麦茶
ここしばらく風邪気味だった息子、昨日はほんのり具合が悪くなっていた。木曜は私は仕事で休めないしねと、様子見で今日はお休みすることに。幼稚園も、今はなんでもおたふく風邪と普通の風邪がめいっぱい流行っているということで、あちらこちらでお子さまたちは体調崩しまくってるらしかった。
「クリスマス会でね、"ねずみのよめいり"やるなんだけどー、でも、きょうのれんしゅうはねずみが一匹もいなかった……」
なんて息子が言っているし、事態はなかなか深刻そう。
幼稚園はお休みでいいね、と決めてからそのまま寝かせたままにしてあげて、息子が起きてきたのは10時近く。
「おなかすいた?」
「ううん、いらなーい……」
と、私がゲーム(←ドラクエ)やっている脇でこたつに入って画面をポケーッと眺めて
「カジノ、カジノは行かないの?カジノって、書いてあるよ」
「わぁ!火を吹いた!ねずみ、つよい!」
などと"観覧"していた。6歳児がやるには、ドラクエはさすがにちょっと難しいらしい。漢字も普通に表示されるし、何より昔の「ドラゴンにさらわれたお姫様を助けに行きま〜す」なんて単純明快なものじゃなくなっていて、過去からの因縁とか異母兄弟の痴情のもつれなんかが盛り沢山で、わかりづらいったらない。息子は結局、ずっと脇で私の動かすキャラクターを見続けて「まだカジノは行かないのかな?」「まだ行けないのかな?」ととにかくカジノにご執心だった。
昼御飯は、息子のリクエストにより「つめたいうどん」。先日お蕎麦屋さんでもらってきた胡麻油の香りが漂う揚げ玉を、流水と氷でキーンと冷やしたうどんの上からバラバラザクザクとぶっかけて食べる。だしもキーンと冷たくして、12月に食べる雰囲気じゃないそのうどんを、こたつにすっぽり入って啜った。真冬にこたつで食べるアイスクリームが最高なように、こたつで食べる冷たいうどんも最高。
「この、カリカリって、おいしいね」
「ああ……揚げ玉のこと?美味しいよねぇ」
「ぼくはこれが好きだからねぇ、だからうどんもいっぱい食べちゃうんだよ」
「あー、いいよー、たんとお食べー」
いりこの香りのだしに胡麻油ぷんぷんの揚げ玉はちと似合わないような気もしたけれど、気にせず濃いめの褐色のカリカリした揚げ玉を、山盛り。
ホッピー
ここ最近の豪華な外食続きで、「野菜食べたい野菜、青くて葉っぱでモシャモシャしている野菜を」熱がずっと高まっていた。満を持して今日は「常夜鍋」。夕方に買い物に出るつもりで、うっかり息子と2人昼寝してしまって出られなくなってしまい、仕事帰りのだんなに材料を買ってきてもらってしまった。当然のような声でだんなに
「……猿ですか?」
と言われ、「うっ……うっきー」としか答えられない私。ええ、今日はほぼ一日中ゲームやっていましたとも。
一晩中食べ続けていられるほど(食べ続けたくなるほど)美味しいっちゅーんで「常夜鍋」なる名前がついたとされているこの料理、でも家によって味は非常にバラバラらしい。私の母はあんまり鍋料理をする人ではなくて、私自身、昔はそれほど鍋料理が好きなわけじゃなかったので私には「我が家の常夜鍋」というものはなかった。今、うちで食べているのはだんなの実家で食べていたそのままの文化をいただいている。
具は、ひたすらに豚肉とほうれん草。大根とか葱とかきのことかは一切なく、昆布だけを浸しておいた水を沸騰させ、そこに刻んだほうれん草と刻んだ豚肉(バラとかロースとか、それは適当に)をドカスカ入れては食べ、そしてまたドカスカ入れては食べていく。つけるタレは、ただひたすらに「ミツカンごましゃぶ」。
「これなんだよ、なんといっても、これなんだよ」
結婚して、初めてその常夜鍋なるものの材料を買い出しに行って、スーパーでそんなことを言いながらだんなは籠にそれを1瓶入れたのだった。常夜鍋にはなんといってもミツカンごましゃぶ、これしかないのだと。
そんなもんかなぁ、しゃぶしゃぶ用の胡麻だれだったら他にいくらでも美味しいのがありそうなもんだけどなぁ……と、それ以後私は何度か浮気してお高いどこぞの料亭の名前のついたしゃぶしゃぶだれなんかも買ってきたことがあるのだけれど、今では「確かに、ほうれん草と豚肉のこの鍋にはミツカンごましゃぶが一番かも」と思うに至った。あの、主張しすぎない適当に力の抜けた味が、ほうれん草と豚肉をだらだ〜らと食べるのに向いているようで、ほんとに止まらなくなる。
適当にほうれん草を煮てはごまだれで食べ、肉も火を通してはごまだれで食べ、そして合間にうどんも茹でる。茹で汁はほうれん草のせいで薄く緑色に染まってしまうのだけれど、そのスープに適当に塩胡椒してうどんと共に盛りつけて食べる。豚とほうれん草の味が染みていて、これがまた悪くない。今日食べたかったのはほうれん草であるし、肉は少なめで野菜をメインに……と思っていたのだけれど、結局、うどんを3玉、肉を600g平らげてしまったのだった。常夜鍋はほんとに危険……。
抹茶入り玄米茶
閉店間近のおにぎり屋さんの「全品100円セール」が、じわっとだんなのツボに入っているらしく、昨日もだんなはおにぎりを買ってきてくれた。鮭が2個、あとはたらことねぎ味噌とお赤飯。
「俺はねぎみそなわけよ。おゆきさんは、たらこでしょ?」
「うむ」
「あとは……息子と俺が鮭かなって想定なんだけど」
「うむ」
だんなはきっちり「おゆきさんはたらこが大好き、お赤飯も大好き」と思ってくれているようで、それがあるときは間違いなく買ってきてくれる。ありがたいありがたい。ありがたいけど、たまにはちょっと別のでも良いのよー……(梅干しでなければ……←梅干しだけは好きになれない……)。
一昨日の帰宅は午前4時半で、このうえない寝不足状態だったというのに、今朝はジムに行くということで今日も寝不足。私もつきあって起きていて、やっぱり寝不足。私が早起きする理由はジムじゃなくてドラクエだ。
片手の手のひらにちょこんとおさまる程度の可愛らしいサイズのたらこ入りおにぎりと、ちゃんと黒ごまをまぶしてある赤飯おにぎりをもぐもぐと食べ、ゲームゲーム。今日はお仕事出勤日だけれど、出勤ぎりぎりまでゲーム。
半熟タマゴの牛すき焼きバーガー
ポテト・アイスティー
……ゲームやりすぎて、「どっかでカツ丼とか天丼とか食べたいなー……」とか思っていたのに全然そんな余裕がなくなってしまった。「この電車乗らなきゃヤバい」くらいのギリギリまでつい頑張ってしまって、で、昼御飯はまともな店に入れる余裕があるはずもなく、途中通りかかったロッテリアで所要時間8分程度のランチ。通りかかるたびに気になっていた「半熟タマゴの牛すき焼きバーガー」を、良い機会と食べてみた。ポテトセットで、アイスティーをつけてもらう。
チェーン展開しているハンバーガー屋さん、私が好きなのはモスバーガーとフレッシュネスバーガーで、あとはたいして変わりないわね、なんて思ってしまっている私。でも、そう思っている割にはファーストキッチンでベーコンエッグバーガーを食べるとちょっとわくわくしてしまうし、マクドナルドの味を「そうそうこれこれ」と頷きながら食べてしまう。ロッテリアは、いつどこで食べてもポテトがちょっとクニャッとした食感でイマイチという印象があるのだけれど、でもカルピスシェイクみたいな魅惑的なシェイクをけっこう出しているんだよね。ロッテリア、久しぶり。
「ニューヨークチーズケーキスタイル」とかいう名前の怪しいシェイクが気になったけれど、時間もなかったのでアイスティー飲みつつ、牛すき焼きバーガー。ハンバーグにすき焼き風の肉が添えられているのかと思っていたら、ひき肉は使われていない、ただただすき焼き風の肉と卵とレタスを挟んだバーガーだった。広告どおり黄身はちゃんと半熟でトロンとしていたし、いーい感じにジャンクに甘ったるいタレの味がけっこう良い感じ。想像していたものよりも美味しくて、かなり好きな味だった。
「うん、旨いわ、けっこうくせになるわ。……喉乾くけど」
そんなこと思いながらもりもりと食べ、そしてやっぱり今日もポテトがちょっとヘタッていた……。
水餃子&焼き餃子(冷凍もの)
じゃがいもの味噌汁
羽釜御飯
ビール(モルツ)、麦茶
横浜で買ってきた麺があるし、シーフードミックス買って肉買ってキャベツ買って、今日の夕飯はチャンポンぽい汁蕎麦に?……と思っていたのだけれど、仕事先から帰宅途中に寄ったマーケットではいまいちその材料がお安くない。
「マグロが安かったら、鉄火丼とか……鰻買ってひつまぶしとか……?」
と、あれこれ見たのだけれど、食べたいと思ったものが何ひとつお安くなくて、ショボーンとしながら帰宅。だんなの実家でみていてもらっていた息子を迎えに行ってきた。
「由紀さん。これ、持ってく?これは?あとねぇ……」
自転車で行ける距離だし、半年に1回とかしか会わないわけじゃないのに、行くと必ずお義母さんはなにがしかのものを持たせてくれる。数日前は、突然「ちくわ」をいただいてきた。今日は、
「ヨーグルトの安売り目当てに○○スーパー行ってきたのよ。そしたら国産の豚がグラム98円で!」
と、生姜焼き用の豚肉を買ってきたそうで、それを1パックいただいてきてしまった。
「せりあは ゆうはんのぶたにくをてにいれた!ちゃららちゃっちゃっちゃ〜♪」
「おかあさん、レベルアップしたの?」
そんなこと言いながら自転車キコキコこいで帰宅して、豚肉は冷蔵庫に残っていたにんにくの芽と一緒に炒め物に。胡麻油で炒め、最後におろし生姜と味醂と醤油をドカドカと放り込んで適当に調味して皿に盛りつける。そういえば冷凍庫に餃子がけっこう溜まってたっけ……と思い出し、おもむろに水餃子用の餃子を茹で、あとはじゃがいもの味噌汁作って、御飯炊いて。バタバタとしていたらだんなが帰ってきて、
「お、炒め物?……あ、水餃子、浮かんできてるじゃん」
とか言いながら、ワイシャツ姿で水餃子を深皿にポイポイと引き上げてくれた。そのまま、焼き餃子も焼いてくれちゃったりして。
なんてことない味の生姜焼き、でも、このなんてことない味のものを最近作っていなかったような気がして、しみじみと美味しかった。
今日の夜、野菜がドーンと大量に届いたので、この大量の野菜使って明日は野菜中心の料理だ〜!(白菜と、じゃがいもと、えび芋と、長ねぎと、色々色々……)
麦茶
今日も早起きして(とにかくたっぷり寝ているのが幸せな自分だったはずなのに、一体どうしたことか……)、ひたすらにドラゴンクエスト。敵の姿がやっとわかってきたけど、クリアはまだまだまだまだ先って感じ……?いつまで寝不足が続くのかしらん。
たっぷり数時間ゲームできた後にだんなと息子が起きてきて、いそいそとうどんを茹で始める。先日届いたさぬきうどんは「田村」のもので、だしもそのお店の特徴らしくいりこの匂いがほわほわと漂ってきてなかなか良い感じ(そりゃもう、お店で食べる方が何十倍も美味しいのだけれども)。茹で麺なので1分ほど熱湯に入れて中まで温めたところで引き上げる。刻み葱と揚げ玉をたっぷりバラバラとかけて、いただきます。
すーぐ冷凍臭さが染みこんでしまう近所のスーパーの安揚げ玉と違って、"藪そば"でもらってきた揚げ玉はなかなか風味が落ちない。カリカリサクサクとした食感が心地よくて、ついつい多めにぶっかけてしまうのだった。
カマンベールチーズケーキ
アイスティー
今日も仕事の合間にゲームをしたり、ゲームの間に仕事をしたり。レベル上げに疲れたりちょっと行き詰まったりしたところでリセットボタン押して、パパッと仕事をしてみたりして。んで、今日も昼御飯を食いっぱぐれてしまった。
午後は息子を音楽教室に連れて行き、「ミミミ♪ファファファ♪ソ・ソ♪ドドド♪」なんて左手で引き始めた息子をぼーっと眺めたり、一緒に歌うたったり。
「……そういや、お腹すいたわねぇ……」
サラダの歌をうたいながら思っていたら、歌い終わった後で息子が横から
「おかあさん、ぼくねぇ、すんごくおなかすいちゃったんだよ」
と囁いてきた。おお息子よ、お前もか……と、終わった後でお菓子を1つ買って帰ってきて、家で遅めのおやつを。
「ティオグラトン」というチェーン展開しているチーズケーキ屋さんは、昨年の秋に我が町の駅ビルに入った。雑誌だかテレビだかで紹介されたらしく、オープン直後は呆れるほどの大人数が店頭に列をなしていた。今はもう、人影もまばら。並ぶ人がいるどころか買う人の姿もあまり見かけないくらいで、かなり寂しいことになっている。
「……うん、そこそこ美味しいし、適当な感じに安いし、悪くないんだけどね」
と、久しぶりにそこのスティック型チーズケーキを1人1本買ってきてみた。期間限定のカマンベールチーズケーキとかいうやつ。
「ご注文、2本入りました〜!」
「はい、2本おつくりしまーす!」
「2本、できあがりましたぁ〜!」
同じ系列のカレーパン屋さん「ガラムとマサラ」なんかでもそうだけれど、このグループ会社は「仕上げは店頭でやると、手作り感が溢れてお客さんのウケが良い!」と思っているらしくって、注文するといちいち店頭で何やらわちゃわちゃとやってくれる。チーズケーキ屋さんでは、薄いパイシートにクリームを塗って、そこに既に仕上がっているチーズケーキをちょこんと乗せるのだ。注文が入るたびにこれをいちいち注文個数に応じてやっているから、だからお客をさばくのに時間がかかって適度な行列ができるという仕掛けだ。……そんなん、目の前でやってくれなくても、別にいいのになぁ〜……なんて、私は思っちゃったりして。
ともあれ、ほんのりリッチな味わいのしっとりとしたチーズケーキは相変わらずなかなかの味。パイのサクサクも好みな食感で、さらっと1本食べられてしまう。
「……おかあさん、もう1こは、ないのかな?」
「うん、ないんです。2つも食べると、夕御飯が入らなくなっちゃうからね」
と、1人1本で我慢我慢。
ホッピー
昨日の夜、大きな段ボールにたっぷりのお野菜が届いた。これ以上なく大きな白菜と、長ねぎと、あとはたくさんの芋類。
「これは……山芋?」
「じねんじょ?」
「んでもって、……こっちは?」
「んっとー、えび芋ってやつかな?」
「んー」
「むー」
だんなのお友だちが送ってくれたそれは、田舎のご両親が作っている野菜なのだそうで、形は少し不揃いだけれど、どれもとても美味しそう。特に白菜の大きなことといったら。「なんだこりゃー!」と、段ボールあけて、びっくりしてしまった。
「白菜を美味しく食べる料理っていうと……」
「豚味噌鍋だよねぇ」
「でも、それ、こないだ食べたばかりだし」
「ピェンローやろう、ピェンロー」
「……ああ、あの、春雨とか入れる鍋、だっけ。聞いたことはあるけど」
あーだこーだと話し合い、いただいた野菜の中で、まずは白菜を「ピェンロー」なるものにして食べることに。今日の昼過ぎに、「じゃあ、材料調べますかね」とパソコンの前で検索していたら、まさのそのタイミングでだんなから「ピェンローのレシピだよ」とメールが届いた。それを見て、夕方材料の買い出し。
ピェンローは「扁炉」と書く、中国の鍋料理、らしい。妹尾河童さんの本に登場してから、それが広く広まる1つの要因になったみたい。これでもかと白菜を入れた、鶏肉と豚肉両方を使う鍋だ。「ふーん、両方入れるのかー」と、その"妹尾河童レシピ"5人分の材料を揃えてしまった。
まず、土鍋ではなく、適当に深さのある大きめの鍋を用意。白菜を1株、ざくざくざくざく刻んだら、芯の部分だけを鍋に入れる。水を適当に(他の具を入れて溢れないくらいの水量で)注いだら火をつけ、沸騰させる。そこに一口大に切った鶏もも肉と豚バラの薄切り肉を各500g、水で戻した干し椎茸50gをその戻し汁と一緒に鍋に加え、胡麻油を上から"だらだらだら"くらいの分量(大さじ4くらい)、流し入れる。あとはひたすら40分くらい煮込んでいき、途中、適当なタイミングで白菜の葉の部分と水で戻して適当に切った春雨1袋分を投入すれば、できあがりー。あ、あと、仕上げに最初に入れたのと同じくらいの胡麻油を鍋に追加するのも忘れずに。
ロールシチューやモツ煮を作るための大きな量手鍋いっぱいに、できあがってしまった。このままじゃ食べようがないので、少し小さめの鍋に適当に取り分け、それを卓上のカセットコンロに乗せて温めながらつつくことに。
肉と椎茸の味のついたスープも美味しいのだけれど、これはあまり飲まないようにしなければならないらしい。まずは、少量のスープを碗にとり、そこに粗塩と一味唐辛子をパッパとかけて味付けし(塩気強めの方が美味しいみたい)、そこに鍋の具をつけつつ食べる。適当に食べたら、鍋に残ったスープに御飯を入れて雑炊に。この雑炊がとにかく美味しい!……のだそうだ。
「白菜を一番美味しく食べられる鍋……と言う人もいるらしいよ」
なんて事を話しながら、冷やしておいたホッピーグラスに焼酎入れて、ホッピー注いで、よーく煮えたピェンローを。事前に何十分も煮込んでから初めてテーブルに出せるので、鍋料理よりも「煮込み料理」に近いようなそれを、ひたすら碗に取って食べた。……うーまー!
色合いは地味だし、もう全ての具が渾然一体にぐじゃぐじゃに混ざっているので、寄せ鍋のような美しさはあんまりない。見知っている材料しか入っていない、よーく知っている味ばかりの鍋なのだけれど、これがなかなかどうして止まらない美味しさだった。肉の旨味が染みてクタクタになった白菜がめちゃめちゃ美味しい。白菜や春雨に適度に混ざった肉っ気がまた良い感じ。大切に使っていた、秋田の粗塩をここぞとばかりに碗にふりかけつつ、わしわしと食べた。ホッピーにも似合うなぁ……。
「鍋のおかわりいきまーす」
と、大鍋から卓上鍋にがばがばと具を移動させつつ、結局、作った分量の3/4ほどを食べたところで、卓上の鍋の具をさらって御飯を入れて雑炊に。
この雑炊が、確かにめちゃめちゃ美味しかった。いろんなもののエキスが凝縮された、でも懐かしい味のスープを御飯がすってプクプクに。その頃にはすっかりグダグダになってしまった白菜や春雨がとろけるように混ざっていた。ひらひら混ざる豚肉も、とっても素敵。
「あははは、こりゃ、確かに美味しいや……」
「うん、豚味噌鍋とあわせて、これも冬に食べなきゃ、って料理になったね」
ハフハフ言って食べ終わる頃にはすっかり満腹に。しかも酔っぱらっていた。
たいてい、雑誌や本に載っている料理のレシピは「2人分」というのが全然足りない分量だったりして、4人分とか5人分とか作ったものを3人で平らげる日が多かったりするのだけれど、今回に限っては5人分の鍋がきっちり私たちの胃袋にとっての5人分あったような感じだった。まだまだ白菜も肉も大鍋に残っているから、これは明日の朝御飯にしようしよう、そうしましょう……。(そして私たち全員、ベッドに直行……)
麦茶
例によって昨夜は飲んだくれて、日記も書かずに沈没してしまった私たち(そう……この日記の更新が翌朝になるのはたいていこの理由……)。布団に入ったのは10時前頃だったこともあって、今朝は5時に目を覚ましてしまった。いつもの土曜日だったらここで二度寝してしまうところだけれど、
「せっかく目が覚めたし、ドラクエしよ……」
がさがさと起き出したら、その気配を察してか、だんなも「……サルがいる……」とか言いながら起き出してきた。それから、まだまだ外も暗いなか、私はゲームしたり、だんなはパソコンに向かったり。
朝御飯は9時半頃。昨夜風呂にも入らず寝てしまったので、朝のキーンとした空気の中、入浴を済ませてからの朝御飯。昨夜のピェンローの残り入りの鍋をあっためて、まだまだ白菜や肉や春雨が入っているそれをガツガツとかっくらって、また最後におじやで締める。翌朝に食べてもやっぱり美味しい、クセになりそうな味の鍋だ。
「要するにアレだよね、油と塩の相乗効果」
「……あー、フライドポテトが止まらなくなる理由と一緒か」
「そうそう」
なんでも、カロリーの塊の油と人間の体に必要不可欠な塩は、同時に摂取すると体がそれを求めてやまないようになるという研究結果だか何だかがあるそうなんである。ファーストフード店のポテトを食べる手がなかなか止まらないのは、体が脳細胞に「もっと喰え」と命令するからなのだとか。確かに、塩分少なめとは言い難い味のこの味つけに、肉の脂と胡麻油が感じられるこの鍋は、色々と脳細胞に訴えかけてきそうな味なのだった。……でも、美味しいことに変わりないから、あんまり気にしない方向で……。
アイスカフェオレ
ここのところ週末何かと出かけていたので、今日は一日家でまったりとゲームしたりDVD見たり。ドラクエは、それまで閉鎖されていたカジノがめでたく再開されるに至り、息子が脇から5分おきに
「カジノは行かないの?」
「カジノ行ったら楽しいよ?」
「ぼくはね、スロットやりたいんだよ」
とカジノの営業マンにでもなったかのようにうるさいうるさい。……カジノ行くより、お母さんは話を先に進めたいんだけどなー……。
昼過ぎにはふらりと近所に買い物に出かけ、夕飯の材料やビールなんかを買ってきた。スーパーやコンビニでよく見かける「モンテール」の生菓子が全品3割引になっていて、スライスされていないタイプの、大きなロールケーキについ手を出してしまう。
「ここのロールケーキ、案外と美味しいんだよね……値段けっこう安いし」
「うん、俺もけっこう買ってる」
「買ってるんかい!私、ここ1ヶ月くらいは食べてないよ」
なんて言いつつ、200円ちょっとのそれをお買い上げ。家に帰ってからざくざくスライスして食べた。
ほんのり安っぽい味のスポンジなのだけれど、クリームは植物性油脂じゃない味がちゃんとするし、甘さの具合なんかはとても好み。
「おなか空いちゃったから、いーっぱい食べたいの」
という息子の声に、20cmくらいあったそのロールケーキをザックザックと3等分して一気に食べてしまったのだった。
鶏みそ田楽 (大根・焼き豆腐・こんにゃく)
えび芋の煮っころがし
わかめと葱の味噌汁
羽釜御飯
日本酒(菊姫にごり)
先日どっさり届いた、いただきもののお野菜数々。早めに食べた方が美味しかろうと、あれこれ調理して食べることにした。
まず、大根はふろふき大根に。
「味噌は、柚子風味の鶏味噌がいいな」
というだんなのリクエストにお応えして、私が味噌を練り練り。だんなが大根を切って(面取りもして)下茹でしてからこんにゃくや焼き豆腐と一緒にコトコトと煮込んでいく。柚子は絞り汁を味噌に加えるのはやめて、皮を細く千切りにしたものを上に散らすだけにした。絞り汁を加えたこってり柚子風味の味噌も美味しいんだけど、ちょっと苦みもついちゃうのよねぇ。
モンスターの手か足みたいな形をした山芋は「手芋」と言うのだそうで、これはおろしてトロロにしてざく切りマグロにかけたり御飯にかけたり。美味しそうなコロコロとしたえび芋は、ちょっと甘めに味をつけた醤油と味醂の味のだしでガーッと火を通して煮っ転がしにした。泥つきの長ねぎはざくざく切って味噌汁の具にして、今日は根菜たっぷりの夕御飯。
「……なんか、居酒屋みたいになったぞー……いっそ、バターコーンとか作っちゃおうか」
「じゃあ、刺身の盛り合わせとか買ってくれば良かったじゃん」
「あー、あと、安っぽい味の焼き鳥とかあるとそれっぽいよね」
そんなこと言いつつ、でも今日はかなり和風な味のものばかりのおかずが用意されるに至った。どうせだったら、と、先日買ったばかりの菊姫のにごり酒の封を開け、クッピクッピ飲みながら、酒の友みたいな味のおかずをつつく。
どの根菜も、しっかりと土の匂いが漂ってくるような濃厚な風味があってとても美味しかった。里芋類はあんまり調理して食べることがないのだけれど(ちょっと食べると満足しちゃうから、1袋買ってくると微妙に多くて余らせてしまうので……)、このえび芋は美味しいなぁとしみじみ。こってり甘辛い味が染みて中までホクホクと火が通り、上にパラッと散らした柚子の皮の香りがよく似合う。優しく甘い味のにごり酒にもなかなか似合っていた。……で、今日もたっぷり酒かっくらってしまう。
数日前にそれぞれネットサーフィンしていて、全く別のルートからムスカっぽくしゃべる法則というテキストに辿りついていた私とだんな、半ば酔っぱらいながら
「では、おゆきさんは味噌汁をくんでくれたまえ」
「では、だんなさんは御飯をよそってくれたまえ」
「なんだねその口の聞き方は。君は未来の夫を前にしているのだよ」
「……もうすでに夫になっているのじゃないのかね」
ムスカが2人、御飯よそったり味噌汁よそったりしながら、「見ろ!揚げ玉がゴミのようだ!」とか言いつつ揚げ玉をパラッと味噌汁に散らしてみたりして。……ムスカは日本酒、好きかしら……。
ロースカツバーガー
チキンフォンデュパイ
カフェオレ
外の自転車置き場あたりから、バイクのピヨピヨピヨピヨといった盗難防止用のアラームが鳴り響いているのに目が覚めると、午前5時。外は大変な嵐で、しかも部屋の中は「え?ストーブでもつけっぱなしにして寝ちゃったの?」と思うほどに生暖かく、なんだかとても変な感じ。トイレに入ると、ものすごい結露になっていて床まで濡れていた。……なにごとー?
もう一度寝ようかとも思ったのだけれど、外でずっと2台ほどのバイクのセンサーがピヨピヨピヨピヨ言い続けていてそのせいで目がさえてしまい、しょうがなく(?)ドラクエ入りのプレイステーションの電源を入れる。ペコペコやっていたらだんなも早く起きてきた。最近の我が家は私のせいで全体的に早起き傾向になっている。
朝御飯は、昨日近所のスーパー内のパン屋さんで売られていたバーガー類と小さなパイを。ハンバーガー用のバンズとはちと違う、柔らかな丸っこいパンにカツが挟まり、ソースがかかってレタスが一緒に挟まれている。素朴〜な味で、なかなか美味しかった。案外と食べ応えがあったので、小さなサイズとはいえ「チキンフォンデュパイ」なんか一緒にトレイに乗せて買ってくるんじゃなかったかしら……とほんのり後悔。
来週はまるまる1週間、だんなが家を空ける。それと入れ違いのように私の母が秋田からやってきて、で、数日後には私と息子は母と一緒にシンガポール旅行。家を掃除しておかなくちゃということもあったりして、今日も一日家でのんびりのんびり。
アイスティー
昼前に、だんなは「スポーツジムに行ってくるぁ〜」と出かけて行った。私はドラクエ。こちらが必死に中ボスに挑もうとレベル上げしているのに、今日も息子は脇で
「カジノは行かないのかな?」
「ルーレットはしないのかな?」
と囁いてくる。一度「ぱふぱふのお店」に行ったら最後、
「ぱふぱふはしないの?」
「ぱふぱふ、きもちいいってよ」
と、ぱふぱふ屋の勧誘もするようになった。息子よ、なんでそんな寄り道ばかりをさせようとする……。
だんなが帰宅するのにあわせてお湯を沸かしておき、お昼御飯は名古屋名物「あんかけスパ」。「あんかけ」という表現がこのうえなく似合う、トロリととろみのついたトマトソースともミートソースともつかない不思議な味のスパゲティソースは「ヨコイ」というお店が発祥とされ、このお店のレトルトソースと専用麺(太い)が名古屋のスーパー、コンビニでは普通に売られているらしい。が、
「それ以外にもあるんですよ〜」
と、名古屋在住の友人が数ヶ月前に送ってくれたのが「チャオ」という店のレトルトあんかけソース。「チャオ」も「ヨコイ」も、以前名古屋に旅行したときにそれぞれ入って食べた事がある。そのときの印象は
「うん、同じ傾向の味だけれど、チャオの方がちょっと辛めかな……ヨコイのほうが、甘い?」
と思った記憶があるけれど、その記憶のままに、ヨコイよりもちょっと甘さが控えめな、しっかりとした味のついたソースだった。
あんかけソースには、ちょっとジャンクな感じの具がよく似合う。ソーセージとか、野菜炒めとか、ナゲットとかフライものとか。数週間前に「そろそろあんかけスパが恋しいね」と買ってきたナゲットがそのまま冷蔵庫に入っていたので、それを温めてトッピング。スパゲティとは思えない太さの、ごっつい麺を茹でて水で締めてバターで炒めて、それを艶のあるトロ〜ンとしたソースに絡めて食べた。……相変わらず、形容しがたいなんとも言えない味なのだけれど、くせになっちゃう味なんだなぁ。初めて食べた時は「なんじゃこりゃ」な感じもしたのに、今では時々猛烈に食べたい味になってしまっている。久しぶりに食べたあんかけスパはすこぶる美味だった。うまーうまー。
えび芋の煮っころがし
肉南蛮そば
ビール(モルツ)、日本酒(菊姫にごり)
明日からだんなはいないし、入れ替わりにやってくるのは「和食より絶対洋食、日本酒よりビールとワイン、魚より肉」という母で、ゆえに
「大根煮たの、食べちゃわなきゃ。芋の煮っころがしも残ってるし」
「んで、にごり酒も飲んじゃおう」
と、ちょこちょこ準備。昨夜の残りの田楽と煮っころがしと共に、蕎麦を茹でてさらっと食べることにした。昼御飯がちょっと遅めでもあったし。
「中華麺……いや、蕎麦かな、日本蕎麦。日本酒にも合うし」
「んー、そだねー……」
「あ!豚とさ、ごぼう入れて、鴨南蛮みたいな感じにして……」
「うん、そだねー……」
一日ドラクエ猿だった私は、返事もほんのり(ほんのり?)そぞろ。今なら「何か買い物ある?」とだんなに連絡受けたら「じゃ、聖者の灰とオリハルコンお願いします」と言っちゃいそうなほどに"あっちの世界"へ気が飛んでしまっていたりして、「しょうがないなー」という風でだんながあれこれやってくれた。
「めんつゆはね、俺、"モモヤ"が美味しいと思うよ、ももやが」
と言いつつ、買い置きのめんつゆを出して、胡麻油でサッと炒めた豚肉とごぼうと長ねぎにめんつゆ入れて水入れて、つけ汁より薄め、かけ汁より濃いめに調整。日本酒ちびちびやりながら、温かいつゆに冷たい蕎麦を浸して食べた。以前いただいた、最上蕎麦(乾麺)を茹でたのだけれど、蕎麦の香りが濃厚に漂う、色が濃いめのしっかりした風味のもので、コッテリした汁にとても似合う麺だった。美味しいわ美味しいわ。