食欲魔人日記 02年06月 第4週
6/17 (月)
自家製マンゴプリン♪ (午前のおやつ)
自家製パンの厚切りピザトースト
アイスカフェオレ

昼にあーゆーとこ行くなら行くで、最初から知っていれば朝飯を軽くしておいたものを、今朝はボリュームたっぷりピザトーストで始まってしまった。
自家製パンの余りを冷凍しておいたやつを出し、厚切りのそれにバター塗ってピザソース塗って、たっぷりのウィンナーを散らし、玉ねぎを散らし、赤のパプリカを散らし、そして表面をすっかり覆い尽くすようにこんもりとうず高くピザ用チーズを盛りつける。あとはオーブンで焼くこと15分ほど。

自家製パンは、焼きたての感動もさることながら、後になってトーストにしたときの美味しさも格別だったりする。適度に水分の抜けたパンは、良い感じにサクサクとしてピザトーストにしてもよく似合う。

自家製マンゴプリン

母は今日、仕事お休み。「寝てるからね」と昨夜言ってはいたものの、私が息子を保育園に送り、洗濯物を干し、更に仕事もちょっとやってもまだ起きてこない。昨夜作った自家製マンゴプリンが残っていたので、「ちょっと食べちゃえ」と一人盛りつけて食べることに。

果肉ざくざく入り、生クリーム&エバミルクたっぷり入りのマンゴプリンは、かつてなく良い出来映えだ。もちもちねちねちした食感も心地よいし、これでもかと香るマンゴーがまた嬉しい。
理想のマンゴプリン作成に、何か1つ掴んだ感じで、ちょっと喜んでいる私だった。
これも、これも、後であんなとこ食べにいくとわかっていたら食べてなかったのにー。

幕張「ホテル フランクス」にて
 和・洋ミックスランチバイキング \1500也
 ビヤホール

さて、9時半を過ぎて起きてきた我が母は言った。
「どっか、外に食べに行かない?」
と。
「いーよー、気になるイタ飯屋が津田沼方面に、とか、西千葉方面に気になるカレー屋さんとか」
頭の中の「行きたいお店データベース」をひっかきまわしつつそう告げると、
「ううん、バイキング。バイキングよ。お洒落な店は一人でも行けるけどバイキングは1人じゃ行けないでしょ」
とのたまった。最初から選択肢は「バイキング」のカタカナ5文字しか用意されていないのであった。

我が母は、それほど大食らいじゃないはずなのにバイキングだ大好きだ。特に、千葉に来てからは
「幕張のホテルのとね、あとは舞浜のホテルのバイキングを制覇するの」
とか言っている。つきあうのは全部私になるのだろうか。それはちょっとイヤだ。だって、美味しいと思えるところ、あまりないんだもの。

それでも一応、これも一つの母孝行と、幕張のまだ行っていないホテル情報を集めてみた。いろいろ審議した結果、「ホテルフランクス」に行くことに。ホテルホームページをみつけて見てみたところ、「和・洋ミックスバイキング」なるものを開催中だ。「あつあつパスタを目の前でチーズに絡めます」なのだそうだ。おおいに絡めていただきたい。

ホテル到着は、お店オープンの3分ほど前だった。ばっちりだ。既に店の前には壮年夫婦とか、おばちゃん4人組とか、「もうすぐ予定日なのよ〜」と話している妊婦さん5人組(!)とか、バラエティー豊かな客層が待ちわびていた。ほどなくして、テラス的な窓に囲まれた明るいコーナーに案内され、母はすかさず「生ビールちょうだいね」と昼からそんなものを注文し、そうして酒かっくらいながらブッフェ料理を食べる、という展開になった。あああああ、こういうとこ来ると知っていたら朝は軽くしていたし、ましてやおやつなどは食べてこなかったものを。

「和・洋」と書かれていただけあって、面妖な品揃えだった。白い御飯がある。味噌汁もある。漬物もある。茄子の味噌煮はどっから見ても和風の品で、その横には肉じゃがのようなものがある。だけれど、御飯にかける、インド風の辛いカレーがあり、ビーフシチューがあり、グラタンがある。パンは置いてなく、その代わりかのように小さなホットドッグが並べられていた。ジンジャーエールやカルピス、コーヒー紅茶のソフトドリンクも飲み放題だ。

「安い食材選んで料理してます」という感じのものだったけれど(マカロニグラタンに大量にちくわみたいなのが入っていてすっごく驚いた)、味はそれほど酷くもない。感動するほど美味しくもないけど、まぁいいか、とあれこれ食べてしまうような味。

そして、注目は、コック姿のスタッフがひたすら、下茹でされているカッペリーニ(ほっそいパスタ)を湯でゆがく→温まったら、脇にある巨大なパルメザンチーズをくりぬいた窪みにそれを入れる→ちゃっちゃと絡める→皿に盛って渡してくれる、なることをしてくれる一角。ここは人気も高いようで、いつでも数人が待っているような状態だ。
客はその"パルメザンチーズ和えスパ"をいただいた後、脇の台にて醤油ダレか味噌ダレか、うにクリームかミートソースかをかけていくのだ。うにクリームで1皿食べ、ミートソースでもう1皿食べる。質の良さそうなパルメザンチーズを使っているのに、パスタもソースも今ひとつだからどことなくジャンクな味がする。でも、ちょっと嬉しい演出だったりして。

そして、そのスパゲッティコーナーの近くには、「しゃぶしゃぶコーナー」もあるのだった。大皿に牛肉が広げられ、コンロに湯が沸いている。客は備え付けの箸で肉をしゃぶしゃぶ、として、カウンターにあるポン酢ぶっかけ、葱ともみじおろしを添えて持っていく。
こればっかり食べる客ばっかりだったら、多分商売上がったりだ。こればかり食べる客は、きっとイヤな客だ。そう思いつつも、他の何よりもそれが美味しいものだから、ついつい何度もしゃぶしゃぶコーナーに立ち寄る私。サラダを取りに行っても、片手にはしゃぶしゃぶ。カレーを持っていても片手にはしゃぶしゃぶ。カレーを持っても以下同文。

デザートには、ココナッツのブランマンジェが置かれていたけど、おれは生姜やスパイスの風味がやたらと濃厚な、「甘くて辛いブランマンジェ」だった。口にしたときは甘いのに、飲み込んだ直後から喉から舌の根にかけてビリビリとスパイス系の辛さがやってくる。プリンやレアチーズケーキ、パイナップルのムースなど、デザートはなかなかいけた。

そうして、すっかり満腹になって1時間半ほどの食事を終えて店を出る。ほぼ満席となっていた店内の一角では、妊婦さん5人組が食事を楽しんでいた。そうだよなー、産んじゃったら、とりあえずしばらくは落ち着いて外食なんかできないもんなー。いっぱい喰っとけ!と、内心応援しちゃったりして。

シネプレックス幕張 「SWEET HOUSE オランダ家」にて
 マンゴープリン
 サービス アイスカフェオレ

「カルフールでお買物しましょ」と駅の反対側へ向かったところ、それまで空き地だった空間に巨大な建物が出現していた。シネプレックスがオープンしたらしい。しかもオープンは今日、らしい。テレビ局のスタッフらしき人々がカメラ持ってぷらぷらしていたりした。2階に映画館、1階はほとんどが飲食店で、あとはSEGAのゲーセンがある。片隅には、見慣れないケーキショップがあって、ショーケースにはマンゴプリンが入っていた。

たった今、5分前まで大量の食物摂取に励んでいたというのに
「マンゴプリンだあぁぁ〜」
とショーケースに囓りつく私。もちろん買って帰ることもできるけど、併設されたカフェコーナーで食べていくこともできるらしい。しかもアイスカフェオレなんかのソフトドリンクがサービスされるらしい。お得だ。

で、ついついマンゴプリンを食べていく。
クラッシュゼリーがこんもり盛られ、その中にベリーやピスタチオが散っている派手なものだった。ココナッツミルクの味のする柔らかなプリンも良い感じ。しかもサービスのアイスカフェオレとしたら、隅っこで豆をガリガリ挽いてコーヒーをいれるところから始めるやたらと本格的なものだったりして、しかもやたらと巨大だったりして、嬉しかったのだ。

タコチップ&タコソース
カルフールカマンベールチーズ、ハードモッツァレラチーズ、クラッカー
茹でとうもろこし
トマトのサラダ
フランスパン
ビール

本当は、鶏肉料理作って、ロメインレタスのシーザーズサラダ作って、あとは軽くつまみを用意して、という夕飯のはずだった。鶏肉とロメインレタスは既に買ってある。で、「カルフール」でチーズやクラッカー、美味しそうなトマトとかとうもろこしを買ってきたのだ。が。だんなは帰宅が遅いという。私と母は昼からずっと満腹状態だ。というわけで、鶏肉料理とサラダ抜きの、"つまみ"だけの夕食にした。
今日買ってきた、大袋入りのタコチップを開けてソースつけつつ食べる。とうもろこし茹でて、トマトは塩してオリーブ油とビネガー軽くぶっかけて食べ、"エピ"なる名前のベーコン入りのフランスパンを囓る。チーズにクラッカーにビール。

今日は昼から夜までビール漬けになった気分だった。
おかげで一日、仕事はさっぱりはかどらない……。

6/18 (火)
鶏手羽と卵のプーアル茶煮 (夕御飯)
「カルフール」のレーズンパン
アイスカフェオレ
ぶんたん・小夏

数駅先のフランス資本の大型マーケット「カルフール」で売られているパンは、けっこう美味しい。昨日はフランスパンと共にレーズンパンを買って帰ってきた。食パン型のそれをさくさくとスライスして、朝御飯。息子よ、干し葡萄をほじくりながら食べるのは止めてください。

先日、母の郷里から送られてきた荷物の中には、小ぶりのぶんたんと、「小夏」とかいう名前の、温州みかんくらいの大きさの夏みかんが入っていて、それも食後にぽいぽいつまむ。
朝の果物は美味しいのだ。

田町「杏花園」にて
 特選定食A 1200円
 (牛カルビとさやのオイスター炒め・焼売・スープ・御飯・ザーサイ・杏仁豆腐)

本日、お仕事。

最近、ものすごく行ってみたいお店が1軒あって、うずうずうずうずしっぱなしの今日この頃。もう1つのコンテンツ、「すきすきまんごぷりん」に先日寄せられた噂は「日本橋に香港"糖朝"の準備店がオープン?!」というものだった。「糖朝が日本にやってくる」という話も聞いたことがあったので、「マジマジマジ!?」と、私の足はそれはそれは浮き足立ってしまう。「糖朝」といったら、名物豆腐をはじめとして、マンゴーデザートにココナッツもの、タピオカミルクティーに粥麺などなど、と、香港の娘さん(と日本の娘さん)のハートを鷲掴みにしている素敵な甘味屋さん(軽食屋さん?)なのである。それが日本にやってくるなんて、めちゃめちゃ嬉しいことだ。

そして今日は、朝から雨なのだった。傘をさしても5分で全身がしっとりと濡れてくるような、完全無欠の大雨だった。それでも弁当を買って行ったりはせずに、「ちょっと早めに出て日本橋に行けるといーなー」と直前まではその店へ行く野望を捨てていなかった……けど、ちょっと今日の雨はあまりに凄かった。大学の裏門降りて、横断歩道に雨水が溜まりまくってるのを見たところで断念。中華な気分を少しでも味わおうと、何度か行ってる「杏花園」に行くことにした。ランチの基本は900円の定食の、四川系の中華料理店だ。

「日本橋に行きたかったのに行きたかったのに行きたかったのに」
と、今日は1200円の特選定食を喰っちゃうことにする。料理も蟹だったり大きな海老だったりカルビ肉だったりと食材が豪華な上に、普通の定食にはついてこない焼売とザーサイがついてくる。スープや杏仁豆腐がついてくるのは他のと同じ。

牛カルビをきぬさや、椎茸、筍と一緒に甘辛くオイスターソースベースの味で炒めたのがおかず。素材全部にアツアツの薄い油膜が張ってるような、コテコテキラキラの炒め物だ。どこから喰っても口の中を火傷しそう。ブリブリとした食感の巨大な焼売も肉汁が溢れてくる美味しいものだった。ザーサイには刻み葱と胡麻油がまぶされている。今日のスープは大根入りの澄まし汁。厨房にもフロアにも中国語が飛び交っちゃうような店だったりして、味もどこか異国が感じられるお店だ。今日の気温は低いはずなのに、はふはふ言いながら顔中汗だらけにして平らげた。

うぬぅ、明後日こそは日本橋の「糖朝」へ。(いや、店名は違うのよ「お粥と香港麺のお店」というらしい)

枝豆
茹でとうもろこし
カマンベールチーズwithクラッカー
ロメインレタスのシーザーズサラダ
鶏手羽と卵のプーアル茶煮
豚肉とじゃがいもの味噌汁(残りもの)
羽釜御飯
ビール

生ライチ

鶏手羽が大好きな私は、先日鶏手羽を10本買ってきた。焼こうか揚げようか、イタリア風にワインビネガーで煮込むのもいいなぁと悩みつつ、一度作ってみたかった「プーアル茶煮」にすることに。醤油と酒を同量合わせた中に10分ほど手羽を漬けて下味をつけたあと、それをこんがりと焼き付ける。鍋にはたっぷりのプーアル茶に醤油と砂糖と酒とオイスターソースを合わせたものを熱しておいて、こんがり焼けた手羽をどんどん放り込んでいく。ことこと煮込んだら、最後のほうでゆで卵も投入。テラテラとお茶の茶色が美しい、その割にちょっと薄味さっぱりとした煮物になった。いまいちお茶の風味が漂わないのはちょっと失敗だったような気もするけど、美味しく煮えたのでこの際気にしない。

そして、千葉産のロメインレタスがマーケットに出ていたので(しかも150円とお安い!)、それを使ってシーザーズサラダ。外見は白菜に似ている縦長のそのレタスをわしわし手でちぎって皿に盛り、上からはフルーツトマトをざく切りにしたやつと、ケッパーと、少量のモッツァレラチーズを散らす。ついでに残り物の食パンにバターを塗ってこんがりとオーブンで焼いたものを砕いた、大ぶりのクルトンもどきも。上からパルメザンチーズをふりかけて、同じくパルメザンチーズをたっぷり混ぜたドレッシングをぶっかける。あとは枝豆ととうもろこしと、1人1枚、おつまみにカマンベールチーズをクラッカーに乗せたもの。

何だか私としてはひさしぶりに「ちゃんと作った夕御飯」という感じがした。外で買ってきたお総菜より店屋物より、やっぱり自分ちで食べるものは自分ちでちゃんと作ったものの方が美味しいよなー、としみじみ思った。このやる気が何日も続かないのが情けないところだ(多分、数日後には"ビヤガーデン行こう!"とか言い出すのよ、きっと……)。

そしてデザートは生ライチ。春と夏の境目のこの時期にだけ、中国あたりから生のライチが輸入されてくる。他の季節にあるのは冷凍したものを輸入して解凍したものなので、妙な水っぽさがあったりして味もいまひとつ。この季節になるとライチが大好物の我が夫と我が母はそわそわしている。昨日は「カルフール」でその生ライチを見つけたので、1パック買ってきてみた。
ウロコのような赤黒く硬い表皮を剥くと、真っ白のムチムチした果肉。果汁があるようでないようで、ブリブリとした果肉の食感と花のような香りと爽やかな甘さがなんとも心地よい。種の回りは渋いので、避けつつ食べる。生ライチは美味しいわぁ。

6/19 (水)
棒棒鶏 (夕御飯)
ピザトースト
アイスカフェオレ

数日前から「買い置き食パン消費キャンペーン」実施中。久しく御飯の朝食を味わってないなぁと思いつつ、今日もまだキャンペーン中なので、少々硬くなってきたパンを使ってピザトースト。具はウィンナーを縦半分にぶった切ったやつと、玉ねぎと赤いパプリカ。チーズ山盛り。

昨日大雨で行けなかった「日本橋の"糖朝"」に今日行ってみるかと思いつつ、天気予報では予想最高気温30℃とか言っていて、それだけで気分が萎えた。何しろお粥と麺のお店なのである。炎天下のお昼時に熱い粥を食べる気力はいまいちない。

そう思っていたら、だんなが昼休みにその店に行ったようだ。日本に本当に香港の人気店「糖朝」がやってくるのかを確かめに、ということもあったようだけど、結果はハズレだったらしい(いや、味がハズレというわけじゃなく、「糖朝」じゃなかったという意味で)。

日本橋のそのお店は残念ながら違ったけれど、青山に本当に「糖朝」がやってくるらしい、という情報を掴んでだんなは帰ってきた。やっぱり「糖朝」、日本に来るらしい。嬉しいなぁ。

豚キムチ丼
スティックきゅうりwithマヨネーズ
麦茶

一人の昼御飯。冷蔵庫にはキムチがあって、幸い豚肉の残り物もあって、
「これは豚キムチ丼だ!」
と、気温が上がりまくっている時間帯にわっせわっせとフライパンをふるってみた。豚肉炒め、ちょこちょこと醤油や味醂で甘辛く味つけて、キムチ放り込んだら2〜3回フライパンをふるって、あとは御飯に盛りつけるだけ。仕上げに白胡麻をドバッとぶっかける。ついでに韓国海苔も調子に乗って散らしてみた。

発酵が進んでちょっと酸味も出てきていたキムチは、でも豚肉とすごく合う。辛いから御飯も進むし、御飯が進むと肉が美味しい。3口くらい食べ進んだところで、唇がポワポワと辛さで熱くなってきたので、きゅうりをガーッとスティック状に切ってマヨネーズにょろにょろ絞りながら口直しとして食べた。
今日は、あちー。

棒棒鶏 千切りきゅうりと白髪葱
豆腐のサラダ 玉ねぎのドレッシング
コーンと卵の中華風スープ
羽釜御飯
ビール、麦茶

極力火を使わない料理を、と思いつつ、今晩は棒棒鶏。本当は鶏肉は蒸した方が良いんだろうけど、スープも作るつもりで茹で鶏にしちゃう。茹でている間は、別にコンロの前に立っている必要はないから、体感的にはなんとなく涼しい料理だ。タレは自分で作る。

醤油大さじ2と砂糖大さじ1と酢大さじ1/2ほどを器に入れてぐるぐるかき混ぜ、そこに刻み生姜を投入。芝麻醤(←練り胡麻でOK)を大さじ1と1/2加えたら、このレシピの人、陳健一さん曰く「あとはかき混ぜちゃダメ」なのだそうだ。練り胡麻入れて、次は胡麻油とラー油を垂らし入れる。ほんとはここでラー油を大さじ1/2ほども入れるらいしけど、それやったら、辛いもの苦手な我が家では大変なことになってしまうので、かなり少なめに。最後に刻み葱をたっぷり混ぜて、「くれぐれも底から混ぜないように」という教えを守って、そのままそーっと置いておく。でも、食べる時にはかき混ぜちゃうんだけど……。

で、鶏の茹で汁はコーンスープに。クリームコーンの缶詰を茹で汁に投入して塩で味を調えて、片栗粉でとろみをつけて、最後に溶き卵流して完成。

そして、息子に「おとうふたべたいなー」とリクエストされたので、絹ごし豆腐1丁買ってきて、豆腐のサラダ。ロメインレタスとトマトと茹でいんげんをざくざく合わせ、上に角切り豆腐を散らし、ドレッシングは醤油や味醂の入る和風の玉ねぎドレッシング。くたくたに炒めた玉ねぎをミキサーにかけて、サラダ油や酢や醤油や味醂を合わせていく。

そうして、なんとなく中華っぽいかなー、みたいな食卓になった。胡麻胡麻した葱のソースぶっかけた茹で鶏は今日もしみじみ旨かった(←棒棒鶏は好物なので、夏になるとしょっちゅう作ってる気が)。その日の気分で醤油多め〜とか、胡麻大量に〜とか、色々できるので自家製タレ製作はけっこう楽しい。ちなみに同じものを麺にぶっかけて「棒棒鶏麺」にするのも、とっても美味しい。

6/20 (木)
お粥と香港麺の店(日本橋)にて「海老ワンタンのまぜ麺」 (昼御飯)
おかかベーコン目玉焼き丼
中華風コーンスープ

昨夜のスープも残っているし、昨日買ってきた卵は殻が厚めで何だか美味しそうだし、と、ひっさしぶりの御飯朝飯。目玉焼き丼、豪華ベーコンつき。さらにおかかぶっかけ。文字にするとどうも貧弱っぽさが漂うけど、ベーコンエッグ丼は美味しいのだ。何しろ先日買ったばかりの『とびっきりの、どんぶり』(小林ケンタロウ/著 文化出版局)にも見開き2ページを割いて「目玉焼き丼」(こちらはハムエッグ)が載ってるくらいだ。私はハムエッグよりベーコンエッグが好きだなぁ。でも目玉焼き丼はとにかく美味しい。

そして、我が家にはだんなが最近購入した「鰹節削り器」が届いているのである。もちろん塊の「かつおぶし」も届いたのである。暇をみつけては、だんながシャーコシャーコと削って、瓶に詰めてくれている。瓶から適当に取って使えるので、すっごく便利だ。しかも美味しい。

フライパンで薄切りベーコンじくじく炒め、卵を割り落としたら蓋をしてじわじわと弱火で焼いていく。黄身にうっすら膜が張って半熟になったら御飯の上へ。皿に上からおかかをドバとふり、醤油をちーっと垂らしたら黄身を崩しつつ食べる。卵御飯も美味しいけど、目玉焼き丼もやはり捨てがたい。

日本橋「お粥と香港麺の店」にて
 海老ワンタンのまぜ麺
 マンゴープリン

本日、お仕事。研究室に到着すると、先生が慣れぬ手つきでパソコンを操っている。演習問題を作っているようだ。
「あのー、私、やりますよ?」
と声をかけると
「あ、ああ、おねがいします。でもね、すぐなんです」
と。

「え?すぐ使うんですか?今日の午後の授業ですか?」(今は10時35分で2時限目は40分から始まるはず……)
「いえ、これからの授業、なんですけどね」
「これからって……先生、あと5分いや3分くらいで授業……」
「ですからね、急いでいるんです」
全然急いでいるようには見えませんが、先生。
結局、先生の指示どおりに原稿を作り、120部ばかり刷って、私が授業をやってる教室に届けることになった。

先生の言うことは、いつもどことなくいい加減だ。断定的に言っていても、その言葉は疑ってかかる方が精神衛生上良かったりする。しかも言ってることが数分後に180度転換したりするので要注意だ。別に意地悪でもなんでもなく、先生の頭がまんまそうしたカオス状態なのだと悟るまでにはちょっと日数が必要だった。
「ええ、教室はね、南校舎です。えーと五百番台の……」
(いや、先生、五百番台教室は多分西校舎……)
「527です。うん、階段上って左側」
(違いました先生、教室は528で、しかも右側でした)

なんとなくヒントだけもらっておいて、あとは授業案内で確認して、そして大教室にプリント抱えて届けに行った。ン年ぶりに足を踏み入れた大教室に、今も昔もそんなに変わらないように見える学生たちの後ろ姿。先生、入り口付近でドア開けて手でも振ったらわかりますから、なんつってたのに、私が手旗信号のごとくパタパタ動いていたのに一向に気付いてくれず、仕方ないので最前列まで降りていってプリント渡して帰ってきた。あああ、なんだか恥ずかしい。

そして昼御飯。
先週くらいから我が家で話題沸騰中の「日本に"糖朝"がやってきた!?」のお話。
昨日だんなはその店に行ったけど、「……糖朝じゃないってよ。違うってよ」と、食事して店の人とお話して帰ってきた。それで一段落したはずだけど、私も気になるので出勤日の今日、行ってみることに。1時間で往復できるとは思えなかったので、午前中早めに抜けさせてもらうことにした。「あのー、銀行に行く用事がありまして」とか言いながら。すんません先生。プリント必死で作って届けたので許して。

店は日本橋高島屋の敷地内じゃないのか?みたいな駐車場の片隅にあった。小さな喫茶店みたいな店で、メニューは粥2種麺2種、単品と、点心やデザートと組み合わせたセットものとある。マンゴプリンもあるけれど、これはセットにできなくて単品のみの500円。
気温も高くて粥の気分じゃなく、「まぜ麺」を頼んでみた。
やってきたのは、茹でて水切りした麺をこんもり盛りつけ、上に茹でた青梗菜。周囲には海老ワンタンがころころと4〜5個転がり、そしててっぺんにオイスターソースっぽい黒々としたタレがとろんとかかっている。

「よっく混ぜて食べてくださいね」
の、おばちゃんの言葉に従い、わっせわっせとかき混ぜてから食べる。が、タレの濃度がありすぎるのか麺がちょっと乾きつつあったのか、今ひとつ絡みが悪い。まぁいいか、とちょっとまばらな味だったけどぞるぞると啜って食べる。キュッとした細めの麺はいかにも香港チックで、甘辛いタレをちょこっとつけつつ食べる海老ワンタンはすごくプリプリとして良い感じ。単品だと550円のこの麺は、なかなか手頃な値段だ。ただし、いまひとつお腹はふくれない。量はかなりお嬢さん向けだ。

「なんかなー、香港チックだけど糖朝って感じでもないな……」
と思いつつ、デザートにマンゴプリン。見た目は確かに「糖朝」っぽいマンゴプリン。多分レシピも糖朝そのもの。同じようなミルク感たっぷりの味が口に広がり、マンゴーの果肉を飾っているそのスタイルまでそっくりだ。ただ、日本で売られるマンゴーの質が悪い(質が、というより完熟のマンゴーは輸入できないという理由だと思う)のか、かなり酸味の強いプリンだった。果肉がこれでもかとざくざく入っているだけに、酸味の強さが舌に染みた。不味くはないけど、まだまだ美味しくなることができそうなプリン。

で、その店は「糖朝」だったのか「糖朝じゃなかった」のか。
詳しくはこのへんで。

カマンベールチーズ with クラッカー
ソーセージ、ハム
グリーンサラダ
焼き鮭ハラス
中華風コーンスープ
羽釜御飯
ビール

魚を食べたい気分だったので、駅前の魚屋さんを物色。マグロのサクが安かったので買ってきた。ついでに鮭ハラスも安売りだったので、ついついそれも1パック。「鮭のバラ肉」みたいなハラスは、あぶるとこれでもかと脂がしたたり落ちてくる。焼き上がりはテラテラギトギトと、いかにも油っこいものだ。これをほぐして御飯に乗せると、超旨い。すり胡麻でも混ぜたらもうサイコー。

と、魚を準備して待っていたら、だんなは激ジョブで帰れぬとのこと。マグロは明日にまわすことにして、サラダを作り、お義母さんからおすそわけしてもらったソーセージとハムを出し、チーズなぞつまみながらビールを飲むことにした。
ハムに野菜をたくさん巻き込み、シーザーズサラダの時の残りのチーズドレッシングなどかけながら食べるとかなり良い感じ。

そして食後に「どっちの料理ショー」。
今日は「豆大福VSフルーツロールケーキ」で、ニタニタしながらそれを見る(甘いもの大好き♪)。どちらか、と言われれば、そりゃもう豆大福(殊にいちご大福)なのである。ロールケーキだったら、生クリームにカステラだけの、これ以上なくシンプルすぎるものが好きなのである。フルーツが入るなら、ロールケーキじゃなくてフルーツサンドが好みなのである。
「そりゃもう、いちご大福言うたら、翠江堂いちご大福でしょー」
と呟いていたら、「おいしい応援団」にしっかり出ていた。しかもトリだった。相変わらずめっちゃめちゃ美味しそうだった。
また、隅田川の川辺でアレを食べたいなぁ。この季節、持ち歩くとドロドロ溶けてきそうだし、川辺で2個くらい一気食いするのが一番美味しい食べ方だ。

しかし、あのロールケーキ担当の女性のシェフ(パティシエ?)は、どうも私とは感覚が激しく違う。笑っちゃうくらい正反対だ。
たとえ対決で、彼女が担当する方が私が好みなものだったとしても、彼女が担当すると「なんかちがーう」となっちゃうのだ。いつも華美すぎてて凝りすぎてて可愛いらしすぎる。いつも見ていて、「そんなに色々手をかけるなー。かけないでー」と思っちゃうのだ。
……ココナッツの生地、美味しそうだったんだけどなぁ(でもなんかちょっと違うんだよなぁ)。

6/21 (金)
マンゴプリンを習う
「サンジェルマン」の
 チョコクロワッサン
 コーンパン
アイスカフェオレ

今日は忙しい。「今回のお菓子教室はマンゴプリンをやりますよー」と連絡をいただき、現在ホームページ作成のお手伝いをしている料理研究家Tさんの教室に参加させてもらうことになっている。目の前でマンゴプリン作成風景を見る経験はこれまでになかったし、洋風のマンゴプリンということでとても楽しみ。

朝食は、昨日の夕方パン屋さんで買ってきた菓子パン類。ころりと拳骨大のコーンパンに、上部表面にうっすらチョココーティングがされているチョコクロワッサン。飲み物はアイスカフェオレ。今日も暑くなりそうで、少しでもと涼しそうな服を着て、お出かけ。

お菓子教室にて
 (餅米焼売・北京ダック風おつまみ)
 マンゴープリン
 チョコレートバナナタルト
 お茶

青山にあるマンションの一室で開催されているお料理教室は、マンションだからしてあまり広さはなく、先生が作る手順を生徒が見てあれこれメモし、最後に先生が作ったものを皆で試食、という流れになっている。知らない人の前でへたくそな包丁づかいなどを披露しなくてすむので、参加するのに気負いがなくて、らくちんだ。

今日のお題は「チョコレートバナナタルト」と「マンゴープリン」。焦がした砂糖とバターで炒め、ラム酒で風味漬けしたバナナをタルト生地の上に並べて、卵の入ったチョコレートのフィリングを流し込んで低温で焼き上げるタルトと、お待ちかねのマンゴープリン。果肉たっぷりのプルプルブリブリした中華風のものではなく、洋風のそれは「パークハイアット東京」のそれ(←人によっては「香港のものより美味しい」と評している)に良く似ている。サワークリームとココナッツクリームが入り、口当たりはふわふわと柔らかい。
「要はね、分離しなきゃ大丈夫です。熱い生地に生クリームを入れると分離することがあるので……」
などと、てきぱきと作っていく先生。ココナッツクリームについて知らなかった知識を得ることもでき、タピオカの茹でかたとか、とろみつけの理由とか、色々知ることができた。またマンゴプリンについて1つ賢くなってしまった。うふ。

そして、最後に「試食」。
甘いものばかりだと……というので、毎回軽食も用意してくれるらしい。今日は、餅米を周囲にまぶした海老入りの焼売に、燻製のチキン(?)を間に入れて葱などと共に北京ダックの皮で巻き込んだ北京ダック風の巻きもの。そしてマンゴプリンにバナナのタルト。
ココナッツミルクのふわふわとした甘さとサワークリームの軽い酸味が感じられるマンゴプリンは、美味しいケーキ屋さんのそれという感じでとても良い感じだった。

青山「Cucina Tokionese Cozima」にて
 具だくさんサラダ
 ズッキーニとパンチェッタのパスタ
 リコッタチーズのアマレット風味セミフレッド チョコレートソース
 アイスティー

午後2時に教室を辞して、そのあと徒歩5分ほどの距離にあるイタリアンリストランテ「Cucina Tokionese Cozima」に、いただかなきゃいけない資料を取りに寄る。本当は写真のデータをもらってすぐに帰るつもりだったけど、さっきの軽食が軽めだったので「これじゃ絶対夕方に力尽きちゃう……」と、オーダーストップ間近か過ぎてるかという時間だったけど
「す、すみません、何か食わせてください……パスタちょこっととかで良いんですがー」
と思わず食事してしまう。タイミングも悪いので、軽く、軽くで良いんですが、と伝えたのに、奥に引っ込んでいったシェフが戻ってきた時には山盛りのサラダを手にしていた。どしぇえ。

見た目、「まかないサラダ」みたいなサラダだ。イタリアンパセリやルッコラが入る葉野菜がこれでもかとこんもり盛られていて、甘いトマトが散らされて、上にはハムがたっぷりと。しかも中には薄い色のコンビーフみたいな塊の物体もざくざくと入っている。テリーヌ、みたいな。煮こごりみたいな薄い膜が張っていて、コリコリとした食感の中にレバーみたいな味もする。
「これ、この、コンビーフみたいなのは何ですか?」
と聞いてみると、
「ああ、鴨のテリーヌです。で、フォアグラも入っていて……すみません、隅っこの切れっ端をざくざくっと入れたんですが」
という答えが。な、なんか、普段の小洒落た皿もすごく旨いんですが、こういうのもめちゃめちゃ良いです。ざっくりした山盛りサラダ。

そして、ズッキーニをくったくたに煮たところにカリカリに焼いたパンチェッタ(イタリアのベーコン)を合わせたオイルベースのスパゲッティ。お客もそろそろ少ない時間で、シェフやマネージャーとあれこれ話しながらちゃちゃちゃっと食事した。
「なんか最近ますます色々な雑誌に載ってますねぇ。最初は載ってる雑誌、全部買っていたんですが、最近は載りすぎてるから"あ、ここに載ってるー"と本屋で確認しておしまいなんですが」
と言ったところ、
「面白いんですよ、雑誌に載ると客層がガラリと変わるんです、1週間ばかり」
とマネージャーが笑っていた。

スタイリッシュな雑誌に掲載されるとその後数週間客層がスタイリッシュな身なりの人々にシフトし、"週間××"系の中年男性向け雑誌に載ると、かつてなく野太い声での予約が続いたりするのだとか。私は行こうと思っていた店が雑誌に載ってるのを見つけたりすると「ああ、載っちゃったから波を外して来月くらいに行こうか」などと思ってしまったりするんだけど、案外と世の中は「この本のこの店気になる!じゃあすぐに食べに行こう!」という人がとてもとても多いということだろうか。あ、でもマンゴプリンだけは「ここが美味しいらしい」と聞くとすぐに行ってしまったりするから、つまりそういうことなのだな、うん。私も全然人のこと言えないわね。

で、ついつい「試作中のドルチェですが」と、真夏か秋口に出る予定らしいデザートまでいただいてしまった。
リコッタチーズのセミフレッド(小麦粉入りの、冷たすぎないアイスクリームというかケーキとアイスクリームの間みたいなお菓子)はほんのりアマレットの香りで、周囲には生クリームでのばしたチョコレートのソースが垂らされている。ふわっと冷たいケーキが口の中でスッと溶けて、暑い時には特に嬉しい味だった。いつもならエスプレッソをいただくところ、気温が高いので今日はアイスティーで。そんなこんなで、すっかり満腹。

ところでシェフKさんは、現在「自家製柚子胡椒」の作成にご執心だ。「作り方、知ってます?」と数日前に聞かれ、あれこれ調べてしまったけれど、なんでイタリアンのシェフが柚子胡椒??今日は築地市場に青柚子探しに行っちゃったらしい。やる気に溢れているなぁ、シェフ。

厚揚げのおかか葱焼き
グリーンサラダ
まぐろの刺身
羽釜ご飯
ビール、缶チューハイ

午後2時を過ぎて山盛りサラダとパスタとドルチェなどいただいたものだから、当然おなかが全然減らず、どことなくやる気のなさに溢れた夕食になってしまった。母に任せてつくってもらったグリーンサラダ。まぐろのお刺身切っただけ。昨日買ってきた厚揚げは真ん中に切り込みを入れ、刻み葱とおかかを合わせて醤油を垂らしたものをその中に詰めて、フライパンでこんがりと全面を焼きつける。

今日は私一人、なんだか旨いものばっかり食ってきて、しかも夕飯はどことなく手抜きで(そうだよ、味噌汁も作らなかったよ私は)、すまん、すまん家族!と少々後ろめたい思いをしながら食事する。だが、夫曰く、
「あ、僕、今日の昼ご飯はねー、鰻」
……あまり後ろめたい思いをしなくても良さそうかも。

6/22 (土)
ちらし寿司♪ (夕御飯)
渋谷東急「アントニオ」の
 カルツォーネ(ダブルチーズ)
アイスカフェオレ

あっちの仕事とこっちの仕事、と仕事が山積みなこともあるけれど、ここ数週間、週末もどうも朝早く目が覚めてしまう。今日は7時に目が覚めた。仕事が……というよりは、ここんとこ毎日「遠足の前日」気分が続いているから、というのもあるかもしれない。

私たち(だんなと私と息子の3人)は、7月17日に日本を発って10ヶ月間、アメリカはテネシー州に行くことになった。ずっと前から「留学行きたいあっちで働きたい、英語勉強してるから海外行かせて〜」と職場で手を挙げていた我が夫だけど、このたび正式に「それじゃあアメリカに行っておいで」とお許しが出たらしい。本当は4月あたりにその話は出ていたのだけど、「まだ口外法度ね」と箝口令を敷かれていたのだった。あー、やっとカミングアウトできたわー。もう飛行機のチケットも押さえちゃったし。

一生に二度とないかもしれないこの機会にこの食事日記を中断するというのも何だかもったいないし、向こうでも同じように更新するつもり。アメリカ南部に美味しい飲茶屋があって美味しいマンゴプリンがあって……ということがどのくらい期待できるのかはわからないけど、マンゴプリンページも続ける予定(ネタさえあれば……)。
ということで、ナマズ料理が名物だという地での食事日記が楽しいものかどうかは私も予想できないけれど、よろしければこれからもつきあってやってください。ぺこり。来年の5月末あたりに帰ってくるはず。

朝御飯は、朝御飯だというのにこってりカルツォーネ(2つ折になった半月型のピザ)。
昨日、渋谷の東急デパートをぷらぷらしていたところ、美味しそうなイタリア総菜屋さんがあって、何種類ものカルツォーネを売っていたのだ。「チーズ&サラミ」とか「チーズ&ベーコン」とか「ダブルチーズ」とか、名前だけでも美味しそう。ついついいくつか買ってきてしまった。朝御飯には重いよなぁとは思いつつ。

焦げないように上にアルミホイルをかぶせ、オーブンで10分くらい。私の選んだ「ダブルチーズ」は、チーズだらけの具がぎっしりで、上からもチーズがかかって、何だかすごいことになっている。もちもちした食感の生地がチーズと一体になって、全体的にモチモチモチモチとした粘っこい口当たり。息子にはサラミ入り、だんなには山盛りガーリックと赤唐辛子のペースト入り。端からはチーズから染みた油がぺったぺったと垂れてきたりして、やけにボリュームたっぷりな朝御飯となった。

「キムチでやせる」の
 焼きそば
アイスプーアル茶

今日は義妹と義弟が遊びに来たり、明日やってくる友人夫妻へのもてなしにと手打ちうどんを作ったりと、家で一日のんびりと。昼御飯は、あり合わせのもので食べようと、先日買った「キムチでやせる」の名物焼きそば。まだ冷蔵庫に残っていて、幸いキャベツも豚切り落とし肉もあったりして、わっせわっせとだんなが中華鍋をふるってくれた。にんにくたっぷりの甘辛いタレに、シコシコとした太めの麺。じんわり辛くて、豚肉ともめちゃめちゃ相性がいい焼きそばだ。

そしてお供にアイスプーアル茶。
カビ臭いというかホコリ臭いというか、黒々したそのお茶は甘いような苦いような、独特の風味がある。一度なじめば、飲茶のときにこれ以上ふさわしいのは無い、ってくらい美味しい。クセのあるお茶だから、アイスにしても美味しくないだろう、とこれまで思っていたのだけど、先日飯田橋のステーキ屋のお茶がアイスプーアル茶で、案外と美味しいのだと知ることができた。

そこで最近、"中国緑茶"などのボトル缶の空いたやつに熱いお茶を注ぎ、常温で適当に冷めたところで冷蔵庫に保存、というのを繰り返している。烏龍茶や白牡丹などのさっぱりしたお茶も勿論だけど、プーアル茶みたいなのもかなりいける。豚肉の脂がじくじく絡んでいるような焼きそばなんかには、アイスプーアル茶はうっとりするほどぴったりだ。

ローストビーフのサラダ
ちらし寿司
はまぐりの吸い物
ビール

先日結婚式を挙げた友人、Tさんはイタリアへハネムーンに行っていた。明日の午前中成田到着の便で帰ってくるらしい。
「日記のネタになりそうなお土産買ったから、帰りに寄っていい?」
とイタリアからのE-Mailが届き、だったらお昼御飯、懐かしいだろう日本食でもてなすことにした。
「カレーかな?」
「違うだろう、親子丼、いや……うどんは?」
「うどん!いいねぇ、手打ちうどん」
「かしわぶっかけ、かな」
と話は進み、そうして本日、だんなはうどんを打っていた。今晩寝かせれば、明日は美味しくなるだろう。

そして、
「おにぎりとかいなり寿司とか、オプションが要るよね」
と、すっかりノリは香川のうどん店状態になってしまい、「だったら、ほらほら、ちらし寿司だよ」と、明日のために今晩はちらし寿司。あまりやる気はなかったので、瓶詰めの素を買ってきて"炊きたて御飯に混ぜるだけ"というやつに。
鰹節でしっかりだしを取っただしではまぐりの吸い物を作り、ついでに3割引価格だったローストビーフのサラダなんかもテーブルに並べ、何だか雛祭りのテーブルのような夕御飯。
明日は、鶏肉揚げてかしわぶっかけ。
ところで、「鉄分」多めのTさんは、イタリアで奥さん置いて鉄道写真撮影に夢中になっていたんだとか。彼の趣味は奥様の元々知るところではあったというけど……新婚早々、大変だなぁ。

6/23 (日)
Tさん夫妻へのおもてなしに、だんな特製手打ちうどん (昼御飯)
渋谷東急「アントニオ」の
 カルツォーネ(チーズ&ベーコン)
アイスカフェオレ

今朝はちょっとだけ早く起きて、掃除に洗濯、部屋の片づけ。午前中に成田に到着する、イタリアからの新婚旅行帰りのTさん夫妻がお土産を渡しにその足で寄ってくれるらしい。「そいじゃ、おもてなししなきゃ」「やっぱり和食……そう、手打ちうどん?」と昨日からせっせと準備していたりした。前回は私が粉合わせをしたりして作った手打ちうどんだけど、今回は私はノータッチ。だんなが一人で手打ちうどんを作ってくれた。私は脇から見ていて「あ、それはちょっと太すぎるよー」などと言っていたりはしたけれど。

朝御飯は、昨日の朝も食べたカルツォーネの残りの1個。腹具合がいまいちらしいだんなは「うどんに合わせるからいーよー」などとおっしゃるので、残った1つのカルツォーネを息子と一緒に囓ることにした。一昨日の夕方に買ったやつを、常温で1日半ばかり放置しておいたことにちょっと怯えつつ、中まで温めてから囓ってみたら特に傷んでもいない様子。とろんと溶けたチーズが美味しいカルツォーネだった。

だんな特製 手打ちうどん
かしわ天ぷら
ちらし寿司
アイスプーアル茶

予定通りに到着したTさんとその奥様さんは、午前10時すぎにやってきた。
「日記のネタになるかな?と思って」
と言ってくれたお土産は4色入りの鮮やかな乾燥ショートパスタファルファッレと(プレーンとほうれん草入り、ビーツ入り、イカ墨入り、らしい)、乾燥ポルチーニ、英語で書かれた写真が美味しそうなパスタのレシピ本、ホームページに使えそうなイタリア模様が描かれたカード各種。食べ物満載で、嬉しいお土産だった。

そして、昼御飯は手打ちうどん。ちょっと(いや、かなり)太めになってしまった麺は、きしめんというか何というか、えらく幅広になってしまったけれど、味そのものはまぁまぁ。ただ、太すぎて「コシがある」というよりは「単に硬い」と思えるようなところもあって、「上出来とは言えないもので、ごめんねごめんね」と言いつつ出しちゃう。
ただ、いりこたっぷりのだしはかなり良い出来で、かしわの天ぷらも相変わらず旨かった。普通の天ぷらとか唐揚げは、いまいち上手に揚げられないけど、どういうわけかかしわ天だけはけっこう上手く揚げられる私。なんだろう、うどんへの情熱がそうさせているんだろうか。

うどんと共に、鶏肉の天ぷらをつまみ、「オプションもあるよ」とちらし寿司もつまんじゃったりして。
「楽しかったんだけどね、最後の方は何がイヤというわけじゃないのに”ああ、帰りたい……”なんて思ったりして」
と、イタリア料理尽くしで帰ってきた二人、美味しく楽しんでもらえたのなら、良いなぁ(うどんは幅広だったけど〜)。

お客さんが2人も来たものだから、息子は大喜びでテンション上がりまくりだった。
「いっしょに、いっしょにあそびましょー」
と自分の胸までの高さがある巨大なプラレールの箱を抱えてやってきたところで、思い切りすっころび、左眉の上をテーブルの角で強打してしまった。蹲って泣き出す息子を前にし、お医者のTさんは
「出血してない?」
と素早く言い、慌てて顔を上に上げさせてみるとだらだら流血している。私の室内着も血に濡れていた。あちゃー。

「急いで圧迫して」
「あ、はいはい」
「このへんは……脳には影響はないはずだから、うん、大丈夫」
「泣かない泣かない、大丈夫大丈夫」
と、お医者とお医者の妻(この方も実はお医者)と、多少の血には動じない私とだんなで、割と平然としつつ傷の手当を終えた。まぁ、目の真上を強打したんじゃなくって良かった。縫う必要もなさそうだし。何よりも、怪我をした場にお医者さんがいて幸いだったというか。Tさんが頼もしく見えたのは今日が初めてだなぁ、とか。

そうして夫妻は、「これからまだ1カ所挨拶に行って……明日も出かけて……明後日から仕事で……」とよろよろしながら帰っていった。お、おつかれさまです。暇になったらまた遊びに来てねー。

だんな特製 かつ丼
はまぐりの吸い物
麦茶

ここ数日、「腹下ってて〜、なんか微量に風邪っぽい……」とだんなは具合悪そうにしていたけど、それがいきなり今日の午後になって、私にやってきた。腹痛い。確かに腹下ってる(←ここまでは朝のカルツォーネじゃないかという話も)。なんか寒いしだるいし頭痛いし、でも単に睡眠不足とかその程度のことじゃないかという気もしつつ、とりあえず寝ることにする。夫妻が帰って、午後1時半から寝ること寝ること4時間以上。そのままだるいのでごろごろしていたところ、だんなが「何か食べられる?作るよ?」と言ってきてくれた。

「卵のどんぶりが食べたい……でも、親子丼じゃ昼も鶏だったしなぁ……」
「カツ丼、とか?」
「そうそう、カツ丼、とか」
病人にカツ丼はないんじゃないかと思わないでもないけど、何しろ「とんかつは油っこいから食べられないけどカツ丼なら食べられる」というポリシーの私なので(ポリシーなのか?)、問題ないのであった。手抜きするよ、と近くのマーケットでとんかつを買ってきて、それを使って丼に仕立ててもらう。昨夜の残りの吸い物もあって、なんだか滋養たっぷりという感じの夕飯だった。なんか、風邪というよりは単に最近テンション上がりまくってたのがプツンといった、という具合っぽい。明日までおとなしくしていよう……。