欲魔人日記 01年02月 第3週
2/12 (月)
NEW YORK GRILL(新宿)にて「蜂蜜風味のローストダック」 (昼御飯)
モスバーガーの
 北のコロッケフォカチャ
 モスチキン
 ジャーマンポテトサラダ
ミルクティー

連休最終日、本日は新宿まで遠征だ。
東京都庁の更に奥に位置するホテル、「Park Hyatt Tokyo」の最上階にあるメインダイニング「NEW YORK GRILL」に昼飯喰いに行くのである。

¥5800と少しもお安くない、この「ホリデーブランチ」なる土日祝日のみに供されているコースは、前菜とデザートはバイキング方式で食べ放題。数種類あるメイン料理から1品を選び、スパークリングワインとコーヒーがついてくる。
豪華な前菜、美味なデザートもそりゃ嬉しいのだけど、この真冬の季節だというのに大好物のマンゴープリンも置いてあるというのだから見逃せない。臨時収入(前に住んでいた家の敷金の返却)があったのを良いことに、予約して久しぶりに詣でてみることにしたのであった。
先週頃に「今度の週末に行きたいのですが〜」と電話して聞いてみると、空席があるのは連休最終日本日の午後1時半からだけだという。数年前はそこまで混雑していなかったと記憶するけど、また隨分と盛況になったようだった。よっぽどいろんなメディアで紹介されまくってしまったのだろうか。

で、いつもよりほんの少し早起きして掃除や洗濯。家にあるもので適当に食べようかどうしようか悩んだ挙げ句、近場のモスバーガーからテイクアウト。

季節のバーガー「北のコロッケフォカチャ」なるものと、あとはサラダにチキン。紅茶は自分で入れて準備した。
もちもちした御飯のような食感のパンに、コロッケに刻みキャベツ、とんかつソースがどろっと染みこんでいる。む、悪くない。美味しいぞ。はぐはぐはぐ。

新宿Park Hyatt Tokyo内 NEW YORK GRILLにて
 ホリデーブランチ \5800也

午後1時。
ちと早く新宿に着いてみると、駅は中央線の人身事故で騒然としていた。改札を出る直前、目の前をバタバタとレスキュー隊が通過していったと思ったら、改札を出た直後、またもや目の前を毛布にじっとりと血が滲み出している布でぐるぐる巻きのタンカが過ぎていった。……いやん。

送迎バスでホテルに向かい、予約時間丁度にレストランに到着。エレベーターホール周囲は人がぽつぽつ立っており、「順にご案内させていただいております」と黒服の女性スタッフがにっこり。
にっこり、って貴方……予約してきたのに待たなきゃいけないんですかい。予約してない客は当然トンボ帰りであるわけだけど、ここに集っているのは予約している客ばかり。かなりの人が釈然としない面もちで待合い席に座っていた。

少々納得のいかない心境のまま、20分が経過。ようやく「大変お待たせ致しました」と2人がけソファーが向かい合わせになっている形の奥まった席に案内された。スタッフは、皆忙しくキビキビと動いている。パークハイアットホテル全体に言えることだけど、"顔で採用してますかもしかして"と勘ぐりたくなるほど容姿の整った人ばかり。対応は、親しさと馴れ馴れしさが同居していて、ちょっとフランクすぎないかい、という感じの態度。しかし2歳児の息子が「御子息様」と呼ばれたのは初めてかもしれない。

最初にスパークリングワインがグラスに注がれ、そして席を立って前菜を取りに行く。大きな白い皿が積まれた一角には、前菜が20種類ほどもあるだろうか。店名が指すとおりニューヨーク飯が供されるところだからして、フレンチイタリアンアジアンが混在した、洗練はしてるけど雑多な印象の料理が多い。厚揚げや卵焼きっぽいものまである。

ソテーした野菜が沢山入った卵焼き、パルメザンチーズがたっぷりかかったサラダ、ニシンの酢漬けのようなマリネ、紫キャベツを使ったサラダに、カニやチキンのキッシュ。モッツァレラチーズとトマトのシンプルなサラダに、スモークサーモンに別添のケッパー。厚揚げにはミートソースがたっぷりとかかっていた。文字で表現すると何やら不気味な様相になってくるけど、どれもまぁ、ピカピカしてて旨そうなんである。いや、実際旨いんだけど。
大きな大きな皿に10種類ほどの前菜を盛り合わせ、まずは1回目の皿を堪能。

野菜が沢山、という印象の割合とさっぱりした傾向の料理が多い。メイン料理が肉どっかん魚どっかんなものだから当然と言えば当然だけど、1品ずつペロペロと食べられるものだからついつい沢山欲しくなる。でも、ここで食べ過ぎちゃ、メイン料理が食えなくなっちゃうのよねー。
1皿ペロリと食べ終わり、そして気に入った前菜と、取れなかった前菜を取りにちょっとだけ2皿目。トロリと旨かったスモークサーモンに、生地がサクサク、蟹がたっぷりのキッシュ。細切りポテトが入った淡いピンクのサラダにカレー味のパイ生地巻き。ワインとこの前菜だけあればエンドレスで飲んでいられそうな気分になる。

しかし、前菜とデザート食べ放題の存在よりも侮れないのがメイン料理だ。ここのメインディッシュときたら、肉どかーんどかーん、じゃがいもどっかーんにんじんどっかーん!の、少食なお嬢さんならばこの一皿も喰えないんじゃなかろうかというシロモノだ。勿論美味しいけど、このボリュームは圧巻もの……だった。3年前は。
ロブスターや魚、牛や子羊など8種類ほどある皿から選んだ本日のメインディッシュ。きてみると、以前ほどの圧倒的ボリュームはなりを潜めていた。

スタッフに
「メインの量……以前と比べて少なくなりましたよね?」
とだんなが聞いたところ、
「ええ、食べきれないお客様が続出でして……量を少し抑えて質を向上しよう、と少しずつ変わってきています。私が新入社員で入ったころは"うわ、これ食べきれるのかなぁ"と思っていました。」
とハンサムな男性スタッフは苦笑していた。そ、そんなに喰えない人が多かったんかい。

私の皿は
「蜂蜜風味のローストダック レンズ豆のサルサとロケット菜のソテー シードルビネガー風味」
なるものだ。
蜂蜜をまぶしてこんがり焼いたような感じのローストダックに、甘く煮詰めた林檎の香りの豆とルッコラ(ロケット)のソテーがたっぷりかかる。肉の下にはワインの香りのような林檎ピューレが。全体的にリンゴリンゴしていて、甘くとろ〜りとした皿だ。
蜂蜜まぶしのダックなんて中華料理のようだし、豆やルッコラを多用するのはイタリアンっぽい。全体的にはフレンチなのか何なのか。要するに無国籍料理なのであった。
だんなの若鶏のグリルには、トリュフとゴルゴンゾーラチーズが濃厚に薫るリゾットがついてきている。こちらも無国籍の印象。

以前は4切れはあっただろうそのローストダックは、今は食べやすい分量の2切れが大きな皿に乗っている。骨付きダックは表面パリパリ、中からは肉汁がじゅわーっと出てきてとても良い感じだ。ただ……ちょっと味は甘すぎるような気も。だんなの塩味程良くさっぱりした鶏のグリルの方が「当たり」だったかもしれない。トリュフの風味濃厚な、チーズたっぷりのリゾットを絡めて食べる鶏肉は、初体験の美味だった。

さてさて、で、デザートだ。ケーキありアイスありババロア系あり。どれもレベルは最高峰の美味なる品がたっぷりと並んでいる。1種類のデザートが無くなると、奥からは以前のものとは違う皿が出てくることもあって、「今はこれがあった」「これがこれになった」と騒ぎながらデザートコーナーを往復。

大きな皿に、これでもかとデザートを積んできた私。本来、「ケーキバイキング」にはほとんど興味がない自分だけど、こういう時は別だ。これでもかと食べる。食べなければならぬ。
マンゴープリンにクレームブリュレ、パンナコッタ、チョコレートケーキ、ミニシュークリーム、紅茶入りのシフォンケーキ。ずらりと並べて席につく。デザートコーナーには、まだまだベリーのケーキとか南瓜のプリン、ズッパイングレーゼも並んでいる。ああ、どうしましょう。

マンゴーの旬をはずれた真冬だというのに、ここのマンゴープリンは相変わらず絶好調だ。本来420円でテイクアウト販売しているものだけど、トッピングを少々変えてはいるものの食べ放題になっているとは嬉しいことこの上ない。クリームたっぷり、マンゴーたっぷりの滑らかな舌触りのプリンの上に、パッションフルーツとマンゴーを混ぜ合わせたような感じのソースがかかる。てっぺんにはラズベリー。ああ、相変わらず美味しい。シアワセだ。

上質のチョコレートがたっぷり入った軽い食感のチョコレートケーキにはクルミやアーモンドがまぶされて、ミニシュークリームにはキャラメルソースがかかっている。どれもこれもハイレベルで、空腹だったら1万個は喰えそうだけど……やはり少々満腹を感じる。
驚きなのは、パンナコッタ。ごくごく普通のパンナコッタもあったのだけど、私が取ったベリーの飾りのついたものは生姜味のパンナコッタだった。少しばかりの辛さも感じるくらいの、大量の生姜が入ったパンナコッタは、中華デザートの生姜プリンのようでもある。妙にさっぱりと甘く美味しい。

デザート2皿目には2回目のマンゴープリンにクレームブリュレ、それに南瓜のプリンを持ってきた。オリーブのパンが美味しくて、3切れもパクつかなければあと1品はいけたものを、痛恨だ。

2時間の長丁場の昼御飯を終え、4時に漸く外に出る。
出際に通ったデザートワゴンには、今まで出ていなかったモンブランが。そ、そんなぁ……(食べたかったのにぃ)。
味も対応も悪くなってなくて、ちょっと安心したNEW YORK GRILL。最初の20分待ちさえなければ良い感じなのに、なんとかならないものかな。とほ。

小僧寿司の
 江戸前にぎりセット
豆腐と長ねぎの味噌汁
モルツ、冷茶

本屋に行き、デパートを歩きしているうちに、帰宅はすっかり7時になってしまった。
「夜は軽く飲んで終わりにするかー」
「そうするかー」
と小僧寿司で小さな寿司パック購入。「江戸前」とあるけれど、どこらへんが「江戸前」なのかさっぱりわからない寿司ではある。魚に小さな切り目があるのが江戸前の証なのだろうか。

せめて、と豆腐と葱の入った味噌汁を作り、ビールでお寿司、味噌汁でお寿司。少々頼りない味の穴子に、小さなカケラが2つ乗るウニ。ささやかなささやかな夕食だったけど、昼飯で胃袋が充満していた自分には、ぴったりだった感じでございました。

2/13 (火)
汁なしチャーシュー麺 (夕御飯)
ほっけの塩焼き
豆腐と葱の味噌汁
御飯
冷茶

だんなは"ほっけ"が大好きだ。職場の飲みなどで、ほっけが出てきた時は「中骨しゃぶり係」になっているらしい。そのくせ、「北海道物産展」などで1枚700円の美麗ほっけが販売されたときに「買おうか?」と提案すると、「いいよー、高いよー」と何故か尻込みするのであった。彼の説では、自宅で食べるほっけは2枚350円程度の超超安っぽいもので良いそうなのである。1食5000円の外食にはそれほど惜しまないくせに、何故ほっけ1枚を惜しむのか、だんな。

ともかく、今日のほっけはだんなお好みの2枚350円の品である。朝起きるなりガスコンロのグリルに放り込み、じくじくと焼いて食卓へ。1枚のほっけはなかなか巨大なので2人で分け合って食す。

御飯と味噌汁と焼き魚。これで海苔と納豆と生卵あたりがあったらまるで民宿の朝飯のようだ、なんて心中思っちゃったり。

焼き鳥丼
抹茶入り玄米茶

午前中は、区役所へ書類提出にお出かけ。息子と公園でひとしきり遊び、ついでに図書館なども寄ってみたところすっかり昼になってしまった。
駅前のテイクアウト専門焼鳥屋で、焼き鳥丼を買ってきた。御飯の上に錦糸卵と海苔が置かれ、海苔の上に正肉とねぎま、つくねの3本の焼き鳥が串を抜かれて横たわってるやつだ。しいたけの甘辛煮と漬け物つき。

ちと安っぽーい味だったけど、あったかいお茶を入れて喰ったらそれなりに旨かった。
さ、昼寝しよ昼寝(←プー生活満喫中)。

汁なしチャーシュー麺
白菜とハムのミルク煮
じゃがいもと葱のスープ
ウィンターエール、冷茶

3連休中、だんなは豚バラ肉を買ってきて特製チャーシューを仕込んでいた。目当てはもちろん汁なしチャーシュー麺である。
チャーシューの製造過程では、色々な副産物が出る。醤油ダレが煮詰まった濃い味のタレと、最初に下茹でした時に出るスープ。くまなく使って夕食作り。

残り物の白菜はサラダ油で炒めて豚スープでさっと煮て、牛乳加えてハム入れて、とろみをつけてクリーム煮に。
あとはじゃがいもと長ねぎを軽く炒めてこれまたスープで煮て、こちらは胡椒をがりがり飲むスープに。
で、汁なしチャーシュー麺だ。ゆで卵を半熟で作ってチャーシューの煮汁に放り込み、茶色く染まったチャーシューは細かく切って葱と一緒に巨大ボウルの中へ。そこへ放り込む調味料はチャーシューの煮汁に胡麻油、おろし生姜やおろしにんにく、XO醤などなどなど。「あぶらそば」風にタレは少なめの濃い味にして、そこへゆでたての麺を入れてかき混ぜてできあがり。飾りに茶色く染まったゆで卵と薄切りにしたチャーシュー、メンマを乗せてできあがり。
いつもは3〜4玉の麺を使って、なんとも大盛りな皿になってしまうのだが、今日は控えめに2玉。小さくかわいいチャーシュー麺になった。

濃い醤油味の麺は、途中から酢をぶっかけて食べるとこれまた美味しい。今日は中華街で買ってきた何やら旨そうなXO醤をどかどか入れたら、ちと辛くなりすぎてしまった。ピリ辛の麺も悪くないけど、実は我らは辛いものがちと苦手なのだ。軟弱。
それにしても、汁なしチャーシュー麺は、喉が乾いちゃうのよね。

2/14 (水)
男の肉じゃが (夕御飯)
御飯
豆腐と長ねぎの味噌汁
ふりかけさまさま(おかか)
抹茶入り玄米茶

小岩井ヨーグルト

今朝は、どーもやる気が無かった。いつもは一番に起きてばたばたと活動を始めるのだが、今日はだんなより遅く起きて、しかも何もせずに居間でボヘボヘと座り込む私。だんなは「いーのよいーのよ寝てなさい」と一人うどんを茹でて喰っていた。私は未だボヘボヘと床に座り込んでいる。

だんなを見送り、ボヘボヘと洗濯物を干し、ボヘボヘと掃除をしかけたところで息子が起床。寝ぼけ顔の息子と一緒にだらだらと飯を食う。やる気のない日の飯は、やはりどことなくやる気がない。
炊飯器から出した御飯と、作り置きの味噌汁。おかずは気力がないまま、ふりかけオンリー。

パリパリした食感のおかかふりかけをたっぷりかけた飯をわしわし食べていたら、やっと気力にエンジンがかかり始めた。
デザートだ、と小さなカップ入りの小岩井ヨーグルトを食べる頃には、私も息子もおおむね絶好調。甘いもの食べると、とりあえず内臓が「動きますよ動きますよ〜」という感じになってきて、良いのよね。食べ過ぎちゃ、いけないけどね。(でもいつも、食べ過ぎちゃうのよね……)

スパ王 ボローニャミートソース
アイスカフェオレ

たまりまくったネタや情報を整理してマンゴプリンページの更新をしよう、と決めていた今日だったのに、何故か「ベルサイユのばら」を読み返し始めてしまう。おお、アンドレアンドレ……!(←ひたってるらしい)

読破までに3時間半。つけっぱなしだったテレビからはタモリの声が消えてしまっていた。おお、わたくしとしたことが、取り返しのつかないことを……!(←まだひたってるらしい)

「あいぃ〜、それはぁ〜♪」
と宝塚のベルバラソングなぞ歌いながら、昼飯の算段。棚からインスタントパスタ「スパ王」が発掘されたのでこれで済ませることにする。レトルトパックのミートソースを温めて、生麺は湯でゆがいてから水気を切り、麺にソースをぶっかけるだけ。
「食事の前に熱いショコラをくれないか。」
「す、すみません、お食事はこれしかないんです……。」
と一人芝居しながら息子の前にインスタントパスタの皿を出す。息子にとっちゃいい迷惑だろう。

マリーアントワネットやオスカルはインスタント麺なんて喰わないよなー、と考えつつパスタをずるずる。どこが「アルデンテ」なのかさっぱりわからんテレンとした麺に、妙に脂っこいソース。安っぽい味のチーズ。それでも妙に旨かった。ロココ調の時代に生まれなかった私はきっとシアワセだ。

不二家の
 チョコレートムース
紅茶

午後2時、義妹が遊びにやってくる。お義父さん用のバレンタインデー用チョコを買ったので、遊びがてら取りにこないかと誘ったのは私だ。
不二家のケーキの箱と共に遊びに来た義妹とくっちゃべりつつ、土産のケーキをいただいた。
「今日は、プリン系3点セットォ〜にしてみましたっ!」
とのことで、中にはプリンとチョコムースとチーズムースが。紅茶を入れて、皆で食す。私はチョコムースを。

生クリームたっぷりという感じの、ふわっとしたチョコムースだ。レーズンをチョココーティングしたやつとチョコの塊の飾りつき。

男の肉じゃが
菜の花のオーブン焼き
茄子とごぼうの味噌汁
御飯
アサヒ本生・冷茶

セゾンファクトリーの
 マンゴープリン
伊藤園の
 マンゴープリンドリンク

巨大な巨大な牛のバラ肉を買ってきた。何か煮込み料理をしよう、とレシピを探していたところ「男の肉じゃが」なる名前の怪しい品を発見。

「男の料理」なる言葉の響きは、実はあまり好きじゃない。その言葉から感じられる印象は
「たまにしか料理をやらないお父さんが、週末になるとコストを考えずに材料を買い込んできて、台所をわやくちゃにしながら手間かけて豪快に作る料理」
というところだ。
料理は女がして当然のものと世間では考えられているから「女の料理」なんて言葉はない。「男の料理」と改めて断りを入れられると、そこからは「非経済的」「至極簡単、もしくはやたらと難しい」「調味料は適当」「大量にできる」なんてイメージがついて回る。男だって料理する人、多いのにねぇ。ていうか、プロの料理人はほとんどが男だ。巷には「男の料理」ばかりが溢れているはずなのに、何故料理本などではいちいち「男の〜」とかつけるんでしょうか。謎。

ともあれ、「男の肉じゃが」だ。確かにそれは「男の〜」とつけたくなる気持ちもわからんではないような、めちゃめちゃ豪快な料理ではあった。

まず、だしを取る。たっぷり2リットルくらい。
そして胡麻油で1切れ70g強くらいに切った巨大な牛バラ肉を炒める。表面が色づいたら日本酒をだばだ〜と注ぎ、更にビールを1缶だばだばだ〜と注ぎ、しかるのちにひたひたのラインになるまでだしを注ぐ。砂糖と醤油、味醂をぶっこんで、煮込むこと50分。最初から豪快だ。
だしを適宜足しつつ煮込み、50分経過したところで1本を4等分くらいにした巨大にんじんを放り込む。ここから先は落としぶたをしつつ、40分経過したら玉ねぎ投入、そこから5分経過したらじゃがいも投入、と続く。じゃがいも投入後、20分経過した頃にできあがる……らしい。大きめの片手鍋で作り始めたら、なみなみと肉じゃがができあがりつつあるのだった。何日で喰いきれるのか、考えるとちょっと恐ろしい。

煮込みしながら、茄子とごぼうの味噌汁をちゃちゃちゃと作り、ついでに菜の花を茹でてココット皿に入れ、卵を割ってパルメザンチーズをぶっかけてオリーブ油かけてオーブンで焼くだけ、というビールのつまみ的品も準備。御飯はさつまいも飯にしようかどうか少々悩み、「肉じゃがには銀シャリじゃろう」と白い御飯をたっぷりと炊くことに。

2時間は煮込んだであろう「男の肉じゃが」は、良い感じにゴロンゴロンとできあがった。煮汁が薄かった、というよりはだしの量がちと多かったようでちょいと薄味だったような気もするけど、そのへんはご愛嬌だ。きっと明日の朝には美味しい「2日目の肉じゃが」になってることだろう。

デザートは「マンゴープリンドリンク」を飲みながら「マンゴープリン」を食べる、という何とも不気味なことをする。両方が冷蔵庫に入っていて早く食べたかったのだから仕方がない。お茶系ドリンクを大量に販売している伊藤園から何故か販売されたマンゴープリンドリンクは、ゲル状の大変怪しい食感のものだった。それをジュルジュルと飲みつつ、ココナッツミルクの味が濃厚なプリンを食べる。飲み物も食べ物も全部マンゴープリンなものだから、口の中は良くわからない状況になっていた。うーん、不味くはないんだけど、なんていうか。

2/15 (木)
ぶり大根 (夕御飯)
男の肉じゃが
茄子とごぼうの味噌汁
御飯
抹茶入り玄米茶

昨夜作成した「男の肉じゃが」はやはり豪快な量だった。まだまだまだまだ無くならない。今朝も鍋を温め、各自、自分の好きな具をよそって食す。じゃがいもにそれほどの愛はないだんなはじゃがいも少なめ、じゃがいも愛好家の私はじゃがいも山盛り、そんな感じだ。

2日目の食べ物って、何故にこんなに美味いんだろう。2日目のカレー、2日目の肉じゃが、どれもうっとりしてしまう。「2日目の寿司」とか「2日目のサンドイッチ」はいまいち食す気がしないけど、煮込み料理はそこんとこエライ。

穴子天丼
キャベツとコーンのサラダ
冷茶

午前中は、息子とぽてぽてお買い物。
確かパンと牛乳と紙オムツを買って帰るだけのはずだったのに、いつの間にか「とよのか苺カルピス」だとか「ブリのアラ」だとか「タピオカココナッツミルク」だとかが袋の中に入っているのである。しかも「本日600円以上のお買いあげで皿とサラダをプレゼント!」とシャレのようなことをやっていたパン屋で皿とサラダも貰うはめになってしまい、よろよろと帰宅。ああ、節約系主婦への道は果てしなく遠く、行く気もしないほどだ。

昼飯は、120円なりの穴子の天ぷらを買ってきたので、こいつで天丼。タレは自分で作った方が旨かろう、とだしを取って醤油と味醂と酒で濃いめの味に作成。あったかい御飯に温めて天ぷら乗せて、手製ダレをじょぼじょぼぶっかけて食す。
穴子は寿司も美味しいけど、天ぷらもやっぱり美味しい。身も巨大で衣も巨大な、全長20cm以上はある穴子をバリバリと囓る。

ぶり大根
玉ねぎの味噌汁
御飯

ぶりのアラを買ってきたので、この冬2回目の「ぶり大根」。
大根好き好きのだんなが
「今年の冬は大根が美味しいぞぉ〜〜」
と先日力説していたので、大根料理はおそらく大歓迎されることだろう。

「ぶり大根」と一口に言えど、作り方は様々だ。料理人によって「調味料は醤油のみで充分」と言ったり「水は入れるな、酒を入れろ」と言ったりする。私好みの「ぶり大根」は砂糖や味醂入りのこってり甘辛いもの。煮えた味醂が表面にコーティングとなってピカッと光るのが良いのよねぇ〜。というわけで、本日のぶり大根は『dancyu』に載っていた、水に醤油と味醂と砂糖を入れて作るタイプ。大根は米のとぎ汁で90分ことことと下茹でし、ぶりはざっと湯通し。それを鍋に合わせて並べ入れ、ひたひたの水と醤油100cc、砂糖大さじ2に味醂大さじ1、以上を入れてあとは強火でガーッと煮まくる。水分が飛んでこってり煮詰まったら完成。茶色くピカピカの良い感じのぶり大根ができた。

針生姜をたっぷり作り、一口食べる毎に生姜も口に放り込む。魚はぷりぷりで、大根はほにゃほにゃと柔らかく、本日の出来映えは前回よりもちょっとばかりレベルアップしていた。

……しかし、今の台所には「だんな特製チャーシュー」の鍋と「男の肉じゃが」の鍋と「ぶり大根」の鍋が並んでいるのだ。どれもたっぷり残っている。
ど、どうしましょう。

2/16 (金)
だんなが買ってきてくだすったコロッケ (夕御飯)
ミニチャーシュー丼
玉ねぎの味噌汁
ぶり大根
抹茶入り玄米茶

本日は残り物処分デー。朝からいきなり「チャーシュー丼」という、ちょっとディープな食卓だ。

醤油だれでこってり煮た、濃い味のチャーシューをさくさく切って御飯に乗せる。白髪葱ぶわっとかけて、七味唐辛子もぶわっとかけて、それを食べる。昨日の味噌汁に、昨日のぶり大根。肉あり魚あり野菜もありで、手抜きな割に妙に豪華な風景になった。
しかし、今回のチャーシューは何だか堅く仕上がっちゃって、ちょっといまいち。100g68円というその破格な豚バラブロックの価格がいけなかったのだろうか。やはり100g120円くらいは出すべきだろうか。やはり「東京X」を買わなきゃいけないんだろうか。美味しいチャーシューに向けて、未だ問題は山積みなのであった。

ウィンナーロール
クリームチーズパイ
ミルクティー

ぷらぷらと出かけようと計画しつつ、寒さと風の強さにあっけなく断念。本日はネットサーフィンしつつ書籍やらイカット(←東南アジアの織り布)をぽいぽい通販。「我が家全体的にアジア化計画」は着々と進行しつつある。

昨日のうちに買ってきた菓子パンにて、息子と並んで昼御飯。寒いのでダイニングのテーブルじゃなく、日当たりの良い居間の座卓にパンとマグカップ並べて座り込んで食べる。長い長いウィンナーの回りに、ぐるりとパン生地が巻き付いていてチーズが溶けて固まっているウィンナーロールと、クリームチーズ入りのクリームが中央にちんまり詰まったパイ。クリームコロネとコーンマヨネーズパンを抱えた息子と各自奪い合いながらがつがつ食べた。

熱いミルクティーは、コンデンスミルク入り。平和だ。

男の肉じゃが(←一昨日の残り)
ぶり大根(←昨日の残り)
焼き鳥(ねぎま・にんにくま・皮・つくね)
芋コロッケ・メンチカツ
御飯
モルツ、冷茶

「残りもの処分デー」はますます佳境に入っている。一昨日の肉じゃがに、昨夜のぶり大根。1品くらいはちゃんと作ろうと決意したは良いものの、午後から滅多におこらない頭痛に悩まされることになり、飯を炊くだけで食事の支度の気力がなくなってしまった。一瞬激しい自己嫌悪に陥るも、なに、作って楽しくない時に料理しても美味しいものはできないのだと誰かが言ってたし(言ってないって)、と構わないことにする。

「頭痛が痛いので、おかず作れませぬ〜」
とだんなに泣きついたところ、焼き鳥やらコロッケやらメンチカツまでわさわさと大量に蛋白質を抱えて帰ってきた。食卓は何やら騒然とすることになってしまった。一見手抜きには見えない。

最近、駅前にできたチェーン店らしきコロッケ屋はなかなか繁盛している。1ケ50円という価格が良いのか、昼間っからおばちゃんらが列を成している。今日は初めてそこのコロッケを食った。
コンデンスミルクでも入ってんじゃなかろーか、という感じの甘さが強いコロッケだ。じゃがいもたっぷりで、それは嬉しい。衣もサクサクで、それまた嬉しい。しかもメンチカツも肉汁たっぷりで悪くない。何だか悔しい。

焼き鳥は、「ねぎま」と「皮」、及び「つくね」。そいでもって「ねぎま」の葱がにんにくになってるもの。肉、にんにく、肉、にんにく、肉、と串に刺さったそれは「にんにくま」とでも言えばよろしいのでしょうか。初めてみた「にんにくま」に、にんにく好きな私はちょっと嬉しかった。

焼き鳥とぶり大根でビールをがぶがぶ飲み、コロッケと肉じゃがで御飯をわしわし食べる。
はて、頭痛はどこへ行ったやら。

2/17 (土)
壺中天(錦糸町)にて「マンゴープリン」 (昼御飯)
ミスタードーナツの
 アップルパイ
 チーズマフィン
カフェオレ

だんなが買ってきてくれた、ミスドのドーナツで朝御飯。
駅前にミスドのある地に越してきてからというもの、何かというとドーナツばかり喰っている。経営母体がダスキンであるミスタードーナツに対し、西武系列から吉野家直下に入った「ダンキンドーナツ」がぽつぽつと世から消え(で、消えた店舗はおしなべて吉野家になった)、ドーナツ市場がミスド一手に委ねられて久しい。ミスド、美味しいしなー、しゃーないなー。

私にと、だんながセレクションしてきたブツはアップルパイとチーズマフィンだった。どちらも温め、マフィンがアツアツのふかふかになったところを食す。
今日は、錦糸町にお出かけだ。

錦糸町マリオットホテル内「壺中天」にて
 ホリデー飲茶大バイキング
 小龍包
 生ビール
 マンゴープリン

錦糸町駅前、マリオットホテルには美味なるマンゴープリンがあるらしい。そんな話を雑誌などで何度か見かけ、一度喰ってみたいと思っていた。
「ヨドバシカメラに用事があるし〜」
と言っていただんなを誘い、安価であろうランチを喰いに行ってみる。当然マンゴープリンもターゲットだ。

4年ほど前にできた、まだ新しいホテルだ。ロビーはピカピカと大理石と金メッキが眩しい。眩しいけど、どうも店はちょっとくたびれた様子だ。案内されたソファも薄汚れているし、テーブルにかかるリネンもなんとなく落ちてない汚れが目につく。しかもバイキングをやっている。ホテル内のカフェレストランみたいなとこならともかく、中華料理店でバイキングとはちょっとびっくりだ。「ホリデー飲茶大バイキング」と銘打たれた2800円のそれを頼んでみることにした。生ビールも頼み、ビールと皿を並べてがつがつ食べる。

「飲茶大バイキング」という割に、飲茶メニューそのものはあまり多くない。蒸しものは10種類程度、揚げ物が5種類程度、あとは海老チリだとかチャーハンだとか、飲茶とは関係なさそうな料理でお茶を濁してある。うう、あんまり美味しくなさそうな。

まずは、前菜コーナーであれこれ取ってきた。鶏肉の蒸しものを細かく裂いて野菜と一緒にサラダにしたようなものと、いんげんのピリ辛炒め、白菜の甘酢からし和えに、甘酢和え。甘酢からし和えは旨かった。口が「*」の字に一瞬なるくらいの甘酸っぱさがあり、後からピリピリと口の中が辛さで熱くなる。……でも、全体的に繊細さが皆無でおおざっぱな味だ。だんなは早々に取ってきた蝦餃(えび餃子)の蒸籠を前に、困惑した顔をしている。蒸しもの台の上に数十分放置プレイされているのであろう蝦餃は、皮と中身のプリプリ感は消え失せている。皮はぺしょっと弾力がなく、中のあんも旨味が逃げ去ってカチンカチンだ。いやーん。

その後も、燦々たる料理の数々だ。焼売は多少肉汁が溢れてくるけど"普通"の味で、せっかくのふかひれ餃子もパサついている。海老チリはとろみが強すぎてグミ食ってるみたいだし、牛肉のうま煮も煮方が悪いのか表面の水分が抜けてボソボソになっている。卵とコーンのスープからして、前向きに「不味い」と言えるシロモノだ。とろみばかりが強くて、味がない。塩気が足りないし、何より旨味が少しもない。良いスープなんか絶対使ってない(それどころか水じゃないかと思われる)それは、許されるなら顆粒鶏がらスープでもぶっこんでやりたいくらいだった。

バイキング料理に、あんまり期待しちゃいけないのかもしれない。でも、その店が出すものとして、ある程度のレベルは保とうと努力するべきじゃなかろうか。スープなんて、超々基本的な基本の料理が不味いなんて、はっきり言ってお話にならない。ああ、もう、がっくし。

がっくりしつつ、別注文した小龍包6個入りがテーブルにやってきた。6個入り1000円。決して安くはない。大きな蒸籠にクッキングペーパーが敷かれ(何故、白菜などの青菜を敷いてくれない……)、小降りな小龍包が6つ、少々蒸しすぎたような容貌でぺしょっと入っている。レンゲですくって持ち上げ、添えられた生姜の黒酢かけを乗せてつるりと食す。……スープが頼りないほど少ない。入っていなくはないけれど、あまりにも頼りない量だ。肉のモチモチ感も、皮のプリプリ感も、そして旨味もとても頼りない。喰った気がしない。こりゃ、マンゴプリンも不味いかもなぁ……と少々トホホになってくる。

手羽餃子、海老揚げ餃子、大根餅、鶏とカシューナッツの炒めなどなど一通り食した結果、一番まともに食べられるのはチャーハンと焼きそば、という結論に落ち着いた。だんなは当てつけのようにチャーハンと焼きそばを山盛りにしてきて喰っていた。

デザートは、缶詰シロップの味が濃い杏仁豆腐とライチ、パイナップル、オレンジやグレープフルーツなどのフルーツ類。それと揚げ胡麻団子。それらをしっかり皿に盛り、更に別注文でマンゴープリンも持ってきてもらう。
このマンゴープリンは、想像に比してとてもとても美味しかった。マンゴーの果肉たっぷり、フルーチェ状の柔らかなぷるぷるしたプリンだ。マンゴー独特の青臭さ、生臭さはほとんど無く、甘く僅かに酸っぱく、香りが良い。ああ、これは確かに美味しいわ。シアワセだわ。

このデザートの美味しさの何割かでもバイキング料理も美味しかったなら、またきっと来ようと思うのに。
再び料理食べに来たいとは、もう思えないです……。残念。

納豆めし
冷茶

昼食が、1時半から3時半までだったのである。不味い不味いと言いつつ、結局たらふく喰って帰ってきたのであった。ヨドバシカメラに寄って様々なブツも購入し、帰宅したのは6時半。ああ、お腹がすかない。「神様、お金を払いますから私の空腹を返してください。」と西原理恵子の漫画で読んだセリフがよみがえる。ああ、くだらぬことに私の空腹を使ってしまった。

午後8時半、「何か食べようか」と半端な加減の胃袋を抱えて台所をうろつく私たち。だんなは「ラ王 背脂チャッチャ系醤油」なる買い置きラーメンを取り出し、私は冷蔵庫から納豆を発掘した。インスタントラーメンに、冷凍御飯をチンして納豆ぶっかけただけ、という何ともやる気のない食卓風景が展開された。

2歳児のくせに納豆大好きな息子に御飯と納豆を分けてやりつつ、私はだんなの「背脂チャッチャ系醤油」ラーメンににじり寄る。初めて食べる、新発売のこのラーメン、ギトギトしていて妙に旨かった。不味いラーメン屋よりは遙かに旨い。悔しいけど、旨い。こってり醤油の、ギトギト脂が浮くラーメンは、ラ王シリーズの中で一番と言っても良いほど旨かった。
「旨いよ、ラーメン。」
「うん、これは旨いね。とても旨いね。」
と、昼食ではマンゴープリン以外に発しえなかった「旨い」という言葉を連呼しつつインスタントラーメンを食す。

これでいいのかラ王。ていうか、これでいいのか壺中天。

2/18 (日)
4個398円だったフィリピンマンゴー
ファーストキッチンにて
 B.L.T.サンド
 フライドポテト
 クリームソーダ
 チャイナポテト

入会金100円の、「ファーストキッチンクラブ」なる組織がある。カードを発行してもらうと、以後の購入が10%引きになる他、新商品のサービス券が送られてきたりする。ファオーストキッチンが最寄りにあったわけでもないのに、何故かカードを持っていた我が家だった。
先日届いた「B.L.T.サンドとかサーモンサンドとか、1品タダであげちゃうよーん」券を持ち、今朝の御飯はファーストキッチンでファーストフード。

新発売らしいB.L.T.サンドと、ポテト。ソフトクリームが乗ったソーダフロートに、息子に奪われるのを前提に、大学芋に良くにた"チャイナポテト"も注文した。だんなはいつものベーコンエッグサンドと、その他色々。

日曜の午前10時半にファーストフードに集う人々というのは、なかなかに怪しい。夜遊びから帰ってきたような顔をした若者4人組とか、他に行くところもすることもないのか、大声で話し続けるおばちゃん3人組だとか。ソファー席に腰掛けた私たち(というか息子)にしきりと話しかけてきたのは、おじさんとも青年ともつかない、ぼやーっとした顔の男の人だった。
「かわいいねぇかわいいねぇ。今、いくつ?」
「いつ?いつ誕生日なの?へぇ〜、もうすぐ3歳なのかぁ〜」
「ヘンな人についていっちゃ、だめだよぉ〜」
……お前がヘンな奴だ。とは言わない。言わないけどちょっと怖かった。

さて、新発売の「B.L.T.サンド」はフランスパンにも似た固めのパンにベーコンとレタスとトマトが挟まっている。ちと、味気ない。腹がふくれたようなふくれないような、充実感の沸かないサンドだ。塩味が基本、という感じ。ケチャップをつけつつポテトをばりばり喰い、チャイナポテトは息子と半分こすることになり、ファーストフード朝飯終了。

築地銀だこの
 たこ焼き

朝飯後、そのままマーケットでお買い物。マーケット前の「築地銀だこ」に行列が無いのを見、つい1時間前にファーストフード喰ったのも忘れて思わず1つ所望する。店先で、8個のたこ焼きを家族3人でもりもり食べる。

銀座に勤めていたとき、開店したばかりのそのチェーンたこ焼き屋で飽きるほど食べたたこ焼きだ。
たこ焼きを渡される時に言われる
「美味しく召し上がれますように」
というセリフもこの店でも変わらない。ただ、久しぶりに買ったこの店のたこ焼きは、パッケージに工夫が見られるようになり、竹串も2本入りのやつが小袋にきっちり入っていた。

油多めで焼かれるたこ焼きは、表面がカリカリに焼けていて、中がふっくらしている。たこはでかいし、ソースもマヨネーズもたっぷりで相変わらず独特に美味しい。

すき焼き
 (肉、長ねぎ、春菊、にんじん、椎茸、しらたき、焼き豆腐)
御飯
モルツ、冷茶

コーヒー

夕飯は、すき焼きだ。
「すき焼きするしね」
と夕方頃に少々の空腹を覚えてもぐっと我慢してきた私たち。午後7時前、いざいざ、と準備を整えすき焼き鍋を温める。

すき焼きは、関西風と関東風がある。砂糖を薄く敷いた鍋で牛肉を焼き付けて(肉の上から砂糖をふる、というのもあるらしい)、その後味醂や醤油を投入する関西風に対し、関東風は合わせ調味料を煮立てたところに具を投入する。
我が家のは、ごちゃ混ぜだ。かなり適当だ。

牛の脂を溶かしたところに肉を並べて砂糖をふり、続いて醤油や味醂を投入する。1回目の肉はそうして食べた後、今度は"つゆだく"状態にして具やら肉やらを次々投入していくのだ。かなりいい加減で、しかも写真で見るような美しいすき焼き鍋状態にならない。肉どかーっ、春菊どばーっ、豆腐どかん、長ねぎうりゃーっという感じで、全く絵にならない。でも、美味しいから良いの。

煮えた肉や野菜を次々溶き卵につけて食べる。ビールも進むし、それ以上に御飯が進む。砂糖や味醂がかなりの量入っているので、焼き肉などをする時よりも相当早く満腹になった。最後に残った甘辛い卵液を御飯にぶっかけて混ぜて食べて、おしまい。

食後は苺をつまみつつ、コーヒー。うふふー。